JPH08199432A - 合成繊維用処理剤およびその処理剤を付与した合成繊維 - Google Patents

合成繊維用処理剤およびその処理剤を付与した合成繊維

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JPH08199432A
JPH08199432A JP7007141A JP714195A JPH08199432A JP H08199432 A JPH08199432 A JP H08199432A JP 7007141 A JP7007141 A JP 7007141A JP 714195 A JP714195 A JP 714195A JP H08199432 A JPH08199432 A JP H08199432A
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JP
Japan
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weight
synthetic fiber
treating agent
compound
synthetic
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JP7007141A
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Inventor
Hideo Nagahara
秀夫 長原
Hiroyuki Terasawa
裕之 寺澤
Eiji Otsubo
栄治 大坪
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】合成繊維の延伸性を阻害することがない耐熱性
にすぐれた合成繊維用処理剤、およびこの処理剤を付与
して得られる柔軟性、生産性および接着剤処理などの後
加工性がすぐれた合成繊維の提供。 【構成】チオジプロピオン酸と一価アルコールとのジエ
ステル化合物(A)75〜90重量%、2個以上のヒド
ロキシル基を有する多価アルコール脂肪酸エステルのエ
チレンオキサイド付加物、モノカルボン酸およびジカル
ボン酸からなる非イオン活性剤(B)10〜25重量
%、式RO(AO)m H(式中のRは炭素数8〜20の
アルキル基、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイ
ド基、mは0〜10の整数)で表されるアルコールの燐
酸化物と、アミン化合物との塩0.3〜5重量%、及び
スルホネート系アニオン界面活性剤(D)0.5〜5重
量%含有混合物が、処理剤全体の95重量%以上を占め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に産業用合成繊維を
製造する工程で用いられる合成繊維用処理剤に関するも
のである。さらに詳しくは、合成繊維の延伸性を阻害す
ることがない耐熱性にすぐれた合成繊維用処理剤、およ
びこの処理剤を付与して得られる柔軟性、生産性および
接着剤処理などの後加工性がすぐれた合成繊維に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成繊維の紡糸、延伸工程には種
々の処理剤が必要に応じて使用されてきたが、生産性お
よび品質向上のために、近年ますます紡糸、延伸速度が
速くなり、それに併ない延伸ローラなどの加熱体の温度
も高くなつていることから、合成繊維用処理剤には耐熱
性、極圧性および潤滑性などの性能向上が強く望まれて
いる。
【0003】そればかりか、合成繊糸用処理剤には、こ
の処理剤により処理した合成繊維に十分な実用性能を発
揮せしめる特性が強く要求されている。
【0004】そして、従来の合成繊維用処理剤として
は、チオジプロピオン酸エステルと、多価アルコール脂
肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物のモノカルボ
ン酸およびジカルボン酸反応物とを混合した組成物から
なるものが、例えば特開平4−34074号公報により
知られている。
【0005】上記特開平4−34074号公報に記載さ
れた合成繊維用処理剤は、具体的にはチオジプロピオン
酸と炭素数12〜18の一価アルコールとのジエステル
化合物75〜95重量%と、多価アルコール脂肪酸エス
テルのエチレンオキサイド付加物のモノカルボン酸およ
びジカルボン酸反応物25〜10重量%とからなり、合
成繊維を熱延伸および/または熱処理する際の発煙を解
消して、熱処理後の耐熱性をも確保できるという特性を
有するものである。
【0006】しかしながら、近年の技術の発展につれ
て、合成繊維の生産性および品質向上のために、繊維の
紡糸、延伸速度がより高速となったことから、例え上記
特開平4−34074号公報に記載された合成繊維用処
理剤を適用したとしても、耐熱性および潤滑性が十分と
はいえず、糸条の走行速度が高速になるにしたがって、
延伸時の糸切れが多発したり、また熱ローラにタールが
残り、そのタールに糸条が触れて毛羽や糸切れが一層多
くなるばかりか、前記タールが付着した熱ローラの清掃
期間が短くなり、その清掃には長時間を要して、生産性
が低下するというという問題が生じていた。
【0007】また、処理剤で処理された合成繊維には、
その使用段階において高性能化された繊維機能を十分に
発揮することが要求されるが、上記従来の合成繊維用処
理剤でで処理された合成繊維は柔軟性に乏しいため、例
えばゴムとの接着用途に使用する場合に、十分な生産性
および接着性を発揮することができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点を解決することを課題として検討
した結果、達成されたものである。
【0009】したがって、本発明の目的は、合成繊維の
延伸性を阻害することがない耐熱性にすぐれた合成繊維
用処理剤、およびこの処理剤を付与して得られる柔軟
性、生産性および接着剤処理などの後加工性がすぐれた
合成繊維を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の合成繊維用処理剤は、合成繊維を紡糸−
延伸法により製造する際に用いる合成繊維用処理剤であ
って、チオジプロピオン酸と一価アルコールとのジエス
テル化合物(A)75〜90重量%、2個以上のヒドロ
キシル基を有する多価アルコール脂肪酸エステルのエチ
レンオキサイド付加物、モノカルボン酸およびジカルボ
ン酸からなる非イオン活性剤(B)10〜25重量%、
式RO(AO)m H(ただし式中のRは炭素数8〜18
のアルキル基、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサ
イド基、mは0〜10の整数を示す)で表されるアルコ
ールの燐酸化物と、炭素数8〜20のアルキルアミンま
たはアルキルアミンエチレンオキサイド1〜10付加物
との塩0.3〜5重量%、およびスルホネート系アニオ
ン界面活性剤(D)0.5〜5重量%を混合して得られ
た混合物が、処理剤全体の95重量%以上を占めること
を特徴とする また、本発明の合成繊維は、熱可塑性合成繊維を紡糸−
延伸法により製造するに際し、紡糸後延伸前の段階にお
いて、上記の合成繊維用処理剤が付与されていることを
特徴とする。
【0011】
【実施態様】本発明に係る合成繊維用処理剤について、
以下具体的に詳述する。
【0012】本発明に係る合成繊維用処理剤によれば、
上記(A)、(B)および変性ポリオルガノシロキサン
(C)成分を特定の比率で含有することによって、耐熱
性にすぐれるため、合成繊維を加熱処理する際における
加熱ローラ上での発煙を少なくし、かつ加熱体へのター
ルの付着が減少し、また、潤滑性にすぐれるため、走行
糸条と金属ローラ間との平滑性が良好であることから、
製糸性を向上させ、単糸切れや糸割れを生じることな
く、ゴムとの接着性がすぐれた高品質の合成繊維を得る
ことが可能となる。
【0013】本発明の合成繊維用処理剤は、上記化合物
(A)、(B)、(C)および(D)をそれぞれ75〜
90重量%、10〜25重量%、0.3〜5重量%およ
び0.5〜5重量%のの範囲で混合して得られた混合物
を、95重量%以上の主成分として含有するものであ
る。
【0014】上記化合物(A)成分は、チオジプロピオ
ン酸と、2個以上のヒドロキシル基を有する炭素数12
〜20の一価分岐アルコールとを反応させることにより
得られるが、前記一価分岐アルコールの代わりにオレイ
ルアルコールなどの不飽和アルコールを用いる場合に
は、延伸ローラの汚れが著しく増大し、延伸操業性が低
下するため好ましくない。
【0015】また、前記一価分岐アルコールの代わりに
ラウリルアルコールやステアリルアルコールなどの直鎖
飽和アルコールを用いる場合には、処理剤が固体化し
て、製糸工程や後加工工程において接糸部への付着物が
増大し、延伸操業性が低下や繊維使用時の性能低下が招
かれるため好ましくない。
【0016】上記化合物(A)における一価分岐アルコ
ールの炭素数は、12〜20、とくに12〜18の範囲
が好ましく、炭素数が12未満では、糸条が熱延伸など
の高熱にさらされたときに熱分解を起こし、加熱された
延伸ローラ上などにタールを生成したり、発煙が増大し
たりする傾向となるため好ましくない。
【0017】また、上記化合物(A)における一価分岐
アルコールの炭素数が20を越えると、処理剤の拡展性
が低下し、加熱された延伸ローラなどと糸条との摩擦が
増大し、延伸時に糸切れや毛羽を発生する傾向となるた
め好ましくない。
【0018】なお、炭素数12〜20の一価分岐アルコ
ールのなかでは、ジオレイルアルコールおよびジステア
リルアルコールが、延伸性の面から特に好ましく使用さ
れる。
【0019】本発明の繊維用処理剤における上記化合物
(A)の配合量は、75〜90重量%、とくに80〜8
5重量%であり、75重量%未満では処理剤の拡展性が
低下し、かつ合成繊維と延伸ローラとの摩擦が高くなっ
て、糸切れや毛羽発生の原因となり、また90重量%を
越えると、合成繊維の集束性が低下して、延伸ローラー
で糸割れを起し、操業性が悪化するため好ましくない。
【0020】上記化合物(B)成分は、2個以上のヒド
ロキシル基を有する多価アルコール脂肪酸エステルのエ
チレンオキサイド付加物、モノカルボン酸およびジカル
ボン酸からなり、好ましくはエチレンオキサイド含量が
20〜60重量%の非イオン活性剤である。
【0021】この化合物(B)を構成する2個以上のヒ
ドロキシル基を有する多価アルコール脂肪酸エステルの
エチレンオキサイド付加物の具体例としては、グリセリ
ンモノステアレートのエチレンオキサイド付加物、硬化
ヒマシ油のエチレンオキサイド付加物、ヒマシ油のエチ
レンオキサイド付加物、ペンタエリスリトールジイソス
テアレートのエチレンオキサイド付加物、ソルビトール
トリラウレートのエチレンオキサイド付加物およびトリ
メチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物などが
挙げられるが、なかでも好ましくは硬化ヒマシ油のエチ
レンオキサイド付加物が用いられる。
【0022】上記エチレンオキサイド付加物成分に付加
されるエチレンオキサイドの量は、非イオン活性剤中に
20〜60重量%、好ましくは25〜55重量%となる
割合である。エチレンオキサイドの付加量が20重量%
未満では、集束性が不足して延伸ローラ上で糸切れが多
発する傾向となり、また60重量%を越えると、チオジ
プロピオン酸エステル成分との相溶性が悪化し、処理剤
としての機能が低下するため好ましくない。
【0023】また、上記化合物(B)におけるモノカル
ボン酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、エルカ酸およびイソステアリン酸など
が挙げられるが、なかでもステアリン酸およびオレイン
酸の使用が好ましい。
【0024】さらに、上記化合物(B)におけるジカル
ボン酸としては、マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸
およびドデカン酸などが挙げられるが、なかでもマレイ
ン酸およびアジピン酸の使用が好ましい。
【0025】上記化合物(B)、つまり非イオン活性剤
成分が全処理剤中に占める割合は、10〜25重量%、
とくに15〜20重量%である。
【0026】上記化合物(B)の全処理剤中に占める割
合が10重量%未満では、延伸ローラー上で糸割れを起
して操業性が悪化し、また25重量%を越えると、処理
剤の耐熱性および湿潤性が低下して、延伸ローラの清掃
周期が短くなるばかりか、糸切れや毛羽発生が多発し
て、操業性と糸品位が悪化する傾向となるため好ましく
ない。
【0027】上記化合物(C)成分は、式RO(AO)
m H(ただし式中のRは炭素数8〜20のアルキル基、
AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基、mは0
〜10の整数を示す)で表されるアルコールの燐酸化物
と、炭素数8〜20のアルキルアミンまたはアルキルア
ミンエチレンオキサイド1〜10付加物との塩であり、
上記化合物(A)および(B)成分と併用することによ
って、繊維および延伸ローラの汚れの洗浄を容易にする
ために機能する。
【0028】上記化合物(B)における炭素数8〜20
のアルコ−ルとしては、オクチルアルコール、2−エチ
ルヘキシルアルコール、ラウリルアルコール、セチルア
ルコール、イソセチルアルコール、オレイルアルコール
およびイソエイコサノールなどが挙げられる。
【0029】ここで、アルコールの炭素数が8未満で
は、処理剤の相溶性が低下して延伸ローラへの付着物が
増加し、また20よりも大きくなると、極圧性が低下し
て、延伸ローラーと糸条の摩擦が増大し、毛羽や糸切れ
が多発する傾向となるため好ましくない。
【0030】また、上記化合物(C)において、上記ア
ルコールの燐酸化物と共に塩を形成するアミン化合物
は、下記式(I)で示されるアルキルアミンまたはアル
キルアミンアルキレンオキサイド付加物である。
【化3】 (ただし、式中のRは炭素数8〜18のアルキル基、A
Oは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基、m、nは
それぞれm+nが0〜10となる整数を示す)。
【0031】より具体的には、炭素数8〜20のアルキ
ルアミンまたはアルキルアミンエチレンオキサイド1〜
10付加物であり、ここでいうアルキルアミンとして
は、オクチルアミン、ドデシルアミン、ラウリルアミ
ン、ラウリルモノメチルアミン、オレイルアミンおよび
ジメチルステアリルアミンなどが挙げられる。
【0032】なお、アルキルアミンの炭素数が8未満で
は、処理剤から発生する臭気が著しくなって製糸環境の
悪化を招き、また20を越えると、極圧性および潤滑性
が低下して、操業性が悪化するため好ましくない。
【0033】上記化合物(C)において、アルキルアミ
ンのエチレンオキサイド付加物を使用する場合には、エ
チレンオキサイドの付加モル数が、1〜10モルである
ことが好ましい。
【0034】ここで、エチレンオキサイドの付加モル数
が10モルを超えると、アミンの塩基性が弱くなって、
アミンの使用量が増加することとなり、相対的にアルコ
ールの燐化合物の量が少なくなり、極圧性および潤滑性
が低下して、操業性の悪化を招く傾向となるため好まし
くない。
【0035】なお、リン化合物の金属塩、例えばナトリ
ウム塩およびカリウム塩などの使用は、これらが他の処
理剤成分との相溶性に劣ることから、延伸ローラ上に堆
積して、延伸ローラの清掃周期の短縮を招き、操業性を
低下させるため好ましくない。
【0036】上記化合物(C)の全処理剤中に占める割
合は0.3〜5重量%、とくに0.5〜3重量%が好ま
しく、0.5重量%未満では、処理剤の極圧性および潤
滑性が低下し、かつ静電気の発生が多くなって、延伸ロ
ーラの汚れ洗浄が困難となり、また5重量%を越える
と、延伸ローラの汚れが増加する傾向となるため好まし
くない。
【0037】さらに、上記化合物(D)、つまりスルホ
ネート系アニオン界面活性剤としては、ジアルキルスル
ホサクシネート塩、アルキルベンゼンスルホネート塩お
よびアルカンスルホネート塩などが挙げられるが、なか
でも下記式(II)で示される第2級アルカンスルホネ
ート塩が好ましく使用される。
【化4】 (ただし、式中のR1 、R2 はそれぞれの炭素数の和が
10〜19となるアルキル基、Mはアルカリ金属を示
す)。
【0038】なお、上記式(II)で示される第2級ア
ルカンスルホネート塩は、アルカリ金属としてカリウム
またはナトリウムを含むものが好ましく、その具体例と
しては商品名:「カクタス」(日鉱石油社製)、商品
名:「メルソラートH」(バイエル社製)および商品
名:「ホスタパーSUS」(ヘキスト社製)などが挙げ
られる。
【0039】上記化合物(D)の全処理剤中に占める割
合は0.5〜5重量%、とくに1〜〜3重量%が好まし
く、0.5重量%未満では、耐熱性と延伸ローラの洗浄
改良効果が小さく、また5重量%を越えると、繊維−金
属間の摩擦が高くなって延伸性が低下し、糸切れや毛羽
が増加する傾向となるため好ましくない。
【0040】本発明の合成繊維用処理剤を合成繊維に付
与するには、上記化合物(A)〜(D)からなる混合組
成物を鉱物油で希釈した非含水系および/または水に分
散させたエマルジョン系、あるいは原液のままのいずれ
でも有効であるが、なかでも非含水系として用いる際の
効果が大きい。
【0041】しかして、本発明の合成繊維用処理剤は、
従来の合成繊維用処理剤に比較して、合成繊維を延伸お
よび/または熱処理する際の耐熱性がすぐれており、糸
切れや毛羽の発生のないすぐれた延伸性のもとに、高性
能の合成繊維を与えることができる。
【0042】また、本発明に係る合成繊維用処理剤を繊
維に付与するに際しては、上記化合物(A)〜(D)か
らなる混合組成物を、例えば非水系油剤あるいは水で希
釈または乳化してエマルジョン処理剤となし、これをロ
ーラーあるいはガイド給油装置を用いて、紡糸工程後延
伸前の工程で、合成繊維に対し付与する。
【0043】上記処理剤の合成繊維に対する付着量は、
0.3〜2.0重量%、とくに0.5〜1.5重量%の
範囲が好適である。
【0044】このようにして処理剤を付与して得られた
本発明の合成繊維、とくにポリアミド繊維またはポリエ
ステル繊維は、耐熱性、柔軟性、潤滑性および極圧性に
すぐれており、接着剤処理などの後加工工程において安
定に接着剤処理された処理コードを与えることができ、
この後加工工程で得られる製品はコードとゴムの接着性
が著しく向上したものとなる。
【0045】したがって、本発明の処理剤が付与された
合成繊維は、柔軟性、耐熱性および後加工性がすぐれる
という特性を生かして、タイヤコード、シートベルト、
重布、漁網、ロープ、およびVベルトなどの各種産業用
途に対し、好適に適用することができる。
【0046】以下に実施例を挙げて、本発明の構成およ
び効果をさらに詳述する。
【0047】
【実施例】各実施例および各比較例における評価は、次
の方法で行い、表示した。
【0048】延伸性:ポリマーの重量で1トン分のナイ
ロン66フィラメントを延伸する間に発生した糸切れ回
数で表示した。
【0049】発煙性:延伸時のホットローラーにおける
発煙状態を肉眼観察した。 ○;発煙がない △;発煙がほとんどない ×;発煙が多い。
【0050】ホットローラの汚れ:延伸時のホットロー
ラーにおける汚れの状態を観察した。 ○;汚れがない △;汚れがほとんどない ×;汚れが多い。
【0051】臭 気:延伸時のホットローラー周辺に発
生する臭気を実感判定した。 ○;許容できる臭気である ×;不快感を覚える臭気である。
【0052】糸割れ:延伸時の糸割れ状況を肉眼で観察
した。 ○;糸割れがほとんどない ×;糸割れが多い。
【0053】ホットローラの洗浄性:延伸を24時間継
続した後、洗浄布を用いてホットローラの汚れを拭き取
る際に、汚れが完全に取れるまでの拭き取り回数で評
価。 ○;汚れを10回までに拭き取れた △;汚れを10回以上30回までに拭き取れた ×;30回以上でも汚れが取れない。
【0054】柔軟性:繊維糸束を作成して手による触感
テストで判断した。 ○;柔軟性大(柔らかい) △;柔軟性中 ×;柔軟性小(やや硬い)
【0055】[実施例1〜3、比較例1〜6]1260
デニール、204フィラメントのナイロン66フィラメ
ントを通常の方法で溶融紡糸し、紡糸速度500m/分
で得られた糸条に対し、表1の組成からなる処理剤をロ
ーラー給油法により1重量%付与した後、巻き取ること
なく、240℃のホットローラーを用いる2段延伸法に
より、全延伸倍率5.3倍に熱延伸した。
【0056】
【表1】 なお、表1における処理剤成分の各記号の詳細は下記に
示した通りである。
【0057】A1……ジイソステアリルチオジプロピオ
ネート(炭素数18) A2……ジイソラウリルチオジプロピオネート(炭素数
12) A3……イソオクチルチオジプロピオネート(炭素数
8) A4……イソテトラコサネート(炭素数24) A5……ジイソステアリルアジペート A6……ジオレイルチオジプロピオネート B1……硬化ヒマシ油EO付加物オレイン酸エステル
(EO:42重量%) B2……硬化ヒマシ油EO25モル付加物 C1……オレイルホスフェートアミンEO25モル付加
物 D1……第2級アルカンスルホネートナトリウム。
【0058】各処理剤を用いる場合の延伸性、耐熱性お
よび得られた繊維の柔軟性の評価結果を表2に示した。
【0059】
【表2】 表2の結果から明らかなごとく、本発明の係る実施例1
〜3の合成繊維用処理剤は、比較例1〜4に比較して、
延伸性および耐熱性がすぐれており、処理して得られる
繊維の柔軟性もきわめて良好である。
【0060】[実施例4,5、比較例7〜13]126
0デニール、204フィラメントのナイロン66フィラ
メントを、通常の方法で溶融紡糸し、紡糸速度500m
/分で得られた糸条に対し、表3の組成からなる処理剤
をローラー給油法により1重量%付与した後、巻き取る
ことなく、240℃のホットローラーを用いる2段延伸
により、全延伸倍率5.3倍に多段熱延伸した。
【0061】
【表3】 なお、表3における処理剤成分の各記号の詳細は下記に
示した通りである。 A1……ジイソステアリルチオジプロピオネート(炭素
数18) B3……トリメチロールプロパンEO付加物モノオレー
トフマル酸ラウリン酸エステル(EO:50重量%) B4……硬化ヒマシ油EO付加物アジピン酸オレイン酸
エステル(EO:67重量%) B5……硬化ヒマシ油EO付加物アジピン酸オレイン酸
エステル(EO:10重量%) C2……オレイルホスフェートステアリルモノメチルア
ミン C3……オレイルホスフェートジメチルアミン D1……第2級アルカンスルホネートナトリウム。
【0062】各処理剤を用いる場合の延伸性、耐熱性お
よび得られた繊維の柔軟性の評価結果を表4に示した。
【0063】
【表4】 表4から明らかなごとく、本発明に係る実施例4〜5の
合成繊維用処理剤は、比較例7〜13に比較して耐熱
性、延伸性、発煙性、ホットローラの汚れが均衡にすぐ
れており、処理して得られる繊維の柔軟性もきわめて良
好である。
【0064】
【発明の効果】本発明に係わる合成繊維用処理剤は、合
成繊維を延伸および/または熱処理する際の耐熱性がす
ぐれており、糸切れや毛羽の発生のないすぐれた延伸性
のもとに、高性能の合成繊維を与えることができる。
【0065】また、本発明の合成繊維、とくにポリアミ
ド繊維またはポリエステル繊維は、耐熱性、柔軟性、潤
滑性および極圧性にすぐれており、接着剤処理などの後
加工工程において安定に接着剤処理された処理コードを
与えることができ、この後加工工程で得られる製品はコ
ードとゴムの接着性が著しく向上したものとなる。
【0066】したがって、本発明の処理剤が付与された
合成繊維は、柔軟性、耐熱性および後加工性がすぐれる
という特性を生かして、タイヤコード、シートベルト、
重布、漁網、ロープ、およびVベルトなどの各種産業用
途に対し、好適に適用することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維を紡糸−延伸法により製造す
    る際に用いる合成繊維用処理剤であって、 チオジプロピオン酸と一価アルコールとのジエステル化
    合物(A)75〜90重量%、 2個以上のヒドロキシル基を有する多価アルコール脂肪
    酸エステルのエチレンオキサイド付加物、モノカルボン
    酸およびジカルボン酸からなる非イオン活性剤(B)1
    0〜25重量%、 式RO(AO)m H(ただし式中のRは炭素数8〜20
    のアルキル基、AOは炭素数2〜4のアルキレンオキサ
    イド基、mは0〜10の整数を示す)で表されるアルコ
    ールの燐酸化物と、アミン化合物との塩0.3〜5重量
    %、およびスルホネート系アニオン界面活性剤(D)
    0.5〜5重量%を混合して得られた混合物が、処理剤
    全体の95重量%以上を占めることを特徴とする合成繊
    維用処理剤。
  2. 【請求項2】 化合物(A)における一価分岐アルコ
    ールの炭素数が、12〜18の範囲にあることを特徴と
    する請求項1に記載の合成繊維用処理剤。
  3. 【請求項3】 化合物(B)における多価アルコール
    脂肪酸エステルが、硬化ヒマシ油であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の合成繊維用処理剤。
  4. 【請求項4】 化合物(B)におけるエチレンオキサ
    イド付加物のエチレンオキサイド含量が、20〜60重
    量%の範囲であることを特徴とする請求項1、2または
    3に記載の合成繊維用処理剤。
  5. 【請求項5】 化合物(C)におけるアミン化合物
    が、下記式(I)で示されるアルキルアミンまたはアル
    キルアミンアルキレンオキサイド付加物であることを特
    徴とする請求項1、2、3または4に記載の合成繊維用
    処理剤。 【化1】 (ただし、式中のRは炭素数8〜18のアルキル基、A
    Oは炭素数2〜4のアルキレンオキサイド基、m、nは
    それぞれm+nが0〜10となる整数を示す)。
  6. 【請求項6】 化合物(D)が、下記式(II)で示
    される第2級アルカンスルホネート塩であることを特徴
    とする請求項1、2、3、4または5に記載の合成繊維
    用処理剤。 【化2】 (ただし、式中のR1 、R2 はそれぞれの炭素数の和が
    10〜19となるアルキル基、Mはアルカリ金属を示
    す)。
  7. 【請求項7】 熱可塑性合成繊維を紡糸−延伸法によ
    り製造するに際し、紡糸後延伸前の段階において、請求
    項1、2、3、4、5または6に記載の合成繊維用処理
    剤が付与されていることを特徴とする合成繊維。
  8. 【請求項8】 請求項1、2、3、4、5または6に記
    載の合成繊維用処理剤で処理された合成繊維が、ポリア
    ミド繊維またはポリエステル繊維であることを特徴とす
    る請求項4に記載の合成繊維。
  9. 【請求項9】 合成繊維用処理剤が、合成繊維に対して
    0.3〜2.0重量%付着していることを特徴とする請
    求項7または8に記載の合成繊維。
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