JPH08203873A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH08203873A
JPH08203873A JP7010089A JP1008995A JPH08203873A JP H08203873 A JPH08203873 A JP H08203873A JP 7010089 A JP7010089 A JP 7010089A JP 1008995 A JP1008995 A JP 1008995A JP H08203873 A JPH08203873 A JP H08203873A
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chamber
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Nobuhisa Yamagishi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に大口径ウェーハのエッチングまたは成膜
処理時の基本特性、加工特性、低ダメージ性に優れ、か
つ、スパイラルコイルおよびキャパシタなどから成る高
周波電源系の長期信頼性が向上した、誘導結合型プラズ
マ処理装置を提供すること。 【構成】 プラズマ処理されるものが内部に収容される
チャンバー18と、チャンバー18の外部に配置される
スパイラルコイル28と、スパイラルコイル18に近接
して略平行に配置され、チャンバー18の一部である誘
電体窓部22であって、磁石部材24が一体化された誘
電体窓部22と、を有するプラズマ処理装置。磁石部材
24は、電子の反跳作用を有する多極磁場を発生するよ
うに、誘電体窓部22に一体化されている。磁石部材2
4が、チャンバー内部で発生するプラズマ内部の誘導電
界または電子密度の疎密分布を補償するように、誘電体
窓部22に一体化してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば半導体装置の
製造分野などにおいて用いられるプラズマエッチング装
置およびプラズマCVD装置などのプラズマ処理装置に
係り、さらに詳しくは、大口径ウェーハのエッチングの
均一性、異方性を持った加工制御性、低ダメージ性、ま
たは成膜均一性に優れたプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在のVLSI,ULSIなどの高集積
半導体回路で実現されている、素子の高集積化・高密度
化、およびデバイスの高性能化・高集積化を、さらに高
度な内容とするために、いくつかの技術的な方法が見い
出されている。たとえば、高集積技術による素子寸法の
微細化、高密度技術によるチップ寸法の増大、またはデ
バイス構造あるいは回路の改良などである。これらの方
向に対して、プロセス・生産技術を担う半導体製造装
置、特に、プラズマエッチング装置あるいはプラズマC
VD装置は、いくつかの性能上の改善が期待されてい
る。
【0003】たとえば、異方性を持ち、かつ、寸法変換
差の少ない微細加工の制御性、大口径ウェーハに対する
処理速度、処理均一性、選択性などの基本特性の向上、
デバイスの歩留まりと相関を持つプラズマダメージの低
減などの改善が期待されている。
【0004】近年、これらの性能上の改善を得るため
に、プラズマを高密度(プラズマ内の電子・イオン密度
が、1×1012/cm3 以上のもの)に生成可能なプラ
ズマソースを搭載したエッチング・CVD装置が提案さ
れ、プロセス・製造技術に応用されつつある。たとえ
ば、複数の強磁場コイルを利用したECRプラズマ型装
置、プラズマ中に伝播可能なホイッスラーモードに属す
るヘリコン波を利用したヘリコン波プラズマ型装置、さ
らに、スパイラルコイル・ヘリカルコイルを利用し誘導
結合型プラズマを発生させる誘導結合型プラズマ型装置
などがある。いずれの装置も、高密度に生成したイオン
種による、被成膜材とのエッチング反応の促進が見ら
れ、枚様式装置として、生産性に貢献する高速エッチン
グ処理が得られている。
【0005】特に、従来からの商用周波数であるRF高
周波を利用した誘導結合型プラズマエッチング・CVD
装置は、装置構成の簡素化が比較的容易であり、高密度
なプラズマも生成できるため、半導体装置製造分野で、
その応用が期待されている。この装置は、誘電体窓の上
面に配置したスパイラルコイル(渦巻状コイル)と、独
立制御された下部高周波(RF)電源などからなる近似
的な狭間隔の電極構造とに特徴を有する。この装置で
は、真空チャンバー内部の主要な構成部品を、誘電体材
料で構成することも可能であり、装置の洗浄再生にとっ
て有益である。
【0006】また、上面のスパイラルコイルの巻数を増
やすことによって、容易に大口径ウェーハに対応した、
大面積のプラズマ処理を可能にすることができる。これ
らのコイルは、磁束密度Bの時間変化により誘導電界E
を発生させる(ファラデー則)が、この誘導電界Eは、
コイルに沿って平面状に分布する。
【0007】誘導電界Eにより、電子の加速、およびジ
ュール加熱が起こり、平面状プラズマが発生する。この
プラズマ発生系では、RF角周波数ωと、L,C整合回
路が共振条件を満たすならば、上部コイルの印加電力
を、ある閾値以上の高電力とすることで、いわゆる低密
度放電:E-discharge(または、容量結合型プラズマ放
電)から、高密度放電:H-discharge(または、誘導結
合型プラズマ放電)へと遷移的にプラズマを高密度化
(e- ≧1×1012/cm3 )することが可能である。
【0008】高密度プラズマを、平面状に形成し、かつ
イオン種を下部電極のRFバイアスで独立して引き出す
ため、比較的容易に、ウェーハ面内均一性などの基本特
性に優れたエッチングが達成されている。6インチ直径
のウェーハによるAl合金エッチングでは、同面内均一
性が±5.0%以下であり、同ウェーハ間均一性が±
5.0%以下などの良好な特性を奏する。ただし、均一
性を改善するために、下部電極外周に、フォーカスリン
グ(図1に示す符号35)が付属してあることを前提条
件とする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、スパ
イラルコイルを利用した誘導結合型プラズマ処理装置
は、大口径ウェーハに必要なエッチング基本特性の向上
が、比較的容易であり、かつ装置構成も簡素化されてい
るため、半導体装置製造に有益な面を持つ。しかし、こ
の装置では、厳密には、いくつかの不利益を与えること
がある。
【0010】単独のスパイラルコイルと、直列接続した
可変キャパシタから成るエレメントとRF電源とで構成
されるコイル電極が形成する、誘導電界Eを、マックス
ウェル式を中心とする有限要素法による数値解析した結
果を図8に示す。図8に示すように、スパイラルコイル
50の巻線方向に沿って、渦巻状に誘導電界Eベクトル
が発生していることが理解できる。なお、誘導電界Eベ
クトルは、図中矢印で示し、矢印の大きさが大きいほど
ベクトルの強度が強い。
【0011】図8に示すように、そのベクトルの強さ
(電界強度の絶対値)は、中心および最外周領域で弱ま
っている。これらの疎密は、たとえば、最外周でのチャ
ンバー壁面の影響を受けた磁束、または誘導電界Eの発
散・減衰が原因となっている。このコイル電極の中心と
最外周領域との疎な電界分布では、バルクのプラズマ内
に生成するイオン種と電子の分布が不均一である。
【0012】特に、フォーカスリングなどの構成要素を
利用しない場合、外周領域では、エッチングに寄与する
イオン種のフラックス(束)が疎傾向を持つため、ウェ
ーハ面内均一性が劣化する。たとえば、6インチ直径ウ
ェーハによるAl合金エッチングでは、ウェーハ面内均
一性が±6%以上となり、明らかに分布が劣っている。
したがって、6インチウェーハによるAl合金エッチン
グの均一性を改善するには、従来から用いられているフ
ォーカスリングの載置が必要となる。
【0013】ところが、フォーカスリングの載置は、た
とえばエッチング時の副生成物である、残留塩素Cl、
炭素C、窒素N、ホウ素Bなどを含むポリマーがフォー
カスリング表面へ堆積し、再脱離による発塵の悪化によ
るウェーハ面へのコンタミネーションが問題となり、量
産上、製造歩留まりの低下などの問題が発生する。
【0014】また、8インチ直径以上の大口径ウェーハ
に対応するために、単独スパイラルコイルなどを利用し
た誘導結合型プラズマ源では、スパイラルコイルの巻数
と、コイルの寸法とを増加させることが一般的である。
これらの改善により、大口径ウェーハに即したコイル構
成を容易に設定することが可能である。しかし、実際に
は、コイルの寸法の増加に従い、コイルと可変キャパシ
タなどとから成るカップリング回路と接地部分(グラン
ド)間に、寄生キャパシタが発生し、その容量を増大さ
せる。
【0015】コイルの自己インダクタLは、通常、〜2
μH程度であり、13.56MHzのRF電源を利用し
た場合、カップリング回路の共振を満たす可変キャパシ
タの容量Cは、〜70pF程度である。ここで、さら
に、寄生キャパシタとして、〜10pFオーダーの容量
を考慮する必要が生じる。この寄生容量は、カップリン
グ回路の整合を乱し、13.56MHzの共振を阻害す
る。これらの不整合は、コイル、可変キャパシタ、マッ
チング回路の損傷の原因となり、問題視されている。
【0016】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、特に大口径ウェーハのエッチングまたは成膜処理時
の基本特性、加工特性、低ダメージ性に優れ、かつ、ス
パイラルコイルおよびキャパシタなどから成る高周波電
源系の長期信頼性が向上した、誘導結合型プラズマ処理
装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るプラズマ処理装置(プラズマCVD装
置、プラズマエッチング装置など)は、プラズマ処理さ
れるものが内部に収容されるチャンバーと、前記チャン
バーの外部に配置されるスパイラルコイルと、前記スパ
イラルコイルに近接して略平行に配置され、前記チャン
バーの一部である誘電体窓部であって、磁石部材が一体
化された誘電体窓部と、を有する。
【0018】前記磁石部材が、電子の反跳作用を有する
多極磁場を発生するように、前記誘電体窓部に一体化さ
れていることが好ましい。前記磁石部材が、前記誘電体
窓部のチャンバー内側に形成された収容穴内に埋め込ま
れ、それらの磁石部材が埋め込まれた収容穴のチャンバ
ー内側が、栓体で閉塞してあることが好ましい。
【0019】前記栓体が、陽極酸化処理されたアルミニ
ウム薄板、アルマイトセラミック処理されたアルミニウ
ム薄板、誘電体窓部と同一材質の薄板のうちのいずれか
で構成されることが好ましい。前記磁石部材が、前記チ
ャンバー内部で発生するプラズマ内部の誘導電界または
電子密度の疎密分布を補償するように、前記誘電体窓部
に一体化してあることが好ましい。
【0020】前記磁石部材が、スパイラルコイルの中心
周囲領域と、外周領域とで、密に配置してあることが好
ましい。前記磁石部材が、前記スパイラルコイルが発生
する磁束が前記チャンバー内へ侵入することを妨げない
ように、放射状にかつ分散配置してあることが好まし
い。
【0021】前記チャンバー内のプラズマ中で生成した
イオン種の入射エネルギーを独立制御するために、前記
スパイラルコイルのための高周波電源とは別個に、下部
電極のための独立高周波電源を有することが好ましい。
【0022】
【作用】誘導結合型プラズマ処理装置における誘導電界
Eは、スパイラルコイルの巻線方向に沿って、渦巻状に
誘導電界Eベクトルが発生する。このEベクトルの分布
は、最外周でのチャンバー壁の影響を受けた磁束、また
は、誘導電界Eの発散・減衰などが原因となって、疎密
分布が存在する。この疎密分布を持つ電界分布では、バ
ルクのプラズマ内部に生成するイオン種の分布と電子の
分布とについても不均一である。
【0023】単体のスパイラルコイル、および単体の誘
電体窓部を利用した場合、誘導電界Eと、電子密度と
に、同心円状の疎密分布と不均一とが存在する。しかし
ながら、本発明の場合、誘電体窓部に、磁石部材が、多
極磁場を発生するように一体化してあるので、磁石部材
が形成するカスプ磁界によって、プラズマ内に生成する
電子の反跳作用が、バルクのプラズマに有効に働く。こ
れら磁石部材は、誘導電界Eと電子密度との疎密分布を
緩和するように、好ましくは放射状に配置されているた
め、さらに効果的である。
【0024】通常、表皮深さσ=c/ωpeまでバルクプ
ラズマに対する誘導電界Eの影響があり、同程度まで、
電子密度の疎密分布が存在する。なお、c=2.997
925×108 m/sec、ωpeは電子のプラズマ周波
数(rad/sec)であり、通常のσは、1〜3cmであ
る。本発明では、多極に配置された磁石部材の磁束を、
ある値に選択することにより、電子の反跳距離・範囲を
調整することが可能である。これらの軸方向からの補償
効果(プラズマを局所的に封じ込める)があるため、径
方向に関しても、プラズマ内の電子、イオン種の分布が
揃う傾向を示す。
【0025】したがって、ウェーハ全面でプラズマ内の
イオン種および電子密度の均一性が改善される。これら
の改善により、ウェーハ面内均一性などのエッチング基
本特性、あるいは加工特性、あるいは成膜特性が、顕著
に向上する。また、バルクのプラズマ内のイオン種およ
び電子の密度分布が向上しているため、微細な高密度ト
ランジスタ素子などが形成されつつあるウェーハへの電
気的なダメージが低減する。
【0026】8インチ直径ウェーハをプラズマ処理の対
象とした場合には、スパイラルコイルの直径の増加に伴
って、寄生キャパシタも増加し、LC共振への影響が無
視できなくなる。本発明では、誘電体窓部内に一体形成
された磁石部材の分散配置状態あるいは磁束を調整する
ことで、コイルの巻数の増加(コイルの大型化を含む)
を軽減することが可能である。したがって、寄生キャパ
シタの容量増加を抑制することが可能となる。また、カ
ップリング回路の整合性への負担が低減する。また、高
周波電源系の長期的な信頼性の観点からも有益である。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係るプラズマ処理装置を、図
面に示す実施例に基づき、詳細に説明する。図1は本発
明の一実施例に係る誘導結合型プラズマエッチング装置
の要部断面を示す図、図2は図1に示す誘電体窓部の斜
視図、図3は図2に示すII−II線に沿う要部断面図、図
4(A)は磁石部材の配置例を示す図、図4(B),
(C)は多極配置例を示す図、図5(A)は本発明の実
施例の場合の電子密度分布を示すグラフ、図5(B)は
従来例の場合の電子密度分布を示すグラフ、図6,7は
本発明の他の実施例に係る磁石部材の配置例を示す図で
ある。
【0028】まず、図1〜4に示す本発明の一実施例に
係る誘導結合型プラズマエッチング装置について説明す
る。図1に示すように、本実施例に係る誘導結合型プラ
ズマエッチング装置1は、プラズマエッチング処理され
る半導体ウェーハ2が載置される載置板4が内部に設置
されるチャンバー18を有する。載置板4の表面は、ア
ルマイトコート処理されている。この載置板4は、プラ
ズマクリーニングなどによる表面処理の消耗があるた
め、スペアパーツと交換が可能なものとする。
【0029】チャンバー18は、たとえばステンレスな
どで構成される。載置板4は、セラミック製支持体6の
上部に装着される。支持体6の外周には、内側チャンバ
ー8が装着してある。支持体6の中心部には、下部高周
波電源導体10が装着してある。この導体10には、カ
ップリングコンデンサ14および高周波(RF)電源1
6が接続してある。このRF電源16は、後述する電源
32とは別個には設けられ、RFバイアスを発生させる
ことができる。支持体6および載置台4内には、冷却通
路12が形成してある。通路12には、冷却ガスが流通
し、ウェーハ2を冷却するようになっている。冷却ガス
としては、たとえばヘリウムHeなどが用いられる。通
路12を通して、ウェーハ2の裏面に向う冷却ガスは、
載置板4に形成された溝または微細孔からウェーハ2の
裏面に供給される。この冷却ガスの圧力は、制御されて
いる。冷却ガスがウェーハ2の裏面に均一に拡散するた
め、熱交換効率が向上し、ウェーハ2の蓄熱を防止する
ことができる。ウェーハ2を載置板4に密着させるに
は、一般的な静電チャック方式を利用する。
【0030】下部電極でもある載置板2は、絶縁物であ
るセラミック製支持体6により、内側チャンバー8と電
気的に絶縁してある。このため、下部RF電源16によ
るバイアス印加が正確に実現できる。本実施例では、プ
ラズマエッチング装置なので、セラミック製支持体6の
内部には、冷却媒体を充填して支持体6を冷却する。こ
の装置1を、プラズマCVD装置として用いる場合に
は、この支持体6の内部には、ウェーハ加熱機構である
ハロゲンランプあるいはヒータなどを設置することがで
きるようになっている。また、プラズマCVD装置の場
合には、下部RF電源16およびカップリング用キャパ
シタ14などを装着しなくとも良い。
【0031】チャンバー18の上部外周には、ガス導入
口20が装着してある。ガス導入口20からは、エッチ
ング用ガスなどが導入される。また、チャンバー18の
上部には、誘電体窓部22が装着してある。誘電体窓部
22は、アルミナセラミックまたは石英などが原材料で
構成される。チャンバー18と内側チャンバー8とは、
真空シールなどで内部が密封され、導入口20から流量
制御された混合エッチングガスを導入し、真空ポンプに
よって所望の内部圧力を得る。誘電体膜22と載置板4
との間の間隔tは、図示省略してある移動手段により調
節可能であるが、数cm〜数十cmのオーダである。
【0032】誘電体窓部22の外側には、この窓部22
と略平行に、スパイラルコイル28が配置されている。
スパイラルコイル28は、巻線抵抗Rおよび自己インダ
クタンスLを持つ導電体材料(たとえば銅)などで構成
される。このスパイラルコイル28には、可変キャパシ
タ30および高周波(RF)電源32が直列に接続して
ある。このスパイラルコイル28による磁界の変化は、
誘電体窓部22を通じて、バルクのプラズマに伝わる。
【0033】本実施例では、図2〜4に示すように、誘
電体窓部22内に磁石部材24が一体的に埋め込まれて
いる。磁石部材24は、たとえば磁束を発生させる強磁
性材料で構成される。本実施例では、図4(A)に示す
ように、磁石部材24は、内周側磁石部材24aと外周
側磁石部材24bとから成り、チャンバー内部で発生す
るプラズマ内部の誘導電界または電子密度の疎密分布を
補償するように、スパイラルコイルの中心周囲領域と、
外周領域とで、密に配置してある。しかも、磁石部材2
4が、スパイラルコイルが発生する磁束がチャンバー内
へ侵入することを妨げないように、放射状にかつ分散配
置してある。
【0034】本実施例では、これら磁石部材24が多極
磁石を構成するように、図4(B)または(C)に示す
ように、N極とS極とが交互に配置されるようになって
いる。図4(A)に示すように、内周側磁石部材24a
は、放射状に配置され、その中心には配置されない。こ
れら磁石部材24aが配置されない中心領域の径dは、
特に限定されないが、たとえば5〜10cm程度であ
る。また、NSで一対の内周側磁石部材24aの幅ba
は、同じくNSで一対の外周側磁石部材24bの幅bc
と略同様であり、特に限定されないが、1〜5cm程度
である。
【0035】また、内周側磁石部材24aの長手方向長
さLaと、外周側磁石部材24bの長手方向長さLbと
は、略等しく、それらの長さは、特に限定されないが、
たとえば、誘電体窓部22の半径をrとした場合に、そ
の半径rの10〜30%の長さである。また、内周側磁
石部材24aと外周側磁石部材24bとの間に形成され
る磁石部材が配置されない領域の半径方向長さLcは、
誘電体窓部22の半径rに対して、40〜80%の長さ
である。
【0036】これら磁石部材24の個々の磁束密度と配
置個数とは、内周側および外周側で、全体としてどれほ
どの多極磁場を形成することができるかで決定される。
一例としては、内周側磁石部材24aによる多極磁場の
強さは、10〜200Gauss、外周側磁石部材24bに
よる多極磁場の強さは、10〜200Gauss であること
が好ましい。
【0037】これら磁石部材24は、図3に示すよう
に、誘電体窓部22のチャンバー内部側に形成された収
容穴25内に埋め込まれ、収容穴25のチャンバー内側
が、栓体26で閉塞してある。この栓体26は、磁束を
透過させるように、陽極酸化処理されたアルミニウム薄
板、アルマイトセラミック処理されたアルミニウム薄
板、誘電体窓部と同一材質の薄板などで構成される。
【0038】図1に示すように、本実施例の装置1で
は、誘電体窓部22の外部に略平行に配置されたスパイ
ラルコイル28を、RF駆動電極として利用する。ま
た、下部電極のウェーハ載置板4自体をRFバイアスさ
れたカソード電極として同じく利用する。ガス導入口2
0によりエッチングガスを導入し、チャンバー18内を
真空ポンプで排気し、所望のエッチングガス組成で真空
状態を得る。この状態で同ガス種によるプラズマを生成
する。スパイラルコイル28に、閾値以上の高電力を印
加することで、ICP(誘導結合型プラズマ)に属する
- が1×1012/cm3 以上の高密度プラズマを得
る。
【0039】本実施例では、誘電体窓部22に、多極磁
場を発生する磁石部材24が分散配置されるように一体
化されているので、スパイラルコイル28による磁場と
は別に、磁石部材24によるカスプ状の磁界(磁力線)
が、誘電体窓部22のチャンバー内側に発生する。チャ
ンバー軸方向には、e- を反跳させる作用が効果的に働
き、窓下面でのe- の再結合による損失が減る。この電
子密度の疎密を緩和する働きにより、プラズマ内部のチ
ャンバー軸方向及び径方向の電子密度分布が、より均質
化する。
【0040】本実施例に係る分散配置した多極磁石を有
する誘電体窓部22を用いて、RF電源で駆動されるス
パイラルコイルを利用した時、チャンバー18内に発生
するバルクのプラズマ内部に発生する径方向の電子密度
分布の例を図5(A)に示す。比較のために、多極磁石
を配置しない単体の誘電体窓部を用いた以外は同様にし
て、バルクのプラズマ内に発生する径方向の電子密度分
布を求めた従来例を図5(B)に示す。
【0041】図5に示すように、多極磁石を用いない単
体の誘電体窓部を用いた従来例では、誘導電界Eの不均
一性が影響し、径方向の電子密度分布も不均一である。
一方、多極磁石を分散配置した誘電体窓部を用いた本実
施例では、チャンバー軸方向および径方向のプラズマの
疎密が緩和されるため、特に径方向の電子密度分布の均
一性が向上する。
【0042】これらにより、ウェーハ径方向のプラズマ
密度が均一化して、良好なシート状プラズマが生成され
る。したがって、ウェーハ面内均一性などのエッチング
基本特性、加工特性、低ダメージ性などの諸性能が向上
する。次に、Alエッチング時の基本特性の改善例を示
す。
【0043】基本特性として、レジストパターニングさ
れた8インチ直径ウェーハを用いたAl(1.0%)−
Si(0.5%)−Cu合金のエッチングレートと、ウ
ェーハ面内均一性とを調べた。図1〜4に示す多極磁石
が配置された誘電体窓部22を有する本実施例のプラズ
マエッチング装置1と、多極磁石が配置されない単体の
誘電体窓部を有する従来例のプラズマエッチング装置と
で、下記の表1に示す同一のエッチング条件で、エッチ
ングレートとウェーハ面内均一性とを比較した。
【0044】
【表1】
【0045】従来の装置では、エッチングレートが、1
210nm/min±6.8%であったのに対し、本実
施例の装置では、1320nm/min±4.8%であ
った。本実施例の装置では、従来の装置に比べ、平均の
エッチングレートが向上するとともに、ウェーハ面内均
一性が、大口径ウェーハ処理に適した数値(≦5.0
%)に達していることが確認された。したがって、従来
のように、図1に示すフォーカスリング35を入れるこ
とによる問題点を有さない。
【0046】この他、本実施例の装置において、Al合
金エッチング時の加工制御性についても調べたところ、
ハーフミクロンレベル(線幅L≦0.5μm )以下の配
線パターンの形状制御(異方性)を得ることができる。
本実施例によれば、多極磁石を分散配置した誘電体窓部
22を有する誘導結合型プラズマエッチング装置とする
ことで、エッチング均一性などの基本特性および異方性
などの加工制御性が向上し、かつ微細加工されたトラン
ジスタ素子に対して低ダメージ性を備えたプロセス性能
を得ることができる。
【0047】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変するこ
とができる。たとえば、多極磁石の配置構成は、図1〜
4に示す実施例に限定されず、たとえば図6に示すよう
に、磁石部材34を、ドット状の内周側磁石部材34a
と、同じくドット状の外周側磁石部材34bとで構成
し、これらを、チャンバー内部で発生するプラズマ内部
の誘導電界または電子密度の疎密分布を補償するよう
に、スパイラルコイルの中心周囲領域と、外周領域と
で、密に配置しても良い。しかも、これら磁石部材34
は、スパイラルコイルが発生する磁束がチャンバー内へ
侵入することを妨げないように分散配置する。
【0048】また、図7に示すように、磁石部材44
を、リング状の内周側磁石部材44aと、同じくリング
状の外周側磁石部材44bとで構成し、これらを、チャ
ンバー内部で発生するプラズマ内部の誘導電界または電
子密度の疎密分布を補償するように、スパイラルコイル
の中心周囲領域と、外周領域とで、密に配置しても良
い。しかも、これら磁石部材44は、スパイラルコイル
が発生する磁束がチャンバー内へ侵入することを妨げな
いように分散配置する。
【0049】これらの多極磁石の配置構成でも、前記実
施例と同様な作用効果を有する。本発明の実施例に係る
エッチング装置で処理されるエッチング被対象膜は、半
導体装置の多層配線に適用されるAl合金膜(Wのよう
な高融点金属などの積層膜を含む)、Cu、Ag、Au
などの金属膜以外に、それらの層間絶縁膜を構成する二
酸化シリコン膜(SiO2 )を主材料とする絶縁膜、さ
らに、ゲート電極として適用される高融点金属シリサイ
ド膜、あるいはポリサイド膜(WSix /Poly−S
i,TiSix /Poly−Siなど)、サリサイド膜
などであっても良い。
【0050】また、本発明に係るプラズマ処理装置は、
プラズマエッチング装置のみに限定されず、プラズマC
VD装置としても同様にして適用することができる。本
実施例に係るプラズマCVD装置の対象となる被CVD
膜としては、特に限定されないが、たとえば高集積半導
体装置の分野で利用される種々の薄膜化可能な膜が例示
される。
【0051】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係る
プラズマ処理装置によれば、大口径化されつつあるウェ
ーハのエッチング均一性(またはCVDの成膜の基本特
性の一つである成膜の均一性)などの基本特性が向上
し、また異方性などの加工制御性も向上する。さらに、
微細加工されたトランジスタ素子などに対して、低ダメ
ージ性を備えたプロセス性能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る誘導結合型プラ
ズマエッチング装置の要部断面を示す図である。
【図2】図2は図1に示す誘電体窓部の斜視図である。
【図3】図3は図2に示すII−II線に沿う要部断面図で
ある。
【図4】図4(A)は磁石部材の配置例を示す図、図4
(B),(C)は多極配置例を示す図である。
【図5】図5(A)は本発明の実施例の場合の電子密度
分布を示すグラフ、図5(B)は従来例の場合の電子密
度分布を示すグラフである。
【図6】図6は本発明の他の実施例に係る磁石部材の配
置例を示す図である。
【図7】図7は本発明のさらに他の実施例に係る磁石部
材の配置例を示す図である。
【図8】図8はRF電力の印加された単体のスパイラル
コイルが形成する誘導電界Eの有限要素法による数値解
析例を示す図である。
【符号の説明】
2… ウェーハ 4… 載置板 6… 支持体 8… 内側チャンバー 10… 下部高周波電源導体 12… 冷却通路 14… カップリングコンデンサ 16… 高周波電源 18… チャンバー 20… ガス導入口 22… 誘電体窓部 24,34,44… 磁石部材 25… 収容穴 26… 栓体 28… スパイラルコイル 30… 可変キャパシタ 32… 高周波電源 35… フォーカスリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/304 341 D H05H 1/46 A 9216−2G

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマ処理されるものが内部に収容さ
    れるチャンバーと、 前記チャンバーの外部に配置されるスパイラルコイル
    と、 前記スパイラルコイルに近接して略平行に配置され、前
    記チャンバーの一部である誘電体窓部であって、磁石部
    材が一体化された誘電体窓部と、 を有するプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記磁石部材が、電子の反跳作用を有す
    る多極磁場を発生するように、前記誘電体窓部に一体化
    されている請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記磁石部材が、前記誘電体窓部のチャ
    ンバー内側に形成された収容穴内に埋め込まれ、それら
    の磁石部材が埋め込まれた収容穴のチャンバー内側が、
    栓体で閉塞してある請求項1または2に記載のプラズマ
    処理装置。
  4. 【請求項4】 前記栓体が、陽極酸化処理されたアルミ
    ニウム薄板、アルマイトセラミック処理されたアルミニ
    ウム薄板、誘電体窓部と同一材質の薄板のうちのいずれ
    かで構成される請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記磁石部材が、前記チャンバー内部で
    発生するプラズマ内部の誘導電界または電子密度の疎密
    分布を補償するように、前記誘電体窓部に一体化してあ
    る請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記磁石部材が、スパイラルコイルの中
    心周囲領域と、外周領域とで、密に配置してある請求項
    5に記載のプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記磁石部材が、前記スパイラルコイル
    が発生する磁束が前記チャンバー内へ侵入することを妨
    げないように、放射状にかつ分散配置してある請求項1
    〜6のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 前記チャンバー内のプラズマ中で生成し
    たイオン種の入射エネルギーを独立制御するために、前
    記スパイラルコイルのための高周波電源とは別個に、下
    部電極のための独立高周波電源を有するプラズマ処理装
    置。
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