JPH08209284A - 超硬合金及びその製造方法 - Google Patents
超硬合金及びその製造方法Info
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- JPH08209284A JPH08209284A JP7305089A JP30508995A JPH08209284A JP H08209284 A JPH08209284 A JP H08209284A JP 7305089 A JP7305089 A JP 7305089A JP 30508995 A JP30508995 A JP 30508995A JP H08209284 A JPH08209284 A JP H08209284A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐摩耗性をほとんど低下させることなく耐欠
損性を向上し、しかも特性の均一な超硬合金を提供す
る。 【構成】 超硬合金において、硬度の異なる2種類の相
を複合させ、前記2相は第一成分として周期律表の4a,5
a,6a族の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種または2種以
上、および第二成分として、Fe族、Cr族の1種または2
種以上より構成されるとともに、第一相の周辺部を第二
相が覆っている構造の超硬合金である。
損性を向上し、しかも特性の均一な超硬合金を提供す
る。 【構成】 超硬合金において、硬度の異なる2種類の相
を複合させ、前記2相は第一成分として周期律表の4a,5
a,6a族の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種または2種以
上、および第二成分として、Fe族、Cr族の1種または2
種以上より構成されるとともに、第一相の周辺部を第二
相が覆っている構造の超硬合金である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐摩耗性を損なうこ
となく耐欠損性を向上させた超硬合金に関するものであ
る。
となく耐欠損性を向上させた超硬合金に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来例えば圧延用部材などには鋳鋼や工
具鋼等の材料が使用されているが、これら材料は靱性が
高く耐衝撃性には優れているが、耐摩耗性が低く、その
使用寿命が短いという問題がある。一方、現在、切削加
工工具分野で重要な位置を占めている超硬合金は、WC
やTiの炭化物、窒化物、または炭窒化物を主成分とし
ているために、耐摩耗性、耐衝撃性、耐欠損性に優れた
材料として知られている。
具鋼等の材料が使用されているが、これら材料は靱性が
高く耐衝撃性には優れているが、耐摩耗性が低く、その
使用寿命が短いという問題がある。一方、現在、切削加
工工具分野で重要な位置を占めている超硬合金は、WC
やTiの炭化物、窒化物、または炭窒化物を主成分とし
ているために、耐摩耗性、耐衝撃性、耐欠損性に優れた
材料として知られている。
【0003】このため、最近、従来は鋳鋼や工具鋼を用
いていた分野において、より耐摩耗性等が求められるよ
うな場合には、より耐摩耗性に優れた超硬合金、例えば
WC−Co系超硬合金等が使用され始めている。しか
し、WCの硬度は約Hv2400であり、更に耐摩耗性
を高めるために、より高硬度の材料が要望されている。
いていた分野において、より耐摩耗性等が求められるよ
うな場合には、より耐摩耗性に優れた超硬合金、例えば
WC−Co系超硬合金等が使用され始めている。しか
し、WCの硬度は約Hv2400であり、更に耐摩耗性
を高めるために、より高硬度の材料が要望されている。
【0004】他の超硬合金としてWC−TiC−Co系
焼結合金(サーメット)が知られている。TiCはそれ
自体の硬度がHv2930と優れているため、これを用
いたサ−メットはWC基焼結合金にくらべて耐摩耗性が
優れている。しかしながら、一般にWC−TiC−Co
系基焼結合金は耐摩耗性は優れるものの、耐欠損性に劣
る欠点がある。このため、WC−TiC−Co系焼結合
金を例えば圧延ロ−ルに適用した場合、ロ−ル表面にク
ラックが発生し易く、しかも、容易に内部にまで進展す
るという問題点があった。
焼結合金(サーメット)が知られている。TiCはそれ
自体の硬度がHv2930と優れているため、これを用
いたサ−メットはWC基焼結合金にくらべて耐摩耗性が
優れている。しかしながら、一般にWC−TiC−Co
系基焼結合金は耐摩耗性は優れるものの、耐欠損性に劣
る欠点がある。このため、WC−TiC−Co系焼結合
金を例えば圧延ロ−ルに適用した場合、ロ−ル表面にク
ラックが発生し易く、しかも、容易に内部にまで進展す
るという問題点があった。
【0005】また近年工具寿命を増大するために超硬合
金の表面に4a,5a,6a族金属の炭化物等の硬質皮膜を形成
する技術が提案され、実施されている。しかしながら、
この種の被覆超硬合金においては、硬質被覆層は超硬合
金よりもろく、また特に硬質被覆層を化学蒸着法により
形成すると、被覆超硬合金の靱性が母材よりも低いもの
となり、被覆超硬合金が欠損しやすくなると云う問題点
がある。
金の表面に4a,5a,6a族金属の炭化物等の硬質皮膜を形成
する技術が提案され、実施されている。しかしながら、
この種の被覆超硬合金においては、硬質被覆層は超硬合
金よりもろく、また特に硬質被覆層を化学蒸着法により
形成すると、被覆超硬合金の靱性が母材よりも低いもの
となり、被覆超硬合金が欠損しやすくなると云う問題点
がある。
【0006】この問題点を解決するために周期律表4a、
5a及び6a属の金属の炭化物、窒化物及び炭窒化物の1種
または2種以上とCo等の金属とを含有する硬質合金の基
体表面に、基体より靱性に富むとともに軟質でかつ硬さ
が内部に向けて連続的に増加する中間層を設け、その上
に4a、5a及び6a属の金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、
酸化物、酸炭化物、酸炭窒化物、並びにアルミニウム酸
化物の1種または2種以上の単層または複層の硬質層を
被覆した超硬合金工具の開示がある(特開昭53-131909
号参照)。しかし、上記中間層により硬質層に生じたク
ラックの伝搬は食い止められ、耐欠損性は改善される
が、耐摩耗性が低下するといった問題点があった。
5a及び6a属の金属の炭化物、窒化物及び炭窒化物の1種
または2種以上とCo等の金属とを含有する硬質合金の基
体表面に、基体より靱性に富むとともに軟質でかつ硬さ
が内部に向けて連続的に増加する中間層を設け、その上
に4a、5a及び6a属の金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、
酸化物、酸炭化物、酸炭窒化物、並びにアルミニウム酸
化物の1種または2種以上の単層または複層の硬質層を
被覆した超硬合金工具の開示がある(特開昭53-131909
号参照)。しかし、上記中間層により硬質層に生じたク
ラックの伝搬は食い止められ、耐欠損性は改善される
が、耐摩耗性が低下するといった問題点があった。
【0007】この問題点の解決のため、本出願人の一人
は、超硬合金母材を硬質相と軟質相の2相組織とし、そ
れに硬質被覆層を形成することにより耐摩耗性をほとん
ど低下させることなく耐欠損性を向上した被覆超硬合金
を提供した(特公平5-55598号参照)。
は、超硬合金母材を硬質相と軟質相の2相組織とし、そ
れに硬質被覆層を形成することにより耐摩耗性をほとん
ど低下させることなく耐欠損性を向上した被覆超硬合金
を提供した(特公平5-55598号参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記の硬質相と軟質相
とを含む合金の場合でも、基本的に二相は均一に分散し
ているが部分的に硬質相が集まっていると耐欠損性に問
題があり、部分的に軟質相が集まっている場合には耐摩
耗性に問題があるという場合もあった。本発明の目的
は、耐摩耗性をほとんど低下させることなく耐欠損性を
向上し、しかも特性の均一な超硬合金を提供する事であ
る。
とを含む合金の場合でも、基本的に二相は均一に分散し
ているが部分的に硬質相が集まっていると耐欠損性に問
題があり、部分的に軟質相が集まっている場合には耐摩
耗性に問題があるという場合もあった。本発明の目的
は、耐摩耗性をほとんど低下させることなく耐欠損性を
向上し、しかも特性の均一な超硬合金を提供する事であ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、超硬合金を
硬さの異なる第一相と第二相の二相組織にし、第一相の
周辺部を第二相により覆った組織構造とすることによ
り、耐摩耗性がほとんど低下することなく耐欠損性を著
しく向上させ、しかも超硬材のいずれの場所においても
特性をより均一化させることができることを発見し、本
発明に至った。
硬さの異なる第一相と第二相の二相組織にし、第一相の
周辺部を第二相により覆った組織構造とすることによ
り、耐摩耗性がほとんど低下することなく耐欠損性を著
しく向上させ、しかも超硬材のいずれの場所においても
特性をより均一化させることができることを発見し、本
発明に至った。
【0010】すなわち、本発明は超硬合金において、硬
度の異なる2種類の相を複合させ、前記2相は第一成分
として周期律表の4a,5a,6a族の炭化物、窒化物、炭窒化
物の1種または2種以上、および第二成分として、Fe
族、Cr族の1種または2種以上より構成されるととも
に、第一相の周辺部を第二相が覆っていることを特徴と
するものである。
度の異なる2種類の相を複合させ、前記2相は第一成分
として周期律表の4a,5a,6a族の炭化物、窒化物、炭窒化
物の1種または2種以上、および第二成分として、Fe
族、Cr族の1種または2種以上より構成されるととも
に、第一相の周辺部を第二相が覆っていることを特徴と
するものである。
【0011】上記構成の超硬合金は著しく高い耐欠損性
を有する。その理由は必ずしも明らかではないが、使用
時に発生した微細クラックが第一相及びその周辺部の硬
度の異なる第二相よりなる本発明の超硬合金の複雑な内
部構造のために伝搬し難く、また複雑な経路を通って伝
搬をするためにクラックの進展エネルギーが消費される
ためと考えられる。
を有する。その理由は必ずしも明らかではないが、使用
時に発生した微細クラックが第一相及びその周辺部の硬
度の異なる第二相よりなる本発明の超硬合金の複雑な内
部構造のために伝搬し難く、また複雑な経路を通って伝
搬をするためにクラックの進展エネルギーが消費される
ためと考えられる。
【0012】さらに第一相の周囲を硬度の異なる第二相
で覆うことにより、高硬度部(硬質相部)と高靱性部
(軟質相部)とが対になり細かく、均一に分布すること
になり、場所による特性のバラツキが小さくなる。例え
ば、本発明の超硬合金を切削工具として用い、切り込み
2.0mm、送り0.4mm/rev.で切削した時に被切削材と接触
する刃先の箇所は大略2mm幅×0.4mmとなるが、この領域
内に存在する高硬度部と高靱性部との対はおよそ5対か
ら500対になる。第一相部の直径が小さく、第二相部の
幅が狭いほど被切削材に当たる高硬度部/高靱性材部の
対数は大きくなり、硬度や靱性の特性のバラツキが実効
上小さくなる。
で覆うことにより、高硬度部(硬質相部)と高靱性部
(軟質相部)とが対になり細かく、均一に分布すること
になり、場所による特性のバラツキが小さくなる。例え
ば、本発明の超硬合金を切削工具として用い、切り込み
2.0mm、送り0.4mm/rev.で切削した時に被切削材と接触
する刃先の箇所は大略2mm幅×0.4mmとなるが、この領域
内に存在する高硬度部と高靱性部との対はおよそ5対か
ら500対になる。第一相部の直径が小さく、第二相部の
幅が狭いほど被切削材に当たる高硬度部/高靱性材部の
対数は大きくなり、硬度や靱性の特性のバラツキが実効
上小さくなる。
【0013】超硬合金の組織が第一相を核とし、そのま
わりを前記第二相が覆った粒状複合構造であるときに
は、上記の効果がさらに顕著となる。第一相部の大きさ
は直径が20〜300μm、好ましくは20〜200μmである。
直径が300μmを越えると切削時に有効な高硬度部と高
靱性部との対数が極端に小さくなり、特性のバラツキが
大きくなり不適当である。逆に、第一相部の大きさが直
径20μm以下ではプレス加工等による成形が難しくな
り、工業的に不適当である。
わりを前記第二相が覆った粒状複合構造であるときに
は、上記の効果がさらに顕著となる。第一相部の大きさ
は直径が20〜300μm、好ましくは20〜200μmである。
直径が300μmを越えると切削時に有効な高硬度部と高
靱性部との対数が極端に小さくなり、特性のバラツキが
大きくなり不適当である。逆に、第一相部の大きさが直
径20μm以下ではプレス加工等による成形が難しくな
り、工業的に不適当である。
【0014】第一相部の周辺部を第二相部で厚さ5〜50
μm、好ましくは5〜30μmの厚さで均一に覆うことが
できる。第二相部の厚さは、先に述べたクラックの伝搬
を防止するためには5μm以上必要であり、50μmを越
えると第二相部が厚くなりすぎて、第一相とのバランス
を考えると不適当である。実際の切削条件を考えた場
合、更に特性の均一性を高める為に、第一相の大きさは
直径20〜200μmが好ましく、第二相部の幅は5から30μ
mが好ましい。
μm、好ましくは5〜30μmの厚さで均一に覆うことが
できる。第二相部の厚さは、先に述べたクラックの伝搬
を防止するためには5μm以上必要であり、50μmを越
えると第二相部が厚くなりすぎて、第一相とのバランス
を考えると不適当である。実際の切削条件を考えた場
合、更に特性の均一性を高める為に、第一相の大きさは
直径20〜200μmが好ましく、第二相部の幅は5から30μ
mが好ましい。
【0015】前記第一相が硬質相であり、前記第二相が
前記硬質相よりも軟らかい軟質相である場合には、靱性
に優れておりクラックの発生も少なく、その伝搬もし難
いため、耐欠損性が特に優れる。前記第二相が硬質相で
あり、前記第一相が前記硬質相よりも軟らかい軟質相で
ある場合には、全体の剛性が高く高強度及び高耐摩耗性
が必要とされる用途に好適である。この場合表面部等に
微細クラックは発生するが、複雑に形成された硬質相を
クラックは伝搬し難いため、耐欠損性は優れている。
前記硬質相よりも軟らかい軟質相である場合には、靱性
に優れておりクラックの発生も少なく、その伝搬もし難
いため、耐欠損性が特に優れる。前記第二相が硬質相で
あり、前記第一相が前記硬質相よりも軟らかい軟質相で
ある場合には、全体の剛性が高く高強度及び高耐摩耗性
が必要とされる用途に好適である。この場合表面部等に
微細クラックは発生するが、複雑に形成された硬質相を
クラックは伝搬し難いため、耐欠損性は優れている。
【0016】超硬合金の第一相、第二相を形成する硬質
相及び軟質相はいずれも第一成分及び第二成分を含有す
るが、第一成分の種類、割合及び粒径により分けられ
る。硬質相及び軟質相は例えば次のような組合せであ
る。 (A)硬質相:第一成分のうち、より硬質の成分を多量に
含有する。 軟質相:第一成分のうち、より硬質の成分の割合が少な
い。 (B)硬質相:第一成分を相対的に多量含有する。 軟質相:第一成分を相対的に少量含有する。 (C)硬質相:第一成分の平均粒径が相対的に小さい。 軟質相:第一成分の平均粒径が相対的に大きい。
相及び軟質相はいずれも第一成分及び第二成分を含有す
るが、第一成分の種類、割合及び粒径により分けられ
る。硬質相及び軟質相は例えば次のような組合せであ
る。 (A)硬質相:第一成分のうち、より硬質の成分を多量に
含有する。 軟質相:第一成分のうち、より硬質の成分の割合が少な
い。 (B)硬質相:第一成分を相対的に多量含有する。 軟質相:第一成分を相対的に少量含有する。 (C)硬質相:第一成分の平均粒径が相対的に小さい。 軟質相:第一成分の平均粒径が相対的に大きい。
【0017】(A)の場合:硬質相及び軟質相とも第一成
分及び第二成分を含有するが、第一成分のうちより硬質
な成分の割合が異なる。両相とも主成分はWC,TiC,TiN,T
aC,NbC,TiCN,ZrC,VCなどである。WCなどの主成分に対し
て、TiC,TiN,NbC,VCは硬度が高い。これらのより硬質の
成分を多量に含有する相が硬質相であり、少量含有する
相が軟質相である。
分及び第二成分を含有するが、第一成分のうちより硬質
な成分の割合が異なる。両相とも主成分はWC,TiC,TiN,T
aC,NbC,TiCN,ZrC,VCなどである。WCなどの主成分に対し
て、TiC,TiN,NbC,VCは硬度が高い。これらのより硬質の
成分を多量に含有する相が硬質相であり、少量含有する
相が軟質相である。
【0018】(B)の場合:(A)の場合と異なり、第一成分
の種類が同じでも量が異なる。例えば、両相ともWCから
なる第一成分とCo等の第二成分をそれぞれ含有するが、
硬質相の方が軟質相よりも多量の第一成分を含む。また
両相ともWCやTaCのような比較的軟質の成分の他にTiC,Z
rC,HfC,VC,NbCのような比較的硬質の成分を含有しても
良い。両相中の第一成分の比は、超硬合金母材が明確に
2相となるようなものでなくてはならない。
の種類が同じでも量が異なる。例えば、両相ともWCから
なる第一成分とCo等の第二成分をそれぞれ含有するが、
硬質相の方が軟質相よりも多量の第一成分を含む。また
両相ともWCやTaCのような比較的軟質の成分の他にTiC,Z
rC,HfC,VC,NbCのような比較的硬質の成分を含有しても
良い。両相中の第一成分の比は、超硬合金母材が明確に
2相となるようなものでなくてはならない。
【0019】(C)の場合:母材が第一成分と第二成分と
からなっていても、第一成分の粒径が異なると2相に分
かれる。粒径の小さい第一成分を含有する相は硬質相で
あり、粒径の大きな第一成分を含有する相は軟質相であ
る。粒径の差は相対的なものであるが一般的には硬質相
中の第一成分の平均粒径は0.4〜6μm、好ましくは0.6
〜5μmであり、軟質相中の第一成分の平均粒径は0.6〜
10μm、好ましくは0.8〜6μmである。
からなっていても、第一成分の粒径が異なると2相に分
かれる。粒径の小さい第一成分を含有する相は硬質相で
あり、粒径の大きな第一成分を含有する相は軟質相であ
る。粒径の差は相対的なものであるが一般的には硬質相
中の第一成分の平均粒径は0.4〜6μm、好ましくは0.6
〜5μmであり、軟質相中の第一成分の平均粒径は0.6〜
10μm、好ましくは0.8〜6μmである。
【0020】本発明の場合、上記(A)乃至(C)の場合が同
時に生じる事もある。例えば、一方の相は比較的硬質の
成分を多く含有するが第一成分の粒径は大きく、他方の
相は比較的硬質の成分を少なく含有するが第一成分の粒
径は小さいというような場合がある。かかる場合いずれ
の相が硬質となるかが問題となる。このような場合の全
てについて硬軟の関係を完全に導き出すのは容易ではな
いが、一般に効果の大きい方から(B),(C),(A)の順序で
あるということができる。硬質相部は30〜90vol%とす
る。硬質相部が30vol%未満では耐摩耗性が低くなり、硬
質相部が90vol%を越えると軟質相部の量が少なく、十分
な靱性が得られない。
時に生じる事もある。例えば、一方の相は比較的硬質の
成分を多く含有するが第一成分の粒径は大きく、他方の
相は比較的硬質の成分を少なく含有するが第一成分の粒
径は小さいというような場合がある。かかる場合いずれ
の相が硬質となるかが問題となる。このような場合の全
てについて硬軟の関係を完全に導き出すのは容易ではな
いが、一般に効果の大きい方から(B),(C),(A)の順序で
あるということができる。硬質相部は30〜90vol%とす
る。硬質相部が30vol%未満では耐摩耗性が低くなり、硬
質相部が90vol%を越えると軟質相部の量が少なく、十分
な靱性が得られない。
【0021】硬質相と軟質相の第二成分にCoを用いた場
合に両相のCo量の差を±3%以内と小さくすると、超硬母
材合金全体にCoが分布することにより母材全体の靱性と
均一性とが高まる。先に記したように、硬質相の第一成
分がTiC,TaC,WC,TiN,TiCN,NbC,ZrC,VCの1種または2種
以上から構成されていることにより、より硬度の高い相
を形成する事ができる。また、軟質相をWCを基とする合
金で構成する事により、より靱性の高い軟質相を形成す
る事ができる。
合に両相のCo量の差を±3%以内と小さくすると、超硬母
材合金全体にCoが分布することにより母材全体の靱性と
均一性とが高まる。先に記したように、硬質相の第一成
分がTiC,TaC,WC,TiN,TiCN,NbC,ZrC,VCの1種または2種
以上から構成されていることにより、より硬度の高い相
を形成する事ができる。また、軟質相をWCを基とする合
金で構成する事により、より靱性の高い軟質相を形成す
る事ができる。
【0022】また、本発明の超硬合金はその表面に周期
律表の4a,5a,6a族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸
炭化物、酸窒化物、酸炭窒化物および酸化物とAlの酸化
物、窒化物および酸炭化物から選ばれた単層又は2種以
上の多層皮膜を被覆する事により、さらに耐摩耗性の向
上がみられる。かかる超硬合金に被覆する材料は周期律
表の4a,5a及び6a族の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸炭
窒化物及び酸化物とAlの酸化物、窒化物及び酸炭化物と
からなる群から選ばれる。好ましくはTiC,TiN,TiCN,Al2
O3等である。被覆層の形成は種々の方法により行うこと
ができるが、強度の観点から化学蒸着法(CVD)により行
うのが望ましい。この他にはイオンプレ−ティング法も
有効である。被覆層にはTiC,TiN,TiCN,Al2O3等の膜を単
層又は複層で用いる。単層の場合、厚さは0.5〜20μ
m、好ましくは1〜15μmである。複層の場合、全体の
厚さは0.8〜20μm、好ましくは1〜15μmである。
律表の4a,5a,6a族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸
炭化物、酸窒化物、酸炭窒化物および酸化物とAlの酸化
物、窒化物および酸炭化物から選ばれた単層又は2種以
上の多層皮膜を被覆する事により、さらに耐摩耗性の向
上がみられる。かかる超硬合金に被覆する材料は周期律
表の4a,5a及び6a族の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸炭
窒化物及び酸化物とAlの酸化物、窒化物及び酸炭化物と
からなる群から選ばれる。好ましくはTiC,TiN,TiCN,Al2
O3等である。被覆層の形成は種々の方法により行うこと
ができるが、強度の観点から化学蒸着法(CVD)により行
うのが望ましい。この他にはイオンプレ−ティング法も
有効である。被覆層にはTiC,TiN,TiCN,Al2O3等の膜を単
層又は複層で用いる。単層の場合、厚さは0.5〜20μ
m、好ましくは1〜15μmである。複層の場合、全体の
厚さは0.8〜20μm、好ましくは1〜15μmである。
【0023】本発明の超硬合金の製造方法としては、上
記した成分の硬質相材を単独で造粒した後、個々の前記
硬質相粒のまわりを上記した成分の軟質相材により覆っ
た後、成形、焼成する。このような製造方法を用いるこ
とにより、硬質相のまわりを軟質相が覆った構造の本発
明の超硬合金が製造できる。
記した成分の硬質相材を単独で造粒した後、個々の前記
硬質相粒のまわりを上記した成分の軟質相材により覆っ
た後、成形、焼成する。このような製造方法を用いるこ
とにより、硬質相のまわりを軟質相が覆った構造の本発
明の超硬合金が製造できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下実施例をあげて本発明を具体
的に説明する。 (実施例1)(TiC+TaC+NbC)=9.0 wt%, Co=6.0 wt%,残部
WC(WC粒度4.0μm)の組成(硬質相組成)を有する粉
末から、ボ−ルミル混合、乾燥及び造粒工程により平均
粒径150μmの造粒粉を作製した。次に、この造粒粉の
表面を、パンコ−ティング法により、Co=20 wt%、残部W
C(WC粒度5.5μm)の組成(軟質相組成)を有する粉末
で被覆し、芯材(硬質相組成)と被覆材(軟質相組成)
とよりなる表1に示す混合割合で芯材/被覆材の造粒粉
を作製した。
的に説明する。 (実施例1)(TiC+TaC+NbC)=9.0 wt%, Co=6.0 wt%,残部
WC(WC粒度4.0μm)の組成(硬質相組成)を有する粉
末から、ボ−ルミル混合、乾燥及び造粒工程により平均
粒径150μmの造粒粉を作製した。次に、この造粒粉の
表面を、パンコ−ティング法により、Co=20 wt%、残部W
C(WC粒度5.5μm)の組成(軟質相組成)を有する粉末
で被覆し、芯材(硬質相組成)と被覆材(軟質相組成)
とよりなる表1に示す混合割合で芯材/被覆材の造粒粉
を作製した。
【0025】
【表1】 注 1)耐欠損性 〇:欠損なし、×:欠損あり 2)切削寿命 (平均フランク摩耗量0.3mm)
【0026】作製した芯材/被覆材の造粒粉を金型成形
し、1350〜1400℃で真空焼結し、硬質相/軟質相よりな
る超硬合金母材を作製した。母材形状はTNMN432のスロ
−アウェイチップである。上記超硬合金を母材とし、CV
D法により表面にTiC5μmを被覆後、Al2O3を2μm被覆
した被覆超硬合金を作製した。
し、1350〜1400℃で真空焼結し、硬質相/軟質相よりな
る超硬合金母材を作製した。母材形状はTNMN432のスロ
−アウェイチップである。上記超硬合金を母材とし、CV
D法により表面にTiC5μmを被覆後、Al2O3を2μm被覆
した被覆超硬合金を作製した。
【0027】このようにして作製した超硬合金硬質相50
%、軟質相50%の光学顕微鏡写真(倍率50倍)を図1に
示す。表2は図1中に示した各点におけるビッカ−ス硬
度と組成の測定結果を示したものである。ビッカ−ス硬
度は1Kg荷重で測定し、組成はEDXにより分析した。
%、軟質相50%の光学顕微鏡写真(倍率50倍)を図1に
示す。表2は図1中に示した各点におけるビッカ−ス硬
度と組成の測定結果を示したものである。ビッカ−ス硬
度は1Kg荷重で測定し、組成はEDXにより分析した。
【0028】
【表2】
【0029】図1から、多数の黒色粒子が集まっている
直径80〜200μmの領域(硬質相)の周りを白色状の軟
質相が覆っている事がわかる。表2から硬質相部のビッ
カ−ス硬度は1650であり、軟質相部の硬度は1450である
こと、硬質相の組成はTiとTa量が多く、軟質相はWとCo
とから形成されていることがわかる。Coの量は硬質相で
9.5wt%,軟質相で12.0wt%であった。軟質相の幅は硬質相
と軟質相との体積比に依存するが大略5〜50μmであっ
た。
直径80〜200μmの領域(硬質相)の周りを白色状の軟
質相が覆っている事がわかる。表2から硬質相部のビッ
カ−ス硬度は1650であり、軟質相部の硬度は1450である
こと、硬質相の組成はTiとTa量が多く、軟質相はWとCo
とから形成されていることがわかる。Coの量は硬質相で
9.5wt%,軟質相で12.0wt%であった。軟質相の幅は硬質相
と軟質相との体積比に依存するが大略5〜50μmであっ
た。
【0030】本発明の被覆超硬合金の耐欠損性を以下の
条件の切削テストにより評価した。 被削材:SCM440(Hs38),四つ溝入り断続切削 切削速度:100m/分 切り込み:2.0mm 切削時間:3分 耐摩耗性は以下の切削条件で評価した。 被削材:SCM440(Hs38)、連続切削 切削速度:180m/分 切り込み:2.0mm 送り:0.4mm/分 湿式切削(W−1種−2号)
条件の切削テストにより評価した。 被削材:SCM440(Hs38),四つ溝入り断続切削 切削速度:100m/分 切り込み:2.0mm 切削時間:3分 耐摩耗性は以下の切削条件で評価した。 被削材:SCM440(Hs38)、連続切削 切削速度:180m/分 切り込み:2.0mm 送り:0.4mm/分 湿式切削(W−1種−2号)
【0031】また、比較のために、上記の硬質相及び軟
質相のみからなる超硬合金に同一条件のTiC/Al2O3膜を
被覆したものの耐欠損性及び耐摩耗性を本発明品と同一
条件で評価した結果を表1に示す。本発明品は比較品に
比べて耐欠損性および耐摩耗性のバランスが優れ、特に
硬質相と軟質相との割合が30〜90vol%の範囲で複合相の
効果が著しく、軟質相の耐欠損性を保持しながら硬質相
の耐摩耗性を確保できることがわかる。
質相のみからなる超硬合金に同一条件のTiC/Al2O3膜を
被覆したものの耐欠損性及び耐摩耗性を本発明品と同一
条件で評価した結果を表1に示す。本発明品は比較品に
比べて耐欠損性および耐摩耗性のバランスが優れ、特に
硬質相と軟質相との割合が30〜90vol%の範囲で複合相の
効果が著しく、軟質相の耐欠損性を保持しながら硬質相
の耐摩耗性を確保できることがわかる。
【0032】(実施例2)(TiC+TaC+TiN+TiCN+ZrC)=11.
0 wt%, Co=7.0 wt%,残部WC(WC粒度4.1μm)の組成
(硬質相組成)を有する粉末から、ホ゛-ルミル混合、乾燥、
造粒及び1400℃に1時間保持した焼成により焼成体を作
製した後、これを再び粉砕し、平均の直径が40μmの粉
体にした。次に、この焼結済み粉体を、気中懸濁法によ
るコ−ティング装置のコ−ティング室内に於いて、垂直
方向の乱気流によって流動化し懸濁させ、その表面に被
覆用の軟質組成の粉体を分散させたアルコ−ル溶液を噴
霧し、直ちに乾燥する事により焼結済み粉体(硬質相組
成)を芯材としてその周りに軟質組成の被覆材を平均6
μm厚さだけコ−ティングした。軟質相用粉体の組成は
Co=9.0 wt%、残部WC(WC粒度3.5μm)である。
0 wt%, Co=7.0 wt%,残部WC(WC粒度4.1μm)の組成
(硬質相組成)を有する粉末から、ホ゛-ルミル混合、乾燥、
造粒及び1400℃に1時間保持した焼成により焼成体を作
製した後、これを再び粉砕し、平均の直径が40μmの粉
体にした。次に、この焼結済み粉体を、気中懸濁法によ
るコ−ティング装置のコ−ティング室内に於いて、垂直
方向の乱気流によって流動化し懸濁させ、その表面に被
覆用の軟質組成の粉体を分散させたアルコ−ル溶液を噴
霧し、直ちに乾燥する事により焼結済み粉体(硬質相組
成)を芯材としてその周りに軟質組成の被覆材を平均6
μm厚さだけコ−ティングした。軟質相用粉体の組成は
Co=9.0 wt%、残部WC(WC粒度3.5μm)である。
【0033】作製した芯材/被覆材の造粒粉を金型成形
し、1350℃で1時間真空焼結した後、1000℃、1500気圧
でHIP焼成して、硬質相/軟質相よりなる本発明の超硬
合金母材を作製した。母材形状はSPK42TRのスロ−アウ
ェイチップである。上記超硬合金を母材とし、CVD法に
よりTiC2μmを被覆後、TiCNを5μm、TiNを2μm被覆
した被覆超硬合金を作製した。このようにして作製した
超硬合金母材を実施例1と同様に評価した。硬質相部の
直径は平均40μm、その周りの軟質相の平均厚さは5μ
mであり、硬質相中央部のビッカ−ス硬度は1600、軟質
相部の硬度は1250であった。硬質相の組成はEDXによる
評価の結果、TiとTa量が多く、軟質相はWとCoとから形
成されていた。Coの量は硬質相で7.0wt%,軟質相部で9.0
wt%であった。
し、1350℃で1時間真空焼結した後、1000℃、1500気圧
でHIP焼成して、硬質相/軟質相よりなる本発明の超硬
合金母材を作製した。母材形状はSPK42TRのスロ−アウ
ェイチップである。上記超硬合金を母材とし、CVD法に
よりTiC2μmを被覆後、TiCNを5μm、TiNを2μm被覆
した被覆超硬合金を作製した。このようにして作製した
超硬合金母材を実施例1と同様に評価した。硬質相部の
直径は平均40μm、その周りの軟質相の平均厚さは5μ
mであり、硬質相中央部のビッカ−ス硬度は1600、軟質
相部の硬度は1250であった。硬質相の組成はEDXによる
評価の結果、TiとTa量が多く、軟質相はWとCoとから形
成されていた。Coの量は硬質相で7.0wt%,軟質相部で9.0
wt%であった。
【0034】本発明の被覆超硬合金の硬質相部50vol%の
ものについて耐欠損性を以下の条件のフライス切削によ
り評価した。 被削材:SKD11(Hs55) 切削速度:150m/分 切り込み:3.0mm 切削長さ:最大で700mm また、比較のために、本発明品と同一の条件で作製した
硬質相及び軟質相のみからなる比較用超硬合金に同一条
件のTiC/TiCN/TiN膜を被覆したものを、本発明品と同一
条件で耐欠損性及び耐摩耗性を評価した。本発明品と比
較品の硬質相用原料と軟質相用原料の混合割合及びその
切削テストによる評価結果を表3に示す。
ものについて耐欠損性を以下の条件のフライス切削によ
り評価した。 被削材:SKD11(Hs55) 切削速度:150m/分 切り込み:3.0mm 切削長さ:最大で700mm また、比較のために、本発明品と同一の条件で作製した
硬質相及び軟質相のみからなる比較用超硬合金に同一条
件のTiC/TiCN/TiN膜を被覆したものを、本発明品と同一
条件で耐欠損性及び耐摩耗性を評価した。本発明品と比
較品の硬質相用原料と軟質相用原料の混合割合及びその
切削テストによる評価結果を表3に示す。
【0035】
【表3】 注 1)耐欠損性 〇:欠損なし、×:欠損あり 2)切削寿命 (平均フランク摩耗量0.3mm)
【0036】本発明品は比較品に比べて耐欠損性および
耐摩耗性のバランスが優れ、軟質相の耐欠損性を保持し
ながら硬質相の耐摩耗性を確保できることがわかる。
耐摩耗性のバランスが優れ、軟質相の耐欠損性を保持し
ながら硬質相の耐摩耗性を確保できることがわかる。
【0037】(実施例3)(TiC+TaC+NbC)=9.0 wt%, Co=
3.0 wt%,残部WC(WC粒度4.0μm)の組成(硬質相組
成)を有する粉末から、ボ−ルミル混合、乾燥及び造粒
工程により平均粒径150μmの造粒粉を作製した。次
に、この造粒粉の表面を、パンコ−ティング法により、
Co=20 wt%、残部WC(WC粒度5.5μm)の組成(軟質相組
成)を有する粉末で被覆し、芯材(硬質相組成)と被覆
材(軟質相組成)が50対50となる混合割合で芯材/
被覆材の造粒粉を作製した。
3.0 wt%,残部WC(WC粒度4.0μm)の組成(硬質相組
成)を有する粉末から、ボ−ルミル混合、乾燥及び造粒
工程により平均粒径150μmの造粒粉を作製した。次
に、この造粒粉の表面を、パンコ−ティング法により、
Co=20 wt%、残部WC(WC粒度5.5μm)の組成(軟質相組
成)を有する粉末で被覆し、芯材(硬質相組成)と被覆
材(軟質相組成)が50対50となる混合割合で芯材/
被覆材の造粒粉を作製した。
【0038】作製した芯材/被覆材の造粒粉を金型成形
し、1350〜1400℃で真空焼結し、硬質相/軟質相よりな
る直径80mm、長さ70mmの超硬合金ロールを作製
した。このようにして作製した超硬合金ロ−ルの硬質相
の組成はEDXによる評価の結果、TiとTa量が多く、軟質
相はWとCoとから形成されていた。Coの量は硬質相で7.5
wt%,軟質相部で13.5wt%であった。また、比較のため
に、上記の硬質相及び軟質相のみからなる比較超硬合金
ロールを作成した。
し、1350〜1400℃で真空焼結し、硬質相/軟質相よりな
る直径80mm、長さ70mmの超硬合金ロールを作製
した。このようにして作製した超硬合金ロ−ルの硬質相
の組成はEDXによる評価の結果、TiとTa量が多く、軟質
相はWとCoとから形成されていた。Coの量は硬質相で7.5
wt%,軟質相部で13.5wt%であった。また、比較のため
に、上記の硬質相及び軟質相のみからなる比較超硬合金
ロールを作成した。
【0039】本発明の超硬合金及び比較ロールの耐欠損
性を以下の条件の圧延テストにより評価した。 被圧延材:SUS304 被圧延材寸法:1.0mm厚さ×15.0mm幅×25
0m長さ 圧延温度:900℃ 圧延速度:150m/min 圧下率:30% 本発明品は上記圧延終了後も、圧延部の摩耗もなく。良
好な肌を示していた。これに対し、比較ロールのうち硬
質相のみからなる超硬ロールは被圧延材の噛み込み時と
圧延終了時の衝撃にために圧延部の表面に多数のクラッ
クが発生していた。また比較ロールのうち軟質相のみか
らなる超硬ロールは圧延部に被圧延材による摩耗が発生
し、改削の必要性があった。
性を以下の条件の圧延テストにより評価した。 被圧延材:SUS304 被圧延材寸法:1.0mm厚さ×15.0mm幅×25
0m長さ 圧延温度:900℃ 圧延速度:150m/min 圧下率:30% 本発明品は上記圧延終了後も、圧延部の摩耗もなく。良
好な肌を示していた。これに対し、比較ロールのうち硬
質相のみからなる超硬ロールは被圧延材の噛み込み時と
圧延終了時の衝撃にために圧延部の表面に多数のクラッ
クが発生していた。また比較ロールのうち軟質相のみか
らなる超硬ロールは圧延部に被圧延材による摩耗が発生
し、改削の必要性があった。
【0040】(実施例4)Co=20 wt%、残部WC(WC粒度
5.5μm)の組成(軟質相組成)を有する粉末から、ボ−
ルミル混合、乾燥及び造粒工程により平均粒径150μm
の造粒粉を作製した。次に、この造粒粉の表面を、パン
コ−ティング法により、(TiC+TaC+NbC)=9.0wt%, Co=3.0
wt%,残部WC(WC粒度4.0μm)の組成(硬質相組成)を
有する粉末で被覆し、実施例3と逆に芯材(軟質相組
成)と被覆材(硬質相組成)が50対50となる混合割
合で芯材/被覆材の造粒粉を作製した。
5.5μm)の組成(軟質相組成)を有する粉末から、ボ−
ルミル混合、乾燥及び造粒工程により平均粒径150μm
の造粒粉を作製した。次に、この造粒粉の表面を、パン
コ−ティング法により、(TiC+TaC+NbC)=9.0wt%, Co=3.0
wt%,残部WC(WC粒度4.0μm)の組成(硬質相組成)を
有する粉末で被覆し、実施例3と逆に芯材(軟質相組
成)と被覆材(硬質相組成)が50対50となる混合割
合で芯材/被覆材の造粒粉を作製した。
【0041】作製した芯材/被覆材の造粒粉を金型成形
し、1350〜1400℃で真空焼結し、硬質相/軟質相よりな
る直径80mm、長さ70mmの超硬合金ロールを作製
した。このようにして作製した超硬合金ロ−ルの硬質相
の組成はEDXによる評価の結果、TiとTa量が多く、軟質
相はWとCoとから形成されていた。Coの量は硬質相で7.5
wt%,軟質相部で13.5wt%であった。
し、1350〜1400℃で真空焼結し、硬質相/軟質相よりな
る直径80mm、長さ70mmの超硬合金ロールを作製
した。このようにして作製した超硬合金ロ−ルの硬質相
の組成はEDXによる評価の結果、TiとTa量が多く、軟質
相はWとCoとから形成されていた。Coの量は硬質相で7.5
wt%,軟質相部で13.5wt%であった。
【0042】本発明の超硬合金の耐欠損性を以下の条件
の圧延テストにより評価した。 被圧延材:SUS304 被圧延材寸法:1.0mm厚さ×15.0mm幅×25
0m長さ 圧延回数:2回 圧延温度:900℃ 圧延速度:150m/min 圧下率:30% 本発明品は上記圧延終了後も、圧延部の摩耗はなかった
が、表面に微細なクラックが発生していたが改削を必要
とするほどではなかった。
の圧延テストにより評価した。 被圧延材:SUS304 被圧延材寸法:1.0mm厚さ×15.0mm幅×25
0m長さ 圧延回数:2回 圧延温度:900℃ 圧延速度:150m/min 圧下率:30% 本発明品は上記圧延終了後も、圧延部の摩耗はなかった
が、表面に微細なクラックが発生していたが改削を必要
とするほどではなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、現在の超硬合金の課題
である耐欠損性の改善に関し、耐摩耗性をほとんど損な
うことなく耐欠損性の大幅な向上に有効であり、かつ、
場所による特性のバラツキが小さく、品質の安定した超
硬合金を作製することが出来る。
である耐欠損性の改善に関し、耐摩耗性をほとんど損な
うことなく耐欠損性の大幅な向上に有効であり、かつ、
場所による特性のバラツキが小さく、品質の安定した超
硬合金を作製することが出来る。
【図1】本発明に係わる超硬合金の組織の光学顕微鏡写
真である。
真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C23C 16/30 (72)発明者 井上 洋明 千葉県成田市新泉13番地の2日立ツール株 式会社成田工場内 (72)発明者 坂本 達也 千葉県成田市新泉13番地の2日立ツール株 式会社成田工場内 (72)発明者 足立 重信 千葉県成田市新泉13番地の2日立ツール株 式会社成田工場内
Claims (12)
- 【請求項1】 硬度の異なる第一相、第二相の2種類の
相を複合させ、前記2相は第一成分として周期律表の4
a,5a,6a族の炭化物、窒化物、炭窒化物の1種または2
種以上、および第二成分として、Fe族、Cr族の1種また
は2種以上より構成されるとともに、前記第一相の周辺
部を前記第二相が覆っていることを特徴とする超硬合
金。 - 【請求項2】 前記超硬合金の組織が前記第一相を核と
し、そのまわりを前記第二相が覆った粒状の複合構造か
らなることを特徴とする請求項1に記載の超硬合金。 - 【請求項3】 前記第一相の直径が20〜300μmである
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の超硬
合金。 - 【請求項4】 前記第二相の厚さが5〜50μmであるこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
の超硬合金。 - 【請求項5】 前記第一相が硬質相であり、前記第二相
が前記硬質相よりも軟らかい軟質相であることを特徴と
する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の超硬合
金。 - 【請求項6】 前記第二相が硬質相であり、前記第一相
が前記硬質相よりも軟らかい軟質相であることを特徴と
する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の超硬合
金。 - 【請求項7】 前記硬質相が全体の30〜90vol%を占める
ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の超硬合
金。 - 【請求項8】 前記硬質相中と前記軟質相中のCo量の差
が±3%以内であることを特徴とする請求項5乃至請求項
7のいずれかに記載の超硬合金。 - 【請求項9】 前記硬質相の第一成分がTiC,TaC,WC,Ti
N,TiCN,NbC,ZrC,VCの1種または2種以上から構成され
ていることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれ
かに記載の超硬合金。 - 【請求項10】 前記軟質相がWCを基とする合金からな
ることを特徴とする請求項5乃至請求項9のいずれかに
記載の超硬合金。 - 【請求項11】 前記超硬合金の表面に周期律表の4a,5
a,6a族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸炭化物、酸
窒化物、酸炭窒化物および酸化物とAlの酸化物および酸
炭化物から選ばれた単層又は2種以上の多層皮膜を被覆
したことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれ
かに記載の超硬合金。 - 【請求項12】 第一相材を単独で造粒した後、個々の
前記第一相粒のまわりを第二相材により覆った後、成
形、焼成することを特徴とする請求項1乃至請求項11
のいずれかに記載の超硬合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7305089A JPH08209284A (ja) | 1994-10-31 | 1995-10-30 | 超硬合金及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29044994 | 1994-10-31 | ||
| JP6-290449 | 1994-10-31 | ||
| JP7305089A JPH08209284A (ja) | 1994-10-31 | 1995-10-30 | 超硬合金及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08209284A true JPH08209284A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=26558060
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7305089A Pending JPH08209284A (ja) | 1994-10-31 | 1995-10-30 | 超硬合金及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08209284A (ja) |
Cited By (10)
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-
1995
- 1995-10-30 JP JP7305089A patent/JPH08209284A/ja active Pending
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