JPH0823044B2 - 磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents
磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法Info
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- JPH0823044B2 JPH0823044B2 JP2063964A JP6396490A JPH0823044B2 JP H0823044 B2 JPH0823044 B2 JP H0823044B2 JP 2063964 A JP2063964 A JP 2063964A JP 6396490 A JP6396490 A JP 6396490A JP H0823044 B2 JPH0823044 B2 JP H0823044B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れた磁気特性、特に高い磁束密度を有す
る無方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
る無方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
〔従来技術および解決すべき課題〕 従来、良好な磁気特性を有する無方向性電磁鋼板を製
造するために、数々の製造技術が開示されている。磁気
特性のなかでも磁束密度は鋼板の集合組織と密接な関係
があり、磁化容易軸である<100<軸を鋼板表面にでき
るだけ集積させることが必要である。そのために、熱延
板焼鈍により熱延板組織を改良する技術、冷圧率を適正
化することにより、続いて行う焼鈍時の再結晶集合組織
を制御する技術、冷圧、焼鈍を2回以上行うことにより
磁気特性上好ましい集合組織へと淘汰していく技術など
が知られている。
造するために、数々の製造技術が開示されている。磁気
特性のなかでも磁束密度は鋼板の集合組織と密接な関係
があり、磁化容易軸である<100<軸を鋼板表面にでき
るだけ集積させることが必要である。そのために、熱延
板焼鈍により熱延板組織を改良する技術、冷圧率を適正
化することにより、続いて行う焼鈍時の再結晶集合組織
を制御する技術、冷圧、焼鈍を2回以上行うことにより
磁気特性上好ましい集合組織へと淘汰していく技術など
が知られている。
一方、上記した熱延板焼鈍法による熱延板組織の改良
技術の中で、焼鈍工程での粒成長を歪誘起によって更に
促進させるため、熱延板に軽度の延圧を付加して焼鈍す
る技術(例えば、特公昭45−22211号、特開昭63−18682
3号)が開示されている。このように熱延板に軽度の圧
延を付加する本技術は、他の技術に較べて余計な延圧工
程を経る反面、熱延板焼鈍時のフェライト粒成長を促進
させる方法としてはより有効であり、熱延板焼鈍時に形
成される二次再結晶組織が磁束密度の向上に極めて有効
である。
技術の中で、焼鈍工程での粒成長を歪誘起によって更に
促進させるため、熱延板に軽度の延圧を付加して焼鈍す
る技術(例えば、特公昭45−22211号、特開昭63−18682
3号)が開示されている。このように熱延板に軽度の圧
延を付加する本技術は、他の技術に較べて余計な延圧工
程を経る反面、熱延板焼鈍時のフェライト粒成長を促進
させる方法としてはより有効であり、熱延板焼鈍時に形
成される二次再結晶組織が磁束密度の向上に極めて有効
である。
しかし、この技術では軽圧延の圧下率が適切に管理さ
れないとコイル位置によってミクロ組織が不均一化する
可能性がある。特に、調質圧延程度の圧下率(≦3%)
では表層部にのみ二次再結晶が起こり、十分な磁束密度
が得られない。そのため、一般には5〜10%程度の圧下
が必須となり、このような圧下率は通常の調質圧延機で
の1パス圧下では困難であることから、複数回の圧延ま
たは圧延負荷に余裕のある冷間圧延機での圧延が不可避
となる。
れないとコイル位置によってミクロ組織が不均一化する
可能性がある。特に、調質圧延程度の圧下率(≦3%)
では表層部にのみ二次再結晶が起こり、十分な磁束密度
が得られない。そのため、一般には5〜10%程度の圧下
が必須となり、このような圧下率は通常の調質圧延機で
の1パス圧下では困難であることから、複数回の圧延ま
たは圧延負荷に余裕のある冷間圧延機での圧延が不可避
となる。
本発明は、このような従来技術に鑑み、熱延板をその
焼鈍に先立ち、ロール周方向に縦溝を有する圧延ロール
を用いて特定条件で軽圧下圧延することにより、以下の
ような問題を解決したものである。
焼鈍に先立ち、ロール周方向に縦溝を有する圧延ロール
を用いて特定条件で軽圧下圧延することにより、以下の
ような問題を解決したものである。
(1)均一な圧下を加えることにより、マクロ的な組織
の不均一を回避する。
の不均一を回避する。
(2)均一かつ周期的な高ひずみ領域を形成せしめるこ
とにより、引き続き行われる熱延板焼鈍時の二次再結晶
粒の核発生・成長を促進させる。
とにより、引き続き行われる熱延板焼鈍時の二次再結晶
粒の核発生・成長を促進させる。
(3)均一かつ周期的な高ひずみ領域を導入することに
より、従来法を上回る磁束密度の向上を図る。
より、従来法を上回る磁束密度の向上を図る。
(4)ロールと被圧延材との接触面積を減少させること
により、低い圧延負荷で効果的な圧下を加える。
により、低い圧延負荷で効果的な圧下を加える。
ところで、グルーブロール(溝付ロール)による電磁
鋼板の冷間圧延技術は、従来、方向性電磁鋼板と無方向
性電磁鋼板の特徴を兼ね備えた(100)面上立方集合組
織を有する電磁鋼板を製造するための有力手段として検
討されてきた(例えば、「鉄と鋼」63(1977)P.828、
P.1838、P.2335、「鉄と鋼」70(1984)P.2065)。その
技術思想は、冷間圧延時に鋼板の幅出しを行うことによ
って、再結晶焼鈍後に{100}<011>〜(100)<0vw>
の集合組織を発達させることにある。このような技術思
想に基づくものとして、例えば、特公昭54−10922号、
特公昭53−30098号が提案されている。しかし、これら
従来の報告では、圧延後に脱炭焼鈍と1000℃以上の温度
での純化焼鈍が付加されており、鋼組成(C>0.03%、
Si:〜3%、Mn:〜0.2%、S>0.01%、Al:〜20ppm)か
ら判断しても、明らかに二次再結晶集合組織の制御を狙
いとしたものである。これに対し、従来、一般無方向性
電磁鋼板の集合組織制御への縦溝ロール圧延の適用につ
いて検討した例は見当らない。
鋼板の冷間圧延技術は、従来、方向性電磁鋼板と無方向
性電磁鋼板の特徴を兼ね備えた(100)面上立方集合組
織を有する電磁鋼板を製造するための有力手段として検
討されてきた(例えば、「鉄と鋼」63(1977)P.828、
P.1838、P.2335、「鉄と鋼」70(1984)P.2065)。その
技術思想は、冷間圧延時に鋼板の幅出しを行うことによ
って、再結晶焼鈍後に{100}<011>〜(100)<0vw>
の集合組織を発達させることにある。このような技術思
想に基づくものとして、例えば、特公昭54−10922号、
特公昭53−30098号が提案されている。しかし、これら
従来の報告では、圧延後に脱炭焼鈍と1000℃以上の温度
での純化焼鈍が付加されており、鋼組成(C>0.03%、
Si:〜3%、Mn:〜0.2%、S>0.01%、Al:〜20ppm)か
ら判断しても、明らかに二次再結晶集合組織の制御を狙
いとしたものである。これに対し、従来、一般無方向性
電磁鋼板の集合組織制御への縦溝ロール圧延の適用につ
いて検討した例は見当らない。
本発明はこのような現状の下で、無方向性電磁鋼板の
磁束密度を向上させることを狙いとし、熱延鋼帯を焼鈍
した後、冷間圧延または温間圧延に供する無方向性電磁
鋼板の製造方法において、熱延板焼鈍工程に先立ち、鋼
帯に周期的かつ均一な圧延変形領域を形成せしめるべ
く、ロール周方向に縦溝を有するロールを用いて圧延を
行うことを骨子とするものである。
磁束密度を向上させることを狙いとし、熱延鋼帯を焼鈍
した後、冷間圧延または温間圧延に供する無方向性電磁
鋼板の製造方法において、熱延板焼鈍工程に先立ち、鋼
帯に周期的かつ均一な圧延変形領域を形成せしめるべ
く、ロール周方向に縦溝を有するロールを用いて圧延を
行うことを骨子とするものである。
すなわち、本発明の特徴とするところは、重量%で、
C:0.01%、Si:7.0%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.1%以
下、S:0.01%未満、Al:0.001%以下または0.05〜1.0
%、N:0.005%以下、残部Feおよび不可避的不純物から
なる組成を有する熱間圧延鋼帯を、脱スケール後、ロー
ル周方向に縦溝を有する圧延ロールを用いて下式を満足
する条件にて冷間圧延または温間圧延し、該鋼帯を再結
晶温度以上にて焼鈍した後、平滑ロールにて最終板厚ま
で冷間圧延または温間圧延し、しかる後、焼鈍を行うよ
うにしたことにある。
C:0.01%、Si:7.0%以下、Mn:0.1〜1.5%、P:0.1%以
下、S:0.01%未満、Al:0.001%以下または0.05〜1.0
%、N:0.005%以下、残部Feおよび不可避的不純物から
なる組成を有する熱間圧延鋼帯を、脱スケール後、ロー
ル周方向に縦溝を有する圧延ロールを用いて下式を満足
する条件にて冷間圧延または温間圧延し、該鋼帯を再結
晶温度以上にて焼鈍した後、平滑ロールにて最終板厚ま
で冷間圧延または温間圧延し、しかる後、焼鈍を行うよ
うにしたことにある。
0.05≦〔(t0−t)/t0〕≦0.25 0.25≦(Wt/l)≦0.75 但し、t0:被圧延材の元厚(mm) t:縦溝付ロール圧延後の被圧延材の凹部の板厚(mm) l:縦溝付ロールの溝ピッチ(mm) Wt:溝ピッチl内における板厚tの領域の幅(mm) また、このような本発明においては、下記条件を満足
する形状の縦溝付ロールを用いて圧延することが好まし
い。
する形状の縦溝付ロールを用いて圧延することが好まし
い。
0.15≦〔S/(ld)〕≦0.65 d≧0.5mm 但し、S:ロール軸を通る断面における溝ピッチl当りの
溝部断面積(mm2) d:溝深さ(mm) 〔作用〕 以下、本発明の構成要件をその限定理由とともに詳細
に説明する。
溝部断面積(mm2) d:溝深さ(mm) 〔作用〕 以下、本発明の構成要件をその限定理由とともに詳細
に説明する。
本発明は、熱延板焼鈍に先立ち、鋼帯をロール周方向
に縦溝を有するロールで冷間圧延または温間圧延するも
のであるが、このような縦溝付ロール圧延による効果
は、被圧延材の元厚:t0(mm)、縦溝付ロール圧延後の
被圧延材の凹部の板厚:t(mm)、縦溝付ロール圧延の溝
ピッチ:l(mm)、溝ピッチl内における板厚tの領域の
幅:Wt(mm)で想定される以下のパラメータを適正化す
ることにより、最大限に発揮される。
に縦溝を有するロールで冷間圧延または温間圧延するも
のであるが、このような縦溝付ロール圧延による効果
は、被圧延材の元厚:t0(mm)、縦溝付ロール圧延後の
被圧延材の凹部の板厚:t(mm)、縦溝付ロール圧延の溝
ピッチ:l(mm)、溝ピッチl内における板厚tの領域の
幅:Wt(mm)で想定される以下のパラメータを適正化す
ることにより、最大限に発揮される。
規定されるべきパラメータ: (t0−t)/t0、Wt/l (t0−t)/t0は、局所的に均一かつ一定周期で鋼帯
に導入されるひずみ量を規定するもので、このひずみ量
が規制範囲を下回ると、熱延板焼鈍時に十分な二次再結
晶粒の核発生、成長を促すことができず、一方、規制範
囲を超えると、鋼帯の板厚方向中心部からの再結晶粒の
核発生、成長が起こるようになり、板厚表層部からのGo
ss粒({110}<001>)を含む再結晶粒の核発生、成長
が阻害され、その後の冷間圧延、焼鈍工程を経た後、本
発明が狙いとするような高磁束密度が得られなくなる。
に導入されるひずみ量を規定するもので、このひずみ量
が規制範囲を下回ると、熱延板焼鈍時に十分な二次再結
晶粒の核発生、成長を促すことができず、一方、規制範
囲を超えると、鋼帯の板厚方向中心部からの再結晶粒の
核発生、成長が起こるようになり、板厚表層部からのGo
ss粒({110}<001>)を含む再結晶粒の核発生、成長
が阻害され、その後の冷間圧延、焼鈍工程を経た後、本
発明が狙いとするような高磁束密度が得られなくなる。
第1図は、熱延板焼鈍前の圧延を縦溝付ロールで実施
した場合と、通常の平滑ロールで実施した場合につい
て、最終焼鈍後の磁束密度に及ぼす(t0−t)/t0の影
響を調べたものである。この試験例では、第1表の鋼番
1、3、4の成分組成の鋼について、真空脱ガス処理
後、連続鋳造により220mm tのスラブとし、該スラブを1
150℃に加熱・均熱後、粗圧延、仕上圧延(仕上温度820
℃)を行って2.0mm tの熱延板とし、610℃で巻取った。
該鋼帯を酸洗後、平滑ロールおよび縦溝付ロールにて圧
下率(〔(t0−t)/t0〕×100)を40%以下の範囲で種
々変えて圧延し、650〜900℃の温度で熱延板焼鈍した。
さらに、これらの鋼帯を0.5mm tまで冷圧後、700〜1050
℃の範囲で焼鈍し、得られた鋼板の磁気特性を測定し
た。第1図によれば、縦溝付ロール圧延材は(t0−t)
/t0が0.05未満および0.25を超える領域では、上述した
ような理由により顕著な磁束密度の改善はみられない。
これに対し、0.05≦〔(t0−t)/t0〕≦0.25の範囲で
は、縦溝付ロール圧延材の磁束密度は、通常の平滑ロー
ル圧延材に較べ大きく改善されている。
した場合と、通常の平滑ロールで実施した場合につい
て、最終焼鈍後の磁束密度に及ぼす(t0−t)/t0の影
響を調べたものである。この試験例では、第1表の鋼番
1、3、4の成分組成の鋼について、真空脱ガス処理
後、連続鋳造により220mm tのスラブとし、該スラブを1
150℃に加熱・均熱後、粗圧延、仕上圧延(仕上温度820
℃)を行って2.0mm tの熱延板とし、610℃で巻取った。
該鋼帯を酸洗後、平滑ロールおよび縦溝付ロールにて圧
下率(〔(t0−t)/t0〕×100)を40%以下の範囲で種
々変えて圧延し、650〜900℃の温度で熱延板焼鈍した。
さらに、これらの鋼帯を0.5mm tまで冷圧後、700〜1050
℃の範囲で焼鈍し、得られた鋼板の磁気特性を測定し
た。第1図によれば、縦溝付ロール圧延材は(t0−t)
/t0が0.05未満および0.25を超える領域では、上述した
ような理由により顕著な磁束密度の改善はみられない。
これに対し、0.05≦〔(t0−t)/t0〕≦0.25の範囲で
は、縦溝付ロール圧延材の磁束密度は、通常の平滑ロー
ル圧延材に較べ大きく改善されている。
以上のような理由により、本発明では縦溝付ロール圧
延における(t0−t)/t0を0.05〜0.25と規定する。
延における(t0−t)/t0を0.05〜0.25と規定する。
また、(t0−t)/t0のひずみを鋼板全面に導入する
場合(平滑ロールでの圧延時)、板は平面歪状態で圧延
されることはいうまでもない。本発明においては、縦溝
付ロールで圧延することにより、溝の一周期内で溝部へ
の素材の流入による板幅方向への変形が起こり、通常の
平滑ロールによる圧延状態と異なる変形状態となる。さ
らにロールと被圧延材との接触面積が減少することによ
り、所定の(t0−t)/t0のひずみを導入するための圧
延負荷を大幅に軽減できる。
場合(平滑ロールでの圧延時)、板は平面歪状態で圧延
されることはいうまでもない。本発明においては、縦溝
付ロールで圧延することにより、溝の一周期内で溝部へ
の素材の流入による板幅方向への変形が起こり、通常の
平滑ロールによる圧延状態と異なる変形状態となる。さ
らにロールと被圧延材との接触面積が減少することによ
り、所定の(t0−t)/t0のひずみを導入するための圧
延負荷を大幅に軽減できる。
本発明では、圧延負荷の軽減効果と、周期的な板幅方
向への素材の変形による集合組織改善の効果という2点
から、縦溝付ロールの溝ピッチl(mm)と溝ピッチl内
における板厚t(t:縦溝付ロール圧延後の被圧延材の凹
部の板厚(mm))領域の幅Wt(mm)との比Wt/lを0.25〜
0.75の範囲に規定する。
向への素材の変形による集合組織改善の効果という2点
から、縦溝付ロールの溝ピッチl(mm)と溝ピッチl内
における板厚t(t:縦溝付ロール圧延後の被圧延材の凹
部の板厚(mm))領域の幅Wt(mm)との比Wt/lを0.25〜
0.75の範囲に規定する。
第2図は、上記縦溝付ロール圧延において、Wt/lが磁
束密度と圧延負荷の軽減率(平滑ロール圧延に対しての
軽減率)に及ぼす影響を調べたものである。なお、この
試験例では、Wt/lの異なる条件で熱延板焼鈍前の縦溝付
ロール圧延を実施したが、他の条件は第1図に関する条
件と同一とした。第2図によれば、Wt/lが0.25〜0.75の
範囲において、磁束密度が大きく改善され、また平滑ロ
ール圧延に較べ圧延負荷も大きく軽減することができ
る。これに対し、Wt/lが上記範囲を外れると、いずれも
圧延条件が平滑ロール圧延に近づくため、磁束密度の改
善は少なく、また圧延負荷も増大することになる。以上
のような結果から、本発明では、Wt/lを0.25〜0.75の範
囲に規定する。
束密度と圧延負荷の軽減率(平滑ロール圧延に対しての
軽減率)に及ぼす影響を調べたものである。なお、この
試験例では、Wt/lの異なる条件で熱延板焼鈍前の縦溝付
ロール圧延を実施したが、他の条件は第1図に関する条
件と同一とした。第2図によれば、Wt/lが0.25〜0.75の
範囲において、磁束密度が大きく改善され、また平滑ロ
ール圧延に較べ圧延負荷も大きく軽減することができ
る。これに対し、Wt/lが上記範囲を外れると、いずれも
圧延条件が平滑ロール圧延に近づくため、磁束密度の改
善は少なく、また圧延負荷も増大することになる。以上
のような結果から、本発明では、Wt/lを0.25〜0.75の範
囲に規定する。
このように本発明の効果は、0.25≦(Wt/l)≦0.75お
よび0.05≦〔(t0−t)/t0〕≦0.25の範囲に各パラメ
ータを管理することにより発揮されるものである。
よび0.05≦〔(t0−t)/t0〕≦0.25の範囲に各パラメ
ータを管理することにより発揮されるものである。
また、本発明の効果をより顕著なものとするために、
圧延ロールの形状を限定することが有効である。
圧延ロールの形状を限定することが有効である。
第4図は、ロール溝部の断面積Sと溝のピッチlおよ
び溝の深さdで規定される。S/(ld)をパラメータとし
て評価した、最終焼鈍後の磁束密度の変化を示したもの
である。これによれば、溝部への素材の流入の程度によ
り局所的に導入されるひずみ量が異なるため、その効果
にはバラツキが認められるが、0.05≦〔S/(ld)〕≦0.
65の範囲において磁束密度が向上することが明らかであ
る。したがって、0.15≦〔S/(ld)〕≦0.65によって規
定される形状のロールを用いることが、本発明の効果を
確実なものとする上で極めて有効である。
び溝の深さdで規定される。S/(ld)をパラメータとし
て評価した、最終焼鈍後の磁束密度の変化を示したもの
である。これによれば、溝部への素材の流入の程度によ
り局所的に導入されるひずみ量が異なるため、その効果
にはバラツキが認められるが、0.05≦〔S/(ld)〕≦0.
65の範囲において磁束密度が向上することが明らかであ
る。したがって、0.15≦〔S/(ld)〕≦0.65によって規
定される形状のロールを用いることが、本発明の効果を
確実なものとする上で極めて有効である。
次に、本発明の鋼成分の限定理由について説明する。
C:本発明は、製鋼脱炭を行うことによる利点を最大限に
享受し、その上で、冷間圧延時の組織形成の問題を解決
することに主眼を置いているため、Cは最終製品におい
て実用上許容される限界として、その上限を0.01%に限
定する。磁気時効に関しては、Cは少ない方が好まし
く、下限は限定しないが、実質的には製鋼脱ガス技術の
限界がその下限となる。
享受し、その上で、冷間圧延時の組織形成の問題を解決
することに主眼を置いているため、Cは最終製品におい
て実用上許容される限界として、その上限を0.01%に限
定する。磁気時効に関しては、Cは少ない方が好まし
く、下限は限定しないが、実質的には製鋼脱ガス技術の
限界がその下限となる。
Si:本発明は、磁束密度の低下が問題となる高Si電磁鋼
板に対してより有効な技術である。しかし本発明の技術
は、実用上はSi量にかかわらず有効であり、Siの下限に
ついては規制はない。上限に関しては、実用的なSi量の
範囲では全てに適用可能な技術であるが、7.0%を超え
るSi量の鋼は、製造法の困難さに加えて利用技術に関す
るメリットがなく、このため本発明では7.0%をSiの上
限とする。
板に対してより有効な技術である。しかし本発明の技術
は、実用上はSi量にかかわらず有効であり、Siの下限に
ついては規制はない。上限に関しては、実用的なSi量の
範囲では全てに適用可能な技術であるが、7.0%を超え
るSi量の鋼は、製造法の困難さに加えて利用技術に関す
るメリットがなく、このため本発明では7.0%をSiの上
限とする。
Al:AlはSiと同様にフェライト安定化元素であり、単独
で添加した場合、ほぼ2.0%でα単相組織となる。本発
明では、一般的な無方向性電磁鋼板に添加される限界と
して、その上限を1.0%に規定する。下限に関しては、
本発明の作用効果を発揮する上で何ら制約はない。しか
し、無方向性電磁鋼板においては、Alが微量に添加され
た場合、微細に析出したAlNが熱延板焼鈍時の二次再結
晶粒の核発生、成長および最終焼鈍時の粒成長を阻害
し、鉄損値の増大をもたらす。このような問題を生じる
Al量は0.001%超〜0.05%未満の範囲であり、本発明で
は、この範囲のAl量を含まないことを必須とする。以上
の理由からAlは0.001%以下または0.05〜1.0%と規定し
た。
で添加した場合、ほぼ2.0%でα単相組織となる。本発
明では、一般的な無方向性電磁鋼板に添加される限界と
して、その上限を1.0%に規定する。下限に関しては、
本発明の作用効果を発揮する上で何ら制約はない。しか
し、無方向性電磁鋼板においては、Alが微量に添加され
た場合、微細に析出したAlNが熱延板焼鈍時の二次再結
晶粒の核発生、成長および最終焼鈍時の粒成長を阻害
し、鉄損値の増大をもたらす。このような問題を生じる
Al量は0.001%超〜0.05%未満の範囲であり、本発明で
は、この範囲のAl量を含まないことを必須とする。以上
の理由からAlは0.001%以下または0.05〜1.0%と規定し
た。
その他の元素に関しては、本発明の作用効果との関係
で特段の制限が加えられる必要はないが、磁気特性に関
する成分元素本来の影響を配慮し、Mn:0.1〜1.5%、P
≦0.1%、S≦0.01%、N≦0.005%に規定する。
で特段の制限が加えられる必要はないが、磁気特性に関
する成分元素本来の影響を配慮し、Mn:0.1〜1.5%、P
≦0.1%、S≦0.01%、N≦0.005%に規定する。
本発明では縦溝付ロール圧延で使用されるロールの溝
形状は上述したS,l,d以外は特に規定しない。後述する
実施例でも明らかなように、溝の断面形状、間隔、溝深
さにより、その作用効果は変化するが、従来のフラット
圧延材に較べて、いずれの条件においても磁束密度向上
効果が認められるからである。
形状は上述したS,l,d以外は特に規定しない。後述する
実施例でも明らかなように、溝の断面形状、間隔、溝深
さにより、その作用効果は変化するが、従来のフラット
圧延材に較べて、いずれの条件においても磁束密度向上
効果が認められるからである。
溝ピッチlに関しては、その値が5mmを超えると、一
般的な電磁鋼板の熱延板板厚(1.6〜2.5mm)に対して2
倍以上のピッチとなり、板幅方向に均一かつ周期的なメ
タルフローのうねりを縦溝付ロール圧延で導入すること
が困難になる。したがって溝ピッチlは5mm以下とする
ことが好ましい。
般的な電磁鋼板の熱延板板厚(1.6〜2.5mm)に対して2
倍以上のピッチとなり、板幅方向に均一かつ周期的なメ
タルフローのうねりを縦溝付ロール圧延で導入すること
が困難になる。したがって溝ピッチlは5mm以下とする
ことが好ましい。
溝の断面形状は、V型、U型、台形、正弦波形等のい
ずれにおいても十分な効果が認められる。
ずれにおいても十分な効果が認められる。
また、縦溝付ロールの縦溝の配列について、特に溝ロ
ール周方向に対してなす角度が、表面欠陥(微少ヘゲ)
発生との関係で問題となる。
ール周方向に対してなす角度が、表面欠陥(微少ヘゲ)
発生との関係で問題となる。
前述したような、従来提案されている(100)面立方
集合組織を有する電磁鋼板の製造技術においては、縦溝
とともに横溝を有するロール、或いはロール周方向に対
して角度を付けた交差する2方向に溝を有するロールを
用いるものが主体となっている。しかし、このような溝
の交差したロールで板を圧延すると、転写された凸部が
平坦化圧延時にロールとの摩擦により潰れ、微少なラミ
ネーションが形成されてしまう。したがって、縦溝付ロ
ールとしては縦溝が交差しないものを使用することが好
ましい。ロール周方向に対しては角度を有する溝を設け
る場合、通板上の要請から傾きが正反対の溝を対称的に
設ける必要がある。そして、このようにして溝を設ける
場合、傾き角度がある程度大きくなると溝どうしの交差
が不可避となる。したがって、溝にロール周方向に対し
て角度を付ける場合でも、縦溝どうしが交差しない限度
とすべきである。縦溝間隔等との関係で、縦溝のロール
周方向に対する角度は5゜以下とすることが好ましい。
集合組織を有する電磁鋼板の製造技術においては、縦溝
とともに横溝を有するロール、或いはロール周方向に対
して角度を付けた交差する2方向に溝を有するロールを
用いるものが主体となっている。しかし、このような溝
の交差したロールで板を圧延すると、転写された凸部が
平坦化圧延時にロールとの摩擦により潰れ、微少なラミ
ネーションが形成されてしまう。したがって、縦溝付ロ
ールとしては縦溝が交差しないものを使用することが好
ましい。ロール周方向に対しては角度を有する溝を設け
る場合、通板上の要請から傾きが正反対の溝を対称的に
設ける必要がある。そして、このようにして溝を設ける
場合、傾き角度がある程度大きくなると溝どうしの交差
が不可避となる。したがって、溝にロール周方向に対し
て角度を付ける場合でも、縦溝どうしが交差しない限度
とすべきである。縦溝間隔等との関係で、縦溝のロール
周方向に対する角度は5゜以下とすることが好ましい。
第1表に示す鋼について、真空脱ガス処理後、連続鋳
造により220mm tのスラブとした。該スラブを1150℃に
加熱・均熱後、粗圧延、仕上圧延(仕上温度820℃)を
行って2.0mm tの熱延板とし、610℃で巻取った。該鋼板
を酸洗後、平滑ロールおよび縦溝付ロールにて圧下率
(〔(t0−t)/t0〕×100)が40%以下の範囲で圧延
し、650〜900℃の種々の温度で焼鈍した。さらに、これ
らの鋼帯を0.5mm tまで冷圧後、700〜1050℃の範囲で焼
鈍した。このようにして得られた鋼板の磁気特性を具体
的な製造条件とともに第2表に示す。
造により220mm tのスラブとした。該スラブを1150℃に
加熱・均熱後、粗圧延、仕上圧延(仕上温度820℃)を
行って2.0mm tの熱延板とし、610℃で巻取った。該鋼板
を酸洗後、平滑ロールおよび縦溝付ロールにて圧下率
(〔(t0−t)/t0〕×100)が40%以下の範囲で圧延
し、650〜900℃の種々の温度で焼鈍した。さらに、これ
らの鋼帯を0.5mm tまで冷圧後、700〜1050℃の範囲で焼
鈍した。このようにして得られた鋼板の磁気特性を具体
的な製造条件とともに第2表に示す。
第1図は、縦溝付ロール圧延および平滑ロール圧延にお
いて、(t0−t)/t0が最終焼鈍後の磁束密度(B50)に
及ぼす影響を示すグラフである。第2図は縦溝付ロール
圧延におけるWt/lが最終焼鈍後の磁束密度(B50)と圧
延負荷の軽減率に及ぼす影響を示すグラフである。第3
図は縦溝付ロール圧延におけるロール溝形状が最終焼鈍
後の磁束密度(B50)に及ぼす影響を示すグラフであ
る。
いて、(t0−t)/t0が最終焼鈍後の磁束密度(B50)に
及ぼす影響を示すグラフである。第2図は縦溝付ロール
圧延におけるWt/lが最終焼鈍後の磁束密度(B50)と圧
延負荷の軽減率に及ぼす影響を示すグラフである。第3
図は縦溝付ロール圧延におけるロール溝形状が最終焼鈍
後の磁束密度(B50)に及ぼす影響を示すグラフであ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】重量%で、C:0.01%以下、Si:7.0%以下、
Mn:0.1〜1.5%、P:0.1%以下、S:0.01%未満、Al:0.001
%以下または0.05〜1.0%、N:0.005%以下、残部Feおよ
び不可避的不純物からなる組成を有する熱間圧延鋼帯
を、脱スケール後、ロール周方向に縦溝を有する圧延ロ
ールを用いて下式を満足する条件にて冷間圧延または温
間圧延し、該鋼帯を再結晶温度以上にて焼鈍した後、平
滑ロールにて最終板厚まで冷間圧延または温間圧延し、
しかる後、焼鈍を行うことを特徴とする磁気特性の優れ
た無方向性電磁鋼板の製造方法。 0.05≦〔(t0−t)/t0〕≦0.25 0.25≦(Wt/l)≦0.75 但し、t0:被圧延材の元厚(mm) t:縦溝付ロール圧延後の被圧延材の凹部の板厚(mm) l:縦溝付ロールの溝ピッチ(mm) Wt:溝ピッチl内における板厚tの領域の幅(mm) - 【請求項2】下記条件を満足する形状の縦溝付ロールを
用いて圧延することを特徴とする請求項(1)記載の磁
気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法。 0.15≦〔S/(ld)〕≦0.65 d≧0.5mm 但し、S:ロール軸を通る断面における溝ピッチl当りの
溝部断面積(mm2) d:溝深さ(mm)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2063964A JPH0823044B2 (ja) | 1990-03-16 | 1990-03-16 | 磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2063964A JPH0823044B2 (ja) | 1990-03-16 | 1990-03-16 | 磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03267317A JPH03267317A (ja) | 1991-11-28 |
| JPH0823044B2 true JPH0823044B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=13244494
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2063964A Expired - Lifetime JPH0823044B2 (ja) | 1990-03-16 | 1990-03-16 | 磁気特性の優れた無方向性電磁鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0823044B2 (ja) |
-
1990
- 1990-03-16 JP JP2063964A patent/JPH0823044B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03267317A (ja) | 1991-11-28 |
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