JPH08176801A - 装飾部品及びその製造方法 - Google Patents

装飾部品及びその製造方法

Info

Publication number
JPH08176801A
JPH08176801A JP32807694A JP32807694A JPH08176801A JP H08176801 A JPH08176801 A JP H08176801A JP 32807694 A JP32807694 A JP 32807694A JP 32807694 A JP32807694 A JP 32807694A JP H08176801 A JPH08176801 A JP H08176801A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mask
base material
component
component base
concave portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32807694A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirokazu Kato
裕和 加藤
Kazumi Hamano
一巳 濱野
Masayoshi Ushikubo
政義 牛窪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAMA SEIMITSU KK
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
TAMA SEIMITSU KK
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TAMA SEIMITSU KK, Citizen Watch Co Ltd filed Critical TAMA SEIMITSU KK
Priority to JP32807694A priority Critical patent/JPH08176801A/ja
Publication of JPH08176801A publication Critical patent/JPH08176801A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面の文字や模様等がはっきりと見えて良好
な視認性が得られる装飾部品を提供する。また、それを
容易に製作できるようにもする。 【構成】 チタン,チタン合金,ステンレススチール,
タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのうちの
いずれかの材料からなる部品基材2の表面2aに形成さ
れる文字や模様等の凹部3が、出力を変えて2度照射さ
れたレーザ光で形成されたものとして、1度だけのレー
ザ光照射で形成された場合に比べて凹部3の輪郭が鮮明
になるようにし、その凹部3とその凹部3以外の表面2
aとで色調を異ならせて視認性をよくする。その製造方
法では、マスキングした部品基材2に1度目のレーザ加
工でマスクのみ一部を除去し、その後露出した部品基材
2の表面2aに出力を高めた2度目のレーザ加工で凹部
3を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、表面に文字や模様等
が形成された時計ケース,メガネ,ブレスレット等の装
飾部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、装飾部品のうち、例えば時計ケー
スでは、その表面に数字や目盛等を設けているものがあ
る。このような数字や目盛は、その部分がそれ以外のケ
ース表面に対して明瞭に視認できるものでないと、見間
違いを生じてしまう恐れがあるため、それをはっきりと
視認できることが重要である。このような数字や目盛あ
るいは模様等を装飾部品の表面に形成する方法として
は、例えばフォトレジスト膜を使用することによって表
面に凹部を形成する方法が広く知られている。
【0003】この方法は、時計ケース等の装飾部品の部
品基材の表面に予め感光性樹脂によるフォトレジスト膜
を形成し、その上にこれから形成しようとする文字や模
様等を描いた透明フィルムを密着させて露光し、その露
光後に透明フィルムを取り除いてフォトレジスト膜を現
像,水洗,焼付け等をして文字や模様等に対応したフォ
トレジスト膜を形成する。
【0004】次に、その装飾部品の表面にそのフォトレ
ジスト膜を密着(マスキング)させたままの状態で、例
えば部品基材がチタン系の金属である場合には、それを
フッ酸の液によってケミカルエッチング処理し、フォト
レジスト膜の無い部分のみを腐食させて装飾面に凹部を
形成する。そして、最後にそのフォトレジスト膜を部品
基材から剥がして、上記凹部とその凹部以外の部品基材
の表面との色調を異ならせたり、そのフォトレジスト膜
を剥がす前にメッキ処理等で有色被膜を形成してから、
そのフォトレジスト膜を剥がして凹部とその凹部以外の
部品基材の表面との色調を異ならせたりする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにフォトレジスト膜を使用して装飾部品の表面に凹部
を形成する方法の場合には、上述したような多くの製造
工程を必要とするためコストアップになってしまうとい
う問題点があった。また、そのマスキングに使用するフ
ォトレジスト膜は、感光性を有するマスキング材に限ら
れてしまうということもあった。
【0006】また、部品基材にチタン系の金属を使用
し、そこにダイバーウオッチのようにケミカルエッチン
グにより深彫りをしたい場合には、例えば表面にフォト
レジスト膜によるマスクを施した部品基材をフッ酸の中
に漬けて、その掘りの深さに対応させてフッ酸に漬ける
時間を長くする。しかしながら、フォトレジスト膜のよ
うに有機のマスクである場合には、それがフッ酸に侵さ
れてひび割れを起こしたり、部品基材の表面から剥がれ
たりするため、良好な外観品質の装飾部品が得られなく
なり、表面に形成される文字,数字,模様等が明瞭でな
くなって視認性が悪くなってしまうという問題点があっ
た。
【0007】そこで、例えばチタン系の金属からなる部
品基材の表面を有機マスクで塗装等により覆い、その表
面の所望の位置にレーザ光を、その部品基材の表面を目
的とする文字や模様等の形状にレーザ加工して彫り込む
ことのできる出力で照射して凹部を形成し、その後でマ
スクを剥がして凹部とその凹部以外の表面とで色調を異
ならせるようにすることも考えられる。
【0008】しかしながら、このようにするとレーザ光
が照射された際にマスクがレーザ光によって焼き飛ばさ
れる領域が、形成しようとしている凹部の領域よりも拡
大した範囲にまで広がってしまい、凹部の回りに部品基
材の表面が露出した部分ができて、そこにレーザ光によ
って熱加工された部品基材の飛散物が付着するため、凹
部の輪郭がその飛散物の付着によってボケて不鮮明な文
字や模様になりやすい。また、レーザ加工だけでは彫り
の深さが数μmであり、深彫りはできないという問題点
もあった。
【0009】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、表面に形成された文字や模様等の輪郭がは
っきりとしており、見間違えることのない良好な視認性
が得られる装飾部品を提供することを目的とする。ま
た、その装飾部品を少ない製造工程で容易に製作できる
ようにすることも目的とする。さらに、文字や模様等に
なる凹部を深彫りもできるようにすることも目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、チタン,チタン合金,ステンレススチー
ル,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのう
ちのいずれかの材料からなり、表面に出力を変えて2度
照射されたレーザ光により形成された文字や模様等の凹
部を有し、その凹部とその凹部以外の上記表面との色調
を異ならせた装飾部品としたものである。そして、その
表面又は/及び凹部に、メッキによる有色被膜を形成す
るようにするとよい。
【0011】また、上記と同様な材料からなり、表面に
レーザ加工とケミカルエッチングとによって形成された
文字や模様等の凹部を有し、その凹部とその凹部以外の
上記表面との色調を異ならせた装飾部品としてもよい。
さらに、その装飾部品の表面に硬質透明被膜を形成する
ようにしてもよい。
【0012】また、チタン,チタン合金,ステンレスス
チール,タングステンカーバイト,タンタルカーバイト
のうちのいずれかの材料からなる部品基材の表面にマス
キングを行なう工程と、その工程により形成されたマス
クの一部をレーザ加工により除去する工程と、そのマス
クが除去されて露出した上記部品基材の表面に上記マス
クを除去する工程の時よりもレーザ光の出力を高めたレ
ーザ加工により文字や模様等の凹部を形成する工程と、
その工程後に部品基材の表面に残ったマスクを全て除去
する工程とからなる装飾部品の製造方法も提供する。
【0013】さらに、上記と同様な材料からなる部品基
材の表面にメッキにより有色被膜を形成する工程と、そ
の有色被膜の表面にマスキングを行なう工程と、その工
程により形成されたマスクの一部をレーザ加工により除
去する工程と、そのマスクが除去されて露出した上記有
色被膜の一部とその下の部品基材の表面の一部に上記マ
スクを除去する工程の時よりもレーザ光の出力を高めた
レーザ加工により文字や模様等の凹部を形成する工程
と、その工程後に有色被膜上に残ったマスクを全て除去
する工程とからなる装飾部品の製造方法も提供する。
【0014】また、上記いずれかの装飾部品の製造方法
において、上記文字や模様等の凹部を形成する工程の次
に、その形成された凹部にメッキにより有色被膜を形成
する工程を行なってから、上記残ったマスクを全て除去
する工程を行なう装飾部品の製造方法を実施するとよ
い。
【0015】さらに、上記と同様な材料からなる部品基
材の表面にマスキングを行なう工程と、その工程により
形成されたマスクの一部をレーザ加工により除去する工
程と、そのマスクが除去されて露出した部品基材の表面
をケミカルエッチングにより深彫りして文字や模様等の
凹部を形成する工程と、その工程後に部品基材上に残っ
たマスクを全て除去する工程とからなる装飾部品の製造
方法も提供する。
【0016】また、上記のレーザ光の出力を変えて2度
レーザ加工を行なって文字や模様等の凹部を形成し、そ
の後に部品基材の表面に残ったマスクを全て除去する装
飾部品の製造方法において、上記文字や模様等の凹部を
形成する工程の次に、その凹部をケミカルエッチングに
より深彫りする工程を行なってから、部品基材の表面に
残ったマスクを全て除去する工程を行なう装飾部品の製
造方法を実施するとよい。さらに、上記の各装飾部品の
製造方法は、上記マスクの色調を黒色にすると効果的で
ある。
【0017】また、上記と同様な材料からなる部品基材
の表面に、金又は黒クロム,黒ロジウム,黒ニッケル,
黒ルテニウムのうちのいずれかを使用した無機マスクで
マスキングを行なう工程と、その工程により形成された
マスクとその下の部品基材の表面の一部を同時にレーザ
加工により除去して文字や模様等の凹部を形成する工程
と、上記無機マスクを全て除去する工程とからなる装飾
部品の製造方法も実施するとよい。
【0018】さらに、部品基材の表面にメッキにより有
色被膜を形成し、その有色被膜の表面にマスキングを行
なう上記装飾部品の製造方法において、その有色被膜
が、金又は黒クロム,黒ロジウム,黒ニッケル,黒ルテ
ニウムのうちのいずれかであるようにするとよい。
【0019】
【作用】このように構成した装飾部品は、その表面に形
成されている文字や模様等の凹部が、出力を変えて2度
照射されたレーザ光によって形成されたものであるた
め、1度だけのレーザ光照射により形成された場合に比
べてその輪郭が鮮明でボケがなく、しかもその凹部とそ
の凹部以外の表面とは色調が異なっているので視認性が
よい。
【0020】また、表面又は/及び凹部にメッキによる
有色被膜を形成するようにすれば、高級感を持たせるこ
とができると共に、その有色被膜の色を凹部とその凹部
以外の表面とをはっきり見分けることができる色調にす
れば、凹部の視認性をより一層向上させることができ
る。
【0021】さらに、表面にレーザ加工とケミカルエッ
チングとによって形成された文字や模様等の凹部を有
し、その凹部とその凹部以外の上記表面との色調が異な
るように装飾部品を構成すれば、凹部は深彫りが可能な
ケミカルエッチングによっても形成されるので、より深
みのある凹部となってその部分の文字や模様等の視認性
が増す。また、上記の出力を変えて2度照射されたレー
ザ光によって凹部を形成した装飾部品において、その表
面に硬質透明被膜を形成すれば、汚れ等はその硬質透明
被膜の上に付着するようになるので、その汚れを簡単に
拭き取ることができる。
【0022】さらに、上述した装飾部品の製造方法を実
施すれば、1度目のレーザ加工でマスクのみその一部を
除去し、それによって露出した部品基材の表面にレーザ
光の出力を高めて2度目のレーザ加工を行なって文字や
模様等の凹部を形成し、その後でマスクを全て除去する
ので、2度目のレーザ加工時にその周囲に飛散した部品
基材からの飛散物は、部品基材上のマスクの上に付着し
て文字や模様等の凹部以外の部品基材上には付着しない
ので、その凹部の輪郭がボケない鮮明な仕上りになる。
【0023】また、上述した部品基材の表面にメッキに
より有色被膜を形成する工程を行なってから、その有色
被膜の表面にマスキングを行なって、その後前述したよ
うなレーザ加工を行なって凹部を形成する装飾部品の製
造方法を実施すれば、上述した装飾部品の製造方法の場
合と同様に、部品基材の一部がレーザ加工されてその周
囲に飛散した飛散物は有色被膜の上に形成されているマ
スクの上に付着し、直接有色被膜上に付着することがな
いので、美しい状態の有色被膜が得られる。
【0024】さらに、上記いずれかの装飾部品の製造方
法において、上記凹部を形成する工程の次に、その形成
された凹部にメッキにより有色被膜を形成する工程を行
なってから、残ったマスクを全て除去する工程を行なう
装飾部品の製造方法を実施すれば、凹部にメッキによる
有色被膜を形成したり、その凹部とその凹部以外の表面
とを互いに異なる色の有色被膜で2色化することもでき
るので、その凹部の視認性が向上すると共に外観の見栄
えも良くなる。
【0025】また、部品基材の表面をマスキングして形
成したマスクの一部をレーザ加工により除去し、そのマ
スクを除去することによって露出した部品基材の表面を
ケミカルエッチングにより深彫りして上記凹部を形成
し、その工程後にそのマスクを全て除去する装飾部品の
製造方法を実施すれば、レーザ加工によりマスクの一部
を取り除いて露出させた部品基材の表面を、レーザ加工
だけではできないような深彫りもケミカルエッチングに
よりできる。
【0026】また、その凹部をケミカルエッチングによ
り深彫りする工程を、上記文字や模様等の凹部を形成す
る工程の次に行なう装飾部品の製造方法を実施すれば、
部品基材の表面のマスクの一部をレーザ加工により除去
した後すぐにケミカルエッチングをする場合に比べて、
部品基材には既にレーザ加工によって浅い凹部が形成さ
れているので、その凹部がさらに腐食作用により深彫り
されるので見栄えの良い凹部になる。
【0027】さらに、上記いずれかの装飾部品の製造方
法において、マスクの色調を黒色にすれば、レーザ光に
対して反射率が低くなるのでレーザ光照射による部品基
材の加工効率が良くなり、必要な部分のみ部品基材を熱
加工できるので仕上がりの良い凹部を形成できる。
【0028】また、部品基材の表面に、金又は黒クロ
ム,黒ロジウム,黒ニッケル,黒ルテニウムのうちのい
ずれかを使用した無機マスクでマスキングを行なう工程
と、その工程により形成されたマスクとその下の部品基
材の表面の一部を同時にレーザ加工により除去して文字
や模様等の凹部を形成する工程と、上記無機マスクを全
て除去する工程とからなる装飾部品の製造方法を実施す
れば、表面がマスキングされた部品基材を、そのマスク
と部品基材とを一度のレーザ加工で同時に加工して凹部
を形成しても、マスクが無機マスクであるためきれいな
凹部を形成することができる。
【0029】そして、部品基材の一部をレーザ加工する
ことによって飛散した飛散物が無機マスクの表面に付着
しても、そのマスクは最後に除去されるので、装飾部品
は表面が美しい状態に仕上がる。また、部品基材の表面
にメッキにより形成する有色被膜を、金又は黒クロム,
黒ロジウム,黒ニッケル,黒ルテニウムのうちのいずれ
かにして、さらにその表面にマスキングを行ない、その
後マスクの一部をレーザ加工により除去し、次いでレー
ザ加工を2度目の加工でレーザ光の出力を高めるように
した装飾部品の製造方法を実施しても、レーザ加工時に
部品基材の最も外側の表面はマスクされているため、そ
のマスク上に部品基材の一部が溶けて飛散したものが付
着しても上記有色被膜は汚れることがなく、マスクの除
去後には美しい状態の有色被膜が現れる。
【0030】
【実施例】以下、この発明による装飾部品及びその製造
方法の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。 〈第1実施例〉図1〜図6 図1はこの発明による装飾部品の一実施例である時計用
外装部品のベゼルの表面に形成されている凹部の部分で
図2のA−A線に沿って切断した断面を示す部分断面
図、図2はそのベゼル全体を示す平面図である。
【0031】この装飾部品である時計用外装部品のベゼ
ル1は、例えばチタン,チタン合金,ステンレススチー
ル,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのう
ちのいずれかの材料によって部品基材2が図2に示すよ
うな環状に形成されており、その表面2aに図示しない
レーザ加工機から出力を変えて2度照射されたレーザ光
により熱加工された数字3aや目盛線3b等の凹部3が
全周(図2では一部のみ図示している)に亘って形成さ
れている。そして、その凹部3とその凹部3以外の表面
2aとの色調を異ならせている。
【0032】なお、この凹部3と表面2aの色調は、例
えば部品基材2にチタンを使用した場合には、表面2a
がチタンの素地色(グレー色)となり、凹部3がそのチ
タンが熱加工されて変色した灰白色となる。このベゼル
1は、図3に示すように腕時計の文字板上部でガラス7
を保持するものであり、それを保持する胴4との間にO
リング5を介挿した状態で押し付けて固定し、その状態
で例えば溶接により胴4に一体に固定される。
【0033】次に、このベゼル1に凹部3を形成する方
法について、図4を参照して説明する。なお、ここで使
用するレーザ加工装置について説明しておくと、そのレ
ーザ加工装置は、標準仕様が波長:1.06μm ,最大
出力:50W,ビーム径:約100μmのものを使用
し、さらに微細な加工を可能にするためビーム径を50
μmにまで絞り込んで調整している。
【0034】図4の最初の工程の[A−1]では、チタ
ン,チタン合金,ステンレススチール,タングステンカ
ーバイト,タンタルカーバイトのうちのいずれかの材料
によって環状に形成された部品基材2の表面2aにマス
キングを行なって、例えば10μm程度の厚さのマスク
6を形成するが、この実施例では部品基材2にチタン合
金を使用した場合の例について説明する。
【0035】そのマスキングに使用するマスク6は、例
えば黒色のエポキシ系の塗料(有機マスク)をスプレー
ガン16で部品基材2上に吹き付けることにより形成す
るが、その際に工程[A−1]に図示した位置で部品基
材2の上側の面と外周面と下面及び内周面の4面(即ち
全表面)を、例えばマスキング(図4では一部図示を省
略している)する。そして、そのマスキング後に、乾燥
(加熱乾燥でもよい)させ、マスク6を形成させる。
【0036】次に、[A−2]の工程で、マスク6の部
分だけをレーザ光によって焼き飛ばすだけの小さな出力
のレーザ光L1 を、有機マスクの場合には通常で0.4
〜0.6W程度のレーザ光の出力(レーザ出力)で照射
してレーザ加工を行なうが、この例のようにマスク厚が
10μm程度の場合には、例えば0.6 Wのエネルギで
レーザ加工を行なって、図2で説明したような数字3a
や目盛線3b等の凹部3(図2参照)に対応した形状に
マスク6を部分的に焼き飛ばす。
【0037】次の[A−3]の工程では、そのマスク6
が部分的に除去されることによって露出した部品基材2
の表面2aに、[A−2]の工程の時よりも高めたレー
ザ光、即ちレーザ平均出力が1.0〜1.5W程度のレー
ザ光L2 でレーザ加工を行なうが、この実施例では例え
ば1.2W のレーザ出力でレーザ加工を行なって凹部3
(詳しい説明は後述するが、マスク6を焼き飛ばした領
域よりも若干内側にする)を数μm程度の彫り込み深さ
で形成する。
【0038】次の[A−4]の工程では、部品基材2全
体をレーザ焼け除去液8に常温で1〜2分浸漬して、そ
の部品基材2がレーザ加工により焼かれた部分を除去す
る。なお、このレーザ焼け除去液8は、例えば硝酸50
%,フッ酸20%,純水30%の割合で混ぜたものを使
用する。
【0039】その後、[A−5]の工程で、例えばシン
ナー,トルエン等の溶液の中に部品基材2全体を浸漬
し、凹部3の形成後に部品基材2の表面2a上に残った
マスク6を全て除去する。以上の工程を順次行なえば、
図2に示したような凹部3とその凹部3以外の表面2a
とで色調を異ならせたベゼル1ができる。
【0040】ところで、上述した部品基材2に凹部3を
形成する方法では、図4の[A−2]と[A−3]との
工程でレーザ光L1,L2の出力を変えて2度レーザ加工
を行なっている。その理由は、1度のレーザ加工だけで
凹部3を形成しようとすると、部品基材2を加工できる
だけの加工熱を与えるレーザ出力が必要であり、そのた
めには図4の[A−3]の工程におけるレーザ出力が必
要となるが、このレーザ出力でマスク6と部品基材2を
一度に加工すると、マスク6のように樹脂製の有機マス
クの場合には、「発明が解決しようとする課題」の項で
前述したように、マスク6を除去するには加工熱が大き
過ぎるため、これから形成しようとしている凹部3の領
域よりも広い領域のマスク6が焼き飛ばされてしまい、
その結果そのマスク6が除去されることによって露出し
た部品基材2の表面2aにレーザ加工によって焼かれて
飛散した飛散物が付着して、その凹部3の輪郭がボケて
外観品質が悪くなってしまうので、それを防止するため
である。
【0041】すなわち、この発明による装飾部品の製造
方法では、図4の[A−2]の工程で図5(丸の連続は
レーザ加工跡を示す)に明示するように、形成しようと
する凹部3(図6参照)の形状に対応する領域に0.6
W 程度のマスク6を焼き飛ばすだけ(部品基材2は彫
り込まない)の小さなレーザ出力でビーム幅Wのレーザ
加工を行なってマスク6の一部を除去するので、加工熱
は小さいのでマスク6を焼き飛ばす領域が必要以上に拡
大してしまうようなことがない。
【0042】そして、図4の[A−3]の工程では、図
6に明示するように、今度は上記のマスク6を除去する
工程の時よりもレーザ光の出力を1.2W 程度に高めた
レーザ加工により部品基材2を加工して凹部3を形成す
るが、その際にレーザ光の照射領域を図5で説明したマ
スク除去の工程のレーザ光照射領域よりも全周で一律に
若干の寸法Sだけ小さくしている。
【0043】これは、部品基材2のレーザ加工時にマス
ク除去の工程と同じレーザ光照射領域にすると、高いレ
ーザ出力によってマスク6の境界線6aが加工熱によっ
て溶けて、そこにレーザ加工による飛散物が付着してし
まい、凹部3の輪郭がボケて外観品質が悪くなりやすい
ためである。なお、このレーザ加工により形成する数字
3aや目盛線3b等の凹部3は、CAD(キャド)を使
用すればパターンを入れることで簡単に、しかも仕上が
り良く形成することができる。また、レーザ出力を高め
て行なう2度目のレーザ加工時に一律縮小して行なうレ
ーザ光照射領域の設定も、プログラム操作により簡単に
行なうことができる。
【0044】〈第2実施例〉図7〜図8 この実施例によるベゼル11は、図7に示すように凹部
3に金色の有色被膜12が形成されていて、それによっ
て凹部3とその凹部3以外の素材色である表面2aとで
色調が異なっている。そのベゼル11を、凹部3に有色
被膜12を形成することによって2色化するには、図8
に示すような工程を順次行なう。なお、この図8におい
て図4で説明した工程と対応する部分には同一の工程番
号([A−1]〜[A−5])を付して、その説明を省
略する。
【0045】最初の工程の[A−1]〜[A−4]の工
程までは、図4で説明した実施例と同様な工程を行な
い、次の[B−1]の工程で、イオンプレーティング装
置10を使用して部品基材2の凹部3に金色の有色被膜
12を形成する。すなわち、イオンプレーティング装置
10の扉18より部品基材2をベルジャ13内に取り付
け、その後ベルジャ13内を0.00001Torr ま
で排気し、その中にアルゴンガスを導入して室内の圧力
を0.003Torr にし、装置内に配設されている熱
電子フィラメントとプラズマ電極(共に図示を省略して
いる)を作動させてアルゴン(Ar)プラズマを発生さ
せて、10分間アルゴンイオンを部品基材2の表面2a
(特に凹部3)に引き付けてその表面に衝突させること
によって表面をイオンボンバードで洗浄する。
【0046】その後、反応ガスとして窒素ガス(N2
をさらにベルジャ13内に導入し、アルゴンガスと窒素
ガスの混合ガスとしてベルジャ13内を0.0002 T
orrに保つ。次に、プラズマ銃15でプラズマを発生
させつつチタン(Ti)を蒸発させ、部品基材2の表面2
a(凹部3及びマスク6)に厚さ0.5μm の金色の窒
化チタン(TiN)層を形成する。
【0047】次に、チタンの蒸発と窒素ガスのベルジャ
13内への導入を停止させて、鉄(Fe)を6重量%含
有する金・鉄(Au−Fe)合金を蒸発させて、先に形
成した窒化チタン層の上に厚さ0.3μm の金・鉄合金
メッキ層を形成する。このようにすることによって、ス
イス金メッキ色規格の1N−14色を満足する均一な指
定金色調の有色被膜12ができる。
【0048】そして最後に、図4で説明した[A−5]
と同様な工程を行なって部品基材2の表面2a上に残っ
たマスク6とそのマスク6の表面の有色被膜12とを全
て除去すれば、図7に示したように凹部3が上記の有色
被膜12により金色で、その凹部3以外の表面2aが素
材色のベゼル11ができる。なお、この実施例では、マ
スク6を部品基材2の全表面に形成したが、レーザ加工
を施す面を除き、その他の面を治具マスクで覆ってもよ
い。
【0049】〈第3実施例〉図9〜図10 この実施例によるベゼル21は、図9に示すように凹部
3を除く表面2aにメッキによる有色被膜22が形成さ
れていて、それによって素地色の凹部3とその凹部3以
外の表面2aとで色調が異なっている。そのベゼル21
に有色被膜22を形成して上記のような2色化にするに
は、図10に示すような工程を順次行なう。なお、図1
0において図4で説明した工程と対応する部分には同一
の工程番号([A−1]〜[A−5])を付して、その
説明を省略する。また、図10では、部品基材2′にス
テンレススチールを使用した場合の例を示している。
【0050】まず最初の工程[C−1]で、部品基材
2′の表面2aに湿式の金メッキにより有色被膜22を
1μmの厚さで形成する。この金メッキは、正確には例
えば22Kの金(Au)に鉄(Fe)等を含有した合金
メッキとする。その後は、図4で説明した[A−1]〜
[A−5]と同様な工程を行なうが、[A−3]の工程
ではレーザ光L2 によって部品基材2′まで彫り込んで
凹部3を形成する。そうすることによって、図9に示し
たように表面が金色の有色被膜22で覆われて、凹部3
のみが素材色に彫り込まれたベゼル21ができる。な
お、ベゼル21の内面だけを素地色としたい場合には、
有色被膜22の形成前に予めベゼル21の内面にマスク
6を形成しておく。
【0051】〈第4実施例〉図11〜図12 この実施例は、図11に示すようにベゼル31を、チタ
ン素材からなる部品基材2″の表面2aに形成した凹部
3と、その凹部3以外の表面2aとをそれぞれ異なる色
調の有色被膜12と32でそれぞれ覆うようにしたもの
である。そのベゼル31に上記のような2色の有色被膜
12と32を形成するには、図12に示すような工程を
順次行なう。なお、この図12において図4及び図8で
説明した工程と対応する部分には同一の工程番号([A
−1]〜[A−5]及び[B−1])を付して、その説
明を省略する。
【0052】まず最初の工程で、図8で説明した[B−
1]の工程と全く同様なイオンプレーティングを行なっ
て、レーザ加工前の部品基材2″の表面2aに金色の有
色被膜(金合金メッキ)12を形成する。この有色被膜
12は、窒化チタン層0.5μmと、その上に金・鉄
(Au−Fe)合金層0.2μm からできている。その
後は、図4で説明した[A−1]〜[A−4]と同様な
工程を行なう。
【0053】そして、[B−1]′の工程でその部品基
材2″を再びイオンプレーティング装置10にセットし
てイオンプレーティングを行なうが、今度は[B−1]
で行なった処理に対してイオンボンバード後にベルジャ
13内に導入するガスを窒素ガスからエチレンガスに変
える点だけが異なる処理を行なって、部品基材2″の表
面、すなわちマスク6の表面と、[A−3]の工程でレ
ーザ加工により凹部3が形成されることによってチタン
素材が露出した部分に、厚さ0.5μm で色調が濃いグ
レー色をした炭化チタン(TiC)層である有色被膜3
2を形成する。最後に、図4の[A−5]と同様な工程
を行なって有色被膜12上に残っているマスク6とその
マスク6の表面の有色被膜32とを全て除去すれば、凹
部3が濃いグレー色をした有色被膜32で、その凹部3
以外の表面2aが金色の有色被膜12のベゼル31がで
きる。
【0054】〈第5実施例〉図13〜図14 この実施例によるベゼル41は、図13に示すように凹
部3を深彫りするため、それをレーザ加工とケミカルエ
ッチングとによって形成している。このような深彫りの
凹部3を有するベゼル41を形成するためには、図14
に示すような工程を順次行なう。
【0055】まず最初の工程[D−1]で、チタン合金
からなる部品基材2の表面2aに金被膜によるマスク
(無機マスク)46を、例えば蒸着により0.5μm 形成
する。この蒸着は、装置内の真空度を例えば0.000
01Torr として、セットした部品基材2を200
℃に加熱後、金(Au)を0.5μm 蒸着させる。次に
工程[D−2]で、レーザ加工によりマスク46を、形
成しようとする凹部3の形状に対応して一部焼き飛ば
し、さらにその下側の部品基材2も同時にレーザ加工し
て凹部3を数μm程度の彫り込み深さで形成する。
【0056】次の工程[D−3]では、そのレーザ加工
した部品基材2をフッ酸系のケミカルエッチング液で、
その素材が露出した凹部3の部分を腐食させることによ
って100μm程度彫り込む。そのケミカルエッチング
液としては、例えば48%フッ酸:水=1:9としたも
のを使用し、それをレーザ加工後の部品基材2に、例え
ば30℃で10分間吹き付けて処理する。
【0057】次の工程[D−4]では、エッチング処理
後の部品基材2をシアン系の剥離液45に浸漬してマス
ク46を剥離させ、最後に工程[D−5]でその深彫り
された凹部3に、例えば黒色のエポキシ系樹脂47を流
し込んで着色し、凹部3とそれ以外の表面2aとで2色
化する。このように、レーザ加工とケミカルエッチング
を組み合わせれば仕上がりの良い深彫りができるので、
この製造方法は特にダイバー向けの時計用外装部品等を
製造する際に適す。
【0058】なお、図14の工程[D−2]で、一度に
部品基材2までレーザ加工せずに、そのレーザ加工を2
度に分けて1度目でマスク46のみを凹部3の形状に対
応する領域だけ焼き飛ばし、その後2度目のレーザ加工
を図6で説明したように、1度目のレーザ光照射領域よ
りも全周で一律に縮小して行ない、その後で図14の工
程[D−3]以降を行なうようにしてもよい。
【0059】このようにすれば、[D−3]のケミカル
エッチング処理時に、凹部3が深彫りされると同時に幅
方向も腐食により広がって凹部3が拡大しても、2度目
のレーザ加工でその分を予め見込んで加工領域を縮小し
ておくことができるので、見た目に美しい深彫りができ
る。
【0060】〈第6実施例〉図15〜図16 この実施例によるベゼル51は、図15に示すように凹
部3を除く部分に硬質透明被膜であるガラス被膜52が
形成されている。このようなガラス被膜52を有するベ
ゼル51を形成するためには、図16に示すような工程
を順次行なう。なお、この図16において図4及び図1
2で説明した工程と対応する部分には同一の工程番号
([A−1]〜[A−5]及び[B−1]′)を付し
て、その説明を省略する。
【0061】まず最初の工程[E−1]で、チタンから
なる部品基材2″の表面2aにガラス被膜52をコーテ
ィングする。すなわち、部品基材2″の表面2aに、S
iO2 20〜21重量%とNa2Oを3.8〜4.4重量
%含んだコロイド液を純水で4〜8倍に希薄して塗布
し、加熱乾燥して硬質透明ガラス保護薄層を形成させ、
次いでその表面に有機けい酸エステルの部分加水分解溶
液を塗布し、加熱,焼成することによって透明なガラス
被膜52を形成する。
【0062】次に、図4の工程[A−1]と同様な工程
で、そのガラス被膜52上に黒色のエポキシ系の塗料
(有機マスク)をスプレーガン16で吹き付けることに
よりマスキングしてマスク6を形成する。その後、図4
の工程[A−2],[A−3]及び[A−4]で説明し
たものと同様な工程の処理により、低パワーのレーザ出
力で凹部3に対応する領域のマスク6を焼き飛ばしてガ
ラス被膜52を露出させた後、レーザ出力を高めてその
露出したガラス被膜52と部品基材2″の表面2aとを
同時に数μm彫り込み、そのレーザ加工により焼かれた
部分を除去する。
【0063】そして、[E−2]の工程で、図12の
[B−1]′の工程と同条件でイオンプレーティングを
行なって、[A−3]の工程で形成された凹部3に厚さ
0.5μmで色調が濃いグレー色をした炭化チタン(T
iC)層である有色被膜32を形成する。そして、最後
に図4の[A−5]と同様な工程を行なってガラス被膜
52上に残っているマスク6とそのマスク6の表面の有
色被膜32とを全て除去すれば、図15に示すように凹
部3が濃いグレー色をした有色被膜32で、その凹部3
以外の表面2aはチタンの素地色で表面がガラス被膜5
2で覆われたベゼル51ができる。
【0064】このようにすれば、素材をチタンやチタン
合金にした場合には、一般的に鏡面仕上げでは傷が目立
ちやすいためホーニング仕上げとするものが多い。しか
し、ホーニング仕上げをした素材表面は凹凸となってい
るため、その凹部に指紋等の汚れが付着しやすく、そこ
に汚れが付着するとそれを取り除きにくいが、表面をガ
ラス被膜52で覆うことによってその汚れを上記素材表
面の微妙な凹部に入り込ませないようにすることができ
るので、汚れがベゼル51の表面に付着してもそれを簡
単に拭き取ることができる。
【0065】なお、図16では部品基材2″の表面2a
に、先にガラス被膜52を形成した後にそれをレーザ加
工によって部品基材2″と共に彫り込んで凹部3を形成
する方法を一例として示したが、部品基材2″の表面2
aをマスキングした後にレーザ加工を行なって凹部3を
形成し、その後でマスク6を除去して、その部品基材
2″の表面2aと凹部3を共にガラス被膜52でコーテ
ィングするようにしてもよい。また、上記実施例では、
マスキングにエポキシ系の塗料(有機マスク)を使用し
たが、アクリル系の塗料を使用してもよい。また、マス
キング方法も、エポキシ系,アクリル系のインキを使用
し、スクリーン印刷法,タコ印刷法(特殊オフセット印
刷)等の印刷で行なってもよいことは言うまでもない。
【0066】ところで、上述した第1(図1〜図6),
第2(図7〜図8),第3(図9〜図10),第4(図
11〜図12)及び第6(図15〜図16)の各実施例
では、マスクの色を黒色にしていた。このようにする
と、マスクの表面はレーザ光に対して反射率が低くなる
のでレーザ光を照射させた際の加工効率が良くなり、加
工する部材の必要な部分のみ熱加工することができるの
で、加工部分と未加工部分の境界が明瞭になるため仕上
がりの良い凹部ができる。
【0067】また、黒色のマスクには炭素が入っている
ため、レーザ加工によってマスクが焼き飛ばしやすくな
り、境界線がきれいなものが得られる。また、第3実施
例(図9〜図10)において、有色被膜22を黒クロ
ム,黒ロジウム,黒ニッケル,黒ルテニウムのうちのい
ずれかで行なうようにすれば、[A−3]の工程で行な
うレーザ加工を上記の場合と同様に効率良く行なうこと
ができる。
【0068】さらに、図1に示した部品基材2の表面2
aに、金を使用した無機マスクでマスキングを行なう工
程と、その工程により形成されたマスクとその下の部品
基材2の表面2aの一部を同時にレーザ加工により除去
して文字や模様等の凹部3を形成する工程と、上記無機
マスクを全て除去する工程とからなる装飾部品の製造方
法を実施すれば、金の場合には耐食性に優れているの
で、例えば部品基材にステンレススチールを使用して上
記レーザ加工後に塩化第二鉄の溶液によりケミカルエッ
チングを行なった場合でも、マスクが侵されないのでき
れいな仕上がりになる。
【0069】また、チタン,チタン合金を部品基材と
し、フッ酸の溶液によりケミカルエッチングを行なった
場合も、上記(ステンレススチール)と同様の結果が得ら
れる。なお、図1の実施例において、凹部3とそれ以外
の表面2aとで異ならせる色調は、単に色を異ならせる
場合に限るものではなく、それを光沢を有する鏡面状態
と艶消状態とで異ならせるものも含む。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による装
飾部品は、表面に形成されている文字や模様等の凹部
が、輪郭の部分が鮮明でボケがなく、その凹部以外の表
面とは色調が異なっているので視認性がよい。したがっ
て、見間違えたりする恐れが少ない。また、その凹部は
2度照射されたレーザ光により形成されているので、フ
ォトレジスト膜を使用して凹部を形成する場合に比べて
簡単にできる。
【0071】また、表面又は/及び凹部にメッキによる
有色被膜を形成するようにすれば、高級感を持たせるこ
とができると共に、その有色被膜の色を凹部とその凹部
以外の表面とをはっきり見分けることができる色調にす
れば、凹部の視認性をより一層向上させることができ
る。
【0072】さらに、表面にレーザ加工とケミカルエッ
チングとによって形成された文字や模様等の凹部を有
し、その凹部とその凹部以外の上記表面との色調が異な
るように装飾部品を構成すれば、凹部を深みのあるもの
にすることができ、視認性も向上する。また、上記の出
力を変えて2度照射されたレーザ光によって凹部を形成
した装飾部品において、その表面に硬質透明被膜を形成
すれば、汚れ等はその硬質透明被膜の上に付着するよう
になるので、その汚れを簡単に拭き取ることができる。
【0073】さらに、上述した装飾部品の製造方法を実
施すれば、2度目のレーザ加工時にその周囲に飛散した
部品基材からの飛散物は、部品基材上のマスクの上に付
着して文字や模様等の凹部以外の部品基材上には付着し
ないので、その凹部の輪郭がボケない鮮明な仕上りにな
る。
【0074】また、上述した部品基材の表面にメッキに
より有色被膜を形成する工程を行なってから、その有色
被膜の表面にマスキングを行なって、その後前述したよ
うなレーザ加工を行なって凹部を形成する装飾部品の製
造方法を実施しても、同様に部品基材の一部がレーザ加
工されて飛散した飛散物が直接有色被膜上に付着するこ
とがないので、美しい外観品質の装飾部品が得られる。
【0075】さらに、上記いずれかの装飾部品の製造方
法において、上記凹部を形成する工程の次に、その形成
された凹部にメッキにより有色被膜を形成する工程を行
なってから、残ったマスクを全て除去する工程を行なう
装飾部品の製造方法を実施すれば、凹部にメッキによる
有色被膜を形成したり、その凹部とその凹部以外の表面
とを互いに異なる色の有色被膜で2色化することもでき
るので、その凹部の視認性が向上すると共に外観の見栄
えも良くなる。
【0076】また、部品基材の表面をマスキングして形
成したマスクの一部をレーザ加工により除去し、そのマ
スクを除去することによって露出した部品基材の表面を
ケミカルエッチングにより深彫りして上記凹部を形成
し、その工程後にそのマスクを全て除去する装飾部品の
製造方法を実施すれば、凹部をレーザ加工だけではでき
ないような深彫りもできる。
【0077】また、その凹部をケミカルエッチングによ
り深彫りする工程を、上記文字や模様等の凹部を形成す
る工程の次に行なう装飾部品の製造方法を実施すれば、
部品基材の表面のマスクの一部をレーザ加工により除去
した後すぐにケミカルエッチングをする場合に比べて、
凹部が見栄えの良い深彫りになる。さらに、上記いずれ
かの装飾部品の製造方法において、マスクの色調を黒色
にすれば、レーザ光に対して反射率が低くなるので加工
効率が良くなり、必要な部分のみ部品基材を熱加工でき
て仕上がりの良い凹部が形成できる。
【0078】また、部品基材の表面に、金又は黒クロ
ム,黒ロジウム,黒ニッケル,黒ルテニウムのうちのい
ずれかを使用した無機マスクでマスキングを行なう工程
と、その工程により形成されたマスクとその下の部品基
材の表面の一部を同時にレーザ加工により除去して文字
や模様等の凹部を形成する工程と、上記無機マスクを全
て除去する工程とからなる装飾部品の製造方法を実施す
れば、表面のマスクと部品基材とを一度のレーザ加工で
同時に加工して凹部を形成しても、マスクが無機マスク
であるためきれいな凹部ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による装飾部品の第1実施例である時
計用外装部品のベゼルを図2のA−A線に沿って切断し
た断面を拡大して示す部分断面図である。
【図2】同じくそのベゼル全体を示す平面図である。
【図3】同じくそのベゼルを腕時計に組み込んだ状態を
示す部分断面図である。
【図4】同じくそのベゼルの製造方法を説明するために
各工程を段階的に示した概略図である。
【図5】同じくそのベゼルを形成する段階で部品基材上
に形成されたマスクをレーザ加工した状態を示す拡大斜
視図である。
【図6】図5のマスク除去後に再びレーザ加工により部
品基材を加工領域を縮小して加工した状態を示す拡大斜
視図である。
【図7】この発明の第2実施例を示すベゼルの部分断面
図である。
【図8】同じくそのベゼルの製造方法を説明するために
各工程を段階的に示した概略図である。
【図9】この発明の第3実施例を示すベゼルの部分断面
図である。
【図10】同じくそのベゼルの製造方法を説明するため
に各工程を段階的に示した概略図である。
【図11】この発明の第4実施例を示すベゼルの部分断
面図である。
【図12】同じくそのベゼルの製造方法を説明するため
に各工程を段階的に示した概略図である。
【図13】この発明の第5実施例を示すベゼルの部分断
面図である。
【図14】同じくそのベゼルの製造方法を説明するため
に各工程を段階的に示した概略図である。
【図15】この発明の第6実施例を示すベゼルの部分断
面図である。
【図16】同じくそのベゼルの製造方法を説明するため
に各工程を段階的に示した概略図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41,51:ベゼル(装飾部品) 2,2′,2″:部品基材 2a:表面 3:凹部 12,22,32:有色被膜 6,46:マスク 47:エポキシ系樹脂 52:ガラス被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牛窪 政義 東京都田無市本町6−1−12 シチズン時 計株式会社田無製造所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン,チタン合金,ステンレススチー
    ル,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのう
    ちのいずれかの材料からなり、表面に出力を変えて2度
    照射されたレーザ光により形成された文字や模様等の凹
    部を有し、該凹部とその凹部以外の前記表面との色調が
    異なっていることを特徴とする装飾部品。
  2. 【請求項2】 前記表面又は/及び凹部にメッキによる
    有色被膜が形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の装飾部品。
  3. 【請求項3】 チタン,チタン合金,ステンレススチー
    ル,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのう
    ちのいずれかの材料からなり、表面にレーザ加工とケミ
    カルエッチングとによって形成された文字や模様等の凹
    部を有し、該凹部とその凹部以外の前記表面との色調が
    異なっていることを特徴とする装飾部品。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装飾部品において、表面
    に硬質透明被膜が形成されていることを特徴とする装飾
    部品。
  5. 【請求項5】 チタン,チタン合金,ステンレススチー
    ル,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのう
    ちのいずれかの材料からなる部品基材の表面にマスキン
    グを行なう工程と、該工程により形成されたマスクの一
    部をレーザ加工により除去する工程と、そのマスクが除
    去されて露出した前記部品基材の表面に前記マスクを除
    去する工程の時よりもレーザ光の出力を高めたレーザ加
    工により文字や模様等の凹部を形成する工程と、該工程
    後に前記部品基材の表面に残った前記マスクを全て除去
    する工程とからなることを特徴とする装飾部品の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 チタン,チタン合金,ステンレススチー
    ル,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのう
    ちのいずれかの材料からなる部品基材の表面にメッキに
    より有色被膜を形成する工程と、該有色被膜の表面にマ
    スキングを行なう工程と、該工程により形成されたマス
    クの一部をレーザ加工により除去する工程と、そのマス
    クが除去されて露出した前記有色被膜の一部とその下の
    前記部品基材の表面の一部に前記マスクを除去する工程
    の時よりもレーザ光の出力を高めたレーザ加工により文
    字や模様等の凹部を形成する工程と、該工程後に前記有
    色被膜上に残った前記マスクを全て除去する工程とから
    なることを特徴とする装飾部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の装飾部品の製造方
    法において、前記文字や模様等の凹部を形成する工程の
    次に、その形成された凹部にメッキにより有色被膜を形
    成する工程を行なってから、前記残ったマスクを全て除
    去する工程を行なうことを特徴とする装飾部品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 チタン,チタン合金,ステンレススチー
    ル,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトのう
    ちのいずれかの材料からなる部品基材の表面にマスキン
    グを行なう工程と、該工程により形成されたマスクの一
    部をレーザ加工により除去する工程と、そのマスクが除
    去されて露出した前記部品基材の表面をケミカルエッチ
    ングにより深彫りして文字や模様等の凹部を形成する工
    程と、該工程後に前記部品基材上に残ったマスクを全て
    除去する工程とからなることを特徴とする装飾部品の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の装飾部品の製造方法にお
    いて、前記文字や模様等の凹部を形成する工程の次に、
    前記凹部をケミカルエッチングにより深彫りする工程を
    行なってから、前記部品基材の表面に残ったマスクを全
    て除去する工程を行なうことを特徴とする装飾部品の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 前記マスクの色調が黒色であることを
    特徴とする請求項5乃至9のいずれか一項に記載の装飾
    部品の製造方法。
  11. 【請求項11】 チタン,チタン合金,ステンレススチ
    ール,タングステンカーバイト,タンタルカーバイトの
    うちのいずれかの材料からなる部品基材の表面に、金又
    は黒クロム,黒ロジウム,黒ニッケル,黒ルテニウムの
    うちのいずれかを使用した無機マスクでマスキングを行
    なう工程と、該工程により形成されたマスクとその下の
    部品基材の表面の一部を同時にレーザ加工により除去し
    て文字や模様等の凹部を形成する工程と、前記無機マス
    クを全て除去する工程とからなることを特徴とする装飾
    部品の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記有色被膜が、金又は黒クロム,黒
    ロジウム,黒ニッケル,黒ルテニウムのうちのいずれか
    であることを特徴とする請求項6に記載の装飾部品の製
    造方法。
JP32807694A 1994-12-28 1994-12-28 装飾部品及びその製造方法 Pending JPH08176801A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32807694A JPH08176801A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 装飾部品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32807694A JPH08176801A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 装飾部品及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08176801A true JPH08176801A (ja) 1996-07-09

Family

ID=18206248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32807694A Pending JPH08176801A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 装飾部品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08176801A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285358A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Citizen Watch Co Ltd 硬質層を有する装飾部材及びその製造方法
JP2002285359A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Citizen Watch Co Ltd 硬化層を有する装飾部材及びその製造方法
RU2758704C1 (ru) * 2020-12-08 2021-11-01 Андрей Петрович Орлов Способ обработки тонких листов из титана

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002285358A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Citizen Watch Co Ltd 硬質層を有する装飾部材及びその製造方法
JP2002285359A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Citizen Watch Co Ltd 硬化層を有する装飾部材及びその製造方法
RU2758704C1 (ru) * 2020-12-08 2021-11-01 Андрей Петрович Орлов Способ обработки тонких листов из титана

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7005667B2 (ja) 導電性材料で作られた計時器又は装飾品用の外側要素又は表盤
RU2198099C2 (ru) Маркирование алмаза
JPH08176801A (ja) 装飾部品及びその製造方法
JP3331619B2 (ja) 装飾部材及びその製造方法
JP2946911B2 (ja) 装飾部材の製造方法
JP3333228B2 (ja) 装飾部品とその製造方法
JPS5980773A (ja) 装身具の表面処理方法
JPH05156425A (ja) 装飾部材およびその製造方法
JPS5672445A (en) Production of photomask
JP3477066B2 (ja) 金属部材の表面処理方法および金属部材
JPH04349000A (ja) 装飾部材の製造方法
KR100491959B1 (ko) 이온도금을 이용한 다색성 문양성형방법
JPH0426755A (ja) イオンプレーティングを用いた眼鏡構成材の装飾模様形成方法
JP2947208B2 (ja) 装飾部材及びこれを用いた時計
RU2806098C1 (ru) Способ декорирования подложки
JP3419199B2 (ja) 金属パタ−ン形成方法
JPH04160179A (ja) 装飾部材の製造方法
JPH0540182A (ja) 装飾部材の製造方法
JP2985088B2 (ja) 時計用外装部品の製造方法
JPH04187757A (ja) 装飾部材の製造方法
JPH04136188A (ja) 装飾部材の製造方法
JPH11170794A (ja) 装飾方法
JPH11256364A (ja) 金属部材の表面処理方法および金属部材
JPH04160154A (ja) 装飾部材の製造方法
CN117799352A (zh) 一种铜器表面装饰工艺