JPH0822620A - 光記録媒体の再生方法及びその再生装置 - Google Patents

光記録媒体の再生方法及びその再生装置

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JPH0822620A
JPH0822620A JP6171775A JP17177594A JPH0822620A JP H0822620 A JPH0822620 A JP H0822620A JP 6171775 A JP6171775 A JP 6171775A JP 17177594 A JP17177594 A JP 17177594A JP H0822620 A JPH0822620 A JP H0822620A
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light
spot
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optical recording
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Application number
JP6171775A
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English (en)
Inventor
Toshiki Kasai
利記 河西
Mikiya Kuroda
幹也 黒田
Hirobumi Nagano
博文 長野
Makoto Itonaga
誠 糸長
Hideji Eguchi
秀治 江口
Eiji Nakagawa
栄治 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マスク層によりレーザ光の実効スポット径を
小さくする光記録媒体に対し、従来よりも高密度に記録
可能な光記録媒体の再生方法を提供する。 【構成】 照射レーザ光の実効スポット径を縮小させる
マスク層を有する光ディスクを、トラック方向に長軸を
有し、短軸方向の幅がトラックピッチの2倍以下の長円
形状のスポット16Aを用いて再生する。このような長
円形状スポットは、レーザ光の中央部分の光強度を遮光
部材により減少させることで得られる超解像スポットの
メインローブスポット16Aを利用する。メインローブ
スポットの両脇に発生するサイドローブスポット15A
によるクロストークや符号間干渉は、マスク層により除
去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、照射光強度によって透
過率が変化する物質からなるマスク層を用いて照射レー
ザ光の実効スポット径を小さくして高密度に記録された
情報を再生させる光記録媒体の再生方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】最近CDと同じくらいの大きさで片面約
2時間の高画質なデジタルビデオを記録することが要求
されている。この要求を満たすためには現在のCDの5
〜10倍の記録密度が必要とされる。この光記録媒体の
記録マークの形成においては、あるしきい値以上の温度
に依存するため、記録時のレーザ光パワーを制御するこ
とによって、光スポット径よりも小さな記録マークを形
成することが可能である。しかし、レーザ光をレンズで
絞った時の光スポット径はある一定値以下には絞れない
限界値を持っており、光記録媒体の高密度化はいかに再
生レーザ光スポットを小さくするかにかかっている。こ
こで、再生限界の記録マークの繰り返し波長(記録波
長)は、λ/(2NA)(λは光の波長、NAはレンズ
の開口数)で与えられ、より短い記録波長の記録マーク
を識別して再生するためには、波長λの短い光で再生す
るか開口数NAが大きなレンズを用いれば良いことが分
かる。このため、記録再生に使用する光の波長を短くす
ること、また対物レンズの開口数を大きくすることなど
が研究されている。
【0003】短波長光源は、近年、非線形光学素子を用
いたSHG光を取り出して例えば800nmの光から40
0nmの光を取り出して使用することなどが盛んに研究さ
れている。しかし、変換効率、価格、安定性などの面か
ら実用に共する事のできるレベルにないのが現状であ
る。現在実用可能な光源として広く用いられる半導体レ
ーザ光は約670nmが限度であるが、近い将来には63
0nmが見込まれている。また、高開口数レンズを光ディ
スク用に組み込むことは焦点深度の問題や、ディスクの
物理的精度(厚み、反り、面ぶれなど)が厳しくなるな
どの理由から実用可能レベルはせいぜい0.6である。
このように670nmの光源を用い、開口数0.6のレン
ズを用いたとしても記録密度はCDの約2.5倍であ
り、前記要求は満足されない。
【0004】そこで、図6に示すように、光の照射によ
る温度上昇により、温度が高くなると吸光度が減少、光
透過率が高くなり、また、レーザ光が通過して冷却され
ることで再び吸光度が増加、光透過率が低くなるか、ま
たはその逆の性質(図示せず)を有する光透過率可変物
質を光ディスク内に層状に設けることで、情報を高密度
に記録、又は高密度に記録された情報を再生する方法が
従来より知られている。情報記録再生に使用されるレー
ザ光の光強度分布は、通常ガウス分布を示し、温度分布
もほぼこれに近い分布となる。このレーザ光を光透過率
可変物質上に照射すると、図7に示すように照射スポッ
ト内の温度が上昇した部分のみが光透過性となり、光ス
ポット内の他の部分はマスクする、いわゆるマスク効果
が起こる。このようにマスク効果を起こす光透過率可変
物質を光ディスク上に層状に設ける(以下、この光透過
率可変物質層をマスク層と称する)ことで、照射するレ
ーザ光のスポット内の光透過率の高い部分のみの光を通
過させ、照射スポット内の光透過率の低い部分の光をマ
スクすることになるので、隣接トラック間のクロストー
クや、符号間干渉を無くすことができる。
【0005】上記照射レーザ光スポットは、光記録媒体
上を走査することになるため、マスク層の光透過率が変
化する部分は、図7に示すように光スポットの進行方向
に対して後方部分になる。特に、温度が上昇することに
よって光透過率が変化するマスク層については、光スポ
ットが照射されて、透過率が変化する温度に上昇するま
での間に光スポットが移動するので、光透過率が変化す
る領域はスポット内の後方部分になる。この結果、光透
過率が高くなる後方開口型のマスク層では、図7に示す
ように後方部の光透過率の高い部分からの光情報が検出
されることになる。逆に、光透過率が低くなる前方開口
型のマスク層では、光透過率が低くなった光スポット内
後方部をマスクし、前方部の光透過率の高い部分の光情
報が検出されることになる(図示せず)。このようなマ
スク層のマスク効果により、レーザ光スポットが実質的
に縮小されるため、レーザ光波長や、レンズ開口数によ
って決まる集光限界のレーザ光スポットでは読み出すこ
とができなかった記録マークを検出することができるの
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光記録媒体
の高密度化のためには、記録マーク自体の大きさを小さ
くすると共に隣接する記録マーク間の間隔やトラックピ
ッチを小さく形成する必要がある。しかし、図7に示す
ように、上記マスク層によるレーザ光スポットを小さく
する効果は、トラック方向には多きいものの、トラック
ピッチ方向における効果は小さいのである。このため、
トッラッキングに対するマージン(余裕度)が小さくな
り、光記録媒体のトラックピッチ方向の高密度化が制限
されてしまうという問題があった。
【0007】そこで、本発明は上記の点に着目してなさ
れたものであり、マスク層によりレーザ光の実効スポッ
ト径を小さくする光記録媒体を、トラック方向(レーザ
光スポット進行方向)だけではなく、トラックピッチ方
向の高密度記録をも可能とし、従来のマスク層を有する
光ディスクよりも高密度な情報記録を可能とする光記録
媒体の再生方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するための手段として、光の照射により光透過率が可
逆的に変化するマスク層を光透過性基板上に有し、情報
に応じた光学的に読み取り可能な記録マークが複数トラ
ックに渡って形成され、前記光透過性基板側から前記記
録マークを検出するために照射されるレーザ光のスポッ
ト径を前記マスク層を用いて小さくさせる光記録媒体の
再生方法において、前記光記録媒体上のトラック方向に
長軸が向き、この長軸と直交した短軸方向の幅がトラッ
クピッチの2倍以下の長円形状のレーザ光スポットを用
いて前記光記録媒体を再生することを特徴とする光記録
媒体の再生方法を提供しようとするものである。
【0009】また、本発明は、上記目的を達成するため
の手段として、光の照射がない状態では光透過率が低
く、光を吸収してしきい値よりも高い温度になると光透
過率が高くなり、この光透過率が高い状態から前記しき
い値以下に冷却されることで前記光透過率の低い状態に
戻るマスク層を光透過性基板上に有し、情報に応じた光
学的に読み取り可能な記録マークが複数トラックに渡っ
て形成され、前記光透過性基板側から前記記録マークを
検出するために照射されるレーザ光のスポット径を前記
マスク層を用いて小さくさせる光記録媒体の再生装置に
おいて、レーザ光源と、このレーザ光源からの出射レー
ザ光を前記光記録媒体の記録マーク上に集光させる集光
レンズと、前記レーザ光源と前記集光レンズとの間に設
けられ、前記レーザ光源からの出射レーザ光の中央付近
を遮光して前記レーザ光のスポット形を縮小させる遮光
手段とを少なくとも備え、前記遮光手段を、前記光記録
媒体上に照射されるレーザ光スポットを、トラックピッ
チ方向にのみ縮小させるよう構成したことを特徴とする
光記録媒体の再生装置を提供しようとするものである。
【0010】
【作用】上述のように、円形形状の光スポットを用いた
場合、トラックピッチ方向の記録密度が制限されてしま
うため、本発明者らは、図2に示すようにマスク層上に
集光されるレーザ光のスポット形状をトラック方向(レ
ーザ光スポット進行方向)に長い長円形にすることを考
えた。即ち、上記マスク層を、レーザ光スポットのトラ
ック方向の縮小化のみに用い、トラックピッチ方向につ
いては、レーザ光スポットを予め縮小しておくのであ
る。この長円形状は、上述のようにマスク層の光透過率
が変化する応答速度とスポットが移動する速度との間に
時間的なずれがあるため、照射レーザ光スポット内に光
透過率が変化している領域を発生させるためにトラック
方向に長い長円とする。
【0011】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の一実施例
を説明する。なお、以下の説明では、光記録媒体として
広く普及している光ディスクを例に取り説明する。図1
は、本発明の一実施例である光ディスク再生装置に使用
される光ディスクの構造を示す図であり、同図(A)
は、再生専用型光ディスクのトラック方向の断面図を示
し、同図(B)は、記録可能型光ディスクのトラックピ
ッチ方向の断面図を示す。同図(A)に示す光ディスク
1は、光透過性樹脂基板(以下単に基板と記載する)2
に、情報に応じた微小ピット2Aが形成され、この基板
2上には、上記マスク層3、反射層4、保護層5が順次
積層されている。また、同図(B)に示す光ディスク1
1は、光透過性樹脂基板12に、案内溝12Aが形成さ
れ、この基板12上には、上記マスク層3、情報記録層
13、上記反射層4、上記保護層5が順次積層されてい
る。
【0012】上記基板2,12として用いられる光透過
性樹脂はポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル
樹脂、エポキシ樹脂基板など通常の光ディスクの基板と
して用いられるものが使用可能であり、また、ピット2
Aや案内溝12Aの形成方法に関しては特に制限はなく
周知の方法により形成する。上記マスク層3は、図6に
示すような光透過率特性を有し、光記録再生に用いられ
る光源の波長に対し、しきい値以下の光強度では吸収を
有する低光透過率状態であり、しきい値以上の光強度で
吸光度が減少して透過率が増加して高光透過率状態とな
り、さらにしきい値より低い強度になると吸光度が増加
し元の低光透過率状態に戻るという性質を有するもので
ある。このマスク層3の材料としては、上記の性質を有
したものを種々用いることができるが、サーモクロミッ
ク物質、可飽和吸収性物質、相変化物質、フォトクロミ
ック物質などをあげることができる。上記反射層4は一
般に光ディスクで用いられる金属反射層と同様であり、
金、アルミニウム等の金属や合金の薄膜で形成される。
反射層4上に設けた保護層5は媒体の保護の目的で必要
に応じて設ける。この保護層5は、紫外線硬化樹脂をス
ピンコートによって設けることで簡単に形成可能であ
る。また、記録可能型光ディスク11に設けた記録層1
3は、従来より周知の光記録材料をスピンコート法、蒸
着法、或いはスパッタ法等を用いて形成しており、相変
化型材料、光磁気材料等種々のものを使用可能である。
【0013】ところで、上記マスク層3は、照射レーザ
光の実効スポット径を縮小させるために設けたものであ
るが、上述のように、マスク層3による照射レーザ光の
縮小効果は、トラック方向は大きく、トラックピッチ方
向は小さい。よって、図2に示すように、上記光ディス
ク1,11を再生するためのレーザ光スポットは、トラ
ック方向に長軸を有する長円形状になるように予め変形
させたものを使用する。この長円形状は、レンズ開口数
やレーザ波長によって決まる集光限界のレーザ光スポッ
ト(同図中点線14A)のトラックピッチ方向を縮小さ
せたものを用いる。このような長円形状のレーザ光スポ
ットを得るには、例えば、電気学会研究会資料,MAG
−88−207に開示されるような超解像スポットを利
用する。以下、この原理に付いて説明する。
【0014】図3(A)に示すような光強度分布14を
有するレーザ光スポット14Aの中心部に同図に示すよ
うな遮光部材24を設けて遮光して中心部の光の強度を
減少させると、同図(B)に示すようにサイドローブ1
5を伴う光強度分布となる。ここで、図3(A)の上側
に示す図は、その下側に示したレーザ光スポット14A
の中心を通り遮光部材24により遮光している方向と直
交する方向の光強度部分布を示し、図3(B)の上側に
示す図は、その下側に示したレーザ光スポット16Aの
短軸の延長線上における光強度分布を示している。図3
(B)に示すレーザ光のメインローブスポット16A
は、遮光部材24により遮光した方向に長軸を有する長
円形状となり、その短軸の長さは点線で示す中央部分を
遮光しないレーザ光スポット14Aに比べて小さくなる
のである。このメインローブスポット16Aの長軸を光
ディスク1,11のトラック方向に一致させて照射する
のである。
【0015】ところで、上記サイドローブスポット15
Aを伴う光スポットを、光ディスクの再生用光スポット
として使用する場合、サイドローブスポット15Aによ
る符号間干渉やクロストーク等の問題がある。このよう
な問題に対し、従来では、例えば、上記文献にも開示さ
れるように、光ディスクからの反射光を再度集光し、集
光点においてメインローブ成分のみをスリットで切り出
して受光する検出光学系を設けたり、また、特開平2−
91829号公報に開示されるように、遮光部材により
レーザ光の中心部分を遮光し、更にこの周辺部分の光を
遮光して、サイドローブ高さを低くする等の方法が提案
されていた。しかし、本発明においては、光記録媒体に
設けた上記マスク層3が、サイドローブスポット15A
による符号間干渉を除去することになるので、光ヘッド
には、サイドローブ成分を除去するスリットや、レーザ
光の中央部を遮光する遮光部材の周辺部に更に遮光部材
を設ける必要がなくなるのである。
【0016】次に、本発明の光ディスクの再生装置につ
いて説明する。図4は、本発明の光ディスク装置の光ヘ
ッドの一例の概略構成図である。同図に示す光ヘッド2
1は、半導体レーザ等により構成されたレーザ光源22
と、このレーザ光源22からのレーザ光を平行光にする
コリメートレンズ23と、レーザ光の中央部分を遮光す
る遮光部材24と、レーザ光源22からのレーザ光と光
ディスクからの戻り光とを分離させるビームスプリッタ
25と、光ディスク1,11上にレーザ光を集光させる
集光レンズ26と、この集光レンズ26をフォーカス、
トラッキング等のために移動させるアクチュエータ27
と、フォトダイオード等により構成され、光ディスク
1,11からの戻り光の光量に応じた電気信号を出力す
る光検出器29とで概略構成されている。上記レーザ光
源22から出射されたレーザ光はコリメートレンズ23
によって平行光とされたのち、光ビームの中心付近の光
強度を減衰させる遮光部材24を通過した後にビームス
プリッタ24を透過して集光レンズ25によって光ディ
スク1,11上に集光される。そして、光ディスク1,
11で反射された光は、集光レンズ26に戻り、ビーム
スプリッタ25によりその光路を変更され、対物レンズ
28により光検出器29上に集光される。
【0017】上記遮光部材24は、上記メインローブス
ポット16Aの長軸が、光ディスク1,11のトラック
方向に一致するように、コリメートレンズ23とビーム
スプリッタ25との間に配置される。また、遮光部材2
4は、図3(A)に示すように、その幅がレーザ光スポ
ット14Aの中心を通る中心線に対して対称になるよう
に配置する。ここで、図3(B)に示すサイドローブ高
さは、遮光部材24の幅に比例して大きくなり、逆に、
メインローブスポット16Aの短軸の長さは、遮光部材
24の幅に反比例して小さくなる。このため、遮光部材
24の幅を適宜に設定し、サイドローブがマスク層3の
光透過率を変化させないようにすると共に短軸の長さを
光ディスク上の記録密度に対して適宜な大きさになるよ
うにし、例えば、遮光するレーザ光のスポット径に対す
る遮光部材24の幅、即ちレーザ光スポットの遮光比率
を、20%から35%程度になるようにする。即ち、メ
インローブスポット16Aの短軸の長さは、最大でも光
ディスクのトラックピッチの2倍以下とし、好ましくは
メインローブスポット16Aの短軸方向の境界部(中心
部の光強度の1/e2 となる部分)が、隣接トラックの
記録マーク上に照射されないように遮光部材24の幅を
設定し、更に好ましくは、その境界部が、現在照射して
いるトラック(長軸上のトラック)とこれに隣接するト
ラックとの間に位置するような幅に設定する。
【0018】更に、上述のようにマスク層3は、光を吸
収して光透過率が変化する物質で構成されており、しか
も、レーザ光の中央部分の光強度を減少させるので、レ
ーザ光源22から出力するレーザ光強度は、マスク層無
しの光ディスクを再生する場合や、マスク層を有する光
ディスクを遮光せずに再生する場合よりも高く設定す
る。なお、同図に示す光ヘッド21は、トラッキングや
フォーカシング等の制御信号を得るための光検出器と、
再生信号を得るための光検出器とを光検出器29で省略
して示してある。
【0019】このような構成の光ヘッド21から光ディ
スク1,11面上に照射されるレーザ光スポットは、ト
ラック方向に長軸を有し、短軸方向の幅がトラックピッ
チの2倍以下になるよう縮小された長円形状であるた
め、図2に示すように、レーザ光が照射されてマスク層
3の温度が上昇するまでの時間的な遅れによって、レー
ザ光スポットの後方部分のマスク層3の光透過率が高く
なり、実効的なスポット径が小さくなり、また、トラッ
クピッチ方向の高密度化が可能となる。また、トラッキ
ングに対するマージン(余裕度)を広げるという点でも
有効である。更に、遮光部材24により生じるサイドロ
ーブは、マスク効果が起こり得るほどその光強度が大き
くないので、サイドローブスポット15Aによる符号間
干渉もなく、中心部分の超解像効果によって小さくされ
たスポットだけが、マスク層の効果によって更に小さく
されることになる。
【0020】次に、本発明の光ディスク装置の全体の概
略構成に付いて説明する。図5は、本発明の光ディスク
装置の一例の概略構成図である。同図に示す光ディスク
装置31において、21は上記光ヘッドであり、光ディ
スク1,11に上記レーザ光を照射すると共に光ディス
クからの反射光をその光量に応じて電気信号に変換した
信号aを出力する。この信号aは、光検出信号とフォー
カス及びトラッキングの制御信号として出力されること
になる。そして、この信号aは、微小信号増幅回路33
で増幅され、光検出信号b1は、復調回路34及びシス
テム制御回路36へ出力され、制御信号b2はトラッキ
ング/フォーカス制御回路35にそれぞれ出力されるこ
とになる。
【0021】上記復調回路34は、波形等化器やデータ
スライス回路等で構成されており、上記光検出信号b1
に所定の処理を施し、光ディスク1,11に記録された
情報を復調して再生信号として出力する。また、上記ト
ラッキング/フォーカス制御回路35は、上記制御信号
b2を用いて上記レーザ光のフォーカス制御、トラッキ
ング制御を行うものであり、光ヘッド21からの制御信
号b2に応じて光ヘッド21内のフォーカス、トラッキ
ングアクチュエータ26を駆動させる。このアクチュエ
ータ26を駆動させる駆動信号cは、システム制御回路
36へ出力される。
【0022】システム制御回路36は、マイクロコンピ
ュータで構成されており、上記トラッキング/フォーカ
ス制御回路35から、その動作状態に応じて出力される
制御信号cによりそれらの動作状態を監視し、制御信号
cに応じて光ヘッド21にトラッキングやフォーカスを
施す。また、システム制御回路36は、この他、レーザ
光強度の制御や、スピンドルモータ39の回転制御等、
システム内の動作制御や監視を行う。また、光強度調整
回路37は、システム制御回路36からの制御信号dに
応じてレーザ光出力を調整するようレーザドライバ38
を駆動させる。レーザドライバ38は、光強度調整回路
37からの制御信号eに基づき、上記光ヘッド21内の
半導体レーザ(図示せず)の光出力を制御する。なお、
図5に示す上記光ディスク装置31は、記録系の処理回
路については図示を省略してある。
【0023】上記光ディスク装置31において、光学的
に読取り可能な記録マークが記録された上記光ディスク
1,11が装着されると、システム制御回路36は、ス
ピンドルモータ39を回転させ、照射レーザ光を所定の
光強度に設定し、上記光検出信号b1の振幅やジッタ等
を観察しながら、照射レーザ光の光強度を変化させて最
適な光強度を検出する。これは、光ディスク1,11の
マスク層の吸光度の違いや、光ディスク1,11上への
ごみ等の付着により光ディスク毎に最適な光強度が異な
るからである。レーザ光強度の検出方法としては、例え
ば、照射レーザ光の光強度が小さい場合には、光検出信
号b1の振幅(特に、最短記録波長の記録マークの信号
振幅)が小さくなるので、この信号振幅が所定の値にな
るまで光強度調整回路37に照射レーザ光強度を徐々に
高くする光強度調整信号dを出力する。そして、照射レ
ーザ光強度と対比しながら信号振幅を観察する。また光
強度が高すぎる場合は、メインローブスポット16Aで
の実効スポット径が大きくなりすぎると共にサイドロー
ブスポット15Aでも開口部が生じるため、光検出信号
b1のジッタが多くなる。そこで、照射レーザ光強度を
徐々に低くし、照射レーザ光強度とジッタとを対比させ
ながら最適なレーザ光強度を検出する。このようにし
て、光検出信号b1の信号振幅が最適となり、ジッタが
最小となる光強度を検出する。
【0024】最適な光強度が検出された後、その検出さ
れた光強度情報を含む制御信号dを光強度調整回路37
に出力し、この検出された光強度のレーザ光を用いて光
ディスク1,11を再生する。この再生レーザ光のスポ
ット形状は、長軸をトラック方向に有し、かつ短軸の幅
(長さ)が、トラックピッチの2倍以下の長円形状のメ
インローブスポット16Aと、このメインローブスポッ
ト16Aのトラックピッチ方向の両脇に発生するサイド
ローブスポット15Aとなる。サイドローブスポット1
5Aが照射されている部分は、マスク層3の光透過率が
高くならないため、サイドローブによるクロストーク等
の影響はなく、また、メインローブスポット後方部にて
情報が検出されるため、良好な再生信号が得られること
になる。
【0025】なお、上記光ディスク装置31は、マスク
層3を有する光ディスク専用のものとして説明したが、
遮光部材24をレーザ光の光路から取り去り、レーザ光
強度を低く設定することで、マスク層3を有していない
低記録密度光ディスクと互換を取ることも可能である。
再生光強度を低く設定するのは、記録可能型光ディスク
等のように、記録用レーザ光の光強度を再生時よりも高
くして使用するものもあり、再生レーザ光による誤記録
或いは情報の消去等が起こらないようにするためであ
る。このように、マスク層3のない光ディスクとの再生
互換をとるためには、装着された光ディスクにマスク層
が設けられているか否かを識別する手段が必要である。
その識別手段として、外部スイッチによりユーザが選択
できるよう構成しても良いし、マスク層の有無を検出す
る検出手段を設けても良い。検出手段によってマスク層
の有無を検出する方法としては、例えば、光ディスクに
レーザ光を照射したときの戻り光量を検出する。即ち、
マスク層が無い場合は、照射光量に対する戻り光量の比
率が高く、マスク層を有する場合は、マスク層による光
の吸収で照射光量に対する戻り光量の比率が低くなるた
め、この照射光量に対する戻り光量の比率に応じてマス
ク層の有無を検出する。このような識別手段の識別結果
により遮光部材24の光路内への装着脱着を行わせるよ
うに構成し、また、光強度調整回路37及びレーザドラ
イバ38を用いてレーザ光強度を調整するようにする。
【0026】次に、上記実施例に基づいて、マスク層を
有する光ディスクを再生する実験を行った。コンパクト
ディスクの4倍密度で、信号が微少なピットとして設け
られているポリカーボネート樹脂射出成形基板上に、電
子供与性呈色化合物としてGN−169と、GN−2の
1:1混合物(どちらも山本化成製)、顕色材としてビ
スフェノールAを真空蒸着法によってモニター上で約
1:1:4の比率で50〜100nm製膜し、サーモクロ
ミック色素層とした。その上に反射層としてアルミニウ
ムを約70nmの厚さに形成した。さらに保護層として紫
外線硬化樹脂SD−17(大日本インキ製)を約7nm厚
さで形成し、光ディスクを作製した。この光ディスク
を、690nmの波長を有した半導体レーザを搭載した再
生装置で、フォーカスサーボだけを掛けた状態でRF出
力をモニターし、隣のトラックの影響を図る尺度として
クロストークを測定した。その結果、クロストークは約
33%であった。次に、コリメートレンズとビームスプ
リッタとの間に上記遮光部材を挿入し、超解像光学系と
し、上記光ディスクを再生したところ、クロストークが
21%に減少した。なお、レーザ光スポット径に対する
遮光部材の幅(遮光比率)が約20%の遮光部材を用い
た。さらに、マスク層を設けていない4倍密度の光ディ
スクを、遮光部材の無い光ヘッドを用いて再生したとこ
ろクロストークは約70%であった。また、同じ光ディ
スクを、遮光部材を挿入した光ヘッドを用いて再生した
ところ、クロストークは65%であったが、サイドロー
ブスポットの影響で波形が乱れていた。以上のように、
マスク層による照射レーザスポット径を小さくする効果
と、サイドローブスポットを除去する効果とにより、ク
ロストークが減少し、レーザ波長とレンズ開口数とで決
まる集光限界のレーザ光スポットでは読み出せなかった
微小な記録マークを良好に再生できるという結果が得ら
れた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光記録媒体
の再生方法によれば、光の照射により光透過率が可逆的
に変化するマスク層を光透過性基板上に有し、情報に応
じた光学的に読み取り可能な記録マークが複数トラック
に渡って形成され、前記光透過性基板側から前記記録マ
ークを検出するために照射されるレーザ光のスポット径
を前記マスク層を用いて小さくさせる光記録媒体の再生
方法において、前記光記録媒体上のトラック方向に長軸
が向き、この長軸と直交した短軸方向の幅がトラックピ
ッチの2倍以下の長円形状のレーザ光スポットを用いて
前記光記録媒体を再生するので、光透過率変化の応答特
性が、レーザ光スポットの走査速度に対して多少遅いも
のでも使用可能であり、また光記録媒体のトラックピッ
チ方向の高密度化も可能となる。
【0028】また、本発明の光記録媒体の再生装置によ
れば、レーザ光源と、このレーザ光源からの出射レーザ
光を前記光記録媒体の記録マーク上に集光させる集光レ
ンズと、前記レーザ光源と前記集光レンズとの間に設け
られ、前記レーザ光源からの出射レーザ光の中央付近を
遮光して前記レーザ光のスポット形を縮小させる遮光手
段とを少なくとも備え、前記遮光手段を、前記光記録媒
体上に照射されるレーザ光スポットを、トラックピッチ
方向にのみ縮小させるよう構成したので、トラック方向
に長軸を有し、かつ短軸方向の幅(短軸の長さ)がトラ
ックピッチの2倍以下の長円形状のレーザ光スポットを
得ることができる。また、レーザ光の中央部分を遮光す
ることにより発生するサイドローブによるクロストーク
や符号間干渉を光記録媒体上に設けられたマスク層が除
去することになるので、装置側にサイドローブを除去す
る手段が必要なくなる等、装置構成を簡略化できると共
に、良好な再生信号を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク再生装置に使用される光デ
ィスクの構造を示す図である。
【図2】本発明の光記録媒体の再生方法に掛かる光ディ
スク上におけるレーザ光スポットとマスク層の開口部と
の関係を示す図である。
【図3】本発明の光記録媒体の再生方法に掛かる超解像
スポットを得る原理を説明するための図である。
【図4】本発明の光ディスク装置の光ヘッドの一例の概
略構成図である。
【図5】本発明の光ディスク装置の一例の概略構成図で
ある。
【図6】本発明及び従来の光ディスクに設けられるマス
ク層の光透過率特性を示す図である。
【図7】従来の光ディスクのレーザ光スポットとマスク
層の開口部との関係を示す図である。
【符号の説明】
1,11 光ディスク(光記録媒体) 2 基板(光透過性基板) 3 マスク層 4 反射層 15 メインローブ 15A メインローブスポット 16 サイドローブ 16A サイドローブスポット 21 光ヘッド 22 レーザ光源 23 コリメートレンズ 24 遮光部材(遮光手段) 25 ビームスプリッタ 26 集光レンズ 29 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 糸長 誠 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 江口 秀治 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 中川 栄治 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光の照射により光透過率が可逆的に変化す
    るマスク層を光透過性基板上に有し、情報に応じた光学
    的に読み取り可能な記録マークが複数トラックに渡って
    形成され、前記光透過性基板側から前記記録マークを検
    出するために照射されるレーザ光のスポット径を前記マ
    スク層を用いて小さくさせる光記録媒体の再生方法にお
    いて、 前記光記録媒体上のトラック方向に長軸が向き、この長
    軸と直交した短軸方向の幅がトラックピッチの2倍以下
    の長円形状のレーザ光スポットを用いて前記光記録媒体
    を再生することを特徴とする光記録媒体の再生方法。
  2. 【請求項2】光の照射がない状態では光透過率が低く、
    光を吸収してしきい値よりも高い温度になると光透過率
    が高くなり、この光透過率が高い状態から前記しきい値
    以下に冷却されることで前記光透過率の低い状態に戻る
    マスク層を光透過性基板上に有し、情報に応じた光学的
    に読み取り可能な記録マークが複数トラックに渡って形
    成され、前記光透過性基板側から前記記録マークを検出
    するために照射されるレーザ光のスポット径を前記マス
    ク層を用いて小さくさせる光記録媒体の再生装置におい
    て、 レーザ光源と、このレーザ光源からの出射レーザ光を前
    記光記録媒体の記録マーク上に集光させる集光レンズ
    と、前記レーザ光源と前記集光レンズとの間に設けら
    れ、前記レーザ光源からの出射レーザ光の中央付近を遮
    光して前記レーザ光のスポット形を縮小させる遮光手段
    とを少なくとも備え、 前記遮光手段を、前記光記録媒体上に照射されるレーザ
    光スポットを、トラックピッチ方向にのみ縮小させるよ
    う構成したことを特徴とする光記録媒体の再生装置。
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