JPH08185604A - 磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製造方法

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JPH08185604A
JPH08185604A JP6340131A JP34013194A JPH08185604A JP H08185604 A JPH08185604 A JP H08185604A JP 6340131 A JP6340131 A JP 6340131A JP 34013194 A JP34013194 A JP 34013194A JP H08185604 A JPH08185604 A JP H08185604A
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修 登坂
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秀人 安藤
Yuichi Anezaki
裕一 姉崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オーディオ用磁気ヘッドにおいて、シールド
ケース内のホルダに対してコアを高精度に位置決めでき
るようにする。 【構成】 シールドケース1内においてO−O面に対し
て面対称となる一対のホルダ半体10が保持される。コ
ア半体20の位置決め部21は、ホルダ半体10の保持
溝11の底面11aに突き当てられ、コア半体20がホ
ルダ半体10に対しX方向へ位置決めされる。コア半体
20には凹部22が形成され、この凹部22にシールド
ケース内方に向く突き当て部22aが形成されている。
ホルダ半体10には突部12が設けられ、この突部12
の摺動面1aに向く側が突き当て部12aとなってい
る。突き当て部22aが突き当て部12aに突き当てら
れることにより、コア半体20がホルダ半体10に対し
Y1−Y2方向へ高精度に位置決めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールドケース内にホ
ルダが設けられ、ホルダにコアとシールド板とが保持さ
れた磁気ヘッドに係り、特に、コア、またはコアとシー
ルド板とが、ホルダに対して高精度に位置決めできるよ
うにした磁気ヘッドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は、ステレオカセットテーププレー
ヤなどに用いられる従来の磁気ヘッドを示す半断面図で
ある。符号1は、Fe−Ni−Mo系合金などにより形
成されたシールドケースである。シールドケース1の側
面にはテープガイド2が固定されている。図8は、組立
直後の磁気ヘッドを示しており、組立が完了した後にシ
ールドケース1の前面が一点鎖線で示す面となるように
研磨され、この研磨された面が記録媒体の摺動面1aと
なる。
【0003】シールドケース1の内部には、中央面O−
Oを介してほぼ対称に配置されたホルダ半体3が収納さ
れている。このホルダ半体3は亜鉛ダイカストなどによ
り製造される。このホルダ半体3にコア半体4およびシ
ールド板半体(図示せず)が保持される。通常、コア半
体4はFe−Ni−Nb系合金板などの積層体により形
成され、シールド板はFe−Ni−Mo系合金などによ
り形成される。またコア4の基部には、コイル6が巻装
されたボビン5が装着される。
【0004】磁気ヘッドの組立工程では、一対のホルダ
半体3のそれぞれに形成された保持溝内にコア半体4と
シールド板半体が差し込まれるが、このとき、治具によ
り、ホルダ半体3に対するコア半体4とシールド板半体
のY1−Y2方向の位置決めがなされる。位置決め後
に、ホルダ半体3に対しコア半体4とシールド板半体と
が樹脂により接着固定される。またホルダ半体3とコア
半体4とシールド板半体とが組み合わされたものが、接
合面となる中央面O−Oにて研磨され、さらに半体どう
しが中央面O−Oにて、チタンなどの非磁性材料を介し
て接合されて、互いに対向するコア半体4どうしの間に
磁気ギャップが形成される。また、この接合の際に、コ
ア4の基部にボビン5が装着される。
【0005】中央面にて互いに接合された、一対のホル
ダ半体3、コア半体4およびシールド板半体およびボビ
ン5が、シールドケース1内に挿入されて位置決めさ
れ、樹脂により固定される。その後にシールドケース1
の前面が研磨されて摺動面1aが形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図8に示す磁気ヘッド
では、一点鎖線で示す摺動面1aが研磨されたときに、
コア4の残り部分の寸法により磁気ギャップ深さGdが
設定されるが、この磁気ギャップ深さGdは磁気ヘッド
の特性に大きな影響を与えることになる。したがって、
前記寸法Gdを高精度に管理することが必要である。
【0007】ホルダ半体3はシールドケース1内におい
てY1−Y2方向へ高精度に位置決めすることが可能で
あるため、ホルダ半体3に対してコア半体4をY1−Y
2方向へ高精度に位置決めすることが、磁気ギャップ深
さGdを高精度に設定するための条件となる。
【0008】しかし従来のように、ホルダ半体3に対し
てコア半体4およびシールド板半体を治具を用いて位置
決めするのは作業工程を繁雑化することになる。特にス
テレオテーププレーヤ用の磁気ヘッドでは、コア半体4
が4組、シールド板半体が3組設けられるため、個々の
コア半体4とシールド板半体のそれぞれを全て高精度に
位置決めするためには、熟練した作業が必要になる。
【0009】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、コアまたはコアとシールド板に対して押し力を作
用させるだけで、コアまたはコアとシールド板とをホル
ダに対して高精度に位置決めできるようにした磁気ヘッ
ドを提供することを目的としている。
【0010】また、本発明は、コアに突き当て部のため
の凹部を設けた場合に、この凹部が磁気ヘッドの特性に
悪影響を与えないようにしたことを目的としている。
【0011】また本発明は、外部から押圧力を与えるこ
となく、コアおよびシールド板をホルダに対して高精度
に位置決めさせた状態で組立てることができるようにし
た磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、シールドケー
ス内にホルダが設けられ、このホルダに、コアとシール
ド板とが保持され、前記コアにコイルが外装されている
磁気ヘッドにおいて、前記ホルダとコアには、コアをギ
ャップ深さ方向に位置決めする突き当て部が設けられて
いることを特徴とするものである。
【0013】また本発明は、シールドケース内にホルダ
が設けられ、このホルダに、コアとシールド板とが保持
され、前記コアにコイルが外装されている磁気ヘッドに
おいて、前記ホルダとコアおよびホルダとシールド板に
は、コアおよびシールド板をギャップ深さ方向に位置決
めする突き当て部が設けられていることを特徴とするも
のである。
【0014】上記ホルダにおいて、コアの突き当て部と
シールド板の突き当て部とを同一面上に形成することが
可能である。
【0015】さらに、コアには凹部が形成されて、この
凹部の摺動面側の縁部が突き当て部となっており、コア
の全長をLとしたときに、コアの摺動面側の端部から前
記突き当て部までの距離が0.3L以上であることが好
ましい。
【0016】また、本発明による磁気ヘッドの製造方法
は、シールドケース内にホルダが設けられ、このホルダ
に、コアとシールド板とが保持され、前記コアにコイル
が外装されている磁気ヘッドの製造方法において、ホル
ダには、摺動面側に向く突き当て部を、コアとシールド
板には、ホルダ内方へ向く突き当て部を形成し、以下に
よりコアおよびシールド板をホルダに対して位置決めす
ることを特徴とするものである。
【0017】コアとシールド板とをホルダに組み込む
際に、コアとシールド板とを、摺動面側にて互いに接触
させホルダ内方にて互いに離れるように配置する、 前記接触の反力によりコアとシールド板とに与えられ
るホルダ内方への力を利用して、コアとシールド板の突
き当て部を、ホルダの突き当て部に突き当ててコアとシ
ールド板とをホルダに位置決めする、
【0018】また、上記製造方法では、コアとシールド
板とホルダとをシールドケースに収納し、ホルダをシー
ルドケースに固定した後に、シールドケースの摺動面を
研磨して、コアとシールド板との前記接触部の一部また
は全部を除去することになる。
【0019】
【作用】本発明では、コアまたはコアおよびシールド板
と、ホルダとの間に、突き当て部が設けられており、こ
の突き当てを行うことにより、コアまたはコアおよびシ
ールド板を、ホルダに対して、ギャップ深さ方向(Y1
−Y2方向)へ位置決めできる。
【0020】またホルダに形成された同一面上に、コア
に対する突き当て部とシールド板に対する突き当て部を
設ければ、複数のコアとシールド板とが相対的に高精度
に位置決めされることになり、またホルダの製造も容易
になる。
【0021】上記突き当て部を形成する構造として、コ
アおよびシールド板に側方へ突出する突部を設け、この
突部をホルダに対して突き当てる構造が可能であるが、
逆にコアおよびシールド板の側部に凹部を設け、ホルダ
にこの凹部に入り込む突部を形成し、凹部の縁と突部の
縁を、互いに当接する突き当て部としてもよい。
【0022】上記のように、コアに突き当て部のための
凹部を形成する場合、この凹部の位置が磁気特性に影響
を与えるおそれがある。この磁気特性の影響のうちコン
ター効果による再生出力のうねりを最小に抑えるために
は、コアの全長をLとしたときに、コアの摺動面側の端
部から凹部の突き当て部(凹部の摺動面側の縁部)まで
の距離を0.3L以上に設定することが好ましい。ま
た、コアを透過する磁束密度に影響を与えないために
は、凹部が形成されている部分のコアの断面積を、他の
部分でのコアの最小断面積よりも大きくしておくことが
必要である。
【0023】本発明では、コアがホルダに対してギャッ
プ深さ方向へ高精度に位置決めされて組み付けられるた
め、シールドケースと共にコアとシールド板とが研磨さ
れて記録媒体との摺動面が形成されたときに、コアのギ
ャップ深さGdを高精度に設定できる。
【0024】また、ホルダに対してコアおよびシールド
板を組み付ける際に、外部からコアおよびシールド板に
押圧力を与え、前記突き当て部による突き当てを行ない
ながら、コアおよびシールド板とホルダとを樹脂などに
より接着することにより、高精度な組立が完了する。す
なわち、複雑な構造の治具を用いることなく、コアおよ
びシールド板を一方向(Y1方向またはY2方向)へ押
圧しながら接着する簡単な作業により、コアおよびシー
ルド板をホルダに対して高精度に位置決めして組立てる
ことができる。
【0025】さらに本発明の磁気ヘッドの製造方法で
は、外部からの押圧力を用いることなく、コアおよびシ
ールド板をホルダに対して高精度に位置決めすることが
可能である。
【0026】すなわち、複数のコアとシールド板とを摺
動面側にて互いに接触させ、ホルダ内方にて互いに離れ
るように配置する。例えば、複数のコアとシールド板と
を、摺動面側にて互いにある程度大きい力により弾圧さ
せてハの字状に配置し、ホルダに形成された保持溝内に
やや隙間を有するようにして嵌装する。摺動面側でのコ
アとシールド板との接触または圧接により、コアおよび
シールド板には曲げ応力が作用し、ホルダに組み込まれ
たときに、前記曲げ応力の反力により、コアおよびシー
ルド板は、前記接触部にて離れようとする自然の力を発
生し、コアとシールド板にホルダ内方への戻り力を発揮
する。コアおよびシールド板に作用するこの自然の押圧
力(戻り力)により、ホルダとシールド板とがホルダに
対して突き当てられる。よって、コアとシールド板をホ
ルダに組み込んだ時点で、コアとシールド板とがホルダ
に対してギャップ深さ方向(Y1方向)へ高精度に位置
決めされることになる。
【0027】ホルダに対してコアとシールド板が自然に
位置決めされるため、コアとシールド板に対して治具な
どによる押圧力を与えることなく、高精度な位置決めが
簡単な作業で実現できる。この位置決め後にコアとシー
ルド板がホルダに対して樹脂などにより固定され、コア
とシールド板がホルダに固定されたものが、シールドケ
ースに組み込まれ、さらに樹脂などにより固定される。
この状態では、コアおよびシールド板がホルダに固定さ
れている。よってシールドケースの前面を研磨して摺動
面を形成するときに、コアとシールド板との前記接触部
または圧接部の一部または全部が除去されることにな
る。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1は本
発明の磁気ヘッドの一実施例を示すものであり、記録媒
体との摺動面方向から見た断面図、図2は、図1のII
−II線断面での半断面図、図3は、図1のIII−I
II線断面での半断面図、図4は図2の部分拡大図、図
5は本発明の磁気ヘッドの製造方法での一工程を示すも
のであり、コア半体とシールド板半体がホルダ半体に組
み込まれる状態を示す分解斜視図、図6は、ホルダ半体
にコア半体とシールド板半体とが組み込まれた状態を示
すものであり、図2でのVI矢視側面図である。
【0029】磁気ヘッドのシールドケース1はFe−N
i−Mo系合金などにより形成されており、シールドケ
ース1のテープ走行方向に向く両側面にはテープガイド
2,2が固定されている。図2に示すように、磁気ヘッ
ドが組立てられた後に、シールドケース1の前面が一点
鎖線で示す面にて研磨され、記録媒体である磁気テープ
との摺動面1aが形成される。
【0030】図1に示すように、シールドケース1内に
は、中央面O−Oを挟んで互いに面対称形状となる一対
のホルダ半体10,10が挿入されている。それぞれの
ホルダ半体10,10は互いに接合されて組立てられた
状態にて、板ばね材料の金具8,8にて保持される。互
いに組立てられたホルダ半体10,10は、シールドケ
ース1内にて樹脂により固定される。この組立て作業の
際、ホルダ半体10,10は、シールドケース1に対し
磁気ギャップの深さGd方向(Y1ーY2方向)へ位置
決めされて固定される。
【0031】図5では、一方のホルダ半体10が、中央
面O−Oに対面する側を上向きとして示されている。ホ
ルダ半体10は例えば亜鉛ダイカストなどにより製造さ
れたものである。ホルダ半体10には、コア半体の保持
部Cが4箇所形成され、中央シールド板半体の保持部S
1が1箇所形成され、側部シールド板半体の保持部S2
が2箇所形成されている。
【0032】それぞれのコア半体の保持部Cでは、各コ
ア半体を保持するための保持溝11が形成されている。
保持溝11の摺動面1a方向の端部には突部12が形成
されている。図2と図4に示すようにこの突部12の摺
動面1aに向く側が、コア半体に対する突き当て部12
aとなっている。中央シールド板半体の保持部S1に
は、保持溝13が形成されている。保持溝13の摺動面
1a方向の端部には突部14が形成されており、突部1
4の摺動面1aに向く側が、中央シールド板半体に対す
る突き当て部14aとなっている。
【0033】側部シールド板半体の保持部S2のそれぞ
れには保持溝15が形成されており、この保持溝15の
摺動面1a方向の端部には突部16が形成されている。
図3に示すように、突部16の摺動面1aに向く側が、
側部シールド板半体に対する突き当て部16aとなって
いる。
【0034】この実施例では、突き当て部12a,14
aおよび16aが全て、中央面O−Oに対して直交する
向きの平面である。ただし、突き当て部12a,14
a,16aが、中央面O−Oに対して傾斜していてもよ
い。またこの実施例では、ホルダ半体10において、各
突き当て部12a,14a,16aが同一面上に位置し
ている。よって、ホルダ半体10では、各突き当て部1
2a,14a,16aとなる共通平面A(図5と図6参
照)が、高精度に加工されている。この尽き与え部12
a,14a,16aは必ずしも同一面に形成される必要
はないが、同一面に形成することにより、各突き当て部
12a,14a,16aの相対位置を高精度に決めるこ
とができ、また加工面も一面(A)となり、加工が容易
である。
【0035】片方のホルダ半体10には、4個のコア半
体20が保持される。コア半体20は、薄いFe−Ni
−Nb系合金などの磁性材料の板材が複数枚積層された
積層体である。コア半体20の側部には位置決め部21
が形成されており、図2に示すように、この位置決め部
21が、ホルダ半体10の保持溝11の底面11aに突
き当てられ、ホルダ半体10に対し、コア半体20がX
方向に位置決めされる。
【0036】コア半体20には凹部22が形成され、こ
の凹部22のシールドケース1の内方(ホルダ半体10
の内方)に向く面が突き当て部22aとなっている。図
2に示すように、この突き当て部22aが、ホルダ半体
10の突き当て部12aに突き当てられて、コア半体2
0が磁気ギャップの深さGd方向(Y1−Y2方向)へ
位置決めされる。コア半体20の基部はコの字形状とな
っており、その基端23が、ボビン5に挿入される。ま
た基端23よりも先端部分はコの字形状のボビン挿入凹
部24となっている。図2に示すように、外周にコイル
6が巻かれたボビン5の中心穴5bに前記基端23が挿
入される。符号5aは、コイル6の巻線が接続された端
子である。
【0037】図5には中央シールド板半体30が示され
ている。中央シールド板半体30はFe−Ni−Mo系
合金などの磁性材料により形成された板材である。中央
シールド板半体30の側部には位置決め部31が形成さ
れている。この位置決め部31が、前記保持溝13の底
面13aに突き当てられることにより、中央シールド板
半体30が、ホルダ半体10に対してX方向へ位置決め
される。中央シールド板半体30の側部には凹部32が
形成され、この凹部32のシールドケース1の内方(ホ
ルダ半体10の内方)に向く面が、突き当て部32aと
なっている。この突き当て部32aが、ホルダ半体10
の突き当て部14aに突き当てられることにより、中央
シールド板半体30がホルダ半体10に対して磁気ギャ
ップの深さGd方向(Y1−Y2方向)へ位置決めされ
る。
【0038】図3には、側部シールド板半体40が現れ
ている。側部シールド板半体40は、中央シールド板半
体30とほぼ同じ形状であり、Fe−Ni−Mo系合金
などにより形成された板状のものである。側部シールド
板半体40の側部には位置決め部41が形成されてお
り、この位置決め部41が、保持溝15の底面15aに
突き当てられて、側部シールド板半体40がホルダ半体
10に対してX方向へ位置決めされる。側部シールド板
半体40の側部には凹部42が形成され、この凹部42
のシールドケース1の内方(ホルダ半体10の内方)に
向く面が突き当て部42aとなっている。この突き当て
部42aが、ホルダ半体10の突き当て部16aに突き
当てられることにより、側部シールド板半体40が、ホ
ルダ半体10に対してY1ーY2方向へ位置決めされ
る。
【0039】次に上記磁気ヘッドの製造方法(組立方
法)について説明する。まずコア半体10の保持部C,
S1,S2に、コア半体20、中央シールド板半体30
および側部シールド板半体40を保持させる。中央シー
ルド板半体30は、保持溝13内に差し込まれ、中央シ
ールド板半体30の位置決め部31が、保持溝13の底
部13aに突き当てられる。
【0040】また、4個のコア半体20は、それぞれの
保持溝11内に差し込まれ、コア半体20の位置決め部
21が保持溝11の底面11aに突き当てられる。同様
に2個の側部シールド板半体40は保持溝15内に差し
込まれ、位置決め部41が保持溝15の底面15aに突
き当てられる。中央シールド板半体30、コア半体20
および側部シールド板半体40が全て、ホルダ半体10
の保持溝に差し込まれると、各保持溝11,13,15
の向きにより、それぞれの部材の配置は図6に示すよう
なハの字状となる。
【0041】この実施例では、中央シールド板半体30
の向きは、ホルダ半体10の中央線O1に沿うものとな
るが、中央シールド板半体30の両側に位置するコア半
体20は、中央線O1に対して角度α1を有し、その外
側の側部シールド板半体40と、さらに外側のコア半体
20は中央線O1に対してそれぞれ角度α2,α3を有
して配置される。なおα1<α2<α3である。
【0042】そのため、記録媒体との摺動面側の(イ)
の部分では、中央シールド板半体30、コア半体20、
側部シールド板半体40のそれぞれの先端部分が互いに
圧接される。一方、シールドケース1の内方の(ロ)の
部分では、中央シールド板半体30、コア半体20、側
部シールド板半体40の基端が互いに離れ、各半体2
0,30,40はハの字形状の配置となる。
【0043】各半体の先端部が(イ)の部分で互いに圧
接している結果、コア半体20と側部シールド板半体4
0にはβで示す向きの若干の曲げ応力が与えられてい
る。したがって、(イ)の部分の圧接部での弾性反力に
より、中央シールド板半体30、コア半体20、側部シ
ールド板半体40に対して、それぞれシールドケース内
方(Y1方向:ホルダ半体10の内方)への自然の戻り
力が働く。この戻り力により、中央シールド板半体30
の突き当て部32aがホルダ半体10の突き当て部14
aに圧接し、同様にして、コア半体20の突き当て部2
2aが突き当て部12aに、側部シールド板半体40の
突き当て部42aが突き当て部16aに圧接し、それぞ
れの半体20,30,40が、ホルダ半体10に対して
Y1−Y2方向に位置決めされる。
【0044】また、上記戻り力により各半体20,3
0,40がY1方向へ押し付けられるようにするために
は、各半体20,30,40とこれらを保持する保持溝
11,13,15に対してわずかな隙間を有して嵌装さ
れていることが好ましい。このように、ホルダ半体10
に対して、中央シールド板半体30、コア半体20、側
部シールド板半体40が組付けられた時点で、押圧力を
与えず、また治具を用いることなく、各半体20,3
0,40をホルダ半体10に対して高精度に位置決めす
ることが可能になる。
【0045】また上記の突き当てを確実にするために、
中央シールド板半体30、コア半体20、側部シールド
板半体40の全ての先端をF方向へ押圧し、それぞれの
半体20,30,40をホルダ半体10に対してY1方
向への力を与えて位置決めしても良い。
【0046】上記の位置決め作業を行った後に、中央シ
ールド板半体30、コア半体20、側部シールド板半体
40の保持部C,S1,S2に樹脂接着剤などが流入さ
れ、各半体20,30,40が、ホルダ半体10に対し
て接着固定される。
【0047】上記のホルダ半体10に対して中央シール
ド板半体30、コア半体20、側部シールド板半体40
が接着固定されたものを中央面O−Oが同一面となるよ
うに研磨仕上げする。このようにして組立てられた一対
の半体組立体を、中央面O−Oにてギャップ材料となる
チタンなどの非磁性材料を介して接合し、このとき、コ
ア半体20の基端23にボビン5を外装し、図1に示す
金具8,8でホルダ半体10と10を保持する。そして
シールドケース1内に挿入し、一対のホルダ半体10と
中央シールド板半体30、コア半体20、側部シールド
板半体40の組立体を、シールドケース1に対してY2
方向へ位置決めし、樹脂を注入してシールドケース1内
にて固定する。
【0048】その後に、図2に示す一点鎖線の面で研磨
し、摺動面1aを形成する。このとき(イ)の部分で
の、コア半体20と各シールド板半体30,40の接触
部(圧接部)の一部または全部が除去される。
【0049】この製造方法にて完成した磁気ヘッドで
は、コア半体20および各シールド板半体30,40
が、シールドケース1内にて高精度に位置決めされてお
り、よって、図2に示す各コアの磁気ギャップ深さGd
が高精度に設定される。また、ホルダ半体10では、各
突き当て部12a,14a,16aが同一面A上に位置
しているため、中央シールド板半体30、コア半体2
0、側部シールド板半体40のそれぞれの相対位置も高
精度に決められる。またホルダ半体10の製造も容易で
ある。
【0050】図4は、ホルダ半体10に対するコア半体
20の位置決め状態を拡大して示している。図4では、
コア半体20の突き当て部22aがホルダ半体10の突
き当て部12aに突き当てられて、コア半体20がホル
ダ半体10に対してY1方向へ位置決めされていること
が明確に示されている。また、この実施例では、ホルダ
半体10の保持溝11の底面11aにアンダーカット部
12bが設けられているが、このアンダーカット部12
bが、コア半体20を固定する接着樹脂の溜部となる。
【0051】次に、この実施例では、突き当て部22a
を設けるために、コア半体20に凹部22が形成されて
いる。この凹部22は、コア半体20の磁気特性に悪影
響を与えないように形成することが必要である。まず、
コア半体20では、摺動面1aに近い部分の側面が曲面
26となっており、この曲面26を設けることによりコ
ンター効果による再生信号のうねりを防止している。し
たがって、凹部22が曲面26に影響する位置に設けら
れると、コンター効果による弊害が生じるおそれがあ
る。
【0052】図7は、前記実施例に示す形状のコア半体
20を用いた磁気ヘッドにおいて再生出力を測定した結
果を示している。図7の横軸は、摺動面1aから突き当
て部22a(凹部22の摺動面側の縁部)までの距離を
示している。ここでは、コア半体20の摺動面1aから
後端までの全長をLとし、このLとの比率を距離として
いる。縦軸は50Hzの磁気信号の再生時におけるコン
ター効果のうねり量をdBで示している。オーディオ用
の磁気ヘッドでは、コンター効果によるうねり量がほぼ
3dB以下であれば実用上差し支えない。よって図7か
ら、摺動面1aから突き当て部22aまでの距離が0.
3L以上であれば、コンター効果による悪影響を防止で
きることが判る。
【0053】次に、コア半体20に形成された凹部22
のシールドケース内方側の縁部22bの位置であるが、
これは、コア半体20の断面積を必要以上に小さくしな
い場所に設けられることが好ましい。図4に示すコア半
体20では、ボビン挿入凹部24の部分での断面積E1
が最も小さくなっている。よって、凹部22の形成部分
での最小断面積E2が前記E1よりも小さくならないこ
とが必要である。E2がE1よりも小さくなると、コア
半体20内を透過する磁束密度が低下し、ヘッド再生出
力などの低下を招く。図4に示す実施例では、断面積E
2がE1よりも小さくならないために、位置決め部22
aと摺動面1aとの距離をほぼ0.7L以下とすること
が必要である。
【0054】すなわち凹部22の位置は、摺動面1aか
ら突き当て部22aまでの距離が0.3L以上で、凹部
22の縁部22bの部分のコア断面積E2が、コア半体
20の最小断面積E1よりも大きいことが条件となる。
また前記距離は0.3L以上で0.7L以下であること
が好ましい。
【0055】なお、コア半体20の摺動面1aに向く縁
部22bを突き当て部とし、コア半体20およびシール
ド板半体30,40を組立時にY2方向へ押して、前記
突き当て部によりコア半体20およびシールド板半体3
0,40を位置決めしてもよい。また、コア半体および
シールド板半体に突起を設け、この突起をホルダ半体1
0に突き当てて位置決めすることも可能である。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明の磁気ヘッドで
は、ホルダに対し、コアまたはコアとシールド板とが突
き当て部にて位置決めされるため、組立てられた状態で
シールドケースに対して各コアを高精度に位置決めで
き、磁気ギャップ深さGdなどを高精度に決めることが
できる。
【0057】また、本発明の磁気ヘッドの製造方法で
は、コアとシールド板とが摺動面側にて互いに圧接され
るため、その反発力によりコアとシールド板とがシール
ドケース内に戻る方向へ自然に付勢され、コアとシール
ド板とが突き当て部においてホルダに確実に当たるよう
になる。よって治具を用いたり外力を与える必要がな
く、コアとシールド板の高精度な位置決めができる。
【0058】また、ホルダにおいてコアとシールド板の
全ての突き当て部を同一面とすれば、コアの相対位置お
よびコアとシールド板との相対位置を高精度に位置決め
できる。
【0059】さらに、コアに凹部を形成して突き当て部
を設ける場合、凹部の摺動面側の縁部からコア先端まで
の距離を、0.3L以上とすることにより、コンター効
果の影響を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドを摺動面側から示す断面
図、
【図2】図1のII−II線断面の半断面図、
【図3】図1のIII−III線断面の半断面図、
【図4】図2の部分拡大図、
【図5】ホルダ半体にコア半体とシールド板半体が組み
込まれる工程を示す分解斜視図、
【図6】ホルダ半体にコア半体とシールド板半体とが組
み付けられた状態を中央面O−O方向から見たものであ
り、図2のVI矢視側面図、
【図7】コアの突き当て部の位置とコンター効果との関
係を示す線図、
【図8】従来の磁気ヘッドの半断面図、
【符号の説明】
1 シールドケース 1a 摺動面 2 テープガイド 5 ボビン 6 コイル 8 金具 10 ホルダ半体 11,13,15 保持溝 12,14,16 突部 12a,14a,16a 突き当て部 20 コア半体 22 凹部 22a 突き当て部 30 中央シールド板半体 32 凹部 32a 突き当て部 40 側部シールド板半体 42 凹部 42a 突き当て部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シールドケース内にホルダが設けられ、
    このホルダに、コアとシールド板とが保持され、前記コ
    アにコイルが外装されている磁気ヘッドにおいて、前記
    ホルダとコアには、コアをギャップ深さ方向に位置決め
    する突き当て部が設けられていることを特徴とする磁気
    ヘッド。
  2. 【請求項2】 シールドケース内にホルダが設けられ、
    このホルダに、コアとシールド板とが保持され、前記コ
    アにコイルが外装されている磁気ヘッドにおいて、前記
    ホルダとコアおよびホルダとシールド板には、コアおよ
    びシールド板をギャップ深さ方向に位置決めする突き当
    て部が設けられていることを特徴とする磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 ホルダには、コアの突き当て部とシール
    ド板の突き当て部とが同一面上に形成されている請求項
    2記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 コアには凹部が形成されて、この凹部の
    摺動面側の縁部が突き当て部となっており、コアの全長
    をLとしたときに、コアの摺動面側の端部から前記突き
    当て部までの距離が0.3L以上である請求項1ないし
    3のいずれかに記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 シールドケース内にホルダが設けられ、
    このホルダに、コアとシールド板とが保持され、前記コ
    アにコイルが外装されている磁気ヘッドの製造方法にお
    いて、ホルダには、摺動面側に向く突き当て部を、コア
    とシールド板には、ホルダ内方へ向く突き当て部を形成
    し、以下によりコアおよびシールド板をホルダに対して
    位置決めすることを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。 コアとシールド板とをホルダに組み込む際に、コアと
    シールド板とを、摺動面側にて互いに接触させホルダ内
    方にて互いに離れるように配置する、 前記接触の反力によりコアとシールド板とに与えられ
    るホルダ内方への力を利用して、コアとシールド板の突
    き当て部を、ホルダの突き当て部に突き当ててコアとシ
    ールド板とをホルダに位置決めする、
  6. 【請求項6】 コアとシールド板とホルダとをシールド
    ケースに収納し、ホルダをシールドケースに固定した後
    に、シールドケースの摺動面を研磨して、コアとシール
    ド板との前記接触部の一部または前部を除去する請求項
    5記載の磁気ヘッドの製造方法。
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