JPH0818190B2 - 軸受構造体の製造方法 - Google Patents

軸受構造体の製造方法

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JPH0818190B2
JPH0818190B2 JP17599486A JP17599486A JPH0818190B2 JP H0818190 B2 JPH0818190 B2 JP H0818190B2 JP 17599486 A JP17599486 A JP 17599486A JP 17599486 A JP17599486 A JP 17599486A JP H0818190 B2 JPH0818190 B2 JP H0818190B2
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郁夫 山口
康正 平野
辰己 槙前
山田  勉
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、一対の半割り軸受部材からなる軸受構造体
の製造方法に関するものである。詳細には、一対の半割
り軸受部材を一体に組み付けた状態で、軸受穴部をボー
リング加工した後にホーニング加工することにより、軸
受穴部を高い真円度に加工し得る軸受構造体の製造方法
に関するものである。
(従来技術) 高速回転する軸の軸受構造体は、一対の半割り軸受部
材からなるものが従来一般に採用されており、軸の潤滑
を円滑に行なって焼付けを防止するために、軸受構造体
の軸受穴部が高い真円度で形成されていることが要求さ
れている。そのため、前記軸受構造体は、前記各軸受部
材を一体に組み付け、両者によって形成される軸受穴部
を中ぐり盤によってボーリング加工し、しかる後前記穴
部をホーニング盤によりホーニング加工することによっ
て形成されている。前記穴部は、前記各軸受部材が一体
に組み付けられているため、高い真円度で加工される
が、軸に組み付けた際には、加工時における真円度が維
持されず、極く僅かではあるが卵形に変形しており、軸
と極部当りを生じ、潤滑が円滑に行われない場合があ
る。
例えば、第3図に示すエンジンのコネクティングロッ
ドにおける大端部の軸受構造体を製造する製造方法にお
いて説明する。
前記コネクティングロッドは、幹部1の一端にピスト
ンピン(図示せず)に連結する小端部の軸受構造体2が
設けられ、他端にクランクピン(図示せず)に連結する
大端部の軸受構造体3が設けられている。小端部の軸受
構造体2は、軸受穴部hが形成されており、ピストンピ
ンに連結する際には、円筒状の軸受メタル4が前記軸受
穴部hに圧入して装着される。大端部の軸受構造体3
は、半割り状の軸受穴部Haを有する軸受本体5と、該軸
受本体5に2本のコンロッドボルト7によって一体に結
合される半割り状の軸受穴部Hbを有する軸受キャップ6
とからなり、クランクピンに連結する際には、一対の半
割り軸受メタル8が軸受本体5と軸受キャップ6とによ
って形成される軸受穴部Hに装着される。
第3図に示すコネクティングロッドは以上のように構
成されたものであり、大端部の軸受構造体3は、第5図
の加工−組立工程に従って製造され、そしてクランクピ
ンに組み付けられる。
すなわち、加工工程において、軸受本体5及び軸受キ
ャップ6は半割り状の軸受穴部Ha,Hbが夫々別々にブロ
ーチ加工されているが、先ず第4図に示すように軸受本
体5に軸受キャップ6をコンロッドボルト7で一体に組
み付ける。その際、前記軸受穴部Ha,Hbは、一体の軸受
穴部Hを形成することになる。しかる後、軸受穴部Hを
中ぐり盤によりボーリング加工し、軸受構造体3の両側
面を切削加工する。切削加工終了後、軸受穴部Hをホー
ニング盤によりホーニング加工し、所定寸法及び表面精
度に仕上げる。
以上の加工工程を終了した後、組立工程にはいるが、
先ずコンロッドボルト7を弛め、軸受本体5から軸受キ
ャップ6をとり外す。次いで、軸受本体5及び軸受キャ
ップ6の夫々に軸受メタル8を組み付ける。しかる後、
クランクピンに組み付ける。
ところで、クランクピンは高い真円度で形成されてお
り、又大端部の軸受構造体3も軸受穴部Hが高い真円度
で形成されているが、両者間の潤滑が必ずしも円滑に行
われず、軸及び軸受メタル8が偏摩耗し、場合によって
は焼付けを生じるという問題点がある。
前記問題点は、軸受本体5から軸受キャップ6をとり
外す際に、大端部の軸受構造体3の軸受穴部Hが卵形に
変形することによって生じている。すなわち、大端部の
軸受構造体3の軸受穴部Hは、第5図に示す加工工程に
おける軸受穴部のボーリング加工終了時には第6図
(A)に示すように円形H11に形成され、ホーニング加
工終了時には第6図(B)に示すように高い真円度の円
形H31に形成されているが、ホーニング加工を終了した
後、一旦軸受キャップ6を外して再組み付けを行なった
時には、第6図(C)に示すように極く僅かではあるが
卵形H41に変形する場合があり、必ずしも常に高い真円
度で形成されているとは限らない。特に、軸受キャップ
6は、図中においては明示されていないが、僅かではあ
るが軸受本体5よりも大きく変形している場合が多い。
以上のように、従来の製造方法によっては、加工終了
時においては高い真円度に形成されているとしても、実
際に必要とされる軸への組み付け時において、確実に真
円度の高い軸受穴部が維持されていない場合があるとい
う問題点がある。
(発明の目的) 本発明は、前記従来の問題点を解消すべくなされたも
のであり、その目的は、加工後においても変形を生じる
ことがなく、真円度の高い軸受穴部を確実に形成するこ
とができる軸受構造体の製造方法を提供することにあ
る。
(発明の構成) 本発明者は前記目的を達成すべく検討した結果、ホー
ニング加工後に軸受穴部が変形する原因は、ホーニング
加工終了時に軸受構造体に残留応力が生じていることに
ある、ということが明らかになった。
例えば、第5図に示すコネクティングロッドの大端部
の軸受構造体3の製造方法において、大端部の軸受構造
体3の軸受穴部Hをボーリング加工する際には、切削代
が大きくとられている。そのため、高い切削圧力が作用
し、又大きな熱を発生することになり、軸受本体5及び
軸受キャップ6に大きな加工応力及び熱応力が発生して
いる。ところが、ホーニング加工終了時まで軸受本体5
と軸受キャップ6とがコンロッドボルト7によって強固
に結合されているため、ホーニング加工終了時において
は軸受本体5及び軸受キャップ6内に前記各応力が残留
応力として存在することになる。従って、クランクピン
への組み付けを行なう際にコンロッドボルト7を弛め、
軸受キャップ6を外すと、軸受本体5及び軸受キャップ
6は残留応力が解放する方向、すなわち外向きに変形
し、両者によって形成される軸受穴部Hは第6図(C)
に示すように卵形H41に変形することになる。特に、軸
受キャップ6は軸受本体5よりも剛性が小さいため、僅
かではあるがより大きく変形することになる。
一方、ホーニング加工する際には、研削代が僅かであ
り、しかも研削送り量も僅かであるため、加工応力及び
熱応力の発生はほとんどなく、前記変形に影響を与える
程の残留応力は発生していない。
以上のことから、軸受穴部Hのボーリング加工によっ
て生じる残留応力を一旦解除した後に、ホーニング加工
を行うことによって、ホーニング加工終了時に軸受キャ
ップ6を外した際においても、軸受本体5と軸受キャッ
プ6とによって形成される軸受穴部Hは、ホーニング加
工終了時における高い真円度を維持することができる、
ということが明らかになった。
本発明の軸受構造体の製造方法は、前記事柄に基いて
完成されたものであって、その構成上の特徴は、一対の
半割り軸受部材を一体に組み付けて軸受穴部をボーリン
グ加工し、一旦両者の組み付けを解除した後に再度両者
を組み付け、前記軸受穴部をホーニング加工することに
よって軸受構造体を製造することにある。
(実施例) 本発明の実施例を第1図及び第2図に基いて詳細に説
明する。第1図は、第3図及び第4図に示すコネクティ
ングロッドにおける大端部の軸受構造体の加工−組立工
程を説明する工程図であり、第2図は、第1図に示す各
加工工程における大端部の軸受構造体の軸受穴部形状及
び前記各形状の関係を模式的に示す説明図である。
第3図に示すコネクティングロッドの大端部の軸受構
造体3を製造するに際して、従来と同様に夫々の半割り
状の軸受穴部Ha,Hbをブローチ加工した軸受本体5及び
軸受キャップ6を、第1図の加工−組立工程に示すよう
にコンロッドボルト7によって一体に組み付け、図示せ
ざる中ぐり盤によって軸受穴部Hをボーリング加工す
る。その際、ボーリング加工された軸受穴部Hは、第2
図(A)に示すように、円形H1に形成される。
しかる後、両側面を切削加工し、コンロッドボルト7
を弛めて軸受キャップ6を軸受本体5からとり外す。そ
して、再度軸受キャップ6を組み付ける。その際、軸受
穴部Hは、第2図(B)に示すように僅かに卵形の形状
H2に変形している。なお、図中において明示していない
が、実際には軸受キャップ6が僅かではあるが軸受本体
5よりも大きく変形している。
次ぎに、従来公知のホーニング盤により軸受穴部Hを
ホーニング加工し、所定の寸法及び表面精度に加工す
る。従って、前記卵形形状H2の軸受穴部Hは修正され、
第2図(C)に実線で示すように、真円度の高い円形H3
に形成される。ホーニング加工終了後、軸受キャップ6
をコンロッドボルト7を弛めることによって軸受本体5
からとり外し、一対の半割り軸受メタル8を介装してク
ランクピンに組み付ける。その際、試験的に軸受本体5
に軸受キャップ6を組み付けたところ、軸受穴部Hは第
2図(D)に示すようにホーニング加工終了時と同一の
真円度の高い円形H3に維持されていた。
以上のように、大端部の軸受構造体3の軸受穴部H
は、ボーリング加工によって生じる加工応力及び熱応力
による残留応力が、コンロッドボルト7を弛め、軸受キ
ャップ6をとり外すことによって解放されるため、再組
み付けした際には、第2図(B)に示すように僅かに卵
形H2に変形するが、ホーニング加工によって第2図
(C)に示すように高い真円度の円形H3に形状修正され
る。そして、ホーニング加工終了時において、ボーリン
グ加工によって発生した加工応力及び熱応力が既に除去
されており、ホーニング加工による加工応力及び熱応力
の発生がほとんどなく、軸受構造体3には残留応力がほ
とんど発生していないため、軸受キャップ6をとり外し
た際に軸受構造体3が従来のように変形することがな
い。従って、クランクピンに組み付ける際には、真円度
の高い状態で組み付けることができ、従来のようにクラ
ンクピンとの間に極部当たりを生じることがなく、円滑
な潤滑を行ない得る軸受構造体を形成することができ
た。
本実施例は、本発明をエンジンのコネクティングロッ
ドの大端部の軸受構造体の製造に適用したものとして説
明したが、エンジンのシリンダヘッド部に設けられた複
数のカムシャフト用のメインベアリングとメインベアリ
ングキャップとからなる軸受構造体、及びシリンダブロ
ックのクランクシャフト用の軸受構造体を同時に製造す
る場合等に適用できるものであることは勿論のことであ
る。
(発明の効果) 本発明の軸受構造体の製造方法は、一対の半割り軸受
部材を一体に組み付けてボーリング加工した後に、一旦
両者の組み付けを解除することによって、ボーリング加
工中に発生した残留応力を解消することができるため、
ホーニング加工終了後に軸に組み付ける際には、従来の
ように各軸受部材が変形することがなく、確実に加工終
了時と同様の高い真円度の軸受穴部を有する軸受構造体
を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の加工−組立工程の説明図であ
る。第2図は第1図に示す工程に対応した軸受穴部の形
状及び各形状の関係を示す説明図で、(A)はボーリン
グ加工終了時、(B)は軸受キャップ再組み付け時、
(C)はホーニング加工終了時、及び(D)は組立工程
における組み付け時の形状を示す。第3図は従来公知の
コネクティングロッドの組立図、第4図は第3図に示す
コネクティングロッドの加工時における正面図、第5図
は従来例の加工−組立工程の説明図である。第6図は第
5図に示す工程に対応した軸受穴部の形状及び各形状の
関係を示す説明図で、(A)はボーリング加工終了時、
(B)はホーニング加工終了時、及び(C)は組立工程
における組み付け時の形状を示す。 1……幹部、2……小端部の軸受構造体、3……大端部
の軸受構造体、5……軸受本体、6……軸受キャップ、
7……コネクティングボルト、Ha,Hb……半割り状の軸
受穴部、H……軸受穴部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の半割り軸受部材からなる軸受構造体
    の製造方法において、前記各軸受部材を一体に組み付け
    て軸受穴部をボーリング加工し、一旦両者の組み付けを
    解除した後に再度両者を組み付け、前記軸受穴部をホー
    ニング加工することを特徴とする軸受構造体の製造方
    法。
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