JPH0817032A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
磁気記録媒体およびその製造方法Info
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- JPH0817032A JPH0817032A JP26908294A JP26908294A JPH0817032A JP H0817032 A JPH0817032 A JP H0817032A JP 26908294 A JP26908294 A JP 26908294A JP 26908294 A JP26908294 A JP 26908294A JP H0817032 A JPH0817032 A JP H0817032A
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高磁束密度、高保磁力および高耐食性等の要
求特性のいずれも兼ね備えた磁気記録媒体を製造するた
めの有用な方法を提供する。 【構成】 非磁性材料からなる基板上に、非磁性金属下
地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成して
なる磁気記録媒体を製造するに当たり、少なくとも前記
金属薄膜磁性層を形成する際に、Krガスおよび/また
はXeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を適
用して成膜する。
求特性のいずれも兼ね備えた磁気記録媒体を製造するた
めの有用な方法を提供する。 【構成】 非磁性材料からなる基板上に、非磁性金属下
地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成して
なる磁気記録媒体を製造するに当たり、少なくとも前記
金属薄膜磁性層を形成する際に、Krガスおよび/また
はXeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を適
用して成膜する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンピュターやデータ
プロセッサ等における各種磁気記録用として有用な強磁
性体金属薄膜型磁気記録媒体およびその製造方法に関す
るものであり、殊に高保磁力、高耐食性および低ノイズ
特性を兼ね備えた磁気記録媒体、およびその様な磁気記
録媒体を製造するための有用な方法に関するものであ
る。
プロセッサ等における各種磁気記録用として有用な強磁
性体金属薄膜型磁気記録媒体およびその製造方法に関す
るものであり、殊に高保磁力、高耐食性および低ノイズ
特性を兼ね備えた磁気記録媒体、およびその様な磁気記
録媒体を製造するための有用な方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録装置に用いられる磁気記録媒体
としては、従来から、有機樹脂結合剤と強磁性酸化粉末
からなる混合組成物を、非磁性基板上に塗布して磁性層
を形成したいわゆる塗布型磁気記録媒体が使用されてき
た。しかしながら、近年では、磁気記録媒体の高密度化
への要求から、スパッタリング等の薄膜形成法による強
磁性金属薄膜を磁性層とする強磁性金属薄膜型磁気記録
媒体へと移行しつつある。そして強磁性金属薄膜の組成
は、磁気的性質、記録再生特性および耐候性等を総合的
に評価して決定されている。こうした観点から、上記強
磁性金属薄膜としては、Co−Cr系、Co−Ni系、
Co−Ni−Cr系、或はCo−Cr−Ta系等のCo
基合金が一般的に使用され、更にCo−Cr−Pt系等
のCo基合金も提案されている。尚上記の様な強磁性金
属薄膜を磁性層として基板上に形成する場合には、磁性
膜の配向性制御や基板との密着性向上という観点から、
非磁性基板上にCr膜等の金属下地層が形成されると共
に、磁性膜の保護、耐候性や耐摩耗性向上という観点か
ら、磁性層の表面にC等の保護潤滑層が形成されるのが
一般である。また上記のような強磁性金属薄膜型磁気記
録媒体の製造にあたっては、Arガスをスパッタリング
ガスとして用いたスパッタリング法が一般に採用されて
いる。
としては、従来から、有機樹脂結合剤と強磁性酸化粉末
からなる混合組成物を、非磁性基板上に塗布して磁性層
を形成したいわゆる塗布型磁気記録媒体が使用されてき
た。しかしながら、近年では、磁気記録媒体の高密度化
への要求から、スパッタリング等の薄膜形成法による強
磁性金属薄膜を磁性層とする強磁性金属薄膜型磁気記録
媒体へと移行しつつある。そして強磁性金属薄膜の組成
は、磁気的性質、記録再生特性および耐候性等を総合的
に評価して決定されている。こうした観点から、上記強
磁性金属薄膜としては、Co−Cr系、Co−Ni系、
Co−Ni−Cr系、或はCo−Cr−Ta系等のCo
基合金が一般的に使用され、更にCo−Cr−Pt系等
のCo基合金も提案されている。尚上記の様な強磁性金
属薄膜を磁性層として基板上に形成する場合には、磁性
膜の配向性制御や基板との密着性向上という観点から、
非磁性基板上にCr膜等の金属下地層が形成されると共
に、磁性膜の保護、耐候性や耐摩耗性向上という観点か
ら、磁性層の表面にC等の保護潤滑層が形成されるのが
一般である。また上記のような強磁性金属薄膜型磁気記
録媒体の製造にあたっては、Arガスをスパッタリング
ガスとして用いたスパッタリング法が一般に採用されて
いる。
【0003】ところで、Co基合金磁性層の面内方向保
磁力は、結晶粒間の磁気的相互作用の低減、磁性層の結
晶磁気異方性および結晶C軸の面内配向度の向上等によ
っても増大することが知られている。これらのなかで、
特に結晶粒間の磁気的相互作用低減による高保磁力化を
目的とした磁気記録媒体やその製造方法が提案されてい
る。
磁力は、結晶粒間の磁気的相互作用の低減、磁性層の結
晶磁気異方性および結晶C軸の面内配向度の向上等によ
っても増大することが知られている。これらのなかで、
特に結晶粒間の磁気的相互作用低減による高保磁力化を
目的とした磁気記録媒体やその製造方法が提案されてい
る。
【0004】例えば、特開昭63−98824号には、
成膜時に酸素または酸素プラズマを混入して結晶粒界面
に酸化相を形成することによって、結晶粒を分離した磁
気記録媒体が提案されている。しかしながらこの技術で
は、酸素原子が磁性相内にも混入し、酸化物生成に伴う
飽和磁束密度の低下が十分予想される。また金属下地層
であるCr膜の表面に酸化物を形成して、Co基合金磁
性層のエピタキシャル成長を阻害し、結晶配向度の低下
を招くことによって、保磁力の低下が生じるという欠点
がある。
成膜時に酸素または酸素プラズマを混入して結晶粒界面
に酸化相を形成することによって、結晶粒を分離した磁
気記録媒体が提案されている。しかしながらこの技術で
は、酸素原子が磁性相内にも混入し、酸化物生成に伴う
飽和磁束密度の低下が十分予想される。また金属下地層
であるCr膜の表面に酸化物を形成して、Co基合金磁
性層のエピタキシャル成長を阻害し、結晶配向度の低下
を招くことによって、保磁力の低下が生じるという欠点
がある。
【0005】一方、特開平3−63919号には、スパ
ッタリング時のArガス圧を高めることによって、結晶
粒間の物理的分離を高めることができ、高保磁力化に有
効であることが報告されている。しかしながら、ここで
の物理的分離とは、実質的には間隙のことを意味してお
り、磁気記録媒体として要求される特性の一つである耐
食性を却って低下させるという欠点がある。
ッタリング時のArガス圧を高めることによって、結晶
粒間の物理的分離を高めることができ、高保磁力化に有
効であることが報告されている。しかしながら、ここで
の物理的分離とは、実質的には間隙のことを意味してお
り、磁気記録媒体として要求される特性の一つである耐
食性を却って低下させるという欠点がある。
【0006】上記のように、従来の製造方法では、高磁
束密度、高保磁力および高耐食性の要求特性のいずれも
兼ね備えた磁気記録媒体を製造することはできなかっ
た。こうしたことから、磁束密度および耐食性について
は少なくとも低下させることなく、高保磁力を有する磁
気記録媒体を製造することのできる方法の実現が望まれ
ている。
束密度、高保磁力および高耐食性の要求特性のいずれも
兼ね備えた磁気記録媒体を製造することはできなかっ
た。こうしたことから、磁束密度および耐食性について
は少なくとも低下させることなく、高保磁力を有する磁
気記録媒体を製造することのできる方法の実現が望まれ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な事情
に鑑みてなされたものであって、その目的は、高磁束密
度、高保磁力および高耐食性等の要求特性のいずれも兼
ね備えた磁気記録媒体、およびその様な磁気記録媒体を
製造するための有用な方法を提供することにある。
に鑑みてなされたものであって、その目的は、高磁束密
度、高保磁力および高耐食性等の要求特性のいずれも兼
ね備えた磁気記録媒体、およびその様な磁気記録媒体を
製造するための有用な方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成した本発
明方法とは、非磁性材料からなる基板上に、非磁性金属
下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成し
てなる磁気記録媒体を製造するに当たり、少なくとも前
記金属薄膜磁性層を形成する際に、Krガスおよび/ま
たはXeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を
適用して成膜する点に要旨を有する磁気記録媒体の製造
方法である。
明方法とは、非磁性材料からなる基板上に、非磁性金属
下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成し
てなる磁気記録媒体を製造するに当たり、少なくとも前
記金属薄膜磁性層を形成する際に、Krガスおよび/ま
たはXeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を
適用して成膜する点に要旨を有する磁気記録媒体の製造
方法である。
【0009】また本発明方法は、金属薄膜磁性層が前記
した様なCo基合金であるときにその効果が最大限に発
揮される。更に、本発明を実施するに当たり、前記非磁
性金属下地層を形成する際に、Krガスおよび/または
Xeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を適用
して成膜するような構成を採用することも有用であり、
こうした構成を採用することによって、磁気記録媒体の
特性の更なる向上を達成することができる。
した様なCo基合金であるときにその効果が最大限に発
揮される。更に、本発明を実施するに当たり、前記非磁
性金属下地層を形成する際に、Krガスおよび/または
Xeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を適用
して成膜するような構成を採用することも有用であり、
こうした構成を採用することによって、磁気記録媒体の
特性の更なる向上を達成することができる。
【0010】一方、上記目的を達成した本発明の磁気記
録媒体とは、非磁性材料からなる基板上に、非磁性金属
下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成し
てなる磁気記録媒体において、前記金属薄膜磁性層は、
Ar,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種以上
の元素を0.01〜1.1原子%含有したものである点
に要旨を有するものである。
録媒体とは、非磁性材料からなる基板上に、非磁性金属
下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成し
てなる磁気記録媒体において、前記金属薄膜磁性層は、
Ar,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種以上
の元素を0.01〜1.1原子%含有したものである点
に要旨を有するものである。
【0011】また上記の様な磁気記録媒体を製造するに
当たっては、前記金属薄膜磁性層を形成する際に、A
r,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種以上の
元素からなるガスをスパッタガスとして用いると共に、
非磁性材料からなる基板に負の電圧を印加してスパッタ
法を適用して成膜する構成を採用することによって、或
は金属薄膜磁性層を形成した後、Ar,KrおよびXe
よりなる群から選ばれる1種以上の元素を金属薄膜磁性
層にイオン注入する構成を採用することによって達成さ
れる。
当たっては、前記金属薄膜磁性層を形成する際に、A
r,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種以上の
元素からなるガスをスパッタガスとして用いると共に、
非磁性材料からなる基板に負の電圧を印加してスパッタ
法を適用して成膜する構成を採用することによって、或
は金属薄膜磁性層を形成した後、Ar,KrおよびXe
よりなる群から選ばれる1種以上の元素を金属薄膜磁性
層にイオン注入する構成を採用することによって達成さ
れる。
【0012】
【作用】本発明者らは、磁気記録媒体の特性の向上を図
るべく、特にその製造条件と磁気特性の関係について、
実験および検討を重ねた。その結果、少なくとも前記金
属薄膜磁性層を形成する際に、これまでスパッタリング
ガスとして用いられてきたArガスの代わりに、Krガ
スおよび/またはXeガスをスパッタガスとして用いて
スパッタ法を適用して成膜すれば、磁気記録媒体の飽和
磁束密度や耐食性を損なうことなく、高い保磁力を有す
る磁気記録媒体が得られることを見いだし、本発明を完
成した。
るべく、特にその製造条件と磁気特性の関係について、
実験および検討を重ねた。その結果、少なくとも前記金
属薄膜磁性層を形成する際に、これまでスパッタリング
ガスとして用いられてきたArガスの代わりに、Krガ
スおよび/またはXeガスをスパッタガスとして用いて
スパッタ法を適用して成膜すれば、磁気記録媒体の飽和
磁束密度や耐食性を損なうことなく、高い保磁力を有す
る磁気記録媒体が得られることを見いだし、本発明を完
成した。
【0013】本発明において、Krガスおよび/または
Xeガスをスパッタガスとして選んだ理由の一つは、A
rガスと同様にこれらのガスが不活性ガスであることに
よる。不活性ガス元素は、化学的に安定で他の元素と化
合物を形成することなく、且つ常温で単原子分子気体と
なり、物理的な吸着も起こり難い。またCo基合金磁性
膜中に固溶しない過剰の原子は、すべて気体として散逸
するので、飽和磁束密度Bsの減少をもたらすCoとの
化合物を生成することなく、且つ磁性膜中のCo原子の
体積率の減少も少ないために、飽和磁束密度Bsの低下
を生じることなく、良好なCo基合金磁性膜を得ること
ができる。
Xeガスをスパッタガスとして選んだ理由の一つは、A
rガスと同様にこれらのガスが不活性ガスであることに
よる。不活性ガス元素は、化学的に安定で他の元素と化
合物を形成することなく、且つ常温で単原子分子気体と
なり、物理的な吸着も起こり難い。またCo基合金磁性
膜中に固溶しない過剰の原子は、すべて気体として散逸
するので、飽和磁束密度Bsの減少をもたらすCoとの
化合物を生成することなく、且つ磁性膜中のCo原子の
体積率の減少も少ないために、飽和磁束密度Bsの低下
を生じることなく、良好なCo基合金磁性膜を得ること
ができる。
【0014】気相成長膜は、膜の堆積方向に特定の優先
成長方位を有するのが一般である。このような傾向は、
スパッタ膜においても同様であるが、堆積膜最表面がタ
ーゲットからの反跳スパッタガス原子およびスパッタガ
スイオンの衝撃に晒され、最表面原子が運動エネルギー
を得て再度移動する現象(表面マイグレーション現象)
によって、優先成長方位への成長が促進されることが知
られている。
成長方位を有するのが一般である。このような傾向は、
スパッタ膜においても同様であるが、堆積膜最表面がタ
ーゲットからの反跳スパッタガス原子およびスパッタガ
スイオンの衝撃に晒され、最表面原子が運動エネルギー
を得て再度移動する現象(表面マイグレーション現象)
によって、優先成長方位への成長が促進されることが知
られている。
【0015】ここで非磁性金属下地層としてCr膜を用
いると、Cr膜はその優先成長方位〈200〉に配向
し、引き続き成膜されるCo基合金磁性層は、そのhc
p(110)面がCr(200)面と最も格子不整が小
さいために、hcp〈110〉方位に配向してエピタキ
シャル成長することが一般に知られている。即ち、hc
p構造のCo基合金の磁化容易軸であるC軸が面内に配
向することによって、面内に高い保磁力が得られると考
えられる。
いると、Cr膜はその優先成長方位〈200〉に配向
し、引き続き成膜されるCo基合金磁性層は、そのhc
p(110)面がCr(200)面と最も格子不整が小
さいために、hcp〈110〉方位に配向してエピタキ
シャル成長することが一般に知られている。即ち、hc
p構造のCo基合金の磁化容易軸であるC軸が面内に配
向することによって、面内に高い保磁力が得られると考
えられる。
【0016】このとき、KrやXe等をスパッタリング
ガスとして用いると、これらの原子の質量がArよりも
大きいので、ターゲットからの反跳スパッタガス原子お
よびスパッタガスイオンから表面原子が得る運動エネル
ギーが増加し、膜堆積方向への優先方位結晶成長が促進
される。従って、Co基合金磁性層の厚さ方向のhcp
〈110〉方位へのエピタキシャル成長が促進され、h
cp〈110〉方位と直交するC軸の面内配向度が改善
されて面内保磁力向上効果を達成した膜が得られること
になる。
ガスとして用いると、これらの原子の質量がArよりも
大きいので、ターゲットからの反跳スパッタガス原子お
よびスパッタガスイオンから表面原子が得る運動エネル
ギーが増加し、膜堆積方向への優先方位結晶成長が促進
される。従って、Co基合金磁性層の厚さ方向のhcp
〈110〉方位へのエピタキシャル成長が促進され、h
cp〈110〉方位と直交するC軸の面内配向度が改善
されて面内保磁力向上効果を達成した膜が得られること
になる。
【0017】本発明は上述したように、少なくとも前記
金属薄膜磁性層を形成する際に、Krガスおよび/また
はXeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を適
用して成膜する点に最大の特徴を有するものであるが、
非磁性金属下地層として例えばCrを用いた場合にも、
Krガスおよび/またはXeガスをスパッタガスとして
用いてスパッタ法を適用して成膜することによって優先
成長方位〈200〉への配向が増加するので好ましい。
即ち、エピタキシャル成長に適した非磁性金属下地層の
配向が増加することによって、Co基合金磁性層のC軸
面内配向度もより一層改善され、更に高い面内保磁力を
有する膜を得ることができる。尚このような観点からし
て、上記のようにして形成されるの非磁性金属下地層
は、Crであることが好ましいが、非磁性金属下地層は
Crに限らず、CrにMo,Ta,V,W,Ti等を添
加したCr合金、或はMo,Ta,V,W,Ti等も用
いることができる。
金属薄膜磁性層を形成する際に、Krガスおよび/また
はXeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法を適
用して成膜する点に最大の特徴を有するものであるが、
非磁性金属下地層として例えばCrを用いた場合にも、
Krガスおよび/またはXeガスをスパッタガスとして
用いてスパッタ法を適用して成膜することによって優先
成長方位〈200〉への配向が増加するので好ましい。
即ち、エピタキシャル成長に適した非磁性金属下地層の
配向が増加することによって、Co基合金磁性層のC軸
面内配向度もより一層改善され、更に高い面内保磁力を
有する膜を得ることができる。尚このような観点からし
て、上記のようにして形成されるの非磁性金属下地層
は、Crであることが好ましいが、非磁性金属下地層は
Crに限らず、CrにMo,Ta,V,W,Ti等を添
加したCr合金、或はMo,Ta,V,W,Ti等も用
いることができる。
【0018】本発明は上述の如く、金属薄膜磁性層や非
磁性金属下地層(即ち、金属薄膜磁性層単独、または金
属薄膜磁性層と非磁性金属下地層)を形成する際に、K
rガスおよび/またはXeガスをスパッタガスとして用
いてスパッタ法を適用して成膜するものであるが、本発
明者らが更に検討したところによると、前記金属薄膜磁
性層にKrやXe等の元素を強制的に固溶させることに
よって、保磁力を更に向上させ得ることがわかった。ま
たこうした効果は、強制固溶させる元素が上記KrやX
eに限らず、従来からスパッタガスとして用いられてい
るArにおいても同様に達成されることがわかった。即
ち、前記金属薄膜磁性層にAr,KrおよびXeよりな
る群から選ばれる1種以上の元素を強制的に固溶させる
ことによって、保磁力を更に向上させることができたの
である。
磁性金属下地層(即ち、金属薄膜磁性層単独、または金
属薄膜磁性層と非磁性金属下地層)を形成する際に、K
rガスおよび/またはXeガスをスパッタガスとして用
いてスパッタ法を適用して成膜するものであるが、本発
明者らが更に検討したところによると、前記金属薄膜磁
性層にKrやXe等の元素を強制的に固溶させることに
よって、保磁力を更に向上させ得ることがわかった。ま
たこうした効果は、強制固溶させる元素が上記KrやX
eに限らず、従来からスパッタガスとして用いられてい
るArにおいても同様に達成されることがわかった。即
ち、前記金属薄膜磁性層にAr,KrおよびXeよりな
る群から選ばれる1種以上の元素を強制的に固溶させる
ことによって、保磁力を更に向上させることができたの
である。
【0019】上記元素の強制固溶による保磁力向上効果
は、金属薄膜磁性層への強制固溶による結晶磁気異方性
が向上することによるものと考えることができる。こう
した効果は、金属薄膜磁性層がCo基合金からなるとき
に特に有効である。即ち、Kr,Xe等の原子半径はC
oの原子半径に比べて大きく、或はArの原子半径はC
oの原子半径よりも小さいが格子間元素となるため、A
r,Kr,Xe等をCo基合金に強制的に固溶させる
と、Co基合金の格子定数が増加して稠密六方格子(h
cp)のC軸が延び、結晶磁気異方性が増大する。
は、金属薄膜磁性層への強制固溶による結晶磁気異方性
が向上することによるものと考えることができる。こう
した効果は、金属薄膜磁性層がCo基合金からなるとき
に特に有効である。即ち、Kr,Xe等の原子半径はC
oの原子半径に比べて大きく、或はArの原子半径はC
oの原子半径よりも小さいが格子間元素となるため、A
r,Kr,Xe等をCo基合金に強制的に固溶させる
と、Co基合金の格子定数が増加して稠密六方格子(h
cp)のC軸が延び、結晶磁気異方性が増大する。
【0020】金属薄膜磁性層へ強制固溶させる上記元素
の固溶量(含有量)は、単独または合計で0.01〜
1.1原子%とする必要がある。即ち、上記含有量が
0.01原子%未満であると、Ar,Kr,Xe等を強
制固溶させる効果が発揮されず、1.1原子%を超える
と飽和磁束密度Bsや保磁力が急激に低下する。
の固溶量(含有量)は、単独または合計で0.01〜
1.1原子%とする必要がある。即ち、上記含有量が
0.01原子%未満であると、Ar,Kr,Xe等を強
制固溶させる効果が発揮されず、1.1原子%を超える
と飽和磁束密度Bsや保磁力が急激に低下する。
【0021】金属薄膜磁性層に、Ar,Kr,Xe等を
強制固溶させるに当たっては、前記金属薄膜磁性層を形
成する際に、Ar,KrおよびXeよりなる群から選ば
れる1種以上の元素からなるガスをスパッタガスとして
用いると共に、非磁性材料からなる基板に負の電圧を印
加しててスパッタ法を適用して成膜する構成を採用する
ことによって、或は金属薄膜磁性層を形成した後、A
r,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種以上の
元素を金属薄膜磁性層にイオン注入する構成を採用する
ことによって達成される。特に前者の方法、即ちスパッ
タリング成膜時に基板に負の電圧を印加した所謂バイア
ススパッタリングを行なえば、スパッタガスイオンによ
る表面衝撃の増加によって、表面原子が得る運動エネル
ギーが増大し、配向度がより一層向上するという効果も
得られる。またこのバイアススパッタリング法では、金
属薄膜磁性層に強制固溶される上記元素の上限はほぼ
1.1原子%となり、強制固溶されない過剰の原子は、
すべて気体として散逸することになり、過剰に固溶させ
たときの不都合が発生することは殆どない。
強制固溶させるに当たっては、前記金属薄膜磁性層を形
成する際に、Ar,KrおよびXeよりなる群から選ば
れる1種以上の元素からなるガスをスパッタガスとして
用いると共に、非磁性材料からなる基板に負の電圧を印
加しててスパッタ法を適用して成膜する構成を採用する
ことによって、或は金属薄膜磁性層を形成した後、A
r,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種以上の
元素を金属薄膜磁性層にイオン注入する構成を採用する
ことによって達成される。特に前者の方法、即ちスパッ
タリング成膜時に基板に負の電圧を印加した所謂バイア
ススパッタリングを行なえば、スパッタガスイオンによ
る表面衝撃の増加によって、表面原子が得る運動エネル
ギーが増大し、配向度がより一層向上するという効果も
得られる。またこのバイアススパッタリング法では、金
属薄膜磁性層に強制固溶される上記元素の上限はほぼ
1.1原子%となり、強制固溶されない過剰の原子は、
すべて気体として散逸することになり、過剰に固溶させ
たときの不都合が発生することは殆どない。
【0022】本発明に係る磁気記録媒体は、非磁性材料
からなる基板上に、非磁性金属下地層、金属薄膜磁性層
および保護潤滑層を順次形成してなるものであるが、上
記基板としては、後記実施例に示すAl合金の他、例え
ばカーボン、ガラス等が採用できる。また本発明で用い
る金属薄膜磁性層としては、前記した様な各種のCo基
合金が採用できる。
からなる基板上に、非磁性金属下地層、金属薄膜磁性層
および保護潤滑層を順次形成してなるものであるが、上
記基板としては、後記実施例に示すAl合金の他、例え
ばカーボン、ガラス等が採用できる。また本発明で用い
る金属薄膜磁性層としては、前記した様な各種のCo基
合金が採用できる。
【0023】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0024】
【実施例】図1は、磁気記録媒体の一構成例を示す概略
説明図(一部破断斜視図、および要部拡大断面図)であ
り、図中1はNiPめっきを施しテクスチャー処理を行
なっていない円盤状のAl基板、2はCr下地膜(非磁
性金属下地層)、3はCo−12原子%Cr−2原子%
Ta合金磁性膜(金属薄膜磁性層)、4はC保護膜(保
護潤滑層)を夫々示す。
説明図(一部破断斜視図、および要部拡大断面図)であ
り、図中1はNiPめっきを施しテクスチャー処理を行
なっていない円盤状のAl基板、2はCr下地膜(非磁
性金属下地層)、3はCo−12原子%Cr−2原子%
Ta合金磁性膜(金属薄膜磁性層)、4はC保護膜(保
護潤滑層)を夫々示す。
【0025】本発明者らは、直径6インチのCrターゲ
ット、Co−12原子%Cr−2原子%Ta合金ターゲ
ットおよびCターゲットの夫々を用い、DCマグネトロ
ンスパッタ法を適用し、下記実施例1〜4および比較例
1に示す条件(スパッタガスおよびバイアス電圧)に
て、非磁性金属下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑
層を前記NiPめっきAl基板上に順次積層して成膜
し、図1に示した磁気記録媒体を製造した。このとき各
膜厚は、非磁性金属下地層:1000Å、金属薄膜磁性
層:500Å、C膜(保護潤滑層):300Åとした。
ット、Co−12原子%Cr−2原子%Ta合金ターゲ
ットおよびCターゲットの夫々を用い、DCマグネトロ
ンスパッタ法を適用し、下記実施例1〜4および比較例
1に示す条件(スパッタガスおよびバイアス電圧)に
て、非磁性金属下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑
層を前記NiPめっきAl基板上に順次積層して成膜
し、図1に示した磁気記録媒体を製造した。このとき各
膜厚は、非磁性金属下地層:1000Å、金属薄膜磁性
層:500Å、C膜(保護潤滑層):300Åとした。
【0026】得られた各磁気記録媒体について、保磁力
Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、磁性層中のスパッタ
ガスの含有量(ガス含有量)、および格子定数の変化の
指標であるhcp(002)面の面間隔(Co合金膜/
純Co膜)等の測定を行なった。尚保磁力Hcおよび飽
和磁束密度Bsについては、振動試料型磁力計(VS
M)を用いて測定し、組成分析についてはX線光電子分
光法(XPS法)によって測定した。また配向度および
面間隔の測定には、X線回折法を適用し、このうち配向
度については下記(1)式に示すように、hcp(00
2)面の回折強度I1 (002)とhcp(110)面
の回折強度I2(110)の強度比K[I2(110)/
I1 (002)]を規格化した値で評価し、hcp(0
02)面の面間隔については純Coとの比(Co合金膜
/純Co膜)で評価した。 配向度=(磁性合金膜のK)/(0バイアスArスパッタ磁性膜のK) …(1)
Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、磁性層中のスパッタ
ガスの含有量(ガス含有量)、および格子定数の変化の
指標であるhcp(002)面の面間隔(Co合金膜/
純Co膜)等の測定を行なった。尚保磁力Hcおよび飽
和磁束密度Bsについては、振動試料型磁力計(VS
M)を用いて測定し、組成分析についてはX線光電子分
光法(XPS法)によって測定した。また配向度および
面間隔の測定には、X線回折法を適用し、このうち配向
度については下記(1)式に示すように、hcp(00
2)面の回折強度I1 (002)とhcp(110)面
の回折強度I2(110)の強度比K[I2(110)/
I1 (002)]を規格化した値で評価し、hcp(0
02)面の面間隔については純Coとの比(Co合金膜
/純Co膜)で評価した。 配向度=(磁性合金膜のK)/(0バイアスArスパッタ磁性膜のK) …(1)
【0027】実施例1 Co合金磁性膜作成時にスパッタガスとしてKrガスま
たはXeガスを用い、それ以外の膜(Cr下地膜および
C保護膜)の作成時にスパッタガスとしてArを用い、
図1に示した磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒
体について、保磁力Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、
ガス含有量および面間隔の測定結果を、製造条件(スパ
ッタガスおよびバイアス電圧)と共に表1に示す。尚表
1において、「ガス含有量」の項の[ND]とは、検出
限界以下で測定不能であったことを示している。
たはXeガスを用い、それ以外の膜(Cr下地膜および
C保護膜)の作成時にスパッタガスとしてArを用い、
図1に示した磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒
体について、保磁力Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、
ガス含有量および面間隔の測定結果を、製造条件(スパ
ッタガスおよびバイアス電圧)と共に表1に示す。尚表
1において、「ガス含有量」の項の[ND]とは、検出
限界以下で測定不能であったことを示している。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2 Cr下地膜とCo合金磁性膜作成時に、スパッタガスと
してKrガスまたはXeガスを用い、それ以外の膜(C
保護膜)の作成時にスパッタガスとしてArを用い、図
1に示した磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒体
について、保磁力Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、ガ
ス含有量および面間隔の測定結果を、製造条件(スパッ
タガスおよびバイアス電圧)と共に表2に示す。
してKrガスまたはXeガスを用い、それ以外の膜(C
保護膜)の作成時にスパッタガスとしてArを用い、図
1に示した磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒体
について、保磁力Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、ガ
ス含有量および面間隔の測定結果を、製造条件(スパッ
タガスおよびバイアス電圧)と共に表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】比較例1 スパッタガスとしてArを用い、Al基板上にCr下地
膜、Co合金磁性膜およびC保護膜を順次成膜し、図1
に示した磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒体に
ついて、保磁力Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、ガス
含有量および面間隔の測定結果を、製造条件(スパッタ
ガスおよびバイアス電圧)と共に表3に示す
膜、Co合金磁性膜およびC保護膜を順次成膜し、図1
に示した磁気記録媒体を作成した。この磁気記録媒体に
ついて、保磁力Hc、飽和磁束密度Bs、配向度、ガス
含有量および面間隔の測定結果を、製造条件(スパッタ
ガスおよびバイアス電圧)と共に表3に示す
【0032】
【表3】
【0033】実施例3 Cr下地膜,Co合金磁性膜およびC保護膜作成時に、
スパッタガスとしてAr,KrガスまたはXeガスを用
いると共に、100V,200Vの負の電圧を基板に印
加し、図1に示した磁気記録媒体を作成した。これらの
磁気記録媒体について、保磁力Hc、飽和磁束密度B
s、配向度、ガス含有量および面間隔の測定結果を、製
造条件(スパッタガスおよびバイアス電圧)と共に表4
に示す
スパッタガスとしてAr,KrガスまたはXeガスを用
いると共に、100V,200Vの負の電圧を基板に印
加し、図1に示した磁気記録媒体を作成した。これらの
磁気記録媒体について、保磁力Hc、飽和磁束密度B
s、配向度、ガス含有量および面間隔の測定結果を、製
造条件(スパッタガスおよびバイアス電圧)と共に表4
に示す
【0034】
【表4】
【0035】実施例4 スパッタガスとしてArガスを用い、通常のスパッタ法
によって(即ち、負の電圧を基板に印加せずに)、Cr
下地膜とCo合金磁性膜を作成した。作成したCo合金
磁性膜に、イオン注入法によってAr,Kr,Xeの各
イオンを様々な量で強制固溶させた。その後、上記のス
パッタ法によってC保護膜を成膜し、図1に示した磁気
記録媒体を作成した。この磁気記録媒体について、保磁
力Hc、飽和磁束密度Bsおよび面間隔の測定結果を、
Ar,Kr,Xe等の含有量と共に夫々表5〜7に示
す。尚表5〜7において、「面間隔」の項の「−」と
は、磁気特性が低下していることが明らかであったので
面間隔を測定しなかったことを示している。
によって(即ち、負の電圧を基板に印加せずに)、Cr
下地膜とCo合金磁性膜を作成した。作成したCo合金
磁性膜に、イオン注入法によってAr,Kr,Xeの各
イオンを様々な量で強制固溶させた。その後、上記のス
パッタ法によってC保護膜を成膜し、図1に示した磁気
記録媒体を作成した。この磁気記録媒体について、保磁
力Hc、飽和磁束密度Bsおよび面間隔の測定結果を、
Ar,Kr,Xe等の含有量と共に夫々表5〜7に示
す。尚表5〜7において、「面間隔」の項の「−」と
は、磁気特性が低下していることが明らかであったので
面間隔を測定しなかったことを示している。
【0036】
【表5】
【0037】
【表6】
【0038】
【表7】
【0039】以上の結果から、次のように考察できる。
まず実施例1と比較例1を比較しても明らかなように、
Co合金磁性膜の成膜時にスパッタガスとしてKrガス
やXeガスを用いることによって、飽和磁束密度Bsを
低下させることなく、保磁力Hcに優れた磁気記録媒体
が得られている。このような保磁力向上の効果は、磁性
膜中のガス含有量が検出限界以下で、且つ格子定数の変
化の度合が同程度であるので、Co合金磁性膜のC軸の
面内配向度が改善されることによって達成されたものと
考えられる。
まず実施例1と比較例1を比較しても明らかなように、
Co合金磁性膜の成膜時にスパッタガスとしてKrガス
やXeガスを用いることによって、飽和磁束密度Bsを
低下させることなく、保磁力Hcに優れた磁気記録媒体
が得られている。このような保磁力向上の効果は、磁性
膜中のガス含有量が検出限界以下で、且つ格子定数の変
化の度合が同程度であるので、Co合金磁性膜のC軸の
面内配向度が改善されることによって達成されたものと
考えられる。
【0040】また実施例2と実施例1を比較しても明ら
かなように、Co合金磁性膜の成膜時と共にCr下地膜
の成膜時においても、スパッタガスとしてKrやXeを
用いることによって、保磁力を実施例1よりも更に向上
させた磁気記録媒体が得られている。このような保磁力
向上の効果は、実施例1以上にCo合金磁性膜のC軸の
膜面内配向度が改善されることによって達成されてお
り、Cr下地膜の配向度向上に伴うCo合金磁性膜の配
向度向上効果に起因しているものと考えられる。
かなように、Co合金磁性膜の成膜時と共にCr下地膜
の成膜時においても、スパッタガスとしてKrやXeを
用いることによって、保磁力を実施例1よりも更に向上
させた磁気記録媒体が得られている。このような保磁力
向上の効果は、実施例1以上にCo合金磁性膜のC軸の
膜面内配向度が改善されることによって達成されてお
り、Cr下地膜の配向度向上に伴うCo合金磁性膜の配
向度向上効果に起因しているものと考えられる。
【0041】更に、実施例1,2と実施例3を比較して
も明らかなように、基板に負のバイアス電圧を印加する
ことによって、一層高保磁力の磁気記録媒体が得られて
いる。また比較例1と実施例3を比較しても明らかな様
に、基板に負のバイアス電圧を印加するときは、スパッ
タガスとしてArを用いることも有効であることが分か
る。このような保磁力向上の効果は、Co合金磁性膜の
C軸の膜面内配向度向上と、Co合金磁性膜中のスパッ
タガス含有量の増加によるhcp(0002)面の面間
隔増加に伴った磁気異方性改善効果に起因していると考
えられる。
も明らかなように、基板に負のバイアス電圧を印加する
ことによって、一層高保磁力の磁気記録媒体が得られて
いる。また比較例1と実施例3を比較しても明らかな様
に、基板に負のバイアス電圧を印加するときは、スパッ
タガスとしてArを用いることも有効であることが分か
る。このような保磁力向上の効果は、Co合金磁性膜の
C軸の膜面内配向度向上と、Co合金磁性膜中のスパッ
タガス含有量の増加によるhcp(0002)面の面間
隔増加に伴った磁気異方性改善効果に起因していると考
えられる。
【0042】一方、実施例4から明らかなように、Co
合金磁性膜中にAr,Kr,Xe等を強制的に固溶させ
るときは、その含有量は0.01〜1.1原子%とする
必要があることがわかる。
合金磁性膜中にAr,Kr,Xe等を強制的に固溶させ
るときは、その含有量は0.01〜1.1原子%とする
必要があることがわかる。
【0043】
【発明の効果】本発明は上記の様に構成されており、成
膜時の膜衝撃効果増大に伴う磁性層配向度向上、膜中へ
の強制固溶による格子定数の増加による結晶磁気異方性
増大の効果向が達成され、高い保磁力を有する磁気記録
媒体の作成が可能となった。
膜時の膜衝撃効果増大に伴う磁性層配向度向上、膜中へ
の強制固溶による格子定数の増加による結晶磁気異方性
増大の効果向が達成され、高い保磁力を有する磁気記録
媒体の作成が可能となった。
【図1】磁気記録媒体の一構成例を示す概略説明図であ
る。
る。
1 NiPめっきAl基板 2 Cr下地膜(非磁性金属下地層) 3 Co基合金磁性膜(金属薄膜磁性層) 4 C保護膜(保護潤滑層)
Claims (7)
- 【請求項1】 非磁性材料からなる基板上に、非磁性金
属下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成
してなる磁気記録媒体を製造するに当たり、少なくとも
前記金属薄膜磁性層を形成する際に、Krガスおよび/
またはXeガスをスパッタガスとして用いてスパッタ法
を適用して成膜することを特徴とする磁気記録媒体の製
造方法。 - 【請求項2】 前記金属薄膜磁性層が、Co基合金であ
る請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】 前記非磁性金属下地層を形成する際に、
Krガスおよび/またはXeガスをスパッタガスとして
用いてスパッタ法を適用して成膜する請求項1または2
に記載の磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項4】 非磁性材料からなる基板上に、非磁性金
属下地層、金属薄膜磁性層および保護潤滑層を順次形成
してなる磁気記録媒体において、前記金属薄膜磁性層
は、Ar,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種
以上の元素を0.01〜1.1原子%含有したものであ
ることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項5】 前記金属薄膜磁性層が、Co基合金であ
る請求項4に記載の磁気記録媒体。 - 【請求項6】 請求項4または5に記載の磁気記録媒体
を製造するに当たり、前記金属薄膜磁性層を形成する際
に、Ar,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種
以上の元素からなるガスをスパッタガスとして用いると
共に、非磁性材料からなる基板に負の電圧を印加してス
パッタ法を適用して成膜することを特徴とする磁気記録
媒体の製造方法。 - 【請求項7】 請求項4または5に記載の磁気記録媒体
を製造するに当たり、金属薄膜磁性層を形成した後、A
r,KrおよびXeよりなる群から選ばれる1種以上の
元素を金属薄膜磁性層にイオン注入することを特徴とす
る磁気記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26908294A JPH0817032A (ja) | 1994-04-28 | 1994-11-01 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9216994 | 1994-04-28 | ||
| JP6-92169 | 1994-04-28 | ||
| JP26908294A JPH0817032A (ja) | 1994-04-28 | 1994-11-01 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0817032A true JPH0817032A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=26433638
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26908294A Withdrawn JPH0817032A (ja) | 1994-04-28 | 1994-11-01 | 磁気記録媒体およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817032A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6893542B1 (en) | 1999-09-10 | 2005-05-17 | Seagate Technology Llc | Sputtered multilayer magnetic recording media with ultra-high coercivity |
| JP2009026384A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Sharp Corp | 磁気記録媒体、磁気記録媒体の製造方法及び磁気情報記録方法 |
| JP2009205777A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Fujitsu Ltd | 磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 |
| JP2010244657A (ja) * | 2009-04-09 | 2010-10-28 | Showa Denko Kk | 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置 |
| JP2010244658A (ja) * | 2009-04-09 | 2010-10-28 | Showa Denko Kk | 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置 |
-
1994
- 1994-11-01 JP JP26908294A patent/JPH0817032A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6893542B1 (en) | 1999-09-10 | 2005-05-17 | Seagate Technology Llc | Sputtered multilayer magnetic recording media with ultra-high coercivity |
| JP2009026384A (ja) * | 2007-07-19 | 2009-02-05 | Sharp Corp | 磁気記録媒体、磁気記録媒体の製造方法及び磁気情報記録方法 |
| JP2009205777A (ja) * | 2008-02-29 | 2009-09-10 | Fujitsu Ltd | 磁気記録媒体の製造方法および磁気記録媒体 |
| JP2010244657A (ja) * | 2009-04-09 | 2010-10-28 | Showa Denko Kk | 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置 |
| JP2010244658A (ja) * | 2009-04-09 | 2010-10-28 | Showa Denko Kk | 磁気記録媒体の製造方法及び磁気記録再生装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020115 |