JPH08169353A - 車両用パワーステアリング装置 - Google Patents

車両用パワーステアリング装置

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Publication number
JPH08169353A
JPH08169353A JP31385094A JP31385094A JPH08169353A JP H08169353 A JPH08169353 A JP H08169353A JP 31385094 A JP31385094 A JP 31385094A JP 31385094 A JP31385094 A JP 31385094A JP H08169353 A JPH08169353 A JP H08169353A
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JP
Japan
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pressure
control
steering
plunger
oil
Prior art date
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Pending
Application number
JP31385094A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiko Harayoshi
光彦 原良
Hiroyuki Kumakura
博之 熊倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車に用いて好適の車両用パワ
ーステアリング装置に関し、簡素な構成で低コストで製
造できて操舵アシスト量範囲を拡大して適切な操舵操作
を容易に実現できるようにすることを目的とする。 【構成】 ステアリングホイール側の入力軸に突出腕8
2を連結し、ステアリングギヤボックス側の出力軸に突
出腕82を軸回り方向に回動可能に収容するケーシング
78を連結し、ケーシング78に収容され突出腕82を
軸回り方向に押圧しうる左右のプランジャ84a,84
bと、各プランジャ84a,84bの背面側に形成され
た左右の制御圧室85,86と、各制御圧室85,86
への制御圧を可変制御する圧力制御バルブ100と、圧
力制御バルブ100から各制御圧室85,86への制御
圧を導入可能にする左右の制御ポート94A〜95Bと
を設け、突出腕82の中立時には各プランジャ84a,
84bで各制御ポート94A〜95Bが閉鎖され且つ突
出腕82の回動時にはこの回動により突出する側のプラ
ンジャ84a又は84bに対応する制御ポートが開放す
るよう設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車に用いて好適
の、車両用パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車をはじめとした車両では、
軽い操作力で操舵を行なえるパワーステアリング装置が
普及している。このようなパワーステアリング装置の代
表的なものは、油圧式パワーステアリング装置である。
この油圧式パワーステアリング装置では、ハンドルに連
結された入力軸と操舵車輪側に連結された出力軸との間
にトーションバーが介装され、入力軸と出力軸との間に
ロータリバルブが設けられ、操舵駆動軸にはこのロータ
リバルブを介して油圧を供給されるパワーシリンダがそ
なえられている。
【0003】そして、ドライバがハンドルを回転させる
と、入力軸及びトーションバーを介して出力軸が回動す
る。このとき、出力軸には路面抵抗によって回転を妨げ
る反力が作用して、この路面抵抗による反力分だけトー
ションバーが捩じれ、この捩れの分だけ入力軸と出力軸
との間に回転位相差が生じることになり、この回転位相
差に応じてロータリバルブが変位し、操舵方向に対応し
たパワーシリンダの油室へ油圧が供給される。この結
果、パワーシリンダの力が、運転者の操舵をアシストす
るように発揮される。
【0004】このような操舵アシスト力は、低速時には
大きく要求されるが、高速時にはそれほど要求されな
い。そこで、車速に感応してアシスト力が変化する車速
感応式パワーステアリング装置や、エンジンの回転速度
に感応してアシスト力が変化するエンジン回転数感応式
パワーステアリング装置等が開発されている。
【0005】このようなアシスト力可変のパワーステア
リング装置では、例えば車速が高速になるのに対応させ
たり、エンジンが高回転になるのに対応させたりして、
操舵力を重くする方向に操舵力制御を行なうことが一般
に行なわれている。このような操舵力制御を行なう機構
には、いわゆる反力プランジャ方式がある。これは、入
力軸に対して回転操舵を妨げる方向にプランジャで押圧
するようになっており、このような操舵力に対する反力
の付与により、等価剛性を高め、マニュアル操舵力を増
加させるものである。
【0006】例えば実開平3−59270号には、反力
プランジャ方式を用いて、低速時において、ハンドル切
り戻し時にはハンドル切り込み時よりも上記等価剛性を
高めて、低速走行時のハンドル戻りを向上させようとす
る技術が開示されている。しかしながら、このように操
舵アシスト力に抗するように操舵力を重くする方向に制
御を行なったのでは、予め設定された操舵アシスト力が
十分に大きくないと操舵力の可変幅が十分にとれないと
いう不具合がある。
【0007】すなわち、近年、自動車の利用は急速に拡
大しており、長距離走行,高速走行の増加に伴い運転者
に対するステアリング操作の負担が増えている。また四
輪駆動車,四輪操舵車など、付加機能が装備される自動
車は、その機能の付加にしたがってステアリング操作の
負担が大きくなる傾向になる。さらには、運転者の高齢
化が目立ってきているが、このような高齢運転者にとっ
てはステアリング操作の負担は大きなものである。これ
らを改善するには、据え切りから高速走行やスポーツ走
行など、あらゆる操舵条件下でも、その操舵条件に適し
た操舵操作を運転者に大きな負担を与えずに容易に行な
うことができるようにする必要がある。これには、運転
者の操舵力アシストを適切に実現できるようにすればよ
いが、操舵アシスト力の可変幅が小さいと、これに対応
できない。
【0008】そこで、例えば実開平5−112249号
に開示されているように、反力プランジャの機構を利用
しながら、アシスト量を増加させる方向に制御すること
ができる車両用パワーステアリング装置も開発されてい
る。この車両用パワーステアリング装置は、図13に示
すようなステアリング機構1をそなえており、このステ
アリング機構1は、ハンドル(ステアリングホイール)
13から入力された操舵力は、ハンドル軸(ステアリン
グシャフト)12から入力軸11を経て、トーションバ
ー9を介して、出力軸5aからステアリングギヤボック
ス2内のラック4とピニオン5のギヤ機構に伝達され、
さらに、ステアリングロッド6及びタイロッド6aを介
してナックル6bから操舵車輪8へと伝達されるように
なっている。なお、ステアリングギヤボックス2はケー
シング3内にラック4,ピニオン5の他に、入力軸11
やトーションバー9の主要部及び出力軸5a等を内蔵し
た構造になっている。
【0009】また、ステアリングロッド6には、操舵力
の入力に応じて操舵アシスト力を発揮するパワーシリン
ダ7が装備され、操舵入力に応じて生じるトーションバ
ー9の捩れに応じてパワーシリンダ7へ圧力油が供給さ
れ、操舵アシスト力を発揮するようになっている。この
ため、トーションバー9の捩れに応じて相対回転する入
力軸11と出力軸5aとの間には、ロータリバルブ16
が介設されている。
【0010】このロータリバルブ16は、ステアリング
ギヤボックス2の上部にバルブユニット10として設け
られ、図13,図14に示すように、入力軸11と一体
回転するインナバルブ18と、出力軸5aと一体回転す
るアウタバルブ17とをハウジング14内に回転可能に
そなえており、入力軸11と出力軸5aとの相対回転に
応じてこれらのインナバルブ18とアウタバルブ17と
が相対変位してパワーシリンダ7への圧力油を給排制御
する。
【0011】なお、圧力油はエンジン32の駆動による
オイルポンプ33で加圧され、リザーバタンク35から
分流ユニット31及び流路30を介して油入口19から
アウタバルブ17に形成された流入ポート17aを通っ
てロータリバルブ16に供給され、ロータリバルブ16
内の圧力油はインナバルブ18に形成された流出ポート
18aから油出口20を通って流路34を介してリザー
バタンク35に戻るようになっている。また、アウタバ
ルブ17の出力ポート(図示略)がハウジング3に設け
られた一対の出力ポート部21,22に連通している。
なお、分流ユニット31は、1つの入口部31aと2つ
の出口部31b,31bとをオリフィス付の流路31
c,31cで接続されたものである。
【0012】パワーシリンダ7は、図13に示すよう
に、シリンダ23と、シリンダ23を貫通するピストン
ロッド24と、ピストンロッド24の一部にシリンダ2
3を長手方向左右に仕切るように設けられたピストン2
5とをそなえ、ピストン25で仕切られた左右の油室2
5a,25bと連通する一対の入力ポート26,27が
流路28,29を介して上記出力ポート部21,22に
接続されている。
【0013】そして、パワーシリンダ7では、ロータリ
バルブ16を通じて出力ポート部21,22から給排さ
れる圧力油によって操舵操作力に応じた大きさの操舵ア
シスト力を発生するようになっている。さらに、このよ
うなパワーシリンダ7による操舵アシストを補助しうる
ように、プランジャ機構を利用してロータリバルブ16
を駆動するバルブ駆動アクチュエータ15が設けられて
いる。
【0014】この操舵アシスト補助用のバルブ駆動アク
チュエータ15は、図13,図14に示すように、ロー
タリバルブ16の直下に設けられ、インナバルブ18と
一体回転するインナ部37と、アウタバルブ17とピン
36を通じて結合されてこれと一体回転するアウタ部3
8とをそなえている。インナ部37はアウタ部38内に
形成される中空部38aに所定の角度まで回動しうるよ
うに収容され、アウタ部38はケーシング3内にインナ
スリーブ39及びアウタスリーブ40を介して回転自在
に内挿されている。
【0015】そして、図14〜図16に示すように、中
空部38a内のインナ部37には、左右に対をなすよう
に突出した突出腕42,42が形成されている。一方、
アウタ部38にはこれらの各突出腕42,42の両面に
それぞれ突起42aを当接するようにしてプランジャ4
4a,44bが装備されている。各プランジャ44a,
44bは円形断面の孔部43,43内に進退可能に装備
され、背面に設けられた第1油圧室45,第2油圧室4
6内に油圧を供給されると突出腕42を押圧する。この
うちプランジャ44a,44aは、突出腕42,42及
びインナ部37を時計回りに回動させるような押圧力を
発生し、プランジャ44b,44bは、突出腕42,4
2及びインナ部37を反時計回りに回動させるような押
圧力を発生する。
【0016】ケーシング3及びアウタスリーブ40,イ
ンナスリーブ39には、プランジャ44a,44aの第
1油圧室45内の油圧給排のための第1油圧給排路と、
プランジャ44b,44bの第2油圧室46内の油圧給
排のための第2油圧給排路とがそなえられる。このう
ち、第1油圧給排路は、図14,図15に示すように、
圧力油入出口54と、ケーシング3とアウタスリーブ4
0との間の第1外環油路51と、アウタスリーブ40に
形成された第1外側連通孔61と、アウタスリーブ40
とインナスリーブ39との間の第1内環油路48と、イ
ンナスリーブ39に形成された第1内側連通孔50aと
から構成される。
【0017】また、第2油圧給排路は、図14,図16
に示すように、圧力油入出口55と、ケーシング3とア
ウタスリーブ40との間の第2外環油路52と、アウタ
スリーブ40に形成された第2外側連通孔62と、アウ
タスリーブ40とインナスリーブ39との間の第2内環
油路49と、インナスリーブ39に形成された第2内側
連通孔50bとから構成される。
【0018】なお、図14において、53は第1外環油
路51の上段、第1外環油路51と第2外環油路52と
の間、第2外環油路52の下段にそれぞれ設けられた油
路シール用のOリングである。圧力油入出口54,55
は、それぞれ流路56,57,第1の制御弁58又は第
2の制御弁59および分流ユニット60を介して、上記
分流ユニット31の一方の出口部31bに接続されてい
て、制御弁58,59の作動により、分流ユニット3
1,60で分けられたオイルポンプ33からの圧力油を
圧力油入出口54,55のいずれかに供給できるように
なっている。また、各制御弁58,59の戻り部は、リ
ザーバタンク35につながる流路34に接続されてい
る。なお、分流ユニット60は、1つの入口部60aと
2つの出口部60b,60bとをオリフィス付の流路6
0c,60cで接続されたものである。
【0019】このようにして構成される油圧回路64で
は、各制御弁58,59が作動しないときは、第1油圧
室45,45および第2油圧室46,46には油圧が作
用しない。また、第1の制御弁58のみが作動すると、
オイルポンプ33からの圧力油が第1油圧室45,45
に供給され、プランジャ44aで突出腕42が押圧され
て、トーションバー9に例えばロータリバルブ16の正
転方向(右方向)の捩じりモーメントを発生させるよう
になっている。
【0020】また第2の制御弁59のみが作動するとき
は、オイルポンプ33からの圧油を第2油圧室46,4
6に供給され、プランジャ44bで突出腕42が押圧さ
れ、トーションバー9に上記とは逆方向の捩じりモーメ
ントを発生させるようになっている。このように、第1
および第2の制御弁58,59を切り換えることによ
り、トーションバー9に、独立して捩じりモーメントを
発生させることができるようになっており、トーション
バー9の捩じりを増大させる方向への捩じりモーメント
を発生させれば操舵アシスト量が増大し、トーションバ
ー9の捩じりを減少させる方向への捩じりモーメントを
発生させれば操舵アシスト量が減少し、操舵アシスト量
の調整範囲が大幅に増大する。
【0021】なお、ここでは、図13に示すように、第
1の制御弁58及び第2の制御弁59は、いずれもソレ
ノイド58a,59aへの制御電流が増加するにしたが
って圧力油入出口54,55に供給する圧力が高くなる
ような制御弁が用いられ、ソレノイド58a,59aは
コントローラ70を通じて電子制御されるようになって
いる。
【0022】つまり、コントローラ70では、車速セン
サ71,ハンドル角センサ72,トルクセンサ73から
の検出信号に基づいて、ソレノイド部58a,59aを
通じて制御弁58,59を制御する。アシスト方向の切
換は、トルクセンサ73からの検出信号或いはパワーシ
リンダ7への出力ポート圧等に基づいて電流を供給すべ
き制御弁58,59を選択して、車速センサ71やハン
ドル角センサ72からの上方に基づいて車速や操舵状態
に応じた所望のアシスト量が得られるように制御電流が
設定される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】上述の実開平3−59
270号のものでは、トーションバーの等価剛性を上げ
て操舵力を重く制御するので、操舵力の可変幅を十分に
とりにくいのはもちろんであるが、十分な操舵アシスト
量を得るためには、トーションバー単体の剛性を低く抑
えるようにしなくてはならない。このため、中立付近で
の操舵手応えが軽くなってしまい、特に、高速走行時に
強く要求される中立操舵剛性が不足し易い。また、ハン
ドル操作におけるダイレクト感が欠乏しやすいという不
具合も招く。さらに、中立付近では操舵力が軽いがハン
ドルを切り込むと重くなる特性となるため、ハンドル切
り戻し時とハンドル切り込み時との操舵力のヒステリシ
スが大きくなってしまい、操舵フィーリングの悪化を招
く。
【0024】また、上述の実開平5−112249号の
ものでは、操舵力の可変幅を十分にとれて中立付近での
操舵手応えを十分に与えられるものの、アシスト方向の
切換をトルクセンサ73からの検出信号又はパワーシリ
ンダ7の出力ポート圧等に基づいて制御する必要がある
ため、装置が複雑且つ高価なものになり易い。本発明
は、上述の課題に鑑み創案されたもので、簡素な構成で
低コストで製造できるようにしながら、操舵アシスト量
を広い範囲で制御できるようにすることで適切な操舵操
作を容易に実現できるようにした、車両用パワーステア
リング装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の車両用パワーステアリング装置は、ステアリ
ングホイール側に連結された入力軸とステアリングギヤ
ボックス側に連結された出力軸とがトーションバーを介
して連結され、該トーションバーの捩れにより生じる上
記入力軸と上記出力軸との相対変位に応じて作動するコ
ントロールバルブによってパワーシリンダへの供給油圧
を制御される車両用パワーステアリング装置において、
上記入力軸と上記出力軸とのうちの一方に連結され径方
向に突出した突出腕と、上記入力軸と上記出力軸とのう
ちの他方に連結され上記突出腕を軸回り方向に回動可能
に収容するケーシングと、上記ケーシングに摺動可能に
収容され上記突出腕を軸回り方向に押圧可能に設けられ
た左右のプランジャと、上記の各プランジャの背面側に
形成された左右の制御圧室と、上記の各制御圧室への制
御圧を可変制御する圧力制御バルブと、上記圧力制御バ
ルブから上記の各制御圧室への制御圧を導入可能にする
ように上記ケーシングに形成された左右の制御ポートと
をそなえ、上記各制御ポートと上記各プランジャとの配
置関係が、上記突出腕の中立時には上記各プランジャに
より上記各制御ポートが閉鎖され且つ上記突出腕の回動
時にはこの回動に伴って突出する側のプランジャに対応
する制御ポートが開放するよう設定されていることを特
徴としている。
【0026】請求項2記載の本発明の車両用パワーステ
アリング装置は、請求項1記載の構成において、上記圧
力制御バルブが、軸方向の変位に応じて上記制御圧を可
変制御する弁体と、該弁体を軸方向に付勢するスプリン
グと、該スプリングの付勢力に抗して上記弁体を変位さ
せるソレノイドと、上記弁体に設けられた受圧面積の異
なる一対のスプール部にて構成され上記制御圧が導入さ
れると該制御圧を所定値以下に制限するように形成され
た差圧部とを有して構成されていることを特徴としてい
る。
【0027】請求項3記載の本発明の車両用パワーステ
アリング装置は、請求項1記載の構成において、上記各
制御圧室に、低圧源と常時連通する固定オリフィスが設
けられていることを特徴としている。請求項4記載の本
発明の車両用パワーステアリング装置は、請求項1記載
の構成において、上記の左右のプランジャが一体に構成
され、該プランジャには左右一方の制御ポートが開いた
際に左右他方の制御圧室を低圧源に連通する排出ポート
が形成されていることを特徴としている。
【0028】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の車両用パワース
テアリング装置では、ステアリングホイールに操舵力を
加えると、この操舵力は入力軸,トーションバー,出力
軸を経てステアリングギヤボックスから操舵車輪側に出
力され、操舵車輪が転舵される。このとき、操舵力によ
りトーションバーに捩れが生じると上記入力軸と上記出
力軸との相対変位が生じる。この相対変位に応じてコン
トロールバルブがパワーシリンダへの供給油圧を制御す
るので、パワーシリンダが、この供給される油圧によっ
て操舵をアシストする。
【0029】ところで、上記入力軸と上記出力軸とのう
ちの一方には径方向に突出した突出腕が連結され、上記
入力軸と上記出力軸とのうちの他方には上記突出腕を軸
回り方向に回動可能に収容するケーシングが連結され
て、このケーシングに上記突出腕を軸回り方向に押圧可
能に設けられた左右のプランジャが摺動可能に収容され
るが、突出腕の中立時、即ち操舵入力のない時には、各
プランジャにより各プランジャ背面の各制御圧室の制御
ポートが閉鎖される。このため、各制御圧室には制御圧
が導入されず、各プランジャは作用しない。即ち、突出
腕が中立に保持される。
【0030】一方、上記突出腕の回動時には、この回動
に伴って、左右のうちの一方のプランジャは突出し他方
のプランジャは後退して、この突出する側のプランジャ
背面の制御圧室への制御ポートが開放する。これによ
り、突出したプランジャの制御圧室へ制御圧が導入され
るようになり、この制御圧が当該プランジャをさらに突
出させるため、上記突出腕の回動が促進される。
【0031】このように突出腕の回動が促進されると、
トーションバーの捩れが促進されることになるが、突出
腕が入力軸に連結される場合には、突出腕の回動が入力
軸側の回動を促進して操舵アシストを増強させるように
はたらく。一方、突出腕が出力軸に連結される場合に
は、突出腕の回動が出力軸の入力軸に対する遅れを助長
して操舵アシストを低減させるようにはたらく。各場合
のアシスト増強の程度やアシスト低減の程度は、突出腕
の回動量に対応する。
【0032】また、上記の制御圧室への制御圧の導入
は、圧力制御バルブを通じて可変制御することができ、
圧力制御バルブによる制御で、操舵アシスト量の増大特
性や減少特性を調整することができる。操舵アシスト量
を増大できるようにすると、トーションバーの剛性を上
げることができて、中立時にはハンドルを重く安定させ
ながら、切り込み時にはハンドルが軽くなるようにする
ことができる。
【0033】上述の請求項2記載の本発明の車両用パワ
ーステアリング装置では、上記圧力制御バルブにおい
て、弁体が軸方向に変位することで上記制御圧を可変制
御するが、この弁体はスプリングにより軸方向の一方向
に付勢されていて、ソレノイドによってこのスプリング
の付勢力に抗するように軸方向の他方向に駆動され、こ
れにより制御圧が変更される。この弁体には、受圧面積
の異なる一対のスプール部によって構成された差圧部が
設けられており、この差圧部に生じる差圧によって、上
記の制御圧が所定値以下に制限される。
【0034】上述の請求項3記載の本発明の車両用パワ
ーステアリング装置では、上記各制御圧室に、低圧源と
常時連通する固定オリフィスが設けられているので、操
舵操作のような制御圧室に加わる動的な動きに対しては
固定オリフィスの流通抵抗が大きく作用して応答性良く
制御圧を作用させることができ、通常時には固定オリフ
ィスを通じて制御圧室から低圧源へと圧力油が流通す
る。
【0035】上述の請求項4記載の本発明の車両用パワ
ーステアリング装置では、左右のプランジャが一体に構
成されているため、プランジャがガタつくことなく作動
し、左右一方の制御ポートが開いた際には排出ポートを
通じて左右他方の制御圧室を低圧源に連通する。このた
め、開放した制御ポート側の制御圧室への制御圧の供給
と低圧源に連通した排出ポート側の制御圧室からの制御
圧の排出が滑らか且つ速やかに行なわれ、プランジャの
作動が円滑に行なわれるようになり、突出腕の駆動も円
滑に行なわれるようになる。
【0036】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明する。まず、本発明の第1実施例としての車両用パ
ワーステアリング装置を説明する。この車両用パワース
テアリング装置には、ステアリング機構1がそなえられ
るが、このステアリング機構1は、前述の従来例とほぼ
同様に構成される。
【0037】つまり、図2に示すように、ハンドル(ス
テアリングホイール)13から入力された操舵力は、ハ
ンドル軸(ステアリングシャフト)12から入力軸11
を経て、トーションバー9を介して、出力軸5aからス
テアリングギヤボックス2内のラック4とピニオン5の
ギヤ機構に伝達され、さらに、ステアリングロッド6及
びタイロッド6aを介してナックル6bから操舵車輪8
へと伝達されるようになっている。そして、ステアリン
グギヤボックス2はケーシング3内にラック4,ピニオ
ン5の他に、入力軸11やトーションバー9の主要部及
び出力軸5a等を内蔵した構造になっている。
【0038】また、ステアリングロッド6には、操舵力
の入力に応じて操舵アシスト力を発揮するパワーシリン
ダ7が装備され、操舵入力に応じて生じるトーションバ
ー9の捩れに応じてパワーシリンダ7へ圧力油が供給さ
れ、操舵アシスト力を発揮するようになっている。この
ため、トーションバー9の捩れに応じて相対回転する入
力軸11と出力軸5aとの間には、ロータリバルブ16
が介設されている。
【0039】このロータリバルブ16も、従来のものと
同様に構成される。つまり、ロータリバルブ16は、ス
テアリングギヤボックス2の上部にバルブユニット10
として設けられ、図2,図3に示すように、入力軸11
と一体回転するインナバルブ18と、出力軸5aと一体
回転するアウタバルブ17とをハウジング14内に回転
可能にそなえており、入力軸11と出力軸5aとの相対
回転に応じてこれらのインナバルブ18とアウタバルブ
17とが相対変位してパワーシリンダ7への圧力油を給
排制御するようになっている。
【0040】なお、圧力油はエンジン32の駆動による
オイルポンプ33で加圧され、リザーバタンク35から
流路30を介して油入口19からアウタバルブ17に形
成された流入ポート17aを通ってロータリバルブ16
に供給され、ロータリバルブ16内の圧力油はインナバ
ルブ18に形成された流出ポート18aから油出口20
を通って流路34を介してリザーバタンク35に戻るよ
うになっている。また、アウタバルブ17の出力ポート
(図示略)がハウジング3に設けられた一対の出力ポー
ト部21,22に連通している。
【0041】パワーシリンダ7も、周知のもので、図2
に示すように、シリンダ23と、シリンダ23を貫通す
るピストンロッド24と、ピストンロッド24の一部に
シリンダ23を長手方向左右に仕切るように設けられた
ピストン25とをそなえ、ピストン25で仕切られた左
右の油室25a,25bと連通する一対の入力ポート2
6,27が流路28,29を介して上記出力ポート部2
1,22に接続されている。
【0042】そして、パワーシリンダ7では、ロータリ
バルブ16を通じて出力ポート部21,22から給排さ
れる圧力油によって操舵操作力に応じた大きさの操舵ア
シスト力を発生するようになっている。このようなパワ
ーシリンダ7による操舵アシストを補助しうるように、
プランジャ機構を利用して入力軸12側を駆動する操舵
補助アシスト機構75が設けられている。
【0043】この操舵補助アシスト機構75は、図2,
図3に示すように、ロータリバルブ16の下方に設けら
れ、インナバルブ18と一体回転するインナ部77と、
アウタバルブ17とピン76を通じて結合されてこれと
一体回転するアウタ部78とをそなえている。インナ部
77はアウタ部78内に形成される中空部78aに収容
され、アウタ部78に対して所定の角度まで相対回転し
うるようになっている。アウタ部78はケーシング3内
にインナスリーブ79及びアウタスリーブ80を介して
回転自在に内挿されている。なお、このアウタ部78は
内部にインナ部77を収容するので、以下、アウタ部7
8を第2ケーシングという。
【0044】そして、図1の下部(この断面図は、図1
中に示すステアリングギヤボックス2のA−A矢視断面
に相当する)に示すように、中空部78a内のインナ部
77には、左右に対をなすように突出した突出腕(ウィ
ング)82,82が形成されている。この突出腕82,
82は入出力軸11,5aの軸心即ちインナ部77の軸
心に対して、点対称となるように180°だけ位相をず
らして設けられている。
【0045】一方、第2ケーシング78にはこれらの各
突出腕82,82の両面にそれぞれ突起82aを当接す
るようにして右プランジャ84a,左プランジャ84b
が装備されている。各プランジャ84a,84bは円形
断面のプランジャ室83,83内に進退可能に装備さ
れ、各プランジャ84a,84bの背面には第1油圧室
(右回転用制御圧室)85,第2油圧室(左回転用制御
圧室)86が設けられている。これらの油圧室85,8
6内に油圧が供給されるとプランジャ84a,84bが
突出して突出腕82を押圧するようになっている。
【0046】このうち右プランジャ84a,84aは、
突出腕82,82及びインナ部77を時計回り(右回
転)に回動させるような押圧力を発生する右回転用プラ
ンジャであり、左プランジャ84b,84bは、突出腕
82,82及びインナ部77を反時計回り(左回転)に
回動させるような押圧力を発生する左回転用プランジャ
である。なお、各プランジャ84a,84bの先端部の
突起82aは、突出腕82と円滑に当接するように球面
状に形成されている。
【0047】そして、油圧室85,86への油圧の給排
は、プランジャ84b,84bの移動により自動的に行
なわれるようになっている。つまり、第2ケーシング7
8には、油圧室85,86に通じる油路94,95が設
けられており、これらの油路94,95の一端は、イン
ナスリーブ79及びアウタスリーブ80に形成された内
通路90,内環状通路88,外通路91,外環状通路8
9(図3参照)及び流路96を通じて外部の油圧給排系
99に連通している。また、油路94,95の他端は、
油圧室85,86に開口しうるようになっている。特
に、油路94,95の油圧室85,86側の端部開口
(以下、制御ポートという)94A,94B,95A,
95Bは、プランジャ84a,84bが突出しない位置
にあるときには閉鎖し、プランジャ84b,84bが突
出すると開放するように配設されている。
【0048】つまり、操舵力が入力されないと、突出腕
82,82は図5に示すような中立位置となるが、この
時には、各制御ポート94A,94B,95A,95B
がいずれもプランジャ84a,84bによって閉鎖され
る。ところが、操舵力が入力されると、突出腕82,8
2は、図1に示すように第2ケーシング78に対して相
対回転するので、この相対回転に伴って、プランジャ8
4a,84aが突出する方の制御ポート(図1中では、
右回転用の制御ポート94A,95A)が、このプラン
ジャ84a,84aの移動によって開放する。
【0049】このような制御ポート94A,95Aの開
放により、突出したプランジャ84a,84aの背面の
第1油圧室85には外部の油圧給排系99から油圧供給
が行なわれるようになり、第1油圧室85への供給油圧
に応じて、プランジャ84a,84aがさらに突出しな
がら突出腕82,82をその回転方向へ押圧する。この
突出腕82,82は入力軸11と一体に結合されている
ので、プランジャ84a,84aによる突出腕82,8
2の押圧は、操舵力をアシストするようにはたらくこと
になる。
【0050】図1では時計回り(右回転)の操舵力が加
わっているが、もしも反時計回り(左回転)の操舵力が
加われば、左回転用のプランジャ84b,84bが突出
して、これに対応する左回転用の制御ポート94B,9
5Bが開放する。そして、プランジャ84b,84bの
背面の第2油圧室86への供給油圧に応じて、プランジ
ャ84a,84aが突出腕82,82をその回転方向へ
押圧し、操舵力をアシストする。
【0051】このように、本装置では、制御ポート94
A,95A又は94B,95Bが操舵力の入力に連動し
て自動的に開閉しながら、外部の油圧給排系99からの
油圧供給に応じて、パワーピストン7とは独立して運転
者の操舵力をアシストすることができるようになる。と
ころで、このような操舵補助アシスト機構75のアシス
ト量を制御する油圧給排系99は、図1に示すように、
オイルポンプ33とリザーバタンク35と流路30,3
4と圧力制御バルブ100とから構成される。
【0052】圧力制御バルブ100は、ケーシング3内
に収納されたスプール101を有するスプール弁であ
り、スプール101はケーシング3内に形成されたスプ
ール室102内に進退可能に設けられている。スプール
室102の一端にはスプリング103がリテーナ104
に支持されてそなえられ、このスプール101の一端は
このスプリング103により付勢されている。一方、ス
プール101の他端にはソレノイド105が設けられて
おり、ソレノイド105が作動するとスプリング103
の付勢力に抗してスプール101が駆動されるようにな
っている。
【0053】このスプール101を収容するケーシング
3内には、入力ポート(パイロットポート)106と出
力ポート(コントロールポート)107と排出ポート
(リザーバポート)108とがいずれもスプール室10
2に開口するように設けられている。このうち、入力ポ
ート106はオイルポンプ33側から導かれた流路30
に接続されている。また、排出ポート108はリザーブ
タンク35に通じる流路34に接続されている。そし
て、出力ポート107が、上記油路94,95に通じる
流路96と接続されている。
【0054】また、スプール101には、入力ポート1
06及び出力ポート107と連通しうる第1環状油路1
09と、後述する制御圧制限機構(差圧部)120を形
成する第2環状油路110と、2つの環状油路109,
110を連通する連通孔111と、スプール101の一
端側に開口する軸心線に沿って形成され排出ポート10
8と連通する排出路112と、この排出孔112をスプ
ール101の他端側とを連通する排出孔113とが形成
される。
【0055】第1環状油路109は出力ポート107と
常時連通しているが、入力ポート106とはスプール1
01の位置に応じて開閉するようになっている。つま
り、ソレノイド105が作動しなければスプリング10
3の付勢によりスプール101が図5に示すように最も
下がった位置にあり、この時には、第1環状油路109
は入力ポート106と連通しない。そして、ソレノイド
105が作動してスプール101が図1,図5中の上方
へ移動すると、図1に示すように、第1環状油路109
が入力ポート106と連通するようになる。この連通す
る流路面積は、スプール101の移動量、したがって、
ソレノイド105への供給電流に対応する。つまり、ソ
レノイド105へ電流が供給されなければ、入力ポート
106と出力ポート107とは連通しないで、ソレノイ
ド105へ電流が供給されれば、この時の供給電流に応
じた開度で入力ポート106と出力ポート107とが連
通する。
【0056】このように、入力ポート106は、これの
みで流量調整できるシングル可変絞りとして構成されて
いるのである。また、スプール101よりも下方のスプ
ール室102の下部には、油溜まり114が形成されて
おり、圧力油の一部はスプール101とスプール室10
2との間の潤滑に利用された後、この油溜まり114に
流入する。この油溜まり114は排出孔113,排出路
112及び流路34を通じて、リザーブタンク35に通
じており、潤滑に利用された油はこのリザーブタンク3
5に戻るようになっている。
【0057】ところで、プランジャ84a,84a又は
84b,84bが突出して背面の第1油圧室85又は第
2油圧室86へ油圧が供給されると、プランジャ84
a,84aがさらに突出して制御ポート94A,95A
又は94B,95Bの開度を増加させることになるた
め、供給油圧が高いと、この後操舵力を加えなくても第
1油圧室85又は第2油圧室86への油圧供給が続行さ
れて、過大な操舵アシストを行なうようになってしま
う。
【0058】そこで、この圧力制御バルブ100には、
制御圧制限機構(差圧部)120が設けられており、出
力ポート107から吐出される油圧が過大にならないよ
うになっている。この制御圧制限機構(差圧部)120
は、図4に示すように、スプール101は、第2環状油
路110を境に、スプール上部101Aとスプール下部
101Bとで外径が異なるように設定することで構成さ
れている。
【0059】つまり、スプール上部101Aの外径aよ
りもスプール下部101Bの外径bの方が大きく(a<
b)設定されており、スプール101の移動方向(即
ち、軸方向)への受圧面積を比べると、第2環状油路1
10に面するスプール上部101Aの環状端面110A
よりも第2環状油路110に面するスプール下部101
Bの環状端面110Bの方が大きくなる。したがって、
この第2環状油路110内では、受圧面積の差によって
下向きの力(これを便宜上、差圧という)Rがスプール
101に作用するようになる。この下向きの力(差圧)
Rは、スプリング103の付勢方向と同方向であり、入
力ポート106と出力ポート107との連通開度を小さ
くするように働き、出力ポート107から吐出される油
圧(即ち、制御圧)を制限する。なお、第2環状油路1
10内には、連通孔111を通じて第1環状油路109
内の圧力油が供給される。
【0060】この制御圧制限機構120により、オイル
ポンプ33側からのパイロット油圧に対する操舵補助ア
シスト機構75に出力される制御圧の特性は、図6に示
すようになる。つまり、ソレノイド105へ制御電流
1.0Aが供給されると、制御圧制限(制御圧カット)
制御が行なわれなければ、直線A1のようにパイロット
油圧に比例して制御圧が出力されるが、制御圧制限(制
御圧カット)制御が行なわれると、曲線A2のように制
御圧が一定レベルで制限される。この制御圧の制限は、
当然ソレノイド105へ供給される制御電流に対応し、
制御電流を少なくすると、曲線A3(制御電流0.6
A),A4(制御電流0.3A)のようにさらに低いレ
ベルに制限される。
【0061】このような制御圧制限により、操舵入力ト
ルクに対する制御圧(出力油圧)の特性は、図7に実線
で示すようになる。図7において、曲線A5は制御電流
1.0Aを与えたときの特性であり、曲線A6は制御電
流を与えないときの特性である。制御圧制限を行なわな
ければ、破線A7で示すように入力トルクをある程度与
えるとこれ以後は入力トルクを減らしても出力油圧が増
大して、操舵補助アシスト機構75による操舵アシスト
量が増加してしまう。これに対して、制御圧制限を行な
うことにより、制御電流を制御することで、曲線A5と
曲線A6との間で特性を調整できるようになる。
【0062】ここでは、最大制御電流1.0Aにする
と、例えばT1で示す程度に操舵入力トルクを与えると
この後は僅かに操舵入力を加えるだけで出力油圧が増大
し操舵アシスト量も増大するようになっており、軽いハ
ンドル操作で操舵角を増大できるように設定されてい
る。一方、制御電流を与えないと、操舵入力の増大に対
して徐々に出力油圧が増大するため、ハンドルが適当な
重さに設定される。また、何れの場合も、操舵入力トル
クが小さければ、即ち、ハンドル操作をしなければハン
ドルが重い状態に保たれて、中立安定性が確保されてい
る。
【0063】この制御電流の制御は、コントローラ70
により行なわれるようになっている。つまり、コントロ
ーラ70では、車速センサ71,ハンドル角センサ72
からの検出信号に基づいて、高速時や急旋回時に制御電
流を低下させて、ハンドルを重くするよう制御する。急
旋回の判定については、ハンドル角センサ72からのハ
ンドル角の時間微分値(速度)を用いて、このハンドル
角の速度か所定値を越えたら急旋回と判定することがで
きるが、車両に横Gセンサを設置して、この横Gセンサ
の検出信号から横Gが所定値を越えたら急旋回と判定す
るようにしてもよい。
【0064】また、操舵補助アシスト機構75は、パワ
ーシリンダ7とは別個に操舵をアシストするため、本パ
ワーステアリング装置では、操舵時に、トーションバー
9を僅かに捩じる程度の小さな操舵力入力により操舵を
行なうことができる。そこで、本装置では、トーション
バー9の剛性が高めに設定されている。ところで、本実
施例では、各油圧室85,86に固定オリフィス97が
設けられている。このオリフィス97はケーシング3内
の図示しない流路を通じて低圧源としてのリザーブタン
ク35側と常時連通しており、操舵操作のような動的な
動きにより油圧室85,86に圧力油が流入した際に
は、この固定オリフィス97の流通抵抗が大きく作用し
て応答性良く制御圧を作用させることができ、通常時に
は、固定オリフィス97を通じて油圧室85,86から
リザーブタンク35へと圧力油が流出するため、タンク
35内の圧力油は再び利用されるようになっている。
【0065】なお、図3において、93はシール用のO
リングである。本発明の第1実施例としての車両用パワ
ーステアリング装置は、上述のように構成されているの
で、操舵力が入力されていなければ、パワーシリンダ7
の油室25a,25bにも操舵補助アシスト機構75の
油圧室85,86にも、圧力油は供給されない。そし
て、トーションバー9の剛性が高めに設定されているた
め、操舵の中立安定性が向上して、中立位置の付近では
手応え良くダイレクト感に優れた操舵特性を得られるよ
うになる。
【0066】そして、操舵力が入力されると、コントロ
ールバルブ16を通じてパワーシリンダ7の油室25a
又は25bに圧力油が供給されてパワーシリンダ7に操
舵アシスト力が発生するとともに、操舵補助アシスト機
構75の油圧室85又は86にも圧力油が供給されて、
この操舵補助アシスト機構75でも操舵アシスト力が発
生するようになる。
【0067】つまり、操舵補助アシスト機構75では、
操舵力が入力されると、突出腕82,82が、図5に示
すような中立状態から例えば図1に示すように第2ケー
シング78に対して相対回転した状態になる。この相対
回転に伴って、一方のプランジャ(図1の場合、84
a,84a)が突出するため、このプランジャの後方の
制御ポート(図1中では、制御ポート94A,95A)
が開放するようになる。
【0068】制御ポート94A,95A又は94B,9
5Bが開放すると、突出したプランジャ84a,84a
又は84b,84bの背面の油圧室85又は86に油圧
給排系99から油圧供給が行なわれ、油圧室85又は8
6への供給油圧に応じて、プランジャ84a,84a又
は84b,84bがさらに突出しながら突出腕82,8
2をその回転方向へ押圧する。そして、このプランジャ
84a,84a又は84b,84bの押圧を通じて、突
出腕82,82と一体結合された入力軸11を介しなが
ら操舵力をアシストする。
【0069】この操舵補助アシスト機構75による補助
アシスト量は、油圧給排系99の圧力制御バルブ100
を通じてコントローラ70により制御される。つまり、
コントローラ70では、車速センサ71,ハンドル角セ
ンサ72からの検出信号に基づいて、高速時や急旋回時
に圧力制御バルブ100のソレノイド105への供給電
流を低下させる。これにより、圧力制御バルブ100で
は、スプール101の変位が少なくなり、入力ポート1
06の開度が小さくなる。したがって、油圧室85又は
86への油圧はこれに応じて少なめになり、プランジャ
84a,84a又は84b,84bの突出腕82,82
に対する押圧力も少なめになる。
【0070】したがって、このような高速時や急旋回時
には、操舵アシスト量が小さくなって、所謂ハンドルが
重い状態となり、安定した高速性能や的確な急旋回を行
なえるようになる。コントローラ70では、この一方
で、車速が低下するほど、及び、旋回が緩やかなほど、
圧力制御バルブ100のソレノイド105への供給電流
を高める。これにより、圧力制御バルブ100では、ス
プール101の変位が大きくなり、入力ポート106の
開度も大きくなる。したがって、油圧室85又は86へ
の油圧はこれに応じて多くなり、プランジャ84a,8
4a又は84b,84bの突出腕82,82に対する押
圧力が増加する。
【0071】したがって、低速時や、腕力のない人が緩
やかに操舵操作を行なった場合には、操舵アシスト量が
大きくなって所謂ハンドルが軽い状態となる。これによ
り、操舵操作にかかる負担が軽減され、大きな負担にな
り易い低速時の操舵負担が軽減されて、腕力のない人で
も容易に操舵操作を行なえるようになる。この場合も、
勿論、中立付近ではハンドルの手応えがあり、ハンドル
を切り込むと軽く切り込めるようになり、切り込み時と
切り戻し時との操舵力のヒステリシスが小さく操舵フィ
ーリングが大きく向上する。
【0072】なお、圧力制御バルブ100には、制御圧
制限機構(差圧部)120が設けられているので、出力
ポート107から吐出される油圧が過大にならないよう
に安定させることができ、パワーステアリング装置の信
頼性を向上させることができる。また、固定オリフィス
97によって、操舵時には応答性良く制御圧を作用させ
ながら操舵力のアシストを適切に行なうことができ、一
方、操舵入力のないときなどには、固定オリフィス97
を通じて油圧室85,86からリザーブタンク35へと
圧力油が流出し、油圧室85,86内の圧力油が循環す
るようになり、油温の上昇を防止でき、装置の信頼性を
高めることができる。
【0073】いずれにしても、本車両用パワーステアリ
ング装置では、操舵力の可変幅を十分にとれて、トーシ
ョンバー9の剛性が高めに設定できるため、中立付近で
の操舵手応えを十分に与えながら、必要に応じて操舵ア
シストを高めるようにすることができるのである。ま
た、アシスト方向の切換をトルクセンサ73からの検出
信号やパワーシリンダ7の出力ポート圧等に基づいて制
御する必要がなく、方向切換バルブも不要となり、簡素
な構成で自動的に行なわれるので、装置の信頼性が向上
し、低コストで製造できるようになる。
【0074】次に、第1実施例の変形例について説明す
ると、図8に示すように、このパワーステアリング装置
では、第1実施例のものにおいて、プランジャ84a,
84bの背面に、プランジャ84a,84bを、突出腕
82,82を押圧する方向に付勢するスプリング98が
付加されている。ここでは、各油圧室85,86内にス
プリング98が装備される。
【0075】このスプリング98は、突出腕82,82
が中立状態になるように付勢しており、操舵力が解除さ
れると、トーションバー9の剛性にこのスプリング98
の作用が付加されて、突出腕82,82が速やかに中立
状態に復帰する。また、このスプリング98により、油
圧室85,86内に制御圧を供給した際に、プランジャ
84a,84bが安定した動作を行ない、制御圧に対し
て突出腕82,82が確実に変位して確実な操舵アシス
ト力を得ることができる。
【0076】次に、第2実施例の車両用パワーステアリ
ング装置について説明すると、図9に示すように、この
パワーステアリング装置では、第1実施例のものと、操
舵補助アシスト機構75の内部構造が異なっている。つ
まり、本実施例の操舵補助アシスト機構75も、第1実
施例のものと同様に、図9に示すように、インナバルブ
18と一体回転するインナ部77と、アウタバルブ17
とピン76を通じて結合されてこれと一体回転するアウ
タ部(第2ケーシング)78とをそなえているが、本実
施例では、右回転用プランジャ(時計回り用プランジ
ャ)と左回転用プランジャ(反時計回り用プランジャ)
とが一体に構成されている。
【0077】すなわち、第2ケーシング78内には、図
10,図11に示すような左右一体型プランジャ87が
そなえられている。この一体型プランジャ87は、中間
部に突出腕(ウィング)82Aが嵌入する溝87Aが形
成され、この溝87Aの両側の溝87Aから適当に離隔
した箇所に排出ポートとしての環状溝87B,87Cが
形成されている。プランジャ87内には、プランジャ8
7の軸心線と平行に形成されてプランジャ87の各端部
に開口する縦油孔87D,87Eが形成されており、何
れの縦油孔87D,87Eも両環状溝87B,87Cに
開口している。さらに、プランジャ87内には、プラン
ジャ87の軸心線と直交する方向に横油孔87F,87
Gが形成されている。このうち、横油孔87Fは環状溝
87Bと縦油孔87Eとを連通し、横油孔87Gは環状
溝87Cと縦油孔87Dとを連通する。
【0078】一方、突出腕82Aは、図11に示すよう
に、円筒表面を有するように構成され、突出腕82Aが
回動したときにも、この突出腕82Aの円筒表面が一体
型プランジャ87の溝87Aの左右両面に滑らかに接合
するようになっている。また、この突出腕82Aも入出
力軸11,5aの軸心即ちインナ部77の軸心に対し
て、点対称となるように180°だけ位相をずらして2
つ設けられている。したがって、一体型プランジャ87
も各突出腕82A毎に2つ設けられている。
【0079】また、第2ケーシング78には、この一体
型プランジャ87を進退可能に内挿するプランジャ室8
3A,83Aが形成され、各プランジャ室83A,83
Aにおける一体型プランジャ87の両端部後方にはそれ
ぞれ第1油圧室(右回転用制御圧室)85,第2油圧室
(左回転用制御圧室)86が設けられている。また、第
2ケーシング78には、プランジャ室83A,83Aの
油圧室85,86に開口するように油路94,95が形
成されており、これらの油路94,95の一端も、第1
実施例と同様に、インナスリーブ79及びアウタスリー
ブ80に形成された内通路90,内環状通路88,外通
路91,外環状通路89(図3参照)及び流路96を通
じて外部の油圧給排系99に連通している。
【0080】また、油路94,95の他端は、油圧室8
5,86に開口しうるようになっている。特に、油路9
4,95の油圧室85,86側の制御ポート94A,9
4B,95A,95Bは、一体型プランジャ87が中立
位置にあるときには閉鎖し、一体型プランジャ87が中
立位置からいずれかに変位すると開放するように配設さ
れている。
【0081】さらに、第2ケーシング78の一体プラン
ジャ87よりも軸心側には、漏出油の溜まる油溜まり9
2が設けられ、また、第2ケーシング78の一体プラン
ジャ87よりも外側にも油溜まり81,81が設けられ
ている。そして、一体型プランジャ87の環状溝87
B,87Cは、一体型プランジャ87が中立位置にある
ときには油溜まり81,92と連通しないが、一体型プ
ランジャ87が中立位置からいずれかに変位すると、環
状溝87B,87Cのいずれか一方が油溜まり81,9
2に開口するように配設されている。このとき開口する
環状溝は、一体型プランジャ87の移動方向に対して後
ろ側の環状溝である。
【0082】例えば図9に示すように、突出腕82A,
82Aが右回りすると、図9中、下方の一体型プランジ
ャ87は左に、上方の一体型プランジャ87は右にそれ
ぞれ変位する。これにより、各一体型プランジャ87で
は、右回転用油圧室85に圧力油が供給されるようにな
り、これとともに、一体型プランジャ87の移動方向に
対して後ろ側の環状溝87C(図10参照)が油溜まり
81,92と連通するようになる。
【0083】この環状溝87Cは、横油孔87Gと縦油
孔87Dとを通じて左回転用油圧室86と連通している
ので、左回転用油圧室86が油溜まり81,92と連通
することになる。このときには、左回転用油圧室86は
一体型プランジャ87に押圧されて圧縮されるが、油圧
室86内部の油は、縦油孔87D,横油孔87Gを通じ
て環状溝87Cを排出ポートとするようにして油溜まり
81,92へと流出する。このため、圧縮される油圧室
86内の油の圧力抵抗を受けにくくなって、一体型プラ
ンジャ87の移動が円滑に行なわれるようになってい
る。
【0084】また、外側の油溜まり92,92には、そ
れぞれケーシング3内の図示しない流路を通じて低圧源
としてのリザーブタンク35側と常時連通する固定オリ
フィス97Aが設けられている。このオリフィス97A
も第1実施例のオリフィス97と同様に、操舵操作のよ
うな動的な動きにより油圧室85,86に圧力油が流入
した際には、この固定オリフィス97の流通抵抗が大き
く作用して応答性良く制御圧を作用させることができ、
油圧室85,86にこのような動的な動きが加わらなけ
れば固定オリフィス97を通じて油圧室85,86から
リザーブタンク35へと圧力油が流出する。そして、タ
ンク35内の圧力油は再び利用されるようになってい
る。
【0085】また、この実施例では、圧力制御バルブ1
00の出力ポート(コントロールポート)107が、ス
プール101の第2環状油路110と常時連通してお
り、入力ポート106と第1環状油路109とが連通す
ると、圧力油は、入力ポート106から第1環状油路1
09,連通孔111,第2環状油路110を経て、出力
ポート107に導かれるようになっている。
【0086】その他の部分は、第1実施例と同様に構成
されるので説明を省く。本発明の第2実施例としての車
両用パワーステアリング装置は、上述のように構成され
ているので、第1実施例と同様に、操舵力が入力されて
いなければ、パワーシリンダ7の油室25a,25bに
も操舵補助アシスト機構75の油圧室85,86にも、
圧力油は供給されない。この時には、トーションバー9
の剛性が高めに設定されているため、操舵の中立安定性
が向上して、中立位置の付近では手応え良くダイレクト
感に優れた操舵特性を得られるようになる。
【0087】そして、操舵力が入力されると、コントロ
ールバルブ16を通じてパワーシリンダ7の油室25a
又は25bに圧力油が供給されてパワーシリンダ7に操
舵アシスト力が発生するとともに、操舵補助アシスト機
構75の油圧室85又は86にも圧力油が供給されて、
この操舵補助アシスト機構75でも操舵アシスト力が発
生するようになる。
【0088】つまり、操舵補助アシスト機構75では、
操舵力が入力されると、突出腕82A,82Aが、図1
2に示すような中立状態から例えば図9に示すように第
2ケーシング78に対して相対回転した状態になる。こ
の相対回転に伴って、一体型プランジャ87が移動する
ため、この一体型プランジャ87の移動方向後側の制御
ポート(図9中では、制御ポート94A,95A)が開
放するようになる。
【0089】制御ポート94A,95A又は94B,9
5Bが開放すると、開放した油圧室85又は86に油圧
給排系99から油圧供給が行なわれ、油圧室85又は8
6への供給油圧に応じて、一体型プランジャ87がさら
に移動しながら突出腕82A,82Aをその回転方向へ
押圧する。これにより、突出腕82A,82Aと一体結
合された入力軸11を介しながら操舵力がアシストされ
る。
【0090】特に、この実施例では、一体型プランジャ
87が用いられているので、プランジャの移動が円滑に
なり、突出腕82A,82Aの押圧、したがって、操舵
力のアシストも円滑に行なわれるようになる。また、制
御ポート94A,95A又は94B,95Bの開口と同
時に、圧縮側の油圧室86又は85内の油が、縦油孔8
7D又は87E,横油孔87G又は87Fを通じて環状
溝87C又は87Bから油溜まり81,92へと流出す
る。このため、圧縮される油圧室86又は85内の油が
円滑に排出されて油の圧力抵抗が解消され、一体型プラ
ンジャ87の移動が円滑に行なわれる利点がある。
【0091】そして、各プランジャの長さを十分に採る
ことができるためプランジャが傾きにくくなり、ガタつ
きが防止されて操舵アシスト制御を円滑に行なえるよう
になり、装置の信頼性や耐久性を向上させることができ
る利点もある。このようにして、本車両用パワーステア
リング装置でも、操舵力の可変幅を十分にとれて、トー
ションバー9の剛性が高めに設定できるため、中立付近
での操舵手応えを十分に与えながら、必要に応じて操舵
アシストを高めるようにすることができる。
【0092】そして、制御設定に応じて、高速時や急旋
回時には、操舵アシスト量を小さくして、所謂ハンドル
を重くすることで、安定した高速性能や的確な急旋回を
行なえるようにできる。逆に、低速時等には、大きな負
担になり易い操舵力負担が軽減されて、腕力のない人で
も容易に操舵操作を行なえるようにすることもできる。
【0093】勿論、中立付近ではハンドルが重く、ハン
ドルを切り込むと軽く切り込めるようにでき、切り込み
時と切り戻し時との操舵力のヒステリシスが小さく操舵
フィーリングを大きく向上させることができる。また、
アシスト方向の切換をトルクセンサ73からの検出信号
やパワーシリンダ7の出力ポート圧等に基づいて制御す
る必要がなく自動的に行なわれ、しかも一体型プランジ
ヤ87の採用により部品点数も減少しより簡素な構成と
なるので、装置の信頼性が向上し、低コストで製造でき
るようになる。
【0094】なお、第1実施例の変形例(図8参照)の
ように、この第2実施例においても、一体型プランジヤ
87の両端にスプリング98を介装して、突出腕82
A,82Aが中立状態になるように付勢してもよい。こ
れにより、突出腕82A,82Aが速やかに中立状態に
復帰し、また、プランジャ87が安定した動作を行な
い、制御圧に対して突出腕82A,82Aが確実に変位
して確実な操舵アシスト力を得ることができる。
【0095】また、突出腕の形状や配置や数等は上記実
施例のものには限定されない。なお、上述の各実施例で
は、入力軸11側にインナ部77及び突出腕(ウィン
グ)82,82Aを連結し、出力軸5a側にアウタ部
(第2ケーシング)78を連結しているが、出力軸5a
側にインナ部77及び突出腕(ウィング)82,82A
を連結し、入力軸11側にアウタ部(第2ケーシング)
78を連結するように構成してもよい。この場合には、
プランジヤ84a,84b,87が突出腕(ウィング)
82,82Aを通じて出力軸5a側の入力軸11側に対
する相対回転を増加させるため、突出腕の回動が出力軸
の入力軸に対する遅れを助長して操舵アシストを低減さ
せるようにはたらく。
【0096】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の車両用パワーステアリング装置によれば、ステア
リングホイール側に連結された入力軸とステアリングギ
ヤボックス側に連結された出力軸とがトーションバーを
介して連結され、トーションバーの捩れにより生じる上
記入力軸と上記出力軸との相対変位に応じて作動するコ
ントロールバルブによりパワーシリンダへの供給油圧を
制御される車両用パワーステアリング装置において、上
記入力軸と上記出力軸とのうちの一方に連結され径方向
に突出した突出腕と、上記入力軸と上記出力軸とのうち
の他方に連結され上記突出腕を軸回り方向に回動可能に
収容するケーシングと、上記ケーシングに摺動可能に収
容され上記突出腕を軸回り方向に押圧可能に設けられた
左右のプランジャと、上記の各プランジャの背面側に形
成された左右の制御圧室と、上記の各制御圧室への制御
圧を可変制御する圧力制御バルブと、上記圧力制御バル
ブから上記の各制御圧室への制御圧を導入可能にするよ
うに上記ケーシングに形成された左右の制御ポートとを
そなえ、上記各制御ポートと上記各プランジャとの配置
関係が、上記突出腕の中立時には上記各プランジャによ
り上記各制御ポートが閉鎖され且つ上記突出腕の回動時
にはこの回動に伴って突出する側のプランジャに対応す
る制御ポートが開放するよう設定されるという構成によ
り、操舵力の可変幅を十分にとれるようになり、トーシ
ョンバーの剛性を高めに設定できるため、中立付近での
操舵手応えを十分に与えながら、必要に応じて操舵アシ
ストを高めるようにすることができる。
【0097】したがって、例えば高速時や急旋回時に
は、操舵アシスト量を小さくしてハンドルを重い状態と
することで、安定した高速性能や的確な急旋回を行なえ
るようにでき、また低速時等には操舵アシストを強くし
て操舵操作にかかる負担を軽減して、腕力のない人でも
容易に的確な操舵操作を行なえるようにすることができ
る。
【0098】また、アシスト方向の切換をトルクセンサ
等からの信号に基づいて制御する必要がなく方向切換バ
ルブも不要となり、簡素な構成で自動的にアシスト方向
の切換が行なわれるので、低コストで装置の性能および
信頼性を向上させることができる。請求項2記載の本発
明の車両用パワーステアリング装置によれば、請求項1
記載の構成において、上記圧力制御バルブが、軸方向の
変位に応じて上記制御圧を可変制御する弁体と、該弁体
を軸方向に付勢するスプリングと、該スプリングの付勢
力に抗して上記弁体を変位させるソレノイドと、上記弁
体に設けられた受圧面積の異なる一対のスプール部にて
構成され上記制御圧が導入されると該制御圧を所定値以
下に制限するように形成された差圧部とを有して構成さ
れることにより、制御圧が過大にならないように安定さ
せることができ、パワーステアリング装置の信頼性を向
上させることができる。
【0099】請求項3記載の本発明の車両用パワーステ
アリング装置によれば、請求項1記載の構成において、
上記各制御圧室に、低圧源と常時連通する固定オリフィ
スが設けられるという構成により、操舵時には応答性良
く制御圧を作用させながら操舵力のアシストを適切に行
なうことができ、一方、操舵入力のないときなどには、
圧力油が循環するようになり、油温の上昇を防止でき、
装置の信頼性を高めることができる。
【0100】請求項4記載の本発明の車両用パワーステ
アリング装置によれば、請求項1記載の構成において、
上記の左右のプランジャが一体に構成され、該プランジ
ャには左右一方の制御ポートが開いた際に左右他方の制
御圧室を低圧源に連通する排出ポートが形成されるとい
う構成により、プランジャの移動が円滑になり、操舵力
のアシストも円滑に行なわれるようになる。また、圧縮
される側の制御圧室内の油が速やかに排出されるため、
圧力抵抗を受けにくくなって、プランジャの移動がより
円滑に行なわれる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置の要部を示す模式的な構成図であり、操舵
時のプランジャの作動状態を示す図であって、下部断面
図は図1,図3のA−A断面を示している。
【図2】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置を示す模式的な構成図である。
【図3】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置の要部構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置の圧力制御バルブの要部を示す模式的な構
成図であリ、(A)は圧力制御バルブの要部縦断面図、
(B)は圧力制御バルブの差圧部の受圧面積の差を示す
図である。
【図5】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置の要部を示す模式的な構成図であり、非操
舵時のプランジャの非作動状態を示す図であって、下部
断面図は図3,図5のA−A断面を示している。
【図6】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置のプランジャへの制御圧特性を示す図であ
る。
【図7】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置の入力トルクに対する出力油圧の特性を示
す図である。
【図8】本発明の第1実施例としての車両用パワーステ
アリング装置の変形例を示す模式的な構成図であり、操
舵時のプランジャの作動状態を示す図である。
【図9】本発明の第2実施例としての車両用パワーステ
アリング装置の要部を示す模式的な構成図であり、操舵
時のプランジャの作動状態を示す図であって、下部断面
図は図3,図9のA−A断面を示している。
【図10】本発明の第2実施例としての車両用パワース
テアリング装置のプランジャを拡大して示す断面図であ
リ、(A)はその縦断面図〔(B)のG−G断面図〕、
(B)はその横断面図〔(A)のF−F断面図〕であ
る。
【図11】本発明の第2実施例としての車両用パワース
テアリング装置の要部を示す模式的な分解斜視図であ
る。
【図12】本発明の第2実施例としての車両用パワース
テアリング装置の要部を示す模式的な構成図であり、非
操舵時のプランジャの非作動状態を示す図であって、下
部断面図は図3,図12のA−A断面を示している。
【図13】従来例の車両用パワーステアリング装置を示
す模式的な構成図である。
【図14】従来例の車両用パワーステアリング装置の要
部構成を示す断面図である。
【図15】従来例の車両用パワーステアリング装置のバ
ルブ駆動アクチュエータを示す断面図(図14のD−D
矢視断面図)である。
【図16】従来例の車両用パワーステアリング装置のバ
ルブ駆動アクチュエータを示す断面図(図14のE−E
矢視断面図)である。
【符号の説明】
1 ステアリング機構 2 ステアリングギヤボックス 4 ラック 5 ピニオン 5a 出力軸 6 ステアリングロッド 6a タイロッド 6b ナックル 7 パワーシリンダ 8 操舵車輪 9 トーションバー 10 バルブユニット 11 入力軸 12 ハンドル軸(ステアリングシャフト) 13 ハンドル(ステアリングホイール) 16 ロータリバルブ 17 アウタバルブ 17a 流入ポート 18 インナバルブ 18a 流出ポート 19 油入口 20 油出口 30 流路 21,22 出力ポート部 23 シリンダ 24 ピストンロッド 25 ピストン 25a,25b 油室 26,27 入力ポート 28,29 流路 32 エンジン 33 オイルポンプ 34 流路 35 リザーバタンク 75 操舵補助アシスト機構 77 インナ部 76 ピン 78 アウタ部(第2ケーシング) 78a 中空部 79 インナスリーブ 80 アウタスリーブ 81 油溜まり 82,82A 突出腕(ウィング) 82a 突起 83 プランジャ室 84a 右回転用プランジャ(右プランジャ) 84b 左回転用プランジャ(左プランジャ) 85 第1油圧室(右回転用制御圧室) 86 第2油圧室(左回転用制御圧室) 87 左右一体型プランジャ 87A 溝 87B,87C 排出ポートとしての環状溝 87D,87E 縦油孔 87F,87G 横油孔 88 内環状通路 89 外環状通路 90 内通路 91 外通路 92 油溜まり 93 Oリング 94,95 油路 94A,95A 右回転用の制御ポート 94B,95B 左回転用の制御ポート 96 流路 99 油圧給排系 100 圧力制御バルブ 101 圧力制御バルブ 101A スプール上部 101B スプール下部 102 穴 103 スプリング 104 リテーナ 105 ソレノイド 106 入力ポート(パイロットポート) 107 出力ポート(コントロールポート) 108 排出ポート(リザーバポート) 109 第1環状油路 110 第2環状油路 110A スプール上部101Aの環状端面 110B スプール下部101Bの環状端面 111 連通孔 112 排出路 113 排出孔 120 制御圧制限機構(差圧部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイール側に連結された入
    力軸とステアリングギヤボックス側に連結された出力軸
    とがトーションバーを介して連結され、該トーションバ
    ーの捩れにより生じる上記入力軸と上記出力軸との相対
    変位に応じて作動するコントロールバルブによってパワ
    ーシリンダへの供給油圧を制御される車両用パワーステ
    アリング装置において、 上記入力軸と上記出力軸とのうちの一方に連結され径方
    向に突出した突出腕と、 上記入力軸と上記出力軸とのうちの他方に連結され上記
    突出腕を軸回り方向に回動可能に収容するケーシング
    と、 上記ケーシングに摺動可能に収容され上記突出腕を軸回
    り方向に押圧可能に設けられた左右のプランジャと、 上記の各プランジャの背面側に形成された左右の制御圧
    室と、 上記の各制御圧室への制御圧を可変制御する圧力制御バ
    ルブと、 上記圧力制御バルブから上記の各制御圧室への制御圧を
    導入可能にするように上記ケーシングに形成された左右
    の制御ポートとをそなえ、 上記各制御ポートと上記各プランジャとの配置関係が、
    上記突出腕の中立時には上記各プランジャにより上記各
    制御ポートが閉鎖され且つ上記突出腕の回動時にはこの
    回動に伴って突出する側のプランジャに対応する制御ポ
    ートが開放するよう設定されていることを特徴とする、
    車両用パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 上記圧力制御バルブが、軸方向の変位に
    応じて上記制御圧を可変制御する弁体と、該弁体を軸方
    向に付勢するスプリングと、該スプリングの付勢力に抗
    して上記弁体を変位させるソレノイドと、上記弁体に設
    けられた受圧面積の異なる一対のスプール部にて構成さ
    れ上記制御圧が導入されると該制御圧を所定値以下に制
    限するように形成された差圧部とを有して構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1記載の車両用パワーステ
    アリング装置。
  3. 【請求項3】 上記各制御圧室に、低圧源と常時連通す
    る固定オリフィスが設けられていることを特徴とする、
    請求項1記載の車両用パワーステアリング装置。
  4. 【請求項4】 上記の左右のプランジャが一体に構成さ
    れ、該プランジャには左右一方の制御ポートが開いた際
    に左右他方の制御圧室を低圧源に連通する排出ポートが
    形成されていることを特徴とする、請求項1記載の車両
    用パワーステアリング装置。
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