JPH0822877B2 - 生物学的に活性な単量体成長ホルモンの回収精製方法 - Google Patents

生物学的に活性な単量体成長ホルモンの回収精製方法

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JPH0822877B2
JPH0822877B2 JP62134993A JP13499387A JPH0822877B2 JP H0822877 B2 JPH0822877 B2 JP H0822877B2 JP 62134993 A JP62134993 A JP 62134993A JP 13499387 A JP13499387 A JP 13499387A JP H0822877 B2 JPH0822877 B2 JP H0822877B2
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Description

【発明の詳細な説明】 組換え体DNA技術の出現によつて、蛋白質情報記号化
異種遺伝子を細菌等の微生物中に挿入して遺伝子を宿主
微生物中で表現させることによつて大規模な蛋白質の生
成が可能になつた。このようにして、天然資源からは微
量しか得られない蛋白質を含む非常に様々な蛋白質を無
限大量は経済的に生成することができる。
あいにく、真核細胞に固有の蛋白質は微生物宿主中で
翻訳後処理を受けて生物学的活性型の所望の蛋白質を生
成しないことがある。即ち、例えば多システイン残基を
含有する真核性蛋白質は、それらが微生物宿主中で表現
される時に、生物学的活性に必要な正しいジスルフイド
結合を形成しない場合がある。真核性蛋白質が宿主の細
胞内で不適切に折り重なる場合があるだけでなく、分子
間ジスルフイド結合または他種の分子間結合形成の結
果、各個々分子も生物学的に不活性な集合体またはオリ
ゴマーを形成する場合がある。
これらの現象(不適切な折り重なり、不正確なジスル
フイド結合形成及び非共有性または共有性オリゴマー
化)が単独あるいは組み合わさつて現れる結果、微生物
宿主中での異種遺伝子の表現によつて生成される多くの
蛋白質が、溶解性の生物学的活性蛋白質の形で宿主細胞
から回収されない。むしろ、細胞溶解時に、異種蛋白質
は時として「リフラクタイル(refractile)体」と呼ば
れる不溶性「封入体」の形で見出される。有用な蛋白質
を生成するためには、封入体蛋白質が生物学的流体中に
可溶な生物学的活性単量体形に変換されうる方法が提供
されなければならない。
封入体蛋白質を可溶性生物学的単量体形に変換するこ
とを加えて、回収過程のある時点で、エンドトキシンや
その他の細菌性蛋白質及び細菌宿主及び/または酵素媒
体に由来する混入物質等の細菌性不純物を取り除くため
に、蛋白質を精製することが必要である。これは通例蛋
白質に、イオン交換クロマトグラフイー等の種々のクロ
マトグラフイー的精製法のうちのいくつかの手段を施す
ことによつて行われる。
PCT特許出願第GB83/00152号は牛乳凝固酵素キモシン
を回収し活性化する方法を開示しており、これらはこの
酵素を酵素前駆体の形で含有する大腸菌(E.coli)中で
生成された封入体を用いて始める方法である。これらの
方法では、尿素、塩酸グアニジン、アルカリ溶液等の変
性剤に包入体蛋白質を溶かし、変性剤を除去したり希釈
することによつて蛋白質の変性を解除してから溶液のpH
を下げることによつて酵素前駆体の自己触媒的開裂を引
き起こして完全な形の蛋白質を生成する。
溶解度と折り重なり特性はいずれも蛋白質の第1次構
造すなわちアミノ酸配列に高度に依存するので、これら
の特性は異なる蛋白質間でかなり異なる。動物の成長ホ
ルモンは可溶性生物学的活性単量体の形で回収するのが
特に困難な蛋白質であることが、従来技術の経験からわ
かつている。従つて例えば、米国特許第4512922号に
は、成長ホルモン等の蛋白質の場合には包入体蛋白質を
強い変性剤中に溶解した後変性剤を水性緩衝液で希釈す
ると、ほとんど例外なく蛋白質の再沈殿が起こることが
述べられている。再沈殿が起こらない場合でも、期待さ
れる活性値は示さないと言われている。この問題の解決
策として、包入体蛋白質を強い変性剤中で可溶化し、こ
の強い変性剤をより弱い変性剤で置換した後引き続きこ
のより弱い変性剤を除去して蛋白質の変性を解除する、
成長ホルモンの精製法が開示されている。
米国特許第4512922号に開示されているような2段階
変性解除法は多くの問題を伴うことを我々は見い出し
た。得ることができる可溶性の生物学的活性成長ホルモ
ンの生成率は特に良いということはない。更に、この方
法によつて生じる結果は関係する成長ホルモンの種類に
よつて異なる。例えば8M塩酸グアニジンを強変性剤とし
て用い3.5M尿素を弱い方の変性剤として用いると、可溶
性の生物学的活性豚成長ホルモンの生成率はわずか約1
%以下であつたということがわかつた。一方、牛成長ホ
ルモンの生成率は幾分高くて約5%程度であつたが、商
業的見地からするとこれらはまだほんの最小限の値であ
つた。更に、この方法で回収された蛋白質を精製する際
に問題が生じた。この方法で回収した蛋白質を精製する
ためにイオン交換カラムにかけると、多量の可溶性蛋白
集合体がカラムにくつつき、比較的短時間のうちにカラ
ムが詰まつてふさがつた。集合体を取り除くための試み
としてカラムによる精製を還元性条件下で行つた場合に
さえこの現象は起こつた。2段階変性解除法の使用も、
多くの処理過程を伴い高価な試薬を用いるので、商業的
生産の見地から問題がある。
包入体蛋白質を8M尿素中で可溶化した後、引き続き尿
素を除去するためにこの溶液を変性剤無含有緩衝液に対
して透析することによつて単一過程で蛋白質を変性した
状態から元の状態に戻す(再生する)(renaturation)
ことによつて、包入体から成長ホルモンを回収すること
も我々は試みた。回収された単量体成長ホルモンの生成
率は非常に低く、1%以下であつた。
微生物的に生成された成長ホルモンの可溶性の生物学
的活性単量体の形で回収する効率的方法を提供するの
が、本発明の一つの目的である。
微生物的に生成された成長ホルモンを、クロマトグラ
フイー精製用カラムを用いてこのカラムが詰まつてふさ
がらないように回収し精製する方法を提供することが、
本発明の更にもう一つの目的である。
本発明のその他の目的や利点は、次に記載されている
発明の説明から容易に明らかになることであろう。
本発明は、包入体から可溶性の生物学的活性単量体成
長ホルモンを単離し精製する効率的経済的方法を提供す
る。本発明の方法は、従来技術の2段階変性解除または
尿素を用いる方法の多数の問題点を回避する。特に、本
発明の方法は可溶性GH集合体の存在量を十分低下させる
ので、イオン交換クロマトグラフイー時のカラムに生じ
る問題を軽減する。加えるに、本発明の方法は回収工程
で用いる試薬の数を少なくし、それらの値段を低くす
る。
従来技術の教訓とは反対に、我々は、適切な条件下で
は成長ホルモン包入体をグアニジン塩溶液中で可溶化し
た後グアニジン除去という単1過程で変性解除させるこ
とができることを見い出した。迅速な変性解除単一過程
でグアニジンを除去する場合には、大抵蛋白質集合体は
すべて溶液から析出するので、クロマトグラフイー精製
の前にこれらの集合体を可溶性単量体成長ホルモンから
分離することができる。従つて、カラムの詰まりやふさ
がりが最小限に抑えられ、カラムの使用寿命が延びる。
本発明を実施する際には、包入体をグアニジン塩好ま
しくは塩酸グアニジン中に抽出することによつて、包入
体を可溶化し蛋白を変性させる。グアニジン塩溶液をそ
の後例えば透析によつて変性剤を含まない緩衝溶液(変
性剤無含有緩衝溶液)で置換して、変性した成長ホルモ
ンの少なくとも一部を再び折り重ならせて元の単量体の
形態に戻させる。この時同時に、蛋白質性混入物及び場
合によつては溶液中に存在する成長ホルモン集合体のほ
とんどすべてが析出する。析出した混入物と集合体とを
容易に分離した後、生物学的活性形の単量体成長ホルモ
ンを含有する溶液をイオン交換クロマトグラフイーで精
製する。グアニジン塩の変性剤無含有緩衝溶液での置換
は、中間変性剤を用いないで行う。商業的規模の生産工
程においては、中間変性体の使用を避けることによつて
材料費が相当節約される。
本発明の方法は、細菌等の微生物中に不溶性包入体と
して認められるどんな動物性成長ホルモン(特に牛成長
ホルモン(bGH)または豚成長ホルモン(pGH))の生物
学的活性形の単離にも使用でき、これらの生物学的活性
形は動物性成長ホルモンの生物学的活性フラグメント及
びアミノ酸配列は異なるが成長ホルモン活性を示す類似
物を含む。
細菌宿主中で成長ホルモンを表現することができる表
現ベクターの調製法は当分野で知られている(例えば、
シーバーグ(Seeburg)等著、DNA,2:37-45〔1983〕及び
ゴーデル(Goeddel)等著、ネイチュア(Nature)28
1:544-548〔1979〕を参照)。本発明の方法の1実施例
では、我々はフアージラムダプロモータの調節下に用い
たΔ7pGH(豚成長ホルモンからその7個のN末アミノ酸
を減じてメチオニンとセリンとを加えたもの)記号化用
の第1プラスミドpL-mu−Δ7SGH及び温度感受性ラムダ
フアージリプレツサー蛋白を記号化するための第2プラ
スミドpCI857によつて形質転換された大腸菌宿主株HB10
1によつて生成された、pGH含有包入体を用いた。別の実
施例では、我々はΔ9bGH(牛成長ホルモンからその9個
のN末アミノ酸を減じてメチオニンとセリンとを加えた
もの)記号化用プラスミドpL-mu−Δ9bGH及びプラスミ
ドpCI857で形質転換された大腸菌宿主株HB101によつて
生成された、bGH含有包入体を用いた。しかしながら、
成長ホルモンが宿主中で不溶性封入体の形で生成される
かぎり、宿主とベクターのどんな組み合わせによつて生
成された組み換え成長ホルモンの精製にも同様に本発明
の方法を適用できることがすぐにわかるであろう。
本発明の回収精製法を使用する前に、得られた形質転
換細胞中で隔離されている封入体を回収できるように、
これらの細胞を通例は機械的手段または酵素的手段で破
壊し溶解させる。遠心分離して緩衝液中で洗うことによ
つて、包入体を多量の残留細胞性物質から分離すること
ができる。細胞を酵素用媒体から分離して得られる細胞
ペーストは、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(20
ミリモル)と燐酸1ナトリウム(100ミリモル)とを含
み水酸化ナトリウムによつてpHを7.8に調節した水性緩
衝溶液中に分散させるのが好ましい。モントン・ガウリ
ン・ホモゲナイザー(Monton-Gaulin homogenizer)等
のポペツト型(poppet-type)ホモゲナイザーに1回以
上かけることによつて、成長ホルモン封入体を遊離させ
るために細胞を破壊する。成長ホルモン小粒を遠心分離
によつて溶液基質及び細胞破片物質の一部から分離す
る。得られた小粒をEDTA−燐酸1ナトリウム緩衝溶液
(10ミリモルのEDTAと0.2モルのNaH2PO4を含有しpH7.5
に調整したもの)中に再懸濁することによつて1回以上
洗つた後、遠心分離によつて洗液から分離する。こうし
て得られた洗浄されたペレツトは、2〜3日以内に用い
る場合には約4℃で保存し、もつと後日に用いる場合に
は凍結させる。
従来技術を教訓とする回収法では、洗浄過程で細胞破
片や混入蛋白質を最も効果的に除去するために、トリト
ンX-100(TritonX-100)等の洗剤、2−メルカプトエタ
ノール等の還元剤及びリソザイム等の酵素を用いる洗浄
過程を通例使用している。しかし我々は、洗浄過程では
この様な薬剤を用いる必要はないことを見い出した。更
に、これらの薬剤は洗浄過程で所望の蛋白質の一部が損
失する結果を招くので、これらの薬剤を洗浄過程から除
外することは有利である。たとえこれらの薬剤を洗浄過
程から除外することによつて別の混入物質が加わつて可
溶化過程に持ちこまれることになつたとしても、どんな
特別の試薬を用いることなくこれらの混入物質の一部が
後に本法実施中に析出されることを我々は見い出してい
る。
成長ホルモンを含む包入体をグアニジン塩、好ましく
は塩酸グアニジンの水溶液中に抽出することによつて、
包入体を可溶化し蛋白質を変性させる。塩酸グアニジン
は強いカオトロープであり、6〜8Mの濃度で完全にしか
し可逆的に蛋白質を変性することができる。溶液中に存
在するかもしれない高分子不純物を除去するために、本
発明の方法で使用する前に塩酸グアニジン溶液を精製す
るのが有利である。これらの不純物は超遠心分離あるい
は当分野で知られているどんな他の適当な精製手段で除
去してもよい。この溶液は約20mM〜100mMの濃度でエタ
ノラミンも含有すのが好ましい。成長ホルモンの濃度が
溶液1当り約1〜2.5gとなるに十分な量の包入体を塩
酸グアニジン溶液中に溶解するのが好ましい。次にこの
溶液を、折り重なつた分子が完全に開いてしまうに十分
な時間放置する。約6〜36時間が放置時間として申し分
ないことを我々は見い出している。
成長ホルモンを可溶化して変性した後、塩酸グアニジ
ンを変性剤無含有緩衝溶液で置換することによつて、溶
液中の成長ホルモンの少なくとも一部を変性から回復さ
せる。従来技術では溶液中に残存する蛋白質の量を最大
にするために変性剤をゆつくり除去すべきであるとして
いるが、我々はグアニジン塩をかなり迅速に除去するの
が、クロマトグラフイーカラムを詰まらせがちであり生
物学的に活性でない可溶性蛋白質集合体が変性解除され
蛋白質溶液中に存在する量を低下させるので、実際には
好ましいことを見い出した。従つて、約10時間より短い
時間でグアニジン塩を除去するのが好ましい。イオン交
換クロマトグラフイーの前に析出した成長ホルモン集合
体の大体ほとんどすべてを除去することができるのが、
我々の方法の主要な利点である。
塩酸グアニジンの置換は、蛋白質溶液から小さい分子
を除去する既知の方法のいずれを使つても行うことがで
きる。塩酸グアニジンを除去する好ましい方法は透析濾
過と透析を含む。我々はロミコン社(Romicon,Inc.)か
ら市販されているロミコンHF4S(Romicon HF4S)等の中
空繊維製の限外濾過装置を使用する。この装置は、約1
0,000以下の分子量を持つ分子を通過させる中空繊維製
限外濾過膜を使用している。成長ホルモン溶液が限外濾
過膜を通つて循環すると、塩酸グアニジン溶液は膜を通
過するが成長ホルモンは保持される。エタノラミンを約
60ミリモルの濃度で含有しpHが9.0〜9.8に調整されてい
る希釈用溶液を供給することによつて溶液の容積を維持
する。希釈後の供給量は成長ホルモン溶液1容積当り約
1〜5容積であり、供給速度は1時間当り弱0.5〜4容
積である。従つて液の流速は、中空繊維製限外濾過装置
の膜表面100平方フイート(約3048cm2)につき1時間当
り約120lになる。
あるいは、成長ホルモンが変性から回復するほどグア
ニジンの濃度が低くなるまで、グアニジン含有溶液を希
釈してもよい。
塩酸グアニジンを溶液から除去すると、ある種の蛋白
質性混入物と溶液中に存在する成長ホルモン集合体とが
溶液から析出する。析出物は、遠心分離や濾過等の既知
の方法によつて溶液から除去することができる。所望な
らば、遠心分離過程の前に超遠心によつて成長ホルモン
溶液を幾分濃縮してもよい。
可溶性の単量体成長ホルモンを含有する溶液をイオン
交換クロマトグラフイーによつて精製する。このイオン
交換クロマトグラフイーでは、DE-52セルロースイオン
交換樹脂を使用しているフアーマシン(Pharmacia)イ
オン交換カラム等の従来の器具を使用する。溶液をカラ
ムにかけて、カラムにくつつかないで流出した分画中に
生物学的活性ホルモンを採取する。
イオン交換クロマトグラフイーに引き続いて、成長ホ
ルモンの安定した粉末を得るために、回収した成長ホル
モンに超遠心分離による濃縮、追加の精製過程及び所望
ならば凍結等のどんな従来の処理過程を行つてもよい。
以下の実施例は、本発明の実施を更に説明するために
あげたものである。別記されていない限り、パーセント
値はすべて重量パーセントを表わし、温度値はすべて℃
で表わしている。
実施例1 本実施例で用いた、豚成長ホルモン(pGH)の封入体
を含有する形質転換細胞は次のようにして生成した。
10%(v/v)のグリセリンを添加した、大腸菌(E.col
i)HB101(PL‐mu−Δ7SGHとpcI857)細胞であるATCC53
031の試料を、必要となるまで液体窒素下、即ち−85℃
で保存した。
A.接種 9l容の醗酵器に詰める量の接種物を、500ml容のフラ
スコに入つた200mlのESM-1またはESM-2媒地に細胞を添
加することによつて得た。媒地のpHを7.0に調整した。
媒地が幾分空気にさらされるようにフラスコに2つのミ
ルクフイルターでふたをした状態で、ニユー・ブランス
ウイツク(New Brunswick)回転振とう器中で30℃で16
〜20時間300rpmの回転速度でフラスコを振とうした。 成 分 ESM-1 ESM-2 NZアミンA 16g/L 23g/L グリセリン 30 30 KH2PO4 5 (NH4)2HPO4 2.5 MgSO4・7H2O 7 7 K2HPO4 6 (NH4)2SO4 5 NaH2PO4 3 クエン酸ナトリウム 1 微量元素溶液 20ml 20ml *微量元素溶液G/L:EDTA 5,FeCl3・6H2O0.5,ZnO 0.5,CuC
l2・2H2O 0.01,Co(NO3)2・6H2O 0.01,(NH4)2MoO4 0.01。
B.醗酵器 使用した醗酵器は全容積16lのニユー・ブランズウイ
ツク・ミクロゲン(New Brunswick Microgen)であつ
た。180mlの接種物を入れた醗酵器に、9lの液体培地を
最初に詰めた。
C.醗酵用培地 最初に詰めた9mlの培地の組成を下記に示す。
製 品 9l当りの濃度グラム数 NZアミンA−シエフイールド 250 グリセリン 500 (NH4)2SO4 50 K2HPO4 60 NaH2PO4 30 クエン酸ナトリウム 10 MgSO4・7H2O 70 ホダツグ(Hodag)K-67消泡剤 4ml Fe2Cl3・6H2O 0.1g ZnO 0.01g CuCl2・2H2O 0.002g Co(NO3)2・6H2O 0.002g (NH4)2MoO4 0.002gEDTA(2ナトリウム塩) 1.0 媒地を121℃で20分間殺菌して、NaOHでpHを6.8に調整
した。
媒地にアンピシリンとカナマイシンとを各250mgずつ
添加した。抗生物質の溶液は濾過によつて殺菌した。
D.栄養素の供給 誘導の時期(即ち温度が42℃に上がつた時)に、醗酵
用培地に栄養素を添加した。約1の水中に入つた250g
のNZアミンA(酵素的カゼイン水解物)と200gのグリセ
リンを添加した。誘導5時間後に、100gのNZアミンAと
100gのグリセリンとを更に供給した。
E.醗酵器の操作 最も良い結果が得られた操作条件をこの項に記載す
る。
1.生長期 16〜24時間 a.媒地温度=28〜30℃ b.攪拌速度:1000RPM c.攪拌器によるエネルギー入力:100ガロン当り1.0-2.
0馬力 d.曝気率:1分当り10L(STP) e.バツク圧:1平方インチ(2.54cm2)当り5lbs f.溶存酸素:空気飽和値の20%以上 g.醗酵中の培地による光(波長550nm)の吸収度:A
550 2.誘導期 a.媒地の温度 (1)誘導の第1時間目は42℃ (2)誘導の残りの時期は40℃ b,撹拌速度:1200RPM c.撹拌器によるエネルギー入力:100ガロン当り0.5〜
1.5馬力 d.曝気率:1分当り10L(STP) e.バツク圧:1平方インチ(2.54cm2)当り3-6lbs f.溶存酸素:空気飽和値の約20%が好ましいこれらの
値を得るためには、流入空気中の酸素濃度を高くしてお
く。
g.最終吸光度:A550が118〜153 大腸菌細胞からのΔ7-pGHの回収 10l容の醗酵器用の上記の方法によつて小規模試験工
場で生成された200lの醗酵ブイヨンから得られた細胞を
遠心分離によつてブイヨンから分離して、EDTA(20mM)
とNaH2PO4(100mM)とを含み水酸化ナトリウムによつて
pH7.8に調整した緩衝液50l中に再懸濁した。細胞を破壊
するために、細胞懸濁液を、8000psigの圧力で2〜3回
マントン・ガウリン(Manton-Gaulin)ホモゲナイザー
に通した。Δ7-pGHの無傷の包入体を遠心分離(13,000
g,10分間)によつて採集して細胞破片から分離した。回
収した包入体(7000g)を次にEDTA(10mM)を含有する
緩衝液と水酸化ナトリウムでpHを7.5に調整したNaH2PO4
溶液(0.2M)で洗浄した。遠心分離によつて包入体を洗
浄緩衝液から回収してから、水酸化ナトリウムでpH9.0
に調整した、8M濃度の塩酸グアニジンと60mM濃度のエタ
ノラミンの溶液460l中に溶解した。折り重なつたpGH分
子が完全に開くように、この溶液を12時間撹拌した。
中空繊維上のPM-10膜を通す透析濾過によつて塩酸グ
アニジンを溶液から除去した。これらの膜は、分子量1
0,000以下の分子を通過させるように平均孔サイズが15
Åであつた。溶液からほとんど全部の塩酸グアニジンを
除去した後、塩酸グアニジンを除去するとすぐに溶液外
に析出した蛋白質性不純物とpGH分子集合体を除去する
ために、溶液を13,000gで10分間遠心分離した。得られ
たpGHを次に、25cm×15cmのカラムに詰めたワツトマン
(Whatman)DE-52イオン交換ゲル(DEAEセルロース)を
用いたイオン交換クロマトグラフイーで精製した。可溶
性の変性から解除されたpGHを含む溶液をカラムにかけ
てから、カラムにくつつかない出てきた流出物中にpGH
を採取した。尿素による類似の回収工程を行つた場合に
イオン交換クロマトグラフイー時に観察された、カラム
の詰りとふさがりははつきりと見えなかつた。望まれる
純度が得られなかつた場合には、イオン交換クロマトグ
ラフイー過程を繰り返した。
pGHを含む溶液を次にPM-10中空繊維膜を通す限外濾過
によつて更に精製して、0.2%のpGHを含有する溶液を得
た。低分子量混入物を次にコルネル(Cornell)緩衝液
に対する限外濾過によつて除去した。この限外濾過処理
は、第1回目は50%コルネル緩衝液(Na2CO3,11mM;NaHC
O3,13mM)に対して行い、第2回目は2%コルネル緩衝
液(Na2CO3,0.42mM;NaHCO3,0.50mM)に対して行つた。
この溶液を次にPM-10中空繊維を通す限外濾過によつて
濃縮して0.2%〜2%のpGHを含有する溶液を得た。この
溶液を次に遠心分離して、上清を0.2ミクロン孔の濾紙
を通して濾過した。そして溶液中のpGHを凍結乾燥してp
GHの活性な粉末を得た。
実施例II この実施例は牛成長ホルモン(bGH)の生成を取り扱
う。本実施例で用いた形質転換細胞は次の方法で作成し
た。
4%(v/v)のグリセリンを添加した、大腸菌HB101
(pL-mu−Δ9 bGHとpCI857)細胞であるATCC53030の試
料を必要な時まで液体窒素下に保存した。
9l容の醗酵器に詰める量の接種物を、各々200mlのLB
媒地が入つた対になつた500ml容のバツフルフラスコ中
に細胞を添加することによつて得た。LB媒地の組成は、
1当り10gのトリプトフアン、1当り5gの酵素エキ
ス、1当り10gのNaCl、100μg/mlアンピシリン及び50
μg/mlカナマイシンであつた。媒地のpHは7.0に調整し
た。媒地が幾分空気にさらされるようにフラスコにミル
クフイルター栓でふたをした状態で、ニユー・ブランズ
ウイツク(New Brunswick)振とう器中で30℃で15〜20
時間200rpmに回転速度でフラスコを振とうした。
使用した醗酵器は全容積16lのニユー・ブランズウイ
ツク・ミクロゲン(New Brunswick Microgen)であつ
た。400mlの接種物を入れた醗酵器に、9lの液体培地を
最初に詰めた。接種物のA550=4〜6。
A.醗酵用培地 最初に用いた9lの媒地の組成を下に示す。
製 品 濃度グラム数/l NZアミンA−シエフイールド 33.0 グリセリン 55.0 (NH4)2SO4 5.6 K2HPO4 6.7 NaH2PO4 3.3 クエン酸ナトリウム 1.1 MgSO4・7H2O 7.8 ホダツグ(Hodag)K-67消泡剤 5ml FeCl2・6H2O 0.014 ZnO 0.0014 CuCl2・2H2O 0.00028 Co(NO3)2・6H2O 0.00028 (NH4)2MoO4 0.00028 EDTA(2ナトリウム塩) 0.14 媒地を15psigの蒸気圧(121℃)で15〜20分間殺菌して
から、NaOHでpHを6.8に調整した。
媒地には、アンピシリンとカナマイシンを各々25mg/L
の濃度となるに十分な量だけ添加した。抗生物質の溶液
を濾過によつて殺菌した。
醗酵過程中に更に3回、醗酵器に栄養素を供給した。
第1回目の供給物(A550が30〜35になつた時点)は1
の水中に溶解した250gのNZアミンAと250gのグリセリン
から成つていた。これによつて細胞密度がA550値50〜60
まで上昇する。細胞密度が50〜60(接種23〜25時間後)
の時に、250gのNZアミンAと250gのグリセリンとを再び
醗酵器に供給して、1時間だけ温度を上げることによつ
て細菌を誘導してbGHを合成させた。A550が90〜100の時
点で、誘導の残りの期間に栄養素が利用できるように、
最終供給物として125gのNZアミンと125gのグリセリンを
添加した。
B.醗酵器操作 最良の結果が得られる操作条件をこの項に記載する。
1.時間:0〜24時間 a.媒地の温度=28℃ b.撹拌速度:1000RPM c.撹拌器によるエネルギー入力:100ガロン当り0.5〜
1.5馬力 d.曝気率:1分当り10L(STP) e.バツク圧:1平方インチ(2.54cm2)当り3lbs f.溶存酸素:空気飽和値の50% g.16時間後における追加供給,A550=30〜35 h.醗酵中培地による光(波長550nm)の吸収度、誘導
時のA550=接種後24時間で50〜60 2.時間:24〜32時間 a.媒地の温度 (1)24〜25時間目で42℃ (2)25〜32時間目で40℃ b.撹拌速度:1200RPM c.撹拌器によるエネルギー入力:100ガロン当り1.0〜
2.0馬力 d.曝気率:1分当り10L(STP) e.バツク圧:1平方インチ(2.54cm2)当り3〜6lbs f.溶存酸素:空気飽和値の10〜40%。これらの値を得
るためには、流入空気を主散布器を通して醗酵器に導入
する前に酸素と混合して、流入空気中の酸素濃度を高く
する。
g.最終吸光度:A550が100〜123 h.24時間後と29時間後において追加供給。
C.結果 上記の処理法を使用して行つた3回の代表的な実験か
ら得られた結果は次のようであつた。
表現値:1細胞当り7×106のΔ9-bGH分子 前述の10l醗酵器中で行つた醗酵に使用した条件を、
牛成長ホルモンΔ9-bGHをより多量に製造するために小
規模試験工場で使用した。
大腸菌細胞からのΔ9-bGHの回収 10l醗酵器用の上記の処理法によつて小規模試験工場
で製造した86lの醗酵ブイヨンから得られた細胞を遠心
分離によつてブイヨンから分離して、EDTA(20mM)とNa
H2PO4(100mM)とを含有し水酸化ナトリウムでpH7.8に
調整した50lの緩衝液中に再懸濁した。細胞を破壊する
ために、細胞懸濁液を8,000psigの圧力で2〜3回マン
トン・ガウリ(Manton-Gaulin)ホモゲナイザーにかけ
た。Δ9-bGHの無傷の包入体を遠心分離によつて採集し
(13,000g,10分間)、細胞破片から分離した。こうして
回収した包入体(7,000g)を次にEDTA(10mM)とNaH2PO
4(0.2M)を含み水酸化ナトリウムでpH7.5に調整した緩
衝液中で洗浄した。封入体を遠心分離によつて洗浄緩衝
液から回収してから、水酸化ナトリウムでpH9.0に調整
した、塩酸グアニジン8M濃度とエタノラミン60mM濃度の
溶液200l中に溶解した。折り重なつたbGH分子が完全に
開くように、この溶液を12時間撹拌した。
中空繊維状のPM-10膜を通す透析濾過によつて塩酸グ
アニジンを溶液から除去した。これらの膜は、分子量1
0,000以下の分子を通過させるように平均孔サイズが15
Åであつた。溶液からほとんど全部の塩酸グアニジンを
除去した後、塩酸グアニジンを除去するとすぐに溶液外
に析出した蛋白質性不純物とbGH分子集合体を除去する
ために、溶液を13,000gで10分間遠心分離した。得られ
たbGHを次に25cm×15cmのカラムに詰めたワツトマン(W
hatman)DE-52イオン交換ゲル(DEAEセルロース)を用
いたイオン交換クロマトグラフイーで精製した。可溶性
の変性から解除されたbGHを含む溶液をカラムにかけて
から、カラムにくつつかないで出てきた流出物中にbGH
を採取した。尿素による類似の回収工程を行つた場合に
イオン交換クロマトグラフイー時に観察された、カラム
の詰りとふさがりははつきりと見えなかつた。望まれる
純度が得られなかつた場合には、イオン交換クロマトグ
ラフイー過程を繰り返した。
bGHを含む溶液を次にPM-10中空繊維膜を通す限外濾過
によつて更に精製して、0.2%のbGHを含有する溶液を得
た。低分子量混入物を次にコーネル(Cornell)緩衝液
に対する限外濾過によつて除去した。この限外濾過処理
は第1回目は50%コルネル緩衝液に対して行い、第2回
目は20%コルネル緩衝液に対して行つた。この溶液を次
にPM-10中空繊維を通す限外濾過によつて濃縮して0.2〜
2%のbGHを含有する溶液を得た。この溶液を次に遠心
分離して、上清を0.2ミクロン孔の濾紙を通して濾過し
た。そして溶液中のbGHを凍結乾燥してbGHの活性な粉末
を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドウイン・ジエイ・ハミルトン・ジユニ ア アメリカ合衆国、47802 インデイアナ州、 テリー オート、ガーデン ドライブ 7911 (72)発明者 ラリー・デイー・テイバー アメリカ合衆国、46227 インデイアナ州、 インデイアナポリス、エル ラゴ ブール バード 4057 (56)参考文献 特開 昭59−161321(JP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)成長ホルモンの封入体をグアニジン
    塩溶液中に抽出することによって前記成長ホルモンを可
    溶化し変性する工程、 (b)前記グアニジン塩を約10時間より短い時間で除去
    して変性剤を含まない緩衝液とすることによって、中間
    変性剤を用いないで前記溶液中の前記成長ホルモンの少
    なくとも一部を再生すると共に、混入物質と集合体を析
    出させる工程、 (c)析出した前記混入物質と集合体とを前記変性剤を
    含まない緩衝液から取り除く工程、及び (d)前記変性剤を含まない緩衝液中の単量体成長ホル
    モンをイオン交換クロマトグラフィーにより精製する工
    程、 からなる、微生物において異種遺伝子の表現によって生
    成した不溶性不溶性封入体から生物学的に活性な単量体
    成長ホルモンを回収精製する方法。
  2. 【請求項2】前記グアニジン塩が塩酸グアニジンである
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記塩酸グアニジン溶液の濃度が約6Mから
    約8Mである特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】前記塩酸グアニジン溶液が約20mMから100m
    Mの濃度のエタノラミンも含有している特許請求の範囲
    第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】前記成長ホルモンの濃度が1当り約1gか
    ら約2.5gとなるに十分な量の封入体を前記塩酸グアニジ
    ン溶液中に溶解される特許請求の範囲第4項記載の方
    法。
  6. 【請求項6】前記塩酸グアニジン溶液に前記封入体を約
    6時間から約36時間放置することにより抽出する特許請
    求の範囲第2項記載の方法。
  7. 【請求項7】前記塩酸グアニジンが透析濾過または透析
    によって除去される特許請求の範囲第2項記載の方法。
  8. 【請求項8】前記成長ホルモンが豚の成長ホルモンかあ
    るいはその生物学的活性成分または類似物である特許請
    求の範囲第2項記載の方法。
  9. 【請求項9】前記成長ホルモンが牛の成長ホルモンかあ
    るいはその生物学的活性成分または類似物である特許請
    求の範囲第2項記載の方法。
  10. 【請求項10】前記封入体を可溶化する前に、洗剤や還
    元剤や酵素を含有しない緩衝溶液中で前記封入体が洗浄
    される特許請求の範囲第2項記載の方法。
  11. 【請求項11】前記封入体を入れて洗浄する溶液がエチ
    レンジアミンテトラ酢酸と燐酸−ナトリウムとを含有し
    ている特許請求の範囲第10項記載の方法。
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