JPH08209151A - 合成重合体の熱分解による油の製造方法 - Google Patents

合成重合体の熱分解による油の製造方法

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JPH08209151A
JPH08209151A JP3760495A JP3760495A JPH08209151A JP H08209151 A JPH08209151 A JP H08209151A JP 3760495 A JP3760495 A JP 3760495A JP 3760495 A JP3760495 A JP 3760495A JP H08209151 A JPH08209151 A JP H08209151A
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oil
basic substance
synthetic polymer
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internal temperature
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JP3760495A
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Hiroyasu Ono
野 裕 康 大
Masatoshi Kawauchi
内 雅 敏 川
Kenji Shimamoto
本 健 治 島
Noriyuki Hirowatari
渡 紀 之 廣
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 塩素を含有する合成重合体からも塩素含有量
の低い分解油を得る技術を開発する。 【構成】 (実施例6) アルカリ処理兼熱分解器(容
量:500ml;攪拌器及び還流冷却器装備)にPE100
g、PVDC1g及びNaOH10gを仕込んで加熱した。
器内温300℃で攪拌開始。器内温420℃で還流開
始、徐々に内温低下で400℃。1h攪拌下に加熱及び
還流。冷却器除去、発生高温ガスを冷却して油を製造。
油留出に伴った器内温上昇を補償して450℃に保持。 【効果】 油留出量:79g/0.5h;塩素含有4ppm。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は合成重合体を熱分解して
油を製造する方法に関する。詳しくは、単に廃棄するの
では環境に適合し難い異物を持ち込むことになり兼ねな
いとの点で問題にされ始めた合成プラスチック(合成重
合体)の廃品を何等かの方式で再利用する方策の一環と
して、それを熱分解して燃料油又は原料油等の有用な油
を製造する為に工業的に利用可能な方法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成重合体を400℃前後に加熱すると
熱分解して油、タール状物又はピッチ状物等が生ずるこ
とは従来から知られている。しかし、従来の技術によっ
て熱分解を行なうのでは、熱分解原料である合成重合体
中に塩素またはその化合物が含まれている場合には、含
有塩素が塩素自体、塩化水素または有機塩素化合物等の
形態で分解油中に混入する。
【0003】これらの中で、塩素自体又は塩化水素は分
解油を水洗することによって比較的容易にしかも効率良
く除去され得るが、有機塩素化合物の除去は困難であ
る。塩素を含有する油の用途は限られることから、従来
の熱分解技術は工業的実施には解決すべき重要な困難を
依然として残している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は特に塩
素を含有する合成重合体を常圧で熱分解して分解油を製
造する場合に、分解油中の有機塩素化合物の含有量を低
減させることによって塩素含有量の少ない油を製造する
技術を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは熱分解原料
である合成重合体中の塩素化合物を熱分解に先立って塩
基性物質と反応させることによって塩素化合物の含有量
の少ない油を製造できることを見出した。本発明の油製
造方法(「本発明方法」)はこの知見に基づいて更に検
討が重ねられた結果完成されたものである。
【0006】即ち、本発明方法は実用的には、熱分解原
料である塩基性物質の存在下に合成重合体を溶融または
溶解させるか、又は、溶融または溶解させた後に塩基性
物質を添加し、その混合物を加熱下に攪拌する形で通常
は実行される。塩基性物質との緊密な接触を実現するた
めには、何等かの方式で流動性の原料混合物を攪拌する
ことが特に重要である。
【0007】さらに、塩基性物質との接触を向上させる
ためには、合成重合体の分解温度まで加熱し、生成する
分解生成物を冷却して、液化する部分をアルカリ処理装
置へ還流させると、有機塩素化合物の発生を抑制する効
果を高めることができる。その理由は上記の液化部分の
還流によって、溶融された重合体の粘度を低下させるこ
との寄与によって、混合物の攪拌が容易化されると共
に、塩基性物質との接触効率が改善されることに在ると
解釈される。
【0008】<本発明方法の熱分解原料>本発明方法の
熱分解によって処理される原料である合成重合体は熱可
塑性樹脂及び熱硬化性樹脂の何れをも包含し、熱可塑性
樹脂であるポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)などのポリオレフィン(PO)、ポリスチレン(P
S)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ABS樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ポリ
塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVD
C)、塩素化ポリエチレン及びポリカーボネート(P
C)等並びに熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂及
びポリウレタン(PU)等の何れでも、それらが単独で
も、あるいは2種以上の混合物であっても差支え無い。
【0009】しかし、加熱されることによっては液状ま
たはスラリー状にならない原料には本発明方法を適用す
ることは殆どできない。即ち、原料が流動することが無
いからである。これを防止する為には、熱可塑性合成樹
脂中の熱硬化性樹脂の含有割合は混合物全体の重量の3
0wt%以下であることを要する。
【0010】なお、本発明方法の熱分解原料である合成
重合体とは、厳密な意味における樹脂に限らず軟質の重
合体、共重合体及びそれらの2種以上の組成物等を広範
に包含する重合体であって、成形業界で通常は樹脂と認
識されている程度の重合体を全て包含する。その典型的
例を下記に挙げる: ・エチレン系ワックス状重合体もしくはグリース状重合
体、 ・プロピレン系ワックス状重合体もしくはグリース状重
合体例えばアタクチックポリプロピレン又は ・合成ゴム例えばエチレン−プロピレン共重合ゴム(E
PM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合ゴ
ム(EPDM)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(S
BR)、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体ゴム
(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ポリイソプレ
ンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ポリブタジエ
ンゴム(BR)及びそれらの架橋物(加硫物)、熱可塑
性エラストマー例えばエチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合ゴム/ポリエチレン組成物の部分架橋物、ス
チレン−ブタジエン共重合体水素化物及び通称「石油樹
脂」等の合成「炭化水素樹脂」をも包含する。
【0011】特に、熱分解原料中に或程度の量で低融点
重合体例えば、アタクチックポリプロピレンが共存する
ことは本発明方法の実施にとって好ましい。即ち熱分解
装置において本発明方法を実施する際に該重合体が先ず
溶融して、熱分解に先立って生ずるべき変化である熱分
解原料重合体の溶融又は細分を助ける働きをする。詳し
くは、溶融した低融点重合体が本命の熱分解原料重合体
の表面に密着して熱エネルギーを効果的に伝達する結
果、本命重合体の溶融に必要なエネルギーを節減する役
割を果たすことが期待され得る。また、溶融合成重合体
の粘度を低下させる結果、有機塩素化合物発生に対する
抑制効果も高められる。
【0012】合成重合体に含まれる塩素化合物として
は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリ
エチレンなどの塩素含有重合体、塩素含有高分子添加剤
などが例示される。
【0013】上記のような本発明方法において原料とな
る合成重合体は、加熱により融解させて熱分解される
が、本発明の方法はこれに限らず、これらの原料となる
合成重合体を媒体に溶解もしくは分散させて処理するこ
ともできる。
【0014】こので使用される媒体としては、重油、潤
滑油、合成樹脂分解油、例えば本発明方法などにより得
られる合成重合体分解反応槽で生成した油、合成樹脂分
解反応における塩基性物質処理した油等を用いることが
できる。
【0015】原料となる合成重合体は、上記のような媒
体に常温乃至加熱下に溶解してもよく、さらには、これ
らの媒体に完全に溶解せずに、これらの媒体に分散させ
た状態であってもよい。
【0016】例えば、第1の反応器で合成重合体を塩基
性物質で処理した後に、第2の反応器にこの処理物を移
送して熱分解する場合に、第2の反応器で生成した液状
物の一部を第1の反応器に還流して第1の反応器におい
て合成重合体を溶解もしくは分散させるための媒体とす
ることができる。
【0017】<本発明方法で用いられる塩基性物質>本
発明方法で合成重合体に加えられる塩基性物質として
は、アルカリ金属の水酸化物、酸化物及び炭酸塩並びに
アルカリ土類金属の水酸化物、酸化物及び炭酸塩が例示
される。それらは具体的には、水酸化カリウム、水酸化
ナトリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、炭酸
カルシウムなどである。
【0018】塩素除去効果の点では水酸化カリウム及び
水酸化ナトリウムが好ましいが、塩基性物質処理を工業
的に実施する場合には、カルシウム化合物の方が好まし
い場合もある。その理由はカルシウム化合物の方が安価
であることに加えて装置に対する腐食作用も少ない点に
求められる。特に原石石灰はセメントの原料である別名
「石灰石」として量産されている炭酸カルシウム主体の
鉱物であるから、安価で入手も容易である。
【0019】<塩基性物質処理条件>合成重合体と塩基
性物質との緊密な接触を実現するためには、合成重合体
が流動状態にあることが重要である。尤も、特定割合で
熱硬化性樹脂が含まれることに起因して生じ得るスラリ
ー状態はそれが十分な流動性を備えている限り本発明方
法の実施を事実上妨げない。
【0020】本発明方法における塩基性物質の添加時期
は合成重合体が溶融状態に移行する少し前でも、溶融状
態に移行した後でも差し支えない。しかし、樹脂の熱分
解によって低沸点の有機化合物が生成した後に加えたの
では、塩素化合物の除去効果を大して期待し得ない。
【0021】塩基性物質の添加時の形態はカルシウム化
合物の場合には微粉末が好ましい。しかし、水酸化ナト
リウムおよび水酸化カリウムの場合には、合成重合体の
融点以上の温度で塩基性物質処理が行なわれる限り特に
微粉を用いることを要しない。その理由は水酸化ナトリ
ウムの融点が318℃、水酸化カリウムの融点が36
0.4℃であって合成重合体の熱分解が開始される40
0℃付近よりも相当に低くいことに在る。即ち、400
℃付近においては水酸化カリウム及び水酸化ナトリウム
が共に液状で存在する。その結果、それらが分解原料で
ある合成重合体表面に密着して脱塩素処理を行ない得
る。
【0022】<本発明方法の操作条件>溶融された合成
重合体の塩基性物質処理は通常、該重合体の溶融条件下
で両者を攪拌することによって行なわれる。塩基性物質
処理の温度が所定の値まで高まると、合成重合体の分解
が始まる。この段階では、塩基性物質処理兼分解槽に還
流冷却器を付設して、生成した油を還流させることがで
きる。
【0023】生成した分解油の一部分を処理兼分解槽へ
還流させることは溶融した合成重合体の粘度を低下させ
る寄与によって、塩基性物質処理兼分解度合いを高める
効果を発揮する。また、還流によって処理兼分解槽の温
度も一定に保たれる。これらの観点から、処理は常圧で
行うことが好ましい。
【0024】塩基性物質処理兼分解の温度は合成重合体
の溶融温度以上で、生成した分解油が還流する温度まで
の範囲で自由に選ぶことができる。もちろん、効果の高
い還流条件を選択するならば、処理温度は処理する樹脂
が分解して生成した分解油が還流する温度範囲で選ぶこ
とになる。
【0025】処理時間は特に制限されないが、工業的に
実施する場合には1minから3hrの範囲で選ぶことが好
ましい。 <本発明方法の処理方式>塩基性物質は重合体のC−C
l結合中の塩素および/または他の塩化物と反応してア
ルカリ塩化物に変化する。水酸化ナトリウムから生成す
る塩化ナトリウム及び水酸化カリウムから生成する塩化
カリウムは何れも高融点であることから処理条件の実用
上限である450℃以下では固体であるが、水酸化ナト
リウムおよび水酸化カリウムは処理条件下で溶融状態に
できるので、塩化ナトリウムと水酸化ナトリウムとをま
たは塩化カリウムと水酸化カリウムとをろ過により分離
して水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを回収及び
再使用することもできる。
【0026】また、塩化物に対してその当量よりも過剰
の塩基性物質を用いた場合には、塩基性物質が殆ど中和
能力を示さなくなる程高度に塩化物に変化するまでは、
生成した塩化物と未反応の塩基性物質とを分離せずに使
用することもできる。
【0027】塩基性物質の使用量には特に制限は無く、
合成重合体中に含有される塩素の中和に必要な量以上で
あって、工業的実施において経済的に許される範囲以内
で用いれば如何なる使用量でもよいが、好ましくは原料
合成重合体中の塩素含有量の0.1当量倍以上、更に好
ましくは0.2〜1000当量倍に設定する。
【0028】<本発明方法の塩基性物質処理兼熱分解方
式>本発明方法で採用される熱分解方式は例えばバッチ
式熱分解装置を用いた方式でも、完全混合熱分解装置を
用いた方式でも、チューブラー(管型)熱分解装置を用
いた方式でもよい。熱分解装置の閉塞を防止するには、
熱分解中に生成する低沸点化合物を留去しながら熱分解
を進めることも有効である。
【0029】加えた塩基性物質は、熱分解前に除去する
こともできるが、除去せずにそのまま熱分解に供するこ
ともできる。除去せずに熱分解に供した場合には、熱分
解残渣中に塩基性物質が残留することになるので、これ
を塩基性物質処理槽に戻すこともできるが、焼却などの
方法で廃棄することもできる。
【0030】
【実施例】以下に、本発明方法を実施例に基づいて具体
的に説明する。しかし、本発明はそれに限定されるもの
ではない。また、本発明方法の効果を一層解り易くする
為に有用な比較例を併せて記載する。
【0031】
【実施例1】攪拌器及び還流冷却器を装備したアルカリ
処理兼熱分解器(容量:500ml)に、ポリエチレン1
00g、ポリ塩化ビニリデン1g及び水酸化ナトリウム1
0gを仕込んで加熱した。器の内温が300℃に達した
時点で器の内容物の攪拌を開始した。器の内温が420
℃まで上昇した段階で還流が始まり、その寄与で徐々に
内温が400℃まで低下した。
【0032】この状態で1hr攪拌下に加熱及び還流し
た。器から還流冷却器を外し、冷却器付き留出管を装着
して加熱によって発生する高温のガスを該留出管に通し
て留出させながら冷却して油を製造した。油が留出する
に伴って内温が上昇するので、加熱を調節して450℃
に保った。30minで84gの油が留出した。この油を水
洗して次にその塩素含有量を定量したところ、32ppm
であった。
【0033】
【比較例1】蒸留装置を装備した熱分解器(容量:50
0ml)に、ポリエチレン100g及びポリ塩化ビニリデ
ン1gを仕込んで加熱した。器の内温が300℃に達し
た時点で攪拌を開始した。器の内温が420℃まで上昇
すると分解油の留出が始まった。油が留出するに伴って
器の内温が上昇するので、加熱を調節して450℃に保
った。30minで78gの油が留出した。この油を水洗し
て次にその塩素含有を定量したところ、895ppmであ
った。
【0034】
【実施例2】蒸留装置及び攪拌器を装備したアルカリ処
理兼熱分解器(容量:500ml)に、ポリエチレン10
0g、ポリ塩化ビニリデン1g及び水酸化ナトリウム10
gを仕込んで加熱した。器の内温が300℃に達した時
点で攪拌を開始した。内温を300℃に保って1hr攪拌
した。次にさらに加熱して器の内温を上昇させ、420
℃に達した段階で、油が留出し始めたので、還流させる
ことなく、この油が留出させた。油が留出するに伴って
内温が上昇するので、加熱を調節して450℃に保っ
た。30minで77gの油が留出した。この油を水洗して
次にその塩素含有を定量したところ、380ppmであっ
た。
【0035】
【比較例2】蒸留装置及び攪拌器を装備したアルカリ処
理兼熱分解器(容量:500ml)に、ポリエチレン10
0g、ポリ塩化ビニリデン1g及び水酸化ナトリウム10
gを仕込んで加熱した。器の内温を300℃に保ち、攪
拌せずに1hr放置した。次にさらに加熱して器の内温を
上昇させ、420℃に達した段形で油が留出し始めた。
油が留出するに伴って器の内温が上昇するので、加熱を
調節して450℃に保った。30minで73gの油が留出
した。この油を水洗して次にその塩素含有を定量したと
ころ、680ppmであった。
【0036】
【実施例3】攪拌器及び還流冷却器を装備したアルカリ
処理兼熱分解器(容量:500ml)に、ポリエチレン1
00g、ポリ塩化ビニリデン1g及び水酸化カルシウム1
0gを仕込んで加熱した。器の内温が300℃に達した
時点で攪拌を開始した。器の内温が420℃まで上昇し
た段階で還流が始まり、徐々に内温が400℃まで低下
した。この状態で1hr攪拌下に加熱及び還流した。器か
ら還流冷却器を外し、冷却器付き留出管を装着して発生
する高温のガスを該留出管に通して留出させながら冷却
して油を製造した。油が留出するに伴って器の内温が上
昇するので、加熱を調節して450℃に保った。30mi
nで82gの油が留出した。この油を水洗して次にその塩
素含有を定量したところ、46ppmであった。
【0037】
【実施例4】攪拌器及び還流冷却器を装備したアルカリ
処理兼熱分解器(容量:500ml)に、ポリエチレン1
00g、ポリ塩化ビニリデン1g及び酸化カルシウム10
gを仕込んで加熱した。器の内温が300℃に達した時
点で攪拌を開始した。器の内温が420℃まで上昇した
段階で還流が始まり、徐々に内温が400℃まで低下し
た。この状態で1hr攪拌下に加熱及び還流した。器から
還流冷却器を外し、冷却器付き留出管を装着して発生す
る高温のガスを該留出管に通して留出させながら冷却し
て油を製造した。油が留出するに伴って器の内温が上昇
するので、加熱を調節して450℃に保った。30min
で85gの油が留出した。この油を水洗して次にその塩
素含有を定量したところ、45ppmであった。
【0038】
【実施例5】攪拌器及び還流冷却器を装備したアルカリ
処理兼熱分解器(容量:500ml)に、ポリエチレン1
00g、ポリ塩化ビニリデン1g及び炭酸カルシウム10
gを仕込んで加熱した。器の内温が300℃に達した時
点で攪拌を開始した。器の内温が420℃まで上昇した
段階で還流が始まり、徐々に内温が400℃まで低下し
た。この状態で1hr攪拌下に加熱及び還流した。器から
還流冷却器を外し、冷却器付き留出管を装着して発生す
る高温のガスを該留出管に通して留出させながら冷却し
て油を製造した。油が留出するに伴って器の内温が上昇
するので、加熱を調節して450℃に保った。30min
で76gの油が留出した。この油を水洗して次にその塩
素含有を定量したところ、82ppmであった。
【0039】
【実施例6】攪拌器及び還流冷却器を装備したアルカリ
処理兼熱分解器(容量:500ml)に、ポリエチレン
(PE)100g、ポリ塩化ビニル(PVC)1g及び水
酸化ナトリウム10gを仕込んで加熱した。器の内温が
300℃に達した時点で攪拌を開始した。器の内温が4
20℃まで上昇した段階で還流が始まり、徐々に内温が
400℃まで低下した。この状態で1hr攪拌下に加熱及
び還流した。器から還流冷却器を外し、冷却器付き留出
管を装着して発生する高温のガスを該留出管に通して留
出させながら冷却して油を製造した。油が留出するに伴
って器の内温が上昇するので、加熱を調節して450℃
に保った。30minで79gの油が留出した。この油を水
洗して次にその塩素含有を定量したところ、4ppmであ
った。
【0040】
【実施例7〜9】実施例1において、素材樹脂、混入樹
脂および塩基性物質の使用量を表に記載するように変
え、分解反応条件を表に記載するように変えた以外は同
様にして熱分解を行った。得られた油の収量および塩素
含有量を表に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【実施例10】実施例4において、塩基性物質処理を終
了した反応液に400℃で、ポリエチレン(PE)15
0gおよびポリ塩化ビニリデン(PVDC)1gを加え
て溶解した。次いでこの溶液にCaOを3g添加し、さ
らに1hr加熱還流した。
【0043】その後、450℃で45分間熱分解し、分
解液185gを得た。この分解液について同様に処理し
て塩素含有率を測定したところ、38ppmであった。
【0044】
【発明の効果】本発明方法によれば、下記の各種効果を
併せ奏することができる: (1)合成重合体を熱分解して油を生産する際に、塩素含
有量の少ない油を得ることができる。 (2)塩素含有合成重合体も熱分解原料として利用でき
る。換言すれば、従来は熱分解原料として利用困難であ
った塩素含有合成重合体からも、塩素含有量の少ない油
を得ることができる。 (3)従来の熱分解装置にも、多少の設計変更程度の改造
で本発明方法を適用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣 渡 紀 之 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分解原料である合成重合体を熱分解す
    るに先立ち、常圧で溶融または溶解した合成重合体を塩
    基性物質と緊密に接触させる処理を施した後に熱分解す
    ることを特徴とする合成重合体の熱分解による油の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 塩基性物質がアルカリ金属の水酸化物、
    酸化物もしくは炭酸塩から選ばれる1種以上またはアル
    カリ土類金属の水酸化物、酸化物もしくは炭酸塩から選
    ばれる1種以上である請求項1に記載の油の製造方法。
  3. 【請求項3】 塩基性物質が水酸化ナトリウム、水酸化
    カリウムもしくは水酸化カルシウムまたは酸化カルシウ
    ムもしくは炭酸カルシウムである請求項1または請求項
    2に記載の油の製造方法。
  4. 【請求項4】 塩基性物質が水酸化ナトリウムまたは水
    酸化カリウムである請求項1〜3の何れかに記載の油の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 塩基性物質が酸化カルシウム又は水酸化
    カルシウムである請求項1〜3の何れかに記載の油の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 塩基性物質の使用量を処理対象である合
    成重合体に含有される塩素に対して0.1当量倍以上に
    設定する請求項1〜5の何れかに記載の油の製造方法。
  7. 【請求項7】 常圧で溶融された合成重合体を塩基性物
    質と緊密に接触させる処理が施された後に熱分解されて
    生ずる生成物の中の冷却によって生ずる液体部分を、合
    成重合体が塩基性物質で処理される反応器に還流するこ
    とを特徴とする油の製造方法。
JP3760495A 1995-02-02 1995-02-02 合成重合体の熱分解による油の製造方法 Pending JPH08209151A (ja)

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JP3760495A Pending JPH08209151A (ja) 1995-02-02 1995-02-02 合成重合体の熱分解による油の製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008031247A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 T Rad Co Ltd ポリスチレンの熱分解方法
JP2011213962A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 San Life Kk 廃プラスチックの分解油の回収方法および回収装置
JP2023112971A (ja) * 2022-02-02 2023-08-15 三菱ケミカル株式会社 液化油の製造装置、液化油の製造方法、有機可燃物の液化装置、及び有機可燃物の液化方法

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