JPH08191802A - 血圧監視装置 - Google Patents

血圧監視装置

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JPH08191802A
JPH08191802A JP7004802A JP480295A JPH08191802A JP H08191802 A JPH08191802 A JP H08191802A JP 7004802 A JP7004802 A JP 7004802A JP 480295 A JP480295 A JP 480295A JP H08191802 A JPH08191802 A JP H08191802A
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親男 原田
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芳久 三輪
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体に負担を強いることなく高い血圧監視精
度が得られる血圧監視装置を提供する。 【構成】 第1記憶手段58に記憶されているカフ圧力
Pmsn と脈波の振幅Ams n との関係を基準とする振幅ウ
インドウWA およびカフ圧ウインドウWP が設定され
る。そして、血圧変化判定手段72では、上記振幅ウイ
ンドウWA およびカフ圧ウインドウWP 内において第2
記憶手段60に記憶されているカフ圧力Pmm m および脈
波の振幅Ammm を示す点の数に基づいて、被測定者の血
圧変動の有無が判定される。したがって、脈波振幅およ
びそのときのカフ圧力により血圧測定時を基準とする変
化が把握されるので、血圧変化に関して比較的高い監視
精度が得られる一方、その監視のために圧力が加えられ
るカフには、生体の平均血圧値よりも低い所定の圧力値
が加えられるに過ぎないので、生体に負担を強いること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体に負担をかけない
で生体の血圧値を監視する血圧監視装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】生体の血圧値を連続的に監視するに際し
ては、生体の一部に巻回されたカフを有する自動血圧測
定装置を用い、その自動血圧測定装置による血圧測定を
所定の周期で繰り返し開始させて血圧値を測定する場合
が多い。しかし、このような場合には、血圧監視の精度
を高めるために測定間隔を短くすると、カフの生体に対
する圧迫頻度が高くなるので大きな負担を生体に強いる
欠点がある。
【0003】これに対し、生体の一部に装着されたカフ
を比較的低い所定の値に加圧し、そのカフに発生する圧
力振動である脈波を検出し、その脈波の大きさに基づい
て血圧値を推定することにより血圧監視を行う装置が提
案されている。たとえば、特開昭61−103432号
公報や特開昭60−241422号公報に記載されたも
のがそれである。
【0004】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、上記従来の血
圧監視装置では、生体への負担を軽減するために可及的
にカフの圧力を低く設定すると、血圧値の変化に対応し
た脈波振幅の変化が現れ難く、充分な血圧監視精度が得
られない場合があった。すなわち、カフから得られる脈
波振幅は、所定の正常時血圧値においてたとえば図14
の実線に示す脈波振幅の包絡線のようにカフの圧力に対
して変化するが、血圧値が低下すると図14の一点鎖線
に示す脈波振幅の包絡線のように変化する性質があるこ
とから、図14のPK に示すように比較的低く設定した
カフの圧力で脈波振幅を検出する場合には、血圧値の変
化に対する振幅の変化が少ないので、そのような低い設
定圧PK にて血圧監視する場合には、充分な精度が得ら
れなかったのである。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、生体に負担を強
いることなく高い血圧監視精度が得られる血圧監視装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための請求項1に示す発明の要旨とするところは、
生体の一部に巻回されたカフの圧迫圧力をその生体の最
高血圧値以上の値まで変化させることによりその生体の
血圧値を測定する血圧値測定手段を備えて生体の血圧値
を監視する血圧監視装置であって、(a) 前記血圧値測定
手段による血圧測定の後において、前記カフ圧力を所定
の休止期間をおいて前記生体の平均血圧値以下の所定の
圧力値まで繰り返し変化させるカフ圧力制御手段と、
(b) 前記血圧値測定手段による血圧測定過程において前
記カフの圧力振動である脈波が出現したときのカフ圧力
および脈波の大きさの第1の関係を示す曲線の立上り形
状と、前記カフ圧力が前記カフ圧力制御手段により変化
させられたときに得られたカフ圧力および脈波の大きさ
の第2の関係を示す曲線の立上り形状との間のずれに基
づいて、前記生体の血圧値の変化を判定する血圧変化判
定手段とを、含むことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、カフ圧力制御手段により、
前記血圧値測定手段による血圧測定の後において、前記
カフ圧力が所定の休止期間をおいて前記生体の平均血圧
値以下の所定の圧力値まで繰り返し変化させられる一
方、血圧変化判定手段により、前記血圧値測定手段によ
る血圧測定過程において前記カフの圧力振動である脈波
が出現したときのカフ圧力および脈波の大きさの第1の
関係を示す曲線の立上り形状と、前記カフ圧力が前記カ
フ圧力制御手段により変化させられたときに得られたカ
フ圧力および脈波の大きさの第2の関係を示す曲線の立
上り形状との間のずれに基づいて、前記生体の血圧値の
変化が判定される。すなわち、第1の関係を示す曲線の
立上り形状と第2の関係を示す曲線の立上り形状との間
のずれが予め定められた判断基準値を超えると、生体の
血圧値が変化したと判定される。
【0008】
【第1発明の効果】したがって、上記請求項1の発明に
よれば、第1の関係を示す曲線の立上り形状と第2の関
係を示す曲線の立上り形状との間のずれに基づいて生体
の血圧値の変化が判定されることから、脈波発生時のカ
フ圧力および脈波の大きさの関係を示す曲線の立上り形
状について血圧測定時を基準とするずれが把握されるの
で、血圧変化に関して比較的高い監視精度が得られるの
である。また、その監視のために圧力が加えられるカフ
には、生体の平均血圧値よりも低い所定の圧力値が加え
られるに過ぎないので、生体に負担を強いることがな
い。
【0009】
【課題を達成するための第2の手段】また、請求項2に
示す発明の要旨とするところは、前記第1発明の血圧変
化判定手段が、(c) 前記血圧値測定手段による血圧測定
過程において順次発生する前記カフの圧力振動である脈
波が出現したときのカフ圧力およびその脈波の大きさを
逐次記憶する第1記憶手段と、(d) 前記カフ圧力制御手
段によりカフの圧力が変化させられたときに順次発生す
る脈波が出現したときのカフ圧力および脈波の大きさを
逐次記憶する第2記憶手段と、(e) 前記第1記憶手段に
記憶されているカフ圧力と脈波の大きさとの第1の関係
を示す立上り線を基準として、振幅方向に所定幅を有す
る振幅ウインドウを設定する振幅ウインドウ設定手段
と、(f) その振幅ウインドウ設定手段により設定された
振幅ウインドウ内において前記第2記憶手段に記憶され
ているカフ圧力および脈波の大きさを示す点の数が、予
め設定された判断基準値を超えたか否かに基づいてずれ
を判定するずれ判定手段とを、含むことにある。
【0010】
【作用】このようにすれば、血圧値測定手段による血圧
測定過程において、カフの圧力振動である脈波が出現し
たときのカフ圧力およびその脈波の大きさが第1記憶手
段に記憶され、カフ圧力制御手段によりカフの圧迫圧力
が生体の平均血圧値以下の値に変化させられたときの、
脈波が出現したときのカフ圧力および脈波の大きさが第
2記憶手段に記憶される。第1記憶手段に記憶されてい
るカフ圧力と脈波の大きさとの関係を基準とする振幅ウ
インドウが振幅ウインドウ設定手段により設定される。
そして、ずれ判定手段では、振幅ウインドウ設定手段に
より設定された振幅ウインドウ内において前記第2記憶
手段に記憶されているカフ圧力および脈波の大きさを示
す点の数が、予め設定された判断基準値を超えたか否か
に基づいてずれが判定される。
【0011】
【第2発明の効果】したがって、上記請求項2の発明に
よれば、振幅ウインドウ設定手段により設定された振幅
ウインドウ内において前記第2記憶手段に記憶されてい
るカフ圧力および脈波の大きさを示す点の数に基づいて
前記生体の血圧値の変化が判定されることから、脈波発
生時の振幅について血圧測定時を基準とする変化が把握
されるので、血圧変化に関して比較的高い監視精度が得
られるのである。また、その監視のために圧力が加えら
れるカフには、生体の平均血圧値よりも低い所定の圧力
値が加えられるに過ぎないので、生体に負担を強いるこ
とがない。
【0012】ここで、上記請求項2の発明の他の態様で
は、好適には、前記第1記憶手段に記憶されているカフ
圧力と脈波の大きさとの関係を基準とするカフ圧ウイン
ドウを設定するカフ圧ウインドウ設定手段が含まれ、前
記血圧変化判定手段は、そのカフ圧ウインドウ設定手段
により設定されたカフ圧ウインドウ内において前記第2
記憶手段に記憶されているカフ圧力および脈波の大きさ
を示す点の数と、前記振幅ウインドウ設定手段により設
定された振幅ウインドウ内において前記第2記憶手段に
記憶されているカフ圧力および脈波の大きさを示す点の
数とに基づいて前記生体の血圧値の変化を判定する。こ
のようにすれば、脈波発生時のカフ圧についても血圧測
定時を基準とする変化が把握されるので、血圧測定時を
基準とする脈波振幅の変化と合わせることにより、一層
高い監視精度が得られる。
【0013】また、好適には、前記振幅ウインドウ設定
手段は、前記第1記憶手段に記憶されているカフ圧力と
脈波の大きさとの関係のうち前記生体の平均血圧より低
いカフ圧力領域の関係を示す近似線を、たとえば最小自
乗近似線或いは回帰直線を求めることにより算出する近
似線算出手段と、その近似線を中心としてそれから脈波
振幅方向に設定された所定幅の振幅値範囲を脈波振幅方
向の境界とする振幅ウインドウを算出する振幅ウインド
ウ算出手段とから構成される。このようにすれば、振幅
ウインドウが正確に設定される。
【0014】また、好適には、前記カフ圧ウインドウ設
定手段は、前記第1記憶手段に記憶されているカフ圧力
と脈波の大きさとの関係のうち前記生体の平均血圧より
低いカフ圧力領域の関係を示す近似線を、たとえば最小
自乗近似線或いは回帰直線を求めることにより算出する
近似線算出手段と、その近似線を中心としてそれからカ
フ圧方向に設定された所定幅のカフ圧範囲をカフ圧方向
の境界とするカフ圧ウインドウを算出するカフ圧ウイン
ドウ算出手段とから構成される。このようにすれば、カ
フ圧ウインドウが正確に設定される。
【0015】
【課題を達成するための第3の手段】また、請求項3に
示す発明の要旨とするところは、前記第1発明の血圧変
化判定手段が、(g) 前記血圧値測定手段による血圧測定
過程において順次発生する前記カフの圧力振動である脈
波が出現したときのカフ圧力および脈波の大きさを逐次
記憶する第1記憶手段と、(h) そのカフ圧力制御手段に
よりカフの圧力が変化させられたときに順次発生する脈
波が出現したときのカフ圧力および脈波の大きさを逐次
記憶する第2記憶手段と、(i) 所定のカフ圧区間におい
て、前記第1記憶手段に記憶されているカフ圧力と脈波
の大きさとの第1の関係を示す第1立上り線と、前記第
2記憶手段に記憶されているカフ圧力と脈波の大きさと
の第2の関係を示す第2立上り線とにより囲まれた面積
を算出する面積算出手段と、(j)その面積算出手段によ
り算出された面積の大きさに基づいてずれを判定するず
れ判定手段とを、含むことにある。
【0016】
【作用】このようにすれば、血圧値測定手段による血圧
測定過程において、カフの圧力振動である脈波が出現し
たときのカフ圧力およびその脈波の大きさが第1記憶手
段に記憶され、カフ圧力制御手段によりカフの圧迫圧力
が生体の平均血圧値以下の値に変化させられたときの、
脈波が出現したときのカフ圧力および脈波の大きさが第
2記憶手段に記憶される。面積算出手段では、所定のカ
フ圧区間において、第1記憶手段に記憶されているカフ
圧力と脈波の大きさとの第1の関係を示す第1立上り線
と、第2記憶手段に記憶されているカフ圧力と脈波の大
きさとの第2の関係を示す第2立上り線とにより囲まれ
た面積が算出される。そして、ずれ判定手段では、面積
算出手段により算出された面積の大きさに基づいてずれ
が判定される。
【0017】
【第3発明の効果】したがって、上記請求項3の発明に
よれば、第1立上り線と第2立上り線とにより囲まれた
面積の大きさに基づいて前記生体の血圧値の変化が判定
されることから、脈波発生時の振幅について血圧測定時
を基準とする変化が把握されるので、血圧変化に関して
比較的高い監視精度が得られるのである。また、その監
視のために圧力が加えられるカフには、生体の平均血圧
値よりも低い所定の圧力値が加えられるに過ぎないの
で、生体に負担を強いることがない。
【0018】ここで、上記請求項3の発明の他の態様で
は、好適には、前記面積算出手段は、前記第1立上り線
よりも脈波振幅が大きい側に位置する第1面積と、前記
第2立上り線よりも脈波振幅が大きい側に位置する第2
面積とを算出するものであり、前記血圧変化判定手段
は、その第1面積が第2面積よりも大きい場合には血圧
低下であると判定する血圧低下判定手段をさらに含む。
このようにすれば、血圧変化と同時にその血圧の変化傾
向が判定されるので、生体の血圧監視精度が一層高めら
れる。
【0019】また、前記面積算出手段は、前記第1立上
り線よりも脈波振幅が大きい側に位置する第1面積と、
前記第2立上り線よりも脈波振幅が大きい側に位置する
第2面積とを算出するものであり、前記血圧変化判定手
段は、第2面積が第1面積よりも大きい場合には血圧上
昇であると判定する血圧上昇判定手段をさらに含む。こ
のようにすれば、血圧変化と同時にその血圧の変化傾向
が判定されるので、生体の血圧監視精度が一層高められ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例である血圧監視装置
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0021】図1において、生体の上腕などを圧迫する
ためにそれに巻回されるカフ10は、ゴムシート或いは
ビニールシートのような弾性膜などにより構成された膨
張袋10aが伸縮不能な腕帯10b内に収容されること
により構成されている。このカフ10の膨張袋10a
は、圧力センサ12、空気ポンプ14、圧力制御弁16
と空気配管18を介して接続されている。圧力制御弁1
6は、生体に対するカフ10による圧迫圧力を制御する
ものであり、後述のカフ圧力制御手段56に対応してい
る。
【0022】上記圧力センサ12は、たとえば半導体圧
力検出素子を備えたものであり、カフ10内の圧力を検
出し、その圧力を表す圧力信号SPをローパスフィルタ
20、バンドパスフィルタ22へ供給する。ローパスフ
ィルタ20は、圧力信号SPに含まれる直流成分を弁別
してカフ10のカフ圧力(静圧)PC を取り出すもので
あり、カフ圧信号SKとしてA/D変換器24へ出力す
る。このローパスフィルタ20は、後述のカフ圧検出手
段50に対応している。
【0023】また、バンドパスフィルタ22は、圧力信
号SPに含まれるたとえば1乃至10Hzの周波数成分を
弁別して脈波成分を取り出し、脈波信号SM1としてA
/D変換器24へ出力する。生体の上腕などに巻回され
るカフ10には、動脈の脈動に基づいて心拍に同期した
圧力振動が発生するのである。上記バンドパスフィルタ
22は、血圧測定のためのカフ10の圧力の徐速圧力変
化(2乃至3mmHg/sec)中において心拍に同期してカフ
10に発生する圧力振動すなわち脈波振幅をモーション
アーチファクトノイズなどのノイズの影響なく取り出す
ことを目的とする比較的狭い周波数帯域特性を備えてい
る。なお、上記A/D変換器24には、上記2種類の入
力信号を時分割するマルチプレクサが含まれており、そ
れら2種類の入力信号を並列的にA/D変換する機能を
備えている。上記バンドパスフィルタ22は後述の脈波
検出手段52に対応している。
【0024】演算制御装置26は、CPU28、RAM
30、ROM32、出力インターフェース34、表示用
インターフェース36を含む所謂マイクロコンピュータ
であり、CPU28は、A/D変換器24から入力され
た信号を、RAM30の一時記憶機能を利用しつつ、予
めROM32に記憶されたプログラムに従って処理し、
出力インターフェース34を介して空気ポンプ14およ
び圧力制御弁16を駆動制御するとともに、表示用イン
ターフェース36を介して表示器38を駆動制御する。
この表示器38には、多数の画素によって数値や波形を
表示できる画像表示板が備えられるとともに、必要に応
じてインクによって記録紙面上に数値および波形を表示
できる印字機が備えられる。
【0025】モード切替スイッチ40は、1回測定モー
ドと連続監視モードとを切り替えるために操作されるも
のであり、1回測定モードまたは連続監視モードを指令
する信号を選択的にCPU28に供給する。また、起動
/停止スイッチ42は、その押圧操作毎に起動および停
止を交互に指令する信号をCPU28に供給する。
【0026】図2は、上記演算制御装置26の制御機能
の要部を説明する機能ブロック線図である。図の血圧監
視装置は、生体の一部に巻回されたカフ10の圧迫圧力
を変化させたときに、脈波検出手段52により検出され
た一連の脈波のうちの振幅変化率が最も大きい場所にお
いてカフ圧検出手段50により検出されたカフ圧を生体
の最高血圧値PSYS および最低血圧値PDIA として決定
し、最大振幅脈波の発生時のカフ圧を生体の平均血圧値
MEANとして決定する所謂オシロメトリック式の血圧値
測定手段54を備えている。この血圧値測定手段54
は、予め設定された測定周期毎に、または後述の血圧変
化判定手段72により生体の血圧値が大きく変化したこ
とが判定されたときにも血圧測定を直ちに実行する。
【0027】カフ圧力制御手段56は、図8に示すよう
に、血圧値測定手段54の血圧測定期間ではカフ10の
圧迫圧力を生体の最高血圧よりも高く設定された目標圧
CMまで急速昇圧したあとに2〜3mmHg/sec程度の速度
で徐速降下させる一方、血圧値測定手段54が血圧測定
を実行しない非測定期間においてはカフ10の圧迫圧力
を生体の平均血圧値PMEAN以下に定められた所定の監視
用目標カフ圧PCHまで所定の休止期間T1Mをおいて繰り
返し変化させ、その後に脈波振幅およびカフ圧を採取す
るためにカフ10の圧迫圧力を徐々に降圧させる。
【0028】第1記憶手段58は、血圧測定期間におい
て上記血圧値測定手段54により生体の血圧測定のため
にカフ10の圧迫圧力が徐速変化させられる過程におい
て、そのカフ10の圧力振動である脈波が出現したとき
のカフ圧力Pmsn (n=1〜j)およびその脈波の振幅
Amsn (n=1〜j)をそれぞれ記憶する。図3は、そ
のときのカフ圧の増加に伴って大きさが変化する脈波列
を示している。また、第2記憶手段60は、血圧値測定
手段54による血圧測定後の非測定期間において、血圧
監視のためにカフ圧力制御手段56によってカフ10の
圧力が監視用目標カフ圧PCHまで変化させられたとき
の、脈波が出現したときのカフ圧力Pmmm(m=1〜
k)および脈波の振幅Ammm (m=1〜k)をそれぞれ
記憶する。図4は、そのときのカフ圧の増加に伴って大
きさが変化する脈波列を示している。上記第1記憶手段
58には、カフ圧力Pmsn と脈波の大きさAmsn の第1
の関係が記憶され、第2記憶手段60には、カフ圧力P
mmm および脈波の振幅Ammm の第2の関係が記憶されて
いるのである。
【0029】振幅ウインドウ設定手段62は、第1記憶
手段58に記憶されているカフ圧力Pmsn と脈波の大き
さAmsn の第1の関係を基準とする振幅ウインドウWA
を設定する。この振幅ウインドウ設定手段62は、第1
記憶手段58に記憶されているカフ圧力Pmsn と脈波振
幅Amsn の第1の関係のうち被測定者の平均血圧値P
MEAN以下に定められた所定のカフ圧範囲たとえば監視用
目標カフ圧PCHより低く且つ最低血圧値PDIA より高い
領域における立上がり曲線形状を近似する近似線L
S を、最小自乗近似線或いは回帰直線などを算出するこ
とにより決定する近似線算出手段64と、その近似線L
S を中心としてそれから脈波振幅方向に設定された所定
幅HA の振幅値範囲を脈波振幅方向の境界とする振幅ウ
インドウWA を算出する振幅ウインドウ算出手段66と
を含む。
【0030】また、カフ圧ウインドウ設定手段68は、
第1記憶手段58に記憶されているカフ圧力Pmsn と脈
波の大きさAmsn の第1の関係を基準とするカフ圧ウイ
ンドウWP を設定する。このカフ圧ウインドウ設定手段
68は、前記近似線算出手段64と、その近似線算出手
段64により算出された近似線LS を中心としてそれか
らカフ圧方向に設定された所定幅HP のカフ圧範囲をカ
フ圧方向の境界とするカフ圧ウインドウWP を算出する
カフ圧ウインドウ算出手段70とを含むものである。図
5は、血圧測定時に記憶されたカフ圧力Pmsn および脈
波振幅Amsn を示す各点(○印)と、それから求められ
た近似線LS 、振幅ウインドウWA 、およびカフ圧ウイ
ンドウWP とをそれぞれ示している。
【0031】血圧変化判定手段72は、血圧値測定手段
54による血圧測定過程においてカフ10の圧力振動で
ある脈波が出現したときのカフ圧力およびその脈波の大
きさの第1の関係を示す曲線の立上り形状(図3)と、
カフ圧力が前記カフ圧力制御手段56により変化させら
れたときに得られたカフ圧力および脈波の大きさの第2
の関係を示す曲線の立上り形状(図4)との間のずれに
基づいて、生体の血圧値の変化を判定する。すなわち、
血圧変化判定手段72は、前記第1記憶手段58および
第2記憶手段60と、前記振幅ウインドウ設定手段62
およびカフ圧ウインドウ設定手段68と、ずれ判定手段
74とから構成されており、そのずれ判定手段74は、
振幅ウインドウ設定手段62により設定された振幅ウイ
ンドウW A 内において第2記憶手段60に記憶されてい
るカフ圧力Pmmm (m=1〜k)および脈波の振幅Amm
m (m=1〜k)を示す点の数と、カフ圧ウインドウ設
定手段68により設定されたカフ圧ウインドウWP 内に
おいて第2記憶手段60に記憶されているカフ圧力Pmm
m (m=1〜k)および脈波の振幅Ammm (m=1〜
k)を示す点の数とに基づいて、上記第1の関係を示す
曲線の立上り形状と第2の関係を示す曲線の立上り形状
とのずれを検出し或いは判定する。このずれ判定手段7
4によりずれが判定された場合すなわち生体の血圧変動
が血圧変化判定手段72により判定された場合は、血圧
値再測定手段76によって直ちに前記血圧値測定手段5
4によるカフ10を用いた血圧測定が実行されて、被測
定者の血圧変化時の血圧値が表示器38に表示される。
【0032】図6は、上記演算制御装置26の制御作動
の要部を説明するフローチャートである。図7は、図6
のステップS9の血圧値異常変化判定ルーチンを示す図
である。
【0033】図6において、図示しないステップにおい
て血圧監視装置の起動/停止スイッチ42が操作された
ことが判断され且つモード切換スイッチ40により連続
監視モードが選択されたことが判断されると、前記血圧
値測定手段54に対応するステップS1の血圧測定ルー
チンが実行される。このステップS1では、図8の血圧
測定期間に示されるように、カフ10の圧迫圧力PC
生体の最高血圧よりも高く設定された目標圧PCMまで急
速昇圧させられた後に、2〜3mmHg/sec程度の速度で徐
速降下させられる。この徐速降下過程において発生する
脈波列(図3)の振幅が急激に増加したときのカフ圧が
最高血圧値PSYS として決定され、その脈波列の振幅が
急激に減少したときのカフ圧が最低血圧値PDIA として
決定され、最大振幅の脈波が発生したときのカフ圧が平
均血圧値PMEANとして決定される。そして、血圧値の決
定が完了すると、カフ10の圧迫圧力PC が急速に降下
させられる。
【0034】次いで、ステップS2では、上記血圧測定
期間のカフ10の圧迫圧力が徐速変化させられる過程に
おいて、そのカフ10の圧力振動である脈波が出現した
ときのカフ圧力Pmsn (n=1〜j)およびその脈波の
振幅Amsn (n=1〜j)がRAM30の所定の記憶場
所にそれぞれ記憶される。図3は、このステップS2に
おいて記憶された脈波列の一例を示している。このた
め、このステップS2において用いられたRAM30内
の所定の記憶場所が前記第1記憶手段58に対応してい
る。
【0035】続くステップS3では、タイマカウンタC
Tの内容が予め設定された時間間隔T1M以上となったか
否かが判断される。タイマカウンタCTは、ステップS
1の血圧測定が実行された後の経過時間を計数するため
のものであり、時間間隔T1Mは、血圧測定が実行された
後の血圧監視間隔に対応する値である。当初は上記ステ
ップS3の判断が否定されるので、ステップS4におい
て上記タイマカウンタCTの内容に「1」が加算された
後、上記ステップS3以下が繰り返し実行される。
【0036】ステップS1の血圧測定が実行されてから
の経過時間が予め設定された時間間隔T1Mに到達して、
上記ステップS3の判断が肯定されると、ステップS5
において血圧監視のためにカフ10の圧迫圧力PC が急
速に上昇させられた後、ステップS6においてカフ10
の圧迫圧力PC が平均血圧値PMEAN以下に定められた所
定値PCHまで到達したか否かが判断され、このステップ
S6の判断が肯定されると、ステップS7においてカフ
10の圧迫圧力PC が2〜3mmHg/sec程度の速度で徐速
降下させられる。図8の血圧監視区間はこの状態を示し
ている。
【0037】次いで、ステップS8では、上記血圧監視
区間のカフ10の圧迫圧力が徐速変化させられる過程に
おいて、脈波が出現したときのカフ圧力Pmmm (m=1
〜k)および脈波の振幅Ammm (m=1〜k)がRAM
30の所定の記憶場所に記憶される。このため、このス
テップS8において用いられたRAM30内の所定の記
憶場所が前記第2記憶手段60に対応している。
【0038】次いで、ステップS9の血圧値変化判定ル
ーチンが実行され、生体の血圧値が異常に変化したか否
かが判定される。この血圧値変化判定ルーチンはたとえ
ば図7に示すように実行される。すなわち、先ず、前記
近似線算出手段64に対応するステップS9−1では、
RAM30の所定の記憶場所(第1記憶手段58)に記
憶されているカフ圧力Pmsn と脈波の大きさAmsn の関
係のうち被測定者の平均血圧値PMEAN以下に定められた
所定の監視用目標カフ圧PCHより低いカフ圧力領域の関
係を示す近似線LS が、最小自乗近似線或いは回帰直線
などを算出することにより決定される。
【0039】次いで、前記振幅ウインドウ算出手段66
に対応するステップS9−2では、上記近似線LS を中
心としてそれから脈波振幅方向に設定された所定幅HA
(例えば近似線LS の上下30%)の振幅値範囲を脈波
振幅方向の境界とする振幅ウインドウWA が算出され
る。また、前記カフ圧ウインドウ算出手段70に対応す
るステップS9−3では、上記近似線LS を中心として
それからカフ圧方向に設定された所定幅HP (例えば近
似線LS の左右30%)のカフ圧範囲をカフ圧方向の境
界とするカフ圧ウインドウWP が算出される。
【0040】続くステップS9−4では、RAM30の
所定の記憶場所(第2記憶手段60)に記憶されている
圧力Pmmm (m=1〜k)および脈波の振幅Ammm (m
=1〜k)を示す点(図5の□印)のうち、上記振幅ウ
インドウWA 内に存在する割合が予め設定された判断基
準値A以上あるか否かが判断されるとともに、ステップ
S9−5では、それらの点のうち、上記カフ圧ウインド
ウWP 内に存在する割合が予め設定された判断基準値B
以上あるか否かが判断される。上記判断基準値Aおよび
Bは、監視対象とされている被測定者の血圧変動の有無
を判定するための値であり、たとえば50%程度の値が
用いられる。本実施例では、上記ステップS9−4およ
びステップS9−5が前記ずれ判定手段74に対応して
いる。
【0041】上記ステップS9−4およびステップS9
−5のいずれか一方の判断が肯定された場合は、ステッ
プS9−6において血圧変動なしと判定されるが、ステ
ップS9−4およびステップS9−5の判断が共に否定
された場合は、ステップS9−7において血圧変動あり
と判定される。
【0042】上記において被測定者の血圧値の異常変化
が判定されない場合には、図6のステップS9の判断が
否定されるので、ステップS10において前記タイマカ
ウンタCTの内容が「0」にクリアされた後、前記ステ
ップS3以下が繰り返し実行される。しかし、上記ステ
ップS9の判断が肯定された場合には、ステップS11
において生体の血圧値異常が表示器38に出力されると
同時に、ステップS1と同様の血圧測定が再び実行され
て異常時の血圧値が表示器38に表示される。この再血
圧測定は、図8の血圧測定期間のうちの右端に位置する
ものが該当している。本実施例では、ステップS11
は、生体の血圧異常判定時において直ちに血圧測定を実
行する血圧値再測定手段76に対応している。
【0043】上述のように、本実施例によれば、血圧値
測定手段54に対応するステップS1による血圧測定過
程において、カフの圧力振動である脈波が出現したとき
のカフ圧力Pmsn と脈波の大きさAmsn が第1記憶手段
58に記憶され、カフ圧力制御手段56によりカフの圧
迫圧力PC が被測定者の平均血圧値PMEAN以下に設定さ
れた値PCHに変化させられたときの、脈波が出現したと
きのカフ圧力Pmmm および脈波の振幅Ammm が第2記憶
手段60に記憶される。振幅ウインドウ設定手段62に
対応するステップS9−1およびステップS9−2で
は、第1記憶手段58に記憶されているカフ圧力Pmsn
と脈波の大きさAmsn との関係を基準とする振幅ウイン
ドウWA が設定される。また、カフ圧ウインドウ設定手
段68に対応するステップS9−1およびステップS9
−3では、第1記憶手段58に記憶されているカフ圧力
Pmsn と脈波の大きさAmsn との関係を基準とするカフ
圧ウインドウWP が設定される。そして、ずれ判定手段
74に対応するステップS9−4およびステップS9−
5では、上記振幅ウインドウWA およびカフ圧ウインド
ウWP 内において第2記憶手段60に記憶されているカ
フ圧力Pmmm および脈波の振幅Ammm を示す点の数に基
づいて被測定者の血圧変動の有無が判定される。したが
って、脈波発生時の脈波振幅およびそのときのカフ圧力
により血圧測定時を基準とする変化が把握されるので、
血圧変化に関して比較的高い監視精度が得られるのであ
る。また、その監視のために圧力が加えられるカフに
は、生体の平均血圧値よりも低い所定の圧力値が加えら
れるに過ぎないので、生体に負担を強いることがない。
【0044】また、本実施利では、ずれ判定手段74に
対応するステップS9−4およびステップS9−5にお
いて、上記振幅ウインドウWA 内に存在する点の割合が
判断基準値A以下であり且つカフ圧ウインドウWP 内に
存在する点の割合が判断基準値B以下であるときに被測
定者の血圧変動を判定するので、一層信頼性が高められ
る。
【0045】また、本実施例の振幅ウインドウ設定手段
62或いはカフ圧ウインドウ設定手段68には、第1記
憶手段58に記憶されているカフ圧力Pmsn と脈波の大
きさAmsn との関係のうち前記生体の平均血圧値PMEAN
以下に設定された値PCHより低いカフ圧力領域の関係を
示す近似線LS を、たとえば最小自乗近似線或いは回帰
直線を求めることにより算出する近似線算出手段64が
設けられているので、振幅ウインドウWA およびカフ圧
ウインドウWP が正確に設定される利点がある。
【0046】また、本実施例では、生体の血圧値異常が
判定された場合には、血圧値再測定手段76によって直
ちにカフ10による血圧測定が起動されて、異常時の血
圧値が表示されるので、血圧異常時において迅速な処置
が可能となる。
【0047】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0048】図9は、本発明の他の実施例における演算
制御装置26の制御機能の要部を示す機能ブロック線図
である。図において、血圧変化判定手段80は、血圧値
測定手段54による血圧測定過程においてカフ10の圧
力振動である脈波が出現したときのカフ圧力およびその
脈波の大きさの第1の関係を示す曲線の立上り形状(図
3)と、カフ圧力が前記カフ圧力制御手段56により変
化させられたときに得られたカフ圧力および脈波の大き
さの第2の関係を示す曲線の立上り形状(図4)との間
のずれに基づいて、生体の血圧値の変化を判定する。す
なわち、血圧変化判定手段80は、前記第1記憶手段5
8および第2記憶手段60と、面積算出手段82と、ず
れ判定手段84と、血圧上昇判定手段86と、血圧低下
判定手段88とから構成されており、面積算出手段82
は、たとえば被測定者の平均血圧値PMEAN以下に定めら
れた所定のカフ圧範囲Aたとえば最低血圧値PDIA から
平均血圧値PMEAN或いは監視用目標カフ圧PCHまでのカ
フ圧範囲において、第1記憶手段58に記憶されている
カフ圧力Pmsn と脈波の大きさAmsn との第1の関係の
立ち上がり部を示す第1立上り線と、第2記憶手段60
に記憶されているカフ圧力Pmmm と脈波の大きさAmmm
との第2の関係の立ち上がり部を示す第2立上り線とに
より囲まれた面積S(=SA +SB )を算出する。図1
1、図12、図13において、実線は第1の関係を示
し、破線は第2の関係を示している。そして、ずれ判定
手段84は、その面積算出手段82により算出された面
積Sの大きさに基づいて、実線に示す第1の関係の立上
り形状と破線に示す第2の関係の立上り形状とのずれを
検出し或いは判定する。
【0049】上記面積算出手段82は、図11、図1
2、図13のカフ圧範囲A内において、実線に示す第1
立上り線よりも脈波振幅が大きい側に位置する第1面積
A と、破線に示す第2立上り線よりも脈波振幅が大き
い側に位置する第2面積SB とを算出するものであり、
上記血圧上昇判定手段86は、第2面積SB が第1面積
A よりも大きい場合には血圧上昇であると判定し、上
記血圧低下判定手段88は、第1面積SA が第2面積S
B よりも大きい場合には血圧低下であると判定する。
【0050】図10は、本実施例の演算制御装置26の
制御作動の要部を示すフローチャートである。図におい
て、ステップS9−11では、第1記憶手段58および
第2記憶手段60に記憶されたデータに基づいて第1面
積SA および第2面積SB が算出され、ステップS9−
12では、それら第1面積SA および第2面積SB が加
算されることにより、第1記憶手段58に記憶されてい
るカフ圧力Pmsn と脈波の大きさAmsn との第1の関係
の立ち上がり部を示す第1立上り線と、第2記憶手段6
0に記憶されているカフ圧力Pmmm と脈波の大きさAmm
m との第2の関係の立ち上がり部を示す第2立上り線と
により囲まれた面積Sが算出される。本実施例では、上
記ステップS9−11およびステップS9−12が前記
面積算出手段82に対応している。
【0051】次いで、前記ずれ判定手段84に対応する
ステップS9−13では、面積Sが予め設定された判断
基準値SO 以上であるか否かが判断される。この判断基
準値SO は、生体の血圧値の変化を判定するために予め
実験的に求められた値である。このステップS9−13
の判断が否定された場合は、たとえば図11に示すよう
な、上記第1立上り線と第2立上り線との形状のずれが
小さい状態であるので、ステップS9−14において、
血圧変動なしと判定される。
【0052】しかし、上記ステップS9−13の判断が
肯定された場合は、たとえば図12や図13に示すよう
な、前記第1立上り線と第2立上り線との形状のずれが
大きい状態であるので、ステップS9−15において、
第1面積SA が第2面積SB以上であるか否かが判断さ
れる。このステップS9−15の判断が否定された場合
は、たとえば図12に示すような状態であるので、前記
血圧上昇判定手段86に対応するステップS9−16に
おいて血圧上昇方向の血圧変動であると判定される。反
対に、ステップS9−15の判断が肯定された場合は、
たとえば図13に示すような状態であるので、前記血圧
低下判定手段88に対応するステップS9−17におい
て血圧低下方向の血圧変動であると判定される。
【0053】上述のように、本実施例によれば、血圧値
測定手段54による血圧測定過程において、カフ10の
圧力振動である脈波が出現したときのカフ圧力Pmsn
よびその脈波の大きさAmsn が第1記憶手段58に記憶
され、カフ圧力制御手段56によりカフの圧迫圧力が生
体の平均血圧値以下の値に変化させられたときの、脈波
が出現したときのカフ圧力Pmmm および脈波の大きさA
mmm が第2記憶手段60に記憶される。面積算出手段8
2では、所定のカフ圧範囲において、第1記憶手段58
に記憶されているカフ圧力Pmsn と脈波の大きさAmsn
との第1の関係を示す第1立上り線と、第2記憶手段6
0に記憶されているカフ圧力Pmmm と脈波の大きさAmm
m との第2の関係を示す第2立上り線とにより囲まれた
面積Sが算出される。そして、ずれ判定手段84では、
面積算出手段82により算出された面積Sの大きさに基
づいてずれが判定される。したがって、上記面積Sの大
きさに基づいて生体の血圧値の変化が判定されることか
ら、脈波発生時の振幅について血圧測定時を基準とする
変化が把握されるので、血圧変化に関して比較的高い監
視精度が得られるのである。また、その監視のために圧
力が加えられるカフには、生体の平均血圧値PMEAN以下
の所定の監視用目標カフ圧PCHまでの圧迫が加えられる
に過ぎないので、生体に負担を強いることがない。
【0054】また、本実施例によれば、面積算出手段8
2によって、前記第1立上り線よりも脈波振幅が大きい
側に位置する第1面積SA と前記第2立上り線よりも脈
波振幅が大きい側に位置する第2面積SB とが算出され
る一方、第2面積SB が第1面積SA よりも大きい場合
には血圧上昇判定手段86により血圧上昇方向の血圧変
動と判定され、第1面積SA が第2面積SB よりも大き
い場合には血圧低下判定手段88により血圧低下方向の
血圧変動と判定されるので、生体の血圧監視精度が一層
高められる。
【0055】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0056】たとえば、前述の実施例では、第1立上り
線を基準にして設定された振幅ウインドウおよびカフ圧
ウインドウ内に存在する第2立上り線を示す点の数に基
づいて、或いは所定のカフ圧範囲A内において第1立上
り線と第2立上り線とに囲まれた面積Sに基づいて生体
の血圧変動が判定されていたが、たとえば第1立上り線
と第2係数立上り線との間の相関係数の大きさに基づい
て生体の血圧変動が判定されてもよい。要するに、第1
立上り線と第2立上り線との形状のずれに基づいて生体
の血圧変動が判定されればよいのである。
【0057】また、前述の実施例のステップS9におい
ては、振幅ウインドウWA およびカフ圧ウインドウWP
を用いて生体の血圧値の異常変化が判定されていたが、
いずれか一方たとえば振幅ウインドウWA だけを用いて
判定されてもよい。
【0058】また、前述の実施例では、振幅ウインドウ
A およびカフ圧ウインドウWP が第1記憶手段58に
記憶された第1の関係を示す曲線の第1立上り線を近似
する直線状の近似線LS を基準として設定されていた
が、その曲線状の第1立上り線または折線状の第1立上
り線を基準として設定されても差支えない。
【0059】また、前述の実施例では、ステップS9に
おいて生体の血圧値の変動が判定されない場合には、カ
フ圧PC を所定値PCHまで上昇させる監視区間が繰り返
し設けられていたが、30分或いは1時間程度の所定の
時間間隔毎にステップS1以下が繰り返し実行されるよ
うに構成されてもよい。
【0060】また、前述の実施例のステップS11で
は、血圧値異常が出力されるだけでも差し支えない。
【0061】また、前述の実施例では、カフ圧力制御手
段56によりカフ10の圧力が前記所定値PCHへ向かっ
て急速昇圧させられた後の徐速降圧過程で発生する脈波
が第2記憶手段60に記憶されるように構成されていた
が、徐速昇圧させられる過程で発生する脈波が採取され
て第2記憶手段60に記憶されてもよい。また、血圧測
定期間においても、カフ10がPCMまで急速昇圧させら
れた後の徐速降圧過程で発生する脈波の大きさの変化に
基づいて血圧値が決定され且つその脈波が第1記憶手段
58に記憶されるように構成されていたが、徐速昇圧さ
せられる過程で発生する脈波の大きさの変化に基づいて
血圧値が決定され且つその脈波が第1記憶手段58に記
憶されるようにしてもよい。
【0062】また、前述の実施例では、監視区間におい
てはカフ10が平均血圧値PMEAN以下に設定された所定
の監視用目標カフ圧PCHまで昇圧させられていたが、最
低血圧値PDIA より僅かに高く設定された値がその所定
値PCHとして用いられてもよい。
【0063】また、前述の実施例のカフ圧範囲Aは最低
血圧値PDIA から平均血圧値PMEANまでの範囲であった
が、監視用目標カフ圧PCHが平均血圧値PMEANより僅か
に低く設定されている場合は、最低血圧値PDIA から監
視用目標カフ圧PCHまでの範囲であってもよいし、それ
より所定値だけ狭い範囲であっても差支えない。
【0064】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の血圧監視装置の一実施例の構成を説明
するブロック線図である。
【図2】図1の演算制御回路の制御機能の要部を説明す
る機能ブロック線図である。
【図3】図1の実施例において血圧測定期間において発
生し且つ図2の第1記憶手段に記憶される脈波列であっ
て、その脈波の脈波振幅および脈波発生時のカフ圧を示
す図である。
【図4】図1の実施例において監視区間において発生し
且つ図2の第2記憶手段に記憶される脈波列であって、
採取された脈波の脈波振幅および脈波発生時のカフ圧を
示す図である。
【図5】図1の実施例において血圧測定期間において採
取された脈波の脈波振幅および脈波発生時のカフ圧の関
係を表す近似線LS 、振幅ウインドウWA 、カフ圧ウイ
ンドウWP をそれぞれ説明する図である。
【図6】図1の演算制御装置の制御作動の一部を説明す
るフローチャートである。
【図7】図6のステップS9の血圧値異常変化判定ルー
チンを示す図である。
【図8】図1の実施例におけるカフ圧の変化を説明する
タイムチャートである。
【図9】本発明の他の実施例の演算制御装置の制御機能
の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図10】図9の実施例の演算制御装置の制御作動の要
部を説明するフローチャートであって、図7に相当する
図である。
【図11】血圧測定期間において検出された脈波振幅お
よびそのときのカフ圧との間の第1の関係を示す第1立
上り曲線(実線)と、その後の監視区間において検出さ
れた脈波振幅およびそのときのカフ圧との間の第2の関
係を示す第2立上り曲線(破線)とを対比して示す図で
あって、血圧変動がない状態を示す図である。
【図12】血圧測定期間において検出された脈波振幅お
よびそのときのカフ圧との間の第1の関係を示す第1立
上り曲線(実線)と、その後の監視区間において検出さ
れた脈波振幅およびそのときのカフ圧との間の第2の関
係を示す第2立上り曲線(破線)とを対比して示す図で
あって、血圧上昇方向の血圧変動がある状態を示す図で
ある。
【図13】血圧測定期間において検出された脈波振幅お
よびそのときのカフ圧との間の第1の関係を示す第1立
上り曲線(実線)と、その後の監視区間において検出さ
れた脈波振幅およびそのときのカフ圧との間の第2の関
係を示す第2立上り曲線(破線)とを対比して示す図で
あって、血圧低下方向の血圧変動がある状態を示す図で
ある。
【図14】従来の血圧監視装置における脈波振幅に基づ
く血圧監視作動を示す図である。
【符号の説明】 10:カフ 20:ローパスフィルタ(50:カフ圧検出手段) 22:バンドパスフィルタ(52:脈波検出手段) 54:血圧値測定手段 56:カフ圧力制御手段 58:第1記憶手段 60:第2記憶手段 62:振幅ウインドウ設定手段 64:近似線算出手段 72,80:血圧変化判定手段 74,84:ずれ判定手段 76:血圧値再測定手段 82:面積算出手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の一部に巻回されたカフの圧迫圧力
    を該生体の最高血圧値以上の値まで変化させることによ
    り該生体の血圧値を測定する血圧値測定手段を備え、該
    生体の血圧値を監視する血圧監視装置であって、 前記血圧値測定手段による血圧測定の後において、前記
    カフ圧力を所定の休止期間をおいて前記生体の平均血圧
    値以下の所定の圧力値まで繰り返し変化させるカフ圧力
    制御手段と、 前記血圧値測定手段による血圧測定過程において前記カ
    フの圧力振動である脈波が出現したときのカフ圧力およ
    び該脈波の大きさの第1の関係を示す曲線の立上り形状
    と、前記カフ圧力が前記カフ圧力制御手段により変化さ
    せられたときに得られたカフ圧力および脈波の大きさの
    第2の関係を示す曲線の立上り形状との間のずれに基づ
    いて、前記生体の血圧値の変化を判定する血圧変化判定
    手段とを、含むことを特徴とする血圧監視装置。
  2. 【請求項2】 前記血圧変化判定手段は、 前記血圧値測定手段による血圧測定過程において順次発
    生する前記カフの圧力振動である脈波が出現したときの
    カフ圧力および該脈波の大きさを逐次記憶する第1記憶
    手段と、 前記カフ圧力制御手段によりカフの圧力が変化させられ
    たときに順次発生する脈波が出現したときのカフ圧力お
    よび脈波の大きさを逐次記憶する第2記憶手段と、 前記第1記憶手段に記憶されているカフ圧力と脈波の大
    きさとの第1の関係を示す立上り線を基準として、振幅
    方向に所定幅を有する振幅ウインドウを設定する振幅ウ
    インドウ設定手段と、 該振幅ウインドウ設定手段により設定された振幅ウイン
    ドウ内において前記第2記憶手段に記憶されているカフ
    圧力および脈波の大きさを示す点の数が、予め設定され
    た判断基準値を超えたか否かに基づいて前記ずれを判定
    するずれ判定手段とを、含むものである請求項1の血圧
    監視装置。
  3. 【請求項3】 前記血圧変化判定手段は、 前記血圧値測定手段による血圧測定過程において順次発
    生する前記カフの圧力振動である脈波が出現したときの
    カフ圧力および該脈波の大きさを逐次記憶する第1記憶
    手段と、 前記カフ圧力制御手段によりカフの圧力が変化させられ
    たときに順次発生する脈波が出現したときのカフ圧力お
    よび脈波の大きさを逐次記憶する第2記憶手段と、 所定のカフ圧区間において、前記第1記憶手段に記憶さ
    れているカフ圧力と脈波の大きさとの第1の関係を示す
    第1立上り線と、前記第2記憶手段に記憶されているカ
    フ圧力と脈波の大きさとの第2の関係を示す第2立上り
    線とにより囲まれた面積を算出する面積算出手段と、 該面積算出手段により算出された面積の大きさに基づい
    て前記ずれを判定するずれ判定手段とを、含むものであ
    る請求項1の血圧監視装置。
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