JPH0822904B2 - エポキシ樹脂硬化剤組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化剤組成物

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JPH0822904B2
JPH0822904B2 JP14018787A JP14018787A JPH0822904B2 JP H0822904 B2 JPH0822904 B2 JP H0822904B2 JP 14018787 A JP14018787 A JP 14018787A JP 14018787 A JP14018787 A JP 14018787A JP H0822904 B2 JPH0822904 B2 JP H0822904B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸無水物系のエポキシ樹脂硬化剤組成物に
関する。
[従来の技術] 従来、電気部品等の注型樹脂は、エポキシ樹脂、無機
系充填剤、難燃剤等からなる樹脂成分と、液状酸無水物
及び硬化促進剤とからなる硬化剤成分との二液で商品化
されており、このうち硬化促進剤としては、主としてイ
ミダゾール類や第3級アミン等のアミン系化合物が広く
用いられている。
しかしながら、斯かるアミン系硬化促進剤を配合した
酸無水物系硬化剤組成物の粘度は高く、経時的に上昇す
る外、炭酸ガスが発生して容器が脹み、極端な場合には
容器が破裂する等、硬化剤成分としての貯蔵安定性に欠
ける。
本発明者らは、有機ホスフィン化合物には、アミン系
硬化促進剤のもつ欠点がなく、しかも優れた硬化促進機
能を有することを見い出し、特異なエポキシ樹脂硬化剤
組成物として先に提案したところである(特願昭61−11
1187号)。
[発明が解決しようとする問題点] 近年、硬化収縮率を小さくし、耐クラック性を向上さ
せるために硬化温度を低くしたり、生産性を向上するた
めに硬化時間を短縮することが強く望まれている。
斯かる要望を満足させるためには、硬化促進剤の配合
量を増加すればよいが、アミン系化合物を用いた場合に
は、系の粘度が上昇し、炭酸ガスが発生する傾向が更に
強くなる。
一方、有機ホスフィン化合物を硬化促進剤として適用
した場合には、硬化剤組成物の粘度は低く、貯蔵安定性
も良好で、更に調製されたエポキシ樹脂組成物も低粘度
であるため注型樹脂として有用であるものの、得られた
樹脂硬化物を長期に放置した場合に、その耐湿性が低下
する傾向にある。
硬化物中に水分が存在すると、硬化物の誘電率や誘電
正接及び絶縁性等の電気特性が低下し、更には製品の耐
久性が低下して不良品発生の原因ともなる。従って、樹
脂硬化物の耐湿性は、例えばフライバックトランス、コ
ンデンサー、コイル、発生ダイオード等の各種電気部品
の分野においては重要な特性である。
本発明者らは、有機ホスフィン化合物の上記の優れた
特性を保持しつつ、得られる硬化物の長期における耐湿
性を改善すべく鋭意検討の結果、硬化促進剤として有機
ホスフィン化合物とアミン系化合物とを併用することに
より、長期耐湿性が相乗的に改善され、初期の目的を十
分満足し得る硬化剤組成物が得られることを見い出し、
この知見に基づいて本発明を完成した。
即ち、本発明は、長期耐湿性の改良された硬化物を調
製することができ、かつ低粘度で貯蔵安定性に優れた酸
無水物系エポキシ樹脂硬化剤組成物を提供することを目
的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明に係る酸無水物系エポキシ樹脂硬化剤組成物
は、硬化促進剤として、有機ホスフィン化合物とアミン
系化合物とを含むことを特徴とする。
有機ホスフィン化合物とは、一般式(1) [式中、R1,R2及びR3は、水素原子、アルキル基、フェ
ニル基、トリル基等のアリール基、シクロヘキシル基等
のシクロアルキル基等で示される基を表わし、同一でも
異なっていてもよい。
又、次式(2) (式中、Rはアルキレン基を表わし、R′及びR″は、
水素原子、アルキル基、フェニル基、トリル基等のアリ
ール基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基を表わ
し、同一でも異なっていてもよい。但し、R′及びR″
が水素原子の場合を除く)で示される基のように有機ホ
スフィンを含む有機基であってもよい。但し、R1,R2
びR3が全て水素原子である場合を除く。] で示されるものである。
具体的には、トリフェニルホスフィン、トリブチルホ
スフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、メチルジフ
ェニルホスフィン等の第3ホスフィン化合物、ブチルフ
ェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等の第2ホス
フィン化合物、フェニルホスフィン、オクチルホスフィ
ン等の第1ホスフィン化合物、及びビス(ジフェニルホ
スフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)エタン等の第3ビスホスフィン化合物が例示され、
これらから成る群より選ばれる1種若しくは2種以上の
ものが使用される。これらの中でも、アリールホスフィ
ン化合物を使用することが好ましく、とりわけ、トリフ
ェニルホスフィン等のトリアリールホスフィンが好まし
い。
有機ホスフィン化合物を硬化促進剤として適用した場
合、得られるエポキシ樹脂組成物の粘度は、アミン系化
合物を適用した場合に比べて低く、例えば電気部品等へ
の含浸性が向上する。
斯かる有機ホスフィン化合物の配合量は、エポキシ樹
脂100重量部に対し、0.2〜5重量部であることが好まし
く、特に好ましくは0.5〜3重量部である。この範囲よ
り少なければ所定の効果が得られにくい。一方、上記範
囲を越えて配合された場合には、得られる硬化物の耐湿
性の低下が無視し得ない。
アミン系化合物としては、従来エポキシ樹脂の硬化促
進剤として使用されているものであれば足り、例えばイ
ミダゾール類及び第3級アミン類が推奨される。
具体的には、イミダゾール類として2−エチル−4−
メチルイミダゾール(以下「2E4MZ」と称する。)、2
−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミ
ダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニル
イミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メ
チルイミダゾール等が例示される。
又、第3級アミンとしては、ラウリルジメチルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルベンジルアミ
ン、ジメエチルアミノメチルフェノール、2,4,6−トリ
ス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール(以下「D
MP−30」と称する。)、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)
ウンデセン−7等が例示される。
又、これらのアミン系化合物の、ルイス酸塩、有機酸
塩及びアダクト化等による変性物も適当な化合物であ
る。
斯かるアミン系化合物の配合量は、エポキシ樹脂100
重量部に対し、0.2〜5重量部であることが好ましく、
特に好ましくは0。5〜3重量部である。この範囲より
少なければ所定の効果が得られにくい。一方、例えば低
温、短時間で硬化させるために上記範囲を越える量を配
合した場合には、有機ホスフィン化合物の併用をもって
しても炭酸ガスの発生が無視し得ず、硬化剤成分の長期
貯蔵安定性が低下する傾向にある。
硬化剤成分は、上記所定量に相当する量の硬化促進剤
と、エポキシ樹脂硬化剤としての液状カルボン酸無水物
とから主として構成される。
液状カルボン酸無水物としては、25℃において液状物
であることが望ましい。
具体的には、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、
4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸等のメチルテトラ
ヒドロ無水フタル酸(以下「Me−THPA」と称する。)、
3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸等のメチルヘキサヒドロ無水フタ
ル酸(以下「Me−HHPA」と称する。)、メチルナジック
酸無水物、ドデセニル無水コハク酸及びそれらの構造異
性体若しくは幾何異性体をはじめ、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、フタル酸無水物、
トリメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン
酸無水物のような室温で固体の酸無水物と混合変性して
液状化したものが例示される。
これらのカルボン酸無水物は、それぞれ単独で用いて
もよいし、2種以上を適宜併用してもよい。
その配合量は、エポキシ樹脂のエポキシ当量当り0.5
〜1.5当量であることが好ましい。
本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤は、例えばエポキシ
樹脂、無機系充填剤及び難燃剤を樹脂成分として含む難
燃性エポキシ樹脂に適用される。
エポキシ樹脂としては特に限定されることなく、具体
的にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のグリシ
ジルエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エ
ポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、環式脂
肪族エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ハロゲン化
エポキシ樹脂等が例示され、これらは1種若しくは2種
以上を混合して用いてもよい。
例えば電気部品等への含浸性を高めるためには、室温
で液状のエポキシ樹脂が好ましく、そのエポキシ当量は
最大300程度が推奨される。これ以上のエポキシ当量で
は高粘度となり所定の効果が減少する傾向にある。尚、
物性上の許容範囲内で希釈剤等を併用することにより液
状化されたエポキシ樹脂も使用できる。
無機充填剤としては、水和アルミナ、二酸化ケイ素、
カオリンクレー、タルク、ガラス繊維、ケイ酸カルシウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、ボロンナイトライド等が例示される。
無機充填剤の配合量は、エポキシ樹脂100重量部当り8
5〜300重量部、好ましくは150〜250重量部である。この
範囲より少なければ充分所定の効果が得られにくく、多
すぎれば組成物の粘度が上昇するため、製品設計上好ま
しくない。
無機充填剤は2種以上を併用してもよく、好ましい系
として、水和アルミナ、炭酸カルシウム及び二酸化ケイ
素の混合系が例示される。この場合、エポキシ樹脂100
重量部に対し、水和アルミナを85〜190重量部、炭酸カ
ルシウムを75〜150重量部及び/又は二酸化ケイ素を0
〜90重量部含有し、無機充填剤の総量が300重量部を越
えない無機充填剤の組成が好ましい。
更に、必要に応じて三酸化アンチモン、ヘキサブロモ
ベンゼン、デカブロモジフェニルオキサイド、テトラブ
ロモビスフェノールA、臭素化クレゾールモノグリシジ
ルエーテル等のハロゲン化合物、赤リン等のリン系化合
物に例示される難燃剤を配合することができる。その他
に天然若しくは合成ワックス類、金属石鹸、脂肪酸アミ
ド類、エステル類、パラフィン類等の離型剤、カーボン
ブラック等の着色剤、シランカップリング剤、希釈剤、
沈降防止剤、消泡剤、可塑剤、酸化防止剤等を適宜併用
することも可能である。
本発明に係る硬化剤組成物は、一般的には所定量の原
料成分、即ちカルボン酸無水物及び硬化促進剤を、常温
下又は加温下で撹拌混合して調製される。
更に、樹脂成分は、所定量のエポキシ樹脂並びに必要
に応じて無機充填剤を常温下又は加温下にヘンシェルミ
キサー、バンバリーミキサー、エクストルーダー、熱ロ
ール、ニーダー等の混合機により混合処理して調製す
る。
硬化剤組成物並びに樹脂組成物とも原料成分の配合順
序は問わない。更に必要に応じて常温下若しくは加温下
において系を減圧して脱気処理してもよい。
上記の両成分を適宜配合して得られたエポキシ樹脂組
成物は、フライバックトランスの注型の外、コイル、コ
ンデンサ等の各種電子部品の注型等に有用である。
[実施例] 以下に実施例及び比較例を掲げ、本発明を詳説する。
実施例 (1)Me−THPA82重量部に対し、トリフェニルホスフィ
ン及びアミン系化合物を所定量配合し、70℃の加温下で
30分間撹拌しながら混合して硬化剤組成物を得た。斯か
る硬化剤組成物の粘度を25℃の条件下、B型粘度計を使
って測定した。更に、上記と同一の組成を有する硬化剤
組成物を40℃で1ヵ月間保存して、そのときの炭酸ガス
の発生量をJIS K−2301に準じて測定した。得られた結
果を第1表に示す。
(2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量
190)、無機充填剤として水和アルミナ(平均粒子径3.5
μ)及び炭酸カルシウム(平均粒子径3.0μ)を所定量
撹拌混合して得た樹脂成分に、上記で得た硬化剤成分を
配合して樹脂組成物を得た。
上記樹脂組成物のゲル化時間と粘度とについて測定し
た結果を第2表に示す。ここでゲル化時間はJIS C−210
5に準じ75℃で測定し、粘度はB型粘度計を使って25℃
で測定した。
更に、当該樹脂組成物の完全硬化物を121℃、2.2atm
の水蒸気圧下に放置し[プレッシャークッカーテスト
(以下「PCT」と称する。)]、24時間及び87時間後に
おける硬化物の吸水率(被験物の重量増加から測定)並
びに誘電正接(tanδ:%)(25℃、10KHz;JIS K−691
1)により耐湿性を評価した。得られた結果を第2表に
一覧する。
比較例 硬化促進剤としてアミン系化合物又はトリフェニルホ
スフィンをそれぞれ単独で使用して得た硬化剤組成物の
炭酸ガス発生量並びに当該硬化剤成分により得た完全硬
化物の耐湿性を実施例に準じて評価した。得られた結果
をそれぞれ第1表、第2表に一覧する。
参考例 エポキシ樹脂組成物の低温、短時間の条件下における
硬化物の耐湿性を評価した。硬化性の尺度として、75℃
で硬化した場合のゲル化時間を70分にするに必要な硬化
剤組成を種々選定し、それを用いて得られるエポキシ樹
脂の完全硬化物の耐湿性とそのときのトリフェニルホス
フィンと2E4MZとの分率との相関を第1図に示す。
ここにおいて、トリフェニルホスフィンと2E4MZの配
合量を変化させ、その他の成分については実施例2に準
じた。又、樹脂硬化物の長期耐湿性は、PCT87時間にお
けるtanδを用いて評価した。
[発明の効果] 硬化促進剤として、有機ホスフィン化合物にアミン系
化合物を併用して得られたエポキシ樹脂硬化剤組成物
は、優れた硬化促進機能を保持しつつ、貯蔵安定性が良
好で、低温で短時間に硬化することができる。
更に、斯かる硬化促進剤を適用した樹脂組成物は粘度
が低いため高い含浸性を維持しつつ、かつ得られる樹脂
硬化物の長期耐湿性においても優れているため、特に絶
縁性を要求される分野での注型樹脂組成物として有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、硬化促進剤の組成と硬化物の耐湿性との相関
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−6622(JP,A) 特開 昭62−58436(JP,A) 特開 昭61−221217(JP,A) 特開 昭61−47724(JP,A) 特開 昭58−67051(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化促進剤として、有機ホスフィン化合物
    とアミン系化合物とを併用することを特徴とする酸無水
    物系エポキシ樹脂硬化剤組成物。
  2. 【請求項2】有機ホスフィン化合物が、アリールホスフ
    ィン化合物であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の酸無水物系エポキシ樹脂硬化剤組成物。
  3. 【請求項3】アミン系化合物が、イミダゾール類及び/
    又は第3級アミンであることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の酸無水物系エポキシ樹脂硬化剤組成物。
JP14018787A 1987-06-04 1987-06-04 エポキシ樹脂硬化剤組成物 Expired - Fee Related JPH0822904B2 (ja)

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