JPH0818905B2 - ダイヤモンドの合成方法および合成装置 - Google Patents

ダイヤモンドの合成方法および合成装置

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JPH0818905B2
JPH0818905B2 JP62099118A JP9911887A JPH0818905B2 JP H0818905 B2 JPH0818905 B2 JP H0818905B2 JP 62099118 A JP62099118 A JP 62099118A JP 9911887 A JP9911887 A JP 9911887A JP H0818905 B2 JPH0818905 B2 JP H0818905B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、化学気相析出法によるダイヤモンドの合
成方法および合成装置に関する。
[従来の技術およびその問題点] 近年、ダイヤモンドの合成技術が著しい発展を遂げつ
つある。
そして、これまでに、たとえば化学気相析出法(CVD
法)、イオンビーム法、化学輸送法などの種々の合成技
術が知られるに至っている。
特に、低温において化学気相析出法によりダイヤモン
ド薄膜を形成する方法は、連続操業が容易で工業的に有
利なことから、最近、注目を浴びている。
一方、このCVD法の工業化にあたっては、いかにして
混合ガスを活性化状態にするかが重要な問題である。そ
の方法としては、混合ガスを、赤熱したフィラメント
の近傍を通過させることによって活性化状態に導く熱CV
D法、混合ガスの導入部に高周波を印加し、そこで高
周波によるプラズマを形成することによって混合ガスを
活性化状態に導く高周波プラズマCVD法、マイクロ波
をガス導入部へ導入し、そこでマイクロ波によるプラズ
マを形成することによって混合ガスを活性化状態に導く
マイクロ波プラズマCVD法が知られている。
これらの中でも、特にマイクロ波プラズマCVD法は、
活性化状態の再現性に優れるとともに、消耗部品がない
ことから有望視されている。
しかしながら、従来のマイクロ波プラズマCVD法にお
いては、一基のマイクロ波発振器から発振されるマイク
ロ波をそのままプラズマ発生装置に導入していたので
(特開昭59−91100号公報参照。)、ダイヤモンド薄膜
を同時に大量に製造するためには、マイクロ波発振器と
プラズマ発生器とを一組とする多数組の装置を必要とし
た。したがって、生産効率が低く工業的に不利であると
いう問題を有していた。
[発明の目的] この発明の目的は、前記問題を解消し、マイクロ波プ
ラズマCVD法によりダイヤモンド薄膜の大量生産が可能
であって、工業的に有利なダイヤモンドの製造方法を提
供するとともに、この方法の実施に好適な製造装置を提
供することである。
[前記目的を達成するための手段] 前記目的を達成するためのこの第1の発明の概要は、
プラズマ発生装置内で、マイクロ波の照射により水素ガ
スと炭素源ガスとから得られたプラズマを、基板表面に
導入することにより、基板表面にダイヤモンドを析出さ
せるダイヤモンドの合成方法において、1基のマイクロ
波発振器から発振したマイクロ波を、分岐された各マイ
クロ波が同一の強度となるように複数に分岐させ、分岐
された各マイクロ波を複数の同一負荷のプラズマ発生装
置に導くようにしたことを特徴とするダイヤモンドの合
成方法であり、 第2の発明の概要は、マイクロ波を発振するマイクロ
波発振器と、このマイクロ波発振器から発振されたマイ
クロ波を、分岐された各マイクロ波が同一の強度となる
ように複数に分岐させる分岐導波管と、この分岐導波管
に接続されると共にダイヤモンド析出用の基板をそれぞ
れ有する複数の同一負荷のプラズマ発生装置とを備えて
なることを特徴とするダイヤモンド合成装置である。
この発明に係る合成方法を、この第2発明の一例であ
るダイヤモンド合成装置と共に説明する。
第1図(イ)に示すように、このダイヤモンド合成装
置は、1基のマイクロ波発振器1と1基の分岐導波管2
と2基のプラズマ発生装置3とを備えるものである。
前記マイクロ波発振器1は、マイクロ波帯(周波数10
00MHz〜100GHz)で発振機能を有するものであり、具体
例としては、速度変調管、クライストロン、マグネトロ
ンなど従来から公知のマイクロ波管が挙げられる。
この発明においては、マイクロ波のうち、特にISM周
波数帯を好適に用いることができる。
第1図(イ)に示す前記分岐導波管2は、マイクロ波
発振器1で発振したマイクロ波を分岐された各マイクロ
波が同一の強度となるように均等に二方向に分岐して、
分岐した2方向のマイクロ波それぞれを同一負荷の各プ
ラズマ発生装置3に導くように形成してなる。この例で
は、このマイクロ波発振器1から発振されるメイクロ波
を均一に二方向に分岐させる二方向分岐導波管として示
しているが、一方向のマイクロ波を、分岐された各マイ
クロ波が同一強度となるように3方向以上に分岐させる
ときには、たとえばT分岐管、Eコーナー変換導波管、
三分岐管、あるいはこれらの組み合せによることも可能
である。
また、分岐導波管の組み合せにより、マイクロ波を、
分岐された各マイクロ波が同一の強度となるように分岐
させることができるのは勿論、所望の比率の強度に分岐
させることもできる。
この発明においては、前記分岐導波管2により、分岐
された各マイクロ波が同一強度となるように複数方向に
分岐したマイクロ波を、前記分岐導波管2に接続した複
数の同一負荷のプラズマ発生装置3に導き、同一負荷の
各プラズマ発生装置3内に供給された水素ガスと炭素源
ガスとの混合ガスに一定の強度を有するマイクロ波を照
射してプラズマを形成することによって該混合ガスを活
性化状態にする。
第1図(ロ)に示したように前記同一負荷のプラズマ
発生装置3は、水素ガスと炭素源ガスとの混合ガスを反
応室4へ供給するガス供給装置5と、使用後の反応ガス
を反応室4から外部へ排出する排気装置6とを有し、反
応室4には、表面にダイヤモンドを析出させる基板7が
内蔵されている。基板7は必要に応じて、たとえば加熱
炉により加熱して使用する。
基板7には特に限定はなく、たとえば、ガラス、シリ
コン、金属などの従来から使用されているものを用いる
ことができる。
また、混合ガスの供給量および排出量は、それぞれ供
給量調整弁8または排出量調整弁9により調節可能であ
る。
前記反応装置3と前記分岐導波管2との接続は、それ
自体公知のアプリケーターを介して行なわれる。
この発明においては、1基の前記マイクロ波発振器か
ら発振されるマイクロ波を、分岐された各マイクロ波が
同一強度となるように複数の前記同一負荷のプラズマ発
生装置の反応室に供給される水素ガスと炭素源ガスとの
混合ガスへの照射強度が、通常、それぞれ0.1kw以上、
好ましくは、それぞれ0.2kw以上になるように分岐して
用いる。前記プラズマ発生装置1基あたりの照射強度が
0.1kw未満の場合には、ダイヤモンドの析出速度が遅く
なったり、ダイヤモンドが析出しないことがある。
前記水素ガスは、前記炭素源ガスと混合して用いるも
のであり、マイクロ波の照射によって原子状水素等を形
成する。
この原子状水素等は、ダイヤモンドの析出と同時に析
出する黒鉛構造の炭素を除去する作用と析出したダイヤ
モンド結晶中の炭素原子のSP3構造を高温においても維
持する作用とを有するものである。
前記炭素源ガスとしては、たとえばメタン、エタン、
プロパン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレ
ン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;
アセチレン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタ
ジエ等のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シ
クロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環
式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレ
ン等の芳香族炭化水素;アセトン、ジエチルケトン、ベ
ンゾフェノン等のケトン類;メタノール、エタノール等
のアルコール類;トリメチルアミン、トリエチルアミン
などのアミン類;炭酸ガス、一酸化炭素などを挙げるこ
とができる。
これらは、1種単独で用いることもできるし、2種以
上を併用することもできる。
これらの中でも、好ましいのはメタン、エタン、プロ
パン等のパラフィン系炭化水素、アセトン、ベンゾフェ
ノンなどのケトン類およびトリメチルアミン、トリエチ
ルアミンなどのアミン類であり、特に好ましいのはメタ
ン、アセトン、メタノール、トリメチルアミンである。
前記水素ガス中の炭素源ガスの濃度は、通常、0.1〜2
0モル%、好ましくは0.2〜10モル%である。この濃度が
0.1モル%より少ない場合には、ダイヤモンドの析出速
度が遅くなったり、ダイヤモンドが析出しないことがあ
る。一方、20モル%を超える場合には、黒鉛などの非ダ
イヤモンド炭素が析出することがある。
この発明の方法における反応圧力、すなわち反応室内
の圧力は、通常、0.001〜1000torr、好ましくは1〜800
torrである。反応圧力が0.001torrよりも低い場合に
は、ダイヤモンドの析出速度が遅くなったり、ダイヤモ
ンドが析出しないことがある。
前記基板表面の温度は、通常、400℃〜1000℃、好ま
しくは600℃〜950℃である。この温度が400℃より低い
場合には、ダイヤモンドの析出速度が遅くなったり、ダ
イヤモンドが析出しないことがある。一方、1000℃を超
える場合には、析出したダイヤモンドが逆にエッチング
により削られ、ダイヤモンドの析出速度が遅くなること
がある。
この発明の合成装置によりダイヤモンドを製造するに
は以下のようにすればよい。
前記水素ガスと前記炭素源ガスとの混合ガスを、第1
図(ロ)に示した同一負荷のプラズマ発生装置3の反応
室4内へガス供給装置5を用いて供給する。
続いて、反応室4内に供給された混合ガスにマイクロ
波発振器1から発振されるマイクロ波を分岐導波管2に
より、分岐された各マイクロ波が同一の強度となるよう
に分岐し、同一負荷の各プラズマ発生装置3に照射して
プラズマを形成することにより、混合ガスを活性化状態
にする。
活性化状態にある混合ガスは基板7の表面に達し、こ
の基板の表面にダイヤモンドを析出させる。
使用後の反応ガスは、排気装置6により排出する。
第2の発明の合成装置により第1の発明の方法を実施
すると、複数のダイヤモンド薄膜を同時に得ることがで
き、得られたダイヤモンド薄膜はたとえば切削工具(バ
イト)のコーティングなどに好適に利用することができ
る。
[発明の効果] この発明によると、 (1) 複数のダイヤモンド薄膜を同時に製造すること
ができるので、工業的に有利なダイヤモンドの合成方法
を提供することができ、 (2) また、この製造方法においてはマイクロ波を分
岐して用いるだけでよいので、合成装置の簡略化を図る
ことができ、 (3) さらに、この合成方法の実施に使用する合成装
置においては一基のマイクロ波発振器を複数のプラズマ
発生装置で共用するので、生産効率に優れる、 等の種々の効果を有するダイヤモンドの合成方法および
合成装置を提供することができる。
[実施例] 次いで、この発明の実施例を示し、この発明について
さらに詳しく説明する。
(実施例1) 基板にシリコンウェハーを用いた反応管中に、メタン
ガスおよび水素ガスを、それぞれ導入した。
次いで、マイクロ波発振器の出力を2.4kwとし、第1
二方向分岐導波管で前記出力を、分岐された各でマイク
ロ波が同一の強度となるように二方向に分岐してからさ
らに二組みの第2二方向分岐導波管で前記2出力を二方
向に分岐することにより、分岐された各マイクロ波が同
一強度になるように4出力に分岐して、各反応管に0.6k
wつづ供給して放電を行なった。このときの、メタンガ
ス量は0.5sccm、水素ガス量は100sccmであった。
この状態で4時間析出を行なうことにより、4枚の各
基板上にそれぞれ厚み2μmの薄膜を同時に得た。
得られた薄膜につき、ラマン分光分析により分析を行
なったところ、いずれの薄膜にもダイヤモンド以外の不
純物が存在していないことが確認された。
(実施例2) 前記実施例1において、メタンガスをアセントに代え
た以外は、前記実施例1と同様にして実施して、4枚の
各基板上にそれぞれ厚み10μmの薄膜を同時に得た。得
られた薄膜につき、ラマン分光分析により分析を行なっ
たところ、いずれの薄膜にもダイヤモンド以外の不純物
が存在していないことが確認された。
【図面の簡単な説明】 第1図(イ)は、この発明のダイヤモンドの合成装置の
構成を示す概念図であり、同図(ロ)は同装置を構成す
るプラズマ発生装置の一例を示す説明図である。 1……マイクロ波発振器、 2……分岐導波管、 3……プラズマ発生装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマ発生装置内で、マイクロ波の照射
    により水素ガスと炭酸源ガスとから得られたプラズマ
    を、基板表面に導入することにより、基板表面にダイヤ
    モンドを析出させるダイヤモンドの合成方法において、
    1基のマイクロ波発振器から発振したマイクロ波を、分
    岐された各マイクロ波が同一の強度となるように複数に
    分岐させ、分岐させた各マイクロ波を複数の同一負荷プ
    ラズマ発生装置に導くようにしたことを特徴とするダイ
    ヤモンドの合成方法。
  2. 【請求項2】マイクロ波を発振するマイクロ波発振器
    と、このマイクロ波発振器から発振されたマイクロ波
    を、分岐された各マイクロ波が同一の強度となるように
    複数に分岐させる分岐導波管と、この分岐導波管に接続
    されると共にダイヤモンド析出用の基板をそれぞれ有す
    る複数の同一負荷のプラズマ発生装置とを備えてなるこ
    とを特徴とするダイヤモンド合成装置。
JP62099118A 1987-04-22 1987-04-22 ダイヤモンドの合成方法および合成装置 Expired - Lifetime JPH0818905B2 (ja)

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