JPH0821486B2 - Ptc組成物の製造法 - Google Patents

Ptc組成物の製造法

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JPH0821486B2
JPH0821486B2 JP62013495A JP1349587A JPH0821486B2 JP H0821486 B2 JPH0821486 B2 JP H0821486B2 JP 62013495 A JP62013495 A JP 62013495A JP 1349587 A JP1349587 A JP 1349587A JP H0821486 B2 JPH0821486 B2 JP H0821486B2
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秀明 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気材料の製造法に関し、より詳細には、
温度上昇に伴って比較的狭い温度領域で電気抵抗が急増
する性質〔PTC特性(Positive temperature coefficien
t)〕を有する材料組成物、すなわち、PTC組成物の製造
法に関する。
〔従来の技術〕 PTC組成物は、一定の温度に上昇すると発熱が止まる
ヒータ、正特性サーミスタ(PTC THERMISTER)、感熱セ
ンサ、電池などを含む回路が短絡したとき過電流を所定
の電流以下に制限し他方その短絡が取除かれたとき回路
が復帰する回路保護素子などに利用することができる。
PTC組成物として、現在種々の物質が開発され、例え
ば、ポリエチレン、エチレン−アクリル酸共重合体など
の少なくとも1種の重合体にカーボンブラックなどの導
電性粒子が均一に分散されたものがある。
従来、PTC組成物の製造法は、一般的に、重合体とし
て用いる1種またはそれ以上の樹脂を先ず混合して均一
に分散し、この混合物に必要量のカーボンブラックを添
加し、混練して製造されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
PTC組成物として好ましい特性は、高温で抵抗値(ピ
ーク抵抗)が大きいことと共に、室温で100mΩ以下の低
い抵抗値(室温抵抗)を有すること、すなわち、ピーク
抵抗/室温抵抗の高い比を得ることである。
しかしながら、従来のPTC組成物の製造法では、必ず
しも高いピーク抵抗値が得られず、混練時間や混練温度
などを変更しても十分なピーク抵抗が得られず、また、
添加剤として有機過酸化物を原料に添加して重合体を架
橋し、ピーク抵抗を高くしても室温抵抗も高くなって、
例えば、回路保護素子として利用することができない。
本発明は、上述の背景に基づいてなされたものであ
り、その目的とするところは、100mΩ以下の低い室温抵
抗を有すると共に、高いピーク抵抗を有するPTC組成物
を製造することのできる方法を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、上述の目的達成のために種々の試験・研
究の結果、重合体と導電性粒子とを一旦混練し、この混
練物に更に架橋剤を加えて架橋と同時に混練を行ない、
混練中に架橋を完結せしめれば、PTC特性が良好な組成
物が得られるとの知見を得て、本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明のPTC組成物の製造法は、重合体及
び導電性粒子を混練して該重合体中に該粒子を均一に分
散することを含むPTC組成物を製造する方法であつて、
該混練中に架橋剤を添加し、架橋を混練と同時に行な
い、混練中に架橋を完結せしめることを特徴とするもの
である。
この発明の好ましい態様として、混練時間を20〜90分
間とすることができる。また、混練温度を、重合体の融
点とその融点より70℃高い温度範囲、より好ましくは重
合体の融点とその融点より50℃高い温度範囲とすること
ができる。
以下、この発明を、より詳細に説明する。
PTC組成物の成分 この発明に於いて用いる重合体として、ポリエチレ
ン、ポリエチレンオキシド、t−4−ポリブタジエン、
ポリエチレンアクリレート、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカプロラクタ
ム、フッ素化エチレン−プロピレン共重合体、塩素化ポ
リエチレン、クロロスルホン化エチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、
ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアルキレンオ
キシド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、フッ
素樹脂、およびこれ等のうちから選ばれた少なくとも2
種のブレンドポリマー等がある。この発明において、重
合体の種類、組成比などは、所望の性能、用途などに応
じて適宜選択することができる。
また、重合体に分散される導電性粒子としては、カー
ボンブラック、黒鉛、スズ、銀、金、銅などの導電性物
質の粒子、および銀めつき粒子などを用いることができ
る。
この発明において用いられる架橋剤は、PTC組成物中
でその成分間を架橋することのできるものであり、その
様な架橋剤として、イオウおよびイオウ化合物、セレ
ン、酸化マグネシウム、一酸化鉛、酸化亜鉛、オキシム
類、ニトロソ化合物、ポリアミン、有機過酸化物などが
ある。その他、架橋促進剤を併せて用いることもでき
る。この発明の好ましい架橋剤として、ヒドロペルオキ
シド、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシ
ド、ペルオキシエステル、シリルパーオキシドなどの有
機過酸化物がある。
PTC組成物の調製に際して、上記の重合体、導電性粒
子、架橋剤以外に、必要に応じて種々の添加剤を混合す
ることができる。そのような添加剤として、例えば、ア
ンチモン化合物、リン化合物、塩素化化合物、臭素化化
合物などの難燃剤、酸化防止剤、安定剤などがある。
製造法 このPTC組成物は、その原材料、重合体、導電性粒
子、その他添加剤を所定の割合いで配合・混練して調製
される。
この発明において、重合体と導電性粒子との混練は、
重合体と導電性粒子とを所定の割合いで混練して行われ
る。重合体と粒子との配合割合は、目的組成物の粒子含
量、重合体の種類、ミキサー、ニーダーの種類などに応
じて適宜選択することができる。この発明において、混
練前に粉砕、加熱、混合などの前処理をしてもよい。混
練に際する温度は、混練する重合体の融点からその融点
より70℃、好ましくは、50℃高い温度の温度範囲であ
る。これは、その範囲で、混練する重合体がゲル化して
導電性粒子を均一に分散させることができるからであ
る。
混練前に重合体の加熱の前処理をする場合、適当な温
度に予め加熱し軟化させた後、導電性粒子を添加して混
練することが好ましい。
この発明の特徴の一つは、重合体と導電性粒子との混
練中に架橋剤を添加し、架橋を混練と同時に行ない、混
練中に架橋を完結せしめることである。この架橋剤の添
加時は、混練装置の性能や種類、混練物の量や種類など
により適宜選択することができるが、好ましくは重合体
と導電性粒子との混練開始2〜30分後、より好ましくは
混練開始5〜10分後である。
この発明において、良好なPTC組成物を得るために混
練パラメーターを適宜選択することが望ましく、混練時
間については、好ましくは20〜90分間、より好ましくは
30〜60分間である。この混練時間から外れると、室温抵
抗が増大するからである。また、混練温度については、
重合体の融点とこの融点より70℃高い温度との温度範
囲、好ましくは重合体の融点とこの融点より50℃高い温
度との温度範囲で混練する。本発明では混練と架橋反応
は同時に終了せしめるのであり、混練後に更に加熱して
架橋処理することはない。
その他の添加剤をPTC組成物に混入させる場合、この
添加剤を前半の混練の前後、後半の混練の前後のいずれ
かに、または、架橋剤添加と同時に添加してもよい。
この発明によつて得られたPTC組成物は、種々の用途
に用いることができる。例えば、PTC素子に用いる場
合、このPTC組成物をフィルム状に成形し、フィルムの
上下に金属箔の電極を熱圧着して積層体を形成し、この
積層体を所定の寸法に切断し、電極表面にリード線をス
ポット溶接、半田付けなどで接続してPTC素子を製造す
ることができる。
〔作 用〕
この発明が上記のように構成されているので、下記の
ように作用すると考えられる。
理論的には必ずしもメカニズムが明らかではないが、
PTC組成物の重合体を架橋することによりピーク抵抗が
増大するが室温抵抗も増大することが、また、混練によ
り室温抵抗が低下するがピーク抵抗が低下することが知
られている。この二つの相反する要因を最適時期で実施
すれば、室温抵抗を低下させ、ピーク抵抗を増大させる
ことができると考えられる。
しかも混練中の架橋反応によって粘度が上昇し、導電
性粒子の分散性が向上し且つ架橋反応と混練を同時に進
行せしめ混練中に架橋反応を完結せしめることによって
適度に架橋鎖が断裂して、上記のような低い室温抵抗と
高いピーク抵抗を有する良好なPTC組成物が得られるも
のと考えられる。
上記の説明は、この発明のより良い理解のためであ
り、決してこの発明の範囲を限定するものではない。
〔実施例〕
この発明を、例示によつて具体的に説明する。
実施例1 下記組成のPTC特性を有する物質を調製した。
重量% 重合体…高密度ポリエチレン (東洋曹達製、ニポロンハード5100) …24 エチレン−アクリル酸共重合体 (ダウケミカル製、プリマコール3460) …36 導電性粒子…カーボンブラック (キャボット製、スターリングV) …38 酸化防止剤… (チバガイギー製、イルガノックス1010) …2 架橋剤…有機過酸化物 (吉富製薬製、ルパゾール130) …1 重合体、導電性粒子、酸化防止剤を上記割合で2本ロ
ールで180℃、5分間混練し、混練開始5分後に上記の
架橋剤を添加してさらに40分間混練を続行してPTC組成
物を得た。次いで、厚さ65μのニッケル箔で得られたPT
C組成物を挟みプレスで熱圧着して積層体を調製した。
得られた積層体を所定寸法(10.5×10.5×0.38mm)に切
断してPTC素子を得た。このPTC素子について室温抵抗、
ピーク抵抗を測定した。その結果を第1表に示す。
尚、上記商品名イルガノックス1010はテトラキス〔メ
チレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フエニル)プロピオネート〕メタンからなる白色の結晶
性粉末であり又商品名ルバゾール130は2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3を90%
含有する液体である。
比較例2 全体の混練時間が5分であり、架橋剤を添加しなかっ
たこと以外、例1と同様にPTC素子を製造し、室温抵
抗、ピーク抵抗を測定した。その結果を第1表に示す。
例3〜8 第1表に示す混練時間で行ったこと以外、例1と同様
にPTC素子を製造し、室温抵抗、ピーク抵抗を測定し
た。その結果を第1表に示す。
この結果から、架橋剤を添加することによりピーク抵
抗を10000Ω以上の高抵抗に増大させ、架橋剤添加後も
混練を一定時間続行することによって100mΩ以下の室温
抵抗に減少させることができることが分る。
比較例9 比較例5の30分混練の後、架橋剤ルバゾール130を加
え、5分間混練し、取り出した後180度のオーブン中で
1時間の架橋処理を行った。得られたPTC組成物をプレ
ス成形し、PTC素子を得た。ピーク抵抗は10000オームを
越えたが、室温抵抗は103ミリオームとなった。
〔発明の効果〕
実施例で実証されるように、この発明によつて次の効
果を得ることができる。
100ミリオーム以下の低い室温抵抗を有すると共に、
高いピーク抵抗を有するPTC素子を製造することのでき
るPTC組成物を提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合体及び導電性粒子を混練して該重合体
    中に該粒子を均一に分散することを含むPTC組成物を製
    造する方法であつて、該混練中に架橋剤を添加して架橋
    を混練と同時に行ない、混練中に架橋を完結せしめるこ
    とを特徴とするPTC組成物の製造法。
  2. 【請求項2】混練時間が20〜90分間である、特許請求の
    範囲第1項記載のPTC組成物の製造法。
  3. 【請求項3】混練温度が、重合体の融点と該融点より70
    ℃高い温度との温度範囲である、特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の製造法。
  4. 【請求項4】混練温度が、重合体の融点と該融点より50
    ℃高い温度との温度範囲である、特許請求の範囲第3項
    記載の製造法。
  5. 【請求項5】架橋剤の添加が混練開始2〜30分後に行
    う、特許請求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載
    の製造法。
  6. 【請求項6】架橋剤が、ヒドロペルオキシド、ジアルキ
    ルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、ペルオキシエ
    ステル、シリルパーオキシドから選ばれた少なくとも1
    種の有機過酸化物である、特許請求の範囲第1項乃至第
    5項のいずれかに記載の製造法。
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JPS6142902A (ja) * 1984-08-07 1986-03-01 出光興産株式会社 感熱抵抗性導電性組成物の製造法
JPS6165402A (ja) * 1984-09-07 1986-04-04 出光興産株式会社 感熱抵抗性導電性材料およびその製法
JPS61144001A (ja) * 1984-12-18 1986-07-01 松下電器産業株式会社 抵抗体組成物
JPS62232903A (ja) * 1986-04-03 1987-10-13 松下電器産業株式会社 正抵抗温度係数発熱体樹脂組成物の製造方法

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