JPH0818029A - 共鳴トンネリング素子およびその製造方法 - Google Patents

共鳴トンネリング素子およびその製造方法

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JPH0818029A
JPH0818029A JP6302616A JP30261694A JPH0818029A JP H0818029 A JPH0818029 A JP H0818029A JP 6302616 A JP6302616 A JP 6302616A JP 30261694 A JP30261694 A JP 30261694A JP H0818029 A JPH0818029 A JP H0818029A
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silicon
oxide
diode
barrier
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Alan C Seabaugh
シー.シーバーグ アラン
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    • H10D8/00Diodes
    • H10D8/01Manufacture or treatment
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10DINORGANIC ELECTRIC SEMICONDUCTOR DEVICES
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 共鳴トンネリング素子およびシステム、なら
びにその製造方法を提供する。 【構成】 共鳴トンネリングダイオード(400)は、
シリコンアノード(402)、二酸化シリコン(「酸化
物」)トンネリングバリア(404、408)、シリコ
ン量子井戸(406)、シリコンカソード(410)、
アノード金属接点(422)、およびカソード金属接点
(420)から成る。前記トンネリングバリアは、電子
波束の拡散よりも小さいサイズの開口(430)を有
し、トンネリングバリアの高さに影響を及ぼすことな
く、ダイオード全体にわたって結晶の整合を保証する。
一例をあげると、トンネリングバリアは各々約20nm
周期の格子構造と、格子状開口間に約4nm未満の分離
体とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子素子に関し、更に特
定すれば、共鳴トンネリング素子およびシステム、なら
びにその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】より高性能なトランジスタや集積回路が
絶えず要求された結果、シリコンバイポーラおよびCM
OSトランジスタやガリウムヒ素MOSEFTのような
既存の素子の改善、ならびに新たな種類の素子や材料の
導入が行われることとなった。特に、素子のサイズを縮
小して高周波数性能を高めたことにより、ポテンシャル
バリアを通過するキャリアトンネリング現象のような、
量子力学的効果(quantum mechanica
l effects)も観察されるようになった。これ
によって、共鳴トンネリングダイオードのようなこれま
でのものに取って代わる素子構造や、このようなトンネ
リング現象を利用した共鳴トンネリング熱電子トランジ
スタが、開発されるに至った。
【0003】共鳴トンネリングダイオードは、導電キャ
リア(conduction carrier)がポテ
ンシャルバリアを潜り抜けることによって、負の差抵抗
(negative differential re
sistance)を示す部分を有する電流−電圧曲線
を生じる2端子素子である。その基本であるエサキダイ
オードが、高濃度にドープされたPN接合において、バ
ンド間トンネリング現象(例えば、伝導帯から価電子帯
に)を有したことを思い出されたい。別の共鳴トンネリ
ングダイオード構造に、単一バンド内の量子井戸を通じ
た共鳴トンネリング現象に基づくものがある。AlGa
As/GaAs量子井戸を示す図1を見られたい。更
に、マースら(Mars et al)の「AlAs/
GaAs二重バリア共鳴トンネリングダイオードの再生
可能な成長および応用」(11J.Vac.Sci.T
ech.B965(1993)、ならびにオズバイら
(Ozby et al)の「110−GHzモノリシ
ック共鳴−トンネリング−ダイオードトリガ回路」(1
2 IEEE Elec.Dev.Lett.480
(1991)は、各々GaAs構造に埋め込まれた2つ
のAlAsトンネリングバリアを用いて、量子井戸共鳴
トンネリングダイオードを形成するものである。量子井
戸の厚さは4.5ナノメートル(nm)、トンネリング
バリアの厚さは1.7nmとすることができる。図2
は、室温における電流−電圧の振舞を示すものである。
このような共鳴トンネリング「ダイオード」は対称的で
あることに注意されたい。図3aに示すバイアスを用い
ると、量子井戸における離散電子レベル(discre
te electron level)(サブバンドの
底縁)が、カソード伝導帯の縁部と整合するので、電子
トンネリング現象が容易に発生し、電流は大きくなる。
逆に、図3bに示すバイアスを用いると、カソード伝導
帯が量子井戸レベル間で整合し、トンネリング現象を抑
制してしまうので、電流は小さくなる。
【0004】AlGaAsやGaAsのようなIII−
V族半導体以外の、シリコンを基にした半導体において
量子井戸を作成する試みでは、主にシリコン−ゲルマニ
ウ合金に焦点を当てていた。例えば、注目すべきシリコ
ンを基にした異種構造に関する会議第2回(Topic
Conference on Silicon−Ba
sed Heterostructures II)
(1992年シカゴ)では、グリュッツマッハーら(G
rutzmacher et al)の「低温大気圧で
の化学蒸着によって付着された非常に狭いSiGe/S
i」(J.Vac.Sci.Tech.B 1083
(1993)(10nm幅のSiトンネリングバリアを
有する1nm幅のSi0.75Ge0.25の井戸)、
およびセジウイックら(Sedgwick et a
l)の「大気圧化学蒸着」(11 J.Vac.Sc
i.Tech.B 1124(1993)(各々5nm
幅のシリコントンネリングバリアと6nm幅のSi
0.75Ge0.25の井戸とを有する、選択的に酸化
物窓(oxide window)に成長したSi/S
iGe共鳴トンネリングダイオード)が含まれていた。
SiGe/Si界面では、価電子帯オフセットが伝導帯
オフセットを大きく超過するので、殆どの研究者が考え
るのは、歪み層(strained layer)Si
Geを用いた電子トンネリングではなく、正孔トンネリ
ングである。
【0005】しかしながら、SiGe歪み層は、バンド
不連続性が小さい(500meV未満)という、重大な
本質的な障害を有する。このため、大きなピーク−バレ
ー間電流差(約5より大きい)が生じるので、室温での
動作ができない。更に、歪んだ異種間接合および新たな
材料のゲルマニウムを加えるには、製造を可能とするた
めに、新たな低温製造方法の開発および実施を必要とす
るが、これは望ましいことではない。
【0006】ツは、アメリカ合衆国特許第521626
2号において、単一層の2枚分の厚さのエピタキシャル
二酸化シリコンの短周期シリコン/二酸化シリコン超格
子で作られた、トンネリングバリアを有する、シリコン
を基材とした量子井戸構造について記載している。
【0007】シリコン/シリコン酸化物の界面は、現在
シリコン集積回路の多数を占めるCMOSトランジスタ
構造の性能の基礎となるものであるので、多くの研究者
がこれを研究してきている。酸化物の単一分子層の成長
および分析は、めずらしいものではなくなっている。例
えば、オーミら(Ohmi et al)の「超清浄酸
化によるシリコン表面上の酸化物超薄膜」(60 Ap
pl.Phys.Lett.2126(1992))、
ハットリ(Hattori)の「薄いSiOおよびS
i/SiO界面の高解像度X線光電子放出スペクトル
分光法による研究」(11 J.Vac.Sci.Te
ch.B 1528(1993)、およびセイプルら
(seiple et al)の「走査式トンネリング
顕微鏡法によって観察された、Si(III)7x7表
面の高温酸化およびエッチング」(11 J.Vac.
Sci.Tech.A 1649(1993)がある。
オーミらの論文では、300°Cでシリコンウエハ上に
形成された酸化物単一層は、酸化物薄膜に対するフレン
ケル−プール(Frenkel−Poole)放出に関
して、標準的熱酸化物よりも優れた酸化物膜の基礎を形
成することが観察されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アノード、
カソード、および量子井戸シリコン層のエピタキシャル
整合のために、孔あき二酸化シリコントンネリングバリ
アを用い、シリコンを基材にした共鳴トンネリングダイ
オードおよびトランジスタを提供するものである。
【0009】
【実施例】第1好適実施例による共鳴トンネリングダイ
オード 図4a〜図4dは、断面図および平面図で、全体的に参
照番号400で示した第1好適実施例による共鳴トンネ
リングダイオードを、概略的に(heuristica
lly)示したものであり、シリコンアノード402、
二酸化シリコン(「酸化物」)トンネリングバリア40
4、シリコン量子井戸406、酸化物トンネリングバリ
ア408、シリコンカソード410、アノード金属接点
422、およびカソード金属接点420を含む。トンネ
リングバリア404および408は、各々約20nm周
期の格子構造と、格子状開口430に約4nm未満の分
離体とを有する。図4bの平面図は、トンネリングバリ
ア404/408の各々の格子構造を示す。トンネリン
グバリア404/408は、各々遷移層を有し厚さ約1
nmであり(大まかに言って4分子層で非結晶)、そし
て約1μmx2μmの寸法である(したがって、各トン
ネリングバリアには、図4bに示すような5列9個の開
口ではなく、大体50列100個の開口430がなけれ
ばいけないので、図4aおよび図4bは尺度通りではな
い)。量子井戸406は、厚さ約4nmである。バリア
404/408の厚さは、主にトンネリング電流の大き
さに影響を及ぼすが、共鳴レベルには影響を及ぼさない
ことに注意されたい。共鳴レベルは、量子井戸の幅とバ
リアの高さとから得られる。また、トンネリングバリア
の正確な電子的および科学的性質は、バリアによって異
なる。
【0010】周期的な電位内の電子(即ち、アノード4
02、量子井戸406、またはカソード410の単結晶
シリコン内の電子)を記述する波束(wave pac
ket)の拡散(spread)は、大まかに言って、
その波束を構成する波形ベクトルの拡散の逆である。し
たがって、ブリュアンゾーン(波形ベクトルに関するい
かなる共鳴にも必要とされる)の寸法に比較して小さい
波形ベクトルの拡散では、波束の拡散は、多くの結晶の
単純胞にわたる。シリコンにおける波束の拡散は、7つ
の単純胞よりも少なくとも約4nm以上大きい。トンネ
リングバリア酸化物における開口430の各々は、大き
くても4nmの直径しかなく、或いはそれより小さいこ
ともある。したがって、トンネリングバリア404/4
08は、電子(波束)にとっては、連続で突入可能な開
口はないものと見えることになる。
【0011】4nmという量子井戸406の幅は、量子
井戸内の結晶モーメンタム(crystalmomen
tum)の量子化成分のために、最も低い伝導副帯の縁
部が、伝導帯の縁部よりも約20meV、85meV、
200meV、および350meV上になければならな
いことを暗示するものである。非常に薄い酸化物に対す
る、シリコン/酸化物界面における伝導帯のオフセット
は約2.9eV(厚い酸化物に対する3.2eVに対し
て)であり、図5a〜図5cは、ダイオード400を通
過する電子伝導のバンド図を示す。図5aにおいて、ゼ
ロバイアスでは電流は生じない。図5bにおいて、ダイ
オード400に約100mVのバイアスをかけると最初
の共鳴ピーク電流が発生する。図5cにおいて、ダイオ
ード400に約150mVのバイアスをかけると、最初
のバレー電流が生じる。アノード402は、バリア40
4に接する数nmを除いて、n+がドープされ、一方カ
ソード410も、バリア408に隣接する数nmを除い
てn+がドープされることに注意されたい。ドーピング
する領域をトンネリングバリアから離すことによって、
ドーパント原子がトンネリングバリアおよび格子間隔領
域に合体し、不純物に助けられたトンネリング現象が生
じるのを回避する。ドープされたアノードおよびカソー
ドを用いることによって、アノードとカソードとの間に
印加されたバイアスの大部分は、バリアおよび量子井戸
に現れる。シリコンの誘電係数は、酸化物の約3倍であ
るので、印加された電圧降下は、大まかに、1/3が酸
化物バリアに、1/3が量子井戸に、そして1/3が酸
化物バリアに接するドープされていないアノードおよび
カソードに分かれる。酸化物の降服電圧(breakd
own voltage)は、10MV/cmの単位で
あるので、酸化物バリアを破壊し得る降服電流を避ける
ためには、降服電圧は、トンネルバリアのカソード側の
空乏を無視して、全二重バリア間で約3ボルト未満にし
なくてはならない。
【0012】図4cは、トンネリングバリア酸化物40
4および408における、他の開口440の集合を、平
面図で示すものである。別の開口440は、平行な4n
m幅のスロットであり、トンネリングバリア酸化物の傾
域を分離する。開口の配向は任意である。これら開口の
寸法の少なくとも1つが約4nm未満である限り、トン
ネリングバリアはバリアとして作用する。
【0013】同様に、図4dは、トンネリングバリア酸
化物404および408の更に別の開口470を、平面
図で示すものである。この別の開口470は、トンネリ
ングバリア酸化物を六角形のアレイに分割する、4nm
幅の網状となっている。開口の配向は任意である。これ
ら開口の寸法の少なくとも1つが約4nm未満である限
り、トンネリングバリアはバリアとして作用する。ま
た、シリコンエピタキシャル成長のための拡張領域を設
ければ、エピタキシーを簡素化することができる。
【0014】このように、ダイオード400は、標準的
な集積回路の材料、即ちシリコンおよび酸化物のみを用
いたシステムにおいて、共鳴トンネリング現象を発生さ
せ、しかも室温で動作することができる。
【0015】製造 図6a〜6eは、ダイオード400の製造方法の第1実
施例を断面図で示すものであり、以下のステップから成
る。
【0016】(a)厚さ25ミル、直径約10センチメ
ートルで、(100)方向に配向したシリコンウエハ6
00を用意する。現場でのアンチモニのドーピングのた
めのチビン(SbH)を用いてジクロロシランを分解
することにより、LPCVD(低圧化学蒸着)反応器内
で、ウエハ600上にシリコン602の厚さ1μmのn
+層をエピタキシャル成長させる。次に、まずHF/N
F溶液中で洗浄して、ウエハ600が空気と接触す
る時に成長する約1.4nmの自然酸化物(nativ
e oxide)を除去し、次にイオン除去水(deo
inizedwater)で洗浄することにより、ウエ
ハ600を清浄する。HF/NHFによる洗浄は、一
価水酸化物(monohydride)表面層を形成す
ることにより、酸化物のないシリコン表面を安定化す
る。次に、ウエハ600を、分子ビームエピタキシー
(MBE)成長室に挿入し、水素を脱離し、そして約5
00℃で、7nmのドープされていないエピタキシャル
シリコン604を成長させる。MBE成長室からウエハ
600を取り出し、再びHF/NHFに水を加えて洗
浄を行い、約6nmのドープされておらず水酸化物によ
って安定化されたシリコン604を残す。次に、ウエハ
600を炉に挿入し、酸素のないアルゴン雰囲気中で約
400℃に加熱し、そして水分のない酸素雰囲気中で約
300℃でウエハ600を酸化させる。これによって水
素を脱離し、酸化物の単一層を成長させる。酸化物の厚
さを増したいのであれば、酸化物単一層の成長後、酸素
のないアルゴン雰囲気で900℃の成長温度にウエハを
加熱し、次に十分な酸素を注入し、約3nmの酸化物6
06を成長させる。図6aを見られたい。
【0017】(b)ウエハ600を、イオンビームリソ
グラフィ機械に挿入し、20KeVのプロトンビーム
(水素イオン)を用いて、直径4nmの開口を格子状に
形成するように、酸化物層606から酸化物を除去す
る。イオンビームを4nm未満のスポットサイズに合焦
し、このイオンビームでウエハ600を横切るようにラ
タスキャンを行う。尚、ビームは何にも整合する必要は
なく、直径約4nmの開口パターンを形成すればよいこ
とに注意されたい。イオンビーム機械内部の低圧によっ
て、スパッタリングで除去されない領域から、SiOの
形状の酸化物606ほぼ1層分を脱離する。実際、低圧
における蒸着(evaporation)によってSi
Oの単一層が約1枚失われ、スパッタリングされた酸素
およびシリコン原子によって酸化物の開口が形成され、
スパッタリングされた酸化物の下のシリコンも、水蒸気
の形成によって、スパッタリングにより除去される。ビ
ームエネルギが低いので、結晶の損傷は重大ではなく、
後の温度サイクルでこの損傷を熱処理によって取り除
く。波状線を有する結晶の損傷を示す図6bを見られた
い。
【0018】(c)イオンビーム機械からウエハ600
を取り出し、再びHF/NHFに水洗浄材を加えたも
ので洗浄し、酸化物606の開口によって露出されたシ
リコン上に成長した自然酸化物を除去する。これはま
た、約2nmの酸化物606も除去し、厚さが所望より
もわずかに1nm多いだけのトンネリングバリアを残
す。ここでも、HF/NHFによる洗浄で、水酸化物
の単層を形成し、酸化物606の開口によって露出され
た酸化物のないシリコン表面を安定化する。次に、ウエ
ハ600を分子ビームエピタキシー(MBE)成長室に
挿入し、水素を脱離させ、800℃以上の短い温度サイ
クルでイオンビームによる結晶の損傷を熱処理し、次に
500℃でドープされていないエピタキシャルシリコン
608を成長させる。前記短い高温サイクルは、酸化物
を多量に蒸着させることなく、残留する結晶の損傷を熱
処理で取り除くもので、通常のMBEによる自然酸化物
の脱離では、1000〜1250℃を用いる。エピタキ
シャル成長は、酸化物の開口によって露出されたシリコ
ン上で開始し、最終的に酸化物606を横切って横方向
に広がる。MBE成長室からウエハ600を取り出し、
再びHF/NHFに水洗浄材を加えて清浄し、自然酸
化物を除去し、安定した酸化物のない水酸化処理された
(hydrided)シリコン表面を生成する。図6c
を見られたい。
【0019】(d)再び、ウエハ600を炉に挿入し、
酸素のないアルゴン雰囲気でそれを300℃に加熱す
る。次に、ウエハ600を300℃で水分のない酸素雰
囲気で酸化させ、酸化物の単一層を成長させる。この酸
化物単一層の成長後、ウエハを900℃の成畏温度に加
熱し、次に十分な酸素を注入して約3nmの酸化物61
0を成長させる。次に、ステップ(b)を繰り返し、イ
オンビームスパッタリングによって、酸化物610に直
径4nmの開口の格子を形成する。この格子は、ステッ
プ(b)からの格子に整合させる必要はなく、実際異な
る周期を有していてもよい。図6dを見られたい。
【0020】(e)最後に、ステップ(c)を繰り返す
が、酸化物610上にシリコン612を6nmだけ成長
させる。次に、LPCVDによって、ジクロロシランと
スチビンの分解により、現場でドープされた200nm
のシリコンをエピタキシャル成長させる。そして、フォ
トリソグラフィによってパターニングし、フッソを基材
としたエッチング剤でメサ形にエッチングし、更にアノ
ードおよびカソード接点用金属を付着して、ダイオード
を完成させる。図6eを見られたい。
【0021】前記イオンビームリソグラフィは、MBE
機械に組込むこともでき、こうすればウエハの転移処理
をいくらか回避できることに注意されたい。このような
場合、イオンビームは、シリコン表面の洗浄にも用いる
ことができる。更に、酸化物の成長は、従来の技術で引
用したツの特許に示唆されているように、シリコンと酸
素双方のビームを用いることによって、MBE機械の中
で行うこともできるが、ツの格子に一致させた酸化物
は、本好適実施例では必要でない。
【0022】第2好適実施例 図7は、第2好適実施例のシリコン/酸化物の共鳴トン
ネリングダイオード700を、断面図で概略的に示した
ものである。共鳴トンネリングダイオード700がダイ
オード400と異なるのは、ダイオード400では16
nm離れているのに対して、約1μm離された酸化物ト
ンネリングバリア704および708に、直径4nmの
開口を有することである。ここでも、酸化物トンネリン
グダイオードの開口は、電子が通過するのを防ぐと共
に、量子井戸706とアノード702とのエピタキシャ
ル成長を保証する格子整合機構として作用するように、
十分小くなっている。ダイオード700の製造は、ダイ
オード400の製造に準ずるが、シリコンのエピタキシ
ャル成長は、シリコンエピタキシャル層(silico
n epilayeys)の単結晶特性を確保するため
に、より高い成長温度(例えば、800℃)または素速
い熱処理(キセノンのフラッシュランプ)、または双方
を必要とする。実際、開口間の間隔がダイオードの直径
を超える場合、メサ型にエッチングすることにより、開
口をなくし、連続した酸化物トンネリングバリアを得る
ことができる。この場合、酸化物の開口は、直径10n
m未満にする必要はなく、実際には、最終的なトンネリ
ングバリアを取り囲む広い輪とすることもできる。厚さ
約6nmの量子井戸シリコン層の横方向再結晶の容易性
によって、ダイオードの直径が決まる。勿論、より厚い
シリコンを成長させて、自然酸化物の成長および除去の
サイクルのような、種々の方法でエッチバックすること
もできる。
【0023】第3好適実施例 図8は、第3好適実施例のシリコン/酸化物共鳴トンネ
リングダイオード800の断面図を、概略的に示す。ダ
イオード800がダイオード400や700と異なるの
は、メサ型アイソレーションではなく、酸化物のアイソ
レーションを有することである。実際、ダイオード80
0は、ダイオード400またはダイオード700の工程
に沿って製造できるが、最後のメサエッチングが、マス
クを用いた熱酸化または酸素注入に置き換えられ、アイ
ソレーション用酸化物850を形成する。それ以外で
は、酸化物トンネリングバリア804/808およびシ
リコン量子井戸806、更にシリコンアノード802お
よびカソード810は、ダイオード400またはダイオ
ード700のいずれかの対応する部分と同じ特性を有す
る。
【0024】多ピーク共鳴 単に好適実施例の構造上にトンネリングバリアおよび量
子井戸を更に成長させることにより、好適実施例を更に
多数の直列量子井戸に展開して、多数の共鳴ピークを有
する共鳴トンネリングダイオードを形成することができ
る。実際、連続的に接する量子井戸とトンネリングダイ
オードを成長させることによって、従来の技術で引用し
たツの特許に類似した、超格子構造を得ることができ
る。
【0025】応用 前記好適実施例のダイオードは、図9〜図11に示され
たメモリセルのような種々の構造に組み込むことができ
る。特に、図9はスタティックランダムアクセスメモリ
(SRAM)セル900を概略的に示し、ワード線91
2上の電圧によって制御されるシリコン電界効果トラン
ジスタの通過ゲート908によってビット線910に結
合された、直列の共鳴トンネリングダイオード902お
よび904を含んでいる(RTD902はRTD904
の負荷として作用する)。セル900のノード906の
双安定性は、各RTDの電流バレーよりも少し大きく設
定されたバイアス電圧Vddから得られるので、一方の
RTDはそのバレーにおいて動作し、他方のRTDは小
さなバイアスで動作する。図10は、RTD902〜9
04に対する電流−電圧曲線を重ね合せて示したもので
あり、各RTDは図2に示した特性を有する。交差点
(Vddに近い(高)ノード906上の電圧に対する対
と、低のノード906に対する対)は、安定な直列動作
点を示す。そして、ノード906を高または低に遷移さ
せる大きなドライバによって、アクセスノード906上
の電圧を通過ゲート908を通過させることにより、セ
ル900を所望の安定状態にすることができる。一方、
センス増幅器のアクセスノード906上の電圧を通過ゲ
ートを通過させることにより、中断することなくセルの
状態を検出する。勿論、図2に示したものよりもRTD
のピーク対バレー比が大きければ、それぞれVddおよ
び0により近い安定な高および低の電圧を、ノード90
6に形成することができる。
【0026】図11は、好適実施例のRTDに単一のシ
リコン電界効果トランジスタを用いた、図9の構造を斜
視図で示したものである。電界効果トランジスタのドレ
イン上にRTDを並列配置し、メサ形にエッチングする
ことによって、RTDの位置を規定し、同時に製造する
ことが可能になることに注意されたい。
【0027】エピタキシャルトンネリングバリア 前記好適実施例は、従来の技術で引用したツの特許の2
単一層歪み層酸化物(two monolayer,s
trained layer oxide)やシリコン
と格子が一致するフッ化カルウム(CaF)および硫
化亜鉛(ZnS)トンネリングバリアのような、エピタ
キシャルトンネリングバリアにも応用することができ
る。実際、開口を用い、トンネリングバリア層を介し
て、トンネリングバリア層の他方の側面上に、シリコン
をエピタキシャル成長させることによって、格子一致層
(latticed matchedlayer)およ
び非格子一致層(non−latticed mata
ched layer)の双方に、この成長したシリコ
ンの良好な格子の一致が保証される。バリア層上のシリ
コンの核形成(nucleation)によって生じる
ような結晶の欠陥を排除するために、再結晶熱処理が必
要となることがある。これは、開口を通じた成長とは無
関係である。同様に、成長温度を高くすることによっ
て、熱処理の必要性を減少させることになる。
【0028】一般的に、どのような結晶物質でも、シリ
コンの代わりに用いることができ、他のいかなる材料で
も、トンネリングバリア層の材料に代わることができ
る。この場合でも、トンネリングバリア層に開口を形成
し、結晶物質のエピタキシャル成長を進める本好適実施
例の手法を適用することができる。更に、前記トンネリ
ングバリアは、ツのように超格子とすることもでき、ま
た多数ダイオードを積層状にまたは並列に形成し、バイ
ポーラまたは熱電子トランジスタのエミッタに挿入する
ことも可能である。最後に、エピタキシャル材料を各過
剰成長(overgrowth)中に交換し、量子井戸
の材料をアノードおよびカソードの材料とは異なるもの
とし、しかも格子が一致する(一致するように歪ませ
る)ようにすることもできる。
【0029】変更および利点 前記好適実施例は、エピタキシャル成長のためのバリア
層の開口およびこのような共鳴トンネリング異種構造に
よる、アノード、カソード、および量子井戸層のエピタ
キシャル整合の1つ以上の特徴を保持しつつ、多くの方
法で改造することができる。
【0030】例えば、開口の直径を過度に大きくしなけ
れば、寸法および格子バターンを変えることができる。
例えば、2つのトンネリングバリアが異なるパターンを
有してもよいし、一方のトンネリングバリアにおいてパ
ターンを変更することもでき、またトンネリングキャリ
アを電子でなく、正孔とすることもできる。酸化物をイ
オンビームで除去し、トンネリングバリア格子を形成す
る際、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンまたは
キセノンのような不活性ガスを用いてもよい。これら
は、選択可能なモーメンタム転送効率(selecta
ble momentum transfer eff
iciency)のために、質量の大きなイオン(la
rger mass ion)を発生して、しかも蒸着
する中性生成物を生成する。共鳴トンネリングダイオー
ドをエミッタに埋め込んみ、シリコン−ゲルマニウムベ
ースを用いた異種接合バイポーラトランジスタや、共鳴
トンネリングダイオードをエミッタに埋め込んだ同種接
合バイポーラトランジスタを製造することもできる。
【0031】エピタキシャルシリコンを確保するための
トンネリングバリア酸化物の開口は、標準的シリコン/
酸化物材料システムに、共鳴トンネリング構造を与える
という利点を有する。更に、トランジスタや回路におい
て、共鳴トンネリング構造は、単位領域当たり形成され
るロジックまたはメモリの量を増大させる利点を有す
る。例えば、従来のバイポーラトランジスタで、エミッ
タが共鳴トンネリング素子から成る共鳴トンネリングバ
イポーラトランジスタを用いて全加算回路を形成し、ト
ランジスタの数が通常の1/3に、ゲート遅れが従来技
術の1/3に低下した。
【0032】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 (1) (a)第1端子、第2端子、および量子井戸と、(b)
第1および第2トンネリングバリアと、から成り、前記
第1トンネリングバリアは前記第1端子から前記量子井
戸を分離し、前記第2トンネリングバリアは前記第2端
子から前記量子井戸を分離し、前記第1トンネリングバ
リアは前記第1端子および前記量子井戸の少なくとも一
方と同一物質で、前記量子井戸と前記第1端子との双方
に接する領域を含むことを特徴とする共鳴トンネリング
ダイオード。 (2) 請求項1において、(a)前記第1端子、前記第2端
子、および前記量子井戸は、シリコンで形成され、
(b)前記第1トンネリングバリアおよび前記第2トン
ネリングバリアはシリコンと酸化物との化合物(com
pound)を含むことを特徴とする前記ダイオード。 (3) 請求項1において、(a)前記領域は格子パターンを有
することを特徴とする前記ダイオード。 (4) 請求項2において、(a)前記化合物は二酸化シリコン
であることを特徴とする前記ダイオード。
【0033】(5) (a)シリコンを基材としたトランジスタと、(b)ア
モルファスシリコン−酸素化合物を含む複数のトンネリ
ングバリアを有するシリコン共鳴トンネリングダイオー
ドと、から成り、前記ダイオードが前記トランジスタに
結合されていることを特徴とする集積回路。 (6) 請求項5において、(a)前記トンネリングバリアは各
々、前記トンネリングバリアの一方の両側上のシリコン
領域に接する、シリコン領域を含むことを特徴とする、
前記集積回路 (7) 請求項6において、(a)前記シリコン領域は、格子パ
ターンを有することを特徴とする前記集積回路。 (8) 請求項5において、(a)前記シリコン−酸素化合物
は、二酸化シリコンであることを特徴とする前記集積回
路。 (9) 請求項5において、(a)前記トランジスタは、絶縁ゲ
ート電界効果トランジスタであることを特徴とする前記
集積回路。 (10) トンネリングバリアを製造する方法であって、(a)導
電物質上にトンネリングバリア化合物層を形成するステ
ップと、(b)前記層に少なくとも1つの開口を形成す
るステップと、(e)前記開口を通じて前記層上に前記
物質を拡張させるステップと、から成ることを特徴とす
る前記方法。
【0034】(11) 請求項10において、(a)前記導電物質はシリコンで
あり、(b)前記トンネリングバリア化合物は、シリコ
ン−酸素化合物であることを特徴とする前記方法。 (12) 請求項10において、更に、(a)前記開口を通じ前記
層上に拡張した前記物質上に、トンネリングバリア化合
物層を形成するステップと、(b)前記第2層に少なく
とも1つの第2開口を形成するステップと、(c)前記
物質を、前記開口を通じて前記第2層上に拡張させるス
テップと、を含み、これにより共鳴トンネリングダイオ
ードを形成することを特徴とする前記方法。 (13) 請求項12において、更に、(a)前記導電物質および
前記層および第2層の一部を除去し、少なくとも1つの
メサ型共鳴トンネリングダイオードを形成するステップ
を含むことを特徴とする前記方法。 (14) 請求項12において、更に、(a)前記導電物質および
前記層および第2層の一部を不活性化し、少なくとも1
つの絶縁物で分離された共鳴トンネリングダイオードを
形成するステップを含むことを特徴とする前記方法。
【0035】(15) シリコンの量子井戸(406)と、シリコン酸化物のト
ンネリングバリア(404、408)とから成る共鳴ト
ンネリングダイオード(400)。前記トンネリングバ
リアは、電子波束の拡散(electron wave
packetspread)よりも小さいサイズの開
口(430)を有し、トンネリングバリアの高さに影響
を及ぼすことなく、ダイオード全体にわたって結晶の整
合を保証する。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知の共鳴トンネリングダイオードのバンド
図。
【図2】電流−電圧特性を示す図。
【図3】公知の共鳴トンネリングダイオードのバンド
図。
【図4】aは第1実施例によるダイオードの断面図。b
〜cは第1実施例によるダイオードの平面図。
【図5】種々のバイアスをかけた場合の第1好適実施例
のダイオードのバンド図。
【図6】第1好適実施例のダイオードの製造ステップを
示す図。
【図7】他の好適実施例によるダイオードを示す図。
【図8】他の好適実施例によるダイオードを示す図。
【図9】メモリセルに応用した好適実施例のダイオード
を示す図。
【図10】メモリセルに応用した好適実施例めダイオー
ドを示す図。
【図11】メモリセルに応用した好適実施例のダイオー
ドを示す図。
【符号の説明】
400 共鳴トンネリングダイオード 402 シリコンアノード 404 二酸化シリコントンネリングバリア 406 シリコン量子井戸 408 酸化物トンネリングバリア 410 シリコンカソード 422 アノード金属接点 420 カソード金属接点 430 格子状開口
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 共鳴トンネリング素子およびその製造
方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子素子に関し、更に特
定すれば、共鳴トンネリング素子およびシステム、なら
びにその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】より高性能なトランジスタや集積回路が
絶えず要求された結果、シリコンバイポーラおよびCM
OSトランジスタやガリウムヒ素MOSEFTのような
既存の素子の改善、ならびに新たな種類の素子や材料の
導入が行われることとなった。特に、素子のサイズを縮
小して高周波数性能を高めたことにより、ポテンシャル
バリアを通過するキャリアトンネリング現象のような、
量子力学的効果(quantum mechanica
l effects)も観察されるようになった。これ
によって、共鳴トンネリングダイオードのようなこれま
でのものに取って代わる素子構造や、このようなトンネ
リング現象を利用した共鳴トンネリング熱電子トランジ
スタが、開発されるに至った。
【0003】共鳴トンネリングダイオードは、導電キャ
リア(conduction carrier)がポテ
ンシャルバリアを潜り抜けることによって、負の差抵抗
(negative differential re
sistance)を示す部分を有する電流−電圧曲線
を生じる2端子素子である。その基本であるエサキダイ
オードが、高濃度にドープされたPN接合において、バ
ンド間トンネリング現象(例えば、伝導帯から価電子帯
に)を有したことを思い出されたい。別の共鳴トンネリ
ングダイオード構造に、単一バンド内の量子井戸を通じ
た共鳴トンネリング現象に基づくものがある。AlGa
As/GaAs量子井戸を示す図1を見られたい。更
に、マースら(Mars et al)の「AlAs/
GaAs二重バリア共鳴トンネリングダイオードの再生
可能な成長および応用」(11 J.Vac.Sci.
Tech.B965(1993)、ならびにオズバイら
(Ozby et al)の「110−GHzモノリシ
ック共鳴−トンネリング−ダイオードトリガ回路」(1
2 IEEE Elec.Dev.Lett.480
(1991)は、各々GaAs構造に埋め込まれた2つ
のAlAsトンネリングバリアを用いて、量子井戸共鳴
トンネリングダイオードを形成するものである。量子井
戸の厚さは4.5ナノメートル(nm)、トンネリング
バリアの厚さは1.7nmとすることができる。図2
は、室温における電流−電圧の振舞を示すものである。
このような共鳴トンネリング「ダイオード」は対称的で
あることに注意されたい。図3aに示すバイアスを用い
ると、量子井戸における離散電子レベル(discre
te electron level)(サブバンドの
底縁)が、カソード伝導帯の縁部と整合するので、電子
トンネリング現象が容易に発生し、電流は大きくなる。
逆に、図3bに示すバイアスを用いると、カソード伝導
帯が量子井戸レベル間で整合し、トンネリング現象を抑
制してしまうので、電流は小さくなる。
【0004】AlGaAsやGaAsのようなIII−
V族半導体以外の、シリコンを基にした半導体において
量子井戸を作成する試みでは、主にシリコン−ゲルマニ
ウム合金に焦点を当てていた。例えば、注目すべきシリ
コンを基にした異種構造に関する会議第2回(Topi
c Conference on Silicon−B
ased Heterostructures II)
(1992年シカゴ)では、グリュッツマッハーら(G
rutzmacher et al)の「低温大気圧で
の化学蒸着によって付着された非常に狭いSiGe/S
i」(J.Vac.Sci.Tech.B 1083
(1993)(10nm幅のSiトンネリングバリアを
有する1nm幅のSi0.75Ge0.25の井戸)、
およびセジウイックら(Sedgwick et a
l)の「大気圧化学蒸着」(11 J.Vac.Sc
i.Tech.B 1124(1993)(各々5nm
幅のシリコントンネリングバリアと6nm幅のSi
0.75Ge0.25の井戸とを有する、選択的に酸化
物窓(oxide window)に成長したSi/S
iGe共鳴トンネリングダイオード)が含まれていた。
SiGe/Si界面では、価電子帯オフセットが伝導帯
オフセットを大きく超過するので、殆どの研究者が考え
るのは、歪み層(strained layer)Si
Geを用いた電子トンネリングではなく、正孔トンネリ
ングである。
【0005】しかしながら、SiGe歪み層は、バンド
不連続性が小さい(500meV未満)という、重大な
本質的な障害を有する。このため、大きなピーク−バレ
ー間電流差(約5より大きい)が生じるので、室温での
動作ができない。更に、歪んだ異種間接合および新たな
材料のゲルマニウムを加えるには、製造を可能とするた
めに、新たな低温製造方法の開発および実施を必要とす
るが、これは望ましいことではない。
【0006】ツは、アメリカ合衆国特許第521626
2号において、単一層の2枚分の厚さのエピタキシャル
二酸化シリコンの短周期シリコン/二酸化シリコン超格
子で作られた、トンネリングバリアを有する、シリコン
を基材とした量子井戸構造について記載している。
【0007】シリコン/シリコン酸化物の界面は、現在
シリコン集積回路の多数を占めるCMOSトランジスタ
構造の性能の基礎となるものであるので、多くの研究者
がこれを研究してきている。酸化物の単一分子層の成長
および分析は、めずらしいものではなくなっている。例
えば、オーミら(Ohmi et al)の「超清浄酸
化によるシリコン表面上の酸化物超薄膜」(60 Ap
pl.Phys.Lett.2126(1992))、
ハットリ(Hattori)の「薄いSiOおよびS
i/SiO界面の高解像度X線光電子放スペクトル分
光法による研究」(11 J.Vac.Sci.Tec
h.B 1528(1993)、およびセイプルら(s
eiple et al)の「走査式トンネリング顕微
鏡法によって観察された、Si(III)7×7表面の
高温酸化およびエッチング」(11 J.Vac.Sc
i.Tech.A 1649(1993)がある。オー
ミらの論文では、300℃でシリコンウエハ上に形成さ
れた酸化物単一層は、酸化物薄膜に対するフレンケル−
プール(Frenkel−Poole)放出に関して、
標準的熱酸化物よりも優れた酸化物膜の基礎を形成する
ことが観察されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アノード、
カソード、および量子井戸シリコン層のエピタキシャル
整合のために、孔あき二酸化シリコントンネリングバリ
アを用い、シリコンを基材にした共鳴トンネリングダイ
オードおよびトランジスタを提供するものである。
【0009】
【実施例】第1好適実施例による共鳴トンネリングダイ
オード 図4a〜図4dは、断面図および平面図で、全体的に参
照番号400で示した第1好適実施例による共鳴トンネ
リングダイオードを、概略的に(heuristica
lly)示したものであり、シリコンアノード402、
二酸化シリコン(「酸化物」)トンネリングバリア40
4、シリコン量子井戸406、酸化物トンネリングバリ
ア408、シリコンカソード410、アノード金属接点
422、およびカソード金属接点420を含む。トンネ
リングバリア404および408は、各々約20nm周
期の格子構造と、格子状開口430に約4nm未満の分
離体とを有する。図4bの平面図は、トンネリングバリ
ア404/408の各々の格子構造を示す。トンネリン
グバリア404/408は、各々遷移層を有し厚さ約1
nmであり(大まかに言って4分子層で非結晶)、そし
て約1μm×2μmの寸法である(したがって、各トン
ネリングバリアには、図4bに示すような5列9個の開
口ではなく、大体50列100個の開口430がなけれ
ばいけないので、図4aおよび図4bは尺度通りではな
い)。量子井戸406は、厚さ約4nmである。バリア
404/408の厚さは、主にトンネリング電流の大き
さに影響を及ぼすが、共鳴レベルには影響を及ぼさない
ことに注意されたい。共鳴レベルは、量子井戸の幅とバ
リアの高さとから得られる。また、トンネリングバリア
の正確な電子的および科学的性質は、バリアによって異
なる。
【0010】周期的な電位内の電子(即ち、アノード4
02、量子井戸406、またはカソード410の単結晶
シリコン内の電子)を記述する波束(wave pac
ket)の拡散(spread)は、大まかに言って、
その波束を構成する波形ベクトルの拡散の逆である。し
たがって、ブリュアンゾーン(波形ベクトルに関するい
かなる共鳴にも必要とされる)の寸法に比較して小さい
波形ベクトルの拡散では、波束の拡散は、多くの結晶の
単純胞にわたる。シリコンにおける波束の拡散は、7つ
の単純胞よりも少なくとも約4nm以上大きい。トンネ
リングバリア酸化物における開口430の各々は、大き
くても4nmの直径しかなく、或いはそれより小さいこ
ともある。したがって、トンネリングバリア404/4
08は、電子(波束)にとっては、連続で突入可能な開
口はないものと見えることになる。
【0011】4nmという量子井戸406の幅は、量子
井戸内の結晶モーメンタム(crystal mome
ntum)の量子化成分のために、最も低い伝導副帯の
縁部が、伝導帯の縁部よりも約20meV、85me
V、200meV、および350meV上になければな
らないことを暗示するものである。非常に薄い酸化物に
対する、シリコン/酸化物界面における伝導帯のオフセ
ットは約2.9eV(厚い酸化物に対する3.2eVに
対して)であり、図5a〜図5cは、ダイオード400
を通過する電子伝導のバンド図を示す。図5aにおい
て、ゼロバイアスでは電流は生じない。図5bにおい
て、ダイオード400に約100mVのバイアスをかけ
ると最初の共鳴ピーク電流が発生する。図5cにおい
て、ダイオード400に約150mVのバイアスをかけ
ると、最初のバレー電流が生じる。アノード402は、
バリア404に接する数nmを除いて、n+がドープさ
れ、一方カソード410も、バリア408に隣接する数
nmを除いてn+がドープされることに注意されたい。
ドーピングする領域をトンネリングバリアから離すこと
によって、ドーパント原子がトンネリングバリアおよび
格子間隔領域に合体し、不純物に助けられたトンネリン
グ現象が生じるのを回避する。ドープされたアノードお
よびカソードを用いることによって、アノードとカソー
ドとの間に印加されたバイアスの大部分は、バリアおよ
び量子井戸に現れる。シリコンの誘電係数は、酸化物の
約3倍であるので、印加された電圧降下は、大まかに、
1/3が酸化物バリアに、1/3が量子井戸に、そして
1/3が酸化物バリアに接するドープされていないアノ
ードおよびカソードに分かれる。酸化物の降服電圧(b
reakdown voltage)は、10MV/c
mの単位であるので、酸化物バリアを破壊し得る降服電
流を避けるためには、降服電圧は、トンネルバリアのカ
ソード側の空乏を無視して、全二重バリア間で約3ボル
ト未満にしなくてはならない。
【0012】図4cは、トンネリングバリア酸化物40
4および408における、他の開口440の集合を、平
面図で示すものである。別の開口440は、平行な4n
m幅のスロットであり、トンネリングバリア酸化物の領
域を分離する。開口の配向は任意である。これら開口の
寸法の少なくとも1つが約4nm未満である限り、トン
ネリングバリアはバリアとして作用する。
【0013】同様に、図4dは、トンネリングバリア酸
化物404および408の更に別の開口470を、平面
図で示すものである。この別の開口470は、トンネリ
ングバリア酸化物を六角形のアレイに分割する、4nm
幅の網状となっている。開口の配向は任意である。これ
ら開口の寸法の少なくとも1つが約4nm未満である限
り、トンネリングバリアはバリアとして作用する。ま
た、シリコンエピタキシャル成長のための拡張領域を設
ければ、エピタキシーを簡素化することができる。
【0014】このように、ダイオード400は、標準的
な集積回路の材料、即ちシリコンおよび酸化物のみを用
いたシステムにおいて、共鳴トンネリング現象を発生さ
せ、しかも室温で動作することができる。
【0015】製造 図6a〜6eは、ダイオード400の製造方法の第1実
施例を断面図で示すものであり、以下のステップから成
る。
【0016】(a)厚さ25ミル、直径約10センチメ
ートルで、(100)方向に配向したシリコンウエハ6
00を用意する。現場でのアンチモニのドーピングのた
めのスチビン(SbH)を用いてジクロロシランを分
解することにより、LPCVD(低圧化学蒸着)反応器
内で、ウエハ600上にシリコン602の厚さ1μmの
n+層をエピタキシャル成長させる。次に、まずHF/
NHF溶液中で洗浄して、ウエハ600が空気と接触
する時に成長する約1.4nmの自然酸化物(nati
ve oxide)を除去し、次にイオン除去水(de
oinizedwater)で洗浄することにより、ウ
エハ600を清浄する。HF/NHFによる洗浄は、
一価水酸化物(monohydride)表面層を形成
することにより、酸化物のないシリコン表面を安定化す
る。次に、ウエハ600を、分子ビームエピタキシー
(MBE)成長室に挿入し、水素を脱離し、そして約5
00℃で、7nmのドープされていないエピタキシャル
シリコン604を成長させる。MBE成長室からウエハ
600を取り出し、再びHF/NHFに水を加えて洗
浄を行い、約6nmのドープされておらず水酸化物によ
って安定化されたシリコン604を残す。次に、ウエハ
600を炉に挿入し、酸素のないアルゴン雰囲気中で約
400℃に加熱し、そして水分のない酸素雰囲気中で約
300℃でウエハ600を酸化させる。これによって水
素を脱離し、酸化物の単一層を成長させる。酸化物の厚
さを増したいのであれば、酸化物単一層の成長後、酸素
のないアルゴン雰囲気で900℃の成長温度にウエハを
加熱し、次に十分な酸素を注入し、約3nmの酸化物6
06を成長させる。図6aを見られたい。
【0017】(b)ウエハ600を、イオンビームリソ
グラフィ機械に挿入し、20KeVのプロトンビーム
(水素イオン)を用いて、直径4nmの開口を格子状に
形成するように、酸化物層606から酸化物を除去す
る。イオンビームを4nm未満のスポットサイズに合焦
し、このイオンビームでウエハ600を横切るようにラ
スタスキャンを行う。尚、ビームは何にも整合する必要
はなく、直径約4nmの開口パターンを形成すればよい
ことに注意されたい。イオンビーム機械内部の低圧によ
って、スパッタリングで除去されない領域から、SiO
の形状の酸化物606ほぼ1層分を脱離する。実際、低
圧における蒸着(evaporation)によってS
iOの単一層が約1枚失われ、スパッタリングされた酸
素およびシリコン原子によって酸化物の開口が形成さ
れ、スパッタリングされた酸化物の下のシリコンも、水
蒸気の形成によって、スパッタリングにより除去され
る。ビームエネルギが低いので、結晶の損傷は重大では
なく、後の温度サイクルでこの損傷を熱処理によって取
り除く。波状線を有する結晶の損傷を示す図6bを見ら
れたい。
【0018】(c)イオンビーム機械からウエハ600
を取り出し、再びHF/NHFに水洗浄材を加えたも
ので洗浄し、酸化物606の開口によって露出されたシ
リコン上に成長した自然酸化物を除去する。これはま
た、約2nmの酸化物606も除去し、厚さが所望より
もわずかに1nm多いだけのトンネリングバリアを残
す。ここでも、HF/NHFによる洗浄で、水酸化物
の単層を形成し、酸化物606の開口によって露出され
た酸化物のないシリコン表面を安定化する。次に、ウエ
ハ600を分子ビームエピタキシー(MBE)成長室に
挿入し、水素を脱離させ、800℃以上の短い温度サイ
クルでイオンビームによる結晶の損傷を熱処理し、次に
500℃でドープされていないエピタキシャルシリコン
608を成長させる。前記短い高温サイクルは、酸化物
を多量に蒸着させることなく、残留する結晶の損傷を熱
処理で取り除くもので、通常のMBEによる自然酸化物
の脱離では、1000〜1250℃を用いる。エピタキ
シャル成長は、酸化物の開口によって露出されたシリコ
ン上で開始し、最終的に酸化物606を横切って横方向
に広がる。MBE成長室からウエハ600を取り出し、
再びHF/NHFに水洗浄材を加えて清浄し、自然酸
化物を除去し、安定した酸化物のない水酸化処理された
(hydrided)シリコン表面を生成する。図6c
を見られたい。
【0019】(d)再び、ウエハ600を炉に挿入し、
酸素のないアルゴン雰囲気でそれを300℃に加熱す
る。次に、ウエハ600を300℃で水分のない酸素雰
囲気で酸化させ、酸化物の単一層を成長させる。この酸
化物単一層の成長後、ウエハを900℃の成長温度に加
熱し、次に十分な酸素を注入して約3nmの酸化物61
0を成長させる。次に、ステップ(b)を繰り返し、イ
オンビームスパッタリングによって、酸化物610に直
径4nmの開口の格子を形成する。この格子は、ステッ
プ(b)からの格子に整合させる必要はなく、実際異な
る周期を有していてもよい。図6dを見られたい。
【0020】(e)最後に、ステップ(c)を繰り返す
が、酸化物610上にシリコン612を6nmだけ成長
させる。次に、LPCVDによって、ジクロロシランと
スチビンの分解により、現場でドープされた200nm
のシリコンをエピタキシャル成長させる。そして、フォ
トリソグラフィによってパターニングし、フッソを基材
としたエッチング剤でメサ形にエッチングし、更にアノ
ードおよびカソード接点用金属を付着して、ダイオード
を完成させる。図6eを見られたい。
【0021】前記イオンビームリソグラフィは、MBE
機械に組込むこともでき、こうすればウエハの転移処理
をいくらか回避できることに注意されたい。このような
場合、イオンビームは、シリコン表面の洗浄にも用いる
ことができる。更に、酸化物の成長は、従来の技術で引
用したツの特許に示唆されているように、シリコンと酸
素双方のビームを用いることによって、MBE機械の中
で行うこともできるが、ツの格子に一致させた酸化物
は、本好適実施例では必要でない。
【0022】第2好適実施例 図7は、第2好適実施例のシリコン/酸化物の共鳴トン
ネリングダイオード700を、断面図で概略的に示した
ものである。共鳴トンネリングダイオード700がダイ
オード400と異なるのは、ダイオード400では16
nm離れているのに対して、約1μm離された酸化物ト
ンネリングバリア704および708に、直径4nmの
開口を有することである。ここでも、酸化物トンネリン
グダイオードの開口は、電子が通過するのを防ぐと共
に、量子井戸706とアノード702とのエピタキシャ
ル成長を保証する格子整合機構として作用するように、
十分小さくなっている。ダイオード700の製造は、ダ
イオード400の製造に準ずるが、シリコンのエピタキ
シャル成長は、シリコンエピタキシャル層(silic
on epilayers)の単結晶特性を確保するた
めに、より高い成長温度(例えば、800℃)、または
素速い熱処理(キセノンのフラッシュランプ)、または
双方を必要とする。実際、開口間の間隔がダイオードの
直径を超える場合、メサ型にエッチングすることによ
り、開口をなくし、連続した酸化物トンネリングバリア
を得ることができる。この場合、酸化物の開口は、直径
10nm未満にする必要はなく、実際には、最終的なト
ンネリングバリアを取り囲む広い輪とすることもでき
る。厚さ約6nmの量子井戸シリコン層の横方向再結晶
の容易性によって、ダイオードの直径が決まる。勿論、
より厚いシリコンを成長させて、自然酸化物の成長およ
び除去のサイクルのような、種々の方法でエッチバック
することもできる。
【0023】第3好適実施例 図8は、第3好適実施例のシリコン/酸化物共鳴トンネ
リングダイオード800の断面図を、概略的に示す。ダ
イオード800がダイオード400や700と異なるの
は、メサ型アイソレーションではなく、酸化物のアイソ
レーションを有することである。実際、ダイオード80
0は、ダイオード400またはダイオード700の工程
に沿って製造できるが、最後のメサエッチングが、マス
クを用いた熱酸化または酸素注入に置き換えられ、アイ
ソレーション用酸化物850を形成する。それ以外で
は、酸化物トンネリングバリア804/808およびシ
リコン量子井戸806、更にシリコンアノード802お
よびカソード810は、ダイオード400またはダイオ
ード700のいずれかの対応する部分と同じ特性を有す
る。
【0024】多ピーク共鳴 単に好適実施例の構造上にトンネリングバリアおよび量
子井戸を更に成長させることにより、好適実施例を更に
多数の直列量子井戸に展開して、多数の共鳴ピークを有
する共鳴トンネリングダイオードを形成することができ
る。実際、連続的に接する量子井戸とトンネリングダイ
オードを成長させることによって、従来の技術で引用し
たツの特許に類似した、超格子構造を得ることができ
る。
【0025】応用 前記好適実施例のダイオードは、図9〜図11に示され
たメモリセルのような種々の構造に組み込むことができ
る。特に、図9はスタティックランダムアクセスメモリ
(SRAM)セル900を概略的に示し、ワード線91
2上の電圧によって制御されるシリコン電界効果トラン
ジスタの通過ゲート908によってビット線910に結
合された、直列の共鳴トンネリングダイオード902お
よび904を含んでいる(RTD902はRTD904
の負荷として作用する)。セル900のノード906の
双安定性は、各RTDの電流バレーよりも少し大きく設
定されたバイアス電圧Vddから得られるので、一方の
RTDはそのバレーにおいて動作し、他方のRTDは小
さなバイアスで動作する。図10は、RTD902〜9
04に対する電流−電圧曲線を重ね合せて示したもので
あり、各RTDは図2に示した特性を有する。交差点
(Vddに近い(高)ノード906上の電圧に対する対
と、低のノード906に対する対)は、安定な直列動作
点を示す。そして、ノード906を高または低に遷移さ
せる大きなドライバによって、アクセスノード906上
の電圧を通過ゲート908を通過させることにより、セ
ル900を所望の安定状態にすることができる。一方、
センス増幅器のアクセスノード906上の電圧を通過ゲ
ートを通過させることにより、中断することなくセルの
状態を検出する。勿論、図2に示したものよりもRTD
のピーク対バレー比が大きければ、それぞれVddおよ
び0により近い安定な高および低の電圧を、ノード90
6に形成することができる。
【0026】図11は、好適実施例のRTDに単一のシ
リコン電界効果トランジスタを用いた、図9の構造を斜
視図で示したものである。電界効果トランジスタのドレ
イン上にRTDを並列配置し、メサ形にエッチングする
ことによって、RTDの位置を規定し、同時に製造する
ことが可能になることに注意されたい。
【0027】エピタキシャルトンネリングバリア 前記好適実施例は、従来の技術で引用したツの特許の2
単一層歪み層酸化物(two monolayer,s
trained layer oxide)やシリコン
と格子が一致するフッ化カルシウム(CaF)および
硫化亜鉛(ZnS)トンネリングバリアのような、エピ
タキシャルトンネリングバリアにも応用することができ
る。実際、開口を用い、トンネリングバリア層を介し
て、トンネリングバリア層の他方の側面上に、シリコン
をエピタキシャル成長させることによって、格子一致層
(latticed matched layer)お
よび非格子一致層(non−latticed mat
ached layer)の双方に、この成長したシリ
コンの良好な格子の一致が保証される。バリア層上のシ
リコンの核形成(nucleation)によって生じ
るような結晶の欠陥を排除するために、再結晶熱処理が
必要となることがある。これは、開口を通じた成長とは
無関係である。同様に、成長温度を高くすることによっ
て、熱処理の必要性を減少させることになる。
【0028】一般的に、どのような結晶物質でも、シリ
コンの代わりに用いることができ、他のいかなる材料で
も、トンネリングバリア層の材料に代わることができ
る。この場合でも、トンネリングバリア層に開口を形成
し、結晶物質のエピタキシャル成長を進める本好適実施
例の手法を適用することができる。更に、前記トンネリ
ングバリアは、ツのように超格子とすることもでき、ま
た多数ダイオードを積層状にまたは並列に形成し、バイ
ポーラまたは熱電子トランジスタのエミッタに挿入する
ことも可能である。最後に、エピタキシャル材料を各過
剰成長(overgrowth)中に交換し、量子井戸
の材料をアノードおよびカソードの材料とは異なるもの
とし、しかも格子が一致する(一致するように歪ませ
る)ようにすることもできる。
【0029】変更および利点 前記好適実施例は、エピタキシャル成長のためのバリア
層の開口およびこのような共鳴トンネリング異種構造に
よる、アノード、カソード、および量子井戸層のエピタ
キシャル整合の1つ以上の特徴を保持しつつ、多くの方
法で改造することができる。
【0030】例えば、開口の直径を過度に大きくしなけ
れば、寸法および格子パターンを変えることができる。
例えば、2つのトンネリングバリアが異なるパターンを
有してもよいし、一方のトンネリングバリアにおいてパ
ターンを変更することもでき、またトンネリングキャリ
アを電子でなく、正孔とすることもできる。酸化物をイ
オンビームで除去し、トンネリングバリア格子を形成す
る際、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトンまたは
キセノンのような不活性ガスを用いてもよい。これら
は、選択可能なモーメンタム転送効率(selecta
ble momentum transfer ef
ficiency)のために、質量の大きなイオン(l
arger mass ion)を発生して、しかも蒸
着する中性生成物を生成する。共鳴トンネリングダイオ
ードをエミッタに埋め込んみ、シリコン−ゲルマニウム
ベースを用いた異種接合バイポーラトランジスタや、共
鳴トンネリングダイオードをエミッタに埋め込んだ同種
接合バイポーラトランジスタを製造することもできる。
【0031】エピタキシャルシリコンを確保するための
トンネリングバリア酸化物の開口は、標準的シリコン/
酸化物材料システムに、共鳴トンネリング構造を与える
という利点を有する。更に、トランジスタや回路におい
て、共鳴トンネリング構造は、単位領域当たり形成され
るロジックまたはメモリの量を増大させる利点を有す
る。例えば、従来のバイポーラトランジスタで、エミッ
タが共鳴トンネリング素子から成る共鳴トンネリングバ
イポーラトランジスタを用いて全加算回路を形成し、ト
ランジスタの数が通常の1/3に、ゲート遅れが従来技
術の1/3に低下した。
【0032】以上の説明に関して更に以下の項を開示す
る。 (1) (a)第1端子、第2端子、および量子井戸と、(b)
第1および第2トンネリングバリアと、から成り、前記
第1トンネリングバリアは前記第1端子から前記量子井
戸を分離し、前記第2トンネリングバリアは前記第2端
子から前記量子井戸を分離し、前記第1トンネリングバ
リアは前記第1端子および前記量子井戸の少なくとも一
方と同一物質で、前記量子井戸と前記第1端子との双方
に接する領域を含むことを特徴とする共鳴トンネリング
ダイオード。 (2) 請求項1において、(a)前記第1端子、前記第2端
子、および前記量子井戸は、シリコンで形成され、
(b)前記第1トンネリングバリアおよび前記第2トン
ネリングバリアはシリコンと酸化物との化合物(com
pound)を含むことを特徴とする前記ダイオード。 (3) 請求項1において、(a)前記領域は格子パターンを有
することを特徴とする前記ダイオード。 (4) 請求項2において、(a)前記化合物は二酸化シリコン
であることを特徴とする前記ダイオード。
【0033】(5) (a)シリコンを基材としたトランジスタと、(b)ア
モルファスシリコン−酸素化合物を含む複数のトンネリ
ングバリアを有するシリコン共鳴トンネリングダイオー
ドと、から成り、前記ダイオードが前記トランジスタに
結合されていることを特徴とする集積回路。 (6) 請求項5において、(a)前記トンネリングバリアは各
々、前記トンネリングバリアの一方の両側上のシリコン
領域に接する、シリコン領域を含むことを特徴とする、
前記集積回路。 (7) 請求項6において、(a)前記シリコン領域は、格子パ
ターンを有することを特徴とする前記集積回路。 (8) 請求項5において、(a)前記シリコン−酸素化合物
は、二酸化シリコンであることを特徴とする前記集積回
路。 (9) 請求項5において、(a)前記トランジスタは、絶縁ゲ
ート電界効果トランジスタであることを特徴とする前記
集積回路。 (10) トンネリングバリアを製造する方法であって、(a)導
電物質上にトンネリングバリア化合物層を形成するステ
ップと、(b)前記層に少なくとも1つの開口を形成す
るステップと、(c)前記開口を通じて前記層上に前記
物質を拡張させるステップと、から成ることを特徴とす
る前記方法。
【0034】(11) 請求項10において、(a)前記導電物質はシリコンで
あり、(b)前記トンネリングバリア化合物は、シリコ
ン−酸素化合物であることを特徴とする前記方法。 (12) 請求項10において、更に、(a)前記開口を通じ前記
層上に拡張した前記物質上に、トンネリングバリア化合
物層を形成するステップと、(b)前記第2層に少なく
とも1つの第2開口を形成するステップと、(c)前記
物質を、前記開口を通じて前記第2層上に拡張させるス
テップと、を含み、これにより共鳴トンネリングダイオ
ードを形成することを特徴とする前記方法。 (13) 請求項12において、更に、(a)前記導電物質および
前記層および第2層の一部を除去し、少なくとも1つの
メサ型共鳴トンネリングダイオードを形成するステップ
を含むことを特徴とする前記方法。 (14) 請求項12において、更に、(a)前記導電物質および
前記層および第2層の一部を不活性化し、少なくとも1
つの絶縁物で分離された共鳴トンネリングダイオードを
形成するステップを含むことを特徴とする前記方法。
【0035】(15) シリコンの量子井戸406と、シリコン酸化物のトンネ
リングバリア404,408とから成る共鳴トンネリン
グダイオード400。前記トンネリングバリアは、電子
波束の拡散(electron wave packe
t spread)よりも小さいサイズの開口430を
有し、トンネリングバリアの高さに影響を及ぼすことな
く、ダイオード全体にわたって結晶の整合を保証する。
【図面の簡単な説明】
【図1】公知の共鳴トンネリングダイオードのバンド
図。
【図2】電流−電圧特性を示す図。
【図3】公知の共鳴トンネリングダイオードのバンド
図。
【図4】aは第1実施例によるダイオードの断面図。b
〜dは第1実施例によるダイオードの平面図。
【図5】種々のバイアスをかけた場合の第1好適実施例
のダイオードのバンド図。
【図6】第1好適実施例のダイオードの製造ステップを
示す図。
【図7】他の好適実施例によるダイオードを示す図。
【図8】他の好適実施例によるダイオードを示す図。
【図9】メモリセルに応用した好適実施例のダイオード
を示す図。
【図10】メモリセルに応用した好適実施例のダイオー
ドを示す図。
【図11】メモリセルに応用した好適実施例のダイオー
ドを示す図。
【符号の説明】 400 共鳴トンネリングダイオード 402 シリコンアノード 404 二酸化シリコントンネリングバリア 406 シリコン量子井戸 408 酸化物トンネリングバリア 410 シリコンカソード 422 アノード金属接点 420 カソード金属接点 430 格子状開口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)第1端子、第2端子、および量子井
    戸と、(b)第1および第2トンネリングバリアと、か
    ら成り、前記第1トンネリングバリアは前記第1端子か
    ら前記量子井戸を分離し、前記第2トンネリングバリア
    は前記第2端子から前記量子井戸を分離し、前記第1ト
    ンネリングバリアは前記第1端子および前記量子井戸の
    少なくとも一方と同一物質で、前記量子井戸と前記第1
    端子との双方に接する領域を含むことを特徴とする共鳴
    トンネリングダイオード。
  2. 【請求項2】トンネリングバリアを製造する方法であっ
    て、 (a)導電物質上にトンネリングバリア化合物層を形成
    するステップと、 (b)前記層に少なくとも1つの開口を形成するステッ
    プと、 (c)前記開口を通じて前記層上に前記物質を拡張させ
    るステップと、から成ることを特徴とする前記方法。
JP6302616A 1993-10-29 1994-10-31 共鳴トンネリング素子およびその製造方法 Pending JPH0818029A (ja)

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