JPH081999B2 - 透視性電磁波シールド材 - Google Patents

透視性電磁波シールド材

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JPH081999B2
JPH081999B2 JP1121477A JP12147789A JPH081999B2 JP H081999 B2 JPH081999 B2 JP H081999B2 JP 1121477 A JP1121477 A JP 1121477A JP 12147789 A JP12147789 A JP 12147789A JP H081999 B2 JPH081999 B2 JP H081999B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は透視性電磁波シールド材に係わり、より詳細
には、優れた電磁遮蔽効果を有しながらも、優れた透視
性が維持される透視性電磁波シールド材に関する。
〔従来の技術〕
近年、核磁気共鳴診断装置、生体磁気計測器、リニア
モーターカー等、磁気を応用した装置や機械が開発さ
れ、周辺機器に影響を与えている。この為、電子機器の
ノズル防止や電磁波の人体に対する直接の影響を防止す
る等の面から電磁波シールド室等が施設されている。そ
して、透視可能な透視性電磁波シールド材は、このよう
な電磁波シールド室の物見窓、或いはOA機器のCRTフィ
ルター等として要望されている。
従来の透視性電磁波シールド材としては、導電性スク
リーンを用いたものや透明板に透視性に損なわない程度
に導電性材料をコーティングしたもの等があり、現在は
導電性スクリーンタイプが性能的に優れているため頻繁
に使用されている。
このような透視性電磁波シールド材は、通常、透明材
料内に電磁波シールド用導電性網が埋設された構造に成
っている。電磁波シールド用導電性網としては、パン
チングメタル等の多孔金属板微細なメッシュの金属ス
クリーンステンレス性のエキスパンドメタル金属コ
ーティングした繊維スクリーン等が使用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、このような導電性スクリーンを用いた場
合、その線径、ピッチによって電磁遮蔽効果が変化す
る。電界シールド効果では、線径が細かく、ピッチが細
かく、開口数が多く、開口面積率が少なくなったものほ
ど高く、また、導電性スクリーンを1枚よりも2枚重ね
るほうが高くなる。
しかし、このような電気遮蔽効果のみを優先すると、
光線透過性が極端に犠牲になり、もはや透視板とは言え
ず、また、複数枚重ねた場合にはモアレ等が発生し、板
表面での反射損失が増す為好ましくない。
また、医療用NMR−CT用シールドでは患者の不安を少
なくする為に、通常窓を設ける場合が多く、その場合に
は電界シールドは勿論、特に高磁界シールド性能が透視
性電磁波シールド材に要求される。高磁界シールド性能
はシールド用導電性スクリーンを更に微細にしただけで
は得られない。
本発明の目的は、上記事情に鑑み、優れた電磁遮断効
果を有しながらも、優れた透視性が維持される透視性電
磁波シールド材を提供することにある。
また本発明の目的は、電界シールド性能だけでなく、
高磁界シールド性能を有した透視性電磁波シールド材を
提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の透視性電磁波シールド材は、上層及び下層が
透明板からなり、中間層が80乃至300メッシュで且つ網
線材の径が30乃至60μmの範囲である細網目電磁波シー
ルド用導電性網と、50メッシュ以下或いは1cm2当たり26
00以下の開口数を有すると共に、80%以上の面積開口率
を有し、且つ網線材の径が0.1乃至0.8mmの範囲にある粗
網目電磁波シールド用導電性網と、を重ね合わせ構造と
したものであることを特徴とするものである。
更に、前記上層及び下層をポリエチレングリコールビ
スアリルカーボネートにすることも特徴とするものであ
る。
〔作用〕
本発明は上層及び下層の透明層に埋設される電磁波シ
ールド用導電性網に、網目の細かいものと粗いものを重
ね合わせると、前述の問題点である透視性と電磁遮蔽効
果との問題が悉く解決されるという知見に基づくもので
ある。
網目の細かい電磁波シールド用導電性網としては、80
乃至300メッシュのピッチを有するもので、網の線材径
が20乃至100μm、特に30乃至60μmのものの使用が好
ましい。上記範囲の導電性網は電磁遮蔽効果及び光線透
過率の見地から望ましく、その開口面積率は20乃至70
%、特に30乃至60%の範囲内にあることが望ましい。
網目の粗い電磁波シールド用導電性網としては、50メ
ッシュ以下のピッチを有するもの、或いは1cm2当たり26
00個以下の開口数を有するもので、網の線材径が0.1乃
至0.8mm、特に0.1乃至0.5mmのものの使用が好ましい。
上記範囲のピッチ或いは開口数以下、及び網の線材径
が0.1mm以上の粗い導電性網を使用した場合は、細かい
導電性網のものと極端に異なっているため、2枚重ねた
導電性網の中間層であってもモアレが生じない。また、
粗い導電性網の線状径が0.8mm以下で網の開口面積率は8
0%以上と、高く維持されるので透視性の低下を招くこ
とが極力抑えられる。
網目の細かい導電性網と粗い導電性網とから構成した
中間層では、後述する実施例に示すように電界シールド
効果及び磁界シールド効果が優れたものとなる。磁界シ
ールド効果、特に高磁界シールド効果に対して、従来の
細かい導電性網のみを使用したものと比較して大きな効
果の差が認められた。また、本発明の電磁波シールド材
の可視透過率は5%程度の低下が認められたが、実際の
透視感覚では殆ど低下が感じられなかった。したがっ
て、このような構成の透視性電磁波シールド材は、磁界
シールドが必要とされる医薬用NMR−CT用室等に充分に
適用できるものである。
〔発明の好ましい態様〕
以下、添付図面に従って本発明に係る透視性電磁波シ
ールド材の好ましい実施例を説明する。
第1図は本発明に係る透視性電磁波シールド材の断面
図である。第1図に示すように透視性電磁波シールド材
1は上層及び下層が透明板3、4で形成され、中間層は
粗網目導電性網5と細網目導電性網6とからなってい
る。このような電磁波シールド材1を構成する粗網目導
電性網5及び細網目導電性網6は、後述するように透視
性があると共に、磁界シールド及び電界シールド効果が
あるため、電磁波シールド材1は、電波暗室用窓材、電
波漏洩防止の必要性があるルームの窓材として有用され
る。以下に本発明に係る透視性電磁波シールド材の構成
材について詳説する。
透明板3、4 透明板は、ガラス、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポ
リカーボネート、ポリエチレングリコールビスアリルカ
ーボネート等の可視光線透過率が80%以上、より好まし
くは90%以上の透明素材からなっている。前記範囲以外
の可視光線透過率の透明板では、成形電磁波シールド材
の透視性が悪くなり、窓材等の使用上好ましくない。
透明板がガラス等の高温溶融物の場合には、前記導電
性網5,6を2枚のガラス板で挟んだ状態にして接着して
電磁波シールド材1が製造される。また、透明板が樹脂
の場合には、所定の型に導電性網5、6を配し、その型
内に透明樹脂を流し込むことにより、樹脂内(上層と下
層との間)に導電性網を埋設して電磁波シールド材1が
製造される。
また、透明板として樹脂を使用した場合、、ポリエチ
レングリコールビスアリルカーボネートを使用すること
は本発明の透視性電磁波シールド材において特に好まし
い。この場合、電磁波シールド材は、導電性網が配され
た型にジエチレングリコールビスアリルカーボネート及
びラジカル重合開始剤を含む組成物を注入し、この組成
物を加熱下に重合硬化させることにより得られるもので
ある。本発明に用いるジエチレングリコールビスアリル
カーボネートは、下記式 で表される化学構造を有する。この単量体は、ラジカル
開始剤により重合し得る2個のアリル基を有し、重合硬
化により三次元状に網状化した熱硬化型ポリカーボネー
トを形成するという特徴を有している。この特徴の故
に、本発明による成形体は本質的に無色で透明であると
いう利点を有するばかりではなく、耐熱性、耐薬品性、
耐摩耗性、耐汚染性、耐候性、耐アーク性等に本質的に
優れている。
ラジカル開始剤としては、t−ブチルパーオキシデカ
ノエート、ジイソプロピルパーキシジカーボネート、t
−ブチルパーオクトエート等の有機過酸化物が使用さ
れ、一般に単量体成分に対して1乃至5重量%の量で使
用する。このようなポリエチレングリコールビスアリル
カーボネートを用いた透視性電磁波シールド材は、後述
する細網目導電性網6等を金属メッキ合成繊維紗等にし
た場合に樹脂自体のそり、曲がり等の変形が見られず、
優れた窓材として構成されるものである。
本発明に用いる重合硬化性組成物には、勿論それ自体
公知の配合剤、例えば着色剤、酸化防止剤、界面活性
剤、離型剤、紫外線吸収剤等を、本発明の精神を逸脱し
ない範囲内で配合し得る。
導電性網5、6 粗網目導電性網5は、鉄、銅、黄銅等の少なくとも1
つを主成分とする素材を用いた線材径0.1乃至0.8mm、特
に0.1乃至0.5mmの金属網、或いは鉄、銅、黄銅の少なく
とも1つを主成分とする50メッシュ以下のピッチを有す
る金属網スクリーン、或いは1cm2当たり2600個以下の開
口数を有するエキスパンドメタル等の使用が好ましい。
これ等の粗網目導電性網5は後述の細網目導電性網6を
重ねたときに、線材間のピッチ或いはメッシュ、及び線
材径が大きく相違するためモアレ等が発生しない。その
上、開口面積率が80%以上と高いので透視性の低下も最
小限に抑えることができる。
細網目導電性網6は、金属網、金属繊維網、または金
属コート合成繊維紗等の極めてメッシュが高い極細線材
からなっており、その線材径は20乃至100μmの範囲の
もの、特に好ましくは30乃至60μmの範囲のものであ
る。また、開口面積率は20乃至70%、より好ましくは30
乃至60%のものが良い。細網目導電性網6のメッシュは
80乃至300メッシュのピッチが好ましい。このような範
囲にある細網目導電性網6の使用により、電磁波シール
ド材は透視性を有し、前記粗網目導電性網5と組合わさ
って優れた電界シールド効果を発揮する。
また、細網目導電性網6の金属材質としては、銅、
錫、ステンレス、鉄、黄銅等が挙げられ、特に銅、ステ
ンレス、黄銅の単独及び複層物が好ましい。更に、細網
目導電性網6には前述のように金属コート合成繊維紗を
使用することができ、これ等の繊維紗は樹脂と組合わせ
て使用したとき、製造上、及び成形品の品質において優
れたものを提供するものである。金属コート合成繊維紗
としては、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、アクリ
ル等のものフィラメント、マルチフィラメント糸或いは
紡績糸を、粗い織目に織成或いは編成して得られる紗織
物に、銅、ニッケル、コバルト、クロム、銀、アルミニ
ウム等の金属をメッキ層として形成したものが使用され
る。メッキ層は、複数の金属種から構成されていてもよ
く、メッキ層の形成は無電解メッキ(化学メッキ)、真
空蒸着、或いはこれ等と電気メッキを組合わせて行うこ
とができる。
以上の構成によれば、粗網目導電性網5と細網目導電
性網6を重ねて中間層とした場合、網の重ねによるモア
レは従来と異なり極端に解消されるものである。これは
粗網目導電性網5と細網目導電性網6との線径が大きく
相違すると共に、線材間のピッチが極端に相違するため
と解せられる。また、細網目導電性網6のみから成る中
間層は、電界シールド効果は充分に見られるが、磁界シ
ールド効果については高磁界で充分にシールド効果が見
られない。しかし、細網目導電性網6に粗網目導電性網
5を重ねた中間層では、後述する実施例の結果が示され
た第3図で明らかなように、高磁界シールド効果が充分
に改善されるものである。
また、粗網目導電性網5を設けたとき、問題となるの
は透視性の低下である。しかし、粗網目導電性網5は細
網目導電性網6に比べて網目のピッチが広く、又は1cm2
当たりの網孔数等が少なく、開口面積率が80%以上と高
いため、透視性が極力抑えられ、光線透過率の低下は50
%であるが、目による透視感覚は殆ど変わりが見られな
かった。
〔発明の効果〕
以上の様に本発明に係る透視性電磁波シールド材は、
中間層に粗網目導電性網と細網目導電性網とを配したこ
とにより、優れた電磁遮蔽効果を有し、特に、電界シー
ルド性能だけでなく高磁界シールド性能を有するもので
ある。また、透視性電磁波シールド材は、その粗網目導
電性網が極力光線透過率を下げないように構成され、透
視感覚において優れた透視性を維持するものである。
よって、本発明に係る透視性電磁波シールド材は、高
磁界シールド性能を必要とする医療用NMR−CT用シール
ドルームの窓等に設けることができる。
〔実施例〕
以下、本発明に係る実施例を示す。尚、本発明は以下
の実施例の範囲に限られるものではない。
(実施例1) 2枚のアクリル板(肉厚3t)を上層及び下層とし、細
網目導電性網(a)(線径50μm、135メッシュの銅コ
ートポリエステルメッシュ)と粗網目導電性網(b)
(厚さ又は線径0.25mm、1cm2当たりの開口数 300個、
開口面積率 90%のステンレス製エキスパンドメタル)
とを前記アクリル板の間に入れ、プレス加工によって封
止した。
このように構成した透視性電磁波シールド材の電界及
び磁界シールド効果について調べた。この結果を第2図
及び第3図に示した。また、光線透過率についても調べ
た。
光線透過率は500nmで45%であり、電界のシールド性
である減衰量は1乃至500MHzにおいて63dBで、磁界シー
ルド性の減衰量は45dB(100MHz)であった。
(比較例1) 中間層に細網目導電性網6のみを使用した以外は実施
例1と同様に透視性電磁波シールド材を製造した。
この結果を第2図及び第3図に示した。また、光線透
過率についても調べた。
光線透過率は500nmで50%であり、電界のシールド性
である減衰量は1乃至500MHzにおいて60dBで、磁界シー
ルド性の減衰量は30dB(100MHz)であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る透視性電磁波シールド材の断面
図、 第2図は透視性電磁波シールド材の各Hzでの電界シール
ド性の関係グラフ、 第3図は透視性電磁波シールド材の各Hzでの磁界シール
ド性の関係グラフである。 1……電磁波シールド材、3、4……透明板、5……粗
網目導電性網、6……細網目導電性網。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上層及び下層が透明板からなり、中間層が
    80乃至300メッシュで且つ網線材の径が30乃至60μmの
    範囲にある細網目電磁波シールド用導電性網と、50メッ
    シュ以下或いは1cm2当たり2600以下の開口数を有すると
    共に、80%以上の面積開口率を有し、且つ網線材の径が
    0.1乃至0.8mmの範囲にある粗網目電磁波シールド用導電
    性網と、を重ね合わせ構造としたものであることを特徴
    とする透視性電磁波シールド材。
  2. 【請求項2】前記上層及び下層がポリエチレングリコー
    ルビスアリルカーボネートであることを特徴とする請求
    項(1)記載の透視性電磁波シールド材。
JP1121477A 1989-05-17 1989-05-17 透視性電磁波シールド材 Expired - Lifetime JPH081999B2 (ja)

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