JPH0822459B2 - 消耗電極式パルス溶接用電源 - Google Patents

消耗電極式パルス溶接用電源

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JPH0822459B2
JPH0822459B2 JP61111026A JP11102686A JPH0822459B2 JP H0822459 B2 JPH0822459 B2 JP H0822459B2 JP 61111026 A JP61111026 A JP 61111026A JP 11102686 A JP11102686 A JP 11102686A JP H0822459 B2 JPH0822459 B2 JP H0822459B2
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直樹 河合
富秋 細川
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は溶接電流をパルス部とベース部に分け互換に
出力することにより溶接用ワイヤ先端の溶融部をスプレ
ー状に離脱せしめて溶接をおこなう消耗電極式パルス溶
接用電源に関するものである。
従来の技術 従来の消耗電極式パルス溶接用電源のパルス電流立上
り勾配やパルス電流立下り勾配は溶接アークと直列に接
続された溶接用電源内のリアクタにより決定されてい
た。従ってこれら勾配を変化させるためにはリアクタの
巻数を変化させて延長ケーブル使用によるパルス電流勾
配の鈍化やアーク特性改善のため対応していた。また、
溶接出力制御素子を詳細に制御してパルス電流の立上り
勾配や立下り勾配を変化させ、アークブロー現象防止や
アーク特性改善をはかっていた従来のパルス溶接用電源
もこれら勾配の制御は溶接出力を微調整する微調整器の
設定には無関係な別途調整器によって状況に応じて手動
設定していた。
発明が解決しようとする問題点 パルス溶接は溶接用ワイヤを被溶接物にほとんど接触
させることなくワイヤ先端の溶融塊をスプレー状に離脱
せしめて移行させるものであるのでスパッタ発生がきわ
めて少い。しかし、溶接速度を上げるにつれて非接触の
ままであるとアークの広がりの割にはワイヤ溶融量が不
足し、結果としてアンダーカット等の溶接不良を起し易
くなる。このアンダーカットを防止するため、溶接アー
クの広がりを抑制するため作業者は溶接電圧を低くして
アーク長を短くして溶接をおこなうのであるが、アーク
長が短くなるにつれて溶接用ワイヤが被溶接物に接触短
絡する頻度が高くなり、このためにスパッタ発生が顕著
となってパルス溶接の特長である低スパッタ性能が損わ
れる。このスパッタ発生の様子を分析してみるとパルス
印加が終了し、溶滴ガスプレー移行した直後のパルス電
流立下り部で接触短絡する確率がきわめて高いことが判
明した。たとえば、軟鋼の1.2mm径ワイヤの場合、約450
Aのパルスピーク電流から約50Aのベース電流に立下る電
流傾斜部での接触短絡の確率が高く、この大電流値によ
りスパッタ発生が著しくなる。この接触短絡をベース部
で発生させれば50A程度のベース電流ではスパッタ発生
はそれほど著しくない。従って、溶接電圧を低めに設定
して高速溶接をおこなう場合は急速なパルス印加により
スプレー移行の確実、迅速化をはかり、スプレー移行の
後は迅速にパルス印加を停止して接触短絡してもスパッ
タ発生の少いベース部に切換える必要がある。
しかしながら、アーク長を確保して高速溶接でない通
常速度の溶接においては前記パルス電流の立上り、立下
りは急峻でない方が芳しい。その理由は電流値を急激に
変化させる結果、アーク力による溶融池の振動が激しく
なり溶接ビードが良好でなくなったり、また急峻なパル
ス電流により金属的なアーク音が高くなって作業性を損
うからである。
以上のように溶接速度に応じてパルス電流の立上り、
立下りを変化させねば全領域で良好な溶接結果が得られ
ないのに対し、従来の溶接機では溶接アークと直列に接
続されたリアクタにより一義的にパルス電流の立上り、
立下りを設定したり、また電子的な重畳によりパルス電
流立下り勾配を変化できる従来機においてもその調整は
溶接速度と関連なくアークブロー現象発生防止のため等
に溶接作業者が状況に応じて手動調整しなければならな
かった。
問題点を解決するための手段 前記問題点の解決のため本発明は、溶接電圧とアーク
長のうち少なくとも一方を入力とし、パルス電流部の電
流設定値とベース電流部の電流設定値との二値を交互に
設定する電流設定値信号と、ベース部からパルス部に移
行する時のパルス電流の立上り速度を設定するパルス立
上り勾配設定信号と、パルス部からベース部に移行する
時のパルス電流の立下り速度を設定するパルス立下り勾
配設定信号とを出力する演算回路部と、前記電流設定値
信号と前記パルス立上り勾配設定信号と前記パルス立下
り勾配設定信号とを入力とし、前記電流設定値信号がベ
ース部からパルス部に移行した時に前記パルス立上り勾
配設定信号により決められる時間的勾配を持ってベース
部からパルス部への電流設定値となる電流命令値信号を
出力し、前記電流設定値信号がパルス部からベース部に
移行した時に前記パルス立下り勾配設定信号により決め
られる時間的勾配を持ってパルス部からベース部への電
流設定値となる電流命令値信号を出力するパルス勾配制
御回路部と、前記電流命令値信号と溶接電流値検出回路
部からの電流検出値信号とを入力とし、電流命令値と電
流検出値とを比較して溶接電流値が電流命令値と一致す
るように制御して溶接出力制御素子に制御信号を出力す
る比較制御回路部とを備え、前記溶接電圧が低い場合も
しくは前記アーク長が短い場合には前記パルス立上り勾
配設定信号により決められる時間的勾配および前記パル
ス立下り勾配設定信号により決められる時間的勾配を急
峻な大なる値とし、前記溶接電圧が高い場合もしくは前
記アーク長が長い場合には前記パルス立上り勾配設定信
号により決められる時間的勾配および前記パルス立下り
勾配設定信号により決められる時間的勾配を緩慢な小な
る値としたものである。
作用 前記構成により、溶接電圧が低い場合もしくはアーク
長が短い場合には、高速溶接を含むワイヤ接触短絡の多
い溶接であることが予想される。これによりパルス立上
り勾配とパルス立下り勾配とを急峻な大なる値とし、こ
の結果、ワイヤ接触短絡が多く発生してもこれを電流の
低いベース期間中にさせる確率を高め、スパッタ発生を
低減することができる。逆に溶接電圧が高い場合もしく
はアーク長が長い場合には、ワイヤ接触短絡の少ない溶
接であることが予想され、これによりパルス立上り勾配
とパルス立下り勾配とを緩慢な小なる値とし、この結
果、溶接ビード形状の良化、アーク音の低減化がはかれ
る。
実施例 第1図に本発明による実施例を示す。図において1は
溶接用電源の入力端子、2は溶接用主変圧器部、3は整
流、平滑回路部、4は溶接出力制御素子、5は電流回生
用ダイオード、6はリアクトル、7は分流器、8は溶接
用電源の出力端子、9は通電用コンタクトチップ、10は
溶接用ワイヤ、11は被溶接物、12は溶接電流値検出回路
部、13は比較制御回路部、14はパルス勾配制御回路部、
15は演算回路部、16は溶接出力微調整器である。
第1図において溶接電流であるワイヤ送給速度の設定
は別の調整器にて設定され本図では省略しているが、こ
のワイヤ送給速度に対する溶接電圧の設定値を作業者が
溶接出力微調整器16にておこないこの微調整信号により
演算回路部15はアーク長を長めに設定しているのか短か
めに設定しているのかを読取ることができる。これら入
力によりパルス周波数、パルス電流、ベース電流等を決
定して出力するのであるが、同時に微調整信号に応じて
アーク長が短く設定されるほど確実なスプレー移行のた
めとパルス立下り部でのワイヤ短絡発生によるスパッタ
発生防止のため急峻な大なる値のパルス立上り勾配設定
信号とパルス立下り勾配設定信号とを出力する。逆にア
ーク長が長めに設定されるほどビード外観向上と金属的
なアーク音低減のため緩慢な小なる値のパルス立上り勾
配設定信号とパルス立下り勾配設定信号とを出力する。
第2図(a)は前者の場合、第2図(b)は後者の場
合の演算回路部15の入出力信号例である。このような動
作をする演算回路部15はマイクロコンピューター等で容
易に実現することができる。第3図は演算回路部15にマ
イクロコンピュータを使用した場合の実施例であり、15
aはアナログ信号である微調整信号ディジタル信号に変
換しマイコンに取り入れる入力ポートを兼用するアナロ
グ/ディジタル変換回路部、15bはディジタル信号の微
調整信号により微調整値に応じてパルス立上り勾配設定
信号をパルス立上り勾配出力ポート15cに、パルス立下
り勾配設定信号をパルス立下り勾配出力ポート15dに、
パルス部電流設定信号を出力ポートとディジタル/アナ
ログ変換器を兼ねたパルス電流設定出力ポート15eに、
ベース部電流設定信号を出力ポートとディジタル/アナ
ログ変換器を兼ねたベース電流設定出力ポート15fに、
パルス周期とその中におけるパルス部とベース部の時間
的配分とを設定する信号を出力ポートとタイマ回路を兼
ねたインターバルタイマ回路部15gとに出力するCPU部で
ある。これを実現するプログラムは微調整値信号をアド
レスとし、そのアドレス内にパルス立上り勾配設定値や
パルス立下り勾配設定値のデータをテーブルとして予め
格納しておくことにより容易に実現できる。15gはプロ
グラム可能なタイマICで構成されるインターバルタイマ
回路でこれも前記と同様にデータテーブル方式により容
易に適正なパルス周期時間、その中におけるパルス部と
ベース部の時間的な配分をプログラムで設定できる。15
hは前記インターバルタイマ回路15gの出力により前記パ
ルス電流設定信号か前記ベース電流設定信号かのいずれ
かを選択して電流設定値信号として出力するスイッチ素
子である。以上の実施例により第2図の波形は実現でき
る。
演算回路部15から出力された電流設定値信号、パルス
立上り勾配設定信号、パルス立下り勾配設定信号はパル
ス勾配制御回路部14に入力され、第4図に示すような立
上り勾配、立下り勾配を有した電流命令値信号として出
力される。第4図に示す入出力波形は第5図の実施例に
て実現される。第5図において14a,14bはディジタル信
号であるD入力によりア〜ケのいずれかの交叉点のスイ
ッチがONするクロスポイントスイッチICである。これと
抵抗14c,14dの抵抗値の組合わせにより任意の直列抵抗
値が選択できる。これとダイオード14e,14f、コンデン
サ14gによりCRの充放電回路を形成し、パルス立上り部
の勾配は14a,14c,14e,14gにて、パルス立下り部の勾配
は14b,14d,14f,14gにて形成され、第4図の如き入出力
信号波形を実現することができる。
溶接電流値を分流器7により検出された信号は溶接電
流値検出回路部12にて制御回路で扱い易いレベルに増幅
された電流検出値信号は前記パルス勾配制御回路部14か
らの出力である電流命令値と共に比較制御回路部13に入
力され、比較制御されて電流命令値が電流検出値信号よ
りも大である時はLレベル,小である時はHレベルの信
号として溶接出力制御素子4に制御信号を出力する。従
って溶接出力制御素子4のトランジスタはそのベース端
子入力ガムの時はOFF,Hの時はONとなって溶接出力を電
流命令値信号と同等の波形となるようフィードバック制
御される。第5図の比較制御回路部13の入出力波形は第
6図の如くとなる。なお、第5図の(a),(b)は第
2図の(a)(b)に対応する。この動作を実現する実
施例としては市販の演算比較器にて容易にできるので具
体回路の実施例は省略する。
以上の実施例により前記作用は実現される。なお、第
1図の構成例としてトランジスタによるチョッパー方式
を示したがこれをインバータ方式としても本発明の主旨
に変りない。また、第1図に示したマーク長を調整する
手段として溶接電圧微調整器16と示し、ワイヤ送給量に
対し標準溶接電圧を自動設定する。いわゆる一元制御方
式としたが、ワイヤ送給量とアーク長(溶接電圧)とを
無関係に設定する個別制御方式の溶接用電源であっても
ワイヤ材料、ワイヤ径が決まればワイヤ送給量から標準
電圧を知ることができ、設定された電圧との差を算出す
ることができるから一元方式と個別方式の差は本発明の
主旨に関係ない。
発明の効果 以上のように本発明によれば高速溶接時を含む溶接電
圧の低い領域もしくはアーク長の短い領域では、パルス
の立上り、立下りを自動的に急峻な大なる値とすること
ができ、スプレー移行の確実化とワイヤ短絡時のスパッ
タ発生を防止することができる。逆に溶接電圧の高い領
域もしくはアーク長の長い領域では、パルスの立上り、
立下りを自動的に緩慢な小なる値とすることができ、溶
接ビード外観の良好なアーク音の低い溶接とすることが
でき作業性の良い溶接用電源を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す消耗電極式パルス溶接
用電源のブロック構成図、第2図は同電源の演算回路部
における入出力信号波形図、第3図は同演算回路部のブ
ロック構成図、第4図は同電源のパルス勾配制御回路部
における入出力信号波形図、第5図は同パルス勾配制御
回路部の回路図、第6図は同電源の比較制御回路部にお
ける入出力信号波形図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−112976(JP,A) 特開 昭57−118866(JP,A) 特開 昭62−267085(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接電圧とアーク長のうち少なくとも一方
    を入力とし、パルス電流部の電流設定値とベース電流部
    の電流設定値との二値を交互に設定する電流設定値信号
    と、ベース部からパルス部に移行する時のパルス電流の
    立上り速度を設定するパルス立上り勾配設定信号と、パ
    ルス部からベース部に移行する時のパルス電流の立下り
    速度を設定するパルス立下り勾配設定信号とを出力する
    演算回路部と、前記電流設定値信号と前記パルス立上り
    勾配設定信号と前記パルス立下り勾配設定信号とを入力
    とし、前記電流設定値信号がベース部からパルス部に移
    行した時に前記パルス立上り勾配設定信号により決めら
    れる時間的勾配を持ってベース部からパルス部への電流
    設定値となる電流命令値信号を出力し、前記電流設定値
    信号がパルス部からベース部に移行した時に前記パルス
    立下り勾配設定信号により決められる時間的勾配を持っ
    てパルス部からベース部への電流設定値となる電流命令
    値信号を出力するパルス勾配制御回路部と、前記電流命
    令値信号と溶接電流値検出回路部からの電流検出値信号
    とを入力とし、電流命令値と電流検出値とを比較して溶
    接電流値が電流命令値と一致するように制御して溶接出
    力制御素子に制御信号を出力する比較制御回路部とを備
    え、前記溶接電圧が低い場合もしくは前記アーク長が短
    い場合には前記パルス立上り勾配設定信号により決めら
    れる時間的勾配および前記パルス立下り勾配設定信号に
    より決められる時間的勾配を急峻な大なる値とし、前記
    溶接電圧が高い場合もしくは前記アーク長が長い場合に
    は前記パルス立上り勾配設定信号により決められる時間
    的勾配および前記パルス立下り勾配設定信号により決め
    られる時間的勾配を緩慢な小なる値とした消耗電極式パ
    ルス溶接用電源。
JP61111026A 1986-05-15 1986-05-15 消耗電極式パルス溶接用電源 Expired - Lifetime JPH0822459B2 (ja)

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