JPH08187594A - アルミニウムろう付用フラックス組成物 - Google Patents

アルミニウムろう付用フラックス組成物

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JPH08187594A
JPH08187594A JP22395A JP22395A JPH08187594A JP H08187594 A JPH08187594 A JP H08187594A JP 22395 A JP22395 A JP 22395A JP 22395 A JP22395 A JP 22395A JP H08187594 A JPH08187594 A JP H08187594A
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brazing
aluminum
flux
weight
composition
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Toshiaki Ogura
利明 小倉
Tatsuyuki Ujie
達之 氏江
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NIPPON GENMA KK
Toyo Aluminum KK
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NIPPON GENMA KK
Toyo Aluminum KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はアルミニウムのろう付に際し適した
フラックス組成物、ろう材およびろう付方法を提供す
る。 【構成】 ポリアルキレンオキシドを主要構成成分とす
る平均分子量10万〜500万の有機高分子、有機溶
剤、およびフッ化物系フラックスを含有するアルミニウ
ムろう付用フラックス組成物; この組成物とアルミニ
ウム合金ろう粉末を含むアルミニウムろうペーストおよ
びこれを用いたろう付方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム部材の接合
に用いるフラックス組成物、アルミニウムろう付用フラ
ックスペーストとそのろう付け方法に関する。この明細
書において用いる「アルミニウム部材」という用語は特に
言及しない限り、各種のアルミニウム合金からなる構造
部材を包含する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム部材のろう付方法として近
年、目覚ましく発展しているのが、炉中ろう付である。
この方法は自動車用のアルミニウム製熱交換器類の製造
に適しており、1製品に何百箇所あるろう付箇所を1度
の工程にてろう付出来る。従来のアルミニウムろう材と
して熱交換器の本体のろう付にはブレージングシートが
使用されており、パイプ類のろう付にはろう成形物を用
いた置きろうが用いられ、その他として熱交換器の本体
のろう材の補助材として、又、パイプ類のろう付の置き
ろうの代わりとして粉末ろうペーストが用いられてい
る。いずれのアルミニウムろう材の形態においても、ろ
う材組成としてはアルミニウム−シリコン合金系ろう材
が使われている。
【0003】アルミニウム製部材をろう付する一つの方
法として、被接合部表面に介在する酸化アルミニウム被
膜をフラックスで除去してろう付する方法が利用されて
いる。近年、フラックス材料として従来の塩素系フラッ
クスに代わり、非腐食性、非水溶性のフッ化アルミニウ
ム系のフラックスが開発された(例えば特開昭51−1
23749号公報、特開昭56−6797号公報、特公
昭58−27037号公報、特公昭62−46280号
公報、特開平5−2434号公報等)。このフッ化アル
ミニウム系フラックスは従来の塩素系フラックスに比
べ、腐食性および水溶性、吸湿性がほとんど無いためこ
れを使用直前にアルミニウム合金ろう粉末と水と共に分
散させた水性スラリーを被接合部に付着させ、水を蒸発
除去させた後、ろう付をおこなう工法が行われている。
【0004】またろう材やフラックスを被ろう付材に付
着させる作用において、水は充分な付着性を示さないの
で塗布後、流れ落ちるフラックス量も少なくないので、
流れ落ちる量を考えて余分に塗布が必要である。また、
従来のろう付方法は、水を分散媒として使用し、ろう付
に使用するフラックスを分散媒としての水の中に所定濃
度で分散し、懸濁液としていた。トーチろう付け等、人
によってろう付けする場合、あらかじめフラックスを塗
布しなければならないが、塗布のたびにフラックスが沈
降し、均一でないので、塗布前に撹拌が必要で手間であ
った。この懸濁液は、ろう付前にろう付部分に塗布する
が、フラックスは本来、伝熱管とフィンとの接触部等ろ
う付部にのみ塗布すれば良く、それ以外の部分に塗布し
てもフラックスが無駄に消費されるだけでなく、ろう付
後の残渣がフィンの表面に付着して、通気抵抗を増大さ
せたり、更に残渣が著しく多い場合には、この残渣がフ
ィンを詰まらせたりしてしまう。ところが、水を分散媒
として使用した場合、フラックスの懸濁液の粘度は極く
小さいものとなって(流動性が極めて良くなって)、この
懸濁液をろう付部にのみ塗布する事は困難となる。この
ため従来は、ろう付に必要な部分だけでなく、それ以外
の部分にもフラックスの懸濁液をスプレー等によって塗
布していたため、ろう付後に上述の様な問題が生じる事
が避けられなかった。
【0005】これらの欠点を解決するためにビヒクル
(フラックスまたはフラックスとアルミニウム合金ろう
粉末の分散媒のことで樹脂類および有機溶剤を合わせた
総称)の粘着性向上剤等として添加される樹脂類(例え
ば、カルボキシメチルセルロース、ロジン系樹脂、酢酸
ビニル系樹脂等)を添加する技術が開発されたが、ろう
付温度(約600℃)に達するまでの昇温過程において発
生する分解ガスや炭化によりフィレット内部等に生ずる
ボイドや表面に発生する黒色残渣に起因する外観不良や
接合不良が認められる。また、熱分解物が生成しアルミ
ニウムろう付炉に付着する。
【0006】このような問題の解決策として、ろう付温
度までの昇温過程において分解炭化するよりも揮散する
有機樹脂をビヒクルとしてろう付用金属粉末に配合する
方法が知られている。この種の樹脂として例えば、特開
平2−147193号公報にはアクリル系樹脂が開示さ
れ、特公昭63−43200号公報にはエチレンオキシ
ド重合体、ポリアクリレート重合体、ポリメタクリレー
ト重合体、ポリアクリロニリトル重合体、ポリエチレン
グリコール及びそのメチルエーテル類並びに脂肪族炭化
水素重合体が記載されており、また、特開平2−268
995号公報にはポリイソブチレン及びポリブテンが開
示されている。
【0007】また、公表特許55−500263号公報
や特開昭56−6797号公報ではヒドロキシプロピル
セルロースや、グリセリン、ポリアルコキシアルカノー
ルが開示されている。
【0008】また、特開昭56−95489号公報は、
銅粉のろう付に関するものであるが、そのろう付用に分
子量2,000〜40,000のポリアルキレングリコー
ルを用いる旨開示している。ポリアルキレングリコール
の分子量が10万以上になると焼成後、残留炭素が避け
られないと記載されてあり、高分子量のポリアルキレン
グリコールの使用が好ましくない旨の示唆を与えてい
る。
【0009】前述の特公昭63−43200号公報には
エチレンオキシド重合体の使用を開示しているがこれ
は、無水のビヒクルと無水のフラックスを用いると長い
貯蔵寿命を持つと言うだけで、使用するフラックスはア
ルカリ金属のフッ化物と共に吸湿性の高い塩化物を併用
するのでこれと吸湿性のエチレンオキシド重合体を併用
するとペースト保存時、アルミニウム粉末が反応して安
定性やろう付性能の低下が生じ、またろう付後該塩化物
に起因するアルミニウムの腐食を防止するために、洗浄
処理をおこなわなければならないという問題がある。
【0010】特開平2−147193号公報に記載され
た発明においては、アクリル系樹脂が熱解重合によっ
て、刺激臭の強い毒性のモノマー類を発生するので、大
気中のろう付、例えば、トーチろう付時においては作業
環境の問題が懸念される。特開平1−143796号や
特開平2−268995号記載のポリブテン及び炭化水
素は、大気ろう付、特にトーチろう付時には多くの黒煙
を上げるので、これらも作業環境の問題が懸念される。
炉中ろう付けにおいては前述の特開平1−143796
号や特開平2−268995号記載のポリブテン及び炭
化水素は、加熱による分解で発生したポリオレフィンが
炉壁に少なからず蓄積することにより、炉のメインテン
スとして洗浄が必要である。大気中でろう付する場合、
特にトーチろう付においては黒い油煙を発生し、作業環
境を著しく悪化させる。高周波ろう付においても大量の
煙をあげるので同様である。
【0011】例えば従来は洗浄に人体、火災の面の安全
性によりフロン等の使用が行われていたが、地球環境問
題があって使用出来ないために危険作業やさらなるコス
ト高になる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はアルミニウム
ろう付を行なう際、所要部位以外を汚すことなく、熱分
解残渣を生じ難く、大気ろう付においても作業環境悪化
の心配がないアルミニウムろう付用フラックス組成物お
よびろう付方法に関する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明はポリアルキレン
オキシドを主要構成成分とする平均分子量10万〜50
0万の有機高分子と有機溶剤をフラックスおよびフラッ
クスとアルミニウム合金ろう粉末の分散媒に用いるアル
ミニウムろう付用フラックス組成物とそのろう付方法に
関する。
【0014】本発明において使用する有機高分子は、ポ
リエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブ
チレンオキシド等のポリアルキレンオキシドを分子中の
主要構成成分としており、平均分子量10万〜500
万、好ましくは10万〜150万の高分子量化合物であ
る。本発明において、高分子量の有機高分子を使用する
ことは重要である。
【0015】分子量が10万より小さな場合は、有機高
分子を配合上大量に使用しなければ充分な粘度が出ない
だけでなく、水酸基に起因するペーストの粘度上昇等劣
化がおきる。また、分子量が大きすぎると曳糸性が強く
なりすぎ、粘弾性特性が悪くなる。分子量10万以上の
ポリアルキレンオキシド系有機高分子は吸湿性が低く、
低分子のグリコール類に比べ組成物の劣化が少ない。
【0016】上記の有機高分子は、高分子量化合物であ
りさえすれば同種アルキレンオキシドの単独重合体また
は異種アルキレンオキシドのブロックないしはランダム
共重合体であってもよい。より好ましい有機高分子は、
活性水素基を2個以上有する有機化合物にエチレンオキ
シドなどの低級アルキレンオキシドを付加重合して得ら
れるポリアルキレンオキシド化合物や、その化合物と多
価カルボン酸、その無水物ないしはその低級アルキルエ
ステルあるいはジイソシアネートとを反応させて得られ
る高分子量化合物である。分子末端には水酸基のほかア
ルコキシ基、カルボキシル基あるいはエステル基を有
し、分子内にはエーテル結合以外にエステル結合やウレ
タン結合を持っている。
【0017】活性水素を2個以上有する有機化合物とし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール、水
素化ビスフェノール、ビスフェノールジヒドロキシプロ
ピルエーテルなどの多価フェノールが例示できる。ま
た、多価カルボン酸としては、マレイン酸、フマル酸、
コハク酸、グルコン酸、アジピン酸、セバシン酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などが例示で
きる。
【0018】芳香族カルボン酸は、ろう付の過程でろう
材の表面に残炭の発生が見られた。カルボン酸の種類と
残炭の多さはコハク酸<アジピン酸<フタール酸の順で
あった。
【0019】有機高分子の製法は、アルキレンオキシド
の一般的な付加重合だけでなく、適当な有機溶剤中にお
けるチーグラーナッタ触媒を用いて重合反応も適用でき
る。 チーグラーナッタ触媒を用いた重合反応で生成するポリ
アルキレンオキサイドはTi、Al、Zn、Siなど金属不
純物が少ない物が好ましく0.5%以下より好ましくは
1000ppm以下がよい。この種のポリマーは、無臭無
毒な物質であり、酸素、オゾン、酸、アルカリ及び紫外
線等に対して安定で、また、溶剤に溶かすと粘度が23
℃で200〜30,000cpsの液体が得られるため、塗
布作業が容易になる。さらに空気中では約200〜35
0℃で、また、窒素雰囲気中では約300〜400℃で
完全に分解して揮散するので、ろう付後に炭化残渣が生
ずることはない。
【0020】本発明に用いられる有機溶剤はアルミニウ
ム合金ろうに対し不活性で、かつ高分子量のポリアルキ
レンオキシド類を溶解し得るものでなければならない。
しかもそれ自身が安全で取扱やすく、炉使用時に有害な
ガスを発生せず、使用感が良好なものが望まれる。
【0021】有機溶剤は吸湿や反応が無い事が最も重要
である。さらに、組成物はその使用上の条件が異なるの
で、早く蒸発してほしい場合や蒸発が遅い方が好ましい
場合等様々あり、それに適した品物の提供ができる様な
技術が望まれる。ペーストは塗布した後、加熱などで経
時的に流動し、ダレ広がる。これを防止するためには低
沸点の溶剤の配合が有効である。ダレないペースト用溶
剤の沸点は200℃以下、好ましくは160℃以下、特
に好ましくは150℃以下である。またポリアルキレン
グリコールは水や水溶性溶剤に溶けるので使用時や使用
後の洗浄等の取り扱いがしやすい。
【0022】この様な特性を有する有機溶剤としては、
炭素数3〜4のアルキレン基を持つものあるいはそのポ
リグリコールやそれらと低級アルコール(C1〜C4)の
モノエーテルが好ましい。特にアルキレングリコール類
はプロピレン残基を持つC1〜4までのアルコールのエ
ーテル、例えばジプロピレングリコール、トリプロピレ
ングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピ
レングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリ
コールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコー
ルモノブチルエーテル/プロピレングリコールモノイソ
ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、
ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピ
レングリコールモノイソブチルエーテルを示すことが出
来る。組成物は上記から選ばれた物および/又は1,4-
ジオキサンから選ばれた溶剤を1種以上含む。エチレン
系の溶剤はペーストの粘度安定性や毒性、安全衛生面で
劣る。その他としてはジブチレングリコール、等が好ま
しい。
【0023】好適な低沸点溶媒としては1,4-ジオキサ
ン、ジプロピルエーテル等が例示される。これらは常温
で揮発性であり引火性が高いため使用上の注意が必要で
ある。本発明で使用する溶媒の選択は本発明の技術で最
も重要である。
【0024】これらの溶剤はポリアルキレンオキシド類
をよく溶解し、吸湿性が低く、アルミニウム粉末を混ぜ
る場合においても反応性が低く経時的安定性が高い。ポ
リアルキレンオキシド類を溶解して得られたビヒクルは
塗布性が良好でかつ塗布後の粘性の回復が早いので作業
性および安定性がよい。また大気ろう付時、ポリアルキ
レンオキシド類をよく蒸発せしめ、ろう付部に残炭を発
生せず、黒煙の発生もなく、クリーンな作業環境が保
て、アルミニウム粉末を混ぜた場合においても良好な保
存性を示す。炉中ろう付の場合は言うまでもなく、ろう
付性が良好である。
【0025】本発明に用いることが出来るフラックスと
してはフッ化アルミニウム系が好ましい。ここで言うフ
ッ化アルミニウム系とはフッ素とアルミニウムを含むフ
ラックスのことで、フッ化アルミニウムカリウムフラッ
クス、即ち、AlF9−KF、KAlF4−K5AlF6
3AlF6、KAlF4、KF−AlF3−Al23等が
あり、他にCsxAlyF2等も例示出来る。特にフッ化ア
ルミニウムカリウムフラックスが好適である。
【0026】上記のフラックスの配合量はフラックス組
成物全重量の10〜75重量%である。フラックスの広
がり流れる範囲はビヒクル量とフラックス量を調整する
ことで変化させる事ができる。フラックス量に影響を与
えるのはアルミニウムろう材の含有酸素量であるが、工
法やアルミニウムろう材の形状により含有酸素量が違う
ので、適時考慮して配合することにより、本発明範囲内
で充分対処できる。フラックスが10重量%よりも少な
い場合は塗布するフラックス量が少なくなるためにろう
付不良を起こす可能性がある。フラックスを75重量部
よりも多くすると広がりや流れをよくするがフィレット
表面に多量の白色残渣や黒斑点が発生するなど、製品の
外観が不良につながる。上記のようなフラックスろう付
の場合は、アルミニウム合金ろう粉末とフラックスを本
発明の請求範囲内でビヒクルと混合し、ペースト状にし
たものも非常に有用である。これはあらかじめろう付部
にセットされてあるろう材の流れ性および隙間充填性を
改善する助剤の役目を混合したアルミニウム合金ろう粉
末が果すためである。
【0027】被ろう付材の成分として銅、シリコン、等
を含む場合は被ろう付材の融点が低くなるので、フラッ
クスの作用温度を低下させる必要がある。フラックスの
作用温度を下げるにはCs、Sr、Ba、Zn、Cuを含む
事が有効で、方法としてはフッ化物酸化物等の単独、混
合、反応物が例示でき、これらの添加技術の制限はなく
本発明の技術範囲に含まれる。
【0028】トーチ用のアルミニウムろう付用フラック
ス組成物は炉中のアルミニウムろう付用フラックス組成
物に比べて多量のフラックスを使用する必要がある。ま
た、従来炉中ろう付用に用いられていた塩化物系フラッ
クスを組成物に用いると塩化物系フラックスの吸湿性に
より、組成物の保存性が低下する。また、塩化物系フラ
ックスを用いた場合、ろう付後ろう付部を洗浄しない
と、腐食する。従って、アルミニウムろう付組成物はフ
ッ化物系フラックスが特に好ましく、吸湿性がほとんど
ないので洗浄工程が必要ない。このことは前述の通りで
ある。
【0029】また、フッ化物系フラックスは微粉にする
ことができる。微粉化したフッ化物系フラックスは多量
に用いることにより組成物の粘度を上昇させ、有機高分
子や増粘剤を多量に使用しなくても、所望の粘度を有す
るろう付組成物を得ることができる。
【0030】ビヒクル中の成分量は有機高分子が0.5
〜70重量%好ましくは1〜25重量%さらに好ましく
は2〜10重量%である。
【0031】また、有機溶剤は30〜99.5重量%よ
り好ましくは75〜99.5重量%さらに好ましくは9
0〜99.0重量%である。フッ化物系フラックスの量
については本発明範囲内において使用用途により、適時
配合量を変えることにより最適なろう付が得られる。
【0032】本発明アルミニウムろう付用フラックス組
成物にアルミニウム合金ろう粉末を10重量部以下配合
するのは配合をしなくとも良好なろう付性を示すが、前
述の通り、フラックス量に対して、少量のアルミニウム
合金ろう粉末はろう付性を改善する助剤の役目を果す。
特にあらかじめ、ろう付部にセットされているろう材量
が少ない場合や、ろう付部の隙間が大きい場合はこの組
成物に上述のごとく配合することにより、ろう材量が増
加することと粉末ろう材が不足部へ流動しろう不足を解
消するため確実で且つ良好なろう付が得られる。特にブ
レージングシート等のクラッド材をろう材に用いてベア
材とろう付する場合はろう付部に全量のろう材が供給さ
れないため、ろう材量が不足することがあるので、これ
らのろう付に極めて有効である。アルミニウム合金ろう
粉末が10重量部より多い場合はろう付部に供給される
ろう材量が多くなり過ぎるため、配合するフラックス量
が不足することになり、良好なろう付性が得られないた
めである。
【0033】本発明のアルミニウムろう付用フラックス
組成物に配合できるアルミニウム合金粉末は被接合アル
ミニウム部材類よりも低い融点を有するアルミニウム合
金を用いる。中でもアルミニウム−シリコン合金系が好
適であり、アルミニウム−シリコン(7〜15%)系、ア
ルミニウム−シリコン(7〜15%)−X系(Xは銅、マ
グネシウム及び亜鉛のうち少なくとも1種を含む。)、
更に第3添加元素としてビスマス、錫、バリウム等を含
有するものが例示出来る。
【0034】粉末の平均粒径は10〜500μm、好ま
しくは40〜150μmであり、10μm未満になると粉
末の比表面積が過度に大きくなるので、含有酸化物量が
大きくなる為粉末同士が十分に融着一体化し難しくな
る。又、500μmを越えると、アルミニウムろう材重
量当たりの粉末個数が少なくなる為、粉末同士の隙間が
大きくなりすぎて、緻密なろう付が困難となる。粉末形
状については問わない。アルミニウム合金ろう粉末の酸
素含有量は好ましくは0.2重量%以下、より好ましく
は0.1重量%以下である。
【0035】本発明によるアルミニウムろう付用フラッ
クス組成物の塗布作業性等を調整するために、有機系の
粘度調整剤や希釈溶剤を、使用の直前に使用する事がで
きる。粘度調整剤を用いて粘度を調整してもよいがその
量は10重量%以下、好ましくは5重量%以下である。
好ましい粘度調整剤としては、12−ヒドロキシステア
リン酸、ワックス、合成ワックス、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワッ
クス、硬化油、硬化ひまし油、脂肪酸アミド及びポリア
ミド等が例示されるが、特にポリエチレンワックス、硬
化ひまし油が好適である。本発明によるアルミニウムろ
う付用フラックス組成物の粘度は、該ペーストの運用方
法に応じて適宜選定すればよい。
【0036】本発明の方法は従来のポリマーでは、ビヒ
クル成分が水不溶成分として付近に付着するが本発明品
は水溶性なので水を用いた安全安価なメインテナンスが
でき、煤煙、悪臭、残炭もなく、保存中変質しない、塗
布性に優れた方法である。また水は前述の通り、塗布作
業性に問題があり、また、ろう付時に水が問題となる
(水蒸気によるろう付雰囲気の悪化)ので、炉中ろう付
においてはろう付炉の前に乾燥のための炉を置いてろう
付するので、工数がかかる。本発明に用いるビヒクルは
ろう付炉内の昇温過程にて十分、分解揮発し、ろう付雰
囲気を悪化させないので、乾燥の前工程を設ける必要が
ない。本発明の組成物は上記の配合成分の他に、更に常
套の添加物を所望により適宜配合してもよい。
【0037】本発明はさらにアルミニウムろう付用フラ
ックス組成物を用いたアルミニウム部材のろう付方法に
関する。
【0038】本発明のアルミニウムろう付用フラックス
組成物を用いるろう付方法は所定のろう付部に適量を均
一塗布でき、塗布時のフラックスの脱落もない。またア
ルミニウム合金ろう粉末を加えることにより前述の通
り、ろう材料が不足するろう付にこの組成物を用いるこ
とは工法として工業的に極めて有用である。
【0039】以下、実施例をあげて本発明を説明する。
【実施例および比較例】表−1に示す処方に従って本発
明アルミニウムろう付用フラックス組成物を調製した。
【0040】
【表1】
【0041】*1 160mgのろう材ペレット *2 「ノコロック」フッ化アルミニウム系フラックス
アルキヤン社製 *3 12%Si残Al合金粉末(平均粒径70μm、
酸素含有量0.02%)100重量部 *4 20%PO残りEO ランダム共重合ポリマー
分子量40万(POはプロピレンオイサイド、EOはエ
チレンオキサイド) *5 EO、POのフタル酸エステルポリマー、分子量
10万〜15万 *6 EO、POのウレタンポリマー、分子量10万〜
15万 *7 ポリメタクリル酸メチル
【0042】実施例1および比較例1 JIS3003のアルミニウム板(厚さ2mm)の片面をJ
IS4343のアルミニウムろう合金板でクラッド率1
0%でクラッドした。アルミニウムろう付用組成物はク
ラッド板(15mm×40mm)に対し100mg用いた。
【0043】実施例2、3および比較例2〜5 各々の試料を、アルミニウム(試験板JIS3003)1
(2mm×15mm×30mm)および2(2mm×10mm×24m
m)を用いて図1(上面図)および図2(正面図)に示すよう
にして作成したTジョイントの片側中央部にアルミニウ
ムろう付用組成物100mg及びろう材160mgを所定の
位置に置き、ろう付を行なった(600℃、5分)。
【0044】*評価方法* ・保存性(25℃1ケ月後の組成物の分離) ○:分離しない △:表面にビヒクルがにじんでいる ×:分離している(フラックス等が沈降している) ・ろう付性(フィレット形成率) ○:フィレット形成率 100% △:フィレット形成率 60超100%未満 ×:フィレット形成率 60%以下
【0045】・ビヒクルの燃焼性(大気中での燃焼具
合) ○:煤煙はあげない(作業には何ら問題ない) △:煤煙をあげる(作業に支障をきたす) ・洗浄性 実験炉の排ガスを冷却管に通し、凝縮した成分の水に対
する洗浄性を調査した。 ○:溶ける ×:溶けない ・塗布作業性 ○:所定のろう付部に所定量の塗布ができる △:所定のろう付部よりダレて広がる ×:思い通りに塗布ができない ・分解ガスの臭気 ○:特に気にならない ×:特異臭がする ・フィレット形成率 ○:フィレット形成率100% △:フィレット形成率60%超100%未満 ×:フィレット形成率60%以下
【0046】*ろう付方法* ・炉中:Nガス(純度99.999%)雰囲気中で6
00℃(ろう材溶融後)で5分間保持し、ろう付する。 ・トーチ:大気中にてブタンガス炎でろう付する。
【0047】
【発明の効果】本発明は優れたろう付性を示し、ろう付
時の分解性がよく、煤煙や特異臭を発生しない。また分
解残渣生成がなく良好なろう付ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アルミニウムろうペーストの性状評価に使用
したTジョイントの上面図である。
【図2】 Tジョイントの正面図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム試験板 2 アルミニウム試験板 3 ろう材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 氏江 達之 大阪府大阪市中央区久太郎町三丁目6番8 号 東洋アルミニウム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアルキレンオキシドを主要構成
    成分とする平均分子量10万〜500万の有機高分子
    0.5〜70重量%; (B)有機溶剤30〜99.5重量%; (A)及び(B)からなるビヒクル25〜90重量%とフ
    ッ化物系フラックス10〜75重量%とを含有するアル
    ミニウムろう付用フラックス組成物及び該組成物100
    重量部に対して、更にアルミニウム合金ろう粉末を10
    重量部以下を配合するアルミニウムろう付用フラックス
    組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のアルミニウムろう付用
    フラックス組成物とアルミニウム合金ろうとをろう付さ
    れるべきアルミニウム材間のろう付すべき箇所に介在さ
    せろう付用合金の融点以上に加熱することを特徴とする
    アルミニウム部材のろう付方法。
JP22395A 1995-01-05 1995-01-05 アルミニウムろう付用フラックス組成物 Pending JPH08187594A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6059174A (en) * 1997-05-06 2000-05-09 Showa Aluminum Corporation Flux composition for brazing of aluminum material and method for brazing of aluminum material
JP2001226540A (ja) * 2000-02-17 2001-08-21 Toyo Aluminium Kk アルミニウムろう付用フラックス組成物、その塗膜、及びろう付方法
CN114952077A (zh) * 2022-04-14 2022-08-30 天诺光电材料股份有限公司 一种复合钎焊膏及其制备方法和应用

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