JPH08207184A - 吸湿性表皮材 - Google Patents
吸湿性表皮材Info
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- JPH08207184A JPH08207184A JP4234495A JP4234495A JPH08207184A JP H08207184 A JPH08207184 A JP H08207184A JP 4234495 A JP4234495 A JP 4234495A JP 4234495 A JP4234495 A JP 4234495A JP H08207184 A JPH08207184 A JP H08207184A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 吸湿状態において表皮材の表面が凹凸になる
のを防止できるような人工の吸湿性表皮材を提供するこ
と。 【構成】 表皮層10と、基層材20と、これらの間に
装着される吸湿性中間層30とを接着してなる吸湿性表
皮材1において、吸湿性中間層30において、吸湿性繊
維にアンカー用繊維(ヴァージンウールの繊維)を混入
して吸湿性繊維に絡み合わせた状態で接着し、アンカー
用繊維の拘束作用で、吸湿状態において表皮層の表面が
凹凸にならないように構成してある。
のを防止できるような人工の吸湿性表皮材を提供するこ
と。 【構成】 表皮層10と、基層材20と、これらの間に
装着される吸湿性中間層30とを接着してなる吸湿性表
皮材1において、吸湿性中間層30において、吸湿性繊
維にアンカー用繊維(ヴァージンウールの繊維)を混入
して吸湿性繊維に絡み合わせた状態で接着し、アンカー
用繊維の拘束作用で、吸湿状態において表皮層の表面が
凹凸にならないように構成してある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸湿性表皮材に関し、
特に自動車のシートや内装の表皮材として好適な吸湿性
表皮材に関するものである。
特に自動車のシートや内装の表皮材として好適な吸湿性
表皮材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のシートの表皮材、内装材
の表皮材に関して、合成樹脂材料製の人工の表皮材が多
用されているが、この種の表皮材は吸湿性に劣り硬い冷
たい感触を与えるため、前記表皮材として天然の皮革が
最適であるとされているが、天然の皮革は高価であり、
材料入手上の制約もあるため不利である。そこで、人工
の表皮材に吸湿機能を付与するため、表皮材に吸湿剤
(例えば、キトサン、コラーゲン、カルボキシメチルセ
ルロース、高架橋アクリル系吸湿繊維等)を添加するこ
とは公知である。
の表皮材に関して、合成樹脂材料製の人工の表皮材が多
用されているが、この種の表皮材は吸湿性に劣り硬い冷
たい感触を与えるため、前記表皮材として天然の皮革が
最適であるとされているが、天然の皮革は高価であり、
材料入手上の制約もあるため不利である。そこで、人工
の表皮材に吸湿機能を付与するため、表皮材に吸湿剤
(例えば、キトサン、コラーゲン、カルボキシメチルセ
ルロース、高架橋アクリル系吸湿繊維等)を添加するこ
とは公知である。
【0003】一方、特開平3−213507号公報に
は、人工繊維に天然繊維と同様の吸湿性や保温性を付与
する為に、合成樹脂材料に、動植物繊維の微粉末を20
〜30重量%添加して混練した材料を紡糸し、その糸を
織成してシート状に形成する技術が記載されている。
は、人工繊維に天然繊維と同様の吸湿性や保温性を付与
する為に、合成樹脂材料に、動植物繊維の微粉末を20
〜30重量%添加して混練した材料を紡糸し、その糸を
織成してシート状に形成する技術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明者等は、自動
車のシートや内装の人工の表皮材に天然皮革と同様の吸
湿性、感触、風あい等を付与する為、従来の技術に基づ
いて、透湿性表皮層と布製の基層材との間に、吸湿性繊
維を層状に装着してバインダーにて接着してなる吸湿性
表皮材を製作して、その諸特性を検討した。その吸湿性
表皮材は、天然皮革より格段に優れた吸湿性を発揮した
が、吸湿性繊維が吸湿すると、数100倍に体積膨張す
るため、また、表皮層がランダムな多数の局所において
吸湿性繊維とバインダーにより不均一に拘束されるた
め、吸湿状態では表皮材の表面の凹凸が著しくなるとい
う問題がある。
車のシートや内装の人工の表皮材に天然皮革と同様の吸
湿性、感触、風あい等を付与する為、従来の技術に基づ
いて、透湿性表皮層と布製の基層材との間に、吸湿性繊
維を層状に装着してバインダーにて接着してなる吸湿性
表皮材を製作して、その諸特性を検討した。その吸湿性
表皮材は、天然皮革より格段に優れた吸湿性を発揮した
が、吸湿性繊維が吸湿すると、数100倍に体積膨張す
るため、また、表皮層がランダムな多数の局所において
吸湿性繊維とバインダーにより不均一に拘束されるた
め、吸湿状態では表皮材の表面の凹凸が著しくなるとい
う問題がある。
【0005】そこで、バインダーを増量し接着による拘
束を高めて吸湿性繊維の体積膨張を抑制することを試み
たが、その場合、吸湿性が低下するだけでなく、バイン
ダーの硬化により、吸湿性表皮材が過度に硬くなって可
撓性が低下し、吸湿性表皮材を縫製する際の縫製作業負
荷が増す等の問題が生じた。本発明の目的は、人工の吸
湿性表皮材において、吸湿状態において表皮材の表面が
凹凸になるのを抑制できるような吸湿性表皮材を提供す
ることである。
束を高めて吸湿性繊維の体積膨張を抑制することを試み
たが、その場合、吸湿性が低下するだけでなく、バイン
ダーの硬化により、吸湿性表皮材が過度に硬くなって可
撓性が低下し、吸湿性表皮材を縫製する際の縫製作業負
荷が増す等の問題が生じた。本発明の目的は、人工の吸
湿性表皮材において、吸湿状態において表皮材の表面が
凹凸になるのを抑制できるような吸湿性表皮材を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の吸湿性表皮材
は、透湿性の表皮層と可撓性の基層材との間に、吸湿性
繊維層を装着し、これら3者をバインダーにて接着して
なる吸湿性表皮材において、前記吸湿性繊維に、この吸
湿性繊維と絡み合う状態となるように、細かなカール部
を有するアンカー用繊維を混入したものである。請求項
2の吸湿性表皮材は、請求項1の発明において、前記ア
ンカー用繊維がヴァージンウールの繊維からなるもので
ある。
は、透湿性の表皮層と可撓性の基層材との間に、吸湿性
繊維層を装着し、これら3者をバインダーにて接着して
なる吸湿性表皮材において、前記吸湿性繊維に、この吸
湿性繊維と絡み合う状態となるように、細かなカール部
を有するアンカー用繊維を混入したものである。請求項
2の吸湿性表皮材は、請求項1の発明において、前記ア
ンカー用繊維がヴァージンウールの繊維からなるもので
ある。
【0007】請求項3の吸湿性表皮材は、請求項1又は
請求項2の発明において、前記吸湿性繊維が、高架橋ア
クリル系吸湿性繊維からなるものである。請求項4の吸
湿性表皮材は、請求項2の発明において、前記ヴァージ
ンウールと吸湿性繊維の重量比が約2:1であることを
特徴とするものである。請求項5の吸湿性表皮材は、請
求項2の発明において、前記表皮層が、透湿性のウレタ
ン樹脂層からなるものである。請求項6の吸湿性表皮材
は、請求項2の発明において、前記基層材が、不織布又
は織布からなるものである。
請求項2の発明において、前記吸湿性繊維が、高架橋ア
クリル系吸湿性繊維からなるものである。請求項4の吸
湿性表皮材は、請求項2の発明において、前記ヴァージ
ンウールと吸湿性繊維の重量比が約2:1であることを
特徴とするものである。請求項5の吸湿性表皮材は、請
求項2の発明において、前記表皮層が、透湿性のウレタ
ン樹脂層からなるものである。請求項6の吸湿性表皮材
は、請求項2の発明において、前記基層材が、不織布又
は織布からなるものである。
【0008】
【発明の作用及び効果】請求項1の吸湿性表皮材におい
ては、透湿性の表皮層と可撓性の基層材との間に、吸湿
性繊維層を装着し、これら3者をバインダーにて接着し
てなり、前記吸湿性繊維に、この吸湿性繊維と絡み合う
状態となるように、細かなカール部を有するアンカー用
繊維を混入したので、アンカー用繊維の細かなカール部
を介して、アンカー用繊維が吸湿性繊維と3次元的に絡
み合った状態で接着され、吸湿性繊維を3次元的に拘束
することになる。従って、吸湿性繊維が吸湿して膨張す
る際に、アンカー用繊維の拘束作用により吸湿性繊維の
自由なランダムな不均一な膨張、特に面外方向への不均
一な膨張が抑制されるから、吸湿状態における吸湿性表
皮材の表面に凹凸が生じるのを防止ないし抑制すること
ができる。その結果、吸湿性表皮材の表面の粗さが改善
され、吸湿性能は天然皮革よりも格段に優れ、天然皮革
とほぼ同様の感触の吸湿性表皮材が得られる。
ては、透湿性の表皮層と可撓性の基層材との間に、吸湿
性繊維層を装着し、これら3者をバインダーにて接着し
てなり、前記吸湿性繊維に、この吸湿性繊維と絡み合う
状態となるように、細かなカール部を有するアンカー用
繊維を混入したので、アンカー用繊維の細かなカール部
を介して、アンカー用繊維が吸湿性繊維と3次元的に絡
み合った状態で接着され、吸湿性繊維を3次元的に拘束
することになる。従って、吸湿性繊維が吸湿して膨張す
る際に、アンカー用繊維の拘束作用により吸湿性繊維の
自由なランダムな不均一な膨張、特に面外方向への不均
一な膨張が抑制されるから、吸湿状態における吸湿性表
皮材の表面に凹凸が生じるのを防止ないし抑制すること
ができる。その結果、吸湿性表皮材の表面の粗さが改善
され、吸湿性能は天然皮革よりも格段に優れ、天然皮革
とほぼ同様の感触の吸湿性表皮材が得られる。
【0009】請求項2の吸湿性表皮材においては、請求
項1と同様の作用・効果を奏するが、アンカー用繊維が
ヴァージンウールの繊維からなり、ヴァージンウールは
各繊維毎に複数の細かなカール部を有するため、それら
カール部を介して、吸湿性繊維とヴァージンウールの繊
維との絡み合いが達成され、アンカー用繊維のアンカー
作用に優れ、ヴァージンウールにより保温性や弾力性も
確保できる。
項1と同様の作用・効果を奏するが、アンカー用繊維が
ヴァージンウールの繊維からなり、ヴァージンウールは
各繊維毎に複数の細かなカール部を有するため、それら
カール部を介して、吸湿性繊維とヴァージンウールの繊
維との絡み合いが達成され、アンカー用繊維のアンカー
作用に優れ、ヴァージンウールにより保温性や弾力性も
確保できる。
【0010】請求項3の吸湿性表皮材においては、請求
項1又は請求項2と同様の作用・効果を奏するが、前記
吸湿性繊維が、高架橋アクリル系吸湿性繊維からなるの
で、天然皮革の数倍の吸湿性能が得られる。請求項4の
吸湿性表皮材においては、請求項2と同様の作用・効果
を奏するが、前記ヴァージンウールと吸湿性繊維の重量
比が約2:1であるため、十分な量のウールにより、ア
ンカー作用を十分に高めることができる。
項1又は請求項2と同様の作用・効果を奏するが、前記
吸湿性繊維が、高架橋アクリル系吸湿性繊維からなるの
で、天然皮革の数倍の吸湿性能が得られる。請求項4の
吸湿性表皮材においては、請求項2と同様の作用・効果
を奏するが、前記ヴァージンウールと吸湿性繊維の重量
比が約2:1であるため、十分な量のウールにより、ア
ンカー作用を十分に高めることができる。
【0011】請求項5の吸湿性表皮材においては、請求
項2と同様の作用・効果を奏するが、前記表皮層が、透
湿性のウレタン樹脂層からなるので、吸湿性表皮材の表
面の感触がソフトで、風あいもよく、コスト的にも有利
である。請求項6の吸湿性表皮材においては、請求項2
と同様の作用・効果を奏するが、前記基層材が、不織布
又は織布からなるので、コスト的に有利で、縫製作業負
荷も低くなり、取扱の面でも有利である。
項2と同様の作用・効果を奏するが、前記表皮層が、透
湿性のウレタン樹脂層からなるので、吸湿性表皮材の表
面の感触がソフトで、風あいもよく、コスト的にも有利
である。請求項6の吸湿性表皮材においては、請求項2
と同様の作用・効果を奏するが、前記基層材が、不織布
又は織布からなるので、コスト的に有利で、縫製作業負
荷も低くなり、取扱の面でも有利である。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。本実施例は、自動車のシートや内装の表
皮材として適用するのに好適な吸湿性表皮材に、本発明
を適用した場合の一例である。最初に、この吸湿性表皮
材のの構造について説明する。図1〜図3、図4に示す
ように、吸湿性表皮材1は、透湿性のある表皮層10
と、基層材20と、表皮層10と基層材20の間に層状
に装着された吸湿性中間層30とを接着した構造であ
る。吸湿性中間層30は、吸湿性繊維31と、この吸湿
性繊維31に絡みつく状態に混入された細かいカール部
を有するアンカー用繊維33と、熱可塑性合成樹脂製繊
維からなる繊維状バインダー32とを主原料とし、これ
らを層状にしたものを熱ローラ41,42にて加圧しつ
つ加熱成形して層状に成形し、アンカー用繊維33と吸
湿性繊維31とをバインダー32で接着して結合したも
のである。
つつ説明する。本実施例は、自動車のシートや内装の表
皮材として適用するのに好適な吸湿性表皮材に、本発明
を適用した場合の一例である。最初に、この吸湿性表皮
材のの構造について説明する。図1〜図3、図4に示す
ように、吸湿性表皮材1は、透湿性のある表皮層10
と、基層材20と、表皮層10と基層材20の間に層状
に装着された吸湿性中間層30とを接着した構造であ
る。吸湿性中間層30は、吸湿性繊維31と、この吸湿
性繊維31に絡みつく状態に混入された細かいカール部
を有するアンカー用繊維33と、熱可塑性合成樹脂製繊
維からなる繊維状バインダー32とを主原料とし、これ
らを層状にしたものを熱ローラ41,42にて加圧しつ
つ加熱成形して層状に成形し、アンカー用繊維33と吸
湿性繊維31とをバインダー32で接着して結合したも
のである。
【0013】本実施例では、前記表皮層10は透湿性ウ
レタン樹脂層(例えば、厚さ数100μm)で構成さ
れ、前記基層材20は起毛布で構成される。前記吸湿性
中間層30に関して、アンカー用繊維33としては細か
いカール部を有し弾力性のあるヴァージンウールの繊維
が適用され、吸湿性繊維31としては高い吸湿性を有す
る高架橋アクリル系吸湿性繊維(例えば、繊維長が57
mmで、太さが3デニル)が適用され、繊維状バインダ
ー32としては例えば20〜40mmの繊維長のポリエ
ステル樹脂繊維が適用され、吸湿性繊維31とアンカー
用繊維33とバインダー32との重量比率は約3:6:
1であり、吸湿性表皮材1の全体厚さは、数mm(例え
ば、3.0 〜8.0 mm)である。
レタン樹脂層(例えば、厚さ数100μm)で構成さ
れ、前記基層材20は起毛布で構成される。前記吸湿性
中間層30に関して、アンカー用繊維33としては細か
いカール部を有し弾力性のあるヴァージンウールの繊維
が適用され、吸湿性繊維31としては高い吸湿性を有す
る高架橋アクリル系吸湿性繊維(例えば、繊維長が57
mmで、太さが3デニル)が適用され、繊維状バインダ
ー32としては例えば20〜40mmの繊維長のポリエ
ステル樹脂繊維が適用され、吸湿性繊維31とアンカー
用繊維33とバインダー32との重量比率は約3:6:
1であり、吸湿性表皮材1の全体厚さは、数mm(例え
ば、3.0 〜8.0 mm)である。
【0014】次に、吸湿性表皮材1を製造する製造方法
について説明する。最初に、第1工程において、図1に
示すように、吸湿性繊維31にアンカー用繊維33と繊
維状バインダー32とを前記所定重量比率で混入して、
吸湿性繊維31とアンカー用繊維33とを十分に混ぜ合
わせることで、吸湿性繊維31にアンカー用繊維33を
十分に絡み合わせるとともに、繊維状バインダー32の
分布を均一化し、これら原料を数mm〜10数mmの厚
さの層状にした所定幅の原料中間層30Mを製作する。
について説明する。最初に、第1工程において、図1に
示すように、吸湿性繊維31にアンカー用繊維33と繊
維状バインダー32とを前記所定重量比率で混入して、
吸湿性繊維31とアンカー用繊維33とを十分に混ぜ合
わせることで、吸湿性繊維31にアンカー用繊維33を
十分に絡み合わせるとともに、繊維状バインダー32の
分布を均一化し、これら原料を数mm〜10数mmの厚
さの層状にした所定幅の原料中間層30Mを製作する。
【0015】次に、第2工程において、図2に示すよう
に、前記原料中間層30Mを、上下1対の熱ローラ4
1,42により加圧しつつ加熱成形して、繊維状接着剤
32を溶融後固化させて吸湿性繊維31とアンカー用繊
維33とを接着し、約半分の厚さまで圧縮成形された所
定幅の厚いシート状の吸湿性中間層30を製作する。次
に、第3工程において、図3に示すように、吸湿性中間
層30の上面側に表皮層10を配置し、吸湿性中間層3
0の下面側に基層材20を配置し、接着剤噴射ノズル4
4,45から、吸湿性中間層30の上下両面にバインダ
ーとしての接着剤を噴霧塗布した状態において、上下1
対の加圧ローラ46,47より軽く加圧することで、表
皮層10と吸湿性中間層30と基層材20とを隙間無く
密着させて接着すると、吸湿性表皮材1が得られる。
に、前記原料中間層30Mを、上下1対の熱ローラ4
1,42により加圧しつつ加熱成形して、繊維状接着剤
32を溶融後固化させて吸湿性繊維31とアンカー用繊
維33とを接着し、約半分の厚さまで圧縮成形された所
定幅の厚いシート状の吸湿性中間層30を製作する。次
に、第3工程において、図3に示すように、吸湿性中間
層30の上面側に表皮層10を配置し、吸湿性中間層3
0の下面側に基層材20を配置し、接着剤噴射ノズル4
4,45から、吸湿性中間層30の上下両面にバインダ
ーとしての接着剤を噴霧塗布した状態において、上下1
対の加圧ローラ46,47より軽く加圧することで、表
皮層10と吸湿性中間層30と基層材20とを隙間無く
密着させて接着すると、吸湿性表皮材1が得られる。
【0016】次に、前記吸湿性表皮材1の作用について
説明する。この基層材表皮材1は、基本的に天然皮革の
数倍の吸湿性能を有し、天然皮革と同等の感触を有し、
適度な弾力性、保温性を有する。前記吸湿性繊維31
に、この吸湿性繊維31と絡み合う状態となるように、
細かなカール部を有するアンカー用繊維33を混入した
ので、アンカー用繊維33の細かなカール部を介して、
アンカー用繊維33が吸湿性繊維31と3次元的に絡み
合い、吸湿性繊維31を3次元的に拘束することにな
る。
説明する。この基層材表皮材1は、基本的に天然皮革の
数倍の吸湿性能を有し、天然皮革と同等の感触を有し、
適度な弾力性、保温性を有する。前記吸湿性繊維31
に、この吸湿性繊維31と絡み合う状態となるように、
細かなカール部を有するアンカー用繊維33を混入した
ので、アンカー用繊維33の細かなカール部を介して、
アンカー用繊維33が吸湿性繊維31と3次元的に絡み
合い、吸湿性繊維31を3次元的に拘束することにな
る。
【0017】図4は、原料中間層30Mの一部の拡大断
面図であり、吸湿性繊維31と細かいカール部を有する
アンカー用繊維33とが絡み合い、そこに繊維状バイン
ダー32が混入した状態となっている。その原料中間層
30Mを加圧加熱成形した吸湿性中間層30において
は、図5にモデル化して示すように、吸湿性繊維31と
アンカー用繊維33との3次元網目構造が、吸湿性繊維
31とアンカー用繊維33との交差個所34等において
バインダー32にて接着され、吸湿性繊維31がアンカ
ー用繊維33により一様に弾力的に3次元的に拘束され
た3次元網目構造になっている。
面図であり、吸湿性繊維31と細かいカール部を有する
アンカー用繊維33とが絡み合い、そこに繊維状バイン
ダー32が混入した状態となっている。その原料中間層
30Mを加圧加熱成形した吸湿性中間層30において
は、図5にモデル化して示すように、吸湿性繊維31と
アンカー用繊維33との3次元網目構造が、吸湿性繊維
31とアンカー用繊維33との交差個所34等において
バインダー32にて接着され、吸湿性繊維31がアンカ
ー用繊維33により一様に弾力的に3次元的に拘束され
た3次元網目構造になっている。
【0018】従って、吸湿性繊維31が吸湿して膨張す
る際に、アンカー用繊維33の拘束作用により吸湿性繊
維31の自由なランダムな不均一な膨張、特に面外方向
への不均一な膨張が抑制されるから、吸湿状態における
吸湿性表皮材1の表面に凹凸が生じるのを防止ないし抑
制することができる。その結果、吸湿性表皮材1の表面
の粗さが改善され、吸湿性能は天然皮革よりも格段に優
れ、天然皮革とほぼ同様の感触の吸湿性表皮材にするこ
とができる。
る際に、アンカー用繊維33の拘束作用により吸湿性繊
維31の自由なランダムな不均一な膨張、特に面外方向
への不均一な膨張が抑制されるから、吸湿状態における
吸湿性表皮材1の表面に凹凸が生じるのを防止ないし抑
制することができる。その結果、吸湿性表皮材1の表面
の粗さが改善され、吸湿性能は天然皮革よりも格段に優
れ、天然皮革とほぼ同様の感触の吸湿性表皮材にするこ
とができる。
【0019】図6は、吸湿性繊維31が吸湿しその吸湿
率約400倍程度まで膨張した状態における吸湿性表皮
材1の表皮層10の表面における凹凸の粗さを計測した
結果を示すもので、実線は、本実施例品における計測
値、鎖線はアンカー用繊維33を添加しない比較例にお
ける計測値を示す。この計測結果から判るように、比較
例では最大800μmもの凹凸が発生するけれども、本
実施例品では数μm程度の凹凸しか発生しない。
率約400倍程度まで膨張した状態における吸湿性表皮
材1の表皮層10の表面における凹凸の粗さを計測した
結果を示すもので、実線は、本実施例品における計測
値、鎖線はアンカー用繊維33を添加しない比較例にお
ける計測値を示す。この計測結果から判るように、比較
例では最大800μmもの凹凸が発生するけれども、本
実施例品では数μm程度の凹凸しか発生しない。
【0020】特に、アンカー用繊維がヴァージンウール
の繊維からなり、ヴァージンウールは各繊維毎に複数の
細かなカール部を有するため、それらカール部を介し
て、吸湿性繊維31とウールの繊維との絡み合いが達成
され、アンカー用繊維33のアンカー作用に優れ、ウー
ルにより保温性や弾力性も確保できる。前記アンカー用
繊維33としてのヴァージンウールの繊維と吸湿性繊維
31の重量比が約2:1であるため、十分な量のウール
により、アンカー作用を十分に高めることができる。
の繊維からなり、ヴァージンウールは各繊維毎に複数の
細かなカール部を有するため、それらカール部を介し
て、吸湿性繊維31とウールの繊維との絡み合いが達成
され、アンカー用繊維33のアンカー作用に優れ、ウー
ルにより保温性や弾力性も確保できる。前記アンカー用
繊維33としてのヴァージンウールの繊維と吸湿性繊維
31の重量比が約2:1であるため、十分な量のウール
により、アンカー作用を十分に高めることができる。
【0021】前記表皮層10が、透湿性のウレタン樹脂
層からなるので、吸湿性表皮材1の表面の感触がソフト
で、風あいもよく、コスト的にも有利である。また、前
記基層材20が、起毛布からなるので、コスト的に有利
で、吸湿性表皮材1を縫製する際の縫製作業負荷も低く
なり、吸湿性表皮材1の取扱の面でも有利である。
層からなるので、吸湿性表皮材1の表面の感触がソフト
で、風あいもよく、コスト的にも有利である。また、前
記基層材20が、起毛布からなるので、コスト的に有利
で、吸湿性表皮材1を縫製する際の縫製作業負荷も低く
なり、吸湿性表皮材1の取扱の面でも有利である。
【0022】次に、前記実施例の一部を部分的に変更す
る変更態様について説明する。 1〕前記表皮層10として、前記透湿性ウレタン樹脂層
以外に、多孔質塩化ビニル層、その他の合成樹脂性の多
孔質層も適用できるが、表皮層10は、複数の多孔質の
膜材を積層した構造でもよく、複数種類の材料の多孔質
の膜材を積層した構造でもよい。 2〕 前記基層材20として、起毛布以外に、天然繊維
又は合成樹脂繊維製の織布や不織布を適用することがで
き、例えば、フェルト、ネル、厚手のメリヤス等を適用
可能である。
る変更態様について説明する。 1〕前記表皮層10として、前記透湿性ウレタン樹脂層
以外に、多孔質塩化ビニル層、その他の合成樹脂性の多
孔質層も適用できるが、表皮層10は、複数の多孔質の
膜材を積層した構造でもよく、複数種類の材料の多孔質
の膜材を積層した構造でもよい。 2〕 前記基層材20として、起毛布以外に、天然繊維
又は合成樹脂繊維製の織布や不織布を適用することがで
き、例えば、フェルト、ネル、厚手のメリヤス等を適用
可能である。
【0023】3〕前記吸湿性繊維31として、前記高架
橋アクリル系吸湿性繊維以外に、繊維状のキトサン、繊
維状コラーゲン、カルボキシメチルセルロース、その他
種々の吸水性ポリマーの繊維を適用することができる。
橋アクリル系吸湿性繊維以外に、繊維状のキトサン、繊
維状コラーゲン、カルボキシメチルセルロース、その他
種々の吸水性ポリマーの繊維を適用することができる。
【0024】4〕前記アンカー用繊維33として、前記
ヴァージンウール以外に、合成樹脂繊維(例えば、ナイ
ロン等)の繊維であって細かいカール部を形成してなる
ヴァージンウールとほぼ同等の性能の繊維を適用するこ
とができる。 5〕前記バインダー32として、前記ポリアミド樹脂製
繊維以外に、ポリアミド樹脂粉末、ポリエステル樹脂繊
維や粉末、ポリエチレン樹脂繊維や粉末、その他種々の
熱可塑性合成樹脂繊維や粉末、その他の種々のバインダ
ーを適用できる。
ヴァージンウール以外に、合成樹脂繊維(例えば、ナイ
ロン等)の繊維であって細かいカール部を形成してなる
ヴァージンウールとほぼ同等の性能の繊維を適用するこ
とができる。 5〕前記バインダー32として、前記ポリアミド樹脂製
繊維以外に、ポリアミド樹脂粉末、ポリエステル樹脂繊
維や粉末、ポリエチレン樹脂繊維や粉末、その他種々の
熱可塑性合成樹脂繊維や粉末、その他の種々のバインダ
ーを適用できる。
【0025】6〕前記実施例の吸湿性表皮材1は、自動
車のシートの表皮材として、また自動車の内装の表皮材
として適用可能であるが、この吸湿性表皮材1の用途は
これらに限定されるものではなく、通常の家庭用又は業
務用ソファや椅子の表皮材、ジャンパー等の衣服用の表
皮材、等にも適用することができる。 7〕本発明は、前記実施例のものに限定的に解釈される
べきではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において
種々の変更を付加した態様で実施可能である。
車のシートの表皮材として、また自動車の内装の表皮材
として適用可能であるが、この吸湿性表皮材1の用途は
これらに限定されるものではなく、通常の家庭用又は業
務用ソファや椅子の表皮材、ジャンパー等の衣服用の表
皮材、等にも適用することができる。 7〕本発明は、前記実施例のものに限定的に解釈される
べきではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において
種々の変更を付加した態様で実施可能である。
【図1】本発明の実施例に係る吸湿性表皮材の原料中間
層の断面図である。
層の断面図である。
【図2】前記原料中間層を成形して吸湿性中間層を製作
する状態の断面図である。
する状態の断面図である。
【図3】前記吸湿性中間層と表皮層と基層材とを接着し
て吸湿性表皮材を製作する状態の断面図である。
て吸湿性表皮材を製作する状態の断面図である。
【図4】前記原料中間層の一部拡大断面図である。
【図5】吸湿性表皮材におけるアンカー用繊維の拘束作
用説明の為の説明図である。
用説明の為の説明図である。
【図6】前記吸湿性表皮材の吸湿状態における表面粗さ
の計測値を示す線図である。
の計測値を示す線図である。
1 吸湿性表皮材 10 表皮層 20 基層材 30 吸湿性中間層 31 吸湿性繊維 32 バインダー 33 アンカー用繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝田 日出男 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 透湿性の表皮層と可撓性の基層材との間
に、吸湿性繊維層を装着し、これら3者をバインダーに
て接着してなる吸湿性表皮材において、 前記吸湿性繊維に、この吸湿性繊維と絡み合う状態とな
るように、細かなカール部を有するアンカー用繊維を混
入したことを特徴とする吸湿性表皮材。 - 【請求項2】 前記アンカー用繊維がヴァージンウール
の繊維からなることを特徴とする請求項1に記載の吸湿
性表皮材。 - 【請求項3】 前記吸湿性繊維が、高架橋アクリル系吸
湿性繊維からなることを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載の吸湿性表皮材。 - 【請求項4】 前記ヴァージンウールと吸湿性繊維の重
量比が約2:1であることを特徴とする請求項2に記載
の吸湿性表皮材。 - 【請求項5】 前記表皮層が、透湿性のウレタン樹脂層
からなることを特徴とする請求項2に記載の吸湿性表皮
材。 - 【請求項6】 前記基層材が、不織布又は織布からなる
ことを特徴とする請求項2に記載の吸湿性表皮材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4234495A JPH08207184A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 吸湿性表皮材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4234495A JPH08207184A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 吸湿性表皮材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08207184A true JPH08207184A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=12633415
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4234495A Pending JPH08207184A (ja) | 1995-02-06 | 1995-02-06 | 吸湿性表皮材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08207184A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011513086A (ja) * | 2008-02-27 | 2011-04-28 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 多層複合材料、その製造方法及びその使用方法 |
-
1995
- 1995-02-06 JP JP4234495A patent/JPH08207184A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011513086A (ja) * | 2008-02-27 | 2011-04-28 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 多層複合材料、その製造方法及びその使用方法 |
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