JPH08170079A - ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置Info
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- JPH08170079A JPH08170079A JP7266950A JP26695095A JPH08170079A JP H08170079 A JPH08170079 A JP H08170079A JP 7266950 A JP7266950 A JP 7266950A JP 26695095 A JP26695095 A JP 26695095A JP H08170079 A JPH08170079 A JP H08170079A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (1)一般式(I)
【化1】
(R1:炭素原子数2〜5の直鎖状アルキル基)の第1
群及び(2)一般式(II)、(III) 【化2】 (k及びl:それぞれ独立的に0又は2の整数、m:1
又は5の整数、n:3又は5の整数)の第2群から選ば
れる化合物を含有し、且つそのうちの少なくとも1種が
重水素原子(D)を有する化合物であるネマチック液晶
組成物。 【効果】 広い温度範囲でN相を示し、低温での結晶性
が顕著に改善され、しかも高速応答性及び高い電圧保持
率を有する。従って、表示画面のちらつき、クロストー
ク現象を改善することができ、情報量の多いTN-LCD、ST
N-LCDあるいはアクティブ・マトリクス方式において良
好な駆動特性及び表示特性が得られる。
群及び(2)一般式(II)、(III) 【化2】 (k及びl:それぞれ独立的に0又は2の整数、m:1
又は5の整数、n:3又は5の整数)の第2群から選ば
れる化合物を含有し、且つそのうちの少なくとも1種が
重水素原子(D)を有する化合物であるネマチック液晶
組成物。 【効果】 広い温度範囲でN相を示し、低温での結晶性
が顕著に改善され、しかも高速応答性及び高い電圧保持
率を有する。従って、表示画面のちらつき、クロストー
ク現象を改善することができ、情報量の多いTN-LCD、ST
N-LCDあるいはアクティブ・マトリクス方式において良
好な駆動特性及び表示特性が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気光学的液晶表示
材料の特性を改善することができる、重水素原子を有す
る液晶化合物を含有するネマチック液晶組成物に関し、
更に詳しくは、電気光学的特性、特にアクティブ・マト
リクス駆動用に好適な、漏れ電流が少なく、電圧保持率
が高く、しかも低温領域にまでネマチック相が拡大した
優れた効果を有するネマチック液晶組成物及びこれを用
いた液晶表示装置に関する。
材料の特性を改善することができる、重水素原子を有す
る液晶化合物を含有するネマチック液晶組成物に関し、
更に詳しくは、電気光学的特性、特にアクティブ・マト
リクス駆動用に好適な、漏れ電流が少なく、電圧保持率
が高く、しかも低温領域にまでネマチック相が拡大した
優れた効果を有するネマチック液晶組成物及びこれを用
いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめと
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩
れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲス
ト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等があ
り、また駆動方式としても従来のスタティック駆動から
マルチプレックス駆動が一般的になり、最近ではこのよ
うな単純マトリックス駆動から、TFT(Thin Film Tr
ansistor)やMIM(Metal-Insulator-Metal)等を用
いたアクティブマトリックス駆動が実用化されている。
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワープロ、電子
手帳、プリンター、コンピューター、テレビ等に用いら
れるようになっている。液晶表示方式としては、その代
表的なものにTN(捩れネマチック)型、STN(超捩
れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、GH(ゲス
ト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液晶)等があ
り、また駆動方式としても従来のスタティック駆動から
マルチプレックス駆動が一般的になり、最近ではこのよ
うな単純マトリックス駆動から、TFT(Thin Film Tr
ansistor)やMIM(Metal-Insulator-Metal)等を用
いたアクティブマトリックス駆動が実用化されている。
【0003】これらの表示方式や駆動方式に応じて、液
晶組成物に種々の特性が要求されているが、(1)液晶
相の温度範囲が低温から高温まで広く、広い温度範囲で
駆動できること、(2)しきい値電圧が低く、低電圧で
駆動可能なこと、(3)低粘性であり、高速応答可能な
ことは、表示方式や駆動方式によらず、どの液晶組成物
にも共通して要求されている重要な特性である。
晶組成物に種々の特性が要求されているが、(1)液晶
相の温度範囲が低温から高温まで広く、広い温度範囲で
駆動できること、(2)しきい値電圧が低く、低電圧で
駆動可能なこと、(3)低粘性であり、高速応答可能な
ことは、表示方式や駆動方式によらず、どの液晶組成物
にも共通して要求されている重要な特性である。
【0004】現在までのところ、こうした要求特性を単
独で満たす液晶化合物は知られておらず、種々の液晶化
合物を混合することによって所望の特性を有する液晶組
成物を得ているのが現状である。
独で満たす液晶化合物は知られておらず、種々の液晶化
合物を混合することによって所望の特性を有する液晶組
成物を得ているのが現状である。
【0005】このうち、幅広い温度範囲で液晶相を示す
液晶組成物を得るために、液晶相の温度領域の異なる種
々の液晶化合物を混合する方法が用いられている。この
ような手法を用いる場合、例えば、液晶組成物のネマチ
ック相−等方性液体相転移温度(以下、TN-I点とい
う。)を上昇させる場合には、TN-I点の高い液晶化合
物の混合割合を高くすればよい。しかしながら、このよ
うな化合物はネマチック相の下限温度(以下、TC-N点
という。)も高いので、必然的に得られる液晶組成物の
TC-N点も上昇してしまい、低温で結晶が析出してしま
うものが多く、実用的な液晶組成物として用いることが
できなくなる場合が多い。
液晶組成物を得るために、液晶相の温度領域の異なる種
々の液晶化合物を混合する方法が用いられている。この
ような手法を用いる場合、例えば、液晶組成物のネマチ
ック相−等方性液体相転移温度(以下、TN-I点とい
う。)を上昇させる場合には、TN-I点の高い液晶化合
物の混合割合を高くすればよい。しかしながら、このよ
うな化合物はネマチック相の下限温度(以下、TC-N点
という。)も高いので、必然的に得られる液晶組成物の
TC-N点も上昇してしまい、低温で結晶が析出してしま
うものが多く、実用的な液晶組成物として用いることが
できなくなる場合が多い。
【0006】このようなことから、ネマチック相の温度
範囲が低温領域から高温領域まで広い実用的な液晶組成
物を調製する場合には、一般的に融点の低い液晶化合物
と室温付近でネマチック相を示す液晶化合物とTN-I点
の高い化合物を、経験的に10〜20種類混合すること
により、液晶相の温度範囲を調整している。
範囲が低温領域から高温領域まで広い実用的な液晶組成
物を調製する場合には、一般的に融点の低い液晶化合物
と室温付近でネマチック相を示す液晶化合物とTN-I点
の高い化合物を、経験的に10〜20種類混合すること
により、液晶相の温度範囲を調整している。
【0007】しかしながら、温度範囲を拡大すると同時
に、実際には使用目的に応じて、電気光学的特性や粘性
も最適化しなければならないため、液晶組成物の構成成
分となる液晶化合物としては、他の化合物との相溶性も
含めて数々の要求特性をある程度満たすものでなければ
使用できない。従って、数多い液晶化合物の中でも、実
用的な液晶組成物を調製する上で使用できる化合物の選
択範囲はかなり限定される。
に、実際には使用目的に応じて、電気光学的特性や粘性
も最適化しなければならないため、液晶組成物の構成成
分となる液晶化合物としては、他の化合物との相溶性も
含めて数々の要求特性をある程度満たすものでなければ
使用できない。従って、数多い液晶化合物の中でも、実
用的な液晶組成物を調製する上で使用できる化合物の選
択範囲はかなり限定される。
【0008】例えば、現在、液晶表示装置の主流となり
つつあるTFTやMIM等のアクティブマトリクス駆動
方式用の液晶組成物にも、前述の(1)から(3)の特
性が要求されるが、これらに加えて第4番目の特性とし
て、(4)高い電圧保持率を有することが更に要求され
る。これは、液晶組成物の電圧保持率が低いと、駆動さ
せたはずの画素の輝度が変化するフリッカ現象が起きて
しまうからである。
つつあるTFTやMIM等のアクティブマトリクス駆動
方式用の液晶組成物にも、前述の(1)から(3)の特
性が要求されるが、これらに加えて第4番目の特性とし
て、(4)高い電圧保持率を有することが更に要求され
る。これは、液晶組成物の電圧保持率が低いと、駆動さ
せたはずの画素の輝度が変化するフリッカ現象が起きて
しまうからである。
【0009】一般的に、液晶組成物の電圧保持率を高く
するためには、デバイス中での熱や光等に対して化学的
に安定で、しかも比抵抗値が高くなければならない。こ
のような要求特性を満たす液晶化合物が種々検討された
結果、従来、TN、STNに用いられていた化合物の中
でも、エステル基、シアノ基、ピリミジン環あるいはジ
オキサン環等を有する液晶化合物は、電圧保持率を低下
させるので、アクティブマトリクス用には適さないこと
が明らかになった。
するためには、デバイス中での熱や光等に対して化学的
に安定で、しかも比抵抗値が高くなければならない。こ
のような要求特性を満たす液晶化合物が種々検討された
結果、従来、TN、STNに用いられていた化合物の中
でも、エステル基、シアノ基、ピリミジン環あるいはジ
オキサン環等を有する液晶化合物は、電圧保持率を低下
させるので、アクティブマトリクス用には適さないこと
が明らかになった。
【0010】また、アクティブマトリクス駆動方式にお
いても、表示方式は従来のTN表示方式と同じであるた
め、液晶組成物の誘電率異方性(Δε)は全体として正
であることが必須である。しかしながら、従来使用され
ていたΔεが正の液晶化合物(以下、p形液晶化合物と
する。)の中でも比較的大きなΔεを有するものも、同
様に電圧保持率を低下させるので、下記のような化合物
はアクティブマトリクス駆動用には適さないことが明ら
かになった。
いても、表示方式は従来のTN表示方式と同じであるた
め、液晶組成物の誘電率異方性(Δε)は全体として正
であることが必須である。しかしながら、従来使用され
ていたΔεが正の液晶化合物(以下、p形液晶化合物と
する。)の中でも比較的大きなΔεを有するものも、同
様に電圧保持率を低下させるので、下記のような化合物
はアクティブマトリクス駆動用には適さないことが明ら
かになった。
【0011】
【化4】
【0012】(式中、Rはアルキル基を表わす。) そのため、現在では液晶組成物のΔεを正の適当な値に
するために、官能基としてフルオロ基やクロロ基を有す
る化合物、例えば、下記のようなp形液晶化合物がアク
ティブマトリクス用の材料として用いられている。
するために、官能基としてフルオロ基やクロロ基を有す
る化合物、例えば、下記のようなp形液晶化合物がアク
ティブマトリクス用の材料として用いられている。
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】(式中、Rはアルキル基を表わし、R’は
アルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基を
表わす。) しかしながら、これらの化合物を用いてアクティブマト
リクス駆動に必要な電気光学的特性を達成することはで
きても、アクティブマトリクスに用いられる液晶化合物
は、比較的TN-I点が高いものが多いので、TC-N点が十
分に低い液晶組成物を調製することは非常に難しい。
アルキル基、アルケニル基又はアルコキシアルキル基を
表わす。) しかしながら、これらの化合物を用いてアクティブマト
リクス駆動に必要な電気光学的特性を達成することはで
きても、アクティブマトリクスに用いられる液晶化合物
は、比較的TN-I点が高いものが多いので、TC-N点が十
分に低い液晶組成物を調製することは非常に難しい。
【0016】この問題を解決するために、前記フルオロ
系化合物のうち、同一骨格を有し、且つ末端アルキル基
の炭素原子数が2〜7までの範囲で互いに異なる同族体
を数種添加することによって液晶組成物のTC-N点を低
下させる方法が用いられている。しかしながら、この方
法ではTC-N点はさほど低下せず、しかも末端アルキル
基の炭素原子数が大きくなるほど粘性が上昇する傾向が
あるので、結果的には前述の(3)の応答特性を悪化さ
せてしまう。
系化合物のうち、同一骨格を有し、且つ末端アルキル基
の炭素原子数が2〜7までの範囲で互いに異なる同族体
を数種添加することによって液晶組成物のTC-N点を低
下させる方法が用いられている。しかしながら、この方
法ではTC-N点はさほど低下せず、しかも末端アルキル
基の炭素原子数が大きくなるほど粘性が上昇する傾向が
あるので、結果的には前述の(3)の応答特性を悪化さ
せてしまう。
【0017】このように、前述の(1)から(4)の特
性をすべて満足するアクティブ用液晶組成物は現在のと
ころ得られておらず、アクティブマトリクス用の液晶組
成物としては、(2)〜(4)の特性を満たすことを優
先させており、(1)の温度範囲については、TC-N点
が充分に低くないものでも使用せざるを得ない状況であ
り、当然、低温では結晶が析出しやすいものが多い。
性をすべて満足するアクティブ用液晶組成物は現在のと
ころ得られておらず、アクティブマトリクス用の液晶組
成物としては、(2)〜(4)の特性を満たすことを優
先させており、(1)の温度範囲については、TC-N点
が充分に低くないものでも使用せざるを得ない状況であ
り、当然、低温では結晶が析出しやすいものが多い。
【0018】ここまで説明してきたように、前述の
(1)の液晶相の温度範囲の広い液晶組成物としては、
液晶組成物のTN-I点が高いことはもちろん、TC-N点が
低いことも要求されるが、実際には、TC-N点よりも高
い温度であっても、長期間低温領域で保存すると結晶が
析出してしまう材料も少なくないので、信頼性の高い液
晶表示装置には、低温領域でも長期間液晶組成物中に結
晶が析出せず、表示画面全体に環境温度変化による表示
欠陥のないことが要求される。
(1)の液晶相の温度範囲の広い液晶組成物としては、
液晶組成物のTN-I点が高いことはもちろん、TC-N点が
低いことも要求されるが、実際には、TC-N点よりも高
い温度であっても、長期間低温領域で保存すると結晶が
析出してしまう材料も少なくないので、信頼性の高い液
晶表示装置には、低温領域でも長期間液晶組成物中に結
晶が析出せず、表示画面全体に環境温度変化による表示
欠陥のないことが要求される。
【0019】液晶組成物のTC-N点は、個々の液晶単体
物質で構成される混合系組成物が過冷却現象を示す場合
が多いので、TC-N点は液晶組成物を液体窒素等で固化
あるいはガラス状態に充分低温(例えば−70℃)に冷
却して結晶化をはかり、しかるのちに温度を徐々に上昇
させながら固体からネマチック相への転移温度を測定
し、これをもってTC-N点としている。
物質で構成される混合系組成物が過冷却現象を示す場合
が多いので、TC-N点は液晶組成物を液体窒素等で固化
あるいはガラス状態に充分低温(例えば−70℃)に冷
却して結晶化をはかり、しかるのちに温度を徐々に上昇
させながら固体からネマチック相への転移温度を測定
し、これをもってTC-N点としている。
【0020】しかしながら、成分数が10〜20種類の
実用的な液晶組成物の場合、共融混合物ではないため、
前述の測定に基づくネマチック相の下限温度より高い温
度で保存したとしても、結晶が析出してしまう場合が多
々あり、結局駆動可能な温度範囲は狭められてしまう。
実用的な液晶組成物の場合、共融混合物ではないため、
前述の測定に基づくネマチック相の下限温度より高い温
度で保存したとしても、結晶が析出してしまう場合が多
々あり、結局駆動可能な温度範囲は狭められてしまう。
【0021】例えば、TC-N点が−70℃であるにもか
かわらず、室温で結晶が析出するというものも珍しくな
い。また、前述のように車載用あるいは航空機用などに
は−40℃から110℃までの幅広い温度範囲で安定に
ネマチック相を示すことが要求されているが、−55℃
の低温で保存しても結晶が析出しない液晶組成物は現在
のところ得られていない。そのため、実際に車載用とし
て汎用されている液晶組成物でさえ、例えば、−25℃
で保存すると1週間程度で結晶が析出してしまうものも
ある。
かわらず、室温で結晶が析出するというものも珍しくな
い。また、前述のように車載用あるいは航空機用などに
は−40℃から110℃までの幅広い温度範囲で安定に
ネマチック相を示すことが要求されているが、−55℃
の低温で保存しても結晶が析出しない液晶組成物は現在
のところ得られていない。そのため、実際に車載用とし
て汎用されている液晶組成物でさえ、例えば、−25℃
で保存すると1週間程度で結晶が析出してしまうものも
ある。
【0022】このような例からも、液晶組成物のTC-N
点が非常に低くても、それより高い温度で結晶が析出し
ないとは限らないので、前述の(1)の特性を満たすも
のとしては、TC-N点が低いことではなく、低温領域で
も結晶が析出しないことが高い信頼性を得るために必要
とされる。
点が非常に低くても、それより高い温度で結晶が析出し
ないとは限らないので、前述の(1)の特性を満たすも
のとしては、TC-N点が低いことではなく、低温領域で
も結晶が析出しないことが高い信頼性を得るために必要
とされる。
【0023】以上述べたように、液晶組成物はその表示
方式や駆動方式に適応するように種々の液晶化合物を混
合することによって調製されるが、現在使用されている
液晶化合物だけでは特性の改善には限界がある。特に、
汎用の液晶組成物は電気光学的特性を満足することに主
眼が置かれて組成設計されている場合が多い。しかしな
がら、そのような汎用の液晶組成物の中でも、特にTF
TやMIM等のアクティブマトリクス駆動方式用の液晶
組成物や、STN液晶表示装置用の液晶組成物において
は、(1)の液晶相の温度範囲が広いものであって、且
つ低温領域で結晶が析出しないことで、実用上高い信頼
性を得ている材料はほとんど存在しない。
方式や駆動方式に適応するように種々の液晶化合物を混
合することによって調製されるが、現在使用されている
液晶化合物だけでは特性の改善には限界がある。特に、
汎用の液晶組成物は電気光学的特性を満足することに主
眼が置かれて組成設計されている場合が多い。しかしな
がら、そのような汎用の液晶組成物の中でも、特にTF
TやMIM等のアクティブマトリクス駆動方式用の液晶
組成物や、STN液晶表示装置用の液晶組成物において
は、(1)の液晶相の温度範囲が広いものであって、且
つ低温領域で結晶が析出しないことで、実用上高い信頼
性を得ている材料はほとんど存在しない。
【0024】前述の(2)〜(4)の特性をほぼ満足す
る汎用の液晶組成物は、その使用目的により温度は異な
るが、比較的低い温度で保存しても約1カ月間結晶が析
出しなければ、信頼性の高い実用液晶として認識されて
いる。
る汎用の液晶組成物は、その使用目的により温度は異な
るが、比較的低い温度で保存しても約1カ月間結晶が析
出しなければ、信頼性の高い実用液晶として認識されて
いる。
【0025】しかしながら、このような液晶組成物を用
いた場合、それを構成材料とする液晶表示装置は使用す
る環境温度が当然制限されている。このようなことから
も明らかなように、より低温でも結晶が析出しない、信
頼性の高い液晶組成物であって、各種の表示方式や駆動
方式に要求される電気光学的特性を充分に満足する液晶
組成物が望まれているにもかかわらず、このような液晶
組成物は現在のところ得られていないのである。
いた場合、それを構成材料とする液晶表示装置は使用す
る環境温度が当然制限されている。このようなことから
も明らかなように、より低温でも結晶が析出しない、信
頼性の高い液晶組成物であって、各種の表示方式や駆動
方式に要求される電気光学的特性を充分に満足する液晶
組成物が望まれているにもかかわらず、このような液晶
組成物は現在のところ得られていないのである。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、高速応答や高い電圧保持率を損なうことな
く、低温領域における結晶析出の問題点を顕著に改善で
きるという効果を示し、しかもしきい値電圧等の電気光
学的特性等を悪化させることのない液晶組成物を提供
し、この組成物を用い、フリッカが発生せず、コントラ
ストに優れた液晶表示装置を提供することにある。
する課題は、高速応答や高い電圧保持率を損なうことな
く、低温領域における結晶析出の問題点を顕著に改善で
きるという効果を示し、しかもしきい値電圧等の電気光
学的特性等を悪化させることのない液晶組成物を提供
し、この組成物を用い、フリッカが発生せず、コントラ
ストに優れた液晶表示装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討したが、現在汎用されている
液晶化合物だけでは、前述のように特性の改善には限界
があった。従って、本発明者らは、汎用の液晶組成物に
は全く用いられていない液晶材料を開発する必要がある
と考えた。
を解決するために鋭意検討したが、現在汎用されている
液晶化合物だけでは、前述のように特性の改善には限界
があった。従って、本発明者らは、汎用の液晶組成物に
は全く用いられていない液晶材料を開発する必要がある
と考えた。
【0028】そこで、本発明者らは種々の文献に着目し
たが、その中で重水素原子(D)を有する液晶化合物に
ついては、以下に示すように既に数例の報告がある。 1) H.Gasparoux等, Ann.ReV.Phys.Chem.,27, 175(1976) 2) G.W.Gray等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,41, 75(1977) 3) A.J.Leadbetter等, J.Phys.[Paris]coll C3, 40,
125(1979) 4) A.Kolbe等, Z.Naturforsch.,23a, 1237(1968) 5) J.D.Rowell等, J.Chem.Phys.,43, 3442(1965) 6) W.D.Philips等, J.Chem.Phys.,41, 2551(1964) 7) A.F.Martins等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,14, 85(197
1) 8) E.T.Samulski等, Phys.Rev.Lett.,29, 340(1972) 9) H.Zimmermann等, Liquid Crystals.,4, 591(1989)
たが、その中で重水素原子(D)を有する液晶化合物に
ついては、以下に示すように既に数例の報告がある。 1) H.Gasparoux等, Ann.ReV.Phys.Chem.,27, 175(1976) 2) G.W.Gray等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,41, 75(1977) 3) A.J.Leadbetter等, J.Phys.[Paris]coll C3, 40,
125(1979) 4) A.Kolbe等, Z.Naturforsch.,23a, 1237(1968) 5) J.D.Rowell等, J.Chem.Phys.,43, 3442(1965) 6) W.D.Philips等, J.Chem.Phys.,41, 2551(1964) 7) A.F.Martins等, Mol.Cryst.Liq.Cryst.,14, 85(197
1) 8) E.T.Samulski等, Phys.Rev.Lett.,29, 340(1972) 9) H.Zimmermann等, Liquid Crystals.,4, 591(1989)
【0029】しかしながら、これらの報告において、4
−アルコキシ安息香酸のカルボキシル基における水素原
子(H)を重水素原子(D)で置換した例(文献(1))
以外はすべて、末端基中の水素原子(H)を重水素原子
(D)で置換するか、あるいはベンゼン環に結合する水
素原子(H)を重水素原子(D)で置換した例であっ
た。しかもこれらの文献には、その化合物を液晶組成物
に添加した例すらも記載されていない。
−アルコキシ安息香酸のカルボキシル基における水素原
子(H)を重水素原子(D)で置換した例(文献(1))
以外はすべて、末端基中の水素原子(H)を重水素原子
(D)で置換するか、あるいはベンゼン環に結合する水
素原子(H)を重水素原子(D)で置換した例であっ
た。しかもこれらの文献には、その化合物を液晶組成物
に添加した例すらも記載されていない。
【0030】そこで、本発明者らは、これまでに報告さ
れていない、飽和炭化水素環に結合する水素原子(H)
を重水素原子(D)で置換することを試みたが、これに
よって得られる液晶材料は、前述の文献からは全く予想
もできないような、優れた特性を有していることが明ら
かになった。
れていない、飽和炭化水素環に結合する水素原子(H)
を重水素原子(D)で置換することを試みたが、これに
よって得られる液晶材料は、前述の文献からは全く予想
もできないような、優れた特性を有していることが明ら
かになった。
【0031】即ち、本発明は上記課題を解決するため
に、一般式(I)
に、一般式(I)
【0032】
【化7】
【0033】(式中、R1は炭素原子数2〜5の直鎖状
アルキル基を表わす。)で表わされる第1の化合物群及
び(2)一般式(II)、(III)
アルキル基を表わす。)で表わされる第1の化合物群及
び(2)一般式(II)、(III)
【0034】
【化8】
【0035】(式中、k及びlはそれぞれ独立的に0又
は2の整数を表わし、mは1又は5の整数を表わし、n
は3又は5の整数を表わす。)で表わされる第2の化合
物群の中から選ばれる化合物を含有し、且つ該2つの群
から選ばれる化合物のうちの少なくとも1種が、1,4
−シクロヘキシレン基の少なくとも1個の水素原子
(H)が重水素原子(D)で置換された化合物であるこ
とを特徴とするネマチック液晶組成物を提供する。
は2の整数を表わし、mは1又は5の整数を表わし、n
は3又は5の整数を表わす。)で表わされる第2の化合
物群の中から選ばれる化合物を含有し、且つ該2つの群
から選ばれる化合物のうちの少なくとも1種が、1,4
−シクロヘキシレン基の少なくとも1個の水素原子
(H)が重水素原子(D)で置換された化合物であるこ
とを特徴とするネマチック液晶組成物を提供する。
【0036】また、本発明は、上記の液晶組成物を用い
たアクティブマトリクス液晶表示装置、ツイスティッド
・ネマチック又はスーパー・ツイスティッド・ネマチッ
ク液晶装置を提供する。
たアクティブマトリクス液晶表示装置、ツイスティッド
・ネマチック又はスーパー・ツイスティッド・ネマチッ
ク液晶装置を提供する。
【0037】以下、本発明を更に詳細に説明する。上記
の一般式(I)、(II)、(III)で表わされる化
合物において、1,4−シクロヘキシレン基の少なくと
も1個の水素原子(H)を重水素原子(D)で置換した
化合物の代表的なものの例を下記に示す。尚、これらの
化合物中、式(b−1)
の一般式(I)、(II)、(III)で表わされる化
合物において、1,4−シクロヘキシレン基の少なくと
も1個の水素原子(H)を重水素原子(D)で置換した
化合物の代表的なものの例を下記に示す。尚、これらの
化合物中、式(b−1)
【0038】
【化9】
【0039】で表わされるシクロヘキサン環は、天然に
存在する質量数1の水素原子に対する存在比に相当した
確率で重水素原子(D)を有することを表わし、式(b
−2)
存在する質量数1の水素原子に対する存在比に相当した
確率で重水素原子(D)を有することを表わし、式(b
−2)
【0040】
【化10】
【0041】で表わされるシクロヘキサン環は、天然に
存在する比と著しく異なった確率でDで示した位置に重
水素原子(D)を有することを表わす。以下、本発明に
おいては、この2つのシクロヘキサン環を同様の定義で
用いる。
存在する比と著しく異なった確率でDで示した位置に重
水素原子(D)を有することを表わす。以下、本発明に
おいては、この2つのシクロヘキサン環を同様の定義で
用いる。
【0042】
【化11】
【0043】(式中、R1、k、l、m及びnは前述と
同じ意味を表わす。) 本発明のネマチック液晶組成物の特徴は、一般式(I)
で表わされる第1群の化合物及び一般式(II)及び
(III)で表わされる第2群の化合物から選ばれる化
合物を含有することにある。
同じ意味を表わす。) 本発明のネマチック液晶組成物の特徴は、一般式(I)
で表わされる第1群の化合物及び一般式(II)及び
(III)で表わされる第2群の化合物から選ばれる化
合物を含有することにある。
【0044】一般式(I)で表わされる化合物群は、分
子構造中に3,4−ジフルオロフェニル基を有し、しき
い値電圧を低減する効果を示し、また充分に高い電圧保
持特性を示し、また更に他の化合物との相溶性に優れ、
特に低温側においてネマチック相を誘起拡大する効果を
示す。
子構造中に3,4−ジフルオロフェニル基を有し、しき
い値電圧を低減する効果を示し、また充分に高い電圧保
持特性を示し、また更に他の化合物との相溶性に優れ、
特に低温側においてネマチック相を誘起拡大する効果を
示す。
【0045】一般式(II)、(III)で表わされる
化合物は、複屈折率(Δn)を最適化し、液晶表示のコ
ントラスト特性を重視したネマチック液晶組成物を調製
することができるものである。また、ネマチック液晶組
成物の粘性を低減し、応答特性を改善させる効果を有し
ている。しかしながら、一般式(II)、(III)で
表わされる化合物のみからなる組成では、ネマチック相
の温度範囲が非常に狭く、室温から低温で駆動可能なネ
マチック液晶組成物を調製することは困難であった。し
かしながら、上述した一般式(I)で表わされる化合物
を用いることにより、各々の化合物が有する優れた特徴
を損なうことなく、広温度範囲で駆動し、高速応答性、
高電圧保持特性に優れたネマチック液晶組成物を得るこ
とができる。
化合物は、複屈折率(Δn)を最適化し、液晶表示のコ
ントラスト特性を重視したネマチック液晶組成物を調製
することができるものである。また、ネマチック液晶組
成物の粘性を低減し、応答特性を改善させる効果を有し
ている。しかしながら、一般式(II)、(III)で
表わされる化合物のみからなる組成では、ネマチック相
の温度範囲が非常に狭く、室温から低温で駆動可能なネ
マチック液晶組成物を調製することは困難であった。し
かしながら、上述した一般式(I)で表わされる化合物
を用いることにより、各々の化合物が有する優れた特徴
を損なうことなく、広温度範囲で駆動し、高速応答性、
高電圧保持特性に優れたネマチック液晶組成物を得るこ
とができる。
【0046】また、第2の特徴として、これらの2つの
群から選ばれる化合物のうち、少なくとも1種が、シク
ロヘキサン環上の少なくとも1個の水素原子(H)が重
水素原子(D)に置換された化合物を含有する点にあ
り、このような化合物を含有することにより、上記のよ
うな優れた電気光学的特性に加えて、低温での結晶性を
改善することができる。特に低温領域で保存した場合、
ネマチック液晶性を長期間保持することができるという
特徴を有する。
群から選ばれる化合物のうち、少なくとも1種が、シク
ロヘキサン環上の少なくとも1個の水素原子(H)が重
水素原子(D)に置換された化合物を含有する点にあ
り、このような化合物を含有することにより、上記のよ
うな優れた電気光学的特性に加えて、低温での結晶性を
改善することができる。特に低温領域で保存した場合、
ネマチック液晶性を長期間保持することができるという
特徴を有する。
【0047】このような例を以下に示す。本発明の液晶
組成物(3−1)
組成物(3−1)
【0048】
【化12】
【0049】を調製したところ、この組成物の諸特性は
以下の通りであった。 TN-I : 95.0 ℃ T→N : −21 ℃ Vth : 2.50V Δε : 2.9 Δn : 0.079 τr=τd : 21.0msec これに対して、重水素置換された化合物を含有しない本
発明外の液晶組成物(a)
以下の通りであった。 TN-I : 95.0 ℃ T→N : −21 ℃ Vth : 2.50V Δε : 2.9 Δn : 0.079 τr=τd : 21.0msec これに対して、重水素置換された化合物を含有しない本
発明外の液晶組成物(a)
【0050】
【化13】
【0051】を調製したところ、この組成物の諸特性は
以下の通りであった。 TN-I : 95.4 ℃ T→N : −6 ℃ Vth : 2.61V Δε : 2.7 Δn : 0.081 τr=τd : 23.0msec このようなことから、重水素置換された化合物を含有す
る本発明の液晶組成物は、T→Nが大幅に低下してお
り、しかもTN-Iはほとんど変化がない。従って、本発
明のネマチック液晶組成物は低温側にネマチック相が拡
大し、低温での結晶性が顕著に改善されており、しかも
電気光学的特性はほとんど保持されている。従って、ア
クティブ・マトリクス用液晶組成物として極めて有用で
あり、特に低温領域まで使用が可能である。
以下の通りであった。 TN-I : 95.4 ℃ T→N : −6 ℃ Vth : 2.61V Δε : 2.7 Δn : 0.081 τr=τd : 23.0msec このようなことから、重水素置換された化合物を含有す
る本発明の液晶組成物は、T→Nが大幅に低下してお
り、しかもTN-Iはほとんど変化がない。従って、本発
明のネマチック液晶組成物は低温側にネマチック相が拡
大し、低温での結晶性が顕著に改善されており、しかも
電気光学的特性はほとんど保持されている。従って、ア
クティブ・マトリクス用液晶組成物として極めて有用で
あり、特に低温領域まで使用が可能である。
【0052】本発明のネマチック液晶組成物は、特に第
2群から選ばれる化合物としては、一般式(II)の化
合物を含有することが好ましい。更に、重水素原子
(D)を有する化合物としては、一般式(I−a)
2群から選ばれる化合物としては、一般式(II)の化
合物を含有することが好ましい。更に、重水素原子
(D)を有する化合物としては、一般式(I−a)
【0053】
【化14】
【0054】(式中、R1は炭素原子数2〜5の直鎖状
アルキル基を表わし、X1〜X4はそれぞれ独立的に水素
原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくと
も1個は重水素原子(D)を表わす。)で表わされる化
合物、あるいは一般式(I−b)
アルキル基を表わし、X1〜X4はそれぞれ独立的に水素
原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくと
も1個は重水素原子(D)を表わす。)で表わされる化
合物、あるいは一般式(I−b)
【0055】
【化15】
【0056】(式中、R1は炭素原子数2〜5の直鎖状
アルキル基を表すが、X5〜X7はそれぞれ独立的に水素
原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくと
も1個は重水素原子(D)を表わす。)で表わされる化
合物が好ましい。
アルキル基を表すが、X5〜X7はそれぞれ独立的に水素
原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、少なくと
も1個は重水素原子(D)を表わす。)で表わされる化
合物が好ましい。
【0057】また、一般式(I)で表わされる化合物を
10〜50重量%の範囲で含有することが好ましく、1
5〜40重量%の範囲がより好ましい。また、第2群の
化合物を10〜50重量%の範囲で含有することが好ま
しく、15〜50重量%の範囲がより好ましい。
10〜50重量%の範囲で含有することが好ましく、1
5〜40重量%の範囲がより好ましい。また、第2群の
化合物を10〜50重量%の範囲で含有することが好ま
しく、15〜50重量%の範囲がより好ましい。
【0058】この様にして得られた本発明のネマチック
液晶組成物は、後述の実施例に示したように、95℃前
後のネマチック相−等方性液体転移温度(TN-I)で、
結晶相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T
→N)が−20℃以下と広い温度でネマチック相を示
し、10〜20msecの応答性を示す特性を得ること
ができた。
液晶組成物は、後述の実施例に示したように、95℃前
後のネマチック相−等方性液体転移温度(TN-I)で、
結晶相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(T
→N)が−20℃以下と広い温度でネマチック相を示
し、10〜20msecの応答性を示す特性を得ること
ができた。
【0059】また、本発明のネマチック液晶組成物は、
後述の実施例に示した加熱促進テスト、紫外線照射促進
テストを行なったところ、各促進テスト後も98%以上
の高い電圧保持率を有することや化学的にも非常に安定
で高い抵抗値を有することが確認された。
後述の実施例に示した加熱促進テスト、紫外線照射促進
テストを行なったところ、各促進テスト後も98%以上
の高い電圧保持率を有することや化学的にも非常に安定
で高い抵抗値を有することが確認された。
【0060】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳述するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実
施例中、測定した特性の各記号の意味は以下の通りであ
る。
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実
施例中、測定した特性の各記号の意味は以下の通りであ
る。
【0061】 TN-I :ネマチック相−等方性液体相転移温度(℃) T→N :結晶相又はスメクチック相−ネマチック相転移温度(℃) Vth :パネル液晶層の厚みが6μmのTN-LCDでのしきい値電圧(V ) Δε :誘電率異方性 Δn :複屈折率 τr=τd :電圧無印加状態から電圧を印加して光が透過する状態になる までの立ち上がり時間τrと、電圧印加状態から電圧を除いて 光が透過しなくなるまでの立ち下がり時間τdが等しくなる応 答時間(msec) また、組成物の促進テストは、液晶組成物2gをアンプ
ル管に入れ、真空脱気後、窒素置換の処理をして封入
し、180℃、1時間の加熱促進テスト、及び10時間
の紫外線照射促進テスト「SUNTEST」(オリジナ
ルハナウ社製)で行なった。液晶組成物の比抵抗と電圧
保持率は促進テスト前後で測定した。 (実施例1)
ル管に入れ、真空脱気後、窒素置換の処理をして封入
し、180℃、1時間の加熱促進テスト、及び10時間
の紫外線照射促進テスト「SUNTEST」(オリジナ
ルハナウ社製)で行なった。液晶組成物の比抵抗と電圧
保持率は促進テスト前後で測定した。 (実施例1)
【0062】
【化16】
【0063】からなるネマチック液晶組成物(3−1)
を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下
の通りであった。 TN-I : 95.0 ℃ T→N : −21 ℃ Vth : 2.50V Δε : 2.9 Δn : 0.079 τr=τd : 21.0msec テスト前の比抵抗 : 8.9×1013Ω・cm 加熱促進テスト後比抵抗 : 5.8×1013Ω・cm 紫外線照射促進テスト後比抵抗 : 3.8×1013Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.8%(測定温度80℃) 加熱促進テスト後電圧保持率 :99.0%(測定温度80℃) 紫外線照射促進テスト後電圧保持率:98.9%(測定温度80℃) このネマチック液晶組成物(3−1)を構成材料とする
アクティブ・マトリクス液晶表示装置を作製したとこ
ろ、漏れ電流が小さく、フリッカの発生しない優れたも
のであることが確認できた。
を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下
の通りであった。 TN-I : 95.0 ℃ T→N : −21 ℃ Vth : 2.50V Δε : 2.9 Δn : 0.079 τr=τd : 21.0msec テスト前の比抵抗 : 8.9×1013Ω・cm 加熱促進テスト後比抵抗 : 5.8×1013Ω・cm 紫外線照射促進テスト後比抵抗 : 3.8×1013Ω・cm テスト前の電圧保持率 :99.8%(測定温度80℃) 加熱促進テスト後電圧保持率 :99.0%(測定温度80℃) 紫外線照射促進テスト後電圧保持率:98.9%(測定温度80℃) このネマチック液晶組成物(3−1)を構成材料とする
アクティブ・マトリクス液晶表示装置を作製したとこ
ろ、漏れ電流が小さく、フリッカの発生しない優れたも
のであることが確認できた。
【0064】また、このネマチック液晶組成物(3−
1)にカイラル物質「S−811」(メルク社製)を添
加して混合液晶を調製した。一方、対向する平面透明電
極上に「サンエバー150」(日産化学社製)の有機膜
をラビングして配向膜を形成し、ツイスト角220度の
STN−LCD表示用セルを作製した。上記の混合液晶
をこのセルに注入して液晶表示装置を構成し、表示特性
を測定した。その結果、しきい値電圧が低く、高時分割
特性に優れ、表示画面のちらつきやクロストーク現象が
改善されたSTN−LCD表示特性を示す液晶表示装置
が得られた。 (実施例2)
1)にカイラル物質「S−811」(メルク社製)を添
加して混合液晶を調製した。一方、対向する平面透明電
極上に「サンエバー150」(日産化学社製)の有機膜
をラビングして配向膜を形成し、ツイスト角220度の
STN−LCD表示用セルを作製した。上記の混合液晶
をこのセルに注入して液晶表示装置を構成し、表示特性
を測定した。その結果、しきい値電圧が低く、高時分割
特性に優れ、表示画面のちらつきやクロストーク現象が
改善されたSTN−LCD表示特性を示す液晶表示装置
が得られた。 (実施例2)
【0065】
【化17】
【0066】からなるネマチック液晶組成物(3−2)
を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下
の通りであった。 TN-I : 91.5 ℃ T→N : −10 ℃ Vth : 2.73V Δε : 2.3 Δn : 0.074 τr=τd : 14.0msec このネマチック液晶組成物(3−2)にカイラル物質
「S−811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調
製した。一方、対向する平面透明電極上に「サンエバー
150」(日産化学社製)の有機膜をラビングして配向
膜を形成し、ツイスト角220度のSTN−LCD表示
用セルを作製した。上記の混合液晶をこのセルに注入し
て液晶表示装置を構成し、表示特性を測定した。その結
果、しきい値電圧が低く、高時分割特性に優れ、表示画
面のちらつきやクロストーク現象が改善されたSTN−
LCD表示特性を示す液晶表示装置が得られた。 (比較例1)
を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下
の通りであった。 TN-I : 91.5 ℃ T→N : −10 ℃ Vth : 2.73V Δε : 2.3 Δn : 0.074 τr=τd : 14.0msec このネマチック液晶組成物(3−2)にカイラル物質
「S−811」(メルク社製)を添加して混合液晶を調
製した。一方、対向する平面透明電極上に「サンエバー
150」(日産化学社製)の有機膜をラビングして配向
膜を形成し、ツイスト角220度のSTN−LCD表示
用セルを作製した。上記の混合液晶をこのセルに注入し
て液晶表示装置を構成し、表示特性を測定した。その結
果、しきい値電圧が低く、高時分割特性に優れ、表示画
面のちらつきやクロストーク現象が改善されたSTN−
LCD表示特性を示す液晶表示装置が得られた。 (比較例1)
【0067】
【化18】
【0068】からなるネマチック液晶組成物(a)を調
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。 TN-I : 95.4 ℃ T→N : −6 ℃ Vth : 2.61V Δε : 2.7 Δn : 0.081 τr=τd : 23.0msec (実施例3)
製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下の通
りであった。 TN-I : 95.4 ℃ T→N : −6 ℃ Vth : 2.61V Δε : 2.7 Δn : 0.081 τr=τd : 23.0msec (実施例3)
【0069】
【化19】
【0070】からなるネマチック液晶組成物(3−3)
を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下
の通りであった。 TN-I : 95.2 ℃ T→N : −20 ℃ Vth : 2.79V Δε : 2.37 Δn : 0.067 τr=τd : 11.0msec
を調製し、この組成物の諸特性を測定した。結果は以下
の通りであった。 TN-I : 95.2 ℃ T→N : −20 ℃ Vth : 2.79V Δε : 2.37 Δn : 0.067 τr=τd : 11.0msec
【0071】
【発明の効果】本発明のネマチック液晶組成物は、広い
温度範囲でネマチック相を示し、低温での結晶性が顕著
に改善され、しかも高速応答性及び高い電圧保持率を有
する。従って、これを用いた本発明の液晶表示装置は、
表示画面のちらつき、クロストーク現象を改善すること
ができ、情報量の多いTN-LCD、STN-LCDあるいはアクテ
ィブ・マトリクス方式において良好な駆動特性及び表示
特性が得られる。
温度範囲でネマチック相を示し、低温での結晶性が顕著
に改善され、しかも高速応答性及び高い電圧保持率を有
する。従って、これを用いた本発明の液晶表示装置は、
表示画面のちらつき、クロストーク現象を改善すること
ができ、情報量の多いTN-LCD、STN-LCDあるいはアクテ
ィブ・マトリクス方式において良好な駆動特性及び表示
特性が得られる。
Claims (8)
- 【請求項1】 (1)一般式(I) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数2〜5の直鎖状アルキル基を
表わす。)で表わされる第1の化合物群及び(2)一般
式(II)、(III) 【化2】 (式中、k及びlはそれぞれ独立的に0又は2の整数を
表わし、mは1又は5の整数を表わし、nは3又は5の
整数を表わす。)で表わされる第2の化合物群の中から
選ばれる化合物を含有し、且つ該2つの群から選ばれる
化合物のうちの少なくとも1種が、1,4−シクロヘキ
シレン基の少なくとも1個の水素原子(H)が重水素原
子(D)で置換された化合物であることを特徴とするネ
マチック液晶組成物。 - 【請求項2】 第2群から選ばれる化合物が、一般式
(II)で表わされる化合物であることを特徴とする請
求項1記載のネマチック液晶組成物。 - 【請求項3】 第2群から選ばれる化合物が、一般式
(III)で表わされる化合物であることを特徴とする
請求項1記載のネマチック液晶組成物。 - 【請求項4】 1,4−シクロヘキシレン基の少なくと
も1個の水素原子(H)が重水素原子(D)で置換され
た化合物が、一般式(1−a)又は(1−b) 【化3】 (式中、R1はそれぞれ独立的に炭素原子数2〜5の直
鎖状アルキル基を表わし、X1〜X7はそれぞれ独立的に
水素原子(H)又は重水素原子(D)を表わすが、X1
〜X4及びX5〜X7のうちの少なくとも1個は重水素原
子(D)を表わす。)で表わされる化合物であることを
特徴とする請求項1、2又は3記載のネマチック液晶組
成物。 - 【請求項5】 一般式(I)で表わされる化合物を10
〜50重量%の範囲で含有することを特徴とする請求項
1記載のネマチック液晶組成物。 - 【請求項6】 第2の化合物群から選ばれる化合物を1
0〜50重量%の範囲で含有することを特徴とする請求
項1、2又は3記載のネマチック液晶組成物。 - 【請求項7】 請求項1、2、3又は4記載のネマチッ
ク液晶組成物を用いたアクティブ・マトリクス形液晶表
示装置。 - 【請求項8】 請求項1、2、3又は4記載のネマチッ
ク液晶組成物を用いたツイスティッド・ネマチック又は
スーパー・ツイスティッド・ネマチック液晶表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7266950A JPH08170079A (ja) | 1994-10-19 | 1995-10-16 | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25383394 | 1994-10-19 | ||
| JP6-253833 | 1994-10-19 | ||
| JP7266950A JPH08170079A (ja) | 1994-10-19 | 1995-10-16 | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08170079A true JPH08170079A (ja) | 1996-07-02 |
Family
ID=26541425
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7266950A Pending JPH08170079A (ja) | 1994-10-19 | 1995-10-16 | ネマチック液晶組成物及びこれを用いた液晶表示装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08170079A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2323091A (en) * | 1997-03-11 | 1998-09-16 | Merck Patent Gmbh | Liquid-crystalline medium based on 4-alkyl-4'-alkenyl-bicyclohexyl & 1-substituted-2(,6)-(di)fluoro-4-(4-[4-alkenyl-cyclohexyl]cyclohexyl)-benzene derivatives |
| JPH11140447A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-05-25 | Merck Patent Gmbh | 液晶媒体 |
-
1995
- 1995-10-16 JP JP7266950A patent/JPH08170079A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2323091A (en) * | 1997-03-11 | 1998-09-16 | Merck Patent Gmbh | Liquid-crystalline medium based on 4-alkyl-4'-alkenyl-bicyclohexyl & 1-substituted-2(,6)-(di)fluoro-4-(4-[4-alkenyl-cyclohexyl]cyclohexyl)-benzene derivatives |
| JPH10259377A (ja) * | 1997-03-11 | 1998-09-29 | Merck Patent Gmbh | 液晶媒体 |
| GB2323091B (en) * | 1997-03-11 | 2001-11-14 | Merck Patent Gmbh | Liquid-crystalline medium based on 4-alkyl-4'-alkenyl-bicyclohexyl & 1-substituted-2(,6)-(di)fluoro-4-(4-[4-alkenyl-cyclohexyl]cyclohexyl)-benzene derivatives |
| JPH11140447A (ja) * | 1997-08-29 | 1999-05-25 | Merck Patent Gmbh | 液晶媒体 |
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