JPH08224048A - 生分解性播種育苗用ポット - Google Patents
生分解性播種育苗用ポットInfo
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- JPH08224048A JPH08224048A JP7053733A JP5373395A JPH08224048A JP H08224048 A JPH08224048 A JP H08224048A JP 7053733 A JP7053733 A JP 7053733A JP 5373395 A JP5373395 A JP 5373395A JP H08224048 A JPH08224048 A JP H08224048A
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- pot
- soil
- mixture
- biodegradable
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Landscapes
- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
- Biological Depolymerization Polymers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピ−トモスの粉末と生分解性プラスチックと
の成形品により、植物に良く、工場生産に乗り商品価値
の高い自然還元形育苗用ポットを提供すること。 【構成】 乳酸系プラスチック等の脂肪族ポリエステル
類から成る生分解性プラスチック材料にピ−トモス粉末
を混合した混合物を加熱処理して成形加工し、その鉢体
要部を有孔状にしてポットを形成した。 【効果】 鉢体は、高度な成形容易性と土中還元性が得
られ、また鉢体は表面が平滑に仕上がり、適度の重量と
重心安定性が得られる。
の成形品により、植物に良く、工場生産に乗り商品価値
の高い自然還元形育苗用ポットを提供すること。 【構成】 乳酸系プラスチック等の脂肪族ポリエステル
類から成る生分解性プラスチック材料にピ−トモス粉末
を混合した混合物を加熱処理して成形加工し、その鉢体
要部を有孔状にしてポットを形成した。 【効果】 鉢体は、高度な成形容易性と土中還元性が得
られ、また鉢体は表面が平滑に仕上がり、適度の重量と
重心安定性が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は土中に分解還元する播種
育苗用ポットに係り、特に播種から育苗段階にかけて土
壌に直接、ポットごと移植しても植物成長に良く、移植
土壌にも順化することの可能な、好適な生分解性播種育
苗用のポットに関する。
育苗用ポットに係り、特に播種から育苗段階にかけて土
壌に直接、ポットごと移植しても植物成長に良く、移植
土壌にも順化することの可能な、好適な生分解性播種育
苗用のポットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に園芸用苗は、尻丸鉢、山草鉢と呼
ぶ陶器製や素焼き製の小型の鉢(以下、仮鉢という)に
一時的に適量の用土と共に、1本毎に納めて播種、育苗
を行い、その状態で市販し、適切な時期に鉢から取り出
して土壌に移植してきた。その他の仮鉢には、ポリエチ
レンのフィルム材料から鉢形に成形したポリポットがあ
り、それは素焼き製仮鉢などより軽量で水を通さず、錆
びず腐らないという特長があった。なおポリポットの大
きさは、外径50−150mm、厚さ0.2−0.4m
mである。これらを仮鉢2aと仮称する。
ぶ陶器製や素焼き製の小型の鉢(以下、仮鉢という)に
一時的に適量の用土と共に、1本毎に納めて播種、育苗
を行い、その状態で市販し、適切な時期に鉢から取り出
して土壌に移植してきた。その他の仮鉢には、ポリエチ
レンのフィルム材料から鉢形に成形したポリポットがあ
り、それは素焼き製仮鉢などより軽量で水を通さず、錆
びず腐らないという特長があった。なおポリポットの大
きさは、外径50−150mm、厚さ0.2−0.4m
mである。これらを仮鉢2aと仮称する。
【0003】図5(A)に示すように、仮鉢2aで育苗
した苗1は、培養土5の中で成長するにつれ、伸びた根
が穴6から飛び出るほか側部へ伸びる根は、壁に突き当
たって回遊する現象が生じ、水の蒸発のバランスを損な
う場合には根腐れが生じる不具合があった。そこで適当
な時期に苗1を鉢体7から取り出して、さらに広いプラ
ンタ−や大形の鉢、あるいは土壌に直接移植するように
していた。
した苗1は、培養土5の中で成長するにつれ、伸びた根
が穴6から飛び出るほか側部へ伸びる根は、壁に突き当
たって回遊する現象が生じ、水の蒸発のバランスを損な
う場合には根腐れが生じる不具合があった。そこで適当
な時期に苗1を鉢体7から取り出して、さらに広いプラ
ンタ−や大形の鉢、あるいは土壌に直接移植するように
していた。
【0004】一方、回遊現象を解決する試みとして、図
5(B)に示すように、ココナツファイバ−を素材とし
て、内側と外側が透過状態になる鉢体7に形成した仮鉢
2bが作られた。仮鉢2bに植えられた苗1は、側壁か
らも根を伸ばし、水の蒸発も損なうことが無かったの
で、根腐れ現象もなくなった。
5(B)に示すように、ココナツファイバ−を素材とし
て、内側と外側が透過状態になる鉢体7に形成した仮鉢
2bが作られた。仮鉢2bに植えられた苗1は、側壁か
らも根を伸ばし、水の蒸発も損なうことが無かったの
で、根腐れ現象もなくなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら仮鉢2b
は、輸入材から作るので入手難やコスト安定性に問題点
を持ち、また繊維素材という制約から、クッション状に
成形するので壁厚が厚くなって、外形に比べて内容量が
少なく、仕上がり表面に凹凸多く、形状のバラツキが激
しい。致命的な点は、仮鉢2bが軽いので苗が育つに従
い転倒し易い。一方、仮鉢2aは重心は安定するが、根
腐れ予防の移植作業で苗の根を切る植え傷の発生や、新
土壌での根付けの失敗など移植時に課題があった。また
用済みの仮鉢2aは、陶器製などは保存の際に重くかさ
ばって扱い難く、使い捨て用のポリポットは、土中廃棄
では腐らず、焼却処分には悪臭発生を伴う大気汚染を生
ずるなどの問題があった。
は、輸入材から作るので入手難やコスト安定性に問題点
を持ち、また繊維素材という制約から、クッション状に
成形するので壁厚が厚くなって、外形に比べて内容量が
少なく、仕上がり表面に凹凸多く、形状のバラツキが激
しい。致命的な点は、仮鉢2bが軽いので苗が育つに従
い転倒し易い。一方、仮鉢2aは重心は安定するが、根
腐れ予防の移植作業で苗の根を切る植え傷の発生や、新
土壌での根付けの失敗など移植時に課題があった。また
用済みの仮鉢2aは、陶器製などは保存の際に重くかさ
ばって扱い難く、使い捨て用のポリポットは、土中廃棄
では腐らず、焼却処分には悪臭発生を伴う大気汚染を生
ずるなどの問題があった。
【0006】本発明は、播種と育苗に好適な鉢内土壌環
境を保持し、その上、加工して単独で静置しても自立安
定性があり、加えて移植作業に代え、仮鉢ごと土壌に埋
めても鉢自体が土壌細菌や微生物により分解して土に還
元するなど、環境を損なわない特性を有し、しかも工場
生産に好適な素材特性が付与できる成形性を有し、従っ
て均一の形状により、市場価値の高くなるような、生分
解性播種育苗用ポットを提供することを目的とする。
境を保持し、その上、加工して単独で静置しても自立安
定性があり、加えて移植作業に代え、仮鉢ごと土壌に埋
めても鉢自体が土壌細菌や微生物により分解して土に還
元するなど、環境を損なわない特性を有し、しかも工場
生産に好適な素材特性が付与できる成形性を有し、従っ
て均一の形状により、市場価値の高くなるような、生分
解性播種育苗用ポットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、上記
問題点を解決するために、元来が水苔であり、長年月の
間に表土の下で自然に腐植して泥炭状化し、植物にとっ
ての有害菌が少なく、かつ保水性が高いためにそのまま
植物の用土に用いることもあるピ−トモスに着目して、
これを本発明の素材に用いたものである。即ち、本発明
に係る生分解性播種育苗用ポットは、乳酸系プラスチッ
ク等の脂肪族ポリエステル類から成る生分解性プラスチ
ックに、粒径0.1ないし0.02μmから成るピ−ト
モス粉末を重量比で5ないし60%あるいはこれに炭酸
カルシュ−ム等の酸性度調整材を加えて適宜混合して得
た混合物を加熱処理して鉢体状に成形加工し、鉢体要部
に適宜の大きさの複数個の貫通穴を設けて形成したこと
を特徴とするものである。
問題点を解決するために、元来が水苔であり、長年月の
間に表土の下で自然に腐植して泥炭状化し、植物にとっ
ての有害菌が少なく、かつ保水性が高いためにそのまま
植物の用土に用いることもあるピ−トモスに着目して、
これを本発明の素材に用いたものである。即ち、本発明
に係る生分解性播種育苗用ポットは、乳酸系プラスチッ
ク等の脂肪族ポリエステル類から成る生分解性プラスチ
ックに、粒径0.1ないし0.02μmから成るピ−ト
モス粉末を重量比で5ないし60%あるいはこれに炭酸
カルシュ−ム等の酸性度調整材を加えて適宜混合して得
た混合物を加熱処理して鉢体状に成形加工し、鉢体要部
に適宜の大きさの複数個の貫通穴を設けて形成したこと
を特徴とするものである。
【0008】そして本発明は、混合物を140ないし1
60°Cの加熱温度の下で圧縮成形加工して形成したも
のである。
60°Cの加熱温度の下で圧縮成形加工して形成したも
のである。
【0009】また本発明は、混合物を140ないし20
0°Cの加熱温度の下で溶解後、絞り成形加工して形成
したものである。
0°Cの加熱温度の下で溶解後、絞り成形加工して形成
したものである。
【0010】
【作用】ピ−トモスを粉末状にして生分解性プラスチッ
クと混合して加熱成形し、異種素材が融合、一体化して
出来上がった鉢体なので、表面仕上がりは平滑に、重量
は適度に得られ、かつ自由な成形設計によって重心が調
整できるので安定した鉢体を得ることができる。かつ低
温加熱加工なのでピ−トモスの用土特性が保持されて植
物を損なわず、保水性を確保出来ると共に、鉢体を埋設
するとき、生分解して土中に還元し、経時的に生育した
苗木だけを残して、自然環境を汚さない。
クと混合して加熱成形し、異種素材が融合、一体化して
出来上がった鉢体なので、表面仕上がりは平滑に、重量
は適度に得られ、かつ自由な成形設計によって重心が調
整できるので安定した鉢体を得ることができる。かつ低
温加熱加工なのでピ−トモスの用土特性が保持されて植
物を損なわず、保水性を確保出来ると共に、鉢体を埋設
するとき、生分解して土中に還元し、経時的に生育した
苗木だけを残して、自然環境を汚さない。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る生分解性播種育苗用ポッ
トを図1ないし図3により説明する。図1は本発明の播
種育苗用ポットの構成と加工を説明するもので、(A)
は1実施例を示す材料構成ブロック図、(B)は成形加
工の1実施例を示す工程ブロック図、(C)は別の実施
例を示す工程ブロック図、図2は同じくその構造を説明
するもので、(A)は1実施例の部分側断面を含む側面
図、(B)は第2の実施例の部分側断面を含む側面図、
(C)は第3の実施例の部分側断面を含む側面図、
(D)は第4の実施例の部分側断面を含む側面図、図3
は同じくその使用材料の素材特性を説明するもので、土
壌中における壁厚0.2cmの育苗鉢の生分解状態を示
す実験デ−タ図である。
トを図1ないし図3により説明する。図1は本発明の播
種育苗用ポットの構成と加工を説明するもので、(A)
は1実施例を示す材料構成ブロック図、(B)は成形加
工の1実施例を示す工程ブロック図、(C)は別の実施
例を示す工程ブロック図、図2は同じくその構造を説明
するもので、(A)は1実施例の部分側断面を含む側面
図、(B)は第2の実施例の部分側断面を含む側面図、
(C)は第3の実施例の部分側断面を含む側面図、
(D)は第4の実施例の部分側断面を含む側面図、図3
は同じくその使用材料の素材特性を説明するもので、土
壌中における壁厚0.2cmの育苗鉢の生分解状態を示
す実験デ−タ図である。
【0009】1実施例を示す図1(A)の播種育苗用ポ
ット2(以下、ポットという)は、分解時に炭酸ガスと
水になる脂肪族ポリエステル類4aから成る生分解性プ
ラスチック4と、ピ−トモス粉末3とを重量構成比40
対60から95対5の割合の間で、混合比を選択し合計
100とする混合物8によって構成し、それを加熱処理
して鉢体に成形加工する。このときピ−トモス粉末3
は、その粒径を0.1ないし0.02μm、好ましくは
0.05mm以下とする。ここに上記混合比は、ピ−ト
モスの重量比を成形加工面からは5%から30%、早期
生分解性を得る点からは30%から50%にすることが
望ましい。なおピ−トモス3を増量した場合、増量によ
って増える酸性度をここに記載しない炭酸カルシュ−ム
を加えることによって調整することが適当である。
ット2(以下、ポットという)は、分解時に炭酸ガスと
水になる脂肪族ポリエステル類4aから成る生分解性プ
ラスチック4と、ピ−トモス粉末3とを重量構成比40
対60から95対5の割合の間で、混合比を選択し合計
100とする混合物8によって構成し、それを加熱処理
して鉢体に成形加工する。このときピ−トモス粉末3
は、その粒径を0.1ないし0.02μm、好ましくは
0.05mm以下とする。ここに上記混合比は、ピ−ト
モスの重量比を成形加工面からは5%から30%、早期
生分解性を得る点からは30%から50%にすることが
望ましい。なおピ−トモス3を増量した場合、増量によ
って増える酸性度をここに記載しない炭酸カルシュ−ム
を加えることによって調整することが適当である。
【0010】そしてこのように調合した混合物8の成形
加工は、同図(B)に示すように、温度140ないし2
00°Cによって溶解、シ−トフィルムへの成形後、絞
り金型を用いて鉢体7に成形加工する。シ−トフィルム
への成形に当っては、二軸延伸加工や、コ−テング紙と
のラミネ−ト加工も可能である。あるいはさらに、混合
物8を、カレンダ−加工、ロ−ル成形といった製造手段
によってロ−ルフィルムに成形加工して、これを同じく
絞り金型によって鉢形7に形成する。また、同図(C)
に示すように、温度140ないし160°Cにおいて、
圧縮成形機により鉢体7を形成する。
加工は、同図(B)に示すように、温度140ないし2
00°Cによって溶解、シ−トフィルムへの成形後、絞
り金型を用いて鉢体7に成形加工する。シ−トフィルム
への成形に当っては、二軸延伸加工や、コ−テング紙と
のラミネ−ト加工も可能である。あるいはさらに、混合
物8を、カレンダ−加工、ロ−ル成形といった製造手段
によってロ−ルフィルムに成形加工して、これを同じく
絞り金型によって鉢形7に形成する。また、同図(C)
に示すように、温度140ないし160°Cにおいて、
圧縮成形機により鉢体7を形成する。
【0010】図2に示すように、本発明のポット2は、
従来形と同じく側面ほぼ逆台形をした平面丸形であり、
好適な実施例の大きさとしては、上面径50−140m
m、高さ40ないし120mm、また鉢体壁厚は0.2
ないし2.0mm、好ましくは0.4mm以下である。
同図(A)ないし(D)に示すように、上記形状のポッ
ト2を成形するとき、その鉢体7の周壁部または底面部
に内側と外側を透過する貫通穴6を複数個配設する。同
図(A)に示すように、例えば3×10mm大きさの角
穴またはスリット孔6bを周壁部に数箇所、および壁部
と底面部にまたがって、形成しても良く、同図(B)に
示すように、底面部に丸穴6c、周壁部に角穴6bを形
成し、同図(C)に示すように、底面側周壁部のみにス
リット孔6bを形成し、あるいは同図(D)に示すよう
に、鉢体7全面に微小な孔6aをランダムに形成しても
良い。
従来形と同じく側面ほぼ逆台形をした平面丸形であり、
好適な実施例の大きさとしては、上面径50−140m
m、高さ40ないし120mm、また鉢体壁厚は0.2
ないし2.0mm、好ましくは0.4mm以下である。
同図(A)ないし(D)に示すように、上記形状のポッ
ト2を成形するとき、その鉢体7の周壁部または底面部
に内側と外側を透過する貫通穴6を複数個配設する。同
図(A)に示すように、例えば3×10mm大きさの角
穴またはスリット孔6bを周壁部に数箇所、および壁部
と底面部にまたがって、形成しても良く、同図(B)に
示すように、底面部に丸穴6c、周壁部に角穴6bを形
成し、同図(C)に示すように、底面側周壁部のみにス
リット孔6bを形成し、あるいは同図(D)に示すよう
に、鉢体7全面に微小な孔6aをランダムに形成しても
良い。
【0011】以上のように構成したポット2の素材特性
および播種、育苗機能に係る実験を行った。この実験に
よって得た各種特性を、図3および図4、ないし表1と
表2によって説明する。図3は、本発明のポット使用材
料の素材特性を説明するために行った、土壌中における
生分解状態を示す実験デ−タ図、図4は、本発明の播種
育苗用ポットにおけるサルビアの成育及びポットの土壌
中における生分解状態を示す実験デ−タ図である。ここ
に、図中に示す素材1は、ピ−トモス粉末3に、主にグ
リコ−ルと脂肪族カルボン酸から合成した脂肪族ポリエ
ステル4a類(融点120℃以下)を、ペレット状とし
て1対6の割合で混合して鉢形に形成したもの、素材2
はピ−トモス粉末3に乳酸系プラスチック4b(融点1
70℃強)を1対6の割合で同じく混合して鉢形を形成
したもの、比較例1は、比較例2以外の脂肪族ポリエス
テル類4aの単独素材により形成したもの、比較例2
は、乳酸系プラスチック4bの単独素材によるもの、そ
して従来技術例として実験に用いたものは、洋紙製仮鉢
またはポリポット2a、およびココナツファイバ−製の
仮鉢2bである。これら実験に用いた仮鉢またはポット
2の外形大きさは、上面径140mm×底面径110m
m×高さ120mmに統一し、素材1と2、および比較
例1と2、それぞれの鉢体7の壁厚は0.4mmとし
た。
および播種、育苗機能に係る実験を行った。この実験に
よって得た各種特性を、図3および図4、ないし表1と
表2によって説明する。図3は、本発明のポット使用材
料の素材特性を説明するために行った、土壌中における
生分解状態を示す実験デ−タ図、図4は、本発明の播種
育苗用ポットにおけるサルビアの成育及びポットの土壌
中における生分解状態を示す実験デ−タ図である。ここ
に、図中に示す素材1は、ピ−トモス粉末3に、主にグ
リコ−ルと脂肪族カルボン酸から合成した脂肪族ポリエ
ステル4a類(融点120℃以下)を、ペレット状とし
て1対6の割合で混合して鉢形に形成したもの、素材2
はピ−トモス粉末3に乳酸系プラスチック4b(融点1
70℃強)を1対6の割合で同じく混合して鉢形を形成
したもの、比較例1は、比較例2以外の脂肪族ポリエス
テル類4aの単独素材により形成したもの、比較例2
は、乳酸系プラスチック4bの単独素材によるもの、そ
して従来技術例として実験に用いたものは、洋紙製仮鉢
またはポリポット2a、およびココナツファイバ−製の
仮鉢2bである。これら実験に用いた仮鉢またはポット
2の外形大きさは、上面径140mm×底面径110m
m×高さ120mmに統一し、素材1と2、および比較
例1と2、それぞれの鉢体7の壁厚は0.4mmとし
た。
【0012】図3に示すように、土壌に埋設後、比較例
1、2とも、ココナツファイバ−製仮鉢2bが示した、
90日経過後の生分解度30%強の成果に比べて、2倍
以上の生分解度80%以上を示し、さらにその比較例よ
りも、素材1、2の生分解速度は早く、経過日数約30
日で生分解度80%を超え、90日経過後ではともにほ
ぼ100%近くの生分解度を示した。すなわち素材1、
2では、埋設後早期の段階で土壌細菌、微生物等の働き
が始まって土壌還元が為されていることが判明した。こ
の実験と、並行して行った機能比較試験から得た結果を
21項目に亘って評価し、かつ総合評価したものを表1
に示す。ここに、実用上、特に優れたものをA、優れた
ものをB、普通をC、問題があるものをDとして評価し
た。
1、2とも、ココナツファイバ−製仮鉢2bが示した、
90日経過後の生分解度30%強の成果に比べて、2倍
以上の生分解度80%以上を示し、さらにその比較例よ
りも、素材1、2の生分解速度は早く、経過日数約30
日で生分解度80%を超え、90日経過後ではともにほ
ぼ100%近くの生分解度を示した。すなわち素材1、
2では、埋設後早期の段階で土壌細菌、微生物等の働き
が始まって土壌還元が為されていることが判明した。こ
の実験と、並行して行った機能比較試験から得た結果を
21項目に亘って評価し、かつ総合評価したものを表1
に示す。ここに、実用上、特に優れたものをA、優れた
ものをB、普通をC、問題があるものをDとして評価し
た。
【0013】
【表1】
【0014】表1が示すように、本発明による素材1及
び2がいずれも通気性にB評価を得た以外は、全てA評
価で、総合評価もAとなった。通気性のB評価をA評価
に変えるには、鉢体7に貫通穴6を適宜増設することに
よって、容易に実現できるものである。
び2がいずれも通気性にB評価を得た以外は、全てA評
価で、総合評価もAとなった。通気性のB評価をA評価
に変えるには、鉢体7に貫通穴6を適宜増設することに
よって、容易に実現できるものである。
【0015】図4には、前記素材1に播種したサルビア
の成育状態並びに土に移植後の素材1の生分解及び腐蝕
の状態を経時的に示した。この実験においては、2カ月
未満で素材1の生分解が完了し、7カ月未満で分解した
素材の腐蝕が進行して、順調に土壌に還元することが判
明した。以上の実験の結果をふまえて、素材1、2成形
時の成形容易性と生分解特性とを、表2において示し、
前記した比較例、従来技術それぞれと比較した。
の成育状態並びに土に移植後の素材1の生分解及び腐蝕
の状態を経時的に示した。この実験においては、2カ月
未満で素材1の生分解が完了し、7カ月未満で分解した
素材の腐蝕が進行して、順調に土壌に還元することが判
明した。以上の実験の結果をふまえて、素材1、2成形
時の成形容易性と生分解特性とを、表2において示し、
前記した比較例、従来技術それぞれと比較した。
【0016】
【表2】
【0017】表2に示す成形容易性の実験において、圧
縮成形時に本発明の素材は従来素材に較べて吸水率が高
いため、温度80°Cで2時間の加熱乾燥を行い、成形
温度は素材1では150°Cより高めで成形し、素材2
についてはさらに若干高めとした。成形後の生分解過程
においては高温堆肥中や湿った土壌では分解が早まり、
条件によるがピ−トモス粉末を15重量%配合した素材
1では、図4に示すように生分解及び土壌還元性が高ま
った。
縮成形時に本発明の素材は従来素材に較べて吸水率が高
いため、温度80°Cで2時間の加熱乾燥を行い、成形
温度は素材1では150°Cより高めで成形し、素材2
についてはさらに若干高めとした。成形後の生分解過程
においては高温堆肥中や湿った土壌では分解が早まり、
条件によるがピ−トモス粉末を15重量%配合した素材
1では、図4に示すように生分解及び土壌還元性が高ま
った。
【0018】
【発明の効果】本発明の生分解性播種育苗用ポットは、
生分解性プラスチック単独の素材により成形したポット
の土中分解性能を一層促進して早期の生分解を可能とす
るのに加えて、廉価のピ−トモス粉末の混入によりコス
トメリットの有利性をも加味するものである。さらに一
度腐熟して用土化したピ−トモスと生分解性プラスチッ
クとの混合物を低温加工するので、工業生産に適って、
成形性に優れ、播種、育苗機能やポットとしての形状安
定性が高く、かつ育苗速度に適応して、効果的に鉢体の
腐植を進行できる上に、その生分解特性が土壌環境を汚
さないなどの諸特性によって、総合的に商品価値を高め
ることが出来る。
生分解性プラスチック単独の素材により成形したポット
の土中分解性能を一層促進して早期の生分解を可能とす
るのに加えて、廉価のピ−トモス粉末の混入によりコス
トメリットの有利性をも加味するものである。さらに一
度腐熟して用土化したピ−トモスと生分解性プラスチッ
クとの混合物を低温加工するので、工業生産に適って、
成形性に優れ、播種、育苗機能やポットとしての形状安
定性が高く、かつ育苗速度に適応して、効果的に鉢体の
腐植を進行できる上に、その生分解特性が土壌環境を汚
さないなどの諸特性によって、総合的に商品価値を高め
ることが出来る。
【図1】本発明の播種育苗用ポットの構成と加工を説明
するもので、(A)は1実施例を示す材料構成ブロック
図、(B)は成形加工の1実施例を示す工程ブロック
図、(C)は別の実施例を示す工程ブロック図である。
するもので、(A)は1実施例を示す材料構成ブロック
図、(B)は成形加工の1実施例を示す工程ブロック
図、(C)は別の実施例を示す工程ブロック図である。
【図2】本発明の播種育苗用ポットの構造を説明するも
ので、(A)は1実施例の部分側断面を含む側面図、
(B)は第2の実施例の部分側断面を含む側面図、
(C)は第3の実施例の部分側断面を含む側面図、
(D)は第4の実施例の部分側断面を含む側面図であ
る。
ので、(A)は1実施例の部分側断面を含む側面図、
(B)は第2の実施例の部分側断面を含む側面図、
(C)は第3の実施例の部分側断面を含む側面図、
(D)は第4の実施例の部分側断面を含む側面図であ
る。
【図3】本発明の播種育苗用ポット使用材料の素材特性
を説明するもので、土壌中におけるポットの生分解状態
を示す実験デ−タ図である。
を説明するもので、土壌中におけるポットの生分解状態
を示す実験デ−タ図である。
【図4】本発明の播種育苗用ポットにおけるサルビアの
成育及びポットの土壌中における生分解状態を示す実験
デ−タ図である。
成育及びポットの土壌中における生分解状態を示す実験
デ−タ図である。
【図5】従来技術を説明するもので、(A)は1従来例
の部分側断面を含む側面図、(B)は他の従来例の部分
側断面を含む側面図である。
の部分側断面を含む側面図、(B)は他の従来例の部分
側断面を含む側面図である。
1 苗木 2 仮鉢またはポット 2a 洋紙製仮鉢またはポリポット 2b ココナツファイバ−製仮鉢 3 ピ−トモス粉末 4 生分解性プラスチック 4a 脂肪族ポリエステル類 4b 乳酸系プラスチック 5 土 6 貫通穴 6a 孔 6b 角孔またはスリット孔 6c 丸孔 7 鉢体 8 混合物
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 生分解性播種育苗用ポット
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は土中に分解還元する播種
育苗用ポットに係り、特に播種から育苗段階にかけて土
壌に直接、ポットごと移植しても植物成長に良く、移植
土壌にも順化することの可能な、好適な生分解性播種育
苗用のポットに関する。
育苗用ポットに係り、特に播種から育苗段階にかけて土
壌に直接、ポットごと移植しても植物成長に良く、移植
土壌にも順化することの可能な、好適な生分解性播種育
苗用のポットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に園芸用苗は、尻丸鉢、山草鉢と呼
ぶ陶器製や素焼き製の小型の鉢(以下、仮鉢という)に
一時的に適量の用土と共に、1本毎に納めて播種、育苗
を行い、その状態で市販し、適切な時期に鉢から取り出
して土壌に移植してきた。その他の仮鉢には、ポリエチ
レンのフィルム材料から鉢形に成形したポリポットがあ
り、それは素焼き製仮鉢などより軽量で水を通さず、錆
びず腐らないという特長があった。なおポリポットの大
きさは、外径50−150mm、厚さ0.2−0.4m
mである。これらを仮鉢2aと仮称する。
ぶ陶器製や素焼き製の小型の鉢(以下、仮鉢という)に
一時的に適量の用土と共に、1本毎に納めて播種、育苗
を行い、その状態で市販し、適切な時期に鉢から取り出
して土壌に移植してきた。その他の仮鉢には、ポリエチ
レンのフィルム材料から鉢形に成形したポリポットがあ
り、それは素焼き製仮鉢などより軽量で水を通さず、錆
びず腐らないという特長があった。なおポリポットの大
きさは、外径50−150mm、厚さ0.2−0.4m
mである。これらを仮鉢2aと仮称する。
【0003】図5(A)に示すように、仮鉢2aで育苗
した苗1は、培養土5の中で成長するにつれ、伸びた根
が穴6から飛び出るほか側部へ伸びる根は、壁に突き当
たって回遊する現象が生じ、水の蒸発のバランスを損な
う場合には根腐れが生じる不具合があった。そこで適当
な時期に苗1を鉢体7から取り出して、さらに広いプラ
ンタ−や大形の鉢、あるいは土壌に直接移植するように
していた。
した苗1は、培養土5の中で成長するにつれ、伸びた根
が穴6から飛び出るほか側部へ伸びる根は、壁に突き当
たって回遊する現象が生じ、水の蒸発のバランスを損な
う場合には根腐れが生じる不具合があった。そこで適当
な時期に苗1を鉢体7から取り出して、さらに広いプラ
ンタ−や大形の鉢、あるいは土壌に直接移植するように
していた。
【0004】一方、回遊現象を解決する試みとして、図
5(B)に示すように、ココナツファイバ−を素材とし
て、内側と外側が透過状態になる鉢体7に形成した仮鉢
2bが作られた。仮鉢2bに植えられた苗1は、側壁か
らも根を伸ばし、水の蒸発も損なうことが無かったの
で、根腐れ現象もなくなった。
5(B)に示すように、ココナツファイバ−を素材とし
て、内側と外側が透過状態になる鉢体7に形成した仮鉢
2bが作られた。仮鉢2bに植えられた苗1は、側壁か
らも根を伸ばし、水の蒸発も損なうことが無かったの
で、根腐れ現象もなくなった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら仮鉢2b
は、輸入材から作るので入手難やコスト安定性に問題点
を持ち、また繊維素材という制約から、クッション状に
成形するので壁厚が厚くなって、外形に比べて内容量が
少なく、仕上がり表面に凹凸多く、形状のバラツキが激
しい。致命的な点は、仮鉢2bが軽いので苗が育つに従
い転倒し易い。一方、仮鉢2aは重心は安定するが、根
腐れ予防の移植作業で苗の根を切る植え傷の発生や、新
土壌での根付けの失敗など移植時に課題があった。また
用済みの仮鉢2aは、陶器製などは保存の際に重くかさ
ばって扱い難く、使い捨て用のポリポットは、土中廃棄
では腐らず、焼却処分には悪臭発生を伴う大気汚染を生
ずるなどの問題があった。
は、輸入材から作るので入手難やコスト安定性に問題点
を持ち、また繊維素材という制約から、クッション状に
成形するので壁厚が厚くなって、外形に比べて内容量が
少なく、仕上がり表面に凹凸多く、形状のバラツキが激
しい。致命的な点は、仮鉢2bが軽いので苗が育つに従
い転倒し易い。一方、仮鉢2aは重心は安定するが、根
腐れ予防の移植作業で苗の根を切る植え傷の発生や、新
土壌での根付けの失敗など移植時に課題があった。また
用済みの仮鉢2aは、陶器製などは保存の際に重くかさ
ばって扱い難く、使い捨て用のポリポットは、土中廃棄
では腐らず、焼却処分には悪臭発生を伴う大気汚染を生
ずるなどの問題があった。
【0006】本発明は、播種と育苗に好適な鉢内土壌環
境を保持し、その上、加工して単独で静置しても自立安
定性があり、加えて移植作業に代え、仮鉢ごと土壌に埋
めても鉢自体が土壌細菌や微生物により分解して土に還
元するなど、環境を損なわない特性を有し、しかも工場
生産に好適な素材特性が付与できる成形性を有し、従っ
て均一の形状により、市場価値の高くなるような、生分
解性播種育苗用ポットを提供することを目的とする。
境を保持し、その上、加工して単独で静置しても自立安
定性があり、加えて移植作業に代え、仮鉢ごと土壌に埋
めても鉢自体が土壌細菌や微生物により分解して土に還
元するなど、環境を損なわない特性を有し、しかも工場
生産に好適な素材特性が付与できる成形性を有し、従っ
て均一の形状により、市場価値の高くなるような、生分
解性播種育苗用ポットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、上記
問題点を解決するために、元来が水苔であり、長年月の
間に表土の下で自然に腐植して泥炭状化し、植物にとっ
ての有害菌が少なく、かつ保水性が高いためにそのまま
植物の用土に用いることもあるピ−トモスに着目して、
これを本発明の素材に用いたものである。即ち、本発明
に係る生分解性播種育苗用ポットは、乳酸系プラスチッ
ク等の脂肪族ポリエステル類から成る生分解性プラスチ
ックに、粒径0.1ないし0.02μmから成るピ−ト
モス粉末を重量比で5ないし60%あるいはこれに炭酸
カルシュ−ム等の酸性度調整材を加えて適宜混合して得
た混合物を加熱処理して鉢体状に成形加工し、鉢体要部
に適宜の大きさの複数個の貫通穴を設けて形成したこと
を特徴とするものである。
問題点を解決するために、元来が水苔であり、長年月の
間に表土の下で自然に腐植して泥炭状化し、植物にとっ
ての有害菌が少なく、かつ保水性が高いためにそのまま
植物の用土に用いることもあるピ−トモスに着目して、
これを本発明の素材に用いたものである。即ち、本発明
に係る生分解性播種育苗用ポットは、乳酸系プラスチッ
ク等の脂肪族ポリエステル類から成る生分解性プラスチ
ックに、粒径0.1ないし0.02μmから成るピ−ト
モス粉末を重量比で5ないし60%あるいはこれに炭酸
カルシュ−ム等の酸性度調整材を加えて適宜混合して得
た混合物を加熱処理して鉢体状に成形加工し、鉢体要部
に適宜の大きさの複数個の貫通穴を設けて形成したこと
を特徴とするものである。
【0008】そして本発明は、混合物を140ないし1
60°Cの加熱温度の下で圧縮成形加工して形成したも
のである。
60°Cの加熱温度の下で圧縮成形加工して形成したも
のである。
【0009】また本発明は、混合物を140ないし20
0°Cの加熱温度の下で溶解後、絞り成形加工して形成
したものである。
0°Cの加熱温度の下で溶解後、絞り成形加工して形成
したものである。
【0010】
【作用】ピ−トモスを粉末状にして生分解性プラスチッ
クと混合して加熱成形し、異種素材が融合、一体化して
出来上がった鉢体なので、表面仕上がりは平滑に、重量
は適度に得られ、かつ自由な成形設計によって重心が調
整できるので安定した鉢体を得ることができる。かつ低
温加熱加工なのでピ−トモスの用土特性が保持されて植
物を損なわず、保水性を確保出来ると共に、鉢体を埋設
するとき、生分解して土中に還元し、経時的に生育した
苗木だけを残して、自然環境を汚さない。
クと混合して加熱成形し、異種素材が融合、一体化して
出来上がった鉢体なので、表面仕上がりは平滑に、重量
は適度に得られ、かつ自由な成形設計によって重心が調
整できるので安定した鉢体を得ることができる。かつ低
温加熱加工なのでピ−トモスの用土特性が保持されて植
物を損なわず、保水性を確保出来ると共に、鉢体を埋設
するとき、生分解して土中に還元し、経時的に生育した
苗木だけを残して、自然環境を汚さない。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る生分解性播種育苗用ポッ
トを図1ないし図3により説明する。図1は本発明の播
種育苗用ポットの構成と加工を説明するもので、(A)
は1実施例を示す材料構成ブロック図、(B)は成形加
工の1実施例を示す工程ブロック図、(C)は別の実施
例を示す工程ブロック図、図2は同じくその構造を説明
するもので、(A)は1実施例の部分側断面を含む側面
図、(B)は第2の実施例の部分側断面を含む側面図、
(C)は第3の実施例の部分側断面を含む側面図、
(D)は第4の実施例の部分側断面を含む側面図、図3
は同じくその使用材料の素材特性を説明するもので、土
壌中における壁厚0.2cmの育苗鉢の生分解状態を示
す実験デ−タ図である。
トを図1ないし図3により説明する。図1は本発明の播
種育苗用ポットの構成と加工を説明するもので、(A)
は1実施例を示す材料構成ブロック図、(B)は成形加
工の1実施例を示す工程ブロック図、(C)は別の実施
例を示す工程ブロック図、図2は同じくその構造を説明
するもので、(A)は1実施例の部分側断面を含む側面
図、(B)は第2の実施例の部分側断面を含む側面図、
(C)は第3の実施例の部分側断面を含む側面図、
(D)は第4の実施例の部分側断面を含む側面図、図3
は同じくその使用材料の素材特性を説明するもので、土
壌中における壁厚0.2cmの育苗鉢の生分解状態を示
す実験デ−タ図である。
【0012】 1実施例を示す図1(A)の播種育苗用ポ
ット2(以下、ポットという)は、分解時に炭酸ガスと
水になる脂肪族ポリエステル類4aから成る生分解性プ
ラスチック4と、ピ−トモス粉末3とを重量構成比40
対60から95対5の割合の間で、混合比を選択し合計
100とする混合物8によって構成し、それを加熱処理
して鉢体に成形加工する。このときピ−トモス粉末3
は、その粒径を0.1ないし0.02μm、好ましくは
0.05mm以下とする。ここに上記混合比は、ピ−ト
モスの重量比を成形加工面からは5%から30%、早期
生分解性を得る点からは30%から50%にすることが
望ましい。なおピ−トモス3を増量した場合、増量によ
って増える酸性度をここに記載しない炭酸カルシュ−ム
を加えることによって調整することが適当である。
ット2(以下、ポットという)は、分解時に炭酸ガスと
水になる脂肪族ポリエステル類4aから成る生分解性プ
ラスチック4と、ピ−トモス粉末3とを重量構成比40
対60から95対5の割合の間で、混合比を選択し合計
100とする混合物8によって構成し、それを加熱処理
して鉢体に成形加工する。このときピ−トモス粉末3
は、その粒径を0.1ないし0.02μm、好ましくは
0.05mm以下とする。ここに上記混合比は、ピ−ト
モスの重量比を成形加工面からは5%から30%、早期
生分解性を得る点からは30%から50%にすることが
望ましい。なおピ−トモス3を増量した場合、増量によ
って増える酸性度をここに記載しない炭酸カルシュ−ム
を加えることによって調整することが適当である。
【0013】 そしてこのように調合した混合物8の成形
加工は、同図(B)に示すように、温度140ないし2
00°Cによって溶解、シ−トフィルムへの成形後、絞
り金型を用いて鉢体7に成形加工する。シ−トフィルム
への成形に当っては、二軸延伸加工や、コ−テング紙と
のラミネ−ト加工も可能である。あるいはさらに、混合
物8を、カレンダ−加工、ロ−ル成形といった製造手段
によってロ−ルフィルムに成形加工して、これを同じく
絞り金型によって鉢形7に形成する。また、同図(C)
に示すように、温度140ないし160°Cにおいて、
圧縮成形機により鉢体7を形成する。
加工は、同図(B)に示すように、温度140ないし2
00°Cによって溶解、シ−トフィルムへの成形後、絞
り金型を用いて鉢体7に成形加工する。シ−トフィルム
への成形に当っては、二軸延伸加工や、コ−テング紙と
のラミネ−ト加工も可能である。あるいはさらに、混合
物8を、カレンダ−加工、ロ−ル成形といった製造手段
によってロ−ルフィルムに成形加工して、これを同じく
絞り金型によって鉢形7に形成する。また、同図(C)
に示すように、温度140ないし160°Cにおいて、
圧縮成形機により鉢体7を形成する。
【0014】 図2に示すように、本発明のポット2は、
従来形と同じく側面ほぼ逆台形をした平面丸形であり、
好適な実施例の大きさとしては、上面径50−140m
m、高さ40ないし120mm、また鉢体壁厚は0.2
ないし2.0mm、好ましくは0.4mm以下である。
同図(A)ないし(D)に示すように、上記形状のポッ
ト2を成形するとき、その鉢体7の周壁部または底面部
に内側と外側を透過する貫通穴6を複数個配設する。同
図(A)に示すように、例えば3×10mm大きさの角
穴またはスリット孔6bを周壁部に数箇所、および壁部
と底面部にまたがって、形成しても良く、同図(B)に
示すように、底面部に丸穴6c、周壁部に角穴6bを形
成し、同図(C)に示すように、底面側周壁部のみにス
リット孔6bを形成し、あるいは同図(D)に示すよう
に、鉢体7全面に微小な孔6aをランダムに形成しても
良い。
従来形と同じく側面ほぼ逆台形をした平面丸形であり、
好適な実施例の大きさとしては、上面径50−140m
m、高さ40ないし120mm、また鉢体壁厚は0.2
ないし2.0mm、好ましくは0.4mm以下である。
同図(A)ないし(D)に示すように、上記形状のポッ
ト2を成形するとき、その鉢体7の周壁部または底面部
に内側と外側を透過する貫通穴6を複数個配設する。同
図(A)に示すように、例えば3×10mm大きさの角
穴またはスリット孔6bを周壁部に数箇所、および壁部
と底面部にまたがって、形成しても良く、同図(B)に
示すように、底面部に丸穴6c、周壁部に角穴6bを形
成し、同図(C)に示すように、底面側周壁部のみにス
リット孔6bを形成し、あるいは同図(D)に示すよう
に、鉢体7全面に微小な孔6aをランダムに形成しても
良い。
【0015】 以上のように構成したポット2の素材特性
および播種、育苗機能に係る実験を行った。この実験に
よって得た各種特性を、図3および図4、ないし表1と
表2によって説明する。図3は、本発明のポット使用材
料の素材特性を説明するために行った、土壌中における
生分解状態を示す実験デ−タ図、図4は、本発明の播種
育苗用ポットにおけるサルビアの成育及びポットの土壌
中における生分解状態を示す実験デ−タ図である。ここ
に、図中に示す素材1は、ピ−トモス粉末3に、主にグ
リコ−ルと脂肪族カルボン酸から合成した脂肪族ポリエ
ステル4a類(融点120℃以下)を、ペレット状とし
て1対6の割合で混合して鉢形に形成したもの、素材2
はピ−トモス粉末3に乳酸系プラスチック4b(融点1
70℃強)を1対6の割合で同じく混合して鉢形を形成
したもの、比較例1は、比較例2以外の脂肪族ポリエス
テル類4aの単独素材により形成したもの、比較例2
は、乳酸系プラスチック4bの単独素材によるもの、そ
して従来技術例として実験に用いたものは、洋紙製仮鉢
またはポリポット2a、およびココナツファイバ−製の
仮鉢2bである。これら実験に用いた仮鉢またはポット
2の外形大きさは、上面径140mm×底面径110m
m×高さ120mmに統一し、素材1と2、および比較
例1と2、それぞれの鉢体7の壁厚は0.4mmとし
た。
および播種、育苗機能に係る実験を行った。この実験に
よって得た各種特性を、図3および図4、ないし表1と
表2によって説明する。図3は、本発明のポット使用材
料の素材特性を説明するために行った、土壌中における
生分解状態を示す実験デ−タ図、図4は、本発明の播種
育苗用ポットにおけるサルビアの成育及びポットの土壌
中における生分解状態を示す実験デ−タ図である。ここ
に、図中に示す素材1は、ピ−トモス粉末3に、主にグ
リコ−ルと脂肪族カルボン酸から合成した脂肪族ポリエ
ステル4a類(融点120℃以下)を、ペレット状とし
て1対6の割合で混合して鉢形に形成したもの、素材2
はピ−トモス粉末3に乳酸系プラスチック4b(融点1
70℃強)を1対6の割合で同じく混合して鉢形を形成
したもの、比較例1は、比較例2以外の脂肪族ポリエス
テル類4aの単独素材により形成したもの、比較例2
は、乳酸系プラスチック4bの単独素材によるもの、そ
して従来技術例として実験に用いたものは、洋紙製仮鉢
またはポリポット2a、およびココナツファイバ−製の
仮鉢2bである。これら実験に用いた仮鉢またはポット
2の外形大きさは、上面径140mm×底面径110m
m×高さ120mmに統一し、素材1と2、および比較
例1と2、それぞれの鉢体7の壁厚は0.4mmとし
た。
【0016】 図3に示すように、土壌に埋設後、比較例
1、2とも、ココナツファイバ−製仮鉢2bが示した、
90日経過後の生分解度30%強の成果に比べて、2倍
以上の生分解度80%以上を示し、さらにその比較例よ
りも、素材1、2の生分解速度は早く、経過日数約30
日で生分解度80%を超え、90日経過後ではともにほ
ぼ100%近くの生分解度を示した。すなわち素材1、
2では、埋設後早期の段階で土壌細菌、微生物等の働き
が始まって土壌還元が為されていることが判明した。こ
の実験と、並行して行った機能比較試験から得た結果を
21項目に亘って評価し、かつ総合評価したものを表1
に示す。ここに、実用上、特に優れたものをA、優れた
ものをB、普通をC、問題があるものをDとして評価し
た。
1、2とも、ココナツファイバ−製仮鉢2bが示した、
90日経過後の生分解度30%強の成果に比べて、2倍
以上の生分解度80%以上を示し、さらにその比較例よ
りも、素材1、2の生分解速度は早く、経過日数約30
日で生分解度80%を超え、90日経過後ではともにほ
ぼ100%近くの生分解度を示した。すなわち素材1、
2では、埋設後早期の段階で土壌細菌、微生物等の働き
が始まって土壌還元が為されていることが判明した。こ
の実験と、並行して行った機能比較試験から得た結果を
21項目に亘って評価し、かつ総合評価したものを表1
に示す。ここに、実用上、特に優れたものをA、優れた
ものをB、普通をC、問題があるものをDとして評価し
た。
【0017】
【表1】
【0018】 表1が示すように、本発明による素材1及
び2がいずれも通気性にB評価を得た以外は、全てA評
価で、総合評価もAとなった。通気性のB評価をA評価
に変えるには、鉢体7に貫通穴6を適宜増設することに
よって、容易に実現できるものである。
び2がいずれも通気性にB評価を得た以外は、全てA評
価で、総合評価もAとなった。通気性のB評価をA評価
に変えるには、鉢体7に貫通穴6を適宜増設することに
よって、容易に実現できるものである。
【0019】 図4には、前記素材1に播種したサルビア
の成育状態並びに土に移植後の素材1の生分解及び腐蝕
の状態を経時的に示した。この実験においては、2カ月
未満で素材1の生分解が完了し、7カ月未満で分解した
素材の腐蝕が進行して、順調に土壌に還元することが判
明した。以上の実験の結果をふまえて、素材1、2成形
時の成形容易性と生分解特性とを、表2において示し、
前記した比較例、従来技術それぞれと比較した。
の成育状態並びに土に移植後の素材1の生分解及び腐蝕
の状態を経時的に示した。この実験においては、2カ月
未満で素材1の生分解が完了し、7カ月未満で分解した
素材の腐蝕が進行して、順調に土壌に還元することが判
明した。以上の実験の結果をふまえて、素材1、2成形
時の成形容易性と生分解特性とを、表2において示し、
前記した比較例、従来技術それぞれと比較した。
【0020】
【表2】
【0021】 表2に示す成形容易性の実験において、圧
縮成形時に本発明の素材は従来素材に較べて吸水率が高
いため、温度80°Cで2時間の加熱乾燥を行い、成形
温度は素材1では150°Cより高めで成形し、素材2
についてはさらに若干高めとした。成形後の生分解過程
においては高温堆肥中や湿った土壌では分解が早まり、
条件によるがピ−トモス粉末を15重量%配合した素材
1では、図4に示すように生分解及び土壌還元性が高ま
った。
縮成形時に本発明の素材は従来素材に較べて吸水率が高
いため、温度80°Cで2時間の加熱乾燥を行い、成形
温度は素材1では150°Cより高めで成形し、素材2
についてはさらに若干高めとした。成形後の生分解過程
においては高温堆肥中や湿った土壌では分解が早まり、
条件によるがピ−トモス粉末を15重量%配合した素材
1では、図4に示すように生分解及び土壌還元性が高ま
った。
【0022】
【発明の効果】本発明の生分解性播種育苗用ポットは、
生分解性プラスチック単独の素材により成形したポット
の土中分解性能を一層促進して早期の生分解を可能とす
るのに加えて、廉価のピ−トモス粉末の混入によりコス
トメリットの有利性をも加味するものである。さらに一
度腐熟して用土化したピ−トモスと生分解性プラスチッ
クとの混合物を低温加工するので、工業生産に適って、
成形性に優れ、播種、育苗機能やポットとしての形状安
定性が高く、かつ育苗速度に適応して、効果的に鉢体の
腐植を進行できる上に、その生分解特性が土壌環境を汚
さないなどの諸特性によって、総合的に商品価値を高め
ることが出来る。
生分解性プラスチック単独の素材により成形したポット
の土中分解性能を一層促進して早期の生分解を可能とす
るのに加えて、廉価のピ−トモス粉末の混入によりコス
トメリットの有利性をも加味するものである。さらに一
度腐熟して用土化したピ−トモスと生分解性プラスチッ
クとの混合物を低温加工するので、工業生産に適って、
成形性に優れ、播種、育苗機能やポットとしての形状安
定性が高く、かつ育苗速度に適応して、効果的に鉢体の
腐植を進行できる上に、その生分解特性が土壌環境を汚
さないなどの諸特性によって、総合的に商品価値を高め
ることが出来る。
Claims (3)
- 【請求項1】 乳酸系プラスチック(4b)等の脂肪族
ポリエステル類(4a)から成る生分解性プラスチック
(4)に、粒径0.1ないし0.02μmから成るピ−
トモス粉末(3)を重量比で5ないし60%あるいはこ
れに炭酸カルシュ−ム等の酸性度調整材を加えて適宜混
合して得た混合物(8)を加熱処理して鉢体(7)状に
成形加工し、鉢体(7)要部に適宜の大きさの複数個の
貫通穴(6)を設けて形成したことを特徴とする生分解
性播種育苗用ポット。 - 【請求項2】 混合物(8)を140ないし160°C
の加熱温度の下で圧縮成形加工して形成した請求項1記
載の生分解性播種育苗用ポット。 - 【請求項3】 混合物(8)を140ないし200°C
の加熱温度の下で溶解後、絞り成形加工して形成した請
求項1記載の生分解性播種育苗用ポット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7053733A JPH08224048A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 生分解性播種育苗用ポット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7053733A JPH08224048A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 生分解性播種育苗用ポット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08224048A true JPH08224048A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=12951040
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7053733A Pending JPH08224048A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | 生分解性播種育苗用ポット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08224048A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009074723A1 (en) * | 2007-12-13 | 2009-06-18 | Valtion Teknillinen Tutkimuskeskus | Natural fibre based composite material |
| CN119422509A (zh) * | 2024-11-29 | 2025-02-14 | 中国科学院遗传与发育生物学研究所农业资源研究中心 | 一种盐碱地试验田浅层抗盐碱播种方法 |
-
1995
- 1995-02-20 JP JP7053733A patent/JPH08224048A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009074723A1 (en) * | 2007-12-13 | 2009-06-18 | Valtion Teknillinen Tutkimuskeskus | Natural fibre based composite material |
| EP2231782A4 (en) * | 2007-12-13 | 2012-05-30 | Valtion Teknillinen | COMPOSITE MATERIAL ON NATURAL FIBER BASE |
| US8835537B2 (en) | 2007-12-13 | 2014-09-16 | Valtion Teknillinen Tutkimuskeskus | Natural fibre based composite material |
| CN119422509A (zh) * | 2024-11-29 | 2025-02-14 | 中国科学院遗传与发育生物学研究所农业资源研究中心 | 一种盐碱地试验田浅层抗盐碱播种方法 |
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