JPH08229595A - 汚泥の高温消化処理装置及び汚泥の高温消化処理方法 - Google Patents

汚泥の高温消化処理装置及び汚泥の高温消化処理方法

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JPH08229595A
JPH08229595A JP7036603A JP3660395A JPH08229595A JP H08229595 A JPH08229595 A JP H08229595A JP 7036603 A JP7036603 A JP 7036603A JP 3660395 A JP3660395 A JP 3660395A JP H08229595 A JPH08229595 A JP H08229595A
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JP
Japan
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sludge
high temperature
treatment
temperature
digestion treatment
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Application number
JP7036603A
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English (en)
Inventor
Kenji Katsura
健治 桂
Susumu Hasegawa
進 長谷川
Hideki Yokoyama
英樹 横山
Masahiko Miura
雅彦 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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    • Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30—Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 汚泥を可溶化して減溶化するとともに、汚泥
の固形分の生物酸化に要する時間をできるだけ減少し、
しかも余剰汚泥の量をできるだけ減少することが可能な
高温消化処理装置及び高温消化処理方法を提供する。 【構成】 原汚泥貯留槽10からの原汚泥11を、高温条件
で可溶化処理するための高温可溶化槽12と、高温可溶化
槽12で可溶化された汚泥を、中温条件で生物学的に消化
処理するための中温消化処理槽14、中温消化処理槽14で
消化された汚泥を、高温条件で再可溶化処理するための
高温再可溶化槽16とから構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機性汚泥、例えば、
下水処理場、屎尿処理場などの下水処理プロセスから排
出される生汚泥及び生物性汚泥、食品工場、化学工場な
どの排水処理プロセスなどのから排出される有機性高濃
度汚泥を生物消化により処理するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機性汚泥の中に含まれる固
形分(SS)の酸化には、長時間が必要であるために、汚泥
を事前に可溶化する方法が開示されている。このような
汚泥を可溶化する方法としては、酸を添加する方法、酵
素を添加する方法、高温に加熱する方法などがあり、こ
れらの処理を行った後に、嫌気若しくは好気的に消化処
理を行っている。図6 は、この典型的な工程図を示すも
ので、有機質を含む余剰汚泥または生汚泥を、高温可溶
化槽102 で高温条件で可溶化処理した後、中温条件で生
物学的に消化処理するための中温消化処理槽104 で消化
するように構成したものである。
【0003】例えば、米国特許第4,915,840 号では、汚
泥を酸で加水分解することにより可溶化した後に、35〜
75℃の好気若しくは嫌気条件で自己発熱にて高温消化し
て汚泥を完全に消化する技術が開示されている。また、
特開平3-8496号には、濃縮汚泥にアルカリ又は鉱酸を添
加して、アルカリ性条件下又は酸性条件下で加温滞留さ
せた後、好気性生物処理する方法が開示されている。
【0004】さらに、ドイツ公開特許第3,615,971 号で
は、汚泥を30〜60℃の高温の嫌気条件で3 〜15日間滞留
させて汚泥の安定化を図った後、40〜60℃の高温の好気
条件で自己発熱により好気処理することにより除染し
て、嫌気消化時間を著しく短縮化する技術が開示されて
いる。
【0005】また、特開昭55-34176号には、40〜100 ℃
の高温好気消化した高濃度有機性排水に、余剰汚泥を添
加して40℃以下の中温で好気条件で消化することによっ
て有機物の含有濃度の低い処理水を得る方法が開示され
ている。さらに、特開平1-171700号には、汚泥を65〜80
℃に維持して酸発酵槽で可溶化酸生成反応を行った後
に、30〜60℃に維持してメタン発酵槽でガス生成反応を
行う方法が開示されている。
【0006】さらに、特開平4-326998号、特開平5-3452
00号、特開平6-99199 号には、有機性汚泥をアルカリ性
にするとともに、50〜100 ℃に維持して有機性汚泥中の
有機物を可溶化させる熱アルカリ処理を行い、中性付近
のpHで20〜60℃の温度で嫌気性消化処理する方法が開示
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これらのように、好気
性消化法、嫌気性消化法などの好気性又は嫌気性の微生
物分解により、有機性汚泥の有機成分を生物消化して、
有機物を炭酸ガス、メタンガスなどのガス成分とすると
ともに、生物消化により生じた微生物バイオマス(微生
物菌体が主体)ならびに未処理の残存汚泥からなる余剰
汚泥を含んだ処理汚泥を、沈殿槽などで固液分離するこ
とにより、処理水は適宜排水される一方、余剰汚泥は、
通常、陸地または海洋に投棄することによって処理され
ている。しかしながら、このような余剰汚泥を投棄する
ことは、環境破壊にもつながることになるため、地球環
境保護が認識される昨今においては、ほとんど禁止され
るようになっているのが実情である。
【0008】従って、このような余剰汚泥の量をできる
だけ減少するために、汚泥を可溶化して減溶化するとと
もに、汚泥の固形分の生物酸化に要する時間をできるだ
け減少することが求められている。
【0009】しかしながら、前述したような従来の酸、
酵素などを添加する方法では、薬剤が高価であるためコ
ストアップにつながるとともに、pH調整の後処理工程
における薬品添加の影響が残る場合があり好ましくな
い。一方、高温に加熱する方法では、運転管理が比較的
容易であるが、加熱のためにコストアップとなるととも
に、加熱による汚泥の可溶化は、固形分(SS)除去率で20
〜30%程度が限度で十分大きいとは言いがたいものであ
る。
【0010】本発明は、このような実情に鑑みて、汚泥
を可溶化して減溶化するとともに、汚泥の固形分の生物
酸化に要する時間をできるだけ減少し、しかも余剰汚泥
の量をできるだけ減少することが可能な高温消化処理装
置及び高温消化処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
及び目的を達成するために発明なされたものであって、
下記の(1)〜(10)をその要旨とするものである。
【0012】(1)有機質を含む余剰汚泥または生汚泥
を、高温条件で可溶化処理するための高温可溶化装置
と、前記高温可溶化装置で可溶化された汚泥を、中温条
件で生物学的に消化処理するための中温消化処理装置
と、前記中温消化処理装置で消化された汚泥を、高温条
件で再可溶化処理するための高温再可溶化装置と、から
構成したことを特徴とする汚泥の高温消化処理装置。
【0013】(2)有機質を含む余剰汚泥または生汚泥
を、高温条件で可溶化処理するための高温可溶化装置
と、前記高温可溶化装置で可溶化された汚泥を、中温条
件で生物学的に消化処理するための中温消化処理装置
と、前記中温消化処理装置で消化処理された汚泥を、沈
殿分離処理して、汚泥成分と低有機物含有率の処理水と
に分離するための沈殿分離装置と、前記沈殿分離装置で
沈殿分離された汚泥成分を、高温条件で再可溶化処理す
るための高温再可溶化装置と、から構成したことを特徴
とする汚泥の高温消化処理装置。
【0014】(3)有機質を含む余剰汚泥または生汚泥
を、高温条件で可溶化処理するための高温可溶化装置
と、前記高温可溶化装置で可溶化された汚泥を、中温条
件で生物学的に消化処理するための中温消化処理装置
と、前記中温消化処理装置で消化処理された汚泥を、沈
殿分離処理して、汚泥成分と低有機物含有率の処理水と
に分離するための沈殿分離装置とから構成するととも
に、前記沈殿分離装置で分離した汚泥成分を最初の高温
可溶化装置に返送するように構成したことを特徴とする
汚泥の高温消化処理装置。
【0015】(4)前記沈殿分離装置で分離した汚泥成
分を、さらに中温消化処理装置に返送するように構成し
たことを特徴とする前述の(3)に記載の汚泥の高温消
化処理装置。
【0016】(5)前記高温可溶化装置と中温消化処理
装置とを交互に多段に配設したことを特徴とする前述の
(1)から(4)のいずれかに記載の汚泥の高温消化処
理装置。
【0017】(6)有機質を含む余剰汚泥または生汚泥
を、高温条件で可溶化処理し、前記高温可溶化された汚
泥を、中温条件で生物学的に消化処理し、前記中温消化
処理された汚泥を、高温条件で再可溶化処理することを
特徴とする汚泥の高温消化処理方法。
【0018】(7)有機質を含む余剰汚泥または生汚泥
を、高温条件で可溶化処理し、前記高温可溶化された汚
泥を、中温条件で生物学的に消化処理し、前記中温消化
処理された汚泥を、沈殿分離処理して、汚泥成分と低有
機物含有率の処理水とに分離し、前記沈殿分離された汚
泥成分を、高温条件で再可溶化処理することを特徴とす
る汚泥の高温消化処理方法。
【0019】(8)有機質を含む余剰汚泥または生汚泥
を、高温条件で可溶化処理し、前記高温可溶化された汚
泥を、中温条件で生物学的に消化処理し、前記中温消化
処理された汚泥を、沈殿分離処理して、汚泥成分と低有
機物含有率の処理水とに分離するとともに、前記沈殿分
離した汚泥成分を最初の高温可溶化処理工程に返送する
ように構成したことを特徴とする汚泥の高温消化処理方
法。
【0020】(9)前記沈殿分離で分離した汚泥成分
を、さらに中温消化処理行程に返送するように構成した
ことを特徴とする前述の(8)に記載の汚泥の高温消化
処理方法。
【0021】(10)前記高温可溶化処理と中温消化処
理とを交互に多段に行うことを特徴とする前述の(6)
から(9)のいずれかに記載の汚泥の高温消化処理方
法。
【0022】ところで、「可溶化」とは、一般的に、固
形分(SS)を溶解することであるが、本願でいう固形分
は、そのほとんどが微生物(菌体)であり、微生物の細
胞膜を酵素などで破りその中身を溶解し、さらに液体化
してゆくことが本願での「可溶化」であり、これによっ
て、「生物」による分解が容易となるものである。
【0023】本発明者等は、前述した従来技術における
課題について、鋭意研究を行った結果、高温で可溶化処
理した後、中温で消化後の汚泥を再び高温で加熱するこ
とによって、温度ショック(物理的な熱変成)によっ
て、中温消化によって弱められた汚泥、すなわち微生物
をさらに可溶化することによって、汚泥の可溶化が促進
されるとともに、短時間の滞留時間にもかかわらず、固
形分(SS)除去率が大幅に向上することを知見して、本発
明を完成するに至ったものである。
【0024】すなわち、高温の可溶化槽で可溶化された
有機物質を、中温消化槽にて中温消化菌が消化する際
に、中温菌が増殖するために、固形分(SS)除去率が一時
的に低下し、その後、中温菌の自己酸化によって、固形
分(SS)除去率が徐々に上昇するが、短時間の中温消化槽
における滞留時間では、それを期待することは困難であ
る。従って、本発明では、中温消化処理後に、再度高温
における加熱処理(再可溶化処理)を行うことによっ
て、物理的な熱変成により、中温消化によって弱められ
た汚泥、すなわち微生物の可溶化が促進されて、短時間
の滞留時間であるにもかかわらず、固形分(SS)除去率が
大幅に上昇することを利用したものである。
【0025】ところで、生汚泥の一部(微生物)は、可
溶化槽で高温条件に再加熱(再可溶化)された際に、胞
子を形成して可溶化せずに、難分解物質として残存して
しまうものもある。これらの残存難分解物質は、中温消
化処理時に温度条件が改善されることとなって、胞子が
発芽するが、発芽した微生物が再び胞子形成能を持つ前
に、再度高温条件に曝すことによって、微生物は胞子を
形成することができず、可溶化することになる。本発明
では、この作用をも利用することにより、より一層可溶
化を促進するようにしたものである。なお、この場合、
中温条件下に曝す時間は、胞子の発芽に要する時間より
も長く、発芽した微生物が胞子形成能を持つまでに成長
する時間より短く設定する必要がある。
【0026】また、本発明者等は、中温消化処理後の汚
泥を可溶化槽に返送することによって、温度を効率良く
上昇維持することができるとともに、中温消化汚泥の持
つ加水分解酵素と温度ショックの効果を期待することが
でき、可溶化効率が極めて向上し、汚泥をほとんど完全
に酸化分解できるようになることを知見して、本発明を
完成するに至ったものである。
【0027】ところで、本発明では、汚泥を60℃〜100
℃の範囲、好ましくは60〜80℃の範囲で操作する高温の
可溶化条件とする。これは、熱の効果は60℃以上で顕著
に現れ、80〜100 ℃ではあまり汚泥が変化しないからで
ある。また、高温の可溶化の後に行われる中温消化の条
件としては、例えば、10℃〜50℃の範囲、好ましくは30
〜50℃の中温条件に曝す中温消化条件とする。なお、こ
れらの温度設定は、例えば、雰囲気温度、原汚泥の性状
などによって、効率面及び経済面から、上述の温度範囲
内において適宜選択すればよい。
【0028】また、高温条件、中温条件において用いら
れる反応槽の構造としては、特に限定されるものではな
く、要するに、好気性方式のものでは、散気装置が反応
槽に具備してなるものであれば使用可能であり、散気装
置を除けば、嫌気性消化法にも適用可能であり、嫌気性
方式のものでは、撹拌機若しくは活性微生物固定手段を
有するなど、活性微生物と処理対象汚泥とを効率的に接
触させる手段を具備したものであれば使用可能である。
なお、この場合、反応槽としては、バッチ式でも、連続
方式の何れも使用可能である。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の汚泥の消化処理装置につい
てより詳細に説明する。
【0030】図1 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置
及び汚泥の高温消化処理方法の第1の実施例についての
工程概略図である。
【0031】先ず、例えば、下水処理場、屎尿処理場な
どの下水処理プロセスから排出される生汚泥あるいは生
物性汚泥、食品工場、化学工場などの排水処理プロセス
などから排出される有機性高濃度汚泥からなる有機性汚
泥である原汚泥が、原汚泥貯留槽10に貯留されている。
【0032】原汚泥貯留槽10からの原汚泥11を、高温条
件で可溶化処理するための高温可溶化槽12と、高温可溶
化槽12で可溶化された汚泥を、中温条件で生物学的に消
化処理するための中温消化処理槽14、中温消化処理槽14
で消化された汚泥を、高温条件で再可溶化処理するため
の高温再可溶化槽16とから構成されるものである。
【0033】この場合、高温可溶化槽12、高温再可溶化
槽16は、高温条件で反応されるものであり、汚泥を60℃
〜100 ℃の範囲、好ましくは60〜80℃の範囲で操作する
ものである。一方、中温消化処理槽14は、中温条件で反
応されるものであり、例えば、汚泥を10℃〜50℃の範
囲、好ましくは30〜50℃の範囲で操作するものである。
【0034】また、本実施例の場合には、回分式、連続
式の何れの方法でも実施しても良く、高温可溶化槽12に
て可溶化された汚泥13は、中温消化処理槽14に導入さ
れ、中温消化処理槽14にて中温消化された汚泥15は、高
温再可溶化槽16に導入され、高温再可溶化槽16にて再可
溶化される。
【0035】このように、高温で可溶化処理した後、中
温で消化後の汚泥を再び高温で加熱することによって、
温度ショック(物理的な熱変成)によって、中温消化に
よって弱められた汚泥、すなわち微生物をさらに可溶化
することによって、汚泥の可溶化が促進されるととも
に、短時間の滞留時間にもかかわらず、固形分(SS)除去
率が大幅に向上するものである。
【0036】すなわち、高温の可溶化槽で可溶化された
有機物質を、中温消化槽にて中温消化菌が消化する際
に、中温菌が増殖するために、固形分(SS)除去率が一時
的に低下するが、中温消化処理後に、再度高温における
加熱処理(再可溶化処理)を行うことによって、物理的
な熱変成により、中温消化によって弱められた汚泥、す
なわち微生物の可溶化が促進されて、短時間の滞留時間
であるにもかかわらず、固形分(SS)除去率が大幅に上昇
することを利用したものである。
【0037】また、生汚泥の一部(微生物)は、可溶化
槽で高温条件に再加熱(再可溶化)された際に、胞子を
形成して可溶化せずに、難分解物質として残存してしま
うもものもある。これらの残存難分解物質は、中温消化
処理時に温度条件が改善されることとなって、胞子が発
芽するが、発芽した微生物が再び胞子形成能を持つ前
に、再度高温条件に曝すことによって、微生物は胞子を
形成することができず、可溶化することになり、より一
層可溶化を促進するようにしたものである。
【0038】なお、この場合、中温条件下に曝す時間
は、胞子の発芽に要する時間よりも長く、発芽した微生
物が胞子形成能を持つまでに成長する時間より短く設定
する必要がある。
【0039】また、高温条件、中温条件においては、好
気性方式では、図示しないが、各反応槽に散気装置を配
設して、空気又は酸素供給装置から各反応槽に曝気しな
がら、「好気性消化」によって、有機物は二酸化炭素に
分解されるものである。なお、散気装置としては、例え
ば、「下水道施設設計指針と解説」社団法人 日本下水
道協会などに開示されるような、多孔性散気板、多孔性
散気管、エアレーション格子などの多孔性の構造のもの
を用いればよく、特に限定されるものではない。
【0040】また、本発明において用いられる、高温条
件、中温条件において用いられる反応槽の構造として
は、特に限定されるものではなく、要するに、好気性方
式のものでは、散気装置が反応槽に具備してなるもの、
嫌気性方式では、曝気装置は不要であり、反応槽の構造
として、撹拌機若しくは活性微生物固定手段を有するな
ど、活性微生物と処理対象汚泥とを効率的に接触させる
手段を具備したものであれば使用可能である。また、こ
れらの反応槽を、所定の温度に保持する方法としては、
反応槽の周囲をジャケット式構造としてジャケット内に
熱媒を流通させる方法の他、電熱方式などを採用するこ
とが可能である。
【0041】図2 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置
及び汚泥の高温消化処理方法の第2の実施例についての
工程概略図である。前述した第1 の実施例と基本的には
同一の構成部分については、参照番号に20を加えた参照
番号を付している。
【0042】この実施例では、原汚泥貯留槽30からの原
汚泥31が、高温条件で可溶化処理するための高温可溶化
槽32に導入されて可溶化される。次に、可溶化された汚
泥33は、中温条件で生物学的に消化処理するための中温
消化処理槽34に導入されて中温消化される。そして、中
温消化処理槽34にて中温消化された汚泥35は、沈殿槽40
に導入され、沈殿槽40により固液分離され、上澄み液4
1' は、適宜活性汚泥処理などの浄化処理を行った後、
排水される。一方、沈殿槽40によって分離された汚泥4
2' は、高温再可溶化槽36に導入され、高温再可溶化槽3
6にて再可溶化される。 このように、中温消化処理槽3
4にて中温消化された汚泥35を、沈殿槽40を介して分離
して、分離した汚泥42' を、高温再可溶化槽36にて、高
温再可溶化することによって、高温再可溶化槽36に流入
する汚泥の量を少なくできるため、短時間の滞留時間に
もかかわらず、固形分(SS)除去率が大幅に向上する。
【0043】図3 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置
及び汚泥の高温消化処理方法の第3の実施例についての
工程概略図である。前述した第1 の実施例と基本的には
同一の構成部分については、参照番号に40を加えた参照
番号を付している。
【0044】この実施例では、原汚泥貯留槽50からの原
汚泥51が、高温条件で可溶化処理するための高温可溶化
槽52に導入されて可溶化される。次に、可溶化された汚
泥53は、中温条件で生物学的に消化処理するための中温
消化処理槽54に導入されて中温消化される。そして、中
温消化処理槽54にて中温消化された汚泥55は、沈殿槽60
に導入され、沈殿槽60により固液分離され、上澄み液6
1' は、適宜活性汚泥処理などの浄化処理を行った後、
排水される。一方、沈殿槽60によって分離された汚泥6
2' は、最初の高温可溶化槽52に導入されるようになっ
ている。
【0045】このように、中温消化処理後の汚泥を最初
の可溶化槽に返送することによって、温度を効率良く上
昇維持することができるとともに、中温消化汚泥の持つ
加水分解酵素の効果を期待することができ、可溶化効率
が極めて向上し、汚泥をほとんど完全に酸化分解できる
ものである。
【0046】図4 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置
及び汚泥の高温消化処理方法の第4の実施例についての
工程概略図である。前述した第3 の実施例と基本的には
同一の構成部分については、同一の参照番号を付してい
る。
【0047】この実施例と、図3 に示した第3 の実施例
と相違するところは、沈殿槽60によって分離された汚泥
62' は、最初の高温可溶化槽52に導入されるとともに、
中温消化処理槽54にも導入されるように構成されている
ところが相違する。
【0048】第3 の実施例のように、沈殿槽60によって
分離された汚泥62' を、最初の高温可溶化槽52に返送す
るのみでは、高温可溶化槽52の負荷が大きくなり装置全
体が大きくなるので、高温可溶化槽52の負荷軽減及び中
温消化処理槽54の菌体保持のためである。
【0049】(実施例1 )汚泥の消化の程度を評価する
ために、ほとんど熱分解しない汚泥を調整した。
【0050】難熱分解汚泥の調整は、汚泥をオートクレ
ーブで、121 ℃、15分間加熱処理し、15,000G で高速遠
心分離した沈殿汚泥を、滅菌水で3 回洗浄し、難熱分解
汚泥とした。
【0051】この難熱分解汚泥と、中温(37℃)消化液
上澄み(この液中には、汚泥を消化する微生物若しくは
それらが生成した酵素が含まれると考えられる)とを、
100cc のバイアル瓶に等容積投入し、37℃恒温水槽で1
日間振湯培養した。
【0052】その後、恒温水槽の水温を80℃に上昇し、
さらに1 日培養した。この際、温度を上げずに37℃のま
まで1 日培養を継続したものを対照とした。結果を図5
に示した。
【0053】図5 から明らかなように、37℃から80℃に
昇温した場合は可溶化が進行し、促進されたのに対し
て、37℃のままで培養を継続し続けても汚泥は殆ど可溶
化されないことがわかる。
【0054】(実施例2 )直径150mm 、有効容積10L の
ステンレス製の反応槽を用いて、回分処理試験を行っ
た。処理した汚泥は、下水処理場生汚泥および余剰汚泥
の混合汚泥(懸濁浮遊物質濃度SS約3 %)で、混合汚泥
8Lを80℃で1日高温加熱処理し、その後、中温菌培養液
2Lを添加し、37℃で1 日処理した。
【0055】中温処理後、中温菌培養液の種汚泥として
2Lを分種し、80℃に再び昇温してさらに1 日培養した。
対照系は、昇温せず、37℃のままで運転を継続した。結
果を下記の表1 に示した。
【0056】
【表1】
【0057】表1 の結果から、高温の可溶化槽で可溶化
された有機物質を、中温消化槽にて中温消化菌が消化す
る際に、中温菌が増殖するために、固形分(SS)除去率が
一時的に低下するが、その後、中温菌の自己酸化により
SS除去率が徐々に上昇するものと考えられるが、短時間
の滞留時間ではそれを期待することはできない。一方、
中温消化処理後に、再度高温における加熱処理(再可溶
化処理)を行うことによって、物理的な熱変成により、
中温消化によって弱められた汚泥、すなわち微生物の可
溶化が促進されて、短時間の滞留時間であるにもかかわ
らず、固形分(SS)除去率が大幅に上昇することがわか
る。
【0058】
【発明の作用・効果】本発明の汚泥の高温消化処理方法
及びそのための汚泥の高温消化処理装置によれば、 (1) 高温で可溶化処理した後、中温で消化後の汚泥を再
び高温で加熱することによって、温度ショック(物理的
な熱変成)によって、中温消化によって弱められた汚
泥、すなわち微生物をさらに可溶化することによって、
汚泥の可溶化が促進されるとともに、短時間の滞留時間
にもかかわらず、固形分(SS)除去率を大幅に向上するこ
とができる。
【0059】(2) 高温の可溶化槽で可溶化された有機物
質を、中温消化槽にて中温消化菌が消化する際に、中温
菌が増殖するために、固形分(SS)除去率が一時的に低下
し、その後、中温菌の自己酸化によって、固形分(SS)除
去率が徐々に上昇するが、短時間の中温消化槽における
滞留時間では、それを期待することは困難であるが、本
発明では、中温消化処理後に、再度高温における加熱処
理(再可溶化処理)を行うことによって、物理的な熱変
成により、中温消化によって弱められた汚泥、すなわち
微生物の可溶化が促進されて、短時間の滞留時間である
にもかかわらず、固形分(SS)除去率を大幅に上昇でき
る。
【0060】(3) 生汚泥の一部(微生物)は、可溶化槽
で高温条件に再加熱(再可溶化)された際に、胞子を形
成して可溶化せずに、難分解物質として残存してしまう
ものもあるが、これらの残存難分解物質は、中温消化処
理時に温度条件が改善されることとなって、胞子が発芽
するが、発芽した微生物が再び胞子形成能を持つ前に、
再度高温条件に曝すことによって、微生物は胞子を形成
することができず、可溶化を促進することが可能であ
る。
【0061】(4) 中温消化処理後の汚泥を可溶化槽に返
送することによって、温度を効率良く上昇維持すること
ができるとともに、中温消化汚泥の持つ加水分解酵素の
効果を期待することができ、可溶化効率が極めて向上
し、汚泥をほとんど完全に酸化分解できる。
【0062】(5) 再可溶化処理後に沈殿槽によって分離
された汚泥を、最初の高温可溶化槽に導入されるととも
に、中温消化処理槽にも導入されるように構成したもの
では、高温可溶化槽の負荷軽減及び中温消化処理槽の菌
体を保持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置及び
汚泥の高温消化処理方法の第1の実施例についての工程
概略図である。
【図2】図2 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置及び
汚泥の高温消化処理方法の第2の実施例についての工程
概略図である。
【図3】図3 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置及び
汚泥の高温消化処理方法の第3の実施例についての工程
概略図である。
【図4】図4 は、本発明の汚泥の高温消化処理装置及び
汚泥の高温消化処理方法の第4の実施例についての工程
概略図である。
【図5】図5 は、高温再可溶化の効果を示すグラフであ
る。
【図6】図6 は、従来の汚泥の消化方法を示す工程概略
図である。
【符号の説明】
10…原汚泥貯留槽 11…原汚泥 12…高温可溶化槽 14…中温消化処理槽 16…高温再可溶化槽 18…第2 中温消化処理槽 20…沈殿槽 21' …上澄み液 30…原汚泥貯留槽 31…原汚泥 32…高温可溶化槽 34…中温消化処理槽 36…高温再可溶化槽 38…第2 中温消化処理槽 40…沈殿槽 42…沈殿槽 50…原汚泥貯留槽 51…原汚泥 52…高温可溶化槽 54…中温消化処理槽 60…沈殿槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 雅彦 兵庫県神戸市垂水区高丸7丁目3−4 神 鋼アパート4−445

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機質を含む余剰汚泥または生汚泥を、
    高温条件で可溶化処理するための高温可溶化装置と、 前記高温可溶化装置で可溶化された汚泥を、中温条件で
    生物学的に消化処理するための中温消化処理装置と、 前記中温消化処理装置で消化された汚泥を、高温条件で
    再可溶化処理するための高温再可溶化装置と、から構成
    したことを特徴とする汚泥の高温消化処理装置。
  2. 【請求項2】 有機質を含む余剰汚泥または生汚泥を、
    高温条件で可溶化処理するための高温可溶化装置と、 前記高温可溶化装置で可溶化された汚泥を、中温条件で
    生物学的に消化処理するための中温消化処理装置と、 前記中温消化処理装置で消化処理された汚泥を、沈殿分
    離処理して、汚泥成分と低有機物含有率の処理水とに分
    離するための沈殿分離装置と、 前記沈殿分離装置で沈殿分離された汚泥成分を、高温条
    件で再可溶化処理するための高温再可溶化装置と、から
    構成したことを特徴とする汚泥の高温消化処理装置。
  3. 【請求項3】 有機質を含む余剰汚泥または生汚泥を、
    高温条件で可溶化処理するための高温可溶化装置と、 前記高温可溶化装置で可溶化された汚泥を、中温条件で
    生物学的に消化処理するための中温消化処理装置と、 前記中温消化処理装置で消化処理された汚泥を、沈殿分
    離処理して、汚泥成分と低有機物含有率の処理水とに分
    離するための沈殿分離装置とから構成するとともに、 前記沈殿分離装置で分離した汚泥成分を最初の高温可溶
    化装置に返送するように構成したことを特徴とする汚泥
    の高温消化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記沈殿分離装置で分離した汚泥成分
    を、さらに中温消化処理装置に返送するように構成した
    ことを特徴とする請求項3に記載の汚泥の高温消化処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記高温可溶化装置と中温消化処理装置
    とを交互に多段に配設したことを特徴とする請求項1か
    ら4のいずれかに記載の汚泥の高温消化処理装置。
  6. 【請求項6】 有機質を含む余剰汚泥または生汚泥を、
    高温条件で可溶化処理し、 前記高温可溶化された汚泥を、中温条件で生物学的に消
    化処理し、 前記中温消化処理された汚泥を、高温条件で再可溶化処
    理することを特徴とする汚泥の高温消化処理方法。
  7. 【請求項7】 有機質を含む余剰汚泥または生汚泥を、
    高温条件で可溶化処理し、 前記高温可溶化された汚泥を、中温条件で生物学的に消
    化処理し、 前記中温消化処理された汚泥を、沈殿分離処理して、汚
    泥成分と低有機物含有率の処理水とに分離し、 前記沈殿分離された汚泥成分を、高温条件で再可溶化処
    理することを特徴とする汚泥の高温消化処理方法。
  8. 【請求項8】 有機質を含む余剰汚泥または生汚泥を、
    高温条件で可溶化処理し、 前記高温可溶化された汚泥を、中温条件で生物学的に消
    化処理し、 前記中温消化処理された汚泥を、沈殿分離処理して、汚
    泥成分と低有機物含有率の処理水とに分離するととも
    に、 前記沈殿分離した汚泥成分を最初の高温可溶化処理工程
    に返送するように構成したことを特徴とする汚泥の高温
    消化処理方法。
  9. 【請求項9】 前記沈殿分離で分離した汚泥成分を、さ
    らに中温消化処理行程に返送するように構成したことを
    特徴とする請求項8に記載の汚泥の高温消化処理方法。
  10. 【請求項10】 前記高温可溶化処理と中温消化処理と
    を交互に多段に行うことを特徴とする請求項6から9の
    いずれかに記載の汚泥の高温消化処理方法。
JP7036603A 1995-02-24 1995-02-24 汚泥の高温消化処理装置及び汚泥の高温消化処理方法 Pending JPH08229595A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10235317A (ja) * 1997-02-27 1998-09-08 Ebara Corp 家畜糞尿の嫌気性消化処理法
JP2005125203A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd 有機性廃水の処理装置
WO2021020513A1 (ja) * 2019-08-01 2021-02-04 リンテック株式会社 支持シート付フィルム状焼成材料、ロール体、積層体、及び装置の製造方法
JP2022525034A (ja) * 2019-03-05 2022-05-11 ハスコニングディーエイチヴィー ネダーランド ビー.ブイ. 有機汚泥の消化

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