JPH08176882A - リフロー処理なしで光沢錫めっきが得られるめっき浴 - Google Patents
リフロー処理なしで光沢錫めっきが得られるめっき浴Info
- Publication number
- JPH08176882A JPH08176882A JP32339194A JP32339194A JPH08176882A JP H08176882 A JPH08176882 A JP H08176882A JP 32339194 A JP32339194 A JP 32339194A JP 32339194 A JP32339194 A JP 32339194A JP H08176882 A JPH08176882 A JP H08176882A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tin
- plating
- mol
- plated steel
- steel sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 リフロー処理を行わずに美麗な光沢を有する
錫めっき鋼板を製造することのできる酸性錫めっき浴を
提供することを目的とする。 【構成】 0.1〜1.0mol/lの有機スルホン
酸、0.1〜0.85mol/lの錫(II)、およびオ
キシエチレン鎖を有する界面活性剤5×10-4〜0.0
15mol/lと二重結合を有する芳香族カルボニル化
合物2×10-3〜0.02mol/lとからなる光沢添
加剤を含むことを特徴とする光沢錫めっきが得られるめ
っき浴。 【効果】 本発明により、電解後のリフロー処理を行わ
ないでも美麗な光沢を有する錫めっき鋼板を得ることが
できるので、工程省略による経済的効果が大きい。
錫めっき鋼板を製造することのできる酸性錫めっき浴を
提供することを目的とする。 【構成】 0.1〜1.0mol/lの有機スルホン
酸、0.1〜0.85mol/lの錫(II)、およびオ
キシエチレン鎖を有する界面活性剤5×10-4〜0.0
15mol/lと二重結合を有する芳香族カルボニル化
合物2×10-3〜0.02mol/lとからなる光沢添
加剤を含むことを特徴とする光沢錫めっきが得られるめ
っき浴。 【効果】 本発明により、電解後のリフロー処理を行わ
ないでも美麗な光沢を有する錫めっき鋼板を得ることが
できるので、工程省略による経済的効果が大きい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶等の材料に用いられ
る錫めっき鋼板を製造する際に用いられる酸性錫めっき
浴に関する。さらに詳しくは、リフロー処理なしで金属
光沢を有する錫めっきが得られるめっき浴に関する。
る錫めっき鋼板を製造する際に用いられる酸性錫めっき
浴に関する。さらに詳しくは、リフロー処理なしで金属
光沢を有する錫めっきが得られるめっき浴に関する。
【0002】
【従来の技術】ブリキに代表される錫めっき鋼板は美麗
な金属光沢を有し、耐食性にも優れた材料であることか
ら、古くから広く用いられており、現在なおその需要は
大きい。錫のめっき方法については、希少資源で高価な
錫の使用を減少する必要性から、現在では溶融めっきに
代わり、電気めっきによる製造が一般的となっている。
最も広く用いられているめっき浴はフェロスタン浴とい
う、フェノールスルホン酸を酸成分とした酸性めっき浴
である。近年では、特開平4−228595号公報に開
示されているように、アルキルスルホン酸を酸成分とし
て用いる錫めっき液も開発されている。
な金属光沢を有し、耐食性にも優れた材料であることか
ら、古くから広く用いられており、現在なおその需要は
大きい。錫のめっき方法については、希少資源で高価な
錫の使用を減少する必要性から、現在では溶融めっきに
代わり、電気めっきによる製造が一般的となっている。
最も広く用いられているめっき浴はフェロスタン浴とい
う、フェノールスルホン酸を酸成分とした酸性めっき浴
である。近年では、特開平4−228595号公報に開
示されているように、アルキルスルホン酸を酸成分とし
て用いる錫めっき液も開発されている。
【0003】いずれの酸性錫めっき浴によっても電析し
たままの錫は白く、金属光沢が乏しい。これは電析錫の
形態がミクロに見れば粒状で、光を散乱することに起因
している。DI缶のように缶壁がしごき加工によって金
属光沢が現れる場合は別として、溶接缶のように缶壁の
錫が加工をほとんど受けない用途に用いる場合は、電気
めっき後、加熱により錫を一旦溶融する、いわゆるリフ
ロー処理を行うことによって美しい金属光沢を有する錫
めっき鋼板を製造している。
たままの錫は白く、金属光沢が乏しい。これは電析錫の
形態がミクロに見れば粒状で、光を散乱することに起因
している。DI缶のように缶壁がしごき加工によって金
属光沢が現れる場合は別として、溶接缶のように缶壁の
錫が加工をほとんど受けない用途に用いる場合は、電気
めっき後、加熱により錫を一旦溶融する、いわゆるリフ
ロー処理を行うことによって美しい金属光沢を有する錫
めっき鋼板を製造している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のリフロー処理に
よって美麗な金属光沢を得ることが一般的となっている
が、リフロー処理を行うことによる工程の増加や加熱に
要するエネルギーの消費、さらには操業管理の必要性等
の問題点をかかえている。本発明は、錫めっき後のリフ
ロー処理を行わなくても美麗な金属光沢を有する錫めっ
き鋼板を製造することのできる酸性錫めっき浴を提供す
ることを目的とする。
よって美麗な金属光沢を得ることが一般的となっている
が、リフロー処理を行うことによる工程の増加や加熱に
要するエネルギーの消費、さらには操業管理の必要性等
の問題点をかかえている。本発明は、錫めっき後のリフ
ロー処理を行わなくても美麗な金属光沢を有する錫めっ
き鋼板を製造することのできる酸性錫めっき浴を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光沢めっ
きが得られる光沢添加剤をはじめ各めっき浴組成につい
て種々検討した結果、本発明に至ったものである。本発
明は、0.1〜1.0mol/lの有機スルホン酸、
0.1〜0.85mol/lの錫(II)、およびオキシ
エチレン鎖を有する界面活性剤5×10-4〜0.015
mol/lと二重結合を有する芳香族カルボニル化合物
2×10-3〜0.02mol/lとからなる光沢添加剤
を含むことを特徴とする光沢錫めっきが得られるめっき
浴を要旨とするものである。
きが得られる光沢添加剤をはじめ各めっき浴組成につい
て種々検討した結果、本発明に至ったものである。本発
明は、0.1〜1.0mol/lの有機スルホン酸、
0.1〜0.85mol/lの錫(II)、およびオキシ
エチレン鎖を有する界面活性剤5×10-4〜0.015
mol/lと二重結合を有する芳香族カルボニル化合物
2×10-3〜0.02mol/lとからなる光沢添加剤
を含むことを特徴とする光沢錫めっきが得られるめっき
浴を要旨とするものである。
【0006】
【作用】以下に本発明について詳細に説明する。本発明
の錫めっき浴では酸成分として有機スルホン酸を用い
る。有機スルホン酸濃度は0.1〜1.0mol/lに
限定する。有機スルホン酸濃度0.1mol/lで電界
液のpHは約1.2であり、電解時に陰極近傍でpHが
上昇しても錫(II)イオンは安定であるが、これより低
い濃度では陰極近傍でpHが上昇すると錫(II)イオン
が不安定となって水酸化物の沈殿が生ずる。一方、有機
スルホン酸濃度が1.0mol/lより濃いと排水中の
有機物濃度が高くなり、排出時の処理費用が嵩むように
なる。
の錫めっき浴では酸成分として有機スルホン酸を用い
る。有機スルホン酸濃度は0.1〜1.0mol/lに
限定する。有機スルホン酸濃度0.1mol/lで電界
液のpHは約1.2であり、電解時に陰極近傍でpHが
上昇しても錫(II)イオンは安定であるが、これより低
い濃度では陰極近傍でpHが上昇すると錫(II)イオン
が不安定となって水酸化物の沈殿が生ずる。一方、有機
スルホン酸濃度が1.0mol/lより濃いと排水中の
有機物濃度が高くなり、排出時の処理費用が嵩むように
なる。
【0007】本発明では錫(II)濃度は0.1〜0.8
5mol/lとする。本発明はブリキに代表される錫め
っき鋼板を製造することを前提としているので、従来の
錫めっきと同等あるいはそれ以上の生産性が経済的な観
点から要求される。したがって、錫めっきの電流密度は
10A/dm2以上であることが必要である。このよう
な電流密度域の操業においては、0.1mol/l未満
の錫(II)濃度では陰極電流効率が低く、電析錫が樹枝
状となるいわゆるめっきやけが生じやすい。錫(II)が
0.85mol/lを超えると高濃度化によるめっき性
能の向上が認められなくなるとともに、スラッジ(錫酸
化物の沈殿)の増加、ストリップのめっき液持ち出し量
の増加のため、経済的に不利である。
5mol/lとする。本発明はブリキに代表される錫め
っき鋼板を製造することを前提としているので、従来の
錫めっきと同等あるいはそれ以上の生産性が経済的な観
点から要求される。したがって、錫めっきの電流密度は
10A/dm2以上であることが必要である。このよう
な電流密度域の操業においては、0.1mol/l未満
の錫(II)濃度では陰極電流効率が低く、電析錫が樹枝
状となるいわゆるめっきやけが生じやすい。錫(II)が
0.85mol/lを超えると高濃度化によるめっき性
能の向上が認められなくなるとともに、スラッジ(錫酸
化物の沈殿)の増加、ストリップのめっき液持ち出し量
の増加のため、経済的に不利である。
【0008】建浴時の錫は、可溶性の二価の錫塩、金属
錫または錫(II)酸化物SnOとして加える。金属錫と
SnOの溶解速度は低いので、迅速な建浴のためには錫
塩の使用が好ましい。めっき浴の酸成分に相当する有機
スルホン酸錫(II)の添加が最適だが、経済的な理由か
ら比較的安価な硫酸錫(II)を用いてもよい。予め有機
スルホン酸を加えてpHを2未満、好ましくは1.2以
下にした溶液に少しずつ溶解しながら加えていく。一度
に多量に加えると水酸化物の沈殿を生じやすい。
錫または錫(II)酸化物SnOとして加える。金属錫と
SnOの溶解速度は低いので、迅速な建浴のためには錫
塩の使用が好ましい。めっき浴の酸成分に相当する有機
スルホン酸錫(II)の添加が最適だが、経済的な理由か
ら比較的安価な硫酸錫(II)を用いてもよい。予め有機
スルホン酸を加えてpHを2未満、好ましくは1.2以
下にした溶液に少しずつ溶解しながら加えていく。一度
に多量に加えると水酸化物の沈殿を生じやすい。
【0009】酸性有機スルホン酸浴によって電気錫めっ
きを行う場合、光沢添加剤を添加しないと電析錫が粗な
柱状となり、析出効果、光沢、めっき密着性、耐食性が
著しく悪化する。このような錫めっき鋼板は缶用材料と
して使用することは不可能である。光沢添加剤としてオ
キシエチレン鎖(CH2 CH2 O)n を有する界面活性
剤を単独で使用した場合、この界面活性剤のオキシエチ
レン鎖が陰極である鋼板表面の錫結晶成長点に優先的に
吸着して結晶成長を阻害するために均一電着性が向上
し、比較的微細な結晶が生成する。電析した錫は1μm
程度の粒状となり、表面に凹凸が存在するため、表面外
観は白色を呈し、いわゆる金属光沢は生じない。めっき
原板として表面粗度Raが鋼板の圧延方向で0.19μ
m、幅方向で0.27μmの鋼板を用いた場合、JIS
Z 8741によって鋼板の圧延方向で測定した60
°鏡面光沢度(Gs60°)は、最も光沢の優れた錫め
っき鋼板で430であった。これにリフロー処理を行え
ば十分な光沢が得られるが、電解処理のみで光沢の優れ
た錫めっき鋼板を得るという本発明の目的を達成しな
い。
きを行う場合、光沢添加剤を添加しないと電析錫が粗な
柱状となり、析出効果、光沢、めっき密着性、耐食性が
著しく悪化する。このような錫めっき鋼板は缶用材料と
して使用することは不可能である。光沢添加剤としてオ
キシエチレン鎖(CH2 CH2 O)n を有する界面活性
剤を単独で使用した場合、この界面活性剤のオキシエチ
レン鎖が陰極である鋼板表面の錫結晶成長点に優先的に
吸着して結晶成長を阻害するために均一電着性が向上
し、比較的微細な結晶が生成する。電析した錫は1μm
程度の粒状となり、表面に凹凸が存在するため、表面外
観は白色を呈し、いわゆる金属光沢は生じない。めっき
原板として表面粗度Raが鋼板の圧延方向で0.19μ
m、幅方向で0.27μmの鋼板を用いた場合、JIS
Z 8741によって鋼板の圧延方向で測定した60
°鏡面光沢度(Gs60°)は、最も光沢の優れた錫め
っき鋼板で430であった。これにリフロー処理を行え
ば十分な光沢が得られるが、電解処理のみで光沢の優れ
た錫めっき鋼板を得るという本発明の目的を達成しな
い。
【0010】そこで、本発明者らは、電解処理のみで美
しい金属光沢を有する錫めっき鋼板を得るための光沢添
加剤について鋭意検討を重ねた結果、光沢添加剤とし
て、オキシエチレン鎖(CH2 CH2 O)n を有する界
面活性剤だけでなく、二重結合を有する芳香族カルボニ
ル化合物φ−CH=CH−CO−(φは芳香環)を併用
することでリフローブリキ並みの金属光沢を有する錫め
っきが実現できることを見いだした。すなわち、錫の結
晶を微細化し、均一電着性を向上させるという界面活性
剤の効果に加え、鋼板の物理的凸部に強く吸着してその
部分の電析を阻害することによって電析錫を平滑化する
芳香族カルボニル化合物の効果が同時に作用することに
よる相乗効果によって、リフロー処理材に匹敵する金属
光沢、すなわちGs60°で550以上を得ることを可
能にした。
しい金属光沢を有する錫めっき鋼板を得るための光沢添
加剤について鋭意検討を重ねた結果、光沢添加剤とし
て、オキシエチレン鎖(CH2 CH2 O)n を有する界
面活性剤だけでなく、二重結合を有する芳香族カルボニ
ル化合物φ−CH=CH−CO−(φは芳香環)を併用
することでリフローブリキ並みの金属光沢を有する錫め
っきが実現できることを見いだした。すなわち、錫の結
晶を微細化し、均一電着性を向上させるという界面活性
剤の効果に加え、鋼板の物理的凸部に強く吸着してその
部分の電析を阻害することによって電析錫を平滑化する
芳香族カルボニル化合物の効果が同時に作用することに
よる相乗効果によって、リフロー処理材に匹敵する金属
光沢、すなわちGs60°で550以上を得ることを可
能にした。
【0011】オキシエチレン鎖を有する界面活性剤とし
ては、POOA(ポリオキシエチレンオクタデシルアミ
ン)、ENSA(エトキシ化α−ナフトールスルホン
酸)、PEG(ポリエチレングリコール)を用いるとよ
い。その濃度は、5×10-4〜0.015mol/lが
適している。5×10-4mol/lより低濃度では陰極
への吸着量が少なく、錫が均一電着するという光沢添加
剤としての効果が見られない。一方、0.015mol
/lより高濃度では陰極への吸着量過多でめっき密着不
良となる。
ては、POOA(ポリオキシエチレンオクタデシルアミ
ン)、ENSA(エトキシ化α−ナフトールスルホン
酸)、PEG(ポリエチレングリコール)を用いるとよ
い。その濃度は、5×10-4〜0.015mol/lが
適している。5×10-4mol/lより低濃度では陰極
への吸着量が少なく、錫が均一電着するという光沢添加
剤としての効果が見られない。一方、0.015mol
/lより高濃度では陰極への吸着量過多でめっき密着不
良となる。
【0012】二重結合を有する芳香族カルボニル化合物
としては、ベンザルアセトン、シンナムアルデヒドを用
いるとよい。芳香族カルボニル化合物の濃度は2×10
-3〜0.02mol/lがよい。0.02mol/lよ
り高濃度では陰極への吸着量過多となりめっき密着性、
陰極電流効率が低下する。一方、2×10-3mol/l
より低濃度では界面活性剤を単独で用いてめっきした場
合と変わりがなく、光沢めっきが得られない。
としては、ベンザルアセトン、シンナムアルデヒドを用
いるとよい。芳香族カルボニル化合物の濃度は2×10
-3〜0.02mol/lがよい。0.02mol/lよ
り高濃度では陰極への吸着量過多となりめっき密着性、
陰極電流効率が低下する。一方、2×10-3mol/l
より低濃度では界面活性剤を単独で用いてめっきした場
合と変わりがなく、光沢めっきが得られない。
【0013】めっき浴中の鉄イオンによって増加するス
ラッジの生成量をより低く抑える必要があれば、めっき
浴中にα−オキシカルボン鎖等の鉄イオンマスク剤を添
加してもよい。光沢めっきは付着量によって外観が異な
るが、この傾向は通常の錫めっき鋼板と同じである。こ
れはめっき付着量が少ないほど鋼板表面の隠ぺい率が低
いことに起因する。光沢錫めっきは錫が均一に電着する
ため、従来の錫めっき鋼板よりは低付着量で原板の隠ぺ
い率が高い。光沢めっきの効果が現れるのは0.4g/
m2 以上の付着量の場合である。通常使用される錫めっ
き鋼板のうち付着量の最も多い22.4g/m2 までは
めっき付着量過多を示唆する現象は現れなかった。これ
より多い付着量については商業価値が低いと考え、確認
しなかった。
ラッジの生成量をより低く抑える必要があれば、めっき
浴中にα−オキシカルボン鎖等の鉄イオンマスク剤を添
加してもよい。光沢めっきは付着量によって外観が異な
るが、この傾向は通常の錫めっき鋼板と同じである。こ
れはめっき付着量が少ないほど鋼板表面の隠ぺい率が低
いことに起因する。光沢錫めっきは錫が均一に電着する
ため、従来の錫めっき鋼板よりは低付着量で原板の隠ぺ
い率が高い。光沢めっきの効果が現れるのは0.4g/
m2 以上の付着量の場合である。通常使用される錫めっ
き鋼板のうち付着量の最も多い22.4g/m2 までは
めっき付着量過多を示唆する現象は現れなかった。これ
より多い付着量については商業価値が低いと考え、確認
しなかった。
【0014】めっき浴温は30〜70℃が好ましい。3
0℃より低いと光沢めっきが得られないし、めっきやけ
が生じやすくなる。一方、70℃より高温では酸を含む
蒸気の発生が多く、操業性が悪化する。電流密度は10
〜200A/dm2 が好ましい。10A/dm2 より低
電流密度では十分な光沢が得られない。一方200A/
dm2 より高電流密度ではめっきやけが生じやすい。た
だし、これは従来のフェロスタンラインを利用してのめ
っきの場合であって、ストリップとめっき液がより速い
相対速度を持つようなラインを使えばより高い電流密度
での製造も可能となるであろう。
0℃より低いと光沢めっきが得られないし、めっきやけ
が生じやすくなる。一方、70℃より高温では酸を含む
蒸気の発生が多く、操業性が悪化する。電流密度は10
〜200A/dm2 が好ましい。10A/dm2 より低
電流密度では十分な光沢が得られない。一方200A/
dm2 より高電流密度ではめっきやけが生じやすい。た
だし、これは従来のフェロスタンラインを利用してのめ
っきの場合であって、ストリップとめっき液がより速い
相対速度を持つようなラインを使えばより高い電流密度
での製造も可能となるであろう。
【0015】光沢めっきは、めっき液とストリップがと
もに静止した状態での電解では得にくいが、通常のブリ
キラインでのストリップの通板速度、すなわち100m
/分以上であればストリップとめっき液の相対速度は十
分で、めっき液の流動について特に考慮せずに製造する
ことができる。
もに静止した状態での電解では得にくいが、通常のブリ
キラインでのストリップの通板速度、すなわち100m
/分以上であればストリップとめっき液の相対速度は十
分で、めっき液の流動について特に考慮せずに製造する
ことができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。表面粗度
Raが鋼板の圧延方向で0.19μm、幅方向で0.2
7μmの冷延鋼板を脱脂、酸洗、水洗後、表1に示すよ
うに、有機スルホン酸、錫(II)、オキシエチレン鎖を
有する界面活性剤、二重結合を有する芳香族カルボニル
化合物を含むめっき液を用いて電気めっきした。
Raが鋼板の圧延方向で0.19μm、幅方向で0.2
7μmの冷延鋼板を脱脂、酸洗、水洗後、表1に示すよ
うに、有機スルホン酸、錫(II)、オキシエチレン鎖を
有する界面活性剤、二重結合を有する芳香族カルボニル
化合物を含むめっき液を用いて電気めっきした。
【0017】電気めっきは、浴温45℃、電流密度10
0A/dm2 で錫付着量2.8g/m2 となるよう通電
して行った。アノードはチタンに白金めっきした不溶性
アノードを使用した。得られた錫めっき鋼板に対して下
記の評価を行った。 a)陰極電流効率 めっき鋼板の錫付着量を希塩酸中で電解剥離することに
よって測定し、理論付着量に対する百分率を陰極電流効
率とした。陰極電流効率は95%以上が求められる。
0A/dm2 で錫付着量2.8g/m2 となるよう通電
して行った。アノードはチタンに白金めっきした不溶性
アノードを使用した。得られた錫めっき鋼板に対して下
記の評価を行った。 a)陰極電流効率 めっき鋼板の錫付着量を希塩酸中で電解剥離することに
よって測定し、理論付着量に対する百分率を陰極電流効
率とした。陰極電流効率は95%以上が求められる。
【0018】b)めっき光沢 JIS Z 8741の方法により、錫めっき鋼板の光
沢度Gs60°を測定した。光の入射、反射の方向は、
めっき原板の圧延方向とした。光沢度は、本実施例で用
いた鋼板表面粗度の場合、550以上が外観上望まれ
る。 c)めっき密着性 錫めっき鋼板にカッターで地鉄に達するスクラッチを1
mmの格子状に入れ、二液化エポキシフェノール接着剤
(主剤と硬化剤よりなるもの)でティンフリースチール
と貼り合わせた。引張り試験機で錫めっき鋼板とティン
フリースチールを引き剥し、格子の5%以上が地鉄と錫
めっきの界面で剥離したものを密着性不良とした。
沢度Gs60°を測定した。光の入射、反射の方向は、
めっき原板の圧延方向とした。光沢度は、本実施例で用
いた鋼板表面粗度の場合、550以上が外観上望まれ
る。 c)めっき密着性 錫めっき鋼板にカッターで地鉄に達するスクラッチを1
mmの格子状に入れ、二液化エポキシフェノール接着剤
(主剤と硬化剤よりなるもの)でティンフリースチール
と貼り合わせた。引張り試験機で錫めっき鋼板とティン
フリースチールを引き剥し、格子の5%以上が地鉄と錫
めっきの界面で剥離したものを密着性不良とした。
【0019】以上の各種の評価方法を表1に示す。表1
で明らかなように、本発明で規定する有機スルホン酸濃
度、錫(II)濃度、界面活性剤濃度、芳香族カルボニル
化合物濃度からなるめっき液を用いると光沢の極めて高
い錫めっきが高電流効率で得られた。また、めっき密着
性も良好であった。
で明らかなように、本発明で規定する有機スルホン酸濃
度、錫(II)濃度、界面活性剤濃度、芳香族カルボニル
化合物濃度からなるめっき液を用いると光沢の極めて高
い錫めっきが高電流効率で得られた。また、めっき密着
性も良好であった。
【0020】比較例1は有機スルホン酸濃度が低いため
に電解により陰極近傍のpHが錫(II)イオンの不安定
領域にまで上昇し、錫の水酸化物の沈殿が生じた。比較
例2は有機スルホン酸濃度が高く、良好な錫めっき鋼板
が得られるが、排水処理の経済的な問題がある。比較例
3は錫(II)濃度が低く、めっきやけが生じ、電流効率
も低かった。
に電解により陰極近傍のpHが錫(II)イオンの不安定
領域にまで上昇し、錫の水酸化物の沈殿が生じた。比較
例2は有機スルホン酸濃度が高く、良好な錫めっき鋼板
が得られるが、排水処理の経済的な問題がある。比較例
3は錫(II)濃度が低く、めっきやけが生じ、電流効率
も低かった。
【0021】比較例4は優れた錫めっきが得られたが、
より低錫濃度の浴からの錫めっきと差がないため、経済
的な面から避けた法がよい錫濃度域である。比較例5は
界面活性剤濃度が低く、析出した錫の分布が不均一であ
り、光沢外観は得られなかった。比較例6は界面活性剤
濃度が高すぎるため、めっき密着性が劣っていた。
より低錫濃度の浴からの錫めっきと差がないため、経済
的な面から避けた法がよい錫濃度域である。比較例5は
界面活性剤濃度が低く、析出した錫の分布が不均一であ
り、光沢外観は得られなかった。比較例6は界面活性剤
濃度が高すぎるため、めっき密着性が劣っていた。
【0022】比較例7は芳香族カルボニル化合物の濃度
が低く、通常の錫めっき鋼板としては十分な光沢が得ら
れるが、リフロー処理ブリキに代わる用途に十分なだけ
の光沢めっきは得られなかった。比較例8は芳香族カル
ボニル化合物濃度が高く、めっき密着不良となった。
が低く、通常の錫めっき鋼板としては十分な光沢が得ら
れるが、リフロー処理ブリキに代わる用途に十分なだけ
の光沢めっきは得られなかった。比較例8は芳香族カル
ボニル化合物濃度が高く、めっき密着不良となった。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明により、電解後のリフロー処理を
行わないでも美麗な光沢を有する錫めっき鋼板を得るこ
とができるので、工程省略による経済的な効果が大き
い。
行わないでも美麗な光沢を有する錫めっき鋼板を得るこ
とができるので、工程省略による経済的な効果が大き
い。
Claims (1)
- 【請求項1】 0.1〜1.0mol/lの有機スルホ
ン酸、0.1〜0.85mol/lの錫(II)、および
オキシエチレン鎖を有する界面活性剤5×10-4〜0.
015mol/lと二重結合を有する芳香族カルボニル
化合物2×10-3〜0.02mol/lとからなる光沢
添加剤を含むことを特徴とする光沢錫めっきが得られる
めっき浴。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32339194A JPH08176882A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | リフロー処理なしで光沢錫めっきが得られるめっき浴 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32339194A JPH08176882A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | リフロー処理なしで光沢錫めっきが得られるめっき浴 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08176882A true JPH08176882A (ja) | 1996-07-09 |
Family
ID=18154217
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32339194A Withdrawn JPH08176882A (ja) | 1994-12-26 | 1994-12-26 | リフロー処理なしで光沢錫めっきが得られるめっき浴 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08176882A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6797142B2 (en) | 2001-05-24 | 2004-09-28 | Shipley Company, L.L.C. | Tin plating |
-
1994
- 1994-12-26 JP JP32339194A patent/JPH08176882A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6797142B2 (en) | 2001-05-24 | 2004-09-28 | Shipley Company, L.L.C. | Tin plating |
| US7160629B2 (en) | 2001-05-24 | 2007-01-09 | Shipley Company, L.L.C. | Tin plating |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3354767B2 (ja) | アルカリ亜鉛および亜鉛合金電気めっき浴およびプロセス | |
| WO2014036785A1 (zh) | 一种多层无氰电镀铜-锡合金镀层的电镀液、电镀工艺及其硬币 | |
| US4581110A (en) | Method for electroplating a zinc-iron alloy from an alkaline bath | |
| JPS6136078B2 (ja) | ||
| KR0175967B1 (ko) | 전기아연도금 강판과 그 방법 | |
| CN1703540A (zh) | 电沉积铜的方法 | |
| US20040074775A1 (en) | Pulse reverse electrolysis of acidic copper electroplating solutions | |
| JPH08188898A (ja) | 電気亜鉛めっき鋼板およびその製法 | |
| WO2006052310A2 (en) | Nickel electroplating bath designed to replace monovalent copper strike solutions | |
| KR100276701B1 (ko) | 전기아연-니켈 합금 도금액 및 그 합금 도금액을 이용한 강판의 제조방법 | |
| US3684666A (en) | Copper electroplating in a citric acid bath | |
| JPH0136559B2 (ja) | ||
| US20040031694A1 (en) | Commercial process for electroplating nickel-phosphorus coatings | |
| JP4862445B2 (ja) | 電気亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
| US4828656A (en) | High performance electrodeposited chromium layers | |
| US4268364A (en) | Nickel-zinc alloy deposition from a sulfamate bath | |
| US4332647A (en) | Composition and method for electrodeposition of black nickel | |
| JPH07207489A (ja) | 錫めっき浴 | |
| JPS6130697A (ja) | 外観色調とめつき密着性にすぐれたZn−Fe系合金電気めつき鋼板の製造方法 | |
| JPH06346272A (ja) | 高電流密度による錫めっき用硫酸浴および錫めっき方法 | |
| JPH07216578A (ja) | 光沢錫めっき浴 | |
| JP2761470B2 (ja) | 電気亜鉛−ニッケル合金めっき液およびめっき鋼板の製造方法 | |
| Dennis | Decorative electrodeposited metallic coatings | |
| WO2003066936A2 (en) | Commercial process for electroplating nickel-phosphorus coatings | |
| JPH07207488A (ja) | 錫めっき浴 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |