JPH08187032A - 育苗法 - Google Patents

育苗法

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JPH08187032A
JPH08187032A JP7002747A JP274795A JPH08187032A JP H08187032 A JPH08187032 A JP H08187032A JP 7002747 A JP7002747 A JP 7002747A JP 274795 A JP274795 A JP 274795A JP H08187032 A JPH08187032 A JP H08187032A
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JP
Japan
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growth
seedlings
seedling
soil
seedling raising
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JP7002747A
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Inventor
Takeo Tsujimoto
建男 辻本
Mikio Matsunaga
幹男 松永
Katsumi Shigeta
勝美 茂田
Takamasa Ootani
隆允 大谷
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T S SHOKUBUTSU KENKYUSHO KK
DKS Co Ltd
Original Assignee
T S SHOKUBUTSU KENKYUSHO KK
Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Publication date
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 育苗容器を水不溶性銅化合物で処理し、かつ
イソニコチン酸アニリド系植物生育調節剤で苗の生育を
調節することを特徴とする育苗法。 【効果】 本発明の育苗法によれば、野菜類および花き
類の育苗において、根の生育を促進するとともに、根域
を制限して根巻き状態を回避しながら分岐根の発生を促
し、かつ育苗中の苗の軟弱徒長を抑制することができ
る。また、育苗された苗は、定植または移植後にその抑
制効果が速やかに除去されて生育が順調に進む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物苗の育苗におい
て、根の生育を促進するとともに、根域を制限して分岐
根の発生を促し、かつ茎葉の軟弱徒長を抑制し、茎葉と
根の調和のとれた優良な植物苗を育苗する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、野菜、花き類の育苗において、省
力化、機械化、苗輸送の簡便さなどの点から、プラスチ
ックなどのセル(ポット)を連結した育苗容器(トレ
ー)を使用したセル成型苗育苗が増加している。このよ
うな現状のなかで、圃場への定植後やポットなどへの移
植後の生育が良好なセル成型苗を育苗するための温度・
水分管理、セル容器の形状、培土の物理的・化学的組
成、液肥などについてさまざまな研究検討がなされてい
る。また、播種機、散水装置、圃場への苗定植機、ナス
科・ウリ科野菜の幼苗接ぎ木システム、自動接ぎ木機械
などの開発も進んでいる。
【0003】このようなセル成型苗育苗においては、比
較的小さなポット内で根が生育するため、根はポットの
内側面に沿った形で伸長し、その根域は非常に制限され
たものとなる。苗が定植・移植期に達する時点では、伸
長した根の多くはコイル状に培土表面に巻き付いた状態
(根巻き)になり、培土内部の養分吸収が不充分とな
る。また、定植・移植期の適期を過ぎた苗では、根巻き
した根のために新根発生が抑制されやすく、苗の生育や
定植・移植期後の活着・生育にとって好ましくない。
【0004】現在、このような根巻き状態を回避する手
段としては、内面にスリットを入れたポット(実開平5
−43838号)、内面の4隅を鋭角にしたポット、水
不溶性銅化合物をポットに処理する方法(特開平6−1
13679号)などが知られている。
【0005】一方、セル成型苗育苗においては、比較的
小さな面積で多量の植物を育苗するため、植物本来の性
質より、充分な空間がある場合に比べて茎葉が軟弱徒長
しやすく、圃場へ定植後の生育または育苗ポットへ移植
後の生育が著しく低下し、ひいては収穫物の収量や品質
が低下する。特に、花き類においては観賞価値の著しい
低下が生じる。また、徒長が比較的小さな苗であって
も、ダンボール箱などに育苗容器を入れて輸送する際
に、暗黒・高温状態になり輸送中に徒長するという問題
などがある。
【0006】近年、レタス、ハクサイ、キャベツなどの
葉菜類の苗を中心に開発・実用化が進んでいる定植機の
使用に際しても、徒長した茎葉や必要以上に伸長した葉
のために作業効率が低下し、定植後の生育も不良となる
という問題がある。
【0007】また、ナス、トマト、キュウリ、スイカな
どの自動接ぎ木機械の使用にあたっては、苗生育の均一
性が非常に重要であり、不均一な生育は機械の利用を著
しく困難にする。
【0008】現在、このような徒長生育防止のために、
次のような手段がとられている。
【0009】すなわち、育苗中の養水分供給が少なくな
るように管理したり、送風機などにより強制的に風を苗
に当てることや、物理的に直接に茎葉を接触刺激する処
理、あるいは昼夜の温度差を大きくする栽培管理などが
行なわれている。また、薬剤(生育抑制剤)を、葉面に
散布したり、培土や種子に処理するなどの方法も検討さ
れている。
【0010】特に、生育抑制剤の利用は、花き類の苗を
中心に一般的に行なわれている。それらの主要薬剤は、
ダミノジット(B−ナイン)、アンシミドール(A−レ
スト、スリトーン)、クロルメコート(サイコセル、C
CC)、パクロブトラゾール(ボンザイスマレクト)、
ウニコナゾール(スミセブン)などである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】根巻き状態回避手段の
うち水不溶性銅化合物をポットに処理する方法では、ポ
ット内の根の先端はポット内面に塗付された水不溶性銅
化合物の被膜に接触すると伸長を停止し、その代わりに
培土内部に短い分岐根を多く発生するようになる。従っ
て、定植・移植期であっても培土表面に根巻き状態はほ
とんど見られず、茎葉の生育も水不溶性銅化合物を処理
しないポットで育苗した苗と同等である。しかし、この
ような苗を高温乾燥状態などの不良環境条件で定植・移
植すると、分岐根がポット培土を突き抜けて圃場土壌や
移植培土へ伸長するのに比較的時間を要し、圃場土壌や
移植培土からの水分や養分が吸収されにくい状態となる
ため、通常の状態で生育した茎葉の順調な生育を抑制す
る場合が多いという問題がある。また、茎葉の生長は通
常のポットで育苗された苗と同等であるために、育苗中
の軟弱徒長は回避できない。
【0012】前述した徒長生育防止の方法において、育
苗中の養水分供給を少なくする管理は、その適当な供給
量を設定することに細心の注意が必要であり、植物種や
育苗する季節、育苗培土、容器の種類によっては非常に
困難となる場合があり、不均一な生育で著しい生育不良
を生じやすいという欠点がある。特に、葉菜類の育苗の
中心時期である夏期の高温条件下においては、通常のト
レーを使用すると、少ない培土による育苗となり、養水
分供給を少なくする管理は非常に困難である。
【0013】強制的に風を苗に当てる方法には大型扇風
機の装置が必要であり、均一に風が当たらないと不均一
な生育となりやすい。また、物理的に直接に茎葉を刺激
する方法は、植物に損傷を与えやすいため、病害が発生
し、苗質を低下させる危険性が大きい。この操作を機械
化する場合には、植物生育に応じて刺激部位を毎日調整
するなどの繁雑な作業が必要で、実際的に利用されてい
る例は少ない。
【0014】昼夜の温度較差を大きくする方法では、育
苗温室やハウス内の温度を人為的に制御するため(特に
冷房する場合が多い)、多大な設備やエネルギーを用意
しなければならない。
【0015】生育抑制剤が一般的に使用されている花き
類には、野菜類に比べて生育の遅い植物種が多く、生育
抑制剤の使用目的には草姿の調整による観賞価値の向上
も含まれる。生育抑制剤の使用にあたっては、その使用
濃度、処理方法、時期などを適切にしなければ、生育抑
制効果が得られなかったり、反対にマイナス効果が大き
すぎて著しい生育抑制を生じ、苗質を低下させる場合が
ある。
【0016】花き類は、植物種本来の形態的特性に比べ
て生育が抑制された場合でも商品価値があるが、これに
対して、野菜類では、その本質上、生育が抑制された苗
であっても、圃場に植付けした後やポットなどへ移植し
た後においては、本来の生育状態に戻らなければ、最終
的に収量や品質が低下し、生産性が著しく悪化する。
【0017】最近、野菜類苗に対する生育抑制剤の使用
についての検討が多くされるようになり、その生育抑制
(徒長防止)効果が認められている。しかし、花き類と
同様に、その使用濃度、処理方法、時期などを適切にし
なければ、圃場に定植した後やポットなどへ移植した後
も生育抑制効果が持続して、生産性が低下する。
【0018】現在、野菜類苗の生育抑制剤として検討さ
れているものに、花き類の生育抑制やイネ倒伏軽減に使
用されているパクロブトラゾールやウニコナゾールがあ
る。これらを野菜類苗に使用した場合、その生育抑制効
果は速効性で顕著であるが、残効性や土壌吸着性が強
く、使用濃度、処理方法、時期などの設定が難しい。例
えば、これらを含有する倒伏軽減剤を使用した水田の後
作に野菜類を栽培すると、生育抑制のために収量が低下
したり、その水田土壌を野菜類の育苗培土に使用する
と、苗の生育を必要以上に抑制して苗質を低下させる場
合があることがわかってきた。これらの抑制された苗
に、生育促進植物ホルモンであるジベレリンを処理して
生育を回復させようとする試みもされているが、植物の
生理的バランスを崩しやすく、実際的な使用は困難であ
る。また、これらの生育抑制剤を使用しても、根の生育
状態は変化しないために、前述の根巻き状態は回避され
ない。
【0019】本発明の課題は、野菜類および花き類の育
苗において、根の生育を促進するとともに、根域を制限
して根巻き状態を回避しながら分岐根の発生を促し、か
つ育苗中の苗の軟弱徒長を抑制し、定植または移植後に
その抑制効果が速やかに除去されて生育が順調に進む、
簡便な育苗法を提供する処にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者は、さまざまな
野菜類および花き類の育苗方法を検討する中で、植物生
育抑制剤を使用して野菜類や花き類の苗の茎葉の徒長防
止試験を行なった結果、イソニコチン酸アニリド系植物
生育調節剤が育苗期間中の茎葉の徒長を充分に抑制し、
各種の野菜類や花き類の苗の根の生育を促進すること、
しかも、圃場に定植した後やポットなどへ移植した後に
はその茎葉生育抑制効果が除去され、旺盛な根生育のた
めに、従来の植物生育抑制剤を使用した苗に比べて順調
な生育をすることを見出した。
【0021】しかし、イソニコチン酸アニリド系植物生
育調節剤を使用しただけでは根巻き状態を回避できなか
った。そこで、根の生長点の伸長を停止させるが、分岐
根の発生を促進する作用のあることが知られている水不
溶性銅化合物(特開平6−113676号、特開平6−
113678号、特開平6−113679号)とイソニ
コチン酸アニリド系植物生育調節剤を組み合わせること
により、所望の育苗効果が達成されることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0022】すなわち本発明は、水不溶性銅化合物を処
理した育苗容器を使用し、イソニコチン酸アニリド系植
物生育調節剤を、種子への処理、育苗培地への混合、水
溶液による培地への供給、苗の葉面への散布、および覆
土資材や播種シートに含有させることによって、野菜類
や花き類の苗の育苗中の茎葉の軟弱徒長を抑制するとと
もに、苗の培土表面の根巻きを回避し、定植後または移
植後にはその生育抑制効果が除去され、不良環境条件で
も定植や移植した苗の生育が極めて順調であるような、
農業生産上に非常に有効な野菜類や花き類の育苗法を提
供するものである。本発明のように水不溶性銅化合物を
処理した育苗容器と植物生育調節剤による処理を組み合
わせた育苗法は新規である。
【0023】イソニコチン酸アニリド系植物生育調節剤
としては、イソニコチン酸アニリド誘導体からなるもの
が好ましく、中でも、従来、主にイネの倒伏抑制剤、登
塾向上剤として知られているイナベンフィド[すなわ
ち、イソニコチン酸−{4−クロロ−2−(α−ヒドロ
キシベンジル)}アニリド](特開昭63−54303
号、特開平2−28156号、農業および園芸第66巻
第4号第47〜54ページ;和田、青木、小松)が好ま
しい。
【0024】水不溶性銅化合物としては、水酸化第2
銅、炭酸銅、酸化銅、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅など
の無機銅化合物、並びにオキシン銅などのキレート化合
物およびステアリン酸銅などの有機酸塩などの有機銅化
合物が挙げられ、育苗ポットなどの育苗容器に塗布など
により処理し、被膜などを形成できるものであれば特に
限定されない。好ましくは、水酸化第2銅、塩基性塩化
銅である。
【0025】育苗容器への処理方法としては、適当なバ
インダー溶液と該水不溶性銅化合物を混合し、この混合
液に育苗容器を浸漬して引き上げる方法、この混合液を
育苗容器の内側にスプレー散布するか塗布する方法また
は育苗容器製造時にその原料組成物中に該水不溶性銅化
合物を混合して成形し、水不溶性銅化合物を育苗容器の
内壁表面に露出させる方法などが挙げられる。すなわ
ち、育苗容器の材質の表面または内部に水不溶性銅化合
物を含有させて、育苗容器の内面に水不溶性銅化合物層
を形成すればよく、育苗容器内面に苗の根の生長点が接
触した時に伸長停止効果が得られれば、水不溶性銅化合
物の濃度、バインダーの種類、処理方法などは特に限定
されない。
【0026】本発明に使用するイナベンフィドはイネの
倒伏軽減剤に含まれる植物生育抑制剤であり、イネの節
間短縮による倒伏軽減の他、根の活力を高めたり登熟向
上の効果があることが知られている。また、パクロブト
ラゾールやウニコナゾールを含む植物生育調節剤に比
べ、土壌での残留性が低いことも知られている。
【0027】処理方法としては、種子に処理する方法、
育苗培土に処理する方法、苗に処理する方法などがあ
る。種子に処理する方法としては、イナベンフィド、水
溶性ポリマー、浸透剤などの混合水溶液中に種子を浸漬
するか、該溶液を種子にスプレーする方法、種子コーテ
ィング材の中に混入する方法、または種子プライミング
溶液へ混入する方法などが挙げられる。また、育苗培土
への処理方法としては、イナベンフィドを含む水溶液を
育苗培土に上部から散布したり、底面より吸水させる方
法が挙げられ、これらの処理時期は種子の播種前、播種
後いずれでも構わないが、苗が徒長し始める前に行なう
ことが大切で、好ましくは播種直後や子葉展開期であ
る。育苗培土に予めイナベンフィドを混入しておくこと
により、所望の効果を得ることもできる。苗への処理で
は、イナベンフィドの水溶液を葉面に散布すればよく、
この処理時期は苗が徒長し始める前であり、好ましくは
子葉展開期、または第1葉展開期である。さらに、バー
ミュキライトなどの通常覆土に用いられる資材にイナベ
ンフィドの水溶液を吸収させて使用するか、吸収後乾燥
して使用することにより容易に処理できる。また、水溶
性の不織布や水解紙などでできた播種シートにイナベン
フィドを含有させることにより、簡便に所望の効果を得
ることができる。
【0028】使用する薬剤の濃度は、対象となる植物
種、使用時期、育苗培土の特性、使用方法などによって
変化するため、特に限定されないが、イナベンフィドの
場合、種子への処理では10〜5,000ppmの溶液
処理、育苗培土への混合処理では培土重量の1〜5,0
00ppm、育苗培土への散布処理では5〜5,000
ppmの水溶液処理、茎葉への処理では100〜5,0
00ppmの溶液散布、さらに覆土資材、播種シートへ
の使用ではその素材重の100〜5,000ppmが望
ましい。
【0029】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明の効果を説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0030】実施例中、水不溶性銅化合物としては、ス
ピンアウト(主成分:水酸化第2銅、長瀬産業株式会社
製)、プラスディプ(主成分:塩基性塩化銅、スターク
アイリス社製)を使用し、イナベンフィドはセリタード
粒剤5(イナベンフィド成分5%、株式会社アグロス
製)、ウニコナゾールはスミセブンP液剤(ウニコナゾ
ール成分0.05%、株式会社アグロス製)を使用し
た。
【0031】実施例1〜2、比較例1〜6 プラスチック製の育苗トレー(ヤンマー農機株式会社
製:野菜トレー30−128)4つの各ポット(セル)
内側全面にプラスディプ溶液を均一に塗布した後に風乾
し、それぞれに、市販のセル成型苗用培土(タキイ種苗
株式会社製:マザーソイルPG用)、同乾燥培土重量に
対して50重量ppm、200重量ppmのイナベンフ
ィドを混合したもの、同じく5重量ppmのウニコナゾ
ールを混合したものを充填した。また、無処理の同育苗
トレー4つに、それぞれ、マザーソイルPG用、同乾燥
培土重量に対して50重量ppm、200重量ppmの
イナベンフィドを混合したもの、同じく5重量ppmの
ウニコナゾールを混合したものを充填した。これらの育
苗トレーにレタス(タキイ種苗株式会社製:極早生シス
コ)種子を播種し、慣行の育苗を行なった。
【0032】各処理区を表1に、播種後30日の苗の生
育調査結果を表2に、圃場へ定植した後の収穫物の調査
結果を表3に示した。根巻きは根鉢表面に著しく根が見
られるものを5とし、全く見られないものを1とし、そ
の間を5段階で目視により評価した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】ポットにプラスディプを塗布し、イナベン
フィド混合培土で育苗したレタスは、充実した苗にな
り、根巻きがほとんど見られず、圃場に定植後も順調に
生育し、収穫物の収量、品質とも最も高いものとなっ
た。
【0037】実施例3〜4、比較例7 プラスチック製の育苗トレー(ヤンマー農機株式会社
製:野菜トレー30−128)2つの各ポット(セル)
内側全面にスピンアウト溶液を均一に塗布した後に風乾
し、それぞれに、市販のセル成型苗用培土(タキイ種苗
株式会社製:マザーソイルたねまき用)、同乾燥培土重
量に対して50重量ppmのイナベンフィドを混合した
ものを充填した。これら2つの育苗トレーにキャベツ
(タキイ種苗株式会社製:若峰)種子を播種し、培土中
にイナベンフィドを含有しない育苗トレーには播種後に
25重量ppmイナベンフィド水溶液を500ml散布
した。また、比較例として、無処理の同育苗トレーと同
培土を使用して同キャベツ種子を播種した。
【0038】これらの処理区を表4に示し、またこれら
のキャベツ苗を慣行法により30日間育苗した後の苗の
生育調査結果と圃場に定植して収穫した時の収穫物の調
査結果を表5に示す。根巻きの評価は実施例1〜2およ
び比較例1〜6と同様である。
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】ポットにスピンアウトを塗布し、イナベン
フィドを培土混合処理または散布処理を行なって育苗し
たキャベツ苗は、根量が多いが、根巻きが見られず、圃
場へ定植後の生育も良好で収量も多かった。
【0042】実施例5、比較例8〜10 プラスチックシャーレ(岩城硝子社製:直径9cm)に
500重量ppmイナベンフィド水溶液を20ml入
れ、500粒のハクサイ(タキイ種苗株式会社製:空海
70)種子をこの中で20℃で4時間浸漬し、浸漬後に
30℃で24時間風乾した。次に、プラスチック製の育
苗トレー(ヤンマー農機株式会社製:野菜トレー25−
200)2つの各ポット内側全面にスピンアウト溶液を
均一に塗布した後に風乾し、市販のセル成型苗用培土
(タキイ種苗株式会社製:マザーソイルたねまき用)を
充填した。また、スピンアウトを塗布しない同育苗トレ
ー2つにも同培土を充填した。イナベンフィド水溶液浸
漬種子および無処理種子を、それぞれ表6のような組み
合わせで播種した。慣行の育苗を行ない、播種後35日
の苗の生育調査結果を表7に示した。
【0043】
【表6】
【0044】
【表7】
【0045】ポットにスピンアウトを塗布し、種子をイ
ナベンフィド水溶液に浸漬処理したハクサイ苗は充実
し、根量が多いものの根巻きは見られなかった。
【0046】実施例6〜7、比較例11〜13 プラスチック製の育苗トレー(ヤンマー農機株式会社
製:野菜トレー25−200)3つの各ポット内側全面
にプラスディプ溶液を均一に塗布した後に風乾し、それ
ぞれに、市販のセル成型苗用培土(タキイ種苗株式会社
製:マザーソイルたねまき用)、同乾燥培土重量に対し
て200重量ppm、100重量ppmのイナベンフィ
ドを混合したものを充填した。また、プラスディプ溶液
を塗布しない同育苗トレー2つに、無処理培土、同乾燥
培土重量に対して200重量ppmのイナベンフィドを
混合したものを充填した。これら5つの育苗トレーにト
マト(タキイ種苗株式会社製:桃太郎)種子を播種し、
慣行の育苗を行ない、播種後25日に生育調査を行なっ
た。苗への処理区を表8に、苗の生育調査結果を表9に
示す。根巻きの評価は実施例1〜2および比較例1〜6
と同様に行なった。徒長程度は著しく茎葉が軟弱徒長し
たものを5とし、それ以下の伸長程度のものを5段階で
目視により評価した。
【0047】
【表8】
【0048】
【表9】
【0049】ポットにプラスディプを塗布し、イナベン
フィドを混合した培土で育苗したトマト苗は充実した苗
になり、根量が多いものの根巻きがほとんど見られなか
った。
【0050】図1は、実施例6で育苗された苗の根の状
態を表わす模式図である。(培土は省略してある。)ポ
ット1の内面にプラスディプ塗布層2が形成されてお
り、苗3の根4はこのプラスディプ塗布層2で伸長を停
止し、分岐根を多く発生している。一方、図2は、比較
例12で育苗された苗の根巻き状態を表わす模式図であ
り、根巻きした根5はポット1の内側面に沿って伸長を
続けている。
【0051】実施例8、比較例14〜16 プラスチック製の育苗トレー(ヤンマー農機株式会社
製:野菜トレー30−128)2つの各ポット内側全面
にスピンアウト溶液を均一に塗布した後に風乾し、それ
ぞれに、市販のセル成型苗用培土(タキイ種苗株式会社
製:マザーソイルたねまき用)、同乾燥培土重量に対し
て100重量ppmのイナベンフィドを混合したものを
充填した。また、スピンアウト溶液を塗布しない同育苗
トレー2つに、無処理培土、同乾燥培土重量に対して1
00重量ppmのイナベンフィドを混合したものを充填
した。これら4つの育苗トレーにブロッコリー(タキイ
種苗株式会社製:ハイツ)種子を播種し、慣行の育苗を
行なった。
【0052】苗への処理区を表10に、播種後40日の
苗の生育調査結果を表11に、圃場へ定植した後の収穫
調査結果を表12に示した。根巻きの評価は実施例1〜
2および比較例1〜6と同様に行ない、徒長程度の評価
は実施例6〜7および比較例11〜13と同様に行なっ
た。根量、草勢は目視により、相対的に最も多いもの、
強いものを5、中程度のものを3とし、その間を3段階
で評価した。
【0053】
【表10】
【0054】
【表11】
【0055】
【表12】
【0056】ポットにスピンアウトを塗布し、イナベン
フィドを混合した培土で育苗したブロッコリー苗は、徒
長せず、根量は多いものの根巻きは見られなかった。ま
た、圃場へ定植した後の生育も順調で、収穫花蕾の収量
も最も多かった。
【0057】
【発明の効果】本発明の育苗法によれば、野菜類および
花き類の育苗において、根の生育を促進するとともに、
根域を制限して根巻き状態を回避しながら分岐根の発生
を促し、かつ育苗中の苗の軟弱徒長を抑制することがで
きる。また、育苗された苗は、定植または移植後にその
抑制効果が速やかに除去されて生育が順調に進む。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例6で育苗された苗の根の状態を表わす模
式図である。
【図2】比較例12で育苗された苗の根の状態を表わす
模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茂田 勝美 滋賀県甲賀郡甲西町大字針59番地の27 (1009号) (72)発明者 大谷 隆允 京都府京都市左京区下鴨梅ノ木町58

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 育苗容器を水不溶性銅化合物で処理し、
    かつイソニコチン酸アニリド系植物生育調節剤で苗の生
    育を調節することを特徴とする育苗法。
  2. 【請求項2】 水不溶性銅化合物が水酸化第2銅および
    塩基性塩化銅の少なくとも1種であり、イソニコチン酸
    アニリド系植物生育調節剤がイナベンフィドであること
    を特徴とする請求項1記載の育苗法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000054572A1 (en) * 1999-03-15 2000-09-21 Masterplant S.P.A. A method of producing horticultural seedlings for transplantation in open field
JP2006333804A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd 植物成長調節用栽培用土
CN121587151A (zh) * 2026-01-28 2026-03-03 山西农业大学山西有机旱作农业研究院 玉米分蘖抑制与肥料定向深施装置

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