JPH08171976A - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

内燃機関用スパークプラグ

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JPH08171976A
JPH08171976A JP33386394A JP33386394A JPH08171976A JP H08171976 A JPH08171976 A JP H08171976A JP 33386394 A JP33386394 A JP 33386394A JP 33386394 A JP33386394 A JP 33386394A JP H08171976 A JPH08171976 A JP H08171976A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中心電極と接地電極の構成の自由度を制約す
ることなく,レーザービーム溶接により貴金属材を電極
母材に固着することができ,耐火花消耗性に優れた,内
燃機関用スパークプラグを提供すること。 【構成】 中心電極1と接地電極4とが対峙して火花ギ
ャップを形成し,中心電極1と接地電極4の放電部分の
少なくとも一方に貴金属材2,5をレーザービーム溶接
により固着してなる内燃機関用スパークプラグである。
貴金属材2,5は,電極母材に対して固着する固定部2
2,52と,これよりも突出し火花放電させるための突
出部21,51とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,耐火花消耗性に優れた
貴金属材を電極の放電面に配置した内燃機関用スパーク
プラグに関する。
【0002】
【従来技術】現在自動車等の内燃機関においては,長時
間の使用に耐えうるべく,中心電極と接地電極の少なく
とも一方の放電面に,貴金属材を配置して耐消耗性を向
上させたスパークプラグが採用されている。上記貴金属
材としては,耐火花消耗性に優れた白金,白金合金等が
用いられ,中心電極,接地電極等の電極母材としては,
ニッケル合金等が用いられている。また上記貴金属材の
固着には,抵抗溶接もしくはレーザービーム溶接,即ち
レーザービームを照射することにより貴金属材と電極母
材とを溶融,固着させる方法が適用されている。
【0003】レーザービーム溶接による接合方法として
は,中心電極の先端近傍側面に環状の貴金属材を配置
し,その貴金属材にレーザービームを照射して貴金属材
全体と電極母材とを合金化する方法がある。また,特開
平6−188062号公報には,中心電極の先端面に貴
金属材を設置し,中心電極母材と貴金属材との界面にレ
ーザービームを照射して界面近傍の電極母材と貴金属材
とを溶融,合金化する方法により得られるスパークプラ
グが提案されている。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の内
燃機関用スパークプラグにおいては,次の問題がある。
即ち,レーザービーム溶接により貴金属材と電極母材と
が溶融した溶融合金部分は,抵抗溶接により得られる溶
融合金部分に比べ,広範囲に及ぶ。そのため,使用時の
冷熱サイクルの繰り返しにより発生する熱応力は,上記
溶融合金部分により緩和される。しかし,上記溶融合金
部分は,単一な貴金属材に比べて耐火花消耗性に劣り,
劣化が早いという欠点を有する。
【0005】従って上記溶融合金部分は,貴金属材と電
極母材との接合品質には有利に働くが,耐火花消耗性に
対して不利となり長寿命化を妨げてしまう。この対策と
して,多量の貴金属材を使用することにより劣化を補う
ことが考えられるが,貴金属材は非常に高価であるため
不経済である。
【0006】また,例えば上述した特開平6−1880
62号公報に示されたスパークプラグのごとく,中心電
極の先端面に貴金属材を設置し,これらの界面をレーザ
ービーム溶接した場合においては,中心電極の側面に対
向するように接地電極を構成することができない。もし
このように構成すれば,電極母材と貴金属材との上記界
面においても火花放電が頻繁に行われ,界面に形成され
た溶融合金部分が選択的に消耗し,劣化を早めるだけで
なく,貴金属材の脱落をも招くおそれがある。したがっ
て,従来のレーザービーム溶接により得られたスパーク
プラグにおいては,中心電極と接地電極の構成の自由度
に制約が生じてしまう。
【0007】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,中心電極と接地電極の構成の自由度を制
約することなく,レーザービーム溶接により貴金属材を
電極母材に固着することができ,耐火花消耗性に優れ
た,内燃機関用スパークプラグを提供しようとするもの
である。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は,中心電極と接地電極とが
対峙して火花ギャップを形成し,上記中心電極と上記接
地電極の放電部分の少なくとも一方に貴金属材をレーザ
ービーム溶接により固着してなる内燃機関用スパークプ
ラグにおいて,上記貴金属材は,電極母材に対して固着
する固定部と,該固定部よりも突出し火花放電させるた
めの突出部とを有することを特徴とする内燃機関用スパ
ークプラグにある。
【0009】本発明において最も注目すべきことは,上
記貴金属材は,上記固定部と,該固定部よりも突出した
上記突出部とを有することにある。そして,上記貴金属
材は,上記電極母材に対して上記固定部をレーザービー
ム溶接することにより固着してあることにある。なお,
上記貴金属材としては,従来と同様に,白金(Pt),
白金−イリジウム(Ir)合金等がある。また,上記中
心電極及び接地電極の電極母材としては,ニッケル合金
等がある。
【0010】また,上記貴金属材における上記突出部の
表面は,上記固定部の表面よりも0.3mm以上突出し
ていることが好ましい。これにより,火花放電はほぼ確
実に上記突出部の表面のみから行われ,上記固定部から
の放電の可能性をさらに低減することができる。
【0011】
【作用および効果】本発明の内燃機関用スパークプラグ
においては,上記貴金属材は,上記固定部と,該固定部
よりも突出した上記突出部を有する。そのため,電極間
の間隔は,上記貴金属材の突出部において最も短くな
る。それ故,火花放電は上記貴金属材の突出部において
選択的に行われ,固定部における火花放電の発生を防止
することができる。
【0012】また,レーザービーム溶接は,上記固定部
のみにおいて行われ,上記突出部においては行われてい
ない。そのため,上記突出部は,溶融合金部分を有して
おらず貴金属材の成分のままである。それ故,火花放電
が行われる上記突出部においては,本来の耐火花消耗性
が発揮され,寿命の短縮化を防止することができる。
【0013】さらに,レーザービームは,貴金属材と電
極母材との界面部ではなく,貴金属材の表面から照射さ
れている。そのため,レーザービーム溶接により発生す
る溶融合金部分の表層部はほぼ貴金属材単一の成分によ
り占められ,一方深層部は電極母材成分に富む十分な合
金状態となっている。それ故,溶融合金部分の表面から
の酸化腐食は,上記表層部により防止することができ
る。また,使用時の熱冷サイクルの繰り返しにより発生
する熱応力は,上記深層部の合金成分により緩和するこ
とができる。
【0014】従って,本発明によれば,中心電極と接地
電極の構成の自由度を制約することなく,レーザービー
ム溶接により貴金属材を電極母材に固着することがで
き,耐火花消耗性に優れた,内燃機関用スパークプラグ
を提供することができる。
【0015】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかる内燃機関用スパークプラグにつ
き,図1〜図3を用いて説明する。本例の内燃機関用ス
パークプラグ80は,図1,図3に示すごとく,中心電
極1と2本の接地電極4とが対峙して火花ギャップを形
成し,上記中心電極1と上記接地電極4の放電部分に貴
金属材2,5をレーザービーム溶接により固着してな
る。
【0016】また,上記貴金属材2,5は,図1,図3
に示すごとく,電極母材に対して固着する固定部22,
52と,該固定部22,52よりも突出し火花放電させ
るための突出部21,51とを有する。
【0017】また,上記中心電極1の電極母材は,図1
に示すごとく,ニッケル合金よりなる表皮部12の中に
銅からなる芯材13を埋設してなり,直径1.5mmφ
の細い円柱状の先端部11を有する。そして,図1,図
3に示すごとく,上記中心電極1の先端部11には,リ
ング状の上記貴金属材2が装着されている。
【0018】この中心電極1に装着された貴金属材2
は,Pt−20Ir(wt%)合金よりなり,内径が
1.5mmφ,突出部21の外径が2.5mmφ,固定
部22の外径が1.9mmφである。即ち,突出部21
の表面は,固定部22の表面より0.3mm突出(図2
の長さL)している。また,突出部21表面の長さは
1.0mm,固定部22の長さは0.5mmである。
【0019】そして,上記固定部22は,図1〜図3に
示すごとく,複数か所あるいは全周においてレーザービ
ームが照射され,溶融合金部分3が形成されている。上
記溶融合金部分3は,図2に示すごとく,その断面形状
がくさび形をなし,ほぼ貴金属材単一の成分からなる表
層部31と,電極母材の成分に富む十分な合金状態の深
層部32とよりなる。
【0020】また,上記接地電極4に固着された貴金属
材5は,図1,図3に示すごとく,固定部52と突出部
51とよりなる円弧状をしており,そのサイズの構成
は,中心電極1と同様である。即ち,突出部51の厚み
は0.5mm,固定部52の厚みは0.2mmであり,
突出部51の表面は固定部52の表面より0.3mm突
出している。また,接地電極4のレーザービーム溶接に
よる溶融合金部分6は,中心電極1における溶融合金部
分3と同様に,その断面形状がくさび形をなし,上記と
同様の成分構成の表層部と深層部とよりなる。
【0021】次に,本例における作用効果につき説明す
る。本例の内燃機関用スパークプラグ80においては,
中心電極1と接地電極4にそれぞれ固着させた貴金属材
2,3は,上記固定部22,52と,該固定部22,5
2よりも突出した上記突出部21,51を有する。その
ため,中心電極1と接地電極4との間隔は,それぞれの
貴金属材2,5の突出部21,52間において最も短く
なる。それ故,火花放電は,貴金属材2,5の突出部2
1,51同志の間において選択的に行われ,固定部2
2,52における火花放電を防止することができる。
【0022】また,レーザービーム溶接は,それぞれの
貴金属材2,5の固定部22,52のみにおいてのみ行
われ,突出部21,51においては行われていない。そ
のため,上記突出部21,51は,溶融合金部分を有し
ておらず貴金属材2,5の成分のままである。それ故,
火花放電が行われる上記突出部21,51においては,
本来の耐火花消耗性が発揮され,寿命の短縮化を防止す
ることができる。
【0023】さらに,レーザービームは,貴金属材2と
電極母材との界面部ではなく,貴金属材2,5の固定部
22,52の表面から照射されている。そのため,上述
したごとく,レーザービーム溶接により発生する溶融合
金部分3,6の表層部31,61はほぼ貴金属材2,5
単一の成分により占められ,深層部32,62は電極母
材の成分に富む十分な合金状態が形成されている。
【0024】それ故,溶融合金部分3,6の表面からの
酸化腐食は,上記表層部31,61により,防止するこ
とができる。また,使用時の熱冷サイクルの繰り返しに
より発生する熱応力は,上記深層部32,62の合金成
分により緩和することができる。
【0025】従って,本例によれば,中心電極1の側面
側に接地電極4を対向させる構成をとっても,レーザー
ビーム溶接により貴金属材2,6を電極母材に固着する
ことができ,耐火花消耗性に優れた,内燃機関用スパー
クプラグを得ることができる。
【0026】実施例2 本例の内燃機関用スパークプラグ82は,図4に示すご
とく,実施例1の中心電極1用の貴金属材25に代え
て,2か所の突出部221とその間に設けた固定部22
2とを有するリング状の貴金属材25を用いた。また実
施例1の接地電極4用の貴金属材5に代えて,2か所の
突出部551とその間に設けた固定部552とを有する
円弧状の貴金属材55とを用いた。その他は,実施例1
と同様である。尚,実施例1と略同一の構成部分につい
ては,実施例1と同じ符号を用いた。
【0027】本例によれば,貴金属材25,55ともに
2か所の突出部221,551を有する。そのため,火
花放電をさらに安定して突出部221,551に集中さ
せることができる。その他,実施例1と同様の効果を得
ることができる。
【0028】実施例3 本例の内燃機関用スパークプラグ83は,図5に示すご
とく,中心電極1の貴金属材2に代えて,円盤状の突出
部271とその下方に延設した円筒状の固定部272を
有し,貫通穴を有さない貴金属材27を用いた。接地電
極4及びその他は,実施例1と同様である。尚,実施例
1と略同一の構成部分については,実施例1と同じ符号
を用いた。
【0029】本例においても,実施例1と同様の効果を
得ることができる。尚,本例においては,中心電極1の
側面側に2本の接地電極4を対向させたが,中心電極1
の先端面275側に1本の接地電極を対向させることも
できる。
【0030】実施例4 本例の内燃機関用スパークプラグ84は,図6に示すご
とく,中心電極1の先端面側に1本の接地電極40を対
向させた構成をとっている。そして,中心電極1の先端
には,カップ状の貴金属材29を固着してある。また,
接地電極4においても,中心電極1に対向する側にカッ
プ状の貴金属材59を固着してある。
【0031】上記カップ状の貴金属材29,59は,そ
の底部に当たる固定部292,592と,その表面から
突出した円筒状の突出部291,591とよりなる。そ
して,上記固定部292,592にレーザービームを照
射することにより,貴金属材29,59をそれぞれの電
極母材に溶接してある。その他は,実施例1と同様であ
る。尚,実施例1と略同一の構成部分については,実施
例1と同じ符号を用いた。本例においても,実施例1と
同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のスパークプラグおける,電極部分の
断面図。
【図2】実施例1における,貴金属材と電極母材との溶
接状態の説明図。
【図3】実施例1のスパークプラグにおける,電極部分
の斜視図。
【図4】実施例2のスパークプラグおける,電極部分の
断面図。
【図5】実施例3のスパークプラグおける,電極部分の
断面図。
【図6】実施例4のスパークプラグおける,電極部分の
断面図。
【符号の説明】
1...中心電極, 11...先端部, 2,5...貴金属材, 21,51...突出部, 22,52...固定部, 3,6...溶融合金部分, 31,61...表層部, 32,62...深層部, 4...接地電極,

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と接地電極とが対峙して火花ギ
    ャップを形成し,上記中心電極と上記接地電極の放電部
    分の少なくとも一方に貴金属材をレーザービーム溶接に
    より固着してなる内燃機関用スパークプラグにおいて,
    上記貴金属材は,電極母材に対して固着する固定部と,
    該固定部よりも突出し火花放電させるための突出部とを
    有することを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記貴金属材におけ
    る上記突出部の表面は,上記固定部の表面よりも0.3
    mm以上突出していることを特徴とする内燃機関用スパ
    ークプラグ。
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