JPH08208384A - 有機金属ガス供給システム及び有機金属気相成長方法 - Google Patents
有機金属ガス供給システム及び有機金属気相成長方法Info
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- JPH08208384A JPH08208384A JP1399795A JP1399795A JPH08208384A JP H08208384 A JPH08208384 A JP H08208384A JP 1399795 A JP1399795 A JP 1399795A JP 1399795 A JP1399795 A JP 1399795A JP H08208384 A JPH08208384 A JP H08208384A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】反応炉内に供給される有機金属原料の蒸気圧を
一定に保持し、成長するエピタキシャル層の膜厚や結晶
性のばらつきを低減する。 【構成】有機金属ガス供給システムは、溶媒4を満たし
た恒温槽1内に浸漬した容器6中に液体または固体の有
機金属9を収納し、容器6内にガスGを導入して有機金
属9の蒸気を取り出し、蒸気を反応炉に供給して有機金
属気相分解成長法による化合物の成長に供する。このシ
ステムの容器6内にガスを導入するためのガス導入配管
7を、容器6内に導入するガスGの温度が有機金属9の
温度と等しくなるのに十分な長さだけ、恒温槽1内の溶
媒中に浸漬させるように構成する。
一定に保持し、成長するエピタキシャル層の膜厚や結晶
性のばらつきを低減する。 【構成】有機金属ガス供給システムは、溶媒4を満たし
た恒温槽1内に浸漬した容器6中に液体または固体の有
機金属9を収納し、容器6内にガスGを導入して有機金
属9の蒸気を取り出し、蒸気を反応炉に供給して有機金
属気相分解成長法による化合物の成長に供する。このシ
ステムの容器6内にガスを導入するためのガス導入配管
7を、容器6内に導入するガスGの温度が有機金属9の
温度と等しくなるのに十分な長さだけ、恒温槽1内の溶
媒中に浸漬させるように構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機金属ガス供給シス
テム及び有機金属気相成長方法に係り、特に結晶基板の
表面に化合物半導体の薄膜結晶をエピタキシャル成長さ
せる場合に好適なものに関する。
テム及び有機金属気相成長方法に係り、特に結晶基板の
表面に化合物半導体の薄膜結晶をエピタキシャル成長さ
せる場合に好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、GaAsやAlAsなどの化合
物半導体の薄膜結晶を有機金属気相分解成長法(MOC
VD法)で結晶基板表面上にエピタキシャル成長させる
には、反応炉内で加熱状態にある結晶基板にトリメチル
ガリウム(TMG)やトリメチルアルミニウム(TM
A)などの有機金属の蒸気とアルシンなどのガスを含ん
だキャリアガスを送り込み、これらの原料ガスを結晶基
板上で熱分解させることによって行われる。
物半導体の薄膜結晶を有機金属気相分解成長法(MOC
VD法)で結晶基板表面上にエピタキシャル成長させる
には、反応炉内で加熱状態にある結晶基板にトリメチル
ガリウム(TMG)やトリメチルアルミニウム(TM
A)などの有機金属の蒸気とアルシンなどのガスを含ん
だキャリアガスを送り込み、これらの原料ガスを結晶基
板上で熱分解させることによって行われる。
【0003】有機金属は一般に室温で液体または固体で
あり、空気と反応して発火する性質を有する。このた
め、有機金属は専用の容器に収納し、ここから蒸気を取
り出して利用している。図7に、従来使用されている有
機金属ガス供給システムを示す。有機金属9中にまで伸
びたガス導入配管7から容器6内に水素ガスや窒素ガス
などを導入すると、ガスGは有機金属9中で気泡を生
じ、有機金属9の蒸発を助ける(バブリング)。蒸気と
なった有機金属9は、容器6内に導入されたガスととも
にガス導出配管8を通じて容器6外に導かれ、反応炉内
へと供給される。
あり、空気と反応して発火する性質を有する。このた
め、有機金属は専用の容器に収納し、ここから蒸気を取
り出して利用している。図7に、従来使用されている有
機金属ガス供給システムを示す。有機金属9中にまで伸
びたガス導入配管7から容器6内に水素ガスや窒素ガス
などを導入すると、ガスGは有機金属9中で気泡を生
じ、有機金属9の蒸発を助ける(バブリング)。蒸気と
なった有機金属9は、容器6内に導入されたガスととも
にガス導出配管8を通じて容器6外に導かれ、反応炉内
へと供給される。
【0004】MOCVD法でIII −V族化合物半導体の
薄膜結晶を成長させる場合、薄膜の成長速度は、V属原
料のガスよりもIII 族原料である有機金属原料の供給量
で律速される。このため、結晶性のよい薄膜を均一な厚
さに成長させるには、原料である有機金属が反応炉内へ
安定して供給されること、すなわち有機金属の蒸気圧が
安定していることが重要である。そこで、有機金属9を
収納した容器6は溶媒4を満たした恒温槽1中に設置さ
れ、有機金属9の温度が常に一定になるように管理され
ている。恒温槽1の温度は溶媒4中に設置した熱電対2
により測定され、温度制御装置3を通じてフィードバッ
クされる。有機金属9の温度は、溶媒4の温度と同じと
みなされ、その蒸気圧も溶媒4の温度をもとに計算され
るのが普通である。
薄膜結晶を成長させる場合、薄膜の成長速度は、V属原
料のガスよりもIII 族原料である有機金属原料の供給量
で律速される。このため、結晶性のよい薄膜を均一な厚
さに成長させるには、原料である有機金属が反応炉内へ
安定して供給されること、すなわち有機金属の蒸気圧が
安定していることが重要である。そこで、有機金属9を
収納した容器6は溶媒4を満たした恒温槽1中に設置さ
れ、有機金属9の温度が常に一定になるように管理され
ている。恒温槽1の温度は溶媒4中に設置した熱電対2
により測定され、温度制御装置3を通じてフィードバッ
クされる。有機金属9の温度は、溶媒4の温度と同じと
みなされ、その蒸気圧も溶媒4の温度をもとに計算され
るのが普通である。
【0005】
(1)従来の有機金属ガス供給システムでは、有機金属
収納容器の温度を一定に保つための工夫をいろいろと行
っているにもかかわらず、容器に入るガスの温度には注
意が払われていなかった。
収納容器の温度を一定に保つための工夫をいろいろと行
っているにもかかわらず、容器に入るガスの温度には注
意が払われていなかった。
【0006】従来は、有機金属収納容器に接続されてい
るガス導入配管が、成長装置本体のハウジング内に敷設
されていることが多く、ここを通るガスの温度は室温と
同じであった。ひどい場合には、配管が炉体等の発熱部
の近くを通り、ガスが室温以上に加熱されてしまう場合
もある。一方、容器を収納する恒温槽の温度は、通常室
温よりも低い温度で管理される。とくにTMG等の蒸気
圧が比較的高い原料の場合には、恒温槽の温度は−10
℃程度の低温に保持されている場合が多い。
るガス導入配管が、成長装置本体のハウジング内に敷設
されていることが多く、ここを通るガスの温度は室温と
同じであった。ひどい場合には、配管が炉体等の発熱部
の近くを通り、ガスが室温以上に加熱されてしまう場合
もある。一方、容器を収納する恒温槽の温度は、通常室
温よりも低い温度で管理される。とくにTMG等の蒸気
圧が比較的高い原料の場合には、恒温槽の温度は−10
℃程度の低温に保持されている場合が多い。
【0007】上述のように、低温に保持されている有機
金属原料中に室温以上の温度のガスが導入された場合、
有機金属の温度を最初の設定値に保持しておくのは困難
である。容器内に収容されている有機金属の量は、たか
だか10〜100g程度であり、ここに導入されるガス
の量は、多いときには100cc/分以上にもなる。した
がって、有機金属の温度が、容器に導入するガスの温度
や流量等に左右されるため、溶媒の温度をいくら一定に
保持していても、有機金属の蒸気圧が設定値から変動し
てばらつき、常に一定した蒸気圧の原料を反応炉内に供
給することができない。一定な蒸気圧の原料が供給でき
ないと、成長するエピタキシャル層の膜厚や結晶性がば
らつく等の悪影響が出るため好ましくない。
金属原料中に室温以上の温度のガスが導入された場合、
有機金属の温度を最初の設定値に保持しておくのは困難
である。容器内に収容されている有機金属の量は、たか
だか10〜100g程度であり、ここに導入されるガス
の量は、多いときには100cc/分以上にもなる。した
がって、有機金属の温度が、容器に導入するガスの温度
や流量等に左右されるため、溶媒の温度をいくら一定に
保持していても、有機金属の蒸気圧が設定値から変動し
てばらつき、常に一定した蒸気圧の原料を反応炉内に供
給することができない。一定な蒸気圧の原料が供給でき
ないと、成長するエピタキシャル層の膜厚や結晶性がば
らつく等の悪影響が出るため好ましくない。
【0008】なお、蒸気圧変動を予め予測して、成長す
る膜厚や結晶性を制御することも考えられる。しかし、
有機金属の温度は、容器内に導入するガスの温度すなわ
ち配管周囲の温度環境や容器内に残っている有機金属の
量、導入するガスの流量などで大きく変るため、有機金
属の温度が何度で安定するかは、容易に推定することは
困難である。よって、現在使用中の原料の蒸気圧がどれ
くらいになっているかを把握することが困難であり、蒸
気圧変動を予め予測して、成長する膜の厚さや特性を制
御することはできない。
る膜厚や結晶性を制御することも考えられる。しかし、
有機金属の温度は、容器内に導入するガスの温度すなわ
ち配管周囲の温度環境や容器内に残っている有機金属の
量、導入するガスの流量などで大きく変るため、有機金
属の温度が何度で安定するかは、容易に推定することは
困難である。よって、現在使用中の原料の蒸気圧がどれ
くらいになっているかを把握することが困難であり、蒸
気圧変動を予め予測して、成長する膜の厚さや特性を制
御することはできない。
【0009】(2)有機金属収納容器は恒温槽内の溶媒
中に浸漬してあるだけで、外部からの衝撃に対して何ら
の保護もされていないので、非常に発火しやすく漏洩す
ると危険なおそれのある有機金属の収納容器の輸送中や
容器の交換作業時の衝撃から十分に保護することができ
なかった。
中に浸漬してあるだけで、外部からの衝撃に対して何ら
の保護もされていないので、非常に発火しやすく漏洩す
ると危険なおそれのある有機金属の収納容器の輸送中や
容器の交換作業時の衝撃から十分に保護することができ
なかった。
【0010】また有機金属ガス供給システムでは、有機
金属収納容器を冷却したり、冷却されている容器に室温
のガスを流したりすると、同時にガス配管の温度も変化
して配管が伸び縮みすることがある。従来例ではこの配
管の伸び縮みを緩和する機構がないため、配管と容器の
継ぎ手が緩んでガスや有機金属が漏洩する危険があっ
た。
金属収納容器を冷却したり、冷却されている容器に室温
のガスを流したりすると、同時にガス配管の温度も変化
して配管が伸び縮みすることがある。従来例ではこの配
管の伸び縮みを緩和する機構がないため、配管と容器の
継ぎ手が緩んでガスや有機金属が漏洩する危険があっ
た。
【0011】本発明の目的は、このような従来技術の問
題点を解消し、反応炉内に供給される有機金属原料の蒸
気圧を一定に保持することのできる有機金属ガス供給シ
ステムを提供することにある。また、本発明の目的は、
ガスや有機金属が漏洩する危険のない有機金属ガス供給
システムを提供することにある。また、本発明の目的
は、上記した有機金属ガス供給システムを使用して、成
長するエピタキシャル層の膜厚や結晶性にばらつきのな
い有機金属気相成長方法を提供することにある。
題点を解消し、反応炉内に供給される有機金属原料の蒸
気圧を一定に保持することのできる有機金属ガス供給シ
ステムを提供することにある。また、本発明の目的は、
ガスや有機金属が漏洩する危険のない有機金属ガス供給
システムを提供することにある。また、本発明の目的
は、上記した有機金属ガス供給システムを使用して、成
長するエピタキシャル層の膜厚や結晶性にばらつきのな
い有機金属気相成長方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の有機金属ガス供
給システムは、恒温槽内に満たした溶媒中に浸漬した容
器内に液体または固体の有機金属を収納し、上記容器内
にガスを導入して有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を
反応炉に供給して有機金属気相分解成長法による化合物
の成長に供するための有機金属ガス供給システムにおい
て、上記容器内にガスを導入するための配管を、上記容
器内に導入するガスの温度が上記有機金属の温度と等し
くなるのに十分な長さだけ、上記恒温槽内の溶媒中に浸
漬させたものである。
給システムは、恒温槽内に満たした溶媒中に浸漬した容
器内に液体または固体の有機金属を収納し、上記容器内
にガスを導入して有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を
反応炉に供給して有機金属気相分解成長法による化合物
の成長に供するための有機金属ガス供給システムにおい
て、上記容器内にガスを導入するための配管を、上記容
器内に導入するガスの温度が上記有機金属の温度と等し
くなるのに十分な長さだけ、上記恒温槽内の溶媒中に浸
漬させたものである。
【0013】この場合、有機金属を収納した容器内にガ
スを導入するための配管が、有機金属を収納している容
器の外周に略対称形に配置されていることが好ましい。
配管を容器の外周に略対称形に配するには、例えば容器
の外周に螺旋状に巻いたり、蛇行状に巻いたりする。い
ずれの場合も、配管の外壁が容器外壁面に密着していな
い構造とすることが好ましい。また、配管の内面または
外面またはその両方に、熱交換のためのフィンを設ける
ことも好ましい。
スを導入するための配管が、有機金属を収納している容
器の外周に略対称形に配置されていることが好ましい。
配管を容器の外周に略対称形に配するには、例えば容器
の外周に螺旋状に巻いたり、蛇行状に巻いたりする。い
ずれの場合も、配管の外壁が容器外壁面に密着していな
い構造とすることが好ましい。また、配管の内面または
外面またはその両方に、熱交換のためのフィンを設ける
ことも好ましい。
【0014】また、本発明の有機金属ガス供給システム
は、溶媒を満たした恒温槽内に浸漬した容器中に液体ま
たは固体の有機金属を収納し、上記容器内にガスを導入
して有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を反応炉に供給
して有機金属気相分解成長法による化合物の成長に供す
るための有機金属ガス供給システムにおいて、上記容器
の温度または溶媒の温度を検出する温度センサと、この
温度センサからの信号を受けて、ガス温度が有機金属の
温度と等しくなるような温度制御信号を出力する温度制
御装置と、上記有機金属を収納した容器内にガスを導入
するための配管途中に設けられ、上記温度制御装置から
の信号を受けてガスを有機金属の温度と等しくなるよう
に冷却するガス冷却装置とを備えたものである。
は、溶媒を満たした恒温槽内に浸漬した容器中に液体ま
たは固体の有機金属を収納し、上記容器内にガスを導入
して有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を反応炉に供給
して有機金属気相分解成長法による化合物の成長に供す
るための有機金属ガス供給システムにおいて、上記容器
の温度または溶媒の温度を検出する温度センサと、この
温度センサからの信号を受けて、ガス温度が有機金属の
温度と等しくなるような温度制御信号を出力する温度制
御装置と、上記有機金属を収納した容器内にガスを導入
するための配管途中に設けられ、上記温度制御装置から
の信号を受けてガスを有機金属の温度と等しくなるよう
に冷却するガス冷却装置とを備えたものである。
【0015】さらに、本発明の有機金属気相成長方法
は、上記発明の有機金属ガス供給システムのいずれかを
使用して、基板の表面に有機金属気相分解成長法による
化合物の薄膜結晶を成長するものである。
は、上記発明の有機金属ガス供給システムのいずれかを
使用して、基板の表面に有機金属気相分解成長法による
化合物の薄膜結晶を成長するものである。
【0016】
【作用】本発明では、有機金属を収納した容器内にガス
を導入する配管を、容器を浸漬しているのと同じ恒温槽
内の溶媒中に浸漬させ、ここで溶媒とガスとの熱交換を
行わせている。したがって、溶媒中に浸漬させるガス配
管長を延ばして十分な長さにわたって熱交換を行わせる
と、容器内に導入するガス温度を有機金属の温度と等し
くすることができる。その結果、有機金属の温度は導入
ガスの影響を受けず、安定した蒸気圧を保つことがで
き、常に一定の蒸気圧の原料を反応炉に供給できる。
を導入する配管を、容器を浸漬しているのと同じ恒温槽
内の溶媒中に浸漬させ、ここで溶媒とガスとの熱交換を
行わせている。したがって、溶媒中に浸漬させるガス配
管長を延ばして十分な長さにわたって熱交換を行わせる
と、容器内に導入するガス温度を有機金属の温度と等し
くすることができる。その結果、有機金属の温度は導入
ガスの影響を受けず、安定した蒸気圧を保つことがで
き、常に一定の蒸気圧の原料を反応炉に供給できる。
【0017】溶媒中に浸漬させるガス配管は、有機金属
を収納する容器に対してできるだけ対称形に配置するこ
とが望ましい。これは、恒温槽中ひいては有機金属原料
中に温度差を作らないようにするためである。また、溶
媒中に浸漬させるガス配管は、有機金属を収納する容器
に密着させないほうがよい。これは、容器の温度を上昇
させないようにするためで、溶媒中の熱電対で測定した
温度と有機金属の温度に差がないようにするためであ
る。なお、ガス配管の容器に対する対称形配置例として
は、ガス配管を容器の外周に螺旋状に巻いたり、蛇行状
に巻いたりする。ここで用いるガス配管は、通常用いら
れているステンレス製のパイプでかまわないが、熱交換
の効率を向上させ、溶媒中に浸漬させる配管長を短くし
たい場合には、配管の内面または外面またはその両方に
溝等の熱交換のためのフィンをつけた配管を用いるとよ
い。また、溶媒中に浸漬する配管の長さや太さは、使用
するガスの種類や量、温度、恒温槽の冷却能力や溶媒の
種類、量などに応じて決定する。
を収納する容器に対してできるだけ対称形に配置するこ
とが望ましい。これは、恒温槽中ひいては有機金属原料
中に温度差を作らないようにするためである。また、溶
媒中に浸漬させるガス配管は、有機金属を収納する容器
に密着させないほうがよい。これは、容器の温度を上昇
させないようにするためで、溶媒中の熱電対で測定した
温度と有機金属の温度に差がないようにするためであ
る。なお、ガス配管の容器に対する対称形配置例として
は、ガス配管を容器の外周に螺旋状に巻いたり、蛇行状
に巻いたりする。ここで用いるガス配管は、通常用いら
れているステンレス製のパイプでかまわないが、熱交換
の効率を向上させ、溶媒中に浸漬させる配管長を短くし
たい場合には、配管の内面または外面またはその両方に
溝等の熱交換のためのフィンをつけた配管を用いるとよ
い。また、溶媒中に浸漬する配管の長さや太さは、使用
するガスの種類や量、温度、恒温槽の冷却能力や溶媒の
種類、量などに応じて決定する。
【0018】また、有機金属を収納した容器内にガスを
導入するための配管途中にガス冷却装置を設け、温度セ
ンサによって有機金属収納容器またはこれを浸漬してい
る溶媒の温度を検知し、この温度を温度制御装置によっ
てガス冷却装置にフィードバック制御してやる。有機金
属原料中に導入されるガスの温度を、予め原料温度に合
わせておけば、室温やガス流量等によらず、しかも溶媒
中にガス配管を引き回さずに、常に一定蒸気圧の有機金
属原料を反応炉に供給できるようになる。
導入するための配管途中にガス冷却装置を設け、温度セ
ンサによって有機金属収納容器またはこれを浸漬してい
る溶媒の温度を検知し、この温度を温度制御装置によっ
てガス冷却装置にフィードバック制御してやる。有機金
属原料中に導入されるガスの温度を、予め原料温度に合
わせておけば、室温やガス流量等によらず、しかも溶媒
中にガス配管を引き回さずに、常に一定蒸気圧の有機金
属原料を反応炉に供給できるようになる。
【0019】ここでいう有機金属には、トリメチルガリ
ウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、
トリメチルインジウム(TMI)、トリエチルガリウム
(TEG)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリ
エチルインジウム(TEI)、ジエチル亜鉛、ビスシク
ロペンタジエニルマグネシウム(Cp2 Mg)など各種
が該当する。また、溶媒には、水、空気のほかに市販の
パーフルオロポリエーテル系溶媒(商品名GALDE
N)やエチレングリコール系溶媒(商品名ナイブラン)
などが該当する。さらに、ガスには、水素ガスや窒素ガ
スなどが該当する。
ウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、
トリメチルインジウム(TMI)、トリエチルガリウム
(TEG)、トリエチルアルミニウム(TEA)、トリ
エチルインジウム(TEI)、ジエチル亜鉛、ビスシク
ロペンタジエニルマグネシウム(Cp2 Mg)など各種
が該当する。また、溶媒には、水、空気のほかに市販の
パーフルオロポリエーテル系溶媒(商品名GALDE
N)やエチレングリコール系溶媒(商品名ナイブラン)
などが該当する。さらに、ガスには、水素ガスや窒素ガ
スなどが該当する。
【0020】ここで、有機金属の蒸気圧の温度依存性を
TMGの場合を例にとって説明すると、TMGの蒸気圧
Pは次のような式で示される。
TMGの場合を例にとって説明すると、TMGの蒸気圧
Pは次のような式で示される。
【0021】 logP=8.07−(1703/T) (1) ここで、Tは絶対温度(K)である。
【0022】TMGは−10℃程度に冷却して使用され
ることが多いが、−10℃での蒸気圧は39.33mmHg
なのに対し、温度が1℃上昇して−9℃になると、蒸気
圧は41.61mmHgまで上昇する。この原料を使用して
成長する薄膜の成長速度は、蒸気圧にほぼ比例するた
め、蒸気がばらつけば膜厚もばらつくことになる。
ることが多いが、−10℃での蒸気圧は39.33mmHg
なのに対し、温度が1℃上昇して−9℃になると、蒸気
圧は41.61mmHgまで上昇する。この原料を使用して
成長する薄膜の成長速度は、蒸気圧にほぼ比例するた
め、蒸気がばらつけば膜厚もばらつくことになる。
【0023】この点、本発明では、容器内に導入するガ
スの温度が有機金属の温度と等しいので、有機金属の温
度は容器に導入するガスに左右されず、常に一定に保つ
ことができ、有機金属の蒸気圧が安定し、常に一定した
蒸気圧の原料を反応炉内に供給することができる。した
がって、この様な有機金属ガス供給システムを使用し
て、有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を反応炉に供給
して有機金属気相分解成長法による化合物半導体薄膜の
成長に行うと、半導体薄膜の膜厚や結晶性のばらつきが
大幅に低減する。
スの温度が有機金属の温度と等しいので、有機金属の温
度は容器に導入するガスに左右されず、常に一定に保つ
ことができ、有機金属の蒸気圧が安定し、常に一定した
蒸気圧の原料を反応炉内に供給することができる。した
がって、この様な有機金属ガス供給システムを使用し
て、有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を反応炉に供給
して有機金属気相分解成長法による化合物半導体薄膜の
成長に行うと、半導体薄膜の膜厚や結晶性のばらつきが
大幅に低減する。
【0024】
【実施例】図1は本発明の有機金属ガス供給システムの
第1の実施例を示す。
第1の実施例を示す。
【0025】液体または固体の有機金属9を内部に収納
した収納容器6はステンレスで構成され、これにはそれ
ぞれにストップバルブ5を有するガス導入配管7とガス
導出配管8の2本のガス配管が接続されている。ガス導
入配管7は容器6内の有機金属9中にまで伸びており、
ここに水素ガスや窒素ガスGなどを導入すると、ガスG
は有機金属9中で気泡を生じ、有機金属9の蒸発を助け
る。蒸気となった有機金属は、容器6内に導入されたガ
スとともにガス導出配管8を通じて容器6外に導かれ、
反応炉内へと供給され、有機金属気相分解成長法による
化合物の成長に供される。
した収納容器6はステンレスで構成され、これにはそれ
ぞれにストップバルブ5を有するガス導入配管7とガス
導出配管8の2本のガス配管が接続されている。ガス導
入配管7は容器6内の有機金属9中にまで伸びており、
ここに水素ガスや窒素ガスGなどを導入すると、ガスG
は有機金属9中で気泡を生じ、有機金属9の蒸発を助け
る。蒸気となった有機金属は、容器6内に導入されたガ
スとともにガス導出配管8を通じて容器6外に導かれ、
反応炉内へと供給され、有機金属気相分解成長法による
化合物の成長に供される。
【0026】有機金属9を収納した収納容器6は溶媒4
を満たした恒温槽1中に設置され、有機金属9の温度が
常に一定になるように管理されている。すなわち、恒温
槽1の温度は溶媒4中に設置した温度センサである熱電
対2により測定され、この測定信号を受けた温度制御装
置3は、溶媒4の温度が常に一定温度になるように恒温
槽1をフィードバック制御する。
を満たした恒温槽1中に設置され、有機金属9の温度が
常に一定になるように管理されている。すなわち、恒温
槽1の温度は溶媒4中に設置した温度センサである熱電
対2により測定され、この測定信号を受けた温度制御装
置3は、溶媒4の温度が常に一定温度になるように恒温
槽1をフィードバック制御する。
【0027】ここに、収納容器6内にガスGを導入する
ためのガス導入配管7は、その中を通って容器6内に導
入されるガスGの温度が有機金属9の温度と等しくなる
のに十分な長さだけ、恒温槽1内の溶媒4中に浸漬さ
せ、有機金属との温度差をなくしてから有機金属にガス
を吹き込むようにしてある。ガス導入配管7は、溶媒4
中で十分な長さを稼ぐために、恒温槽1内で曲げたり、
蛇行させたりするとよい。また、溶媒4中に浸漬する配
管7の長さは、容器6内に導入するガスGの温度すなわ
ち配管周囲の温度環境や容器6内に収納する有機金属9
の量、導入するガスの流量などを考慮して決定する。溶
媒中に浸漬させる配管長を短くしたい場合には、配管の
内面または外面またはその両方に溝等の熱交換の効率を
向上させるためのフィンをつけた配管を用いるとよい。
ためのガス導入配管7は、その中を通って容器6内に導
入されるガスGの温度が有機金属9の温度と等しくなる
のに十分な長さだけ、恒温槽1内の溶媒4中に浸漬さ
せ、有機金属との温度差をなくしてから有機金属にガス
を吹き込むようにしてある。ガス導入配管7は、溶媒4
中で十分な長さを稼ぐために、恒温槽1内で曲げたり、
蛇行させたりするとよい。また、溶媒4中に浸漬する配
管7の長さは、容器6内に導入するガスGの温度すなわ
ち配管周囲の温度環境や容器6内に収納する有機金属9
の量、導入するガスの流量などを考慮して決定する。溶
媒中に浸漬させる配管長を短くしたい場合には、配管の
内面または外面またはその両方に溝等の熱交換の効率を
向上させるためのフィンをつけた配管を用いるとよい。
【0028】このように、ガス導入配管7を恒温槽1内
の溶媒4中に浸漬させ、有機金属原料中に導入されるガ
スの温度を、予め溶媒4に冷却された原料温度に合わせ
ておけば、室温や流量等によらず、常に一定蒸気圧の有
機金属原料を反応炉に供給できる。また、本実施例は、
従来使用していた部品と全く同じものを用いて構成する
ことができるため、非常に簡便かつ安価であり、設置し
てからのメインテナンスも従来と全く変らない。
の溶媒4中に浸漬させ、有機金属原料中に導入されるガ
スの温度を、予め溶媒4に冷却された原料温度に合わせ
ておけば、室温や流量等によらず、常に一定蒸気圧の有
機金属原料を反応炉に供給できる。また、本実施例は、
従来使用していた部品と全く同じものを用いて構成する
ことができるため、非常に簡便かつ安価であり、設置し
てからのメインテナンスも従来と全く変らない。
【0029】なお、図1の溶媒4中に浸漬させるガス導
入配管7は、有機金属9を収納する容器6に対して非対
称形に配置してあるが、恒温槽1中ひいては有機金属原
料中に温度差を作らないようにするために、有機金属9
を収納する容器6に対してできるだけ対称形に配置する
ことが望ましい。また、溶媒4中に浸漬させるガス導入
配管7は、容器の温度を上昇させないようにし、溶媒4
中の熱電対で測定した温度と有機金属9の温度に差がな
いようにするために、有機金属9を収納する容器6に密
着させないほうがよい。
入配管7は、有機金属9を収納する容器6に対して非対
称形に配置してあるが、恒温槽1中ひいては有機金属原
料中に温度差を作らないようにするために、有機金属9
を収納する容器6に対してできるだけ対称形に配置する
ことが望ましい。また、溶媒4中に浸漬させるガス導入
配管7は、容器の温度を上昇させないようにし、溶媒4
中の熱電対で測定した温度と有機金属9の温度に差がな
いようにするために、有機金属9を収納する容器6に密
着させないほうがよい。
【0030】このような具体例としては、例えば図2に
示す第2の実施例のように、有機金属を収納している容
器6の外周にガス導入配管7を螺旋状に巻きつけ、かつ
配管7の外壁が容器外壁面に密着していない構造とした
り、図3に示す第3の実施例のように、ガス導入配管7
を蛇行状に成形して、これを容器外壁面から少し離した
容器6の外周に巻きつけるような構造とすることができ
る。
示す第2の実施例のように、有機金属を収納している容
器6の外周にガス導入配管7を螺旋状に巻きつけ、かつ
配管7の外壁が容器外壁面に密着していない構造とした
り、図3に示す第3の実施例のように、ガス導入配管7
を蛇行状に成形して、これを容器外壁面から少し離した
容器6の外周に巻きつけるような構造とすることができ
る。
【0031】また、これらの具体例では、有機金属収納
容器の周囲を囲むようにガス導入配管を配することか
ら、非常に発火しやすく漏洩すると危険なおそれのある
有機金属の容器の輸送中や容器の交換作業時の衝撃から
保護することができる。また、本実施例では、ガスを冷
却させるために設けた配管部が伸び縮みを緩和させる構
造となっているため、有機金属収納容器を冷却したり、
冷却されている容器に室温のガスを流したりしても、継
ぎ手が緩む危険が大幅に減少する。
容器の周囲を囲むようにガス導入配管を配することか
ら、非常に発火しやすく漏洩すると危険なおそれのある
有機金属の容器の輸送中や容器の交換作業時の衝撃から
保護することができる。また、本実施例では、ガスを冷
却させるために設けた配管部が伸び縮みを緩和させる構
造となっているため、有機金属収納容器を冷却したり、
冷却されている容器に室温のガスを流したりしても、継
ぎ手が緩む危険が大幅に減少する。
【0032】また、上述した実施例では、ガス導入配管
7を溶媒4中に浸漬させることによって、ガスの温度を
有機金属の温度と同じに保つようにしたが、溶媒4を使
わずにガスを冷却するようにしてもよい。具体的には、
図4に示す第4の実施例のように、ガス導入配管7の途
中にガスを冷却するガスクーラなどのガス冷却装置10
を設ける。このガス冷却装置10は、配管7中を通るガ
ス温度が有機金属の温度と等しくなるようにガスを冷却
制御するが、その制御は、恒温槽1の制御系をそのまま
利用することができる。すなわち、ガス冷却装置10を
恒温槽1を制御する温度制御装置3に接続し、溶媒4の
温度を検出する熱電対2からの信号を受けて温度制御装
置3からガス温度が有機金属の温度と等しくなるような
温度制御信号を冷却装置10に出力し、これによりガス
温度をフィードバック制御する。このように溶媒温度を
ガス冷却装置10にフィードバックして、有機金属収納
容器6に導入する手前でガスの温度を予め調整するよう
にしたので、溶媒4中にガス導入配管7を浸漬させなく
ても、ガスの温度を原料温度に合せることができる。
7を溶媒4中に浸漬させることによって、ガスの温度を
有機金属の温度と同じに保つようにしたが、溶媒4を使
わずにガスを冷却するようにしてもよい。具体的には、
図4に示す第4の実施例のように、ガス導入配管7の途
中にガスを冷却するガスクーラなどのガス冷却装置10
を設ける。このガス冷却装置10は、配管7中を通るガ
ス温度が有機金属の温度と等しくなるようにガスを冷却
制御するが、その制御は、恒温槽1の制御系をそのまま
利用することができる。すなわち、ガス冷却装置10を
恒温槽1を制御する温度制御装置3に接続し、溶媒4の
温度を検出する熱電対2からの信号を受けて温度制御装
置3からガス温度が有機金属の温度と等しくなるような
温度制御信号を冷却装置10に出力し、これによりガス
温度をフィードバック制御する。このように溶媒温度を
ガス冷却装置10にフィードバックして、有機金属収納
容器6に導入する手前でガスの温度を予め調整するよう
にしたので、溶媒4中にガス導入配管7を浸漬させなく
ても、ガスの温度を原料温度に合せることができる。
【0033】次に、上記実施例の有機金属ガス供給シス
テムを使用して実際に有機金属気相成長方法を実施した
実施例を説明する。
テムを使用して実際に有機金属気相成長方法を実施した
実施例を説明する。
【0034】(実施例1)図7に示したような従来例の
有機金属ガス供給システムと図1に示した本実施例の有
機金属ガス供給システムを用いて、MOCVD法でGa
As薄膜結晶をエピタキシャル成長させた場合に、供給
するガスの温度が成長した薄膜の膜厚に及ぼす影響の違
いを調査した。
有機金属ガス供給システムと図1に示した本実施例の有
機金属ガス供給システムを用いて、MOCVD法でGa
As薄膜結晶をエピタキシャル成長させた場合に、供給
するガスの温度が成長した薄膜の膜厚に及ぼす影響の違
いを調査した。
【0035】GaAs薄膜の成長は、横型の反応炉を有
するMOCVD装置を用いて行った。基板は、直径3イ
ンチのGaAs基板である。原料として、トリメチルガ
リウムとアルシンの混合ガスを用い、基板温度700℃
でGaAsの薄膜が膜厚3μmになるようにガス流量、
成長時間を設定した。トリメチルガリウムの容器を入れ
た恒温槽中の溶媒温度は−10℃に保持した。ここで設
定した条件は、実験中、また各実験毎で変化させていな
い。
するMOCVD装置を用いて行った。基板は、直径3イ
ンチのGaAs基板である。原料として、トリメチルガ
リウムとアルシンの混合ガスを用い、基板温度700℃
でGaAsの薄膜が膜厚3μmになるようにガス流量、
成長時間を設定した。トリメチルガリウムの容器を入れ
た恒温槽中の溶媒温度は−10℃に保持した。ここで設
定した条件は、実験中、また各実験毎で変化させていな
い。
【0036】上記のような条件の下で、有機金属収納容
器に導入するガスの配管を冷却または加熱し、容器直前
でガスの温度が15℃、20℃、27℃、32℃となる
ように変化させて成長実験を行った。成長した薄膜の膜
厚は、その断面をSEMで観察することにより測定し
た。
器に導入するガスの配管を冷却または加熱し、容器直前
でガスの温度が15℃、20℃、27℃、32℃となる
ように変化させて成長実験を行った。成長した薄膜の膜
厚は、その断面をSEMで観察することにより測定し
た。
【0037】膜厚の測定結果を図5に示す。従来例のシ
ステムで成長させた場合、ガス温度が上昇するにつれて
膜厚が増えてしまい、最大で6%ものばらつきが生じて
しまった。一方、本実施例のシステムを用いて成長させ
た場合には、膜厚のばらつきは0.5%以内に抑えら
れ、ガス温度によらず一定の厚さの膜が成長できること
が確認された。
ステムで成長させた場合、ガス温度が上昇するにつれて
膜厚が増えてしまい、最大で6%ものばらつきが生じて
しまった。一方、本実施例のシステムを用いて成長させ
た場合には、膜厚のばらつきは0.5%以内に抑えら
れ、ガス温度によらず一定の厚さの膜が成長できること
が確認された。
【0038】(実施例2)実施例1と同じ条件で、原料
容器に導入するガスの流量を変化させて、図7に示す従
来例のシステムと、図4に示す本発明の実施例のシステ
ムとで成長膜厚の制御性を比較した。GaAsの成長速
度は、TMGの供給律速となることが分かっているた
め、TMGの容器に導入するガス流量を10cc/minから
100cc/minまで変化させ、これに合わせて成長膜厚が
3μmになるように成長時間を計算で求めて設定した。
容器に導入するガスの流量を変化させて、図7に示す従
来例のシステムと、図4に示す本発明の実施例のシステ
ムとで成長膜厚の制御性を比較した。GaAsの成長速
度は、TMGの供給律速となることが分かっているた
め、TMGの容器に導入するガス流量を10cc/minから
100cc/minまで変化させ、これに合わせて成長膜厚が
3μmになるように成長時間を計算で求めて設定した。
【0039】測定した膜厚の目標値からのずれを、ガス
流量に対してプロットした結果を図6に示す従来例のシ
ステムで成長させた場合、ガス流量が増加するにつれて
膜厚が目標値よりも増えてしまい、最大で6%ものばら
つきが生じてしまった。一方、本実施例のシステムを用
いて成長させた場合には、膜厚のばらつきは目標値の
0.6%以内に抑えられ、ガス流量を変化させたことに
よる蒸気圧の変化は見られなかった。
流量に対してプロットした結果を図6に示す従来例のシ
ステムで成長させた場合、ガス流量が増加するにつれて
膜厚が目標値よりも増えてしまい、最大で6%ものばら
つきが生じてしまった。一方、本実施例のシステムを用
いて成長させた場合には、膜厚のばらつきは目標値の
0.6%以内に抑えられ、ガス流量を変化させたことに
よる蒸気圧の変化は見られなかった。
【0040】(他の実施例)なお、上記実施例では有機
金属の収納容器とガス配管と恒温槽とを別体で成形した
が、これらを一体で成形し、熱の伝達効率を向上させる
ようにしてもよい。この場合、溶媒は使用してもしなく
ても構わない。
金属の収納容器とガス配管と恒温槽とを別体で成形した
が、これらを一体で成形し、熱の伝達効率を向上させる
ようにしてもよい。この場合、溶媒は使用してもしなく
ても構わない。
【0041】また、本発明のシステムは、有機金属を蒸
気として取り出す場合に用いられる有機金属収納容器に
係るものであるが、有機金属にかかわらず本容器と同様
の構造でできているバブラー全般に応用が可能である。
気として取り出す場合に用いられる有機金属収納容器に
係るものであるが、有機金属にかかわらず本容器と同様
の構造でできているバブラー全般に応用が可能である。
【0042】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、有機金
属収納容器中に有機金属と同じ温度のガスを導入するよ
うにしたので、反応炉内に供給する有機金属原料の蒸気
圧を安定に保持することができる。
属収納容器中に有機金属と同じ温度のガスを導入するよ
うにしたので、反応炉内に供給する有機金属原料の蒸気
圧を安定に保持することができる。
【0043】請求項2に記載の発明によれば、ガスを導
入するための配管が、有機金属を収納している容器の外
周に略対称形に配置されているので、恒温槽中ひいては
有機金属原料中に温度差を作らず、反応炉内に供給する
有機金属原料の蒸気圧をより安定に保持することができ
る請求項3または4に記載の発明によれば、有機金属収
納容器の周囲を囲むように配管を配置することから、容
器の輸送中や容器の交換作業時の衝撃から保護すること
ができ、ガスや有機金属が漏洩する危険をなくすことが
できる。また、ガスを冷却させるために設けた配管部が
伸び縮みを緩和させる構造となっているため、収納容器
を冷却したり、冷却されている容器に室温のガスを流し
たりしても、継ぎ手が緩む危険が大幅に減少する。
入するための配管が、有機金属を収納している容器の外
周に略対称形に配置されているので、恒温槽中ひいては
有機金属原料中に温度差を作らず、反応炉内に供給する
有機金属原料の蒸気圧をより安定に保持することができ
る請求項3または4に記載の発明によれば、有機金属収
納容器の周囲を囲むように配管を配置することから、容
器の輸送中や容器の交換作業時の衝撃から保護すること
ができ、ガスや有機金属が漏洩する危険をなくすことが
できる。また、ガスを冷却させるために設けた配管部が
伸び縮みを緩和させる構造となっているため、収納容器
を冷却したり、冷却されている容器に室温のガスを流し
たりしても、継ぎ手が緩む危険が大幅に減少する。
【0044】請求項5に記載の発明によれば、配管にフ
ィンを設けたので、熱交換の効率が向上し、溶媒中に浸
漬させる配管長を短くすることができる。
ィンを設けたので、熱交換の効率が向上し、溶媒中に浸
漬させる配管長を短くすることができる。
【0045】請求項6に記載の発明によれば、ガスを導
入するための配管途中にガス温度を有機金属の温度と等
しくするためのガス冷却装置を設けたので、有機金属と
同じ温度のガスを一層確実に容器内に導入することがで
きる。
入するための配管途中にガス温度を有機金属の温度と等
しくするためのガス冷却装置を設けたので、有機金属と
同じ温度のガスを一層確実に容器内に導入することがで
きる。
【0046】請求項7に記載の発明によれば、常に安定
な蒸気圧の有機金属を得ることができる有機金属ガス供
給システムを使用するので、半導体薄膜の膜厚や結晶性
のばらつきを大幅に低減することができる。
な蒸気圧の有機金属を得ることができる有機金属ガス供
給システムを使用するので、半導体薄膜の膜厚や結晶性
のばらつきを大幅に低減することができる。
【図1】本発明の第1の実施例に係る有機金属ガス供給
システムの模式図である。
システムの模式図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係る有機金属ガス供給
システムの要部の斜視図である。
システムの要部の斜視図である。
【図3】本発明の第3の実施例に係る有機金属ガス供給
システムの要部の斜視図である。
システムの要部の斜視図である。
【図4】本発明の第4の実施例にかかる有機金属供給シ
ステムの模式図である。
ステムの模式図である。
【図5】従来例に係る原料供給システムと本実施例に係
る原料供給システムとを用いてGaAs膜を成長させた
ときの、収納容器に導入するガスの温度に対する成長膜
厚の関係を比較したグラフである。
る原料供給システムとを用いてGaAs膜を成長させた
ときの、収納容器に導入するガスの温度に対する成長膜
厚の関係を比較したグラフである。
【図6】従来例に係る原料供給システムと本実施例にか
かる原料供給システムを用いてGaAs膜を成長させた
ときの、原料容器に導入するガスの流量に対する成長膜
厚の目標値からのずれの関係を比較したグラフである。
かる原料供給システムを用いてGaAs膜を成長させた
ときの、原料容器に導入するガスの流量に対する成長膜
厚の目標値からのずれの関係を比較したグラフである。
【図7】従来例に係る有機金属供給システムの模式図で
ある。
ある。
1 恒温槽 2 熱電対(温度センサ) 3 温度制御装置 4 溶媒 5 ストップバルブ 6 収納容器 7 ガス導入配管 8 ガス導出配管 9 有機金属 10 ガス冷却装置 G ガス
Claims (7)
- 【請求項1】恒温槽内に満たした溶媒中に浸漬した容器
内に液体または固体の有機金属を収納し、上記容器内に
ガスを導入して有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を反
応炉に供給して有機金属気相分解成長法による化合物の
成長に供するための有機金属ガス供給システムにおい
て、上記容器内にガスを導入するための配管を、上記容
器内に導入するガスの温度が上記有機金属の温度と等し
くなるのに十分な長さだけ、上記恒温槽内の溶媒中に浸
漬させたことを特徴とする有機金属ガス供給システム。 - 【請求項2】上記有機金属を収納した容器内にガスを導
入するための配管が、有機金属を収納している容器の外
周に略対称形に配置されている請求項1に記載の有機金
属ガス供給システム。 - 【請求項3】上記有機金属を収納した容器内にガスを導
入するための配管が、有機金属を収納している容器の外
周に螺旋状に巻かれ、かつ配管の外壁が容器外壁面に密
着していない構造である請求項1または2に記載の有機
金属ガス供給システム。 - 【請求項4】上記有機金属を収納した容器内にガスを導
入するための配管が、有機金属を収納している容器の外
周に蛇行状に巻かれ、かつ配管の外壁が容器外壁面に密
着していない構造である請求項1または2に記載の有機
金属ガス供給システム。 - 【請求項5】上記有機金属を収納した容器内にガスを導
入するための配管の内面または外面またはその両方に、
熱交換のためのフィンを設けた請求項1ないし4のいず
れかに記載の有機金属ガス供給システム。 - 【請求項6】恒温槽内に満たした溶媒中に浸漬した容器
中に液体または固体の有機金属を収納し、上記容器内に
ガスを導入して有機金属の蒸気を取り出し、該蒸気を反
応炉に供給して有機金属気相分解成長法による化合物の
成長に供するための有機金属ガス供給システムにおい
て、上記容器の温度または溶媒の温度を検出する温度セ
ンサと、該温度センサからの信号を受けて、ガス温度が
有機金属の温度と等しくなるような温度制御信号を出力
する温度制御装置と、上記有機金属を収納した容器内に
ガスを導入するための配管途中に設けられ、上記温度制
御装置からの信号を受けてガスを有機金属の温度と等し
くなるように冷却するガス冷却装置とを備えたことを特
徴とする有機金属ガス供給システム。 - 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載の有機
金属ガス供給システムを使用して基板の表面に有機金属
気相分解成長法による化合物の薄膜結晶を成長する有機
金属気相成長方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1399795A JPH08208384A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 有機金属ガス供給システム及び有機金属気相成長方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1399795A JPH08208384A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 有機金属ガス供給システム及び有機金属気相成長方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08208384A true JPH08208384A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=11848877
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1399795A Pending JPH08208384A (ja) | 1995-01-31 | 1995-01-31 | 有機金属ガス供給システム及び有機金属気相成長方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08208384A (ja) |
-
1995
- 1995-01-31 JP JP1399795A patent/JPH08208384A/ja active Pending
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