JPH08222181A - キャリヤ−ガス中のサンプル分子の検出方法と装置 - Google Patents

キャリヤ−ガス中のサンプル分子の検出方法と装置

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JPH08222181A
JPH08222181A JP7305939A JP30593995A JPH08222181A JP H08222181 A JPH08222181 A JP H08222181A JP 7305939 A JP7305939 A JP 7305939A JP 30593995 A JP30593995 A JP 30593995A JP H08222181 A JPH08222181 A JP H08222181A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共鳴促進複数光子イオン化に基づく質量分析
測定において、顕著に感度が高められた方法と装置を提
供する。 【解決手段】 ノズルを通って真空中で膨張するキャリ
ヤ−ガスによってキャリヤ−ガスの分散流が発生し、キ
ャリヤ−ガス流のイオン化ゾーンにおいてサンプル分子
が光子を吸収して選択的にイオン化され、サンプル分子
イオンが生成し、サンプル分子イオンは引力電場によっ
て質量分析計に引き込まれ、質量分析計で測定されるキ
ャリヤ−ガス流中のサンプル分子を検出する方法・装置
であって、キャリヤ−ガス流の連続体ゾーン、キャリヤ
−ガス流の分子ビームゾーン、及び連続体ゾーンと分子
ビームゾーンの間の境界が求められ、サンプル分子が、
この境界付近でイオン化される。この境界のノズル出口
開口部からの距離(xT )が求められ、サンプル分子は
約0.5xT 〜約3xT の距離でイオン化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャリヤ−ガス中
のサンプル分子の検出方法に関するものであり、キャリ
ヤ−ガスの発散流が、キャリヤ−ガスがノズルを通って
真空中で膨張することによって生じ、光子を吸収するこ
とによってサンプル分子は選択的にイオン化され、キャ
リヤ−ガス流のイオン化ゾーン内でサンプル分子イオン
を生成し、サンプル分子イオンは引力電場によって質量
分析計に引きつけられ、そして質量分析計で検出され
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】このタ
イプの方法は、例えば「共鳴促進複数光子イオン化(res
onance enhanced multiphoton ionization) 」の索引で
文献より知ることができるが、この用語は、狭義には選
択的な光イオン化に使用されるプロセスのみに関係す
る。この技術を用いると、いくつかの種類のサンプル分
子については、ppbの濃度範囲で測定が可能である
が、これらの感度は、例えばダイオキシンの連続測定に
ついては十分でない。例えば原料ガス中のH7CDDの
オンライン測定について、H7CDDのイオン化率が他
の塩化芳香族化合物のそれと同等だとすれば、約3桁の
感度増加が必要である。
【0003】従って、本発明の基本的な目的は、上記の
ようなタイプのプロセスを改良し、選択性を犠牲にする
ことなくプロセス感度を顕著に高めることである。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明に
よると、この目的は、請求項1の前置部の特徴、即ちキ
ャリヤ−ガス流の連続体ゾーンにおいて、キャリヤ−ガ
ス温度は、ノズル出口開口部からの距離(x)が長くな
るにつれて低下し、キャリヤ−ガス流の分子ビームゾー
ンにおいては、キャリヤ−温度はノズル出口開口部から
の距離(x)が長くなっても本質的にさらには低下せ
ず、連続体ゾーンと分子ビームゾーンの間の境界が求め
られ、サンプル分子は連続体ゾーンと分子ビームゾーン
の間の境界に近いイオン化ゾーンにおいてイオン化され
る、といった特徴を有する方法によって達成される。
【0005】独創的アイデアは、キャリヤ−ガス流は、
真空中の膨張の際に連続的に次第に降温するのではな
く、ノズル出口開口部からある距離で最低温度に達する
といった知見に基づく。温度降下は、局所的な流速と局
所的な音速の比であるマッハ数の増加と関係する。最低
温度におけると同じノズル出口開口部からの距離で、最
大又は最終的マッハ数に達する。
【0006】キャリヤ−ガス温度は、キャリヤ−ガス粒
子(particles) の速度分布の幅より通常の方法で測定さ
れる。この「並進(translational) 温度」と別に、複数
原子のキャリヤ−ガス分子については、回転又は振動レ
ベルの占有に基づいて補足的な温度が測定されることが
できるが、これらの温度は特定の条件下においては、並
進温度と相違し、相互に異なることがある。しかしなが
ら、これらの温度はいずれもノズル出口開口部から本質
的に同じ距離で最小に達する。
【0007】キャリヤ−ガス分子だけでなく複数サンプ
ル分子についても別な温度を定義することができるが、
後者の温度は互いに異なることがあり、またキャリヤ−
ガスとも異なることがある。ここで、これらサンプル分
子の温度は、キャリヤ−ガス温度と同様にノズル出口開
口部の同じ距離から本質的にそれ以上降温しない。下記
において、キャリヤ−ガスとサンプル分子について別々
に測定された温度を区別せず、用語「温度」は、並進、
回転、及び振動に基づく温度の総合的用語として使用す
る。
【0008】ノズル出口開口部と最低温度に達する距離
の間のキャリヤ−ガス流の領域を「連続体ゾーン(conti
nuum zone)」と称す。ノズル出口開口部からこの連続体
ゾーンよりさらに先のキャリヤ−ガス流の領域を「分子
ビームゾーン(molecular beam zone) 」と称する。光イ
オン化の選択性は、感度と同様に、キャリヤ−ガス流の
イオン化ゾーンのサンプル分子の温度が低くなると増加
し、従って連続体ゾーンに比較して分子ビームゾーンの
方が高いが、分子ビームゾーンの中にイオン化ゾーンを
配置することでは、さらに改良することはできない。
【0009】サンプル分子を検出するプロセス感度は、
サンプル分子の密度に本質的に比例し、ノズル出口開口
部からの距離(x)が長くなることに伴うキャリヤ−ガ
ス流の発散のため、距離xの自乗に本質的に反比例す
る。本発明の技術的思想によると、この検出プロセスに
おける最も可能性のある選択性と感度は、連続体ゾーン
と分子ビームゾーンの位置(例えば、ノズル直径とノズ
ルに及ぼす圧力に依存する)と範囲、及びこれらゾーン
間の境界位置が、キャリヤ−ガス流について求められ、
サンプル分子がこの境界近くでイオン化されたときに最
も良好に達成されることができる。
【0010】このことは、サンプル分子の出来るだけ大
きい降温(選択的光イオン化に必要)が、キャリヤ−ガ
ス流の発散によるキャリヤ−ガス密度(従ってサンプル
分子密度)のさらなる低下を不可避とせずに、維持され
ることを意味する。本発明のプロセスの好ましい態様に
おいて、連続体ゾーンと分子ビームゾーンの境界のノズ
ル出口開口部からの距離(xT )が求められ、サンプル
分子は、ノズル出口開口部から約0.5xT 〜約3xT
の距離(x)でイオン化される。ここで、距離xT は実
験的に又は気体運動論より理論的に確認することができ
る。
【0011】ノズル出口開口部から約0.8xT 〜約2
xT 、さらに好ましくは約0.9x T 〜約1.5xT の
距離(x)でサンプル分子がイオン化されることが特に
有利なことが見出されている。キャリヤ−ガス流の連続
体ゾーンと分子ビームゾーンの間の境界の、ノズル出口
開口部からの距離(xT )は、ノズル出口直径とノズル
に及ぼす圧力の増加とともに長くなる。ここで、圧力と
出口直径の増加とともにノズルを通る質量流量もまた増
加し、このため適当な真空を保つことが次第に困難にな
る。ノズル圧力と出口直径は、キャリヤ−ガス流の連続
体ゾーンと分子ビームゾーンの境界、従ってイオン化ゾ
ーンが、ノズル出口開口部からの平均距離で約7cm未
満、好ましくは約3cm未満であるように調節されるよ
うに選択することが有利である。
【0012】さらに、キャリヤ−ガスのパルス流がパル
ス動作ノズルによって発生したとき、真空を出来るだけ
良好に維持することが有益である。キャリヤ−ガスのパ
ルス流は、約0.15未満、好ましくは約0.05未満
のパルス/休止の比で発生することが特に好ましい。ま
た、長鼻又は出鼻形(snout-shaped)の引込み電極(pulli
ng electrode) によって引力電場(electrical pulling
field)が発生する場合、その外径は、ノズル出口開口部
とイオン化ゾーン間の距離の2倍より小さいことが有利
である。このような出鼻形の引込み電極は、イオン化ゾ
ーンとノズル出口開口部の間の距離が短くてサンプル分
子イオンがその軸にそって質量分析計に引込まれるとき
でも、引込み電極の出口がイオン化ゾーンの直ぐ近くに
配置されることを可能にし、散乱、電荷移動、又は分離
をもたらすことがあるキャリヤ−ガス又は他のサンプル
分子との相互作用によって生じる妨害を出来るだけ回避
するため、イオン化箇所と引込み電極入口間の、サンプ
ル分子イオンが広がるべき距離が短く維持されることが
できる。
【0013】ノズルと引力電場発生引込み電極との距離
が短い場合でも、ノズルによる引力電場の何らかの歪み
を避けるため、ノズルと引込み電極の間に配置された静
電シールドで引力電場を遮蔽することが有益である。こ
の遮蔽効果は静電シールドが引込み電極を取り囲むこと
が最も有効である。静電シールドは引込み電極の縦軸を
回転対称状に取り囲むことが有益である。この場合、引
力電場を引込み電極の縦軸に回転対称状に発生すること
ができ、全ての発生したサンプル分子イオンをこの縦軸
の方向に加速させる。
【0014】また、静電シールドを例えば格子のように
設計されることにより、キャリヤ−ガス粒子の広範囲な
通過を可能にすることが好ましい。このようにして、中
性キャリヤ−ガス粒子の、キャリヤ−ガス流と引込み電
極の間の領域への進入又は静電シールド上で反射した後
の引込み電極への不都合な進入の危険が減らされる。ノ
ズルによって生じる何らかの歪みから引力電場を全体的
に保護するため、静電シールドが、引込み電極と共に引
力電場を発生する対向電極をさらに取り囲むことが好ま
しい。
【0015】また、入口開口部を通って静電シールドに
入って出口開口部を通って静電シールドから出るキャリ
ヤ−ガス流によって、キャリヤ−ガス流と引込み電極の
間の領域への又は引込み電極へのキャリヤ−ガス粒子の
全ての不都合な散乱を首尾よく防ぐことができる。引込
み電極に本質的に対称な対向電極を用い、キャリヤ−ガ
ス流の軸を通って広がる平面に本質的に反対称(antisym
metric) な引力電場を発生させることが好ましい。
【0016】入口開口部を有する対向電極によって引力
電場が発生し、サンプル分子のイオン化の際に離れた電
子が、入口開口部を通って対向電極に引力電場によって
引込まれることが好ましい。このことは、対向電極の方
に加速されるこれらの電子が、本来質量分析計に入る原
子又はイオンに対向電極の表面の外で衝突し、又はキャ
リヤ−ガス分子をイオン化させ、このようにサンプル分
子の検出を妨害することを大幅に防ぐことを意味する。
【0017】また、引力電場が、サンプル分子イオンを
イオン化ゾーンから、引込み電極の縦軸上の引込み電極
内部の共通交点で実質的に交わる経路上に導くことが有
益である。このことは、サンプル分子イオンの全経路
が、空間的に狭く限られ、必要により適当なイオン光学
的手段によって質量分析計の中に導かれることができる
領域を通って延びることを確保する。
【0018】最適なイオン光学的像処理のためには、サ
ンプル分子のイオン化は質量分析計の軸の上又はその近
くで生じることが好ましい。特に好ましくは、交点を通
って延びない経路の分子を、開口間仕切によって質量分
析計から別離する。このようにして、中性キャリヤ−ガ
ス粒子又はサンプル分子が質量分析計の中に拡散するこ
とによる質量分析計の真空の全ての悪化が防止され、散
乱によって前記経路から逸脱するサンプル分子イオンに
よって生じる妨害が回避される。
【0019】イオン化ゾーンと引込み電極の間の引力電
場の等電位面の曲率を高めるために引込み電極と同軸で
大地電位の電場形成電極が好都合に提供された場合、こ
の程度により、イオン化ゾーンの端部領域から引込み電
極の縦軸に直角な方向に延びるサンプル分子についても
引込み電極の入口開口部の方向に加速されることができ
る。
【0020】質量分析計に入るイオンビームの開きは、
質量分析計に引き込まれるサンプル分子イオンがイオン
光学的手段によって質量分析計の軸に本質的に平行な経
路に導かれると、さらに低下する。引力電場が、サンプ
ル分子をイオン化ゾーンから、電極の内部の引込み電極
の縦軸上の実質的に共通交点で交差する経路に導くと
き、及び焦点がサンプル分子イオンの経路の交点に一致
するようにイオン光学的手段を引込み電極と質量分析計
の間に配置したとき、サンプル分子イオンの経路のこの
ような平行化が特に簡単な仕方で可能であり、イオン光
学的手段が、そのイオン光学的装置の焦点を通って移動
するイオンを、そのイオン光学的軸に平行な経路に導く
ためである。
【0021】イオン質量の検出のために使用されるタイ
プの質量分析計について、これまでは細目が提供されて
いない。原理的に、イオン質量の分析について、任意の
所望の質量分析計を使用することができる。ここで、質
量分析計としてリフレクトロン(reflectron)を使用する
ことが特に好ましい。このリフレクトロンは時間依存飛
行式(time-of-flight)質量分析計であり、質量分析計に
進入したイオンは先ず無電場(field-free)領域を一定速
度で通過し、次いで逆転位置でその運動方向が逆になる
まで減速場中で減速され、次いでそのイオンは再度加速
されて元の速度であるが逆方向で減速場を離れ、そのイ
オンは、再度無電場領域を一定速度で通過するときに検
出器によって最終的に検出される。
【0022】リフレクトロンの原理は、同じ質量を有す
るけれどリフレクトロンの入口で速度が違うイオンは、
質量分析計の入口開口部から検出器までの必要飛行時間
が本質的に同じであるといった長所を提供する。比較的
高い入口速度を有するイオンは無電場領域を通過するに
比較的短い時間を必要とするが、反対に、減速場で比較
的長い時間留まり、これは最初は比較的遅いイオンと同
じ時間的ずれで、比較的高い入口速度から減速されるた
めである。
【0023】無電場領域で覆われる距離が減速場の強度
と適当に整合した場合、イオン入口速度の領域での全飛
行時間は、この速度に僅かに依存するに過ぎないことが
可能である。このことは、イオン化ゾーンが大きな範囲
を有し、このためサンプル分子イオンが引力電場から異
なるエネルギーを吸収しても、高い質量分解能がやはり
得られることを意味する。即ち、引力電場の電界線にそ
ってイオン化ゾーンのサイズが大きくされることがで
き、その結果、イオン化サンプル分子の数、従ってサン
プル分子を検出するプロセス感度が高められる。
【0024】本発明の好ましい態様において、非導電性
材料で作成されたノズルが使用のために提供される。こ
のようなノズルは、導電性材料から作成されたノズルよ
りも引力電場を歪める程度が少ない。また、本発明の目
的は、キャリヤ−ガス中のサンプル分子を検出するため
の装置によって達成され、この装置は、キャリヤ−ガス
の真空への膨張によりキャリヤ−ガスの発散流を発生す
るノズル、光子の吸収によりキャリヤ−ガス流のイオン
化ゾーン中でサンプル分子イオンを形成するためのサン
プル分子の選択的イオン化手段、質量分析計、及び引込
み電極を用いて質量分析計中にサンプル分子イオンを引
き込むための引力電場を発生する手段を含み、イオン化
ゾーンは、キャリヤ−ガス流について定められる連続体
ゾーン(キャリヤ−ガス温度はノズル出口開口部からの
距離(x)が長くなるにつれてと低下する)とキャリヤ
−ガス流について定められる分子ビームゾーン(キャリ
ヤ−ガス温度はノズル出口開口部からの距離(x)がさ
らに長くなっても本質的にそれ以上低下しない)との境
界の近くに設定される。
【0025】本発明の装置は、キャリヤ−ガスの連続体
ゾーンと分子ビームゾーンの間の境界付近でサンプル分
子イオン化が生じ、そこで選択的光イオン化に必要な出
来るだけ大きなキャリヤ−ガス降温が達成され、キャリ
ヤ−ガス流の発散に付随的なキャリヤ−ガス密度のさら
なる低下が不可避でないといった長所を提供する。本発
明の装置の有益な開発は請求項24〜37、40〜47
の主題であり、その効果は、請求項2〜22に関連して
上記に説明されている。
【0026】請求項38による本発明の装置の開発は、
引込み電極の外面の外でイオンによって衝撃を受け、そ
れによってイオン化した粒子が、イオン化ゾーンの方向
に加速されずにこのゾーンの後ろに導かれるといった長
所を提供する。また、このことは、引込み電極の外で衝
撃を受けた粒子が、キャリヤ−ガス粒子、キャリヤ−ガ
ス粒子分解部分、又はサンプル分子をイオン化したとき
に生じる可能性がある妨害作用を低下させる。
【0027】請求項39による本発明の装置の開発は、
サンプル分子のイオン化の際に放出された電子によって
対向電極の外面の外で場合により衝撃を受けてそれによ
りイオン化された粒子が、対向電極と引込み電極の間に
配置されたイオン化ゾーンと引込み電極の方向に加速さ
れず、それらの後方に導かれるといった長所を有する。
このことは、対向電極から出た粒子が質量分析計に進入
し、キャリヤ−ガス粒子又はサンプル分子分解部分をイ
オン化するときに生じることがある妨害作用を低下させ
る。
【0028】本発明のこの他の特徴と長所は、次の説明
と、1つの態様を示す図面によって明らかになるであろ
う。
【0029】
【発明の実施の形態及び実施例】図1に示し、全体を10
と示したキャリヤ−ガス中のサンプル分子を検出するた
めの装置は、パイプ又は管の十字形の真空チャンバー12
を備える。この十字パイプは、例えば垂直方向の軸15を
有する第1パイプ14、及び軸15に直角な向きの軸17を有
する第2パイプ16を備え、第1パイプ14の軸15と第2パ
イプ16の軸17は、中央領域18が両パイプ14と16の内部に
存在して形成されるように交差する。
【0030】中央領域18から上に延びる第1パイプ14の
上側区画20は、第1パイプ14と同軸でその直径は第1パ
イプより大きい円柱状カバー22によって閉じられる。カ
バー22の端面は第1パイプ14から離れているため、カバ
ー22は例えば4本の円柱状支持棒24を支え、支持棒24の
軸は第1パイプ14の軸15と平行に向き、カバー22の周囲
近くに第1パイプ14の軸15から同じ距離で、その軸に対
してそれぞれ90°の角度で開いて配置されている。各
々の支持棒24はそれと同軸なガイド棒26を支持し、その
直径は支持棒24の直径より小さく、ガイド棒の各々は、
第1パイプ14に同軸な締め付けリング28の外壁に取り付
けられた締め付けブロック30内の穴を通る。
【0031】締め付けブロック30はガイド棒26に接触し
て上下に滑ることができ、各々は固定ネジ32で垂直位置
に固定されることができる。ガイド棒26による締め付け
ブロック30の案内により、締め付けブロック30が互いに
常に同じ高さに位置し、締め付けリング28の軸が垂直に
向くことが確保される。第1パイプ14に同軸な中空円筒
状ベローズ34が、その上端が締め付けリング28の下面に
対して気密にして開口部を有して適所に固定され、その
下端がカバー22の上面に対して気密にして開口部を有し
て適所に固定される。ベローズ34の壁は、少なくとも部
分的に曲げられて弾性材料を形成し、その結果、曲げ部
分を引張る又はそれらを一緒に圧縮したとき、ベローズ
34の高さは締め付けリング28の位置によって変化するこ
とができる。
【0032】また、締め付けリング28は円形カバープレ
ート36を支持し、この円形カバープレート36同軸であっ
て直径が若干小さく、支持パイプ38の上端を閉じる。こ
の支持パイプ38は、カバープレート36と同軸でそれより
直径が小さく、カバープレート36の下面から下方に延
び、締め付けリング28を通り、さらにベローズ34、カバ
ー22の開口部、及び第1パイプ14の上部20を通り、中央
領域18の上端に近い中央領域14で終わる。
【0033】支持パイプ38は、その内部に配置されたバ
ルブノズル40を下端にて支持する。バルブノズル40の底
部を形成する円板状出口プレート42は、支持パイプ38の
下端と同じ高さであり、支持パイプ38を閉鎖する。ま
た、出口プレート42は、例えば直径0.5mmを有する
バルブノズル40の中央の出口開口部44を有する。
【0034】バルブノズル40は、調節可能なサイクルで
バルブノズル40を開閉することができる制御デバイス
(図示せず)に、制御ライン(図示せず)によって接続
される。バルブノズル40の入口開口部は、支持パイプ38
と同軸のパイプ状供給ライン46によってキャリヤ−ガス
溜(図示せず)に接続される。
【0035】中央領域18から下方に延びる第1パイプ14
の下側区画48は、下端50で第1真空ポンプ(図示せず)
のサクション部に接続される。中央領域18から右に延び
る第2パイプ16の右手区画52は、第2パイプ16にフラン
ジ接続したリフレクトロン質量分析計56の端壁54によっ
て右手端部で閉じられる。
【0036】リフレクトロン56は、第2パイプ16と同軸
で同じ直径を有し、端壁54から離れた端壁60によって閉
じられる真空パイプ58を備える。真空パイプ58と同心で
あって真空パイプ38より若干小さい直径を有する複数の
リング状減速電極62が、端壁60側の真空パイプ58の半分
の中に配置される。端壁54に面する真空パイプ58の半分
領域において、軸が垂直に向いたポンプパイプ64が真空
パイプ58の中に開口する。ポンプパイプ64は、下端65で
第2真空ポンプ(図示せず)のサクション部分に接続す
る。
【0037】第2パイプ16に面する側の端壁54は、第2
パイプ16と同心でそれより小さい直径を有する検出パイ
プ66を支持する。真空チャンバー12の中に突き出る検出
パイプ端部は閉じられ、検出パイプ66の中に配置された
リング状イオン検出器67を保持し、検出パイプ66はその
端部が端壁54を貫いて真空パイプ58を開口し、リフレク
トロン56に面する。
【0038】図2に示すように、検出パイプ66の閉鎖端
部とリング状イオン検出器67のリング状開口部に侵入パ
イプ68が侵入し、侵入パイプ68は検出パイプ66に同軸
で、イオンビームが真空チャンバー12から検出パイプ66
に入り込むことを可能にする。真空チャンバー12の中に
配置され侵入パイプ68の端部は、それと同軸のイオンア
インゼルレンズ(ion einzel lens)69 に取り囲まれ、こ
のイオンアインゼルレンズ69は、両端が開いた中空円筒
状であり、検出パイプ66に向いた端部に外側に出張った
カラー69a を備え、検出パイプ66から離れた端部に内側
に出張ったカラー69b を備える。
【0039】イオンアインゼルレンズ69のイオン光学的
軸は、侵入パイプ68の軸と一致する。イオンアインゼル
レンズ69は、出鼻形の引込み電極71の中空部分70の開放
端部に取り囲まれ、この部分は侵入パイプ68と同軸であ
る。中空円筒状区画70は、例えば1.3cmの外径を有
し、内側に出張ったカラー72を備え、カラー72の内径
は、カラー69b の内径と侵入パイプ68の内径に一致し、
カラー69b からカラー72の距離は、真空チャンバー12内
に配置された侵入パイプ68の端部とカラー69b の距離に
一致する。このことは、イオンアインゼルレンズ69の電
場が、イオン光軸に垂直な向きでリング69b と交差する
面に対して本質的に反対称であることを保証する。
【0040】さらに、中空円筒状区画70と同軸の開口間
仕切73がこの区画内に配置され、その円形区画の開口の
中に、イオンアインゼルレンズ69の焦点74がある。イオ
ンアインゼルレンズ69から遠い中空円筒区画70の端部
は、この区画に同軸の出鼻形引込み電極71の錐台形(fru
stum-shaped)チップ76によって閉じられる。このチップ
は、イオンビーム通過用の中央の入口孔78を有し、その
直径は、中空円筒状区画70から遠い錐台形チップ76の端
面直径に一致する。
【0041】また、引込み電極71の中空円筒状区画70
は、中空円筒状区画70の外径より若干大きい内径を有す
る中空円筒状電場形成電極80によって囲まれる。図1に
示すように、真空チャンバー12の中央領域18から左に延
びる第2パイプ16の左手区画82は、円板状カバー84によ
って左手端部で閉じられる。真空チャンバー12に向いた
カバー84の内側は、図2に示すように、第2パイプ16に
同軸な従って引込み電極71にも同軸で、引込み電極71の
中空円筒区画70と同じ直径を有する対向電極88の中空円
筒状区画86を支持する。
【0042】カバー84から遠い端部で、対向電極88の錐
台形チップ90によって中空円筒状区画86が閉じられる。
錐台形チップ90は構造が引込み電極71の錐台形チップ76
と同じであり、従って中央孔92もまた有し、その直径
は、中空円筒区画86から遠い錐台形チップ90の端面の直
径に一致する。また、対向電極88の中空円筒区画86は、
それと同心でその直径が電場形成電極80に一致する中空
円筒電場形成電極94に囲まれる。
【0043】引込み電極71の錐台形チップ76と対向電極
88の錐台形チップ90は、第1パイプの軸15に関して互い
に対称に配置される。引込み電極71、対向電極88、及び
電場形成電極80と94は、それらと同軸の中空円筒静電シ
ールド96によって取り囲まれ、中空円筒静電シールド96
は、カバー84と侵入パイプ66のベースに支持され、その
ケーシングは導電性材料で作成された格子で形成され
る。
【0044】中央領域18の中で、静電シールド96は、キ
ャリヤ−ガス流のための本質的に円形の入口開口部98
(バルブノズル40に面し、第1パイプ14の軸15と同
心)、キャリヤ−ガス流のための本質的に円形の出口開
口部98(第1パイプ14の下側区画に面し、同様に第1パ
イプ14の軸15と同心)、レーザービームのための本質的
に円形の入口開口部102 (第1パイプ14の軸15と第2パ
イプ16の軸17の両方に直角な向きの軸106 と同心)、及
びレーザービームのための本質的に円形の出口開口部10
4 (入口開口部の反対側に位置し、同様に軸106 と同
心)を有する。
【0045】軸106 は、パルスレーザー108 (真空チャ
ンバー12の外に配置)の光軸であり、そのレーザービー
ム110 は、レンズ114 (レーザー108 と光軸106 上の窓
112の間に配置)によって焦点116 (軸15、17、及び106
の交点に位置する)に集められた後、真空チャンバー1
2の壁の中の窓112 を通過する。焦点116 を通った後、
レーザービーム110 (この段階では発散性)は、第1窓
112 の向かい側に位置する第2窓118 を通って再び真空
チャンバー12を出る。
【0046】パルスレーザー108 は、バルブノズル40内
の制御装置(図示せず)によって制御され、バルブノズ
ル40と同調させることができる。さらに、例えば210
〜400nmのような特定の波長範囲内でレーザー108
は同調されることができ、一般に、約106 W/cm2
の出力密度で例えば1〜3mJのパルスエネルギーを供
給する。
【0047】本発明の方法は、キャリヤ−ガス中のサン
プル分子を検出するための本発明の装置を用い、次のよ
うにして実施される。最初に、真空チャンバー12が第1
真空ポンプによって、真空パイプ58が第2真空ポンプに
よって一般にそれぞれ約10-4Pa(10-6ミリバー
ル)の圧力まで排気される。
【0048】検出すべきサンプル分子を含められたキャ
リヤ−ガス(例、アルゴン)が、キャリヤ−ガス溜(図
示せず)の中に用意される。次いでこのキャリヤ−ガス
は、チューブ状供給ライン46を満たす。次いで制御装置
(図示せず)によってバルブノズル40を開ける。すると
直ぐに供給ライン46の圧力P0 (例、1.013×10
5 Pa(1気圧))のキャリヤ−ガスが、直径D(例、
0.5mm)のバルブノズル40の出口開口部44を通って
真空チャンバー12に流出し、それによって第1パイプ14
の軸15と同軸で錐台形に広がるキャリヤ−ガス流120 が
真空チャンバー12内で発生する。
【0049】このキャリヤ−ガス流120 は、出口開口部
44からxT の距離の遠くまで延びる連続体ゾーン122
と、連続体ゾーン122 に続く出口開口部44からさらに長
い距離xの分子ビームゾーン124 からなる。連続体ゾー
ン122 は、このゾーン内において距離xが長くなるにつ
れて、キャリヤ−ガス及びサンプル分子の流体温度が低
下する特徴がある。このサンプル分子の冷却は共鳴促進
多数光子イオン化(resonance enhanced multiphoton io
nization) の適用のために望ましく、理由は、並進相当
温度が約1Kに、回転相当温度が数Kに到達しないとサ
ンプル分子が適切な選択性で共鳴的に励起されることが
できないためである。
【0050】ここで、所定の距離xT に達すれば、キャ
リヤ−ガス粒子だけでなくサンプル分子も最低温度に到
達する。一定温度であることによって特徴づけられる分
子ビームゾーン124 において、出口開口部44からの距離
xがさらに長くなってもキャリヤ−ガス流120 の密度の
みが変化するに過ぎず、即ちこの密度は、キャリヤ−ガ
ス流120 の円錐形発散によって距離xの二乗に逆比例し
て低下する。
【0051】しかしながら、キャリヤ−ガスとそれに付
随したサンプル分子の密度のこのような低下は望ましく
なく、理由は、検出感度は検出される分子の密度に本質
的に比例するためである。距離xT から離れるほど、キ
ャリヤ−ガス流120 は分析目的にとって結果的に次第に
不都合になる。
【0052】ここで、最適条件は距離xT の周りに広が
り、従ってサンプル分子のイオン化は、この距離の近く
のゾーンで好適に実施される。この目的のため、レーザ
ービーム110 の焦点116 がバルブノズル40の出口開口部
44から約xT の距離を有するまで、あるいは言い換えれ
ば、焦点116 の付近のイオン化ゾーン126 が、キャリヤ
−ガス流120 の連続体ゾーン122 と分子ビームゾーン12
4 の間の境界付近に位置するまで、締め付けリング28及
びカバープレート36、支持パイプ38、及び最後にバルブ
ノズル40が垂直方向に配置される。
【0053】ノズル40は、静電シールド96に殆ど触れる
まで下方に配置することができる。これが例えば4cm
の外径を有するならば、ノズル40の出口開口部44と焦点
116の間の距離はおよそ2cmまで減らすことができ
る。最適距離xT は、バルブノズル40を移動させ、リフ
レクトロン56によって発生したイオン信号の変化を観察
することによって実験的に求めるか、又は気体力学の検
討から理論的に算出することができる。
【0054】AndersonとFennによると、ノズル40を通過
する膨張の間に達することができる最終マッハ数M
T は、アルゴンのような単原子ガスについては、次式の
ように、ノズル直径D(cm)及びノズルに適用される
圧力P0 (気圧)に依存する(参照文献として、例えば
S.R. Goatesと C.H. Lin, Applied Spectroscopy Revi
ews,25巻、81〜126 頁)。 MT = 133(P0 D)0.4 (1) マッハ数は、局所的な流速と局所的な音速の比である。
次式によってノズル40の出口開口部からの距離xと関係
づけられ、 M = A(x/D)a-1 (2) ここで、例えばアルゴンやヘリウムのような単原子キャ
リヤ−ガスの場合、断熱指数aは5/3、比例定数Aは
3.26である。
【0055】最終マッハ数MT に到達する距離xT は、
それ以降で冷却が生じない距離に一致する。これは式
(2)のマッハ数Mに最終マッハ数MT を代入し、MT
の式(1)の右辺に置き換えることによって求められ
る。この結果、次式が得られる。 xT = 260.6P0 0.6D1.6 ここで、P0 は気圧、Dはcmで表され、xT はcmで
与えられる。ノズルに適用する1.013×105 Pa
(1気圧)の圧力と0.05cmのノズル直径におい
て、例えばアルゴンやヘリウムのような単原子キャリヤ
−ガスでは約2.2cmの最適距離xT が得られる。
【0056】イオン化ゾーン126 と出口開口部44の間の
このような狭い距離は、通常の質量分析計では実現不可
能であり、これはイオンを引き込むために使用される平
らなイオン格子が、それ自身で既に少なくとも3cmの
横の広がりを有するためである。真空チャンバー12の真
空度を高めるために付加的にスキマーを取り付けた場
合、イオン化ゾーン126 と出口開口部44の間にさらに距
離を必要とする。
【0057】これに対し、キャリヤ−ガス中のサンプル
分子を検出するための本発明の装置10の前記の態様にお
いて、イオン化ゾーン126 と出口開口部44の間の下方距
離は、容易に2cm以下に下げることができる中空円筒
静電シールド96の半径のみによって本質的に制限され
る。このことは、ノズル40の出口開口部44から平均距離
xのイオン化ゾーン126 を、最適距離xT に等しく又は
少なくとも近くに配置可能であることを意味する。
【0058】アルゴンキャリヤ−ガスについて、例えば
100μ秒のノズル開口時間の後、キャリヤ−ガス流12
0 は定常流を形成する。それと同時に制御装置(図示せ
ず)によってレーザー108 のレーザーパルスが作動し、
タイマー(図示せず)がリセットされ、スタートする。
レーザービーム110 が集中する焦点116 の近辺のイオン
化ゾーン126 において、共鳴促進多数光子イオン化(REM
PI) によってサンプル分子のイオン化がキャリヤ−ガス
流120 にそって起こり、適当なエネルギーを有する1以
上の光子を吸収するごとに励起状態に転移し、次いでさ
らに光子(又はさらに複数の光子)を吸収することによ
ってその状態からイオン化され、サンプル分子イオンが
生成する。
【0059】また、この光イオン化は、焦点近辺にない
レーザービームによって生じることもあり、それによっ
てイオン化ゾーン126 の大きさの増加と、付随的な検出
プロセスの感度の増加が得られる。また、検出感度は、
イオン化ゾーン126 のレーザーエネルギー密度の減少に
よって高められる。ここで、サンプル分子の適度なイオ
ン化確率を確保するため、エネルギー密度を過度に下げ
ないように留意すべきである。
【0060】イオン化ゾーン126 のサンプル分子は大幅
に、即ち並進温度で約1K、回転温度で数Kまで冷却さ
れるため、励起分子状態に転移させるに必要な光子エネ
ルギーは狭い範囲に限定され、従って、転移に必要なエ
ネルギーが光子エネルギー又はその小さなその整数倍か
ら外れると、直ちに励起状態への転移確率従ってサンプ
ル分子イオン化確率は大きく低下する。
【0061】転移エネルギーは分子に固有であるため、
例えば同じ質量を有する別なアイソマーが、同調可能な
レーザー108 の波長変化によって選択的にイオン化され
ることがある。生成したサンプル分子イオンは、引力電
場によってキャリヤ−ガス流120 から外に引張られ、即
ち、本質的にその軸の直角方向に、入口孔78を通って引
込み電極71の中に引張られる。図2は、引力電場の等電
位面128 を数本の線で、等電位面128 と交わるイオン経
路130 を数本の線で示している。
【0062】引込み電極71と対向電極88の共通縦軸に回
転対称で、キャリヤ−ガス流120 の軸を通るこの縦軸に
直角に広がる面に反対称な引力電場が、絶対値が同じで
あるが符号が逆の電位を有する引込み電極71と対向電極
88によって発生する。引き続き正のサンプル分子イオン
が光イオン化の際に発生すると考えられる。この場合、
引込み電極71は負の電位を有し、対向電極88は正の電位
を有しなければならない。
【0063】サンプル分子のイオン化の間に電子が放出
される。これらの電子の殆どは、引力電場によって中央
孔92を通って対向電極88の中に引き込まれ、このため対
向電極88の表面の外の粒子と全く衝突しない。対向電極
88は、その表面の垂線が引込み電極71の方に向いた外面
を有しないため、円錐チップ90の外側表面に電子衝突を
受けることによってイオン化されて表面の外に出たイオ
ン化粒子は、イオン化ゾーン126 又は引込み電極71の方
に移動せずに、本質的に静電シールド96の方に引力電場
によって加速され、この結果、対向電極88から発したこ
れらの粒子は、リフレクトロン56又はキャリヤ−ガス流
120 に到達せず、キャリヤ−ガス粒子又は分解キャリヤ
−ガス粒子、又はサンプル分子をイオン化させるような
妨害を生じさせることはない。
【0064】同様に、引込み電極71は、その表面の垂線
がイオン化ゾーン126 の方に向いた外面を有しないた
め、円錐チップ90の外側表面にイオン衝突を受けること
によってイオン化されて表面の外に出たイオン化粒子
は、イオン化ゾーン126 の方に移動せずに、本質的に静
電シールド96の方に引力電場によって加速され、この結
果、引込み電極7188から発したこれらの粒子はキャリヤ
−ガス流120 に到達せず、キャリヤ−ガス粒子又は分解
キャリヤ−ガス粒子、又はサンプル分子をイオン化させ
るような妨害を生じさせることはない。
【0065】大地電位の電場形成電極80と94によって、
引込み電極71と電場形成電極80の間、及び対向電極88と
電場形成電極94の間のの等電位面128 は圧縮され、それ
ぞれ錐台形チップ76と90の領域のみが放射状に広がるこ
とができる。このことは、引込み電極71と対向電極88の
共通縦軸の領域に強い曲率の等電位面128 をもたらし、
またこのことは、イオン化ゾーン126 のエッジ領域から
のサンプル分子イオンのイオン経路130 が、この縦軸の
方向にかなりの程度で移行するといった長所を有し、こ
のためサンプル分子イオンが入口孔78を通って引込み電
極の内部に入る。
【0066】引力電場の回転対称により、イオン経路13
0 は、引込み電極内の引込み電極71の縦軸上の共通交点
で交わる。静電シールド96は、ノズル40が引力電場の回
転対称性を損なうことを防止する。静電シールド96、引
込み電極に対称な対向電極88、及び電場形成電極80と94
を使用する長所が、本発明の装置10の別な態様による縦
区画を示す図3と、図2を比較することにより特に明確
になる。この態様において、静電シールド96と電場形成
電極80と94が省略され、引込み電極71と対称でない円板
形の対向電極88が使用されている。その他は、前記の本
発明の装置10の態様に同じである。
【0067】図3においては等電位ライン128 が回転対
称に広がらないことが明確に分かる。このため、イオン
経路130 もまた引込み電極71の縦軸の周りに対称になら
ず、ある条件によってはサンプル分子イオンがイオン検
出器67に到達せず、又はリフレクトロン56の入口パイプ
56にも到達しないことに帰着することがある。これに対
し、図1と2に示した態様において、引力電場に応じた
設計により、イオン経路130 が、引込み電極71の縦軸上
の本質的に一点で、即ちイオンアインゼルレンズ69の焦
点で交わるようにすることができる。焦点74から出たイ
オン経路130 は、その先の過程において、図2にいくつ
かの等電位面131 を備えて表すイオンアインゼルレンズ
69の電場によって入口パイプ68の軸に従ってリフレクト
ロン56の軸に平行にされる。
【0068】焦点74を通らず、従ってイオンアインゼル
レンズ69によってリフレクトロン56の軸に平行にされな
かったサンプル分子は、開口間仕切73によってリフレク
トロン56入口パイプ68に近づけなくされる。また、開口
間仕切73は、キャリヤ−ガス流120 又は真空チャンバー
12中の残存ガスの中性粒子が引込み電極71を通ってリフ
レクトロン56に入り込んでそこの真空を悪くするような
中性粒子を僅かだけにさせるように設計することができ
る。
【0069】イオンアインゼルレンズ69によるイオン経
路130 の約平行化は、イオンゾーン126 の広がりが、キ
ャリヤ−ガス流120 軸にそってだけでなくレンズビーム
110の光軸にそって増加することを可能にし、従って、
装置10の感度が、入口パイプ68を通ってリフレクトロン
56に受入れられるイオンビームの発散が過大でなくても
高められることを可能にする。
【0070】入口パイプ68を通ってリフレクトロン56に
入ったサンプル分子イオンは、最初は一定速度で検出パ
イプ66を、次いで真空チャンバー12に向いた真空パイプ
58の半分の中の無電場領域を走行する。この距離を飛行
するに必要な時間は、サンプル分子イオンが引力電場内
の加速によって得た速度に逆比例し、従ってサンプル分
子イオンの質量が高くなると増加する。
【0071】無電場(field-free)領域の飛行の後、サン
プル分子イオンは減速電極62の間に達し、その正の電位
は、真空チャンバー12からの距離が増すと各々の減速電
極62と隣の減速電極62で段階的に高くなり、このように
減速電極62は進入するサンプル分子イオンに対して一緒
に減速電場を発生する。この減速電場において、サンプ
ル分子イオンは、逆転箇所に達するまで減速され、次い
でその箇所から検出パイプ66の方向に再度加速され、減
速電場に進入したと同じ速度であるが逆方向で減速電場
を再び離れる。ここでも減速電場内の滞留時間はサンプ
ル分子イオンの質量が大きいと長い。
【0072】サンプル分子イオンは一般に、リフレクト
ロン56の軸に対して直角な僅かではあるが極小ではない
速度成分を有するため、イオン経路130 は厳密には反転
せず、サンプル分子イオンは、真空チャンバー12に面し
た真空パイプ58の半分の無電場領域と検出パイプ66を一
定速度で通過した後、瞬間的イオン流に比例する時間変
換電気イオン信号を供給するイオン検出器67に達する。
このイオン信号を、レーザーパルスの始動より経過した
時間に対応させ、タイマーを利用して測定することによ
り、イオン信号とサンプル分子イオンの全飛行時間との
関係を求めることができる。このサンプル分子イオンの
全飛行時間は、その質量の平方根に比例する。
【0073】信号/ノイズの比を改良するため、多数の
ノズルパルス又はレーザーパルスについて求められたイ
オン信号の応答時間が平均される。図4は、本発明の装
置10を用いて上記の仕方で得られた2,5-ジクロロトルエ
ンの共鳴イオン信号飛行時間スペクトル132 と、同様に
2,5-ジクロロトルエンについて得られた非共鳴イオン信
号飛行時間スペクトル134 を示す。
【0074】共鳴スペクトル132 は、2,5-ジクロロトル
エンのイオン化確率が高い279.6nmのレーザー波
長を記録した。イオン化されたサンプル分子イオンは、
イオン検出器67において、それぞれ160、162、1
64の原子単位を有する分子イオン質量に換算される3
種類の異なる飛行時間の明瞭なピークを有するイオン信
号を発生した。これらの質量は、同位体35ClのCl原
子を2個有する2,5-ジクロロトルエン(160原子単
位)、同位体35Clと37ClのClをそれぞれ1つ有す
る(162原子単位)もの、同位体37ClのCl原子を
2個有する(164原子単位)ものに対応した。
【0075】非共鳴スペクトル134 は279.5nmの
レーザー波長を記録した。サンプル分子の光転移の鋭い
鮮明度(definition)のため、この波長での2,5-ジクロロ
トルエンのイオン化確率は既に無限小であり、このため
サンプル分子は全くイオン化されず、イオン検出器67に
よって供給されるイオン信号はバックグラウンドに一致
するに過ぎない。
【0076】選択的イオン化と質量測定の組み合わせに
より、アイソマーだけでなく同位体もまた相互に独立し
て検出することができる。例えば有機化合物のアイソマ
ーは毒性が互いに明確に異なることがあり、このことが
決定的に重要な場合がある。特定の用途に関係するガス
混合物のスペクトル資料を系統的に収集することによ
り、検出すべきサンプル分子の種類を適当な感度で且つ
妨害なしに測定することができるレーザー波長を決める
ことができる。このことは、利用できるレーザーシステ
ムの同調範囲にある波長が、光イオン化のために選択で
きることを意味する。
【0077】適切なサンプル採取手段や必要によりサン
プル富化システムを併用することにより、本発明の装置
10はそれぞれの用途分野に調整され、工業プロセス分
野、プロセス制御、及び環境モニター分野に有用である
ことができる。図5は、出口開口部44からのイオン化ゾ
ーン126 の平均距離xが小さくなると、共鳴イオン信号
の強度が大きく増加する様子を明瞭に示す。四角は測定
点を表し、実線はx-2に比例した理論値に相当する。
【0078】図6は、図5と同じ測定点を示し(二
乗)、イオン信号を、出口開口部44からイオン化ゾーン
126 までの距離の二乗平均値の逆数に対してプロットし
たものである。このグラフにおいて、直線はx-2に比例
した理論値に相当する。このことから、測定値の点は実
際上直線の近くに位置し、感度の増加は上記の物理的効
果に起因すべきであり、例えば比較的短い距離xにおけ
るキャリヤ−ガス流の高密度によるキャリヤ−ガス粒子
の比較的高い散乱によるような妨害作用によって損なわ
れていないことが結論づけられる。
【0079】最後の図7は、2.5cmのノズル40の出
口開口部44からのイオン化ゾーン126 の距離における、
共鳴イオン信号とジクロロトルエンのサンプル分子濃度
との関係を対数−対数プロットで示す。本発明の装置10
における検出限界は、信号/ノイズの比が1で測定時間
が10秒において0.1ppbであり、従来技術におけ
る測定装置での17ppbに対比される(参考文献、Co
olら、Ber. Bunsenges. Phys. Chem. 97巻、1993年、15
16頁)。
【0080】また、図7は、本発明の装置10が、少なく
とも4桁にわたる非常に広い濃度範囲でサンプル分子の
定量的検出を可能にすることを示している。リフレクト
ロン56は高い質量分解能を得るに特に適切であり、この
理由は、同じ質量を有するが引込み電極71から種々の距
離でイオン化され、従って引力電場から種々のエネルギ
ーを吸収したサンプル分子イオン間の飛行時間の違いを
最少限にするためである。
【0081】引込み電極71から遠い位置でイオン化さ
れ、従って引力電場によって比較的高速まで加速された
サンプル分子イオンは、引込み電極71から近い位置でイ
オン化されたサンプル分子イオンよりも短時間でリフレ
クトロン56の無電場領域の距離を通過する。その代わ
り、それらは、減速電極62によって発生した減速場内に
比較的長時間留まることが言え、その理由は、比較的高
い初期速度から反転箇所のゼロ速度まで、比較的低速の
サンプル分子と同様な遅延時間で減速されなければなら
ないためである。このことを説明するため、図1は、低
速サンプル分子の短経路130aと高速サンプル分子の長経
路130bを示す。
【0082】従って、サンプル分子によって通過される
無電場領域の距離と減速電場の強度を適当に調整するこ
とにより、サンプル分子イオンの全飛行時間が、引込み
電極71からの種々のイオン化の距離に本質的に依存しな
いようにすることができる。このことは、イオン化ゾー
ン126 の範囲をキャリヤ−ガス流120 の軸に対して横方
向に広げることを可能にし、また発生するサンプル分子
イオンの数を増加させ、従ってサンプル分子の検出感度
を高めることを可能にする。
【0083】他方で、対向電極88から発したイオンは、
引力電場内で非常に高い運動エネルギーを獲得し、リフ
レクトロン56の減速電場によって完全には減速されず、
従って反転しないため、イオン検出器67に到達しない。
イオンされていないサンプル分子を同伴するキャリヤ−
ガス流120 は、出口開口部100 と真空チャンバー12の下
側区画を通過し、必要な真空を維持するために真空チャ
ンバー12からキャリヤ−ガス分子とイオン化されていな
いサンプル分子を排気するための第1真空ポンプに流れ
る。
【0084】イオン化ゾーン126 と出口開口部44との狭
い間隔によりスキマーを省略しているため、スキマーと
ノズル40の出口開口部44の間にさらに真空ポンプを接続
することはあり得ない。第1真空ポンプがそれ自身で真
空チャンバー12の真空を維持することができるために
は、パルス作動バルブノズル40を、パルス/休止の比で
0.15未満、好ましくは0.075未満の比で操作す
ることが好ましい。
【0085】典型的に約150μ秒の開口時間のパルス
終了時に、バルブノズル40が閉じられ、イオン最長飛行
時間の終了時にタイマーが止められる。パルスの後の休
止の際、第1真空ポンプと第2真空ポンプが、真空チャ
ンバー12又は真空パイプ58から残存キャリヤ−ガス又は
サンプル分子を排気し、その後、バルブノズル40が開い
て新しい測定サイクルが開始される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキャリヤ−ガス中のサンプル分子を検
出する装置の部分的に破断した透視図である。
【図2】本発明の装置の図1の線2−2にそった縦断面
と、引力電場の等電位面を示す図である。
【図3】引込み電極に対称でない対向電極を備え、静電
シールドと電場形成電極を備えていない、本発明の装置
の1つの態様の図2に対比される図である。
【図4】2種類の波長の光子をイオン化に使用し、2,5-
ジクロロトルエンについて図1と2の本発明の装置で得
られたマススペクトルを示す図である。
【図5】イオン信号強度と、ノズル出口開口部からイオ
ン化ゾーンまでの平均距離との関係を示す図である。
【図6】イオン信号強度と、ノズル出口開口部からイオ
ン化ゾーンまでの平均距離の二乗の逆数との関係を示す
図である。
【図7】イオン信号強度と、キャリヤ−ガス中のサンプ
ル分子(ジクロロトルエン)の濃度の関係をlog−l
ogのプロットで示す図である。
【符号の説明】
10…サンプル分子分析装置 12…真空チャンバー 56…リフレクトロン 67…イオン検出器 71…引込み電極 80…電場形成電極 96…静電シールド 108…レーザー装置 126…イオン化ゾーン 130…イオン経路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項7
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項25
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項26
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項27
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項29
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハラルド オーザール ドイツ連邦共和国,73760 オストフィル デルン,レッシングシュトラーセ 3 (72)発明者 ラインホルト タンナー ドイツ連邦共和国,70191 ストゥットガ ルト,クノールシュトラーセ 26

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルを通って真空中で膨張するキャリ
    ヤ−ガスによってキャリヤ−ガスの分散流が発生し、キ
    ャリヤ−ガス流のイオン化ゾーンにおいてサンプル分子
    が光子を吸収して選択的にイオン化され、サンプル分子
    イオンが生成し、サンプル分子イオンは引力電場によっ
    て質量分析計に引き込まれ、質量分析計で測定されるキ
    ャリヤ−ガス流中のサンプル分子を検出する方法であっ
    て、キャリヤ−ガス流の連続体ゾーン(キャリヤ−ガス
    温度はノズル出口開口部からの距離(x)が長くにつれ
    低下する)、キャリヤ−ガス流の分子ビームゾーン(ノ
    ズル出口開口部からの距離(x)がさらに長くなっても
    キャリヤ−ガス温度は本質的にさらに低下することはな
    い)、及び連続体ゾーンと分子ビームゾーンの間の境界
    が求められ、サンプル分子が、連続体ゾーンと分子ビー
    ムゾーンの間の境界付近でイオン化されることを特徴と
    するサンプル分子検出方法。
  2. 【請求項2】 分子ビームゾーンと連続体ゾーンの間の
    境界の、ノズル出口開口部からの距離(xT )が求めら
    れ、サンプル分子が、ノズル出口開口部から約0.5x
    T 〜約3xT の距離(x)でイオン化されることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 サンプル分子が、ノズル出口開口部から
    約0.8xT 〜約2xT 、好ましくは約0.9xT 〜約
    1.5xT の距離(x)でイオン化されることを特徴と
    する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 サンプル分子が、ノズル出口開口部から
    約7cm未満、好ましくは約3cm未満の距離(x)で
    イオン化されることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 引力電場が、約3cm未満、好ましくは
    約2cm未満の外径を有する出鼻形引込み電極によって
    発生することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 パルス化されたノズルによってパルス化
    されたキャリヤ−ガス流が発生することを特徴とする請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 キャリヤ−ガスのパルス化された流れ
    が、約0.15未満、好ましくは約0.05未満のパル
    ス/休止の比で発生することを特徴とする請求項4に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 引力電場が、ノズルと引力電場発生引込
    み電極の間に配置された静電シールドによって遮蔽され
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 静電シールドが引込み電極を取り囲むこ
    とを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 静電シールドが引込み電極を、引込み
    電極の縦軸に回転対称に取り囲むことを特徴とする請求
    項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 静電シールドが、キャリヤ−ガス粒子
    が大量に通過することを許容することを特徴とする請求
    項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 静電シールドが、引込み電極と共に引
    力電場発生対向電極をさらに取り囲むことを特徴とする
    請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 キャリヤ−ガス流が、入口開口部を通
    って静電シールド内に入り、出口開口部を通って静電シ
    ールドから出ることを特徴とする請求項9〜12のいず
    れか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 引込み電極と、引込み電極に本質的に
    対称な対向電極によって、キャリヤ−ガス流の軸を通っ
    て広がる平面に本質的に反対称な引力電場が発生するこ
    とを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 入口開口部を備えた対向電極によって
    引力電場が発生し、サンプル分子のイオン化の際に放出
    された電子が、引力電場によって入口開口部を通って対
    向電極内に引き込まれることを特徴とする請求項1〜1
    4のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 引力電場が、サンプル分子イオンをイ
    オン化ゾーンから、引込み電極の内部の、引力電場発生
    引込み電極の縦軸上の共通交点で交わる経路に導くこと
    を特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 前記交点を通過しない経路の粒子は、
    開口間仕切によって質量分析計から排除されることを特
    徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 引力電場発生引込み電極に同軸で大地
    電位の電場形成電極が、イオン化ゾーンと引込み電極の
    間の引力電場の等電位面の曲率を高めることを特徴とす
    る請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 質量分析計内に引き込まれるサンプル
    分子が、光学的手段によって、質量分析計の軸に本質的
    に平行な経路上に導かれることを特徴とする請求項1〜
    18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 引力電場が、サンプル分子イオンをイ
    オン化ゾーンから、引込み電極の内部の、引力電場発生
    引込み電極の縦軸上の共通交点で交わる経路に導くこと
    を特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 質量分析計としてリフレクトロンを使
    用することを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項
    に記載の方法。
  22. 【請求項22】 本質的に非導電性材料で作成されたノ
    ズルを使用することを特徴とする請求項1〜21のいず
    れか1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】 真空中へのキャリヤ−ガスの膨張によ
    ってキャリヤ−ガスの発散流を発生させるノズル、キャ
    リヤ−ガス流のイオン化ゾーンにおいてサンプル分子が
    光子を吸収して選択的にイオン化されてサンプル分子イ
    オンを生成させる手段、質量分析計、及び引込み電極に
    よって質量分析計内にサンプル分子イオンを引き込む引
    力電場発生手段を含むキャリヤ−ガス中のサンプル分子
    を検出するための装置であって、イオン化ゾーン(126)
    が、キャリヤ−ガス流(120) について求められる連続体
    ゾーン(122)(キャリヤ−ガス温度はノズル(40)出口開口
    部(44)からの距離(x)が長くにつれ低下する)とキャ
    リヤ−ガス流(120) について求められる分子ビームゾー
    ン(124)(ノズル(40)出口開口部(44)からの距離(x)が
    さらに長くなってもキャリヤ−ガス温度は本質的にさら
    に低下することはない)の間の、キャリヤ−ガス流(12
    0) について求められる境界付近に配置されたことを特
    徴とするキャリヤ−ガス中のサンプル分子の検出装置。
  24. 【請求項24】 イオン化ゾーンが、ノズル(40)出口開
    口部(44)から約0.5xT 〜約3xT (xT は、連続体
    ゾーン(122) と分子ビームゾーン(124) の間の境界の、
    ノズル(40)出口開口部(44)からの距離)の距離(x)を
    有することを特徴とする請求項23に記載の装置。
  25. 【請求項25】 イオン化ゾーン(126) が、ノズル(40)
    出口開口部(44)から約0.8xT 〜約2xT 、好ましく
    は約0.9xT 〜約1.5xT の距離を有することを特
    徴とする請求項24に記載の装置。
  26. 【請求項26】 イオン化ゾーン(126) が、ノズル(40)
    出口開口部(44)から約7cm未満、好ましくは約3cm
    未満の距離(x)を有することを特徴とする請求項23
    〜25のいずれか1項に記載の装置。
  27. 【請求項27】 引力電場発生手段が、約3cm未満、
    好ましくは約2cm未満の外径を有する出鼻形引込み電
    極(71)を備えたことを特徴とする請求項23〜26のい
    ずれか1項に記載の装置。
  28. 【請求項28】 ノズル(40)が、パルス化されたキャリ
    ヤ−ガス流(120) を発生させるパルスされたノズルであ
    ることを特徴とする請求項23〜27のいずれか1項に
    記載の装置。
  29. 【請求項29】 約0.15未満、好ましくは約0.0
    5未満のパルス/休止の比でパルス化されたキャリヤ−
    ガス流(120) が、パルスされたノズル(40)によって発生
    可能であることを特徴とする請求項28に記載の装置。
  30. 【請求項30】 装置(10)が、ノズル(40)と引込み電極
    (71)の間に配置された静電シールド(96)を備えたことを
    特徴とする請求項23〜29のいずれか1項に記載の装
    置。
  31. 【請求項31】 静電シールド(96)が引込み電極(71)を
    取り囲んだことを特徴とする請求項30に記載の装置。
  32. 【請求項32】 静電シールド(96)が、引込み電極(71)
    の軸に回転対称に引込み電極(71)を取り囲んだことを特
    徴とする請求項31に記載の装置。
  33. 【請求項33】 静電シールド(96)が、キャリヤ−ガス
    粒子を大量に通過可能であることを特徴とする請求項3
    0〜32のいずれか1項に記載の装置。
  34. 【請求項34】 静電シールド(96)が、引込み電極(71)
    と共にさらに引力電場発生対向電極(88)を取り囲むこと
    を特徴とする請求項31〜33のいずれか1項に記載の
    装置。
  35. 【請求項35】 静電シールド(96)が、キャリヤ−ガス
    流(120) の入口開口部(98)と出口開口部(100) を有する
    ことを特徴とする請求項30〜34のいずれか1項に記
    載の装置。
  36. 【請求項36】 引力電場発生手段が、キャリヤ−ガス
    流(120) の軸を通って広がる平面に関し、引込み電極(7
    1)に本質的に対称な対向電極(88)を備えたことを特徴と
    する請求項23〜35のいずれか1項に記載の装置。
  37. 【請求項37】 引力電場発生手段が、サンプル分子の
    イオン化の際に放出された電子が対向電極(88)に入り込
    むための入口開口部(92)を有する対向電極(88)を備えた
    ことを特徴とする請求項23〜36のいずれか1項に記
    載の装置。
  38. 【請求項38】 引込み電極(71)が、イオン化ゾーン(1
    26) の方向の垂線を持つ外面を本質的に有しないことを
    特徴とする請求項23〜37のいずれか1項に記載の装
    置。
  39. 【請求項39】 引力電場発生手段が、引込み電極(71)
    の方向の垂線を持つ外面を本質的に有しない対向電極(8
    8)を備えたことを特徴とする請求項23〜38のいずれ
    か1項に記載の装置。
  40. 【請求項40】 引力電場が、サンプル分子イオンをイ
    オン化ゾーン(126)から、引込み電極(71)の内部の本質
    的に引込み電極(71)の縦軸上の共通交点(74)で交わる経
    路(130) に導くように、引力電場発生手段が設計された
    ことを特徴とする請求項23〜39のいずれか1項に記
    載の装置。
  41. 【請求項41】 装置(10)が、引込み電極(71)内に配置
    された開口間仕切を備え、前記間仕切が、前記交点(74)
    を通らない経路(130) を有する粒子を質量分析計(56)か
    ら排除することを特徴とする請求項40に記載の装置。
  42. 【請求項42】 引力電場発生手段が、イオン化ゾーン
    (126) と引込み電極(71)の間の引力電場の等電位面(12
    8) の曲率を高めるための、引込み電極(71)に同軸で大
    地電位の電場形成電極(80)を備えることを特徴とする請
    求項23〜41のいずれか1項に記載の装置。
  43. 【請求項43】 引力電場発生手段が、イオン化ゾーン
    (126) と対向電極(88)の間の引力電場の等電位面(128)
    の曲率を高めるための、対向電極(88)に同軸で大地電位
    の電場形成電極(94)と対向電極(88)を備えることを特徴
    とする請求項23〜42のいずれか1項に記載の装置。
  44. 【請求項44】 装置(10)が、質量分析計(56)内に引き
    込まれたサンプル分子イオンを、質量分析計(56)の軸に
    本質的に平行な経路に導くイオン光学的手段(69)を備え
    ることを特徴とする請求項23〜43のいずれか1項に
    記載の装置。
  45. 【請求項45】 引力電場がサンプル分子イオンをイオ
    ン化ゾーン(126) から、引込み電極(71)の内部の、引込
    み電極(71)の縦軸上の共通交点(74)で本質的に交わる経
    路に導くように引力電場発生手段が設計され、イオン光
    学的手段(69)が、その焦点(74)がサンプル分子イオン経
    路(130) の交点に一致するように引込み電極(71)と質量
    分析計(56)の間に配置されたことを特徴とする請求項4
    4に記載の装置。
  46. 【請求項46】 質量分析計(56)がリフレクトロンであ
    ることを特徴とする請求項23〜45のいずれか1項に
    記載の装置。
  47. 【請求項47】 ノズル(40)が、本質的に非導電性材料
    から作成されたことを特徴とする請求項23〜46のい
    ずれか1項に記載の装置。
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