JPH08209341A - イオン源 - Google Patents

イオン源

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JPH08209341A
JPH08209341A JP7018071A JP1807195A JPH08209341A JP H08209341 A JPH08209341 A JP H08209341A JP 7018071 A JP7018071 A JP 7018071A JP 1807195 A JP1807195 A JP 1807195A JP H08209341 A JPH08209341 A JP H08209341A
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一 ▲桑▼原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 所望の重イオンビームのみを発生させるイオ
ン源を提供する。 【構成】 水素を含む作動ガスGを満たし、放電により
プラズマ化させるプラズマ室1を設けると共にそのプラ
ズマ室1の一側に引出し電極7を設けてイオンビームを
発生させるイオン源において、上記プラズマ室1内に、
引出し電極7に向かう重イオンを通過させ軽イオンを捕
捉する磁気フィルタ9をを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマよりイオンビ
ームを発生させるイオン源に係り、特に、所望の重イオ
ンビームのみを発生させるイオン源に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種のイオン源は、プラズマ室内で作
動ガスをプラズマ化させ、このプラズマに電場を与えて
イオンを引出すものである。プラズマ室に満たされる作
動ガスは、所望のイオンの元になる元素が水素と化合し
た水素化合物ガスであり、例えば、燐イオンを得るため
にはPH3 、硼素イオンを得るためにはB2 6 が用い
られる。実際には、取扱い易さ、安全性等を考慮し、水
素化合物ガス単独ではなく水素ガスを混合することによ
り希釈した作動ガスPH3 /H2 ,B2 6 /H2 など
が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】作動ガスが水素化合物
ガスであり、しかも水素ガスを混合してある。このた
め、プラズマ室内には混合プラズマ、即ち種々のイオン
からなるプラズマが発生する。例えば、PH3 /H2
作動ガスとした場合、P+ イオンの他にPHX + イオ
ン、H+ イオン、H2 + イオン等が発生する。その比率
は、Pが30%に対しHが70%になる。B2 6 /H
2 を作動ガスとした場合、Bが15%に対しHが85
%。になる。
【0004】イオンドーピング等の目的からすると、プ
ラズマ室から取り出されるP+ イオンにPHX + イオン
が混在しても大きく差支えないが、H+ イオンやH2 +
イオンは不要のものである。これらの不要なイオンは、
プラズマ室壁や引出し電極或いはイオンドーピングの対
象物等に衝突して熱負荷となる。また、加速電力を無駄
に消費する。従って、良質のイオン源とするには、Hイ
オンやH2 イオンが所望のイオンビーム中に含まれない
ようにする必要がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、所望の重イオンビームのみを発生させるイオン源を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、水素を含む作動ガスを満たし、放電により
プラズマ化させるプラズマ室を設けると共にそのプラズ
マ室の一側に引出し電極を設けてイオンビームを発生さ
せるイオン源において、上記プラズマ室内に、引出し電
極に向かう重イオンを通過させ軽イオンを捕捉する磁気
フィルタを設けたものである。
【0007】上記磁気フィルタは、多数のスリットを有
するスリット板にそのスリットを横断する磁場を形成す
る磁石を設けてもよい。
【0008】上記磁気フィルタと上記引出し電極との間
のビーム引出し部に、上記磁気フィルタ通過時に電子が
磁場に捕捉され、正電荷過剰となったプラズマを中和す
るための中和用フィラメントを設けてもよい。
【0009】
【作用】上記構成により、作動ガスがプラズマ化してプ
ラズマ室内には種々のイオンからなる混合プラズマが発
生する。これらのイオンがプラズマ室内で引出し電極へ
拡散していくとき、磁気フィルタにより軽イオン、即ち
+ イオンやH2 + イオンが捕捉される。一方、所望の
イオンである重イオンは磁気フィルタを通過して引出し
電極へと拡散していく。これにより所望の重イオンビー
ムのみを発生させることができる。
【0010】拡散する重イオン及び軽イオンは、スリッ
ト内に入ると、スリットを横断する磁場のために方向が
曲げられる。軽イオンは質量が小さいので、磁場に捕捉
される。重イオンは質量が大きいので、スリットを通過
する。
【0011】磁気フィルタの通過によりプラズマ中の電
子が磁場に捕捉され、ビーム引出し部プラズマが正電荷
過剰となり、電場を形成してしまうので、磁気フィルタ
と引出し電極との間で、中和用フィラメントにより電子
を放出し積極的にビーム引出し部プラズマを中和する。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0013】図1に示されるように、イオン源は、一側
が開放された有底円筒状のプラズマ室1内に、図示され
ない作動ガス注入部より注入された作動ガスGが満たさ
れている。プラズマ室底部1a中央に配置されたフィラ
メント2は放電用のカソードを兼用している。これに対
する放電用のアノード3はプラズマ室1の側壁1bに沿
って環状に設けられている。カソード兼用フィラメント
2にはフィラメント電源4が接続され、このカソード兼
用フィラメント2とアノード3との間には放電用電源5
により放電用電位が印加されている。
【0014】プラズマ室1の側壁1bにはプラズマを閉
じ込めるための磁場を形成する環状の磁石6が多段に設
けられている。
【0015】イオンを加速する引出し電極7は、イオン
ビームを通過させる多数の穴を有するグリッド電極であ
り、プラズマ室1の開放された一側を覆うように設けら
れている。引出し電極7の外方にはイオンビームの照射
対象である基板8を置くことができる。
【0016】プラズマ室1内、即ちプラズマ室底部1a
と引出し電極7との間にプラズマ室底部1a及び引出し
電極7に平行に磁気フィルタ9が設けられている。磁気
フィルタ9よりプラズマ室底部1a側をプラズマ発生部
10と呼び、磁気フィルタ9より引出し電極7側をビー
ム引出し部11と呼ぶことにする。
【0017】磁気フィルタ9は、図2に示されるよう
に、プラズマ室1の側壁1bに取り付けるための環状の
周縁部21と、その内側に所定間隔で多数形成された所
定幅の直線状の骨部22とからなるスリット板である。
骨部22と骨部22と間に形成される隙間がイオンを拡
散させるスリット23である。
【0018】磁気フィルタ9を拡大すると共に一部を破
断して示すと、図3に示されるように、骨部22内に
は、周縁部と一体にモリブデン、ステンレス等で構成さ
れた外殻24に覆われて、磁石25が設けられている。
この磁石25は、スリット23に面する骨部側面22
a,22bにN極、S極を臨ませており、互いに隣り合
う骨部22のN極、S極との間に直線的な磁場を形成し
ている。従って、磁気フィルタ9の全面に亘り、スリッ
ト23間にはこれを横断する磁場が存在していることに
なる。この磁場の強さは、軽イオンを捕捉するべくラー
マー半径を考慮し、骨部22の間隔、使用する磁石の特
性等から決める。
【0019】磁気フィルタ9と引出し電極7との間のプ
ラズマ室1の側壁1bには中和用フィラメント12が設
けられている。中和用フィラメント12には、フィラメ
ント電源13が接続されると共に、アノード3に対し、
浮動電位になっているか、等電位又はバイアス電源14
により10〜20V程度の負バイアス電位が印加されて
いる。また、この実施例では、磁気フィルタ9にもバイ
アス電源15により負バイアス電位が印加されている。
【0020】次に実施例の作用を述べる。
【0021】プラズマ室1内のプラズマ発生部10で
は、放電により作動ガスG、例えばPH3 /H2 がプラ
ズマ化され、P+ イオン、PHX + イオン、H+ イオ
ン、H2 + イオン等からなる混合プラズマが発生する。
これらのイオンがプラズマ室1内でビーム引出し部11
へ拡散していくとき、磁気フィルタ9のスリット23へ
入る。
【0022】このとき、スリット23間には図4に示さ
れるように、イオンの通過方向に直交する磁場(骨部2
2同士を結ぶ磁力線で示す)が形成されている。スリッ
トへ入ったイオンのうち、軽イオン41、即ちH+ イオ
ンやH2 + イオンは質量が小さいので、この磁場によっ
て移動方向が大きく曲げられ、ラーマー半径内に入って
この磁場に捕捉される。捕捉された軽イオンによる電流
は、磁気フィルタ9又は中和用フィラメント12に流れ
込むことになる。これにより軽イオンは中和され、ビー
ム引出し部11へは軽イオン41が拡散しなくなる。
【0023】一方、P+ イオンやPHX + イオンからな
る重イオン42は質量が大きいので、スリット23を通
過し、通過した後も移動方向があまり変わらず、ビーム
引出し部11へと拡散していく。従って、ビーム引出し
部11では所望のイオンの構成比が高められる。このビ
ーム引出し部11内のプラズマから引出し電極7によっ
てイオンビームが引き出されることになる。
【0024】このようにして、所望の重イオンのみから
なるイオンビームが基板8に照射されることになる。
【0025】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0026】(1)不要な軽イオンの衝突による熱負荷
がないので、プラズマ室壁や引出し電極等の冷却装置を
簡素化することができる。また、基板の温度上昇を抑え
ることができる。
【0027】(2)引出し電極が軽イオンを加速しない
ので、加速電力が節減され、電源の小型化及び運転コス
トの低減につながる。
【0028】(3)スリット間に磁場を形成するので、
プラズマ室の口径が大きくても均一な磁場が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すイオン源の断面図であ
る。
【図2】本発明の磁気スリット板の正面図である。
【図3】本発明の磁気スリット板の部分拡大一部破断図
である。
【図4】本発明のスリットによる磁場の図である。
【符号の説明】
1 プラズマ室 7 引出し電極 9 磁気フィルタ 23 スリット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素を含む作動ガスを満たし、放電によ
    りプラズマ化させるプラズマ室を設けると共にそのプラ
    ズマ室の一側に引出し電極を設けてイオンビームを発生
    させるイオン源において、上記プラズマ室内に、引出し
    電極に向かう重イオンを通過させ軽イオンを捕捉する磁
    気フィルタを設けたことを特徴とするイオン源。
  2. 【請求項2】 上記磁気フィルタは、多数のスリットを
    有するスリット板にそのスリットを横断する磁場を形成
    する磁石を設けてなることを特徴とする請求項1記載の
    イオン源。
  3. 【請求項3】 上記磁気フィルタと上記引出し電極との
    間のビーム引出し部に、上記磁気フィルタ通過時に電子
    が磁場に捕捉され、正電荷過剰となったプラズマを中和
    するための中和用フィラメントを設けたことを特徴とす
    る請求項1又は2記載のイオン源。
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