JPH08220355A - 平面型光導波路およびその製造方法 - Google Patents

平面型光導波路およびその製造方法

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JPH08220355A
JPH08220355A JP2512795A JP2512795A JPH08220355A JP H08220355 A JPH08220355 A JP H08220355A JP 2512795 A JP2512795 A JP 2512795A JP 2512795 A JP2512795 A JP 2512795A JP H08220355 A JPH08220355 A JP H08220355A
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quartz glass
thin film
optical waveguide
substrate
glass thin
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JP2512795A
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Shinji Ishikawa
真二 石川
Shigeru Semura
滋 瀬村
Masahide Saito
眞秀 斉藤
Tomokane Hirose
智財 広瀬
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屈折率分布の異方性を低減した平面型光導波
路を提供する。 【構成】 純度が99.99%以上の石英ガラスから成
る基板100と、フッ素を0.5重量%以上含有する石
英ガラスから成り、基板100上に形成されたクラッド
部200と、塩素を0.1重量%以上含有するとともに
塩素以外の不純物を実質的に含有しない石英ガラスから
成り、クラッド部200よりも高い屈折率を有するとと
もに、光の入射端および光の出射端を除いてクラッド部
200に取り囲まれたコア部300と備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信システムの中で
使用される光導波路回路を備える平面型光導波路および
平面型光導波路の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の光通信技術の発展にともない、光
の分岐素子、合波素子、または分波素子などの光部品の
需要が高まってきている。また、これらの光部品の高密
度化が求められる。石英ガラス系光平面導波回路がその
低い導波損失や光ファイバとの低損失な接続が可能であ
る。例えば、特開昭58−105111号に開示されて
いるように、シリコンや石英ガラスの基板上に火炎加水
分解法(FHD法)などを使用して、石英ガラスにB2
O3 、P2 O5 、GeO2 、TiO2 などを所望の屈折
率構造をとるように添加して、バッファ層(下部クラッ
ド層)およびコア層を形成するガラス膜を順次成膜後、
光回路パターンを半導体技術を応用した反応性イオンエ
ッチング法(RIE法)で形成し、その後に上部クラッ
ド層を成膜する手法で埋め込み型石英導波路が開示され
ている(以後、従来例1と呼ぶ)。
【0003】また、同様の導波路の製造方法として、特
開平3−18803号に示されるようプラズマ化学気相
成長法(以後、PCVD法と呼ぶ)で、石英基板上にバ
ッファ層およびコア層を順次形成し、次いで光回路パタ
ーンを形成した後に、PCVD法で上部クラッド層を形
成する手法が開示されている(以後、従来例2と呼
ぶ)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例1および従来例
2の方法で平面型光導波路を製造すると、シリコンまた
は石英基板に導波路を形成した際、基板のシリコンと導
波路と石英系ガラス膜との間に熱膨張率差があるため、
基板に対して水平方向の屈折率分布と垂直方向の屈折率
分布とで異方性が生じる問題がある。この屈折率分布の
異方性により、基板に対する軸方向毎の光の伝搬速度が
異なることから、光の分岐、合波を行う際に、結合距離
が光の軸方向毎に異なってしまうため、分岐比が偏波依
存性を持つことになる。
【0005】また、基板の材料として石英ガラスを用い
た場合、基板上に石英ガラスを焼結するには1450℃
以上に加熱する必要があり、この温度では、シリコン基
板の融点を越え、石英ガラス基板の変形温度となってし
まう。
【0006】さらに、金属酸化物や添加にあたって、金
属酸化物の種類によって最適の添加状態(基板の温度、
加水分解ガスの流量)が異なることがある。例えば、G
eO2 、B2 O3 は基板温度により添加量が変化しやす
く、ガス流量や加熱温度を厳密な制御におく必要があ
り、生産にあたって再現性に問題が生じる。
【0007】本発明は、上記を鑑みてなされたものであ
り、屈折率分布の異方性を低減した平面型光導波路を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の平面型光導波路
は、(a)純度が99.99%以上の石英ガラスから成
る基板と、(b)フッ素を0.5重量%(wt%)以上
含有する石英ガラスから成り、基板上に形成されたクラ
ッド部と、(c)塩素を0.1重量%以上含有するとと
もに塩素以外の不純物を実質的に含有しない石英ガラス
から成り、クラッド部よりも高い屈折率を有するととも
に、光の入射端および光の出射端を除いて前記クラッド
部に取り囲まれたコア部と、備えることを特徴とする。
【0009】本発明の平面型光導波路の製造方法は、
(a)純度が99.99%以上の石英ガラスから成る基
板上に、火炎加水分解法によって石英ガラス微粒子から
なる第1の多孔質体を形成する第1の工程と、(b)第
1の多孔質体を、不活性ガス、酸素および4フッ化珪素
ガスからなる雰囲気中で高温加熱処理し、フッ素添加の
第1の石英ガラス薄膜を基板上に形成する第2の工程
と、(c)第1の石英ガラス薄膜上に、塩素を0.1重
量%以上含有するとともに塩素以外の不純物を実質的に
含有せず、第1の石英ガラス薄膜よりも高い屈折率を有
する第2の石英ガラス薄膜を形成する第3の工程と、
(d)光リソグラフィ法により、光導波回路パターンを
第2の石英ガラス薄膜の表面上に指定する第4の工程
と、(e)光導波回路パターンとして指定された表面領
域以外の表面領域下の第2の石英ガラス薄膜をエッチン
グ法により除去して、コアパターンを形成する第5の工
程と、(f)第5の工程で露出した第1の石英ガラス薄
膜上と第5の工程後に残った第2の石英ガラス薄膜上と
に、火炎加水分解法によって石英ガラス微粒子からなる
第2の多孔質体を形成する第6の工程と、(g)第2の
多孔質体を、不活性ガス、酸素および4フッ化珪素ガス
からなる雰囲気中で高温加熱処理し、フッ素添加の第3
の石英ガラス薄膜を第5の工程で露出した第1の石英ガ
ラス薄膜上と第5の工程後に残った第2の石英ガラス薄
膜上とに形成する第7の工程と、を備えることを特徴と
する。
【0010】ここで、第3の工程における第2の石英ガ
ラス薄膜の形成には、プラズマCVD法またはスパッタ
リング法を使用することができる。
【0011】また、第2の工程での雰囲気ガスの組成
と第7の工程での雰囲気ガスの組成とは略同一であり、
第2の工程での高温加熱処理の加熱温度および処理時
間と第7の工程での高温加熱処理の加熱温度および処理
時間とは略同一である、ことが実用的である。
【0012】
【作用】従来の技術によって生じる問題点を整理する
と、 基板との熱膨張差に起因する偏波依存性の発生 金属酸化物添加の制御の困難性 となる。
【0013】のような現象は、基板と導波路層に充分
な熱膨張差があれば生じうるものであり、石英ガラス基
板を用いた場合でも、導波路層に金属酸化物の添加が、
ガラス化温度の低下や屈折率分布の形成のため必要であ
ることから、必然的に熱膨張差が生じることになる。し
かしながら、ガラス化温度の低下、屈折率分布の形成の
ため、何らかの添加物が必要である。
【0014】発明者は、各種添加物について調査した結
果、ハロゲン元素を添加した場合、特にフッ素を石英ガ
ラスに添加した場合において、熱膨張率に変化が少ない
とともに、ガラス化温度を低下可能で屈折率の変化を大
きくとれることを見出した。
【0015】図1は、添加物の種類と添加量とによる石
英ガラスの熱膨張係数および屈折率の変化を示すグラフ
である。図1(a)は添加物の種類と添加量とによる石
英ガラスの熱膨張係数の変化を示すグラフであり、図1
(b)は添加物の種類と添加量とによる石英ガラスの屈
折率の変化を示すグラフである。図1から、金属酸化物
の添加では、充分な屈折率変化を発生するのに必要な添
加量の添加を行うと大きな熱膨張係数の変化が発生する
が、フッ素を添加した場合には屈折率の変化量に対して
熱膨張係数の変化が金属酸化物の場合よりも小さいこと
が判る。
【0016】本発明の平面型光導波路では、純度が9
9.99%重量以上の石英ガラスから成る基板上に、フ
ッ素を0.5重量%以上含有する石英ガラスから成るク
ラッド部と、塩素を0.1重量%以上含有するとともに
塩素以外の不純物を実質的に含有しない石英ガラスから
成り、前記クラッド部よりも高い屈折率を有するととも
に、光の入射端および光の出射端を除いてクラッド部に
取り囲まれたコア部と、が形成されている。そして、ク
ラッド部とコア部とで光導波路部を構成している。
【0017】本発明の平面型光導波路では、ガラス化温
度の低下、屈折率分布の形成のために金属酸化物の添加
物を一切を使用しないので、上記のの困難性は発生し
ない。
【0018】表1は、石英ガラスに添加物(GeO2 、
B2 O3 、P2 O5 、F)を1種だけ添加して比屈折率
差を石英ガラスから0.3%変化させた場合の各添加物
が添加された石英ガラス材料の熱膨張係数の一覧であ
る。なお、表1には、比較のためシリコン結晶と石英ガ
ラスとの熱膨張係数を掲載している。表1から判るよう
に、基板の石英ガラスの熱膨張係数は0.5×10-6/
℃程度であり、フッ素を添加した石英ガラスの熱膨張係
数は、例えば「P.K.Bachmann et.al. : J.Material Sci
ence 23(1988), pp2584-2588」に示されるよう添加量に
従い低下する傾向にある。この熱膨張の低下の割合はフ
ッ素添加量が1重量%に対して約0.1×10-6/℃で
ある。なお、フッ素添加量が1重量%毎に石英ガラスに
対する比屈折率差は0.27%低下する。ところで、光
導波路として機能させるには、導波路の比屈折率差を
0.2から0.5%程度とる必要がある。仮に0.3%
低下させたガラスを考えると、純粋石英ガラスに対して
約0.3×10-6程度の熱膨張の低下が計算される。こ
の値は、他の金属酸化物を用いた場合に比較し、小さい
ものである。
【0019】
【表1】
【0020】図2は、石英ガラスおよびフッ素添加の石
英ガラスの粘性の温度変化を示したグラフである(「M.
Kyoto et al., J. Material Science, Vol.28, 1993, p
p2738-2744」)。図1に示す石英ガラスおよびフッ素添
加の石英ガラスの粘性の温度依存性から、石英ガラス単
体の粘性に比べてフッ素添加の石英ガラスの粘性が小さ
いことが判る。このため、ガラススートの焼結工程のよ
うに1300〜1400℃という高温に晒されると、石
英ガラスを主成分とした基板では粘性流動による変形が
発生する。この変形を低減するためには、不純物の少な
い石英ガラス基板を用いることが用いることが望まし
い。更に、石英ガラス中に含有されるOH基も粘度の低
下に寄与するので、100ppm未満の不純物含有量と
することが望ましい。
【0021】本発明の光導波路の製造方法では、まず、
純度が99.99%以上の石英ガラスから成る基板上
に、火炎加水分解法によって石英ガラス微粒子からなる
第1の多孔質体を形成する。具体的には、SiCl4 の
火炎加水分解反応でSiO2 ガラス微粒子を形成させ、
これを基板上に積層させて、第1の多孔質体を形成す
る。
【0022】引き続き、第1の多孔質体を、不活性ガ
ス、酸素および4フッ化珪素ガスからなる雰囲気中で高
温加熱処理し、フッ素添加の第1の石英ガラス薄膜を基
板上に形成する。具体的には、この加熱処理透明化工程
で、不活性ガス、酸素とともに4フッ化珪素ガス雰囲気
にさらすことで、 3SiO2 +SiF4 →4SiO1.5 F …(1) の反応の気相平衡上、第1の多孔質体の微粒子中にフッ
素が添加される。このフッ素の添加と並行して、第1の
多孔質体は透明化され、下部クラッドとなるフッ素添加
の第1の石英ガラス薄膜が形成される。
【0023】フッ素添加に用いる弗素化合物ガスとして
はSiF4 が最も望ましい成分である。(1)式から明
らかなように、SiF4 を用いた場合には過剰な成分が
無いので、CF4 、SF6 などのガスを用いた場合に発
生するススによるエッチングが生じないためである。ま
た、不活性ガスはHeが望ましい、その他のガスでは、
気泡の残留が生じやすい。また、 SiO2 +SiF4 →2SiF2 +O2 …(2) の反応の平衡を考えたときに明らかなように、酸素はS
iF4 によるSiO2 の微量なエッチングを防止する働
きを持つ。
【0024】次に、第1の石英ガラス薄膜上に、塩素を
0.1重量%以上含有するとともに塩素以外の不純物を
実質的に含有せず、第1の石英ガラス薄膜よりも高い屈
折率を有する第2の石英ガラス薄膜を形成する。
【0025】こうした屈折率組成構造を実現する際に問
題となる事項は、第2の石英ガラスをコアとしなければ
ならない点であるが、スート法で第1の石英ガラスを製
造する場合には、1450℃以上の温度が必要なため好
ましくない。そこで、1450℃以下で処理が可能なプ
ラズマCVD(PCVD)法やスパッタリング法で、低
温で緻密な膜を形成することが好ましい。
【0026】膜形成の原料は、PCVD法では、Siの
ハロゲン化物(SiCl4 、SiHCl3 など)を使用
し、これを酸素などとともにプラズマ中に投入すること
で、Clが添加された石英ガラス膜が基板上に蒸着され
る。スパッタリングの場合は、石英ガラスをArイオン
でスパッタして基板へ蒸着する際の雰囲気中にCl2を
含有させる。
【0027】コアとなるべき第2の石英ガラス膜の石英
ガラスへClを添加することで、蒸着された石英ガラス
膜中の欠陥(例えば、SiO3 2+)にClが結合する。
この結果、ガラス膜質が向上し、光導波時の光損失が低
減する。また、Si−Cl結合が増加すると、少々の屈
折率の上昇が発生するので、クラッド部へのFの添加量
を低減することも可能になる。なお、「S.Ishikawa, OE
C'92, 16D2-2, "Chlorine Doping Effect of Silica Gl
ass"」によれば、Cl添加量が1wt%あたり、屈折率
は0.13%程度上昇する。
【0028】また、全般的に、ハロゲン元素が石英ガラ
スに添加されるとガラスの粘性が低下するので、ハロゲ
ン添加ガラス膜の熱収縮による基板の変形は小さくな
る。
【0029】次いで、光リソグラフィ法により、光導波
回路パターンを第2の石英ガラス薄膜の表面上に指定
後、光導波回路パターンとして指定された表面領域以外
の表面領域下の第2の石英ガラス薄膜をエッチング法に
より除去して、コアパターンを形成する。
【0030】なお、低温で形成されたガラス膜は、僅か
ながら理想的な密度に達していない。そこで、アニール
処理などの緻密化処理が通常行われるが、それによる収
縮で基板材料の反り返りなどが頻繁に発生する。基板に
反り返りが生じた場合、その後のパターリング工程で基
板とマスクの密着性が悪くなり、回路パターンの転写が
不完全になる。それ故、膜を形成後パターン形成は熱処
理せずに行うのが望ましい。
【0031】引き続き、露出した第1の石英ガラス薄膜
上と残った第2の石英ガラス薄膜上とに、火炎加水分解
法によって石英ガラス微粒子からなる第2の多孔質体を
形成する。そして、下部クラッドの形成時と同様に、第
2の多孔質体を、不活性ガス、酸素および4フッ化珪素
ガスからなる雰囲気中で高温加熱処理し、上部クラッド
となるフッ素添加の第3の石英ガラス薄膜を露出した下
部クラッド上とコアとなる第2の石英ガラス薄膜上とに
形成する。
【0032】この加熱処理工程で、コア部のガラスの緻
密化が生じる。ただし、このときはすでに回路パターン
が形成され、緻密化する部分の面積が微少であるため、
基板の変形は生じにくい。
【0033】なお、下部クラッドと上部クラッドとは同
一の屈折率となることが好ましいので、下部クラッド
の形成工程での雰囲気ガスの組成、加熱温度、加熱処理
時間と上部クラッド形成工程でのそれらとは略同一とす
ることが好ましいし、また実用的である。
【0034】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の平面型光
導波路および平面型光導波路の製造方法の実施例を説明
する。なお、図面の説明にあたって同一の要素には同一
の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0035】図3は、本発明の平面型光導波路の実施例
の構成図である。本実施例の平面型光導波路は、2×2
分岐回路を4回路分集積したものである。
【0036】図3(a)に示すように、この平面型光導
波路は、(a)石英ガラス基板(OH含有量50pp
m)100と、(b)基板100の表面上に形成され
た、屈折率n2 を有するフッ素添加の石英ガラスから成
る下部クラッド部210と、(c)下部クラッド部21
0の表面上に形成された、屈折率n2 よりも大きな屈折
率n1 を有し、塩素を0.1重量%以上含有するととも
に塩素以外の不純物を実質的に含有しない石英ガラスか
ら成る、光を導波するコア部300と、(d)下部クラ
ッド部210の表面のコア部300が形成された領域に
隣接する領域上およびコア部300の表面上に形成さ
れ、下部クラッド部210と一体となってコア部300
を介在領域無しで取り囲むクラッド部200を構成す
る、下部クラッド部210と同じ組成の材料から成る上
部クラッド部220と、を備える。そして、クラッド部
200とコア部300とで光導波路部を構成する。
【0037】図3(b)は、光学的な接続に注目した本
実施例の平面型光導波路の構成図である。図3に示すよ
うに、光導波路部は、信号光を導波するコア部300
(C1 〜C8 )と、コア部300を取り囲むクラッド
部200と、を備える。そして、コア部Ci (i=1,
3,5,7)とコア部Ci の周辺のクラッド部とから構
成される光導波路とコア部Ci+1 とコア部Ci+1 の周辺
のクラッド部とから構成される光導波路との対で2×2
分岐回路の1回路となる。
【0038】図4および図5は、本発明の平面型光導波
路の製造方法に係る一実施例の製造工程図である。本実
施例の光導波路は、図4および図5に示す工程によって
以下のようにして製造される。
【0039】まず、石英ガラス基板(OH含有量50p
pm)の基板を用意し、火炎堆積法(以下、FHD法と
も呼ぶ)により、ガラス合成用のバーナ500に燃料と
原料ガス(SiCl4 ,H2 ,O2 )とを供給しつつ石
英基板100の表面上を走査する。このバーナ500に
よって合成されたガラス微粒子は、火炎にともなって基
板100上に供給され、基板100上にSiO2 から成
る多孔質ガラス層211が堆積される(図4(a)参
照)。堆積量は7mg/cm2 とした。この堆積量は、
透明化した際での約30μmの膜厚に相当する。
【0040】引き続き、多孔質ガラス層211が形成さ
れた基板100を石英ガラス製の治具にセットし、石英
ガラス製の炉心管を持つ電気抵抗加熱炉に挿入し、熱処
理して、フッ素添加および透明化を行う(図4(b)参
照)。
【0041】本実施例では、以下の熱処理を実施した。
まず、He:10slm(standardlittle per minut
e)および02 :0.2slmの条件でガスを流しつ
つ、700℃から1000℃まで毎分5℃で昇温した。
引き続き、1000℃に達した後、SiF4 を0.5s
lmの条件で供給開始し、同じ昇温速度で1370℃ま
で昇温した。次に、1370℃で、1時間温度を固定し
た。引き続き、SiF4 の供給を停止し、毎分5℃の降
温温度で、700℃まで温度を下げた後、基板を取り出
した。この熱処理で得られたフッ化添加ガラス膜210
の屈折率は、基板100に対して0.31%低下したも
のであった。
【0042】次に、ガラス膜210上に、PCVD法で
塩素添加の石英ガラス膜301(コアとなる部分)を堆
積する(図4(c)参照)。本実施例では、原料ガスに
SiCl4 とO2 とを用いるとともに、マイクロ波プラ
ズマによるPCVD法を用い、堆積速度=約0.1μm
/分で石英ガラス膜301を約7μm堆積した。EOM
A法で測定した結果、得られた石英ガラス膜301のC
l濃度は約2000ppmであった。
【0043】次いで、石英ガラス膜301上にレジスト
材でレジスト膜400を形成後、光リソグラフィ法によ
り光回路パターン部のレジスト材410以外のレジスト
材を除去する(図4(d)参照)。
【0044】引き続き、反応性イオンエッチング(RI
E)法で、コア部300を残して石英ガラス膜301を
エッチングした(図5(a)参照)後、レジスト材41
0を除去する(図5(b)参照)。
【0045】次に、FHD法により、ガラス合成用のバ
ーナ500に燃料と原料ガス(SiCl4 ,H2 ,
O2 )とを供給しつつ、ガラス膜210およびコア部3
00の表面上を走査する。このバーナ500によって合
成されたガラス微粒子は、火炎にともなってガラス膜2
10およびコア部300の表面に供給され、ガラス膜2
10およびコア部300の表面にSiO2 から成る多孔
質ガラス層221が堆積される(図5(c)参照)。堆
積量は7mg/cm2 以上とした。
【0046】引き続き、多孔質ガラス層221が形成さ
れた基板100を石英ガラス製の治具にセットし、石英
ガラス製の炉心管を持つ電気抵抗加熱炉に挿入し、熱処
理して、フッ素添加および透明化を行い、ガラス膜21
0と一体となってクラッド部200を形成するガラス膜
220を形成した(図5(d)参照)。
【0047】本実施例では、以下の熱処理を実施した。
まず、He:10slm(standardlittle per minut
e)および02 :0.2slmの条件でガスを流しつ
つ、700℃から1000℃まで毎分5℃で昇温した。
引き続き、1000℃に達した後、SiF4 を0.5s
lmの条件で供給開始し、同一の昇温速度で1370℃
まで昇温した。次に、1370℃で、1時間温度を固定
した。ついで、SiF4 の供給を停止し、毎分5℃の降
温温度で、700℃まで温度を下げた。なお、この熱処
理によって、コア部300のガラスの緻密化も同時に行
われる。
【0048】こうして、コア径=7μm、コア部300
とクラッド部200との比屈折率差=0.32%の埋め
込み型の平面型光導波路が得られた。
【0049】光導波路の回路パターンは、図3に示す様
に、2×2分岐回路を4回路分集積したものであり、分
岐比は2:8に設計された。得られた光導波路の損失の
偏波依存性を測定したところ、分岐比2のポートでも、
損失変動が0.1dBと非常に良い値を示した。
【0050】(比較例)火炎堆積法(FHD)法で、シ
リコン基板上にコア/クラッド構造を持つガラス層を形
成し、反応性イオンエッチング(RIE)法でコア径
6.5μm、比屈折率差0.3%の埋め込み型導波路を
従来の方法で作製した。ここで、コアの組成はP2 O5
を5wt%、B2 O3 を7wt%、GeO2 を10wt
%含有するSiO2 であり、クラッド部の組成はP2 O
5 を10wt%、B2 O3 を17wt%添加したSiO
2 とした。
【0051】光導波路の回路パターンは、上記実施例と
同様に、2×2分岐回路を4回路分集積したものであ
り、分岐比は2:8に設計された。得られた導波路の損
失の偏波依存性を測定したところ、分岐比2のポートで
は、損失変動が1dBと非常に大きい値であった。
【0052】本発明は、上記の実施例に限定されるもの
ではなく変形が可能である。例えば、実施例の平面型光
導波路は2×2分岐4回路としたが、回路数は4以外で
もよいし、また独立して機能を果たす光回路であれば機
能種を問わず本発明の適用が可能である。
【0053】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の平
面型光導波路によれば、コア部やクラッド部に金属酸化
物を添加せずにハロゲン元素のみを添加して光導波構造
を実現したので、基板との熱膨張差に起因する偏波依
存性の発生や金属酸化物添加の制御の困難性の問題な
く、屈折率分布の異方性を低減した平面型光導波路を提
供することができる。
【0054】また、本発明の平面型光導波路の製造方法
によれば、コア部用ガラス膜やクラッド部用ガラス膜の
製造にあたって、石英ガラスに金属酸化物を添加せずに
ハロゲン元素のみを添加することとしたので、金属酸化
物添加の制御の困難性の問題なく、屈折率分布の異方性
を低減した本発明の平面型光導波路を製造することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】石英ガラスへの添加物の添加による熱膨張係数
および屈折率の変化を示すグラフである。
【図2】石英ガラスへのフッ素添加による粘性率の温度
依存性を示すグラフである。
【図3】本発明の光導波路の実施例の構成図である。
【図4】本発明の光導波路の製造方法の実施例の製造工
程図(前半)である。
【図5】本発明の光導波路の製造方法の実施例の製造工
程図(後半)である。
【符号の説明】
100…基板、200…クラッド部、210…下部クラ
ッド部、220…上部クラッド部、211,221…多
孔質ガラス層、300…コア部、400,410…レジ
スト材、500…バーナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 智財 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純度が99.99重量%以上の石英ガラ
    スから成る基板と、 フッ素を0.5重量%以上含有する石英ガラスから成
    り、前記基板上に形成されたクラッド部と、 塩素を0.1重量%以上含有するとともに塩素以外の不
    純物を実質的に含有しない石英ガラスから成り、前記ク
    ラッド部よりも高い屈折率を有するとともに、光の入射
    端および光の出射端を除いて前記クラッド部に取り囲ま
    れたコア部と、 備えることを特徴とする平面型光導波路。
  2. 【請求項2】 純度が99.99%以上の石英ガラスか
    ら成る基板上に、火炎加水分解法によって石英ガラス微
    粒子からなる第1の多孔質体を形成する第1の工程と、 前記第1の多孔質体を、不活性ガス、酸素および4フッ
    化珪素ガスからなる雰囲気中で高温加熱処理し、フッ素
    添加の第1の石英ガラス薄膜を前記基板上に形成する第
    2の工程と、 前記第1の石英ガラス薄膜上に、塩素を0.1重量%以
    上含有するとともに塩素以外の不純物を実質的に含有せ
    ず、前記第1の石英ガラス薄膜よりも高い屈折率を有す
    る第2の石英ガラス薄膜を形成する第3の工程と、 光リソグラフィ法により、光導波回路パターンを前記第
    2の石英ガラス薄膜の表面上に指定する第4の工程と、 光導波回路パターンとして指定された表面領域以外の表
    面領域下の前記第2の石英ガラス薄膜をエッチング法に
    より除去して、コアパターンを形成する第5の工程と、 前記第5の工程で露出した前記第1の石英ガラス薄膜上
    と前記第5の工程後に残った前記第2の石英ガラス薄膜
    上とに、火炎加水分解法によって石英ガラス微粒子から
    なる第2の多孔質体を形成する第6の工程と、 前記第2の多孔質体を、不活性ガス、酸素および4フッ
    化珪素ガスからなる雰囲気中で高温加熱処理し、フッ素
    添加の第3の石英ガラス薄膜を前記第5の工程で露出し
    た前記第1の石英ガラス薄膜上と前記第5の工程後に残
    った前記第2の石英ガラス薄膜上とに形成する第7の工
    程と、 を備えることを特徴とする平面型光導波路の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第3の工程における前記第2の石英
    ガラス薄膜は、プラズマCVD法およびスパッタリング
    法のいずれか一方で形成される、ことを特徴とする請求
    項2記載の平面型光導波路の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の工程での雰囲気ガスの組成と
    前記第7の工程での雰囲気ガスの組成とは略同一であ
    り、 前記第2の工程での高温加熱処理の加熱温度および処理
    時間と前記第7の工程での高温加熱処理の加熱温度およ
    び処理時間とは略同一である、 ことを特徴とする請求項2記載の平面型光導波路の製造
    方法。
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