JPH08193093A - プロピオフェノン誘導体及びその製法 - Google Patents

プロピオフェノン誘導体及びその製法

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JPH08193093A
JPH08193093A JP10986095A JP10986095A JPH08193093A JP H08193093 A JPH08193093 A JP H08193093A JP 10986095 A JP10986095 A JP 10986095A JP 10986095 A JP10986095 A JP 10986095A JP H08193093 A JPH08193093 A JP H08193093A
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Kenji Tsujihara
健二 辻原
Teruya Motomiya
光弥 本宮
Noriyuki Funemi
宣之 船見
Masanori Inamasu
正徳 稲益
Kenji Arakawa
健司 荒川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔I〕 【化1】 〔但し、Xは酸素原子、硫黄原子またはメチレン基であ
り、OYは保護されていてもよい水酸基であり、Zはβ
−D−グルコピラノシル基、4−O−(α−D−グルコ
ピラノシル)−β−D−グルコピラノシル基またはそれ
らの1もしくは複数の水酸基がアシル化された基であ
り、点線は二重結合の存在または非存在を表す。〕で示
されるプロピオフェノン誘導体またはその薬理的に許容
し得る塩。 【効果】 本発明のプロピオフェノン誘導体は、腎臓で
のグルコース再吸収阻害に基づく尿糖増加作用、血糖降
下作用を示すため、糖尿病治療・予防剤として有用であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血糖降下作用を有する
新規プロピオフェノン誘導体及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】糖尿病の治療においては食事療法が必須
であるが、これだけで充分なコントロールが得られない
ときは、必要に応じてインスリンまたは経口糖尿病薬が
使用される。糖尿病薬としては、従来より、ビグアナイ
ド系化合物及びスルホニルウレア系化合物が用いられて
いる。しかしながら、ビグアナイド系化合物には乳酸ア
シドーシス、スルホニルウレア系化合物には重篤な低血
糖という副作用があり、このような欠点のない新しい糖
尿病治療剤の開発が望まれている。
【0003】近年、糖尿病の発症、並びに進展に高血糖
自身が関与するというグルコース・トキシシティー・セ
オリー(Glucose toxicity theo
ry)が提唱されている。すなわち、慢性的な高血糖が
インスリン分泌を低下させると共に、インスリン感受性
を低下させ、これがさらなる血糖の上昇を引き起こし、
糖尿病が進展するという悪循環をうむというものである
〔ジアベトロジア(Diabetologia)第28
巻、第119頁(1985年)、ジアビーティーツ ケ
ア(Diabetes Care)、第13巻、第61
0頁(1990年)等〕。従って、高血糖を是正するこ
とにより、前述の悪循環を断ち切り、糖尿病の予防・治
療が可能であるとされている。
【0004】高血糖を是正するための一つの方法として
は、余分な糖を直接尿中に排泄させ、血糖値を正常化す
ることが考えられる。フロリジンは、リンゴ、ナシ等の
バラ科植物の樹皮や根皮に含まれる配糖体であり、腸管
及び腎臓の絨毛膜のみに存在するNa+ −グルコース共
輸送体を阻害することにより、腎臓での糖の再吸収を阻
害し、糖の排泄を促進して血糖を降下させることができ
る。この作用に基づき、フロリジンを糖尿病動物に毎日
皮下投与して高血糖を是正し、血糖値を長期間正常に保
つことにより、糖尿病動物の病態を改善し、正常化する
ことが確認されている〔ジャーナル・オブ・クリニカル
・インベスチゲーション(J.Clin.Inves
t.)第79巻、第1510頁(1987年)、同第8
0巻、第1037頁(1987年)、同第87巻、第5
61頁(1991年)等〕。
【0005】しかしながら、フロリジンを経口投与する
と、大部分はアグリコンであるフロレチンとグルコース
に加水分解され、フロリジンとして吸収される割合は小
さく、尿糖排泄作用は非常に弱い。また、アグリコンで
あるフロレチンは促通拡散型の糖輸送担体を強力に阻害
することが知られており、例えば、フロレチンをラット
に静脈内投与すると脳内グルコース濃度が減少すること
が報告されている〔ストローク(Stroke)、第1
4巻、第388頁(1983年)〕ので、長期にわたり
これを使用すると、いろいろな組織に悪い影響が及ぶこ
とが考えられる。そのためか、これまでフロリジンを糖
尿病治療薬として用いようという試みはなされていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、腎臓でのグ
ルコースの再吸収阻害に基づく優れた尿糖増加作用を有
し、それにより優れた血糖降下作用を示し、かつ、その
アグリコンは促通拡散型の糖輸送担体の阻害作用が著し
く弱いプロピオフェノン誘導体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
【0008】
【化8】
【0009】〔但し、Xは酸素原子、硫黄原子またはメ
チレン基であり、OYは保護されていてもよい水酸基で
あり、Zはβ−D−グルコピラノシル基、4−O−(α
−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシル
基またはそれらの1もしくは複数の水酸基がアシル化さ
れた基であり、点線は二重結合の存在または非存在を表
す。〕で示されるプロピオフェノン誘導体及びその薬理
的に許容しうる塩に関する。
【0010】本発明の化合物〔I〕において、OYが保
護された水酸基の場合、保護基としては、フェノール性
水酸基の保護基となりうるものであればよく、例えばメ
トキシメチル基等の低級アルコキシ低級アルキル基;低
級アルカノイル基、低級アルコキシ低級アルカノイル
基、低級アルコキシカルボニル基、ベンゾイル基等のア
シル基;ベンジル基等があげられる。
【0011】また、本発明化合物において、プロピオフ
ェノン構造とベンゾフラン、インデンもしくはベンゾチ
オフェン環またはそれらをジヒドロ化した環 (以後、ベ
ンゾフラン環等、という)は、プロピオフェノンの3位
とベンゾフラン環等の5位もしくは6位と結合している
ことが好ましく、とりわけ、ベンゾフラン環等の5位と
結合していることが好ましい。
【0012】本発明の化合物〔I〕において、Zがβ−
D−グルコピラノシル基または4−O−(α−D−グル
コピラノシル)−β−D−グルコピラノシル基(これら
の基は1もしくは複数の水酸基がアシル化されている)
の場合、アシル基としては、C2-20アルカノイル基、低
級アルコキシ低級アルカノイル基、低級アルコキシカル
ボニル基、ベンゾイル基、アミノ酸から一つのカルボキ
シル基の水酸基を除いた残基(当該残基中に存するアミ
ノ基及び/またはカルボキシル基は慣用の保護基で保護
されていてもよい)等があげられ、アミノ酸から一つの
カルボキシル基の水酸基を除いた残基としては、例え
ば、グルタミン酸、グルタミン、セリン、ザルコシン、
プロリン、フェニルアラニン、ロイシン、イソロイシ
ン、グリシン、トリプトファン、システイン、ヒスチジ
ン、チロシン又はバリン等の天然アミノ酸、その対掌体
もしくはラセミ体から一つのカルボキシル基の水酸基を
除いた残基をあげることができる。
【0013】本発明のプロピオフェノン誘導体〔I〕の
具体例としては、一般式〔I〕において、Zがβ−D−
グルコピラノシル基または4−O−(α−D−グルコピ
ラノシル)−β−D−グルコピラノシル基(これらの基
はC2-20アルカノイル基、低級アルコキシ低級アルカノ
イル基、低級アルコキシカルボニル基及びベンゾイル基
から選ばれる基で1もしくは複数の水酸基がアシル化さ
れていてもよい)である化合物があげられる。
【0014】好ましい化合物としては、一般式〔I〕に
おいて、OYが低級アルカノイルオキシ基または水酸
基、ZがC2-20アルカノイル基、低級アルコキシ低級ア
ルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基及びベンゾ
イル基から選ばれる基で2及び3位水酸基または6位水
酸基がアシル化されていてもよいβ−D−グルコピラノ
シル基、点線が二重結合の存在を表す化合物があげら
れ、このうち、Xが酸素原子または硫黄原子、OYが水
酸基である化合物が特に好ましい。
【0015】優れた薬効を奏する化合物としては、Xが
酸素原子または硫黄原子、OYが水酸基、Zがβ−D−
グルコピラノシル基または4−O−(α−D−グルコピ
ラノシル)−β−D−グルコピラノシル基である化合物
があげられる。
【0016】他の優れた薬効を奏する化合物としては、
Xが酸素原子、OYが低級アルカノイルオキシ基または
水酸基、Zが2,3−ジ−O− (低級アルカノイル)−
β−D−グルコピラノシル基、2,3−ジ−O− (低級
アルコキシ低級アルカノイル)−β−D−グルコピラノ
シル基、6−O− (C2-20アルカノイル)−β−D−グ
ルコピラノシル基、6−O− (低級アルコキシ低級アル
カノイル)−β−D−グルコピラノシル基または6−O
−ベンゾイル−β−D−グルコピラノシル基である化合
物をあげることができる。
【0017】より優れた薬効を有する化合物としては、
Xが酸素原子、OYが低級アルカノイルオキシ基または
水酸基、Zが2,3−ジ−O− (低級アルカノイル)−
β−D−グルコピラノシル基である化合物をあげること
ができ、とりわけ、2’−〔2,3−ジ−O− (低級ア
ルカノイル)−β−D−グルコピラノシルオキシ〕−
6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)
プロピオフェノンまたは2’−〔2,3−ジ−O− (低
級アルカノイル)−β−D−グルコピラノシルオキシ〕
−6’−(低級アルカノイルオキシ)−3−(5−ベン
ゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノンである化合物が好
ましい。
【0018】本発明のプロピオフェノン誘導体〔I〕
は、遊離の形でもまたその薬理的に許容しうる塩の形で
も本発明の目的に用いることができる。薬理的に許容し
うる塩としては、アルカリ金属塩等があげられる。
【0019】本発明の化合物〔I〕及びその薬理的に許
容しうる塩は、経口的にも非経口的にも投与することが
でき、経口もしくは非経口投与に通常用いられる医薬担
体を用いて、適当な製剤とすることができる。かかる医
薬担体としては、例えば、結合剤(シロップ、アラビア
ゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガント、ポリビニル
ピロリドン等)、賦形剤(乳糖、砂糖、コーンスター
チ、リン酸カリウム、ソルビット、グリシン等)、潤滑
剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレン
グリコール、シリカ等)、崩壊剤(バレイショデンプン
等)及び湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウム等)等をあげ
ることができる。また、これら医薬製剤は、経口投与す
る場合には、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤の如き固
形製剤であってもよく、溶液、懸濁液、乳液の如き液体
製剤であってもよい。一方、非経口投与する場合には、
例えば、注射用蒸留水、生理的食塩水、ブドウ糖水溶液
等を用いて、注射剤や点滴剤とすることができる。
【0020】投与量は、患者の年齢・体重・状態あるい
は疾患の程度により異なるが、通常1日当たりの投与量
は、経口投与の場合には、0.1〜100mg/kg、
とりわけ1〜40mg/kg、非経口投与の場合には、
0.01〜50mg/kg、とりわけ0.1〜10mg
/kgであるのが好ましい。
【0021】本発明によれば、目的物〔I〕またはその
薬理的に許容しうる塩は、一般式〔II〕
【0022】
【化9】
【0023】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアクリロフェノン誘導体を還元し、所
望により薬理的に許容しうる塩とすることにより製造す
ることができる。
【0024】本還元反応は常法に従い、金属水素化物に
よる還元、接触水素還元等により実施することができ
る。例えば、金属水素化物による還元では、溶媒中、金
属水素化物を用いて、また、接触水素還元では、溶媒
中、常圧水素気流下で触媒を用いて接触還元して実施す
ることができる。
【0025】具体的には、接触水素還元においては、触
媒としては、常用の触媒を用いることができ、例えば、
パラジウム−炭素、白金−炭素、酸化白金等の触媒を好
適に用いることができる。
【0026】また、金属水素化物による還元は、二重結
合を還元することができる金属水素化物であればいずれ
も使用することができるが、とりわけケトンを還元しな
いものが好ましく、このようなものとしては、例えば、
水素化テルルナトリウム(NaTeH)をあげることが
できる。水素化テルルナトリウムはシンセシス(Syn
thesis)、第545頁 (1978年)記載の方法
に従って調整することができ、通常、化合物〔II〕に
対し、1〜3モル当量、とりわけ1〜1.5モル当量使
用するのが好ましい。
【0027】溶媒は、反応に不活性であればいずれの溶
媒も使用することができ、例えば、メタノール、エタノ
ール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸等の有機
溶媒またはこれら有機溶媒と水との混合溶媒を用いるこ
とができる。
【0028】反応は冷却下〜加熱下で実施することがで
き、とりわけ、10℃〜30℃で実施するのが好まし
い。
【0029】また、原料化合物〔II〕において、点線
が二重結合の存在を表す化合物である場合、本還元反応
により当該二重結合も還元された化合物が生成する場合
があるが、そのようにして得られた化合物も本願発明の
目的物に含まれるものである。
【0030】更に、このようにして得られた本発明の化
合物は、以下の方法により相互に変換することも可能で
ある。
【0031】本発明化合物のうち、Zが6位水酸基がア
シル化されたβ−D−グルコピラノシル基である化合
物、即ち一般式〔I−b〕
【0032】
【化10】
【0033】(但し、Rはアシル基を表し、他の記号は
前記と同一意味を有する。)で示される化合物は、本発
明化合物のうち、Zがβ−D−グルコピラノシル基であ
る化合物、即ち一般式〔I−a〕
【0034】
【化11】
【0035】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物をアシル化することにより製す
ることができる。
【0036】本発明化合物のうち、Zが2及び3位水酸
基がアシル化されたβ−D−グルコピラノシル基である
化合物、即ち一般式〔I−c〕
【0037】
【化12】
【0038】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物は、化合物〔I−a〕のβ−D
−グルコピラノシル基の4及び6位水酸基を保護し、一
般式〔III〕
【0039】
【化13】
【0040】(但し、R’Oは保護された水酸基を表
し、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示される
化合物を製したのち、β−D−グルコピラノシル基の2
及び3位水酸基をアシル化し、保護基を除去することに
より製することができる。
【0041】化合物〔III〕において、保護基として
は慣用の保護基を使用することができるが、とりわけ4
位及び6位水酸基の保護基が、互いに結合してベンジリ
デン基またはイソプロピリデン基等のアルキリデン基を
形成しているものを好適に用いることができる。
【0042】原料化合物〔I−a〕または〔III〕の
アシル化は、所望のアシル基に対応する有機酸 (例え
ば、C1-19アルキルカルボン酸、低級アルコキシ低級ア
ルキルカルボン酸、低級アルコキシカルボン酸、安息香
酸等)、その塩またはその反応性誘導体(以後、アシル
化剤と称する)と原料化合物を反応させることにより、
実施することができる。
【0043】アシル基に対応する有機酸化合物またはそ
の塩と原料化合物の反応は、適当な溶媒中、縮合剤の存
在または非存在下に、また、有機酸化合物の反応性誘導
体と原料化合物の反応は、適当な溶媒中もしくは無溶媒
で脱酸剤の存在または非存在下に実施することができ
る。
【0044】有機酸の塩としては、ナトリウム塩、カリ
ウム塩、カルシウム塩等のアルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩をあげることができる。これら有機酸の塩を縮
合反応に用いる場合には、反応に際して遊離の酸として
おくことが好ましい。
【0045】また、反応性誘導体としては、対応する有
機酸の酸ハライド、酸無水物、活性エステル等があげら
れる。
【0046】縮合剤としては、慣用の縮合剤を用いるこ
とができ、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、
ジエチルシアノホスフェート、カルボニルジイミダゾー
ル、N,N−ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニ
ル)ホスフィン酸クロリド等をあげることができる。
【0047】脱酸剤としては常用の脱酸剤を用いること
ができ、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
等の水酸化アルカリ金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の炭酸アルカリ金属;炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属;水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属等の無機塩
基またはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン等のトリ低級アルキルアミン;ピリジン;ジメチルア
ミノピリジン;アニリン;ジメチルアニリン等の有機塩
基をあげることができる。
【0048】溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない
ものであればいずれも用いることができ、例えば、ジク
ロロメタン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル、ピリジン等の慣用の溶媒をあげる
ことができる。
【0049】本反応は冷却下〜加熱下に実施することが
でき、好ましくは、−10℃〜100℃、とりわけ0℃
〜50℃で好適に実施することができる。
【0050】また、本アシル化反応において、原料化合
物の基OYが遊離の水酸基である場合、この水酸基もア
シル化される場合があるが、この様にして得られる生成
物も本発明の目的物のうちに含まれるものである。
【0051】本発明の一般式〔I−a〕で示される化合
物は、本発明の目的物〔I〕のうち、Zがβ−D−グル
コピラノシル基または4−O−(α−D−グルコピラノ
シル)−β−D−グルコピラノシル基(これらの1もし
くは複数の水酸基がアシル化されている)である化合物
の中間体として使用することができる。
【0052】更に、本願化合物のうち、Xがメチレン基
であり、点線が二重結合の存在を表す化合物、即ち一般
式〔I−d〕
【0053】
【化14】
【0054】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるインデン型化合物は、Xがメチレン基
であり、点線が二重結合の不存在を表す化合物に予め脱
離基を導入した化合物、即ち一般式〔IV〕
【0055】
【化15】
【0056】(但し、Aは脱離基を表し、他の記号は前
記と同一意味を有する。)で示されるインダン型化合物
から水素原子と脱離基Aを脱離させることにより製する
こともできる。
【0057】本脱離反応は、適当な溶媒中もしくは無溶
媒で、塩基の存在もしくは非存在下に実施することがで
きる。
【0058】脱離基Aとしては、慣用の脱離基、例え
ば、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、メタンスル
ホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等を
好適に用いることができる。
【0059】塩基としては、トリエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン等のトリ低級アルキルアミン;ピ
リジン;ジメチルアミノピリジン;アニリン;ジメチル
アニリン等の有機塩基をあげることができる。
【0060】溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない
ものであればいずれも用いることができ、例えば、ジク
ロロメタン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラ
ン、ピリジン等の慣用の溶媒をあげることができる。
【0061】本反応は冷却下〜加熱下に実施することが
できるが、加熱下に実施するのが好ましく、とりわけ1
00℃〜150℃で実施することが好ましい。
【0062】この脱離反応において、5−インデン型化
合物と6−インデン型化合物が混合して得られる場合が
あるが、このようにして得られる混合物も本発明の目的
物に含まれるものである。また、混合物として得られた
場合には、必要であれば、両化合物はクロマトグラフ等
により、分離することができる。
【0063】原料化合物〔II〕は、一般式〔V〕
【0064】
【化16】
【0065】(但し、Z’は水酸基が保護されていても
よいβ−D−グルコピラノシル基または水酸基が保護さ
れていてもよい4−O−(α−D−グルコピラノシル)
−β−D−グルコピラノシル基を表し、他の記号は前記
と同一意味を有する。)で示されるアセトフェノン化合
物と、一般式〔VI〕
【0066】
【化17】
【0067】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアルデヒド化合物を縮合させ、所望に
より保護基を除去し、更に要すればアシル化することに
より製することができる。
【0068】原料化合物〔V〕のZ’が水酸基が保護さ
れたβ−D−グルコピラノシル基または水酸基が保護さ
れた4−O−(α−D−グルコピラノシル)−β−D−
グルコピラノシル基である場合、保護基としては、低級
アルカノイル基等慣用の保護基を用いることができ、該
保護基の除去は加水分解等の常法に従って行うことがで
きる。
【0069】アセトフェノン誘導体〔V〕とアルデヒド
化合物〔VI〕との縮合反応は、常法により実施するこ
とができ、例えば溶媒中(メタノール、エタノール等の
有機溶媒又はこれら有機溶媒と水との混合溶媒)、塩基
(水酸化アルカリ金属等)の存在下に冷却下〜加熱下
(とりわけ10℃〜30℃)で実施することができる。
【0070】生成物のアシル化が必要である場合、アシ
ル化は上記の化合物〔I−a〕または〔III〕のアシ
ル化と同様にして実施することができる。また、アシル
化は原料化合物の水酸基の立体的な環境が相違するこ
と、及び/またはアシル化剤の使用量を調節することに
より全ての水酸基をアシル化することも、また、水酸基
を比較的選択的にアシル化することもできる。
【0071】本反応によって得られた化合物〔II〕
は、精製して反応に用いてもよいが、粗製のまま還元反
応に用いることもできる。
【0072】また、化合物〔IV〕は、例えば、以下に
記載した方法により製することができる。
【0073】
【化18】
【0074】(但し、A’は保護された水酸基、他の記
号は前記と同一意味を有する。) 即ち、 (a)化合物〔VII〕とマグネシウムから常法により
グリニャール(Grignard)試薬を調製し、次い
で適当な溶媒中(例えばテトラヒドロフラン)、ジメチ
ルホルムアミド等と反応させてホルミル化した化合物
〔VIII〕を得る。A’の保護基としては、常法によ
り容易に除去できる慣用の保護基(例えばテトラヒドロ
ピラニル基)を用いることができる。
【0075】(b)化合物〔VIII〕と化合物〔V〕
を縮合させ、化合物〔IX〕を得る。
【0076】この縮合反応は、化合物〔II〕を製する
工程と同様にして実施することができる。
【0077】(c)化合物〔IX〕を還元して化合物
〔X〕を得る。この還元反応は、化合物〔I〕を製する
工程と同様にして実施することができる。
【0078】(d)保護基を除去した後、水酸基を脱離
基に変換して、化合物〔IV〕を得る。水酸基の脱離基
への変換は、常法に従い、適当な溶媒中(例えばピリジ
ン)、塩基の存在下もしくは非存在下に、ハロゲン化
剤、メタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニ
ルクロリド等を作用させることにより、実施することが
できる。
【0079】本発明の出発原料化合物〔V〕は、(i) ジ
ャーナル・オブ・メディシナル・アンド・ファーマシュ
ーティカル・ケミストリー(J. Med. Pharm. Chem.)、
第5巻、1054頁(1962年)に記載の方法に準じ
て、例えば、2’,6’−ジヒドロキシアセトフェノン
と2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グ
ルコピラノシルブロミドを、水酸化カリウムの存在下に
含水アセトン中で反応させ、次いで所望によりフェノー
ル性水酸基を保護することにより製するか、あるいは、
(ii)例えば、2’,6’−ジヒドロキシアセトフェノン
と2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グ
ルコピラノシルブロミドもしくは2,3,6−トリ−O
−アセチル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−
アセチル−α−D−グルコピラノシル)−α−D−グル
コピラノシルブロミドをトルエン中、炭酸カドミウムの
存在下に加熱、還流した後、次いで所望によりフェノー
ル性水酸基を保護することにより製することができる。
【0080】本発明において、低級アルコキシ基として
は、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イ
ソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ter
t−ブトキシ基等炭素数1〜6の直鎖または分岐鎖のア
ルコキシ基をあげることができ、とりわけ炭素数1〜4
のものが好ましい。
【0081】C2-20アルカノイル基としては、例えばア
セチル基、プロピオニル基、ブチリル基、2−メチルプ
ロピオニル基、バレリル基、ピバロイル基、ラウロイル
基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基
等炭素数2〜20の直鎖または分岐鎖のアルカノイル基
をあげることができる。低級アルカノイル基としては、
上記アルカノイル基のうち、炭素数2〜7の直鎖または
分岐鎖のアルカノイル基をあげることができ、とりわけ
炭素数2〜5のものが好ましい。
【0082】また、本明細書中、β−D−グルコピラノ
シルとは、下記式
【0083】
【化19】
【0084】で示される構造を表し、4−O−(α−D
−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシルと
は、下記式
【0085】
【化20】
【0086】で示される構造を表す。
【0087】
【作用】 実験例 (ラットにおける尿糖増加作用) (実験方法)検体(後記実施例記載化合物またはフロリ
ジン)にTween80(ナカライテスク(株)製、終
濃度0.5%水溶液)を100mg/5mlの割合で添
加して検体投与液を調製した。検体投与群には雄性SD
系ラット(6週齢、1群3〜5匹)に検体投与液を8時
間間隔で2回経口投与(投与量:100mg/kg)し
た。一方、対照群には0.5%Tween80水溶液を
5mg/kg体重宛投与した。初回投与後24時間、ラ
ットを代謝ゲージに入れて尿を採取した。尿は尿量を測
定した後、遠心分離により混雑物を除いてからグルコー
ス・アナライザー(アペック社製)で尿糖濃度を測定し
た。尿量(ml)、尿糖濃度(mg/dl)及び体重か
ら24時間に排泄された尿糖を、体重200gあたりの
尿糖量(mg/24hr/200g体重)として算出し
た。結果は第1表記載の通りである。
【0088】
【表1】
【0089】上記結果から明らかな通り、本発明の有効
成分であるプロピオフェノン誘導体〔I〕を投与した群
はフロリジン投与の群と比較して、約11〜100倍尿
糖が増加していることがわかる。
【0090】
【実施例】
実施例1 2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシアセ
トフェノン965mg、ベンゾ〔b〕フラン−5−カル
バルデヒド350mg、エタノール10mlの混合物
に、50%水酸化カリウム水溶液2mlを滴下し、室温
で一晩撹拌する。減圧下溶媒を留去し、残査に水とジイ
ソプロピルエーテルを加え、撹拌し、水層を分取する。
氷冷下水層を10%塩酸で中和した後、酢酸エチルで抽
出する。得られた有機層を水洗、乾燥後、溶媒を留去し
て、粗製の2’−(β−D−グルコピラノシルオキシ)
−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニ
ル)アクリロフェノンを得る。
【0091】本品を、あらかじめテルル383mg、水
素化ホウ素ナトリウム270mgより調製した水素化テ
ルルナトリウムのエタノール溶液15mlに加え、室温
で2.5時間反応させる。不溶物をろ去し、ろ液に水及
び酢酸エチルを加え、撹拌後有機層を分取する。有機層
を水洗、乾燥後、溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製して、2’−(β−D−グ
ルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3−(5
−ベンゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノン480mg
を得る。
【0092】NMR(DMSO−d6 )δ:3.00
(2H,t,J=7.5Hz),3.1−3.4(6
H,m),3.47(1H,m),3.71(1H,d
dd,J=1.7,5.1,11.4Hz),4.56
(1H,t,J=5.7Hz),4.93(1H,d,
J=7.4Hz),5.03(1H,d,J=5.2H
z),5.10(1H,d,J=4.6Hz),5.2
5(1H,d,J=5.3Hz),6.55(1H,
d,J=8.2Hz),6.68(1H,d,J=7.
8Hz),6.87(1H,dd,J=1.0,3.2
Hz),7.21(1H,dd,J=1.8,8.5H
z),7.24(1H,t,J=8.3Hz),7.4
6(1H,d,J=8.5Hz),7.53(1H,
d,J=1.3Hz),7.92(1H,d,J=2.
2Hz),10.98(1H,s) FABMS(m/z):467〔(M+Na)+ 〕。
【0093】実施例2 2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシアセ
トフェノン1500mg、ベンゾ〔b〕フラン−5−カ
ルバルデヒド545mg、エタノール15mlの混合物
に50%水酸化カリウム水溶液3mlを滴下し、室温で
一晩攪拌する。得られた反応液に10%白金活性炭30
3mgを加え、常圧下、接触水素還元を行う。触媒をろ
去し、ろ液を減圧濃縮し、残渣にトルエンと水を加え撹
拌し、水層を分取する。氷冷下、水層を10%塩酸で酸
性とし、酢酸エチルで抽出する。得られた有機層を水
洗、乾燥後、溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製して、2’−(β−D−グルコ
ピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベ
ンゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノン982mgを得
る。物性値は実施例1記載の通りである。
【0094】実施例3 2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシアセ
トフェノン1268mg、ベンゾ〔b〕フラン−5−カ
ルバルデヒド911mgを実施例1と同様に反応、処理
し、粗製の2’−(β−D−グルコピラノシルオキシ)
−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニ
ル)アクリロフェノンを得る。本品を、エタノール20
ml及び酢酸2mlの混合溶媒に溶かし、10%パラジ
ウム−炭素0.5gを触媒に用いて、常圧下、接触水素
還元を行う。触媒をろ去し、ろ液を減圧濃縮し、残渣に
酢酸エチルと水を加え撹拌し、有機層を分取する。有機
層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、乾燥し、
溶媒を留去する。残渣をクロロホルム−ジイソプロピル
エーテル中で粉末とし、ろ取し、乾燥して2’−(β−
D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3
−(2,3−ジヒドロ−5−ベンゾ〔b〕フラニル)プ
ロピオフェノン920mgを得る。
【0095】NMR(DMSO−d6 )δ:2.81
(2H,t,J=7.5Hz),3.12(2H,t,
J=8.6Hz),3.15−3.38(6H,m),
3.46(1H,m),3.70(1H,m),4.4
6(2H,t,J=8.7Hz),4.55(1H,
t,J=5.7Hz),4.91(1H,d,J=7.
5Hz),5.02(1H,d,J=5.2Hz),
5.09(1H,d,J=4.7Hz),5.20(1
H,d,J=5.3Hz),6.55(1H,d,J=
8.3Hz),6.62(1H,d,J=8.1H
z),6.67(1H,d,J=7.7Hz),6.9
5(1H,dd,J=1.8,8.1Hz),7.11
(1H,broad−s),7.24(1H,t,J=
8.3Hz),11.00(1H,s) FABMS(m/z):469〔(M+Na)+ 〕。
【0096】実施例4 実施例1と同様にして、対応する原料化合物から、2’
−(β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロ
キシ−3−(5−ベンゾ〔b〕チエニル)プロピオフェ
ノンを得る。
【0097】NMR(DMSO−d6 )δ:3.03
(2H,t,J=7.3Hz),3.1−3.4(6
H,m),3.47(1H,m),3.71(1H,d
dd,J=1.5,5.1,11.7Hz),4.56
(1H,t,J=5.7Hz),4.93(1H,d,
J=7.3Hz),5.03(1H,d,J=5.1H
z),5.10(1H,d,J=4.4Hz),5.2
6(1H,d,J=5.1Hz),6.55(1H,
d,J=8.1Hz),6.69(1H,d,J=8.
1Hz),7.26(1H,t,J=8.1Hz),
7.29(1H,dd,J=1.5,8.8Hz),
7.38(1H,dd,J=0.7,5.5Hz),
7.70(1H,d,J=5.5Hz),7.76(1
H,d,J=0.7Hz),7.87(1H,d,J=
8.1Hz),11.01(1H,s) FABMS(m/z):483〔(M+Na)+ 〕。
【0098】実施例5 (1)6−ブロモインダン−1−オール3.01gとジ
ヒドロピラン1.78gをジクロロメタン50mlに溶
解し、ピリジニウムp−トルエンスルホネート178m
gを加え、室温で1.5時間撹拌する。反応液を飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥後、溶媒を留去
する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
媒;ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、6−ブロモ−1
−テトラヒドロピラニルオキシインダン4.10gを得
る。
【0099】MS(m/z):296,298(M+ ) (2)アルゴン雰囲気下、テトラヒドロフラン3ml中
のマグネシウム228mg及びヨウ素3mgの混合物を
60℃に加熱し、撹拌しながら6−ブロモ−1−テトラ
ヒドロピラニルオキシインダン2.60gのテトラヒド
ロフラン溶液5mlを滴下する。滴下終了後、70℃で
1時間撹拌する。次いで、氷冷下、ジメチルホルムアミ
ド959mgのテトラヒドロフラン溶液2mlを滴下
し、更に氷冷下1時間撹拌する。反応液を氷−酢酸混合
物に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、水洗、乾燥後、溶媒を
留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、1−テトラ
ヒドロピラニルオキシインダン−6−カルバルデヒド1
081mgを得る。
【0100】MS(m/z):246(M+ ) (3)2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル
−β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキ
シアセトフェノンと1−テトラヒドロピラニルオキシイ
ンダン−6−カルバルデヒドを実施例1と同様に処理し
て、2’−(β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’
−ヒドロキシ−3−(1−テトラヒドロピラニルオキシ
インダン−6−イル)プロピオフェノンを得る。
【0101】 FABMS(m/z):567〔(M+Na)+ 〕 (4)2’−(β−D−グルコピラノシルオキシ)−
6’−ヒドロキシ−3−(1−テトラヒドロピラニルオ
キシインダン−6−イル)プロピオフェノン1160m
gをピリジン10mlに溶解し、無水酢酸1.63gを
加え、室温で一晩撹拌する。ピリジンを減圧留去した
後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水洗、乾燥後、溶媒を
留去して、2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセ
チル−β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−アセ
トキシ−3−(1−テトラヒドロピラニルオキシインダ
ン−6−イル)プロピオフェノン1438mgを得る。
本品を酢酸20ml、テトラヒドロフラン10ml、水
5mlの混合溶媒に溶解し、45℃で3時間撹拌する。
次いで、酢酸エチルと水を加え、撹拌し、有機層を分取
する。有機層を水洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホ
ルム:アセトン)で精製し、2’−(2,3,4,6−
テトラ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)−6’−アセトキシ−3−(1−ヒドロキシインダ
ン−6−イル)プロピオフェノン1071mgを得る。
【0102】 FABMS(m/z):693〔(M+Na)+ 〕 (5)2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル
−β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−アセトキ
シ−3−(1−ヒドロキシインダン−6−イル)プロピ
オフェノン1054mgをピリジン30mlに溶解し、
p−トルエンスルホニルクロリド329mgを加え、7
5℃で一晩撹拌する。更に、p−トルエンスルホニルク
ロリド150mgを加え、2日間還流する。ピリジンを
減圧留去した後、残渣を酢酸エチルに溶解し、水洗、乾
燥する。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:酢酸エチル)
で精製して、2’−(2,3,4,6−テトラ−O−ア
セチル−β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒ
ドロキシ−3−(インデン−6−イル)プロピオフェノ
ン及び2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル
−β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキ
シ−3−(インデン−5−イル)プロピオフェノンの
1:1混合物676mgを得る。
【0103】 FABMS(m/z):633〔(M+Na)+ 〕 (6)2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル
−β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキ
シ−3−(インデン−6−イル)プロピオフェノン及び
2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3
−(インデン−5−イル)プロピオフェノンの混合物6
60mgをメタノール20mlに溶解し、炭酸カリウム
1g及び水0.2mlを加え、室温で1時間撹拌する。
反応液を氷冷下10%塩酸で中和した後、酢酸エチルを
加えて撹拌し、有機層を分取する。得られた有機層を水
洗、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノー
ル)で精製し、2’−(β−D−グルコピラノシルオキ
シ)−6’−ヒドロキシ−3−(インデン−6−イル)
プロピオフェノン及び2’−(β−D−グルコピラノシ
ルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3−(インデン−5−
イル)プロピオフェノンの1:1混合物441mgを得
る。
【0104】NMR(DMSO−d6 )δ:2.94
(2H×2,t,J=7.5Hz),3.1−3.4
(8H×2,m),3.46(1H×2,m),3.7
0(1H×2,ddd,J=1.9,5.3,11.7
Hz),4.55(1H×2,t,J=5.4Hz),
4.93(1H×2,d,J=7.2Hz),5.02
(1H×2,d,J=5.2Hz),5.09(1H×
2,d,J=4.7Hz),5.22(1H×2,d,
J=5.1Hz),6.53(1H,dt,J=5.
5,2.0Hz),6.55(1H×2,d,J=8.
4Hz),6.58(1H,dt,J=5.5,2.0
Hz),6.68(1H×2,d,J=8.1Hz),
6.88(1H×2,m),7.07(1H,dd,J
=1.5,7.6Hz),7.14(1H,dd,J=
1.5,7.8Hz),7.25(1H×2,t,J=
8.3Hz),7.29(1H,d,J=8.0H
z),7.31(1H,s),7.36(1H,d,J
=7.6Hz),7.39(1H,s),11.02
(1H×2,s) FABMS(m/z):465〔(M+Na)+ 〕。
【0105】実施例6 (1)2’−(β−D−グルコピラノシルオキシ)−
6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)
プロピオフェノン4.44gとジクロロメタン80ml
の混合物に、ベンズアルデヒドジメチルアセタール3.
04g及びp−トルエンスルホン酸0.19gを加え、
室温で2時間撹拌する。溶媒を減圧留去した後、得られ
た残渣を酢酸エチルに溶解する。有機層を水洗、乾燥
後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノール)で精製し
て、2’−(4,6−O−ベンジリデン−β−D−グル
コピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3−(5−
ベンゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノン5.84gを
得る。
【0106】NMR(DMSO−d6 )δ:3.00
(2H,t,J=7.6Hz),3.2−3.4(6
H,m),3.5−3.6(1H,m),4.20(1
H,t,J=5.1Hz),5.17(1H,d,J=
7.7Hz),5.47(1H,d,J=5.2H
z),5.58(1H,s),5.59(1H,d,J
=5.8Hz),6.57(1H,d,J=8.1H
z),6.72(1H,d,J=8.1Hz),6.8
9(1H,dd,J=1.0,2.2Hz),7.21
(1H,dd,J=1.9,8.5Hz),7.25
(1H,t,J=8.3Hz),7.35−7.55
(7H,m),7.94(1H,d,J=2.2H
z),10.82(1H,s) FABMS(m/z):555〔(M+Na)+ 〕。
【0107】(2)2’−(4,6−O−ベンジリデン
−β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキ
シ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノ
ン5.78gをピリジン50mlに溶解し、無水酢酸
6.65gを加え、室温で4時間撹拌する。反応液に酢
酸エチルを加え、氷−10%塩酸に注ぎ、撹拌して有機
層を分取する。得られた有機層を水洗、乾燥後、溶媒を
留去して、粗製の2’−(2,3−ジ−O−アセチル−
4,6−O−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシル
オキシ)−6’−アセトキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕
フラニル)プロピオフェノン7.24gを得る。本品5
20mgを酢酸10mlに溶解し、水1.5ml及びp
−トルエンスルホン酸45mgを加え、50℃で5時間
撹拌する。反応液に水と酢酸エチルを加え、撹拌後、有
機層を分取し、水洗後、乾燥する。溶媒を留去した後、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;ク
ロロホルム:メタノール)で精製して、2’−(2,3
−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)−6’−アセトキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラ
ニル)プロピオフェノン360mgを得る。
【0108】NMR(DMSO−d6 )δ:1.88
(3H,s),2.00(6H,s),2.9−3.1
(4H,m),3.5−3.8(4H,m),4.75
(1H,t,J=5.5Hz),4.90(1H,d
d,J=8.0,9.8Hz),5.11(1H,t,
J=9.2Hz),5.50(1H,d,J=7.9H
z),5.59(1H,d,J=5.7Hz),6.8
8(1H,d,J=7.9Hz),6.90(1H,
d,J=2.2Hz),7.16(1H,d,J=8.
1Hz),7.17(1H,dd,J=1.7,8.5
Hz),7.44(1H,t,J=8.2Hz),7.
48(1H,d,J=1.8Hz),7.49(1H,
d,J=8.6Hz),7.94(1H,d,J=2.
2Hz) FABMS(m/z):593〔(M+Na)+ 〕。
【0109】実施例7 (1)2’−(2,3−ジ−O−アセチル−4,6−O
−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシルオキシ)−
6’−アセトキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)
プロピオフェノン7.20gをテトラヒドロフラン−メ
タノール混液(40ml−40ml)に溶解し、炭酸水
素ナトリウム4.28g及び水0.8mlを加え、50
℃で6.5時間撹拌する。炭酸水素ナトリウムをろ去
し、ろ液を減圧濃縮して、得られた残渣を酢酸エチルに
溶解する。水洗、乾燥後、溶媒を留去し、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;クロロ
ホルム:酢酸エチル)で精製して、2’−(2,3−ジ
−O−アセチル−4,6−O−ベンジリデン−β−D−
グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3−
(5−ベンゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノン5.2
0gを得る。
【0110】NMR(DMSO−d6 )δ:1.98
(3H,s),2.01(3H,s),2.90−3.
05(4H,m),3.70−4.00(3H,m),
4.25−4.35(1H,m),5.05(1H,d
d,J=7.9,9.4Hz),5.41(1H,t,
J=9.4Hz),5.58(1H,d,J=7.9H
z),5.63(1H,s),6.60(1H,d,J
=7.7Hz),6.68(1H,d,J=8.1H
z),6.89(1H,d,J=2.2Hz),7.1
9(1H,dd,J=1.8,8.6Hz),7.21
(1H,t,J=8.3Hz),7.38(5H,
s),7.45−7.55(2H,m),7.94(1
H,d,J=2.2Hz),10.28(1H,s) FABMS(m/z):639〔(M+Na)+ 〕。
【0111】(2)2’−(2,3−ジ−O−アセチル
−4,6−O−ベンジリデン−β−D−グルコピラノシ
ルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ
〔b〕フラニル)プロピオフェノン1.21gを酢酸1
5mlに溶解し、水1.5ml及びp−トルエンスルホ
ン酸43mgを加え、室温で4.5時間撹拌する。反応
液に水と酢酸エチルを加え、撹拌し、有機層を分取す
る。有機層を水洗、乾燥後、溶媒を留去する。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;ク
ロロホルム:メタノール)で精製して、2’−(2,3
−ジ−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキ
シ)−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラ
ニル)プロピオフェノン915mgを得る。
【0112】m.p.:127−129℃ NMR(DMSO−d6 )δ:1.92(3H,s),
2.00(3H,s),2.85−3.05(4H,
m),3.45−3.75(4H,m),4.75(1
H,t,J=5.4Hz),4.87(1H,dd,J
=8.0,9.8Hz),5.09(1H,t,J=
9.7Hz),5.36(1H,d,J=7.9H
z),5.55(1H,d,J=5.6Hz),6.5
7(1H,d,J=7.8Hz),6.68(1H,
d,J=8.1Hz),6.88(1H,d,J=2.
2Hz),7.17(1H,d,J=9.6Hz),
7.19(1H,t,J=8.3Hz),7.48(1
H,d,J=9.3Hz),7.49(1H,d,J=
1.0Hz),7.93(1H,d,J=2.2H
z),10.28(1H,s) FABMS(m/z):551〔(M+Na)+ 〕。
【0113】実施例8−10 実施例7と同様にして、対応する原料化合物から第2表
記載の化合物を得る。
【0114】
【表2】
【0115】
【表3】
【0116】実施例11 2’−(β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒ
ドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)プロピオ
フェノン889mgとエトキシ酢酸250mgのピリジ
ン溶液25mlに、氷冷下、N,N−ビス(2−オキソ
−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド152
7mgを加え、室温で19時間撹拌する。反応液に、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液とクロロホルムを加え、撹
拌し、有機層を分取する。有機層を水洗、乾燥後、溶媒
を留去する。残渣をメタノール−テトラヒドロフラン混
液(10ml−10ml)に溶解し、トリエチルアミン
202mgを加え、50℃で40分間撹拌する。溶媒を
減圧留去した後、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、
水洗、乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶媒;クロロホルム:メタノー
ル)で精製して、2’−(6−O−エトキシアセチル−
β−D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ
−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノン
377mgを得る。
【0117】NMR(DMSO−d6 )δ:1.06
(3H,t,J=7.0Hz),2.99(2H,t,
J=7.4Hz),3.1−3.3(5H,m),3.
41(2H,q,J=7.0Hz),3.6−3.7
(1H,m),3.96(1H,d,J=16.6H
z),4.03(1H,d,J=16.6Hz),4.
1−4.2(1H,m),4.36(1H,dd,J=
1.8,11.7Hz),4.98(1H,d,J=
7.3Hz),5.22(1H,d,J=4.5H
z),5.31(1H,d,J=5.5Hz),5.3
4(1H,d,J=5.2Hz),6.56(1H,
d,J=8.1Hz),6.64(1H,d,J=8.
1Hz),6.87(1H,dd,J=1.0,2.2
Hz),7.20(1H,dd,J=1.8,8.1H
z),7.23(1H,t,J=8.3Hz),7.4
6(1H,d,J=8.4Hz),7.51(1H,
d,J=1.4Hz),7.93(1H,d,J=2.
2Hz),10.87(1H,s) FABMS(m/z):553〔(M+Na)+ 〕。
【0118】実施例12−15 実施例11と同様にして、対応する原料化合物から、第
3表記載の化合物を得る。
【0119】
【表4】
【0120】
【表5】
【0121】実施例16 2’−〔2,3,6−トリ−O−アセチル−4−O−
(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グ
ルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシルオキシ〕
−6’−ヒドロキシアセトフェノン1541mgとベン
ゾ〔b〕フラン−5−カルバルデヒド350mgを実施
例1又は2と同様に処理することにより、2’−〔4−
O−(α−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピ
ラノシルオキシ〕−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベン
ゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノン415mgを得
る。
【0122】NMR(DMSO−d6 )δ:3.00
(2H,t,J=7.4Hz),3.0−3.8(14
H,m),4.4−4.6(2H,broad),4.
90(2H,broad),4.99(1H,d,J=
7.7Hz),5.06(1H,d,J=3.7H
z),5.38(1H,d,J=5.4Hz),5.4
7(1H,broad),5.60(1H,broa
d),6.56(1H,dd,J=0.7,8.4H
z),6.69(1H,d,J=7.9Hz),6.8
8(1H,dd,J=1.0,2.2Hz),7.21
(1H,dd,J=1.8,8.5Hz),7.24
(1H,t,J=8.3Hz),7.46(1H,d,
J=8.5Hz),7.53(1H,d,J=1.2H
z),7.92(1H,d,J=2.2Hz),10.
95(1H,s) FABMS(m/z):629〔(M+Na)+ 〕。
【0123】実施例17 2’−〔2,3,6−トリ−O−アセチル−4−O−
(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グ
ルコピラノシル)−β−D−グルコピラノシルオキシ〕
−6’−ヒドロキシアセトフェノン1541mgとベン
ゾ〔b〕チオフェン−5−カルバルデヒド389mgを
実施例1と同様に処理することにより、2’−〔4−O
−(α−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラ
ノシルオキシ〕−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ
〔b〕チエニル)プロピオフェノン645mgを得る。
【0124】NMR(DMSO−d6 )δ:3.03
(2H,t,J=7.6Hz),3.0−3.8(14
H,m),4.51(1H,t,J=5.5Hz),
4.57(1H,t,J=5.6Hz),4.88(1
H,d,J=4.9Hz),4.91(1H,d,J=
5.6Hz),5.00(1H,d,J=7.7H
z),5.06(1H,d,J=3.8Hz),5.4
0(1H,d,J=5.7Hz),5.47(1H,
d,J=6.0Hz),5.61(1H,d,J=3.
3Hz),6.56(1H,d,J=8.4Hz),
6.69(1H,d,J=7.9Hz),7.25(1
H,t,J=8.3Hz),7.29(1H,dd,J
=1.6,8.7Hz),7.39(1H,d,J=
5.5Hz),7.70(1H,d,J=5.4H
z),7.77(1H,d,J=1.6Hz),7.8
7(1H,d,J=8.2Hz),10.97(1H,
s) FABMS(m/z):645〔(M+Na)+ 〕。
【0125】実施例18 2’−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−β−
D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシアセ
トフェノン5g、ベンゾ〔b〕フラン−5−カルバルデ
ヒド1.81gを(i)実施例1と同様に反応、処理し
て得られる粗製の2’−(β−D−グルコピラノシルオ
キシ)−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フ
ラニル)アクリロフェノンを、エタノール50ml、1
0%水酸化カリウム水溶液10mlの混合溶液に溶か
し、酸化白金120mgを触媒に用いて常圧下、接触水
素還元を行う。触媒をろ去し、ろ液を氷冷下10%塩酸
で中和し、減圧下で濃縮する。残渣に酢酸エチルを加
え、撹拌後、有機層を分取するか、(ii)実施例1と
同様に反応、処理して得られる粗製の2’−(β−D−
グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3−
(5−ベンゾ〔b〕フラニル)アクリロフェノンを、エ
タノール50ml、10%水酸化カリウム水溶液10m
lの混合溶液に溶かし、その溶液に4−N,N−ジメチ
ルアミノピリジン2.5g、10%パラジウム−炭素
1.1gを加えて常圧下、接触水素還元を行う。触媒を
ろ去し、ろ液を氷冷下10%塩酸で中和し、減圧下で濃
縮する。残渣に酢酸エチルを加え、撹拌後、有機層を分
取するか、あるいは、(iii)実施例2と同様に反
応、処理し、有機層を分取する。有機層を水洗、乾燥
後、溶媒を留去し、得られる残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製することにより、2’−(β−
D−グルコピラノシルオキシ)−6’−ヒドロキシ−3
−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)プロピオフェノン3.
4gを得る。物性値は実施例1記載の通りである。
【0126】実施例19 実施例11と同様にして、対応する原料化合物から、第
4表記載の化合物を得る。
【0127】
【表6】
【0128】参考例1 2’,6’−ジヒドロキシアセトフェノン1.065
g、炭酸カドミウム4.83g及びトルエン100ml
の混合物をディーン・シュターク蒸留管(Dien−S
tark trap)で溶媒を除きながら還流する。溶
媒を30ml除いた後、2,3,6−トリ−O−アセチ
ル−4−O−(2,3,4,6−テトラ−O−アセチル
−α−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラノ
シルブロミド11.42gを加え、17時間還流する。
冷却後、不溶物をろ別し、ろ液を濃縮する。残査をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製して2’−O−
〔2,3,6−トリ−O−アセチル−4−O−(2,
3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピ
ラノシル)−β−D−グルコピラノシル〕−6’−ヒド
ロキシアセトフェノン4.30gを得る。
【0129】 IR(nujol)cm-1:1750,1630 NMR(CDCl3 )δ:2.01(3H,s),2.
03(6H,s),2.04(3H,s),2.06
(3H,s),2.08(3H,s),2.10(3
H,s),2.59(3H,s),3.8−4.35
(6H,m),4.46(1H,dd,J=2.9,1
2.2Hz),4.87(1H,dd,J=4.2,1
0.5Hz),5.06(1H,t,J=9.8H
z),5.21(1H,d,J=7.3Hz),5.3
2(1H,d,J=2.5Hz),5.35−5.47
(3H,m),6.49(1H,d,J=8.3H
z),6.71(1H,d,J=8.3Hz),7.3
6(1H,t,J=8.3Hz),12.96(1H,
s) FABMS(m/z):793〔(M+Na)+ 〕。
【0130】
【発明の効果】本発明のプロピオフェノン誘導体〔I〕
及びその薬理的に許容しうる塩は、腎臓でのグルコース
再吸収阻害に基づく尿糖増加作用により、優れた血糖降
下作用を有する。例えば、ラットに経口投与した場合、
本発明化合物はフロリジン投与の11〜100倍にまで
尿糖を増加させることができる。
【0131】また、プロピオフェノン誘導体〔I〕は毒
性が低く、例えば、2’−(β−D−グルコピラノシル
オキシ)−6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕
フラニル)プロピオフェノンまたは2’−(2,3−ジ
−O−アセチル−β−D−グルコピラノシルオキシ)−
6’−ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)
プロピオフェノンをマウスに単回経口投与(3000m
g/kg)しても死亡例は見られなかった。更に、本発
明化合物は、体内での加水分解で生じるアグリコン部分
の促通拡散型糖輸送担体の阻害作用が弱いという特徴も
有する。
【0132】従って、本発明の化合物〔I〕は、高血糖
を是正し、グルコース・トキシシティーの悪循環を断ち
切ることができ、糖尿病〔例えば、インスリン依存型糖
尿病(I型糖尿病)、インスリン非依存型糖尿病(II
型糖尿病)等の真性糖尿病等〕の予防・治療に効果的に
使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲益 正徳 埼玉県三郷市早稲田3丁目4番地3号棟 407号 (72)発明者 荒川 健司 埼玉県浦和市別所2丁目38番2号508

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 〔但し、Xは酸素原子、硫黄原子またはメチレン基であ
    り、OYは保護されていてもよい水酸基であり、Zはβ
    −D−グルコピラノシル基、4−O−(α−D−グルコ
    ピラノシル)−β−D−グルコピラノシル基またはそれ
    らの1もしくは複数の水酸基がアシル化された基であ
    り、点線は二重結合の存在または非存在を表す。〕で示
    されるプロピオフェノン誘導体またはその薬理的に許容
    しうる塩。
  2. 【請求項2】 Zがβ−D−グルコピラノシル基また
    は4−O−(α−D−グルコピラノシル)−β−D−グ
    ルコピラノシル基(これらの基はC2-20アルカノイル
    基、低級アルコキシ低級アルカノイル基、低級アルコキ
    シカルボニル基及びベンゾイル基から選ばれる基で1も
    しくは複数の水酸基がアシル化されていてもよい)であ
    る請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 OYが低級アルカノイルオキシ基また
    は水酸基、ZがC2- 20アルカノイル基、低級アルコキシ
    低級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基及び
    ベンゾイル基から選ばれる基で2及び3位水酸基または
    6位水酸基がアシル化されていてもよいβ−D−グルコ
    ピラノシル基、点線が二重結合の存在を表す請求項1記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】 Xが酸素原子または硫黄原子、OYが
    水酸基、ZがC2-20アルカノイル基、低級アルコキシ低
    級アルカノイル基、低級アルコキシカルボニル基及びベ
    ンゾイル基から選ばれる基で2及び3位水酸基または6
    位水酸基がアシル化されていてもよいβ−D−グルコピ
    ラノシル基、点線が二重結合の存在を表す請求項1記載
    の化合物。
  5. 【請求項5】 Xが酸素原子または硫黄原子、OYが
    水酸基、Zがβ−D−グルコピラノシル基または4−O
    −(α−D−グルコピラノシル)−β−D−グルコピラ
    ノシル基である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 Xが酸素原子、OYが低級アルカノイ
    ルオキシ基または水酸基、Zが2,3−ジ−O− (低級
    アルカノイル)−β−D−グルコピラノシル基、2,3
    −ジ−O− (低級アルコキシ低級アルカノイル)−β−
    D−グルコピラノシル基、6−O− (C2-20アルカノイ
    ル)−β−D−グルコピラノシル基、6−O− (低級ア
    ルコキシ低級アルカノイル)−β−D−グルコピラノシ
    ル基または6−O−ベンゾイル−β−D−グルコピラノ
    シル基である請求項3記載の化合物。
  7. 【請求項7】 Xが酸素原子、OYが低級アルカノイ
    ルオキシ基または水酸基、Zが2,3−ジ−O− (低級
    アルカノイル)−β−D−グルコピラノシル基である請
    求項6記載の化合物。
  8. 【請求項8】 2’−〔2,3−ジ−O− (低級アル
    カノイル)−β−D−グルコピラノシルオキシ〕−6’
    −ヒドロキシ−3−(5−ベンゾ〔b〕フラニル)プロ
    ピオフェノンまたは2’−〔2,3−ジ−O− (低級ア
    ルカノイル)−β−D−グルコピラノシルオキシ〕−
    6’−(低級アルカノイルオキシ)−3−(5−ベンゾ
    〔b〕フラニル)プロピオフェノン。
  9. 【請求項9】 一般式〔II〕 【化2】 〔式中、Xは酸素原子、硫黄原子またはメチレン基であ
    り、OYは保護されていてもよい水酸基であり、Zはβ
    −D−グルコピラノシル基、4−O−(α−D−グルコ
    ピラノシル)−β−D−グルコピラノシル基またはそれ
    らの1もしくは複数の水酸基がアシル化された基であ
    り、点線は二重結合の存在または非存在を表す。〕で示
    される化合物を還元し、所望により薬理的に許容しうる
    塩とすることを特徴とする一般式〔I〕 【化3】 (但し、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
    プロピオフェノン誘導体またはその薬理的に許容しうる
    塩の製法。
  10. 【請求項10】 一般式〔I−a〕 【化4】 〔式中、Xは酸素原子、硫黄原子またはメチレン基であ
    り、OYは保護されていてもよい水酸基であり、点線は
    二重結合の存在または非存在を表す。〕で示される化合
    物をアシル化し、所望により薬理的に許容しうる塩とす
    ることを特徴とする一般式〔I−b〕 【化5】 (但し、Rはアシル基を表し、他の記号は前記と同一意
    味を有する。)で示されるプロピオフェノン誘導体また
    はその薬理的に許容しうる塩の製法。
  11. 【請求項11】 一般式〔III〕 【化6】 〔式中、Xは酸素原子、硫黄原子またはメチレン基であ
    り、OYは保護されていてもよい水酸基であり、R’O
    は保護された水酸基を表し、点線は二重結合の存在また
    は非存在を表す。〕で示される化合物をアシル化した
    後、保護基を除去し、更に所望により薬理的に許容しう
    る塩とすることを特徴とする一般式〔I−c〕 【化7】 (但し、Rはアシル基を表し、他の記号は前記と同一意
    味を有する。)で示されるプロピオフェノン誘導体また
    はその薬理的に許容しうる塩の製法。
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