JPH0820685A - 柔軟性ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを用いたフィルム - Google Patents
柔軟性ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを用いたフィルムInfo
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- JPH0820685A JPH0820685A JP15713094A JP15713094A JPH0820685A JP H0820685 A JPH0820685 A JP H0820685A JP 15713094 A JP15713094 A JP 15713094A JP 15713094 A JP15713094 A JP 15713094A JP H0820685 A JPH0820685 A JP H0820685A
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- resin
- ethylene
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強度、変形回復性、および応力緩和特性に優
れ、柔軟性、伸展性、および耐熱性を兼ね備えたフィル
ムを形成しうるポリオレフィン系樹脂組成物およびそれ
を用いたフィルムを提供すること。 【構成】 ポリオレフィン系樹脂Aを50〜95重量%
と、ポリオレフィン系樹脂Bまたはポリエチレン系樹脂
Cを50〜5重量%とを含有する、ポリオレフィン系樹
脂組成物およびそれを用いたフィルムが提供される。こ
のポリオレフィン系樹脂Aは、次の成分(i)および
(ii)でなる共重合体であって:(i)プロピレン、
および/またはプロピレンとα−オレフィンとの組み合
せ;(ii)エチレン、および/またはエチレンとα−
オレフィンとの組み合せ。上記ポリオレフィン系樹脂B
は、ランダム枝分れ分子構造を有するポリオレフィン樹
脂であって、上記ポリエチレン系樹脂Cは、四価の遷移
金属を含むメタセロン化合物を触媒として重合されるこ
とにより得られる。
れ、柔軟性、伸展性、および耐熱性を兼ね備えたフィル
ムを形成しうるポリオレフィン系樹脂組成物およびそれ
を用いたフィルムを提供すること。 【構成】 ポリオレフィン系樹脂Aを50〜95重量%
と、ポリオレフィン系樹脂Bまたはポリエチレン系樹脂
Cを50〜5重量%とを含有する、ポリオレフィン系樹
脂組成物およびそれを用いたフィルムが提供される。こ
のポリオレフィン系樹脂Aは、次の成分(i)および
(ii)でなる共重合体であって:(i)プロピレン、
および/またはプロピレンとα−オレフィンとの組み合
せ;(ii)エチレン、および/またはエチレンとα−
オレフィンとの組み合せ。上記ポリオレフィン系樹脂B
は、ランダム枝分れ分子構造を有するポリオレフィン樹
脂であって、上記ポリエチレン系樹脂Cは、四価の遷移
金属を含むメタセロン化合物を触媒として重合されるこ
とにより得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、強度、変形回復性、お
よび応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸展性、および耐熱
性に優れたフィルムを形成し得るポリオレフィン系樹脂
組成物に関する。より詳細には、本発明は、柔軟性を有
するポリプロピレン系樹脂と、ランダム枝分かれ分子構
造を有するポリオレフィン系樹脂あるいは四価の遷移金
属を含むメタロセン化合物を触媒として重合されたポリ
エチレン系樹脂とを含有する樹脂組成物およびそれを用
いたフィルムに関する。
よび応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸展性、および耐熱
性に優れたフィルムを形成し得るポリオレフィン系樹脂
組成物に関する。より詳細には、本発明は、柔軟性を有
するポリプロピレン系樹脂と、ランダム枝分かれ分子構
造を有するポリオレフィン系樹脂あるいは四価の遷移金
属を含むメタロセン化合物を触媒として重合されたポリ
エチレン系樹脂とを含有する樹脂組成物およびそれを用
いたフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】柔軟で伸縮性を有し、各種フィルムなど
に好適な樹脂として、可塑化塩化ビニル(以下、可塑化
PVCと略称する)が挙げられる。上記可塑化PVCで
フィルムを作成すると、このフィルムは一般的に大量の
可塑剤を含むために、可塑剤が表面に移行し、物性など
に悪影響を与える。近年では、環境問題も重要となり、
ハロゲンを含むポリマーである可塑化PVCの使用があ
らゆる分野で議論を呼んでおり、その代替材料の研究が
盛んである。
に好適な樹脂として、可塑化塩化ビニル(以下、可塑化
PVCと略称する)が挙げられる。上記可塑化PVCで
フィルムを作成すると、このフィルムは一般的に大量の
可塑剤を含むために、可塑剤が表面に移行し、物性など
に悪影響を与える。近年では、環境問題も重要となり、
ハロゲンを含むポリマーである可塑化PVCの使用があ
らゆる分野で議論を呼んでおり、その代替材料の研究が
盛んである。
【0003】このため、可塑化PVCに代わる材料とし
て、ポリオレフィン系樹脂の開発が積極的に行われてい
る。例えば、ポリエチレン(PE)、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリブタジエンなどのポリオレフィン系
樹脂を利用したフィルムが製造されている。しかしなが
ら、このような樹脂を利用したフィルムでは、例えば柔
軟性、変形回復性、およびフィルムに必要な応力緩和特
性が充分ではない。
て、ポリオレフィン系樹脂の開発が積極的に行われてい
る。例えば、ポリエチレン(PE)、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリブタジエンなどのポリオレフィン系
樹脂を利用したフィルムが製造されている。しかしなが
ら、このような樹脂を利用したフィルムでは、例えば柔
軟性、変形回復性、およびフィルムに必要な応力緩和特
性が充分ではない。
【0004】従って、包装されたフィルムがすぐに剥が
れてしまったり、フィルムにしわが発生したり、あるい
は逆に応力がかかりすぎてしまったりして、実際の使用
に適さないことが多い。
れてしまったり、フィルムにしわが発生したり、あるい
は逆に応力がかかりすぎてしまったりして、実際の使用
に適さないことが多い。
【0005】ポリオレフィン系樹脂、特にポリプロピレ
ン系樹脂に柔軟性を付与する方法として、エラストマー
とポリプロピレンとの混合物の架橋による改質が広く用
いられている。例えば、特開平1−247441号公報
には、バンパー部品などの自動車部品として、エチレン
−α−オレフィンからなるエラストマーとポリプロピレ
ンとを架橋助剤の存在下で架橋したエラストマー性樹脂
が開示されている。
ン系樹脂に柔軟性を付与する方法として、エラストマー
とポリプロピレンとの混合物の架橋による改質が広く用
いられている。例えば、特開平1−247441号公報
には、バンパー部品などの自動車部品として、エチレン
−α−オレフィンからなるエラストマーとポリプロピレ
ンとを架橋助剤の存在下で架橋したエラストマー性樹脂
が開示されている。
【0006】上記エラストマー性架橋樹脂は、強度およ
び弾性には優れているが、これらは後ブレンドであるた
め、エラストマー成分がポリプロピレン中に充分に分散
せず、分散性を良好に保つためには、それぞれ使用でき
るエラストマーおよびポリプロピレンの分子量の範囲に
限りがあり、得られた架橋樹脂の柔軟性や伸びが不十分
である。さらに、上記架橋樹脂は射出成形以外の用途を
満足できない。
び弾性には優れているが、これらは後ブレンドであるた
め、エラストマー成分がポリプロピレン中に充分に分散
せず、分散性を良好に保つためには、それぞれ使用でき
るエラストマーおよびポリプロピレンの分子量の範囲に
限りがあり、得られた架橋樹脂の柔軟性や伸びが不十分
である。さらに、上記架橋樹脂は射出成形以外の用途を
満足できない。
【0007】射出成形用途以外の、フィルムを形成し得
るポリオレフィン系樹脂としては、特公昭59−501
72号公報に、エチレン共重合体または結晶性ポリプロ
ピレンと特定のエチレン−アクリル系ポリマー共重合体
とを架橋処理して得られる樹脂が開示されている。これ
らの樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重
合体、またはエチレン−アクリル酸共重合体のいずれか
を必須成分としている。上記共重合体は、アクリル酸や
酢酸ビニルのような共重合成分を含有するため、樹脂は
耐熱性および柔軟性がともに不充分であり、良好なフィ
ルムは得られない。
るポリオレフィン系樹脂としては、特公昭59−501
72号公報に、エチレン共重合体または結晶性ポリプロ
ピレンと特定のエチレン−アクリル系ポリマー共重合体
とを架橋処理して得られる樹脂が開示されている。これ
らの樹脂は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重
合体、またはエチレン−アクリル酸共重合体のいずれか
を必須成分としている。上記共重合体は、アクリル酸や
酢酸ビニルのような共重合成分を含有するため、樹脂は
耐熱性および柔軟性がともに不充分であり、良好なフィ
ルムは得られない。
【0008】ポリオレフィン系樹脂の柔軟性を向上させ
るには、共重合体中のエラストマー成分の割合を大きく
する方法が一般的であるが、上述の架橋処理を行う場合
には、押出機などを使用した機械的混合操作を伴うた
め、コストが高くなる。さらに、エラストマー成分が高
分子量の場合、凝集して充分に分散しないため、使用す
るエラストマー成分の分子量が制限される。このため、
上述のような機械的混合を伴う樹脂は、柔軟性、変形回
復性などのいずれかの物性が不十分であり、良好なフィ
ルムが得られないのが現状である。
るには、共重合体中のエラストマー成分の割合を大きく
する方法が一般的であるが、上述の架橋処理を行う場合
には、押出機などを使用した機械的混合操作を伴うた
め、コストが高くなる。さらに、エラストマー成分が高
分子量の場合、凝集して充分に分散しないため、使用す
るエラストマー成分の分子量が制限される。このため、
上述のような機械的混合を伴う樹脂は、柔軟性、変形回
復性などのいずれかの物性が不十分であり、良好なフィ
ルムが得られないのが現状である。
【0009】直鎖状ポリエチレンに種々のα−オレフィ
ンが共重合されたエラストマー(特開昭61−4463
5号公報)やスチレン含有の共役ジエンのエラストマー
(特開昭62−51440号公報)もあるが、これらは
いずれも単独で使用しても、耐熱性および伸縮性が得ら
れず、必ず他の樹脂を積層する必要があり、フィルム用
途としては不十分である。
ンが共重合されたエラストマー(特開昭61−4463
5号公報)やスチレン含有の共役ジエンのエラストマー
(特開昭62−51440号公報)もあるが、これらは
いずれも単独で使用しても、耐熱性および伸縮性が得ら
れず、必ず他の樹脂を積層する必要があり、フィルム用
途としては不十分である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強
度、変形回復、および応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸
展性、および耐熱性を兼ね備えたフィルムを形成し得る
ポリオレフィン系樹脂組成物およびこの組成物を用いて
得られるフィルムを提供することにある。
度、変形回復、および応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸
展性、および耐熱性を兼ね備えたフィルムを形成し得る
ポリオレフィン系樹脂組成物およびこの組成物を用いて
得られるフィルムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の第1のポリオレ
フィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂A50〜
95重量%とポリオレフィン系樹脂B50〜5重量%と
を含有し、このポリオレフィン系樹脂Aは、次の成分
(i)および(ii)でなる共重合体であって: (i)プロピレン、および/またはプロピレンとα−オ
レフィンとの組み合せ; (ii)エチレン、および/またはエチレンとα−オレ
フィンとの組み合せ;このポリオレフィン系樹脂Bは、
ランダム枝分れ分子構造を有するポリオレフィン樹脂で
ある。
フィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂A50〜
95重量%とポリオレフィン系樹脂B50〜5重量%と
を含有し、このポリオレフィン系樹脂Aは、次の成分
(i)および(ii)でなる共重合体であって: (i)プロピレン、および/またはプロピレンとα−オ
レフィンとの組み合せ; (ii)エチレン、および/またはエチレンとα−オレ
フィンとの組み合せ;このポリオレフィン系樹脂Bは、
ランダム枝分れ分子構造を有するポリオレフィン樹脂で
ある。
【0012】本発明の第2のポリオレフィン系樹脂組成
物は、上記ポリオレフィン系樹脂A50〜95重量%と
ポリエチレン系樹脂C50〜5重量%とを含有し、この
ポリエチレン系樹脂Cは、四価の遷移金属を含むメタセ
ロン化合物を触媒として重合される。
物は、上記ポリオレフィン系樹脂A50〜95重量%と
ポリエチレン系樹脂C50〜5重量%とを含有し、この
ポリエチレン系樹脂Cは、四価の遷移金属を含むメタセ
ロン化合物を触媒として重合される。
【0013】好ましい実施態様においては、上記ポリオ
レフィン系樹脂Aは、成分(i)の成分を最初に重合さ
せる多段重合法により調製される。
レフィン系樹脂Aは、成分(i)の成分を最初に重合さ
せる多段重合法により調製される。
【0014】好ましい実施態様においては、上記ポリオ
レフィン系樹脂Bの試験片を0.01〜1.0s-1の範
囲の伸張歪速度において溶融伸張試験に供し、2時点に
おける伸張歪量a(0.1≦a≦1.0)およびbが
1:10であるときに、各々の溶融伸張粘度ηaおよび
ηbが次の関係式(I)を満たし
レフィン系樹脂Bの試験片を0.01〜1.0s-1の範
囲の伸張歪速度において溶融伸張試験に供し、2時点に
おける伸張歪量a(0.1≦a≦1.0)およびbが
1:10であるときに、各々の溶融伸張粘度ηaおよび
ηbが次の関係式(I)を満たし
【0015】
【数2】
【0016】そして、このポリオレフィン系樹脂Bはゲ
ル分を含有しない。
ル分を含有しない。
【0017】好ましい実施態様においては、上記ポリエ
チレン系樹脂Cは、その密度が0.860〜0.950
g/cm3、好ましくは0.870〜0.945g/c
m3であり、かつ、クロス分別法によって測定される、
10重量%溶出したときの温度から100重量%溶出が
終了したときの温度までの幅が30℃以内、好ましくは
28℃以内であり、そして、分子量分布が1.5〜3.
5、好ましくは1.7〜3.0である。
チレン系樹脂Cは、その密度が0.860〜0.950
g/cm3、好ましくは0.870〜0.945g/c
m3であり、かつ、クロス分別法によって測定される、
10重量%溶出したときの温度から100重量%溶出が
終了したときの温度までの幅が30℃以内、好ましくは
28℃以内であり、そして、分子量分布が1.5〜3.
5、好ましくは1.7〜3.0である。
【0018】そして、本発明のフィルムは、上述のポリ
オレフィン系樹脂組成物から成形される。
オレフィン系樹脂組成物から成形される。
【0019】以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
Aは、(i)プロピレン、および/またはプロピレンと
α−オレフィンとの組み合せ、ならびに、(ii)エチ
レン、および/またはエチレンとα−オレフィンとの組
み合せでなる共重合体である。従って、ポリオレフィン
系樹脂Aは、プロピレン、エチレン、および必要に応じ
てα−オレフィンを成分として有する共重合体である。
この樹脂Aは、分子中にプロピレン成分のみが結合して
生じたポリプロピレンブロック、ポリエチレンブロッ
ク、α−オレフィンブロック、エチレンとα−オレフィ
ンとが結合して生じたエチレン−α−オレフィンブロッ
クなどを有する。α−オレフィン成分としては、1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテンなどが用いられる。
Aは、(i)プロピレン、および/またはプロピレンと
α−オレフィンとの組み合せ、ならびに、(ii)エチ
レン、および/またはエチレンとα−オレフィンとの組
み合せでなる共重合体である。従って、ポリオレフィン
系樹脂Aは、プロピレン、エチレン、および必要に応じ
てα−オレフィンを成分として有する共重合体である。
この樹脂Aは、分子中にプロピレン成分のみが結合して
生じたポリプロピレンブロック、ポリエチレンブロッ
ク、α−オレフィンブロック、エチレンとα−オレフィ
ンとが結合して生じたエチレン−α−オレフィンブロッ
クなどを有する。α−オレフィン成分としては、1−ブ
テン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテンなどが用いられる。
【0021】本発明の樹脂A中に(i)プロピレン、お
よび/またはプロピレンとα−オレフィンとの組み合せ
として存在するブロック成分としては、例えば、プロピ
レン単独重合体ブロック、あるいはプロピレン/エチレ
ン、プロピレン/ブテン−1、およびプロピレン/4−
メチル−1−ペンテンのような2元共重合体ブロック、
あるいはプロピレン/エチレン/ブテン−1、およびプ
ロピレン/ブテン−1/4−メチル−1−ペンテンなど
の3元共重合体ブロックが挙げられる。
よび/またはプロピレンとα−オレフィンとの組み合せ
として存在するブロック成分としては、例えば、プロピ
レン単独重合体ブロック、あるいはプロピレン/エチレ
ン、プロピレン/ブテン−1、およびプロピレン/4−
メチル−1−ペンテンのような2元共重合体ブロック、
あるいはプロピレン/エチレン/ブテン−1、およびプ
ロピレン/ブテン−1/4−メチル−1−ペンテンなど
の3元共重合体ブロックが挙げられる。
【0022】上記樹脂A中に(ii)エチレン、および
/またはエチレンとα−オレフィンとの組み合せとして
存在するブロック成分としては、エチレン単独重合体ブ
ロック、あるいはエチレンとα−オレフィンとの共重合
体ブロック、例えばエチレン/ブテン−1、エチレン/
ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテンブロックなど
が挙げられる。
/またはエチレンとα−オレフィンとの組み合せとして
存在するブロック成分としては、エチレン単独重合体ブ
ロック、あるいはエチレンとα−オレフィンとの共重合
体ブロック、例えばエチレン/ブテン−1、エチレン/
ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテンブロックなど
が挙げられる。
【0023】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
Aは、例えば以下のような多段重合法により製造され
る。まず、第1段階として、チタン化合物触媒およびア
ルミニウム化合物触媒の存在下において(i)の成分で
あるプロピレンモノマーおよび必要に応じてα−オレフ
ィンモノマーを用いて重合を行う。これにより、プロピ
レン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体
などが形成される。次いで、第2段階として、チタン化
合物触媒を含有する状態、例えば、上記単独重合体や共
重合体を含有する反応液に、上記(ii)の成分を加え
て共重合させることにより、ポリオレフィン系樹脂Aが
得られる。このとき、上記(ii)の成分は1段で加え
られても2段で加えられてもよい。この多段階反応によ
り得られるポリオレフィン系樹脂Aは、プロピレン−エ
チレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合
体、またはプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重
合体であり得る。以下同様に目的に応じて多段階の共重
合反応を行い得る。この製造方法の特徴は、重合を1段
階で終了するのではなく、2段階以上の多段重合を行う
ことにある。このことにより、複数の種類のポリマーを
続けて作り上げることが可能であり、通常の機械的混合
によるポリマーブレンドとは全く異なる、分子内ブレン
ドのような共重合体が形成される。
Aは、例えば以下のような多段重合法により製造され
る。まず、第1段階として、チタン化合物触媒およびア
ルミニウム化合物触媒の存在下において(i)の成分で
あるプロピレンモノマーおよび必要に応じてα−オレフ
ィンモノマーを用いて重合を行う。これにより、プロピ
レン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体
などが形成される。次いで、第2段階として、チタン化
合物触媒を含有する状態、例えば、上記単独重合体や共
重合体を含有する反応液に、上記(ii)の成分を加え
て共重合させることにより、ポリオレフィン系樹脂Aが
得られる。このとき、上記(ii)の成分は1段で加え
られても2段で加えられてもよい。この多段階反応によ
り得られるポリオレフィン系樹脂Aは、プロピレン−エ
チレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合
体、またはプロピレン−エチレン−α−オレフィン共重
合体であり得る。以下同様に目的に応じて多段階の共重
合反応を行い得る。この製造方法の特徴は、重合を1段
階で終了するのではなく、2段階以上の多段重合を行う
ことにある。このことにより、複数の種類のポリマーを
続けて作り上げることが可能であり、通常の機械的混合
によるポリマーブレンドとは全く異なる、分子内ブレン
ドのような共重合体が形成される。
【0024】通常のポリマーブレンドの場合、柔軟性お
よび伸縮性を向上させるには、分子量の高いエラストマ
ー成分をブレンドするのがひとつの方法である。しか
し、通常の機械的混合によるポリマーブレンドでは、分
子量の高いエラストマー成分は溶融粘度が高いため、エ
ラストマー成分が微分散した構造を有する組成物は得ら
れない。このため、これに対して、本発明に用いられる
ポリオレフィン系樹脂Aの場合、上記成分(ii)がエ
ラストマー成分、すなわち、相対的に柔らかい部分を構
成する。この成分(ii)は分子量が高いため溶融粘度
が高いが、上記の多段重合法を用いることにより、上記
成分(i)と(ii)、すなわち、相対的に固い部分と
相対的に柔らかい部分とが微分散した分子構造を達成す
ることが可能である。
よび伸縮性を向上させるには、分子量の高いエラストマ
ー成分をブレンドするのがひとつの方法である。しか
し、通常の機械的混合によるポリマーブレンドでは、分
子量の高いエラストマー成分は溶融粘度が高いため、エ
ラストマー成分が微分散した構造を有する組成物は得ら
れない。このため、これに対して、本発明に用いられる
ポリオレフィン系樹脂Aの場合、上記成分(ii)がエ
ラストマー成分、すなわち、相対的に柔らかい部分を構
成する。この成分(ii)は分子量が高いため溶融粘度
が高いが、上記の多段重合法を用いることにより、上記
成分(i)と(ii)、すなわち、相対的に固い部分と
相対的に柔らかい部分とが微分散した分子構造を達成す
ることが可能である。
【0025】従来の重合方法により得られるプロピレン
とオレフィン系のブロック共重合体のような樹脂では、
柔軟性付与成分として共重合されるエチレン、α−オレ
フィンなどは、主成分であるポリプロピレンに対してそ
の製造プロセス上、約50重量%程度含有させるのが限
界であり、通常その含有量は30重量%までである。こ
のため上記ブロック共重合体は、可塑化PVCのような
柔軟性を実現するのは非常に困難であった。これに対し
て、上記多段重合法によれば、上記の共重合成分を約8
0重量%〜95重量%まで含有させることが可能とな
り、可塑化PVCと同様な物性を有するポリオレフィン
系樹脂が得られる。
とオレフィン系のブロック共重合体のような樹脂では、
柔軟性付与成分として共重合されるエチレン、α−オレ
フィンなどは、主成分であるポリプロピレンに対してそ
の製造プロセス上、約50重量%程度含有させるのが限
界であり、通常その含有量は30重量%までである。こ
のため上記ブロック共重合体は、可塑化PVCのような
柔軟性を実現するのは非常に困難であった。これに対し
て、上記多段重合法によれば、上記の共重合成分を約8
0重量%〜95重量%まで含有させることが可能とな
り、可塑化PVCと同様な物性を有するポリオレフィン
系樹脂が得られる。
【0026】このような製造方法としては例えば、特開
平4−224809号公報に記載の方法がある。この方
法ではチタン化合物としては、例えば三塩化チタンと塩
化マグネシウムとを共粉砕し、これをオルトチタン酸n
−ブチル、2−エチル−1−ヘキサノール、p−トルイ
ル酸エチル、四塩化ケイ素、フタル酸ジイソブチルなど
で処理して得られる、平均粒子径15μmの球状固体チ
タン触媒が用いられている。この方法ではさらに重合槽
に電子供与体としてケイ素化合物、特にジフェニルジメ
トキシシランを添加し、さらにヨウ化エチルを添加して
いる。さらに、特開平4−283252号公報にはチタ
ン化合物として、塩化マグネシウムとアルコールの付加
物を四塩化チタンおよび電子供与体で処理したものを用
いることが記載されている。特開平4−266954号
公報には、活性形の二ハロゲン化マグネシウム上に担持
された少なくとも1つのハロゲン−チタン結合を有する
チタン化合物と電子供与体化合物とを含む触媒を用いる
方法が開示されている。これらの方法の他にも、例え
ば、特開平4−96912号公報、同4−96907号
公報、同3−174410号公報、同2−170803
号公報、同2−170802号公報、同3−20543
9号公報、および特開昭61−42553号公報など
に、このような製造方法の記載がある。本発明の組成物
に含有されるポリオレフィン系樹脂Aを製造する際に
は、上記のような、公知の任意の方法が使用され得る。
このような製造方法により得られる樹脂の市販品として
は徳山曹達社の「PER」およびハイモント社の「キャ
タロイ」などが挙げられる。これらはいずれも本発明に
用いられ得る。
平4−224809号公報に記載の方法がある。この方
法ではチタン化合物としては、例えば三塩化チタンと塩
化マグネシウムとを共粉砕し、これをオルトチタン酸n
−ブチル、2−エチル−1−ヘキサノール、p−トルイ
ル酸エチル、四塩化ケイ素、フタル酸ジイソブチルなど
で処理して得られる、平均粒子径15μmの球状固体チ
タン触媒が用いられている。この方法ではさらに重合槽
に電子供与体としてケイ素化合物、特にジフェニルジメ
トキシシランを添加し、さらにヨウ化エチルを添加して
いる。さらに、特開平4−283252号公報にはチタ
ン化合物として、塩化マグネシウムとアルコールの付加
物を四塩化チタンおよび電子供与体で処理したものを用
いることが記載されている。特開平4−266954号
公報には、活性形の二ハロゲン化マグネシウム上に担持
された少なくとも1つのハロゲン−チタン結合を有する
チタン化合物と電子供与体化合物とを含む触媒を用いる
方法が開示されている。これらの方法の他にも、例え
ば、特開平4−96912号公報、同4−96907号
公報、同3−174410号公報、同2−170803
号公報、同2−170802号公報、同3−20543
9号公報、および特開昭61−42553号公報など
に、このような製造方法の記載がある。本発明の組成物
に含有されるポリオレフィン系樹脂Aを製造する際に
は、上記のような、公知の任意の方法が使用され得る。
このような製造方法により得られる樹脂の市販品として
は徳山曹達社の「PER」およびハイモント社の「キャ
タロイ」などが挙げられる。これらはいずれも本発明に
用いられ得る。
【0027】さらに、上記ポリオレフィン系樹脂Aは、
通常、クロス分別法における90℃以上の溶出成分が5
〜50重量%の範囲である。上記溶出成分が5重量%未
満では、得られた組成物を用いた成形体、例えばフィル
ムの強度が不十分であり、上記溶出成分が50重量%を
越えると、白化やネッキングが起こり引張特性が低下す
る。
通常、クロス分別法における90℃以上の溶出成分が5
〜50重量%の範囲である。上記溶出成分が5重量%未
満では、得られた組成物を用いた成形体、例えばフィル
ムの強度が不十分であり、上記溶出成分が50重量%を
越えると、白化やネッキングが起こり引張特性が低下す
る。
【0028】本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂
Bは、ランダム枝分れ分子構造を有する。この分子構造
は、特定の制御された構造ではなく、任意の分岐部分を
有する。この樹脂Bの試験片を0.01〜1.0s-1の
範囲の伸張歪速度において溶融伸張試験に供し、2時点
における伸張歪量a(0.1≦a≦1.0)およびbが
1:10であるときに、各々の溶融伸張粘度ηaおよび
ηbが次の関係式(I)を満たす。
Bは、ランダム枝分れ分子構造を有する。この分子構造
は、特定の制御された構造ではなく、任意の分岐部分を
有する。この樹脂Bの試験片を0.01〜1.0s-1の
範囲の伸張歪速度において溶融伸張試験に供し、2時点
における伸張歪量a(0.1≦a≦1.0)およびbが
1:10であるときに、各々の溶融伸張粘度ηaおよび
ηbが次の関係式(I)を満たす。
【0029】
【数3】
【0030】この溶融伸張粘度は、例えば、メルテンレ
オメーター(東洋精機社製)を用いて溶融伸張試験に供
することにより得られる。具体的な試験方法は、後述の
実施例で示されるが、その概略は次のとおりである。樹
脂の融点を越えた温度で、円筒形樹脂試料を一軸方向に
引っ張り、溶融時の引張り張力を測定する。溶融張力と
溶融粘度は、(溶融粘度)=(溶融張力)/(歪速度)
の関係を有するので、本発明においては、上記溶融張力
を溶融伸張粘度と定義する。本発明のポリオレフィン系
樹脂Bのようなランダム枝分れ分子構造を有する樹脂の
場合、この溶融伸張粘度は、大変形時に増大する。従っ
て、式(I)に示すように、ηb/ηaの値は3.0〜1
00と大きな値をとる。この大変形時の増粘は、上記ポ
リオレフィン系樹脂B分子同士の絡み合いに由来する。
樹脂Bの絡み合いの効果は、樹脂Bを含有する組成物に
おいて、インフレーション成形時に優れた弾性回復性を
示す。したがって、本発明の組成物は、優れたインフレ
ーション成形安定性を示し、さらに、発泡体を得る場合
にも発泡安定性に優れる。
オメーター(東洋精機社製)を用いて溶融伸張試験に供
することにより得られる。具体的な試験方法は、後述の
実施例で示されるが、その概略は次のとおりである。樹
脂の融点を越えた温度で、円筒形樹脂試料を一軸方向に
引っ張り、溶融時の引張り張力を測定する。溶融張力と
溶融粘度は、(溶融粘度)=(溶融張力)/(歪速度)
の関係を有するので、本発明においては、上記溶融張力
を溶融伸張粘度と定義する。本発明のポリオレフィン系
樹脂Bのようなランダム枝分れ分子構造を有する樹脂の
場合、この溶融伸張粘度は、大変形時に増大する。従っ
て、式(I)に示すように、ηb/ηaの値は3.0〜1
00と大きな値をとる。この大変形時の増粘は、上記ポ
リオレフィン系樹脂B分子同士の絡み合いに由来する。
樹脂Bの絡み合いの効果は、樹脂Bを含有する組成物に
おいて、インフレーション成形時に優れた弾性回復性を
示す。したがって、本発明の組成物は、優れたインフレ
ーション成形安定性を示し、さらに、発泡体を得る場合
にも発泡安定性に優れる。
【0031】上記ポリオレフィン系樹脂Bは、好ましく
は、ゲル分を全く含まない。ゲル分は後述の実施例に示
すようにゲル分率により示される。ゲル分率は、高温下
のキシレンに対する不溶解分により示される。本発明の
ポリオレフィン系樹脂Bは、この試験によって得られる
ゲル分率が0%であり、ゲル分を全く含まない。ゲル分
を全く含まないことにより、上記ポリオレフィン系樹脂
Bの絡み合い効果が増大する。従って、樹脂Bを含有す
る本発明の組成物からインフレーション成形により高品
質のフィルムが容易に得られ、さらに、発泡体を得る場
合にも発泡安定性に優れる。
は、ゲル分を全く含まない。ゲル分は後述の実施例に示
すようにゲル分率により示される。ゲル分率は、高温下
のキシレンに対する不溶解分により示される。本発明の
ポリオレフィン系樹脂Bは、この試験によって得られる
ゲル分率が0%であり、ゲル分を全く含まない。ゲル分
を全く含まないことにより、上記ポリオレフィン系樹脂
Bの絡み合い効果が増大する。従って、樹脂Bを含有す
る本発明の組成物からインフレーション成形により高品
質のフィルムが容易に得られ、さらに、発泡体を得る場
合にも発泡安定性に優れる。
【0032】上記ポリオレフィン系樹脂Bは、ポリプロ
ピレン単独重合体、またはプロピレンを主成分とする共
重合体、さらにこれらの混合物のいずれでも良い。この
共重合体は、共重合またはグラフト重合により得ること
ができる。この共重合体としては、例えば、ポリプロピ
レン部分を85重量%以上含むポリプロピレン−α−オ
レフィン共重合体を挙げることができる。上記共重合の
成分として用いられるα−オレフィンとしては、エチレ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オ
クテン、1−ブテン、1−ペンテンなどが挙げられる。
ランダム枝分れ分子構造を有するポリオレフィン系樹脂
は、商業的には特公昭62−121704号公報または
特公平2−298536号公報で示される方法により調
製され得る。この調製方法によれば、ポリプロピレンに
電子線照射または過酸化物処理が行われ、このことによ
りランダム枝分れ分子構造が形成される。これらの発明
では、ランダム枝分かれ分子構造を有するポリオレフィ
ン系樹脂が、コーティング材料、延伸フィルム、および
ブローフィルム用に用いられている。
ピレン単独重合体、またはプロピレンを主成分とする共
重合体、さらにこれらの混合物のいずれでも良い。この
共重合体は、共重合またはグラフト重合により得ること
ができる。この共重合体としては、例えば、ポリプロピ
レン部分を85重量%以上含むポリプロピレン−α−オ
レフィン共重合体を挙げることができる。上記共重合の
成分として用いられるα−オレフィンとしては、エチレ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オ
クテン、1−ブテン、1−ペンテンなどが挙げられる。
ランダム枝分れ分子構造を有するポリオレフィン系樹脂
は、商業的には特公昭62−121704号公報または
特公平2−298536号公報で示される方法により調
製され得る。この調製方法によれば、ポリプロピレンに
電子線照射または過酸化物処理が行われ、このことによ
りランダム枝分れ分子構造が形成される。これらの発明
では、ランダム枝分かれ分子構造を有するポリオレフィ
ン系樹脂が、コーティング材料、延伸フィルム、および
ブローフィルム用に用いられている。
【0033】本発明で用いられるポリエチレン系樹脂C
は、四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を触媒とし
て重合される。
は、四価の遷移金属を含むメタロセン化合物を触媒とし
て重合される。
【0034】四価の遷移金属としては、チタン、ジルコ
ニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、白金など
が挙げられる。これらの四価の遷移金属に、1つまたは
それ以上のシクロペンタジエニル環およびその類縁体が
リガンドとして結合している化合物が一般的にメタロセ
ン化合物と言われる。
ニウム、ニッケル、パラジウム、ハフニウム、白金など
が挙げられる。これらの四価の遷移金属に、1つまたは
それ以上のシクロペンタジエニル環およびその類縁体が
リガンドとして結合している化合物が一般的にメタロセ
ン化合物と言われる。
【0035】上記シクロペンタジエニル環の類縁体とし
ては、炭化水素基、置換炭化水素基または炭化水素−置
換メタロイド基により置換されたシクロペンタジエニル
環、シクロペンタジエニルオリゴマー環、インデニル
環、および炭化水素基、置換炭化水素基または炭化水素
−置換メタロイド基により置換されたインデニル環など
が挙げられる。上記リガンドとしては、塩素、臭素など
の1価のアニオンリガンドまたは2価のアニオンキレー
トリガンド、炭化水素、アルコキシド、芳香族または脂
肪族アミド、芳香族または脂肪族ホスフィドなどが挙げ
られる。代表的な上記炭化水素基は、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、アミル、イソアミル、ヘキシル、イ
ソブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、セチ
ル、2−エチルヘキシル、およびフェニルである。
ては、炭化水素基、置換炭化水素基または炭化水素−置
換メタロイド基により置換されたシクロペンタジエニル
環、シクロペンタジエニルオリゴマー環、インデニル
環、および炭化水素基、置換炭化水素基または炭化水素
−置換メタロイド基により置換されたインデニル環など
が挙げられる。上記リガンドとしては、塩素、臭素など
の1価のアニオンリガンドまたは2価のアニオンキレー
トリガンド、炭化水素、アルコキシド、芳香族または脂
肪族アミド、芳香族または脂肪族ホスフィドなどが挙げ
られる。代表的な上記炭化水素基は、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、アミル、イソアミル、ヘキシル、イ
ソブチル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、セチ
ル、2−エチルヘキシル、およびフェニルである。
【0036】上記リガンドが配位したメタロセン化合物
としては、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジ
メチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウ
ムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメ
チルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシ
クロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジ
ルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリルテトラメ
チルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハ
フニウムジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジ
メチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチ
ルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジ−n−プ
ロピルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−
プロピルアミド)などが例示される。
としては、シクロペンタジエニルチタニウムトリス(ジ
メチルアミド)、メチルシクロペンタジエニルチタニウ
ムトリス(ジメチルアミド)、ビス(シクロペンタジエ
ニル)チタニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメ
チルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドジ
ルコニウムジクロリド、ジメチルシリルテトラメチルシ
クロペンタジエニル−p−n−ブチルフェニルアミドジ
ルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリルテトラメ
チルシクロペンタジエニル−tert−ブチルアミドハ
フニウムジクロリド、インデニルチタニウムトリス(ジ
メチルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジエチ
ルアミド)、インデニルチタニウムトリス(ジ−n−プ
ロピルアミド)、インデニルチタニウムビス(ジ−n−
プロピルアミド)などが例示される。
【0037】上記ポリエチレン系樹脂Cの重合は、通
常、上記メタロセン化合物に共触媒としてメチルアルミ
ノキサン(MAO)、ホウ素系化合物などを加えた触媒
系で行われる。メタロセン化合物に対する共触媒の使用
割合は、10〜1,000,000モル倍、好ましくは
50〜5,000モル倍である。重合方法については、
特に制限はなく、不活性媒体を用いる溶液重合法、ある
いは実質的に不活性媒体の存在しない塊状重合法、気相
重合法などが利用できる。重合温度としては、−100
℃〜300℃、重合圧力としては、常圧〜100kg/
cm2で行うのが一般的である。この重合反応は、反応
活性点が均一であるため、同程度の分子量、同程度の分
岐を有する樹脂が得られ、そして、結晶性にばらつきの
ない樹脂が得られる。さらに、この反応では、共重合の
際に、共重合成分が均質な分散状態で導入されるため、
効果的な枝分かれ分子が生成し得る。従って、この反応
で得られたポリエチレン系樹脂Cは、分子量分布が狭
く、各分子に均一に共重合成分が導入される。その結
果、効果的なタイチェーン(結晶性部分と非晶性部分を
結合させる分子)が生成するため、面衝撃特性が飛躍的
に向上する。また、分子量分布が狭く低分子量成分を含
まないため、べたつき等が発生しない低結晶性ポリエチ
レンが得られる。このようなポリエチレン系樹脂Cとし
ては、ダウ・ケミカル社のCGCT、エクソン・ケミカ
ル社のEXACTなどが市販されている。これに対し
て、通常のチーグラー・ナッタ触媒による重合の場合、
エチレンとα−オレフィンとの共重合体において、α−
オレフィンは得られる共重合体のうち低分子量のものに
多く存在し、高分子量成分のものにはほとんど存在しな
い。その結果、結晶性の高い成分(相対的に固い部分)
と結晶性の低い成分(相対的に柔らかい部分)が樹脂中
に混在する。そのため、結晶間距離等が不均一となり、
効果的なタイチェーンの生成が妨げられる。また、分子
量分布および共重合成分の分布が広いため、低結晶性ポ
リエチレン(共重合成分の多いポリエチレン)は、低分
子量成分の影響により、べたつき、臭気等の問題が発生
し、実際の使用上問題が多い。
常、上記メタロセン化合物に共触媒としてメチルアルミ
ノキサン(MAO)、ホウ素系化合物などを加えた触媒
系で行われる。メタロセン化合物に対する共触媒の使用
割合は、10〜1,000,000モル倍、好ましくは
50〜5,000モル倍である。重合方法については、
特に制限はなく、不活性媒体を用いる溶液重合法、ある
いは実質的に不活性媒体の存在しない塊状重合法、気相
重合法などが利用できる。重合温度としては、−100
℃〜300℃、重合圧力としては、常圧〜100kg/
cm2で行うのが一般的である。この重合反応は、反応
活性点が均一であるため、同程度の分子量、同程度の分
岐を有する樹脂が得られ、そして、結晶性にばらつきの
ない樹脂が得られる。さらに、この反応では、共重合の
際に、共重合成分が均質な分散状態で導入されるため、
効果的な枝分かれ分子が生成し得る。従って、この反応
で得られたポリエチレン系樹脂Cは、分子量分布が狭
く、各分子に均一に共重合成分が導入される。その結
果、効果的なタイチェーン(結晶性部分と非晶性部分を
結合させる分子)が生成するため、面衝撃特性が飛躍的
に向上する。また、分子量分布が狭く低分子量成分を含
まないため、べたつき等が発生しない低結晶性ポリエチ
レンが得られる。このようなポリエチレン系樹脂Cとし
ては、ダウ・ケミカル社のCGCT、エクソン・ケミカ
ル社のEXACTなどが市販されている。これに対し
て、通常のチーグラー・ナッタ触媒による重合の場合、
エチレンとα−オレフィンとの共重合体において、α−
オレフィンは得られる共重合体のうち低分子量のものに
多く存在し、高分子量成分のものにはほとんど存在しな
い。その結果、結晶性の高い成分(相対的に固い部分)
と結晶性の低い成分(相対的に柔らかい部分)が樹脂中
に混在する。そのため、結晶間距離等が不均一となり、
効果的なタイチェーンの生成が妨げられる。また、分子
量分布および共重合成分の分布が広いため、低結晶性ポ
リエチレン(共重合成分の多いポリエチレン)は、低分
子量成分の影響により、べたつき、臭気等の問題が発生
し、実際の使用上問題が多い。
【0038】上記ポリエチレン系樹脂Cは、密度0.8
60〜0.950g/cm3、好ましくは0.870〜
0.945g/cm3である。さらに、クロス分別法に
よって測定される、10重量%溶出したときの温度から
100重量%溶出が終了したときの温度までの幅が30
℃以内、好ましくは28℃以内であり、そして、分子量
分布が1.5〜3.5、好ましくは1.7〜3.0であ
る。上記密度が0.860g/cm3未満では、樹脂の
結晶性が低くなり、得られる樹脂組成物の耐熱性が低下
する。上記密度が0.950g/cm3を超えると、結
晶性が高くなり分散状態が悪くなるため、得られる樹脂
組成物の応力緩和特性が低下する。上記温度幅が30℃
を超えると、上記樹脂C中に、高結晶性部分および低結
晶性部分が同時に存在することになり、得られる樹脂組
成物の応力緩和特性が低下する。上記分子量分布が1.
5未満であると、得られる樹脂組成物中の相対的に固い
部分と相対的に柔らかい部分との分散状態が悪くなり、
引張特性が低下する。上記分子量分布が3.5を超える
と、分子量の低すぎる分子および分子量の高すぎる分子
の存在比率が高くなり、応力緩和特性が低下する。
60〜0.950g/cm3、好ましくは0.870〜
0.945g/cm3である。さらに、クロス分別法に
よって測定される、10重量%溶出したときの温度から
100重量%溶出が終了したときの温度までの幅が30
℃以内、好ましくは28℃以内であり、そして、分子量
分布が1.5〜3.5、好ましくは1.7〜3.0であ
る。上記密度が0.860g/cm3未満では、樹脂の
結晶性が低くなり、得られる樹脂組成物の耐熱性が低下
する。上記密度が0.950g/cm3を超えると、結
晶性が高くなり分散状態が悪くなるため、得られる樹脂
組成物の応力緩和特性が低下する。上記温度幅が30℃
を超えると、上記樹脂C中に、高結晶性部分および低結
晶性部分が同時に存在することになり、得られる樹脂組
成物の応力緩和特性が低下する。上記分子量分布が1.
5未満であると、得られる樹脂組成物中の相対的に固い
部分と相対的に柔らかい部分との分散状態が悪くなり、
引張特性が低下する。上記分子量分布が3.5を超える
と、分子量の低すぎる分子および分子量の高すぎる分子
の存在比率が高くなり、応力緩和特性が低下する。
【0039】本発明においてはその目的に応じて、上記
ポリエチレン系樹脂Cに他の熱可塑性樹脂、例えば低密
度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロプレン、エ
チレン−プロピレンゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリブテン
などが0〜20重量%の割合で混合されてもよい。
ポリエチレン系樹脂Cに他の熱可塑性樹脂、例えば低密
度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロプレン、エ
チレン−プロピレンゴム、ポリ酢酸ビニル、ポリブテン
などが0〜20重量%の割合で混合されてもよい。
【0040】上記クロス分別法は、上記樹脂A〜Cのキ
ャラクタリゼーションに適宜使用され得る。このクロス
分別法は、(1)以下の方法によるポリエチレン系樹脂
Cの結晶性分布を測定する温度上昇溶離分別(TREF
=Temperature Rising Elution Fractionation)、およ
び、(2)高温型GPCによる分子量および分子量分布
の測定を包含する。このクロス分別法には、例えば、上
記TREF装置および高温GPC(すなわち、SEC=
Size Exclution Chromatograph)装置を共に備えている
クロス分別クロマトグラフ装置(CFC−T150A
型:三菱油化社製)が使用され得る。
ャラクタリゼーションに適宜使用され得る。このクロス
分別法は、(1)以下の方法によるポリエチレン系樹脂
Cの結晶性分布を測定する温度上昇溶離分別(TREF
=Temperature Rising Elution Fractionation)、およ
び、(2)高温型GPCによる分子量および分子量分布
の測定を包含する。このクロス分別法には、例えば、上
記TREF装置および高温GPC(すなわち、SEC=
Size Exclution Chromatograph)装置を共に備えている
クロス分別クロマトグラフ装置(CFC−T150A
型:三菱油化社製)が使用され得る。
【0041】本発明の樹脂組成物には、その目的に応じ
て酸化防止剤、安定剤、顔料、防曇剤、帯電防止剤、難
燃剤などが含有され得る。酸化防止剤および安定剤とし
ては、市販のフェノール系抗酸化剤、リン系抗酸化剤、
アミン系抗酸化剤、硫黄系抗酸化剤などのような高分子
の酸化劣化を防止する化合物が使用され得、これらは単
独でまたは組み合わせて使用され得る。さらに必要に応
じてカーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム、アルミナ、シリカ、カオリン、グラファイト、ガラ
ス繊維などの充填剤が使用され得る。上記混合は、押出
機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラス
トグラフ、ニーダーなどのような公知の機械的溶融混合
で実行され得る。
て酸化防止剤、安定剤、顔料、防曇剤、帯電防止剤、難
燃剤などが含有され得る。酸化防止剤および安定剤とし
ては、市販のフェノール系抗酸化剤、リン系抗酸化剤、
アミン系抗酸化剤、硫黄系抗酸化剤などのような高分子
の酸化劣化を防止する化合物が使用され得、これらは単
独でまたは組み合わせて使用され得る。さらに必要に応
じてカーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウ
ム、アルミナ、シリカ、カオリン、グラファイト、ガラ
ス繊維などの充填剤が使用され得る。上記混合は、押出
機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラス
トグラフ、ニーダーなどのような公知の機械的溶融混合
で実行され得る。
【0042】本発明のフィルムは上記樹脂組成物のイン
フレーション成形またはTダイ成形により製造され得
る。上記成形には単数あるいは複数の押出機を使用する
ことが可能であり、単独押出や共押出、押出ラミネート
などの方法が用いられ得る。
フレーション成形またはTダイ成形により製造され得
る。上記成形には単数あるいは複数の押出機を使用する
ことが可能であり、単独押出や共押出、押出ラミネート
などの方法が用いられ得る。
【0043】このようにして得られたフィルムは、強
度、変形回復性、および応力緩和特性に優れ、柔軟性、
伸展性、および耐熱性に優れている。
度、変形回復性、および応力緩和特性に優れ、柔軟性、
伸展性、および耐熱性に優れている。
【0044】このポリオレフィン系フィルムは、単独
で、または、本発明の効果を阻害しない限り他の樹脂と
積層して使用され得る。
で、または、本発明の効果を阻害しない限り他の樹脂と
積層して使用され得る。
【0045】
【作用】本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂A
は、前述のように、相対的に固い部分を構成するポリプ
ロピレンに、相対的に柔らかい部分を構成するエチレン
および/またはα−オレフィンを共重合させることによ
り、好ましくは多段重合により得られる。したがって、
上記ポリオレフィン系樹脂Aは、従来のポリプロピレン
/エラストマーブレンド、すなわち、機械的混合を伴う
ブレンドとは異なり、柔軟性付与成分であるエチレン−
α−オレフィン共重合部分が分子レベルで相溶するた
め、上記ポリオレフィン系樹脂Aは、均一で非常に細か
い分散状態が達成される。
は、前述のように、相対的に固い部分を構成するポリプ
ロピレンに、相対的に柔らかい部分を構成するエチレン
および/またはα−オレフィンを共重合させることによ
り、好ましくは多段重合により得られる。したがって、
上記ポリオレフィン系樹脂Aは、従来のポリプロピレン
/エラストマーブレンド、すなわち、機械的混合を伴う
ブレンドとは異なり、柔軟性付与成分であるエチレン−
α−オレフィン共重合部分が分子レベルで相溶するた
め、上記ポリオレフィン系樹脂Aは、均一で非常に細か
い分散状態が達成される。
【0046】本発明に用いられるランダム枝分れ分子構
造を有するポリオレフィン系樹脂Bにおいて、その分子
鎖の大部分は非晶部分、すなわち柔らかい部分として存
在する。この柔らかい枝分れ分子鎖の絡み合いの効果に
より、上記ポリオレフィン系樹脂Bは、従来より一般的
に広く使用されているポリプロピレン系樹脂に比べ、大
変形時の溶融伸張粘度が著しく増加する。
造を有するポリオレフィン系樹脂Bにおいて、その分子
鎖の大部分は非晶部分、すなわち柔らかい部分として存
在する。この柔らかい枝分れ分子鎖の絡み合いの効果に
より、上記ポリオレフィン系樹脂Bは、従来より一般的
に広く使用されているポリプロピレン系樹脂に比べ、大
変形時の溶融伸張粘度が著しく増加する。
【0047】一般に、ポリオレフィン系樹脂と上記ポリ
オレフィン系樹脂Bとを混合すると、樹脂Bの柔らかい
枝分れ分子鎖が、上記ポリオレフィン系樹脂中の非晶部
分と相溶する。この結果、樹脂組成物中の分子鎖の絡み
合いの効果が増大し、強度および変形回復性が向上する
と推測される。
オレフィン系樹脂Bとを混合すると、樹脂Bの柔らかい
枝分れ分子鎖が、上記ポリオレフィン系樹脂中の非晶部
分と相溶する。この結果、樹脂組成物中の分子鎖の絡み
合いの効果が増大し、強度および変形回復性が向上する
と推測される。
【0048】本発明のポリオレフィン系樹脂Aのような
均一で非常に細かい非晶部分の分散状態を有する樹脂
と、ポリオレフィン系樹脂Bとを混合すると、樹脂Bの
柔らかい枝分れ分子鎖が、分子レベルで細かい分散状態
である樹脂Aの非晶部分と相溶し、非常に細かい分散状
態で分子鎖の絡み合いがおこり、絡み合いの効果が著し
く増大するため、強度および変形回復性が著しく向上す
ると推測される。
均一で非常に細かい非晶部分の分散状態を有する樹脂
と、ポリオレフィン系樹脂Bとを混合すると、樹脂Bの
柔らかい枝分れ分子鎖が、分子レベルで細かい分散状態
である樹脂Aの非晶部分と相溶し、非常に細かい分散状
態で分子鎖の絡み合いがおこり、絡み合いの効果が著し
く増大するため、強度および変形回復性が著しく向上す
ると推測される。
【0049】本発明で用いられるポリエチレン系樹脂C
を調製するメタロセン触媒による重合反応は、反応活性
点が均一であるため、同程度の分子量、同程度の分岐を
有する樹脂が得られ、そして、結晶性にばらつきのない
樹脂が得られる。さらに、この反応では、長い枝分れ部
分が相当量生成する。従って、樹脂Cも上記樹脂Bと同
様にランダム枝分れ分子構造を有していると考えられ
る。
を調製するメタロセン触媒による重合反応は、反応活性
点が均一であるため、同程度の分子量、同程度の分岐を
有する樹脂が得られ、そして、結晶性にばらつきのない
樹脂が得られる。さらに、この反応では、長い枝分れ部
分が相当量生成する。従って、樹脂Cも上記樹脂Bと同
様にランダム枝分れ分子構造を有していると考えられ
る。
【0050】ポリオレフィン系樹脂Aのような均一で非
常に細かい非晶部分の分散状態を有する樹脂と、このよ
うなポリエチレン系樹脂Cとを混合すると、樹脂Cの長
い枝分れ部分が分子レベルで細かい分散状態である樹脂
Aの非晶部分と相溶するため、非常に細かい分散状態を
変えずに分子鎖の絡み合いが均一におこり、柔軟性を維
持し、かつ、応力緩和特性が向上すると推測される。
常に細かい非晶部分の分散状態を有する樹脂と、このよ
うなポリエチレン系樹脂Cとを混合すると、樹脂Cの長
い枝分れ部分が分子レベルで細かい分散状態である樹脂
Aの非晶部分と相溶するため、非常に細かい分散状態を
変えずに分子鎖の絡み合いが均一におこり、柔軟性を維
持し、かつ、応力緩和特性が向上すると推測される。
【0051】従って、本発明のポリオレフィン系樹脂組
成物A/BおよびA/C、ならびに、上記樹脂組成物か
ら得られるフィルムは、強度、変形回復性および応力緩
和特性に優れ、柔軟性、伸展性、および耐熱性を兼ね備
えている。
成物A/BおよびA/C、ならびに、上記樹脂組成物か
ら得られるフィルムは、強度、変形回復性および応力緩
和特性に優れ、柔軟性、伸展性、および耐熱性を兼ね備
えている。
【0052】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の
実施例での評価項目は以下の通りである。
が、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の
実施例での評価項目は以下の通りである。
【0053】クロス分別法 TREF装置と高温GPC装置とをシステムとして備え
ているクロス分別クロマトグラフ装置(CFC−150
A型:三菱油化社製)を用いて、ポリオレフィン系樹脂
を測定した。上記TREFの方法としては、まず、ポリ
エチレン系樹脂を140℃または樹脂が完全に溶解する
温度のo−ジクロロベンゼンに溶解する。次に、この溶
液を一定温度で冷却し、予め用意した不活性担体表面に
薄いポリマー層を形成させた。次に、連続的にまたは段
階的に温度上昇させ、所定温度範囲ごとに順次溶出した
成分の濃度を測定した。上記所定温度範囲の成分濃度を
測定することにより、分子の結晶性の違いを測定するこ
とができる。すなわち、低温で溶出する成分は結晶性が
低く、高温で溶出する成分は結晶性が高い。
ているクロス分別クロマトグラフ装置(CFC−150
A型:三菱油化社製)を用いて、ポリオレフィン系樹脂
を測定した。上記TREFの方法としては、まず、ポリ
エチレン系樹脂を140℃または樹脂が完全に溶解する
温度のo−ジクロロベンゼンに溶解する。次に、この溶
液を一定温度で冷却し、予め用意した不活性担体表面に
薄いポリマー層を形成させた。次に、連続的にまたは段
階的に温度上昇させ、所定温度範囲ごとに順次溶出した
成分の濃度を測定した。上記所定温度範囲の成分濃度を
測定することにより、分子の結晶性の違いを測定するこ
とができる。すなわち、低温で溶出する成分は結晶性が
低く、高温で溶出する成分は結晶性が高い。
【0054】赤外分析(FT−IR)によるポリプロ
ピレンの構造 上記のクロス分別法において90℃以上で溶出した成
分を分取した。この成分は、ポリプロピレンを多く含有
する。この分取試料の赤外吸収分光光度計(SYSTE
M 200FT−IR:パーキンエルマー ジャパン社
製)を用いて、赤外吸収スペクトルを測定し、720c
m-1付近から730cm-1付近のピークを調べ、樹脂A
の成分として存在するポリプロピレンの構造を調べた。
ピレンの構造 上記のクロス分別法において90℃以上で溶出した成
分を分取した。この成分は、ポリプロピレンを多く含有
する。この分取試料の赤外吸収分光光度計(SYSTE
M 200FT−IR:パーキンエルマー ジャパン社
製)を用いて、赤外吸収スペクトルを測定し、720c
m-1付近から730cm-1付近のピークを調べ、樹脂A
の成分として存在するポリプロピレンの構造を調べた。
【0055】引張試験 引張試験機(テンシロン UST−500:オリエンテ
ック社製)により、幅3mmのシートサンプルの初期長
さ(つかみ間隔)を10mmに設定して引張速度200
mm/分で引っ張ったときの破断応力を測定した。
ック社製)により、幅3mmのシートサンプルの初期長
さ(つかみ間隔)を10mmに設定して引張速度200
mm/分で引っ張ったときの破断応力を測定した。
【0056】応力緩和試験 引張試験機(オートグラフ AG−500B:島津製作
所社製)により、幅3mmのシートサンプルの初期長さ
(つかみ間隔)を10mmに設定して引張速度500m
m/分で引っ張り、所定の伸度(25%)で5分間その
状態を維持した。この保持したときの抗張力の経時変化
を測定し、次式により応力残存率を測定した。
所社製)により、幅3mmのシートサンプルの初期長さ
(つかみ間隔)を10mmに設定して引張速度500m
m/分で引っ張り、所定の伸度(25%)で5分間その
状態を維持した。この保持したときの抗張力の経時変化
を測定し、次式により応力残存率を測定した。
【0057】応力残存率X=(5分後の抗張力/初期抗
張力)×100(%) ゲル分率の測定 キシレン約50mlに1gの試料を浸漬し、120℃で
24時間溶解させた。不溶分を200メッシュの金網で
濾過し、得られた不溶分の乾燥重量を測定して、次式に
よりゲル分率を求めた。
張力)×100(%) ゲル分率の測定 キシレン約50mlに1gの試料を浸漬し、120℃で
24時間溶解させた。不溶分を200メッシュの金網で
濾過し、得られた不溶分の乾燥重量を測定して、次式に
よりゲル分率を求めた。
【0058】ゲル分率=(不溶分重量/初期シート重
量)×100(%) 以下の実施例1〜6および比較例1〜5で用いられたポ
リオレフィン系樹脂AおよびBの特性を表1および2に
示す。表1には、上記クロス分別法および上記FT−I
Rによる、ポリオレフィン系樹脂A中のポリプロピレン
の構造を示す。表2には、ポリオレフィン系樹脂Bの溶
融伸張特性およびゲル分率を示す。
量)×100(%) 以下の実施例1〜6および比較例1〜5で用いられたポ
リオレフィン系樹脂AおよびBの特性を表1および2に
示す。表1には、上記クロス分別法および上記FT−I
Rによる、ポリオレフィン系樹脂A中のポリプロピレン
の構造を示す。表2には、ポリオレフィン系樹脂Bの溶
融伸張特性およびゲル分率を示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】(実施例1)樹脂Aに対し、樹脂Bを表3
に示す所定量混合し、ブラベンダープラストグラフによ
り170℃で溶融混練し、樹脂組成物を得た。表3にお
ける混合比率の単位は重量%である。この樹脂組成物を
170℃で0.4mmのシートにプレス成形した。この
シートから幅3mmの試験サンプルを作成し、上記引張
試験および上記応力緩和試験に供した。
に示す所定量混合し、ブラベンダープラストグラフによ
り170℃で溶融混練し、樹脂組成物を得た。表3にお
ける混合比率の単位は重量%である。この樹脂組成物を
170℃で0.4mmのシートにプレス成形した。この
シートから幅3mmの試験サンプルを作成し、上記引張
試験および上記応力緩和試験に供した。
【0062】樹脂A(PO−2)を70重量%、樹脂B
(HMS−2)を30重量%混合した樹脂組成物に対す
る上記試験結果を表3に示す。後述の実施例2〜6およ
び比較例1〜5の結果も併せて表3に示す。
(HMS−2)を30重量%混合した樹脂組成物に対す
る上記試験結果を表3に示す。後述の実施例2〜6およ
び比較例1〜5の結果も併せて表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】(実施例2〜6)樹脂Aおよび樹脂Bの種
類、およびそれらの混合比率を表3に示すように変更し
たこと以外は実施例1と同様の方法で行った。
類、およびそれらの混合比率を表3に示すように変更し
たこと以外は実施例1と同様の方法で行った。
【0065】(比較例1〜3)表3に示す樹脂Aのみを
用いて、実施例1と同様の方法で成形および試験を行っ
た。
用いて、実施例1と同様の方法で成形および試験を行っ
た。
【0066】(比較例4〜5)表3に示す樹脂Aおよび
樹脂Bを用いて、実施例1と同様に成形および試験を行
った。
樹脂Bを用いて、実施例1と同様に成形および試験を行
った。
【0067】以下の実施例7〜12および比較例6〜1
1で用いられたポリオレフィン系樹脂Aおよびポリエチ
レン系樹脂Cの特性を、上記の表1および下記の表4に
示す。表4には、ポリエチレン系樹脂Cのクロス分別法
における温度幅、分子量分布、および密度を示す。
1で用いられたポリオレフィン系樹脂Aおよびポリエチ
レン系樹脂Cの特性を、上記の表1および下記の表4に
示す。表4には、ポリエチレン系樹脂Cのクロス分別法
における温度幅、分子量分布、および密度を示す。
【0068】
【表4】
【0069】(実施例7)樹脂Aに対し、樹脂Cを表5
に示す所定量混合し、ブラベンダープラストグラフによ
り170℃で溶融混練し、樹脂組成物を得た。表5にお
ける混合比率の単位は重量%である。この樹脂組成物を
170℃で0.4mmのシートにプレス成形した。この
シートから幅3mmの試験サンプルを作成し、上記引張
試験および上記応力緩和試験に供した。
に示す所定量混合し、ブラベンダープラストグラフによ
り170℃で溶融混練し、樹脂組成物を得た。表5にお
ける混合比率の単位は重量%である。この樹脂組成物を
170℃で0.4mmのシートにプレス成形した。この
シートから幅3mmの試験サンプルを作成し、上記引張
試験および上記応力緩和試験に供した。
【0070】樹脂A(PO−2)を60重量%、樹脂C
(メタロセンPE−2)を40重量%混合した樹脂組成
物に対する上記試験結果を表5に示す。後述の実施例8
〜12および比較例6〜11の結果も併せて表5に示
す。
(メタロセンPE−2)を40重量%混合した樹脂組成
物に対する上記試験結果を表5に示す。後述の実施例8
〜12および比較例6〜11の結果も併せて表5に示
す。
【0071】
【表5】
【0072】(実施例8〜10)樹脂Aおよび樹脂Cの
種類、およびそれらの混合比率を表5に示すように変更
したこと以外は実施例7と同様の方法で行った。
種類、およびそれらの混合比率を表5に示すように変更
したこと以外は実施例7と同様の方法で行った。
【0073】(比較例6〜8)表5に示す樹脂Aのみを
用いて、実施例7と同様の方法で成形および試験を行っ
た。
用いて、実施例7と同様の方法で成形および試験を行っ
た。
【0074】(比較例9〜10)表5に示す樹脂Aおよ
び樹脂Bを用いて、実施例7と同様に成形および試験を
行った。
び樹脂Bを用いて、実施例7と同様に成形および試験を
行った。
【0075】(比較例11)表5に示す樹脂Aおよび通
常の低密度ポリエチレンを用いて、実施例7と同様に成
形および試験を行った。
常の低密度ポリエチレンを用いて、実施例7と同様に成
形および試験を行った。
【0076】このように、上記実施例から、特に破断応
力および応力緩和残存率が改善されたフィルムが得られ
ることがわかる。本発明により、強度、変形回復性、お
よび応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸展性、および耐熱
性に優れたフィルムが得られる。
力および応力緩和残存率が改善されたフィルムが得られ
ることがわかる。本発明により、強度、変形回復性、お
よび応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸展性、および耐熱
性に優れたフィルムが得られる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、このように、強度、変
形回復性、および応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸展
性、および耐熱性に優れたフィルムを調製しうるポリオ
レフィン系樹脂組成物が得られる。得られたフィルム
は、ストレッチ包装用フィルム、表面保護フィルム、牧
草用ストレッチフィルム、農業用ストレッチフィルム、
熱収縮フィルム、絆創膏用フィルム、シュリンクフィル
ムなどに応用可能であり、可塑化PVC代替フィルムと
して広く活用できる。
形回復性、および応力緩和特性に優れ、柔軟性、伸展
性、および耐熱性に優れたフィルムを調製しうるポリオ
レフィン系樹脂組成物が得られる。得られたフィルム
は、ストレッチ包装用フィルム、表面保護フィルム、牧
草用ストレッチフィルム、農業用ストレッチフィルム、
熱収縮フィルム、絆創膏用フィルム、シュリンクフィル
ムなどに応用可能であり、可塑化PVC代替フィルムと
して広く活用できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂A50〜95重量
%とポリオレフィン系樹脂B50〜5重量%とを含有す
るポリオレフィン系樹脂組成物であって、 該ポリオレフィン系樹脂Aが、次の成分(i)および
(ii)でなる共重合体であって: (i)プロピレン、および/またはプロピレンとα−オ
レフィンとの組み合せ; (ii)エチレン、および/またはエチレンとα−オレ
フィンとの組み合せ;該ポリオレフィン系樹脂Bが、ラ
ンダム枝分れ分子構造を有するポリオレフィン樹脂であ
る、 ポリオレフィン系樹脂組成物。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂A50〜95重量
%とポリエチレン系樹脂C50〜5重量%とを含有する
ポリオレフィン系樹脂組成物であって、 該ポリオレフィン系樹脂組成物Aが、次の成分(i)お
よび(ii)でなる共重合体であって: (i)プロピレン、および/またはプロピレンとα−オ
レフィンとの組み合せ; (ii)エチレン、および/またはエチレンとα−オレ
フィンとの組み合せ;該ポリエチレン系樹脂Cが、四価
の遷移金属を含むメタロセン化合物を触媒とした重合反
応により得られる、 ポリオレフィン系樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記ポリオレフィン系樹脂Aが、成分
(i)の成分を最初に重合させる多段重合法により調製
される、請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹
脂組成物。 - 【請求項4】 前記ポリオレフィン系樹脂Bの試験片を
0.01〜1.0s -1の範囲の伸張歪速度において溶融
伸張試験に供し、2時点における伸張歪量a(0.1≦
a≦1.0)およびbが1:10であるときに、各々の
溶融伸張粘度ηaおよびηbが次の関係式(I)を満たし 【数1】 そして、該ポリオレフィン系樹脂Bがゲル分を含有しな
い、請求項1または3に記載のポリオレフィン系樹脂組
成物。 - 【請求項5】 前記ポリエチレン系樹脂Cが、 密度0.860〜0.950g/cm3であり、 クロス分別法によって、10重量%溶出したときの温度
から100重量%溶出が終了したときの温度までの幅が
30℃以内であり、そして分子量分布が1.5〜3.5
である、 請求項2または3に記載のポリオレフィン系樹脂組成
物。 - 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載のポリ
オレフィン系樹脂組成物から成形されるフィルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15713094A JPH0820685A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | 柔軟性ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを用いたフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15713094A JPH0820685A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | 柔軟性ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを用いたフィルム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0820685A true JPH0820685A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15642866
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15713094A Pending JPH0820685A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | 柔軟性ポリオレフィン系樹脂組成物およびそれを用いたフィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0820685A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6436531B1 (en) | 1998-07-20 | 2002-08-20 | 3M Innovative Properties Company | Polymer blends and tapes therefrom |
| US6869666B2 (en) | 2001-05-02 | 2005-03-22 | 3M Innovative Properties Company | Controlled-puncture films |
| KR100573916B1 (ko) * | 1999-12-03 | 2006-04-26 | 삼성토탈 주식회사 | 열접착용 폴리프로필렌계 수지 조성물 |
| KR100783554B1 (ko) * | 2006-10-31 | 2007-12-07 | 호남석유화학 주식회사 | 폴리프로필렌계 수지 조성물 |
-
1994
- 1994-07-08 JP JP15713094A patent/JPH0820685A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6436531B1 (en) | 1998-07-20 | 2002-08-20 | 3M Innovative Properties Company | Polymer blends and tapes therefrom |
| KR100573916B1 (ko) * | 1999-12-03 | 2006-04-26 | 삼성토탈 주식회사 | 열접착용 폴리프로필렌계 수지 조성물 |
| US6869666B2 (en) | 2001-05-02 | 2005-03-22 | 3M Innovative Properties Company | Controlled-puncture films |
| KR100783554B1 (ko) * | 2006-10-31 | 2007-12-07 | 호남석유화학 주식회사 | 폴리프로필렌계 수지 조성물 |
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