JPH08230648A - 制動液圧制御装置 - Google Patents

制動液圧制御装置

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JPH08230648A
JPH08230648A JP4187695A JP4187695A JPH08230648A JP H08230648 A JPH08230648 A JP H08230648A JP 4187695 A JP4187695 A JP 4187695A JP 4187695 A JP4187695 A JP 4187695A JP H08230648 A JPH08230648 A JP H08230648A
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陽治 瀬戸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外部液圧源の圧を元圧としw/cを増圧する
TCS等で、元圧とw/c圧を推定し、高価な圧力セン
サを用いずに正確にw/c圧を制御する。 【構成】 装置は例えばw/c圧の元圧を得るアキュム
レータ(ACC)6、所定時間増圧指令又は減圧指令す
ることでw/c圧をTCSで算出、設定の目標w/c圧
に調圧する電磁弁2、ACC圧を所要圧となるよう調圧
するポンプ4を持つ。コントローラ8は、制御周期ご
と、順次推定ACC圧、推定w/c圧を算出し、w/c
圧を制御する。ACC圧の推定は推定w/c圧の変化量
とポンプの駆動停止信号より行うと正確となる。その推
定ACC圧と増圧前推定w/c圧との差圧に基づき、所
定時間増圧指令後のw/c圧を推定する。また、推定A
CC圧と増圧前推定w/c圧との差圧に基づき、目標w
/c圧にw/c圧を調圧するために必要な増圧指令時間
を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の制動液圧制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】制動液圧を制御する技術として、本出願
人は、先に、車輪制動により車輪の駆動スリップを防止
するトラクションコントロールシステム(TCS)につ
いての提案をしている(特開平2−85051号公報
(文献1))。このものは、制御対象車輪のホイールシ
リンダ(w/c)の液圧を推定しつつ、そのホイールシ
リンダ圧(以下、w/c圧とも略記する)の必要な増減
圧制御を行う場合において、増圧時間と減圧時間を計時
して、その偏差に基づきw/c圧の推定をしようという
ものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のもの
は、更に進んで、より正確な推定をしようとする上で
は、例えば次のような点から考察すると、なお改良を加
えることができる。w/cを外部液圧源のアキュムレー
タ(ACC)により増圧する場合、w/c圧の増圧量
は、増圧時間が同じでも、アキュムレータ圧(以下、A
CC圧とも略記する)と増圧前w/c圧との差圧によっ
て異なる。そのため、w/c圧を制御目標のw/c圧に
制御する際、単に、上記のように増圧時間と減圧時間を
計時してその偏差に基づきw/c圧の推定をしたので
は、推定精度が低下し、制御精度が低下する場合が生ず
る。
【0004】w/c圧の制御精度が低下することによ
り、駆動輪のスリップに対し、そのスリップを抑えるた
めに必要となる目標w/c圧を算出し、w/c圧を制御
するトラクションコントロール装置にあっては、w/c
圧不足や過多により確実には駆動輪のスリップを抑える
ことができなかったり、車両の加速性が低下したりす
る。
【0005】また、外部液圧源(マスターシリンダ圧以
外)によりw/cを増圧する装置は、例えば、目標車速
を設定し、実車速が目標車速となるように、加速時には
駆動力を、減速時には制動力を制御する、車両の追従走
行制御システム等として組み込むこともできるものであ
るところ、そのような追従走行制御装置において、その
減速時には実車速が目標車速となるために必要となる目
標w/c圧を算出し、w/c圧を制御する際、推定精度
が十分でなく、制御精度が悪いために、実際のw/c圧
が目標w/c圧通りに制御されていないとすると、車速
も目標車速通りに制御することができなくなる。
【0006】本発明は、このような考察を基に改善を図
り、ホイールシリンダ圧を推定しながら制動液圧の制御
をする場合の液圧制御における推定精度を高め、制御精
度を向上させ、高価な圧力センサを用いずに正確にホイ
ールシリンダ圧を目標液圧に制御することのできる制動
液圧制御装置を提供しようというものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によって、下記の
制動液圧制御装置が提供される。即ち、外部液圧源によ
り車両の制御対象車輪のホイールシリンダの増圧が可能
な制動液圧制御装置であって、前記外部液圧源からの供
給圧を元圧とする前記ホイールシリンダの目標ホイール
シリンダ圧を算出する目標液圧算出手段と、該外部液圧
源からの供給圧を推定する推定手段と、所定時間増圧指
令または減圧指令することでホイールシリンダ圧を前記
目標ホイールシリンダ圧に調圧するよう、制御される電
磁弁と、前記推定手段による元圧の推定値と推定ホイー
ルシリンダ圧値を基に所定時間増圧後のホイールシリン
ダ圧を推定する手段を含む、ホイールシリンダ圧推定手
段と、前記元圧の推定値と推定ホイールシリンダ圧値と
目標ホイールシリンダ圧値を基にホイールシリンダ圧を
目標ホイールシリンダ圧に調圧するのに必要な前記電磁
弁に対する増圧指令時間を算出する手段を含む、制御指
令演算手段とを備えることを特徴とする制動液圧制御装
置である。
【0008】また、上記において、前記外部液圧源はホ
イールシリンダ圧の元圧を得るためのアキュムレータを
含み、かつ、当該アキュムレータ圧を所要の圧力となる
よう調圧するポンプ機構を有するとともに、そのポンプ
の駆動停止を検出する検出手段を備え、前記元圧の推定
手段は、推定ホイールシリンダ圧の変化もしくは推定ホ
イールシリンダ圧の前回値及び今回値と、当該検出手段
により検出されるポンプの駆動停止情報に基づき、その
アキュムレータ圧を推定する手段である、ことを特徴と
する制動液圧制御装置である。
【0009】また、前記元圧の推定手段によりアキュム
レータ圧を推定し、前記ホイールシリンダ推定手段は、
その推定アキュムレータ圧と増圧前推定ホイールシリン
ダ圧との差圧に基づき、所定時間増圧指令後のホイール
シリンダ圧を推定し、前記増圧指令時間を算出する手段
は、その推定アキュムレータ圧と増圧前推定ホイールシ
リンダ圧との差圧に基づき、目標ホイールシリンダ圧に
ホイールシリンダ圧を調圧するために必要な増圧時間を
算出する、ことを特徴とする制動液圧制御装置、及び予
め求めたホイールシリンダ圧の増圧量に対するアキュム
レータ圧の減圧量の関係と、予め求めた前記ポンプの駆
動時間に対するアキュムレータ圧の増圧量の関係と、予
め求めたアキュムレータ圧とホイールシリンダ圧の差圧
で異なる増圧時間とホイールシリンダ圧の増圧量の関係
とを記憶させた記憶手段を有し、斯く記憶手段に記憶さ
せた関係により、推定ホイールシリンダ圧前回値と推定
ホイールシリンダ圧今回値からアキュムレータ圧の減圧
量を求め、ポンプ駆動時間に対するアキュムレータ圧の
増圧量を求めて、アキュムレータ圧の今回値を推定し、
該推定アキュムレータ圧今回値と推定ホイールシリンダ
圧今回値より、その差圧を算出し、前記記憶手段に記憶
させた関係から所定の増圧時間に対するホイールシリン
ダ圧増圧量を求め、増圧後のホイールシリンダ圧を推定
するよう、アキュムレータ圧推定とホイールシリンダ圧
推定を行う、ことを特徴とする制動液圧制御装置であ
る。
【0010】また、前記目標ホイールシリンダ圧は、ト
ラクションコントロールにおける駆動スリップ制御時の
駆動輪の目標ホイールシリンダ圧であるか、追従走行制
御における減速制御時の制動力の制御のための制御対象
車輪の目標ホイールシリンダ圧であるか、車両挙動制御
において左右輪のホイールシリンダ圧を独立に制御する
場合の制御対象車輪の目標ホイールシリンダ圧であるか
の、いずれかを対象とするか、またはそれら二以上を対
象とする、ことを特徴とする制動液圧制御装置である。
【0011】
【作用】上述した構成により、外部液圧源によりホイー
ルシリンダ圧が増圧制御される場合においても、そのホ
イールシリンダ圧の元圧となる外部液圧源の圧も推定
し、ホイールシリンダ圧の推定、指令時間の算出を行う
ことができ、増圧制御時の外部液圧源の圧の変化をも制
御に適切に反映し得て、元圧とホイールシリンダ圧との
圧力差をも考慮した推定、制御を行うことが可能で、元
圧をみない場合のものに比し推定精度の低下はこれを少
なからしめ、しかも、これを高価な圧力センサも付加せ
ず容易に実現でき、制御対象車輪のホイールシリンダ圧
をよりきめ細かく目標値通りに制御し、制御精度の向上
を実現することを可能ならしめる。
【0012】元圧を推定し、ホイールシリンダ圧を推定
して制御することで、正確にホイールシリンダを制御で
き、制御精度を高められることにより、トラクションコ
ントロール装置においては、駆動輪がスリップした際
に、ホイールシリンダ圧の不足や過多が発生せず、確実
にスリップを抑えることができ、また、加速性の低下も
しない。また、追従走行制御装置においては、目標車速
通りに実車速を制御することができる。また、左右のホ
イールシリンダ圧を独立に制御し、旋回、直進中の車両
の挙動を制御する場合に適用して、同様に効果的なもの
とすることができる。このような車両の挙動を制御する
場合、ホイールシリンダ圧の制御精度が悪いために左右
ホイールシリンダが目標値通りになっていないと(例え
ば、一方のホイールシリンダ圧が目標値より高く、他方
のホイールシリンダ圧が目標値より低いなどすると)、
車両に意図しないモーメントが発生してしまい、車両の
挙動を狙い通りに制御できないのに対し、本発明に従い
ホイールシリンダ圧を目標値通りに制御することができ
ることにより、かかる車両挙動制御装置においては、意
図しないモーメントが発生せず、狙い通りの車両の挙動
の制御が実現できる。
【0013】また、外部液圧源はホイールシリンダ圧の
元圧を得るためのアキュムレータを含み、かつ、当該ア
キュムレータ圧を所要の圧力となるよう調圧するポンプ
機構を有するとともに、そのポンプの駆動停止を検出す
る検出手段を備え、元圧の推定手段は、推定ホイールシ
リンダ圧の変化もしくは推定ホイールシリンダ圧の前回
値及び今回値と、当該検出手段により検出されるポンプ
の駆動停止情報に基づき、そのアキュムレータ圧を推定
する手段として構成して、本発明は実施でき、同様に上
記のことを実現することを可能ならしめる。この場合
は、元圧となるアキュムレータ圧の推定は、アキュムレ
ータにおけるアキュムレータ圧はホイールシリンダ圧の
増圧で減少し、一方また、ポンプの駆動によってアキュ
ムレータ圧は増加することをも考慮して、元圧のアキュ
ムレータ圧の正確な推定を可能とすることができる。
【0014】また、元圧の推定手段によりアキュムレー
タ圧を推定し、ホイールシリンダ推定手段は、その推定
アキュムレータ圧と増圧前推定ホイールシリンダ圧との
差圧に基づき、所定時間増圧指令後のホイールシリンダ
圧を推定し、増圧指令時間を算出する手段は、その推定
アキュムレータ圧と増圧前推定ホイールシリンダ圧との
差圧に基づき、目標ホイールシリンダ圧にホイールシリ
ンダ圧を調圧するために必要な増圧時間を算出するよう
にして、本発明は実施でき、同様に上記のことを実現す
ることを可能ならしめる。この場合は、上記推定で得ら
れる推定アキュムレータ圧を基にして、そのホイールシ
リンダ推定、増圧指令時間算出をなすことができる。従
って、その推定アキュムレータ圧と増圧前推定ホイール
シリンダ圧との差圧に応じた所定時間増圧指令後のホイ
ールシリンダ圧の推定もより正確なものにすることがで
き、また、必要なホイールシリンダ圧の増圧量に対する
増圧時間の関係が元圧となるアキュムレータ圧とホイー
ルシリンダ圧との差圧で異なる場合でも適切に対応で
き、アキュムレータ圧とホイールシリンダを推定してそ
の差圧を算出し、増圧量に対する増圧時間を求めること
で必要な増圧量だけ増圧するための時間を正確に算出で
きるとともに、その場合も、上記の正確なものとして得
られる推定アキュムレータ圧値を使用してその増圧指令
時間の算出をより正確なものとすることができる。
【0015】また、予め求めたホイールシリンダ圧の増
圧量に対するアキュムレータ圧の減圧量の関係と、予め
求めた前記ポンプの駆動時間に対するアキュムレータ圧
の増圧量の関係と、及び予め求めたアキュムレータ圧と
ホイールシリンダ圧の差圧で異なる増圧時間とホイール
シリンダ圧の増圧量の関係とを記憶させた記憶手段を有
し、斯く記憶手段に記憶させた関係により、推定ホイー
ルシリンダ圧前回値と推定ホイールシリンダ圧今回値か
らアキュムレータ圧の減圧量を求め、ポンプ駆動時間に
対するアキュムレータ圧の増圧量を求めて、アキュムレ
ータ圧の今回値を推定し、該推定アキュムレータ圧今回
値と推定ホイールシリンダ圧今回値より、その差圧を算
出し、前記記憶手段に記憶させた関係から所定の増圧時
間に対するホイールシリンダ圧増圧量を求め、増圧後の
ホイールシリンダ圧を推定するよう、アキュムレータ圧
推定とホイールシリンダ圧推定を行う構成として、本発
明は実施でき、同様に上記のことを実現することを可能
ならしめる。この場合、好適例では、適用するシステム
により、その使用アキュムレータ、ポンプ等に応じ、そ
れらの関係データを予め得てコントローラのメモリに格
納しておき、これに基づいてそれぞれの推定を容易に的
確に行うことができる。アキュムレータ圧の推定では、
ホイールシリンダ圧の増圧量に対するアキュムレータ圧
の減圧量の関係を予め得ておくことでアキュムレータを
正確に推定でき、また、ポンプ駆動時間に対するアキュ
ムレータ圧の増圧量の関係を予め得ておくことでアキュ
ムレータ圧を正確に推定できる。ホイールシリンダ圧の
増圧時間に対する増圧量の関係は、元圧となるアキュム
レータ圧とホイールシリンダ圧との差圧で異なるため、
アキュムレータ圧とホイールシリンダ圧を推定してその
差圧を算出し、増圧時間に対する増圧量を求めることで
正確に増圧後のホイールシリンダを推定できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明装置の一実施例の構成を示すシステム
図である。図では、車両の1個の車輪に係わる、本実施
例に従う場合の制動液圧制御系の必要的な要素・構成部
分を示してあるが、車両の他の制御対象車輪について
も、同様構成のものが存在する。
【0017】図中、1は車輪10のホイールシリンダ
(w/c)を示し、そのホイールシリンダ圧(w/c
圧)を次のような液圧制御系によって制御する(図中、
実線は油圧配管、点線は信号線を示す)。本例では、油
圧回路には、外部液圧源(マスターシリンダ圧以外)に
よりホイールシリンダの増圧をする構成を備えるものと
し、ここでは、車輪10のホイールシリンダ1、電磁弁
2、リザーバタンク3、ポンプ4、及びアキュムレータ
(ACC)6を含み、これらを図示の如くに配管、接続
して構成する。
【0018】電磁弁2は、w/c圧の元圧を得る液圧源
とホイールシリンダ1との間に介挿して、増減圧指令に
応じw/c圧の増減圧による調圧が可能な電磁弁であ
る。ここでは、増圧、保持、減圧を切り換える、3ポー
ト、3位置切換え電磁弁とする。電磁弁2は、その増圧
制御の場合には、ホイールシリンダ1側の液路のポート
と、増圧時に該ホイールシリンダ1に送るための液圧を
蓄えておくアキュムレータ7側の液路のポートとの間を
接続する一方、リザーバタンク3へ至る液路との間は遮
断するよう、切換え制御する。また、その保持位置に切
換えられるときはアキュムレータ6側及びリザーバタン
ク3側のいずれともその接続を断つように、更に、その
減圧制御の場合にあっては、ホイールシリンダ1側の液
路のポートはこれをリザーバタンク3側の液路のポート
と接続するように、かつ、アキュムレータ6側の液路と
の間は遮断するように、切換え制御される。
【0019】ホイールシリンダ1は、減圧時にホイール
シリンダ1からの制動液を蓄えておくリザーバタンク3
と接続され、これにより、そのホイールシリンダ内の制
動液が抜かれる。リザーバタンク3からの液路は、更に
これをポンプ4を介してアキュムレータ6へ接続する。
【0020】ポンプ4は、アキュムレータ圧(ACC
圧)を所定の圧力となるよう調圧可能なモータ駆動によ
るポンプ(アキュムレータポンプ)とし、そのポンプ駆
動用モータ5の駆動及びその駆動停止、従ってポンプ4
の駆動、停止に応じ、ポンプ駆動時には、上記減圧によ
ってリザーバタンク3にたまった制動液をアキュムレー
タ6に送り液圧を蓄えるようになす。そして、ここで
は、上記アキュムレータ6の液路に、圧力応動型のスイ
ッチ7を配してあり、該スイッチは、例えば、アキュム
レータ6内の圧力(ACC圧)が第1の所定値(例えば
120kgf/cm2 )以下ならばON、該第1の所定
値より大なる第2の所定値(例えば150kgf/cm
2 )以上ならばOFFを出力しポンプモータ5を制御す
るための圧力スイッチ7として用いる。
【0021】上記装置においては、外部液圧源はアキュ
ムレータ6を含んで構成され、そのACC圧は、電磁弁
2に対する制御よるホイールシリンダ1の増圧時、w/
c圧の増圧で減圧され、他方、モータ7によるポンプ駆
動時、ポンプ5の駆動で増圧される。
【0022】電磁弁2に対する制御は、システムを制御
するコントローラ8により行い、図示のように、電磁弁
2は制御信号線でコントローラ8と結線し、また、コン
トローラ8と前記モータ5とを結線してある。コントロ
ーラ8は、入出力部と、演算処理部と、該演算処理部で
実行されるプログラム及び演算結果等を格納する記憶部
等からなるマイクロコンピュータを含んで構成される。
【0023】コントローラ8は、ホイールシリンダ1の
w/c圧制御において、予め記憶部に格納された目標ホ
イールシリンダ圧算出演算プログラムに従い、所要の入
力情報を基に、制御に必要な目標液圧を演算し、設定し
て、w/c圧制御を実行する。ここに、w/c圧の目標
値の算出に関しては、例えば、トラクションコントロー
ルシステム(TCS)の場合なら、駆動輪のスリップに
対し、そのスリップを抑えるために必要となる目標w/
c圧を算出することで行うことができる。また、例え
ば、これに代えて、もしくはこれとともに車両自動追従
システムを搭載する場合は、その減速制御時に制動力を
制御して走行時の車速のコントロールをするべく、実車
速を、前車両との関係で設定した目標車速とするために
必要となる目標w/c圧を算出する。
【0024】また、コントローラ8は、所定時間増圧指
令または減圧指令することでw/c圧をそのような設定
目標w/c圧に調圧するよう電磁弁2を制御するにあた
り、圧力センサを用いず、w/c圧を推定してこれを行
うものであるが、このとき、基本的にはアキュムレータ
ポンプ4の駆動、停止に関する情報を入力情報とし、w
/c圧の変化量と、該ポンプ4の駆動停止信号よりAC
C圧をも推定しつつ、制御を実行する。コントローラ8
の記憶部には、このため、上述した目標w/c圧算出サ
ブルーチンプログラムのほか、上記ACC圧推定、w/
c圧推定処理も含む制御プログラムも予め格納してお
き、その演算処理部によりこれを実行する。
【0025】この場合、好ましくは、w/c圧の増圧制
御では、斯く推定で得られるその推定ACC圧と増圧前
推定w/c圧との差圧に基づき、所定時間増圧指令後の
w/c圧を推定する。また、好ましくは、推定ACC圧
と増圧前推定w/c圧との差圧に基づき、目標w/c圧
にw/c圧を調圧するために必要な増圧指令時間を算出
する。
【0026】図2は、上記のようなw/c圧制御のため
の図1に示した実施例システムでの機能の概要の一例を
ブロックとして表したものであり、図示のように、目標
液圧を算出する手段a、アキュムレータポンプの駆動と
停止を検出する手段b、アキュムレータ圧(ACC圧)
推定手段f、推定ACC圧と推定w/c圧から所定時間
後のw/c圧を推定するホイールシリンダ圧推定手段
g、推定ACC圧と推定w/c圧と目標w/c圧から、
推定w/c圧を目標w/c圧に調圧するのに必要な増圧
時間を算出する手段h、及び制動力制御手段jを備え
る。ここに、本実施例においては、制動力制御手段j
は、増減圧指令に対し、w/c圧を目標圧に調圧する電
磁弁2を含む図1の油圧回路及びコントローラ8の一部
を含んで構成される。コントローラ8はまた、上記目標
液圧算出手段a、検出手段b、各推定手段f,g、及び
増圧時間算出手段hを構成する。
【0027】目標液圧算出手段aは、適用するシステム
に合わせて、その制御で必要な制動液圧、即ち目標w/
c圧を算出する手段として機能し、また、アキュムレー
タポンプ駆動停止検出手段bは、w/c圧の元圧を得る
ためのACC圧を所定の圧力となるよう調圧するポンプ
5のその駆動と停止を検出する検出手段として機能す
る。また、好適例では、アキュムレータ圧推定手段f
は、ホイールシリンダ圧センサを使用せずに、例えば制
御周期ごとのw/c圧を推定しながら電磁弁2の駆動制
御を行う場合においてホイールシリンダ圧推定手段gで
得られる推定w/c圧についての前回値と今回値、及び
上記検出手段bで検出されるポンプ5の駆動停止から、
ACC圧の今回値を推定するものとすることができる。
推定により得られる推定ACC圧今回値は、ホイールシ
リンダ圧推定手段gでの推定や、増圧時間算出手段hで
の算出に適用できる。
【0028】この場合において、ACC圧の推定につい
ては、より好ましくは、既述の如くにアキュムレータ6
におけるACC圧はw/c圧の増圧をしたときはそれに
伴い減圧され、一方また、ポンプの駆動によってACC
圧は増圧されることから、図1に示すような油圧回路中
のその使用アキュムレータ6、ポンプ5等に応じ、w/
c圧の増圧量に対するACC圧の減圧量の関係や、ポン
プ駆動時間に対するACC圧の増圧量の関係を考慮し
て、これを行う。それらの関係については、予め、w/
c圧の増圧量に対するACC圧の減圧量の関係を得てお
いて、コントローラ8の記憶部のメモリにそのデータを
記憶しておくことができ、また、同様に、予め、使用A
CCポンプの駆動時間に対するACC圧の増圧量を求め
ておき、コントローラ8の記憶部のメモリにそのデータ
を記憶しておくことができる。
【0029】ホイールシリンダ圧推定手段gでの推定
は、より好ましくは、上記アキュムレータ圧推定手段f
において上述したような関係を考慮し推定して得られる
その推定値を使用し、推定ACC圧と推定w/c圧か
ら、所定時間増圧後のw/c圧を推定することにより、
行うことができる。この場合、かかるw/c圧推定にお
いて、好ましくはまた、ACC圧とw/c圧の差圧で異
なる増圧時間と増圧量の関係を考慮して、これを行うよ
うにし、そのため、上記推定ACC圧今回値と推定w/
c圧今回値を用い、両者の差圧を算出し、かつ、該差圧
に応じた、増圧時間に対する増圧量を求め、そして、そ
の推定w/c圧今回値と当該求めた増圧量値との和とし
て、その増圧後のw/c圧の推定をするものとすること
ができる。また、この場合においても、予め、ACC圧
とw/c圧の差圧如何で異なる増圧時間と増圧量の関係
を得ておき、コントローラ8の記憶部のメモリにはその
データを記憶しておくことができ、これを利用し、所定
の増圧時間に対するw/c圧増圧量を求めるようにす
る。
【0030】増圧時間算出手段hは、推定ACC圧と推
定w/c圧と上記目標液圧算出手段aの算出目標w/c
圧とを用い、これらから推定w/c圧を該目標w/c圧
に調圧するのに必要な増圧時間を算出する。斯く算出さ
れる増圧時間に対応する増圧指令が、制動力制御手段j
に与えれ、これにより電磁弁2は制御される。この場合
においても、好ましくは、必要なw/c圧の増圧量に対
する増圧時間の関係が、元圧となるACC圧とw/c圧
との差圧で異なることを考慮し、推定ACC圧今回値と
推定w/c圧今回値との差圧に応じて、必要増圧量に対
する増圧時間を求めることで、実w/c圧を目標値へ制
御するのに必要な増圧量だけ増圧するための時間を算出
するようにする。上記ホイールシリンダ圧推定手段gで
使用される上述の増圧時間と増圧量の関係の特性は、か
かる増圧時間算出の場合もこれを好適に利用することが
できる。
【0031】また、周期ごとの推定において適用する上
記w/c圧の今回値等に関しては、w/c圧の今回値を
前回値に更新し、増圧後w/c圧を今回値に更新する。
それにより、次回の推定ACC圧が算出できる。更に、
次回推定ACC圧を今回値に更新し、次回推定w/c圧
が算出される。このようにして、順次、推定ACC圧、
推定w/c圧が算出される。この場合において、各推定
手段f,gには、これら更新機能を含めて構成すること
ができる。
【0032】図3乃至図5は、コントローラ8により実
行される、上記ACC圧推定、w/c圧推定、及び指令
時間の算出その他の処理を含む制動液圧制御プログラム
の一例のフローチャートである。本プログラムは一定周
期Tごとに繰り返し実行される。また、図6乃至図14
は、本制御内容の説明に供する図である。以下、これら
の図も参照して、フローチャートに従い説明するが、そ
の説明において使用される下記の記号表記ものは、それ
ぞれ、次の事項、内容を意味する。
【0033】
【表1】 pwc ;推定w/c圧(推定ホイールシリンダ圧) pACC ;推定ACC圧(推定アキュムレータ圧) Δpwc ;w/c圧増減圧量の推定値 ΔpACC + ;ACC圧増圧量 ΔpACC - ;ACC圧減圧量 ΔpACC ;アキュムレータ圧の増減圧量 ΔpAW ;推定ACC圧と推定w/c圧との差圧 p* ;目標w/c圧(目標液圧) Δpe ;目標w/c圧と推定w/c圧の偏差 f1 ;w/c圧の増圧量からACC圧の減圧量を
求める関数 f2 ;推定ACC圧と推定w/c圧との差圧と、
目標w/c圧と推定w/c圧の偏差から、増圧時間を求
める関数 f3 ;推定ACC圧と推定w/c圧との差圧と増
圧時間から増圧量を求める関数 f4 ;推定w/c圧と、目標w/c圧と推定w/
c圧の偏差から、減圧時間を求める関数 f5 ;推定w/c圧と減圧時間から減圧量を求め
る関数
【0034】また、以下の記述中で、添字部分に用いら
れる添字のn−1は、前回サンプリング時の値、nは今
回サンプリング時の値、n+1は次回サンプリング時の
値を、それぞれ示す。
【0035】図3〜5をみるに、本プログラム例の場
合、処理ステップはステップ101〜ステップ111,
ステップ201〜ステップ210からなり、各ステップ
の大まかな役割は、以下のようになっている。そして、
次の処理を一定時間ごとに繰り返す。 〔1〕ステップ101〜ステップ107では、ACC圧
を推定する。 〔2〕ステップ108〜ステップ111では、目標w/
c圧と推定w/c圧の偏差を算出し増圧、保持、減圧の
どの演算を行うか判断する。ここで、目標w/c圧は、
例えばTCSシステムや前車への自動追従システムなど
により算出されるものである。 〔3〕ステップ201では、保持の演算を行う。 〔4〕ステップ202〜ステップ205では、増圧の場
合の演算を行う。 〔5〕ステップ206〜ステップ208では、減圧の演
算を行う。 〔6〕ステップ209は、w/c圧の推定処理であり、
また、ステップ210では、各推定値についての更新を
行う。
【0036】フローチャートの流れに従い順次説明する
と、図3において、まず、ステップ101では、推定w
/c圧今回値pWCn と推定w/c圧前回値pWCn-1 を比
較して、前回行ったのが増圧か減圧かを判断する。ここ
に、値pWCn ,値pWCn-1 は、それぞれ、前回ループで
のステップ210の更新処理において書き替えられた値
であり、本ステップ101では、それらを読み出してか
かる判断を行う。上記判断の結果に応じて、ステップ1
02の処理(ΔpACC - =f1 (pWCn
WCn-1 ))、またはステップ103の処理(ΔpACC
- =0)のいずれかを選択して、ステップ104へ進
む。
【0037】前回行ったのがw/c増圧の場合は、ステ
ップ102において、ACC6の減圧量ΔpACC - を演
算する。ここに、本プログラム例では、w/c圧の増圧
量に対するACC圧の減圧量の関係を予め得てあり、そ
のデータはメモリに記憶されており、従って、まず、そ
の予め求めておいた関係によりw/c圧前回値pWCn- 1
と推定w/c圧今回値pWCn からACC圧の減圧量Δp
ACC - を求める。
【0038】具体的には、本実施例で用いるシステムで
は、例えば、w/c圧50kgf/cm2 の増圧に対
し、ACC圧は1kgf/cm2 減圧されるという関係
にあるものとすると、その場合なら、ACC圧の減圧量
ΔpACC - は、次式に基づき求めることができる。
【数1】 ΔpACC - =−(pWCn −pWCn-1 ) /50 ・・・1 一方、増圧でなく、前回行ったのがw/c圧減圧の場合
(pWCn =pWCn-1 の場合を含む)は、ACC圧の減圧
は行われないので、ステップ103で、ΔpAC C - =0
とする。
【0039】w/c圧の増圧の場合、ACC圧はw/c
圧の増圧により減圧されるが、このようにして、w/c
圧の増圧量に対するACC圧の減圧量の関係を予め得て
おくと、ACC圧推定はその減圧分を考慮したものにで
き、正確な推定が行える。
【0040】次に、ステップ104では、モータON/
OFF情報を取り込み、ポンプモータ5のON,OFF
を判断する。即ち、ここでは、ACCポンプ6が駆動さ
れているか、停止されているかを検出し監視しているこ
ととなり、そして、その判断の結果に応じて、答がYe
sのときはステップ105を、またNoのときはステッ
プ106を選択してステップ107へ進む。モータ5が
ONの場合は、即ちポンプ6の駆動状態の場合にあって
は、ACC圧の増圧量ΔpACC + の演算をする。この場
合も、本プログラム例では、予めACCポンプ6の駆動
時間に対するACC圧の増圧量を求めてメモリにそのデ
ータが記憶されており、従って、ステップ105では、
予め求めておいた関係によりポンプ6の駆動時間からA
CC圧の増圧量ΔpACC + を求める。
【0041】例えば、本実施例で用いるシステムでは、
ポンプモータ5がONの場合、ACC圧は時間に対して
一定の割合で増加する関係を有するので、このような関
係の場合なら、ACC圧増圧量ΔpACC + に所定の一定
値を代入することで(ΔpAC C + =定数)、ここでの処
理を達成できる。一方、ポンプモータ5がOFFの場合
は、ACC圧は増圧されないので、ステップ106でA
CC圧増圧量ΔpACC + として値0を代入し、ステップ
107に進む。
【0042】このようにして、ACC圧はポンプ6の駆
動により増圧されるため、ポンプ駆動時間に対するAC
C圧の増圧量の関係を予め得ておくことで、ACCポン
プ駆動時も、ACC圧の正確な推定できる。
【0043】上述のようにして、ACC圧の減圧量Δp
ACC - を求め、またACC圧増圧量ΔpACC + を求め、
ACC圧の今回値pACCnを推定する。即ち、次のステッ
プ107において、ACC圧前回値pACCn-1に対し、上
記ステップ102または103と、ステップ105また
は106で得られた値ΔpACC + と値ΔpACC - を、次
式に基づき加えて、推定ACC圧今回値pACCnを求め
る。
【数2】 pACCn=pACCn-1+ΔpACC + +ΔpACC - ・・・2 ここに、値pACCn-1は、前回ループでのステップ210
の更新処理において書き替えられた値であり、本ステッ
プ107では、それを読み出して上式2に適用する。
【0044】以上のようにして、w/c圧制御時の外部
液圧源の圧としてのACC圧の推定ができ、また、たと
えそれがw/c圧の増圧により減圧され、かつ、ポンプ
駆動により増圧されるものであっても、正確な推定値と
して得ることができる。上記ステップ101〜107の
処理により算出された推定ACC圧値pACCnは、後述の
ステップ203(図5)でのΔpAW値(推定ACC圧と
推定w/c圧との差圧値)の算出処理に用いられる。
【0045】次に、ステップ108(図4)では、目標
w/c圧p* の読み込みを行う。目標w/c圧p* につ
いては、既述したように、本実施例では、コントローラ
8の記憶部には、適用するTCSシステム等に対応し
て、目的とする制御に必要なw/c圧目標値を設定する
ための目標w/c圧算出サブルーチン(不図示)のため
のプログラムを組み込み、これを実行することで得るこ
とができる。従って、この場合は、そのプログラム側で
目標w/c圧p* の演算がなされているので、本ステッ
プ108では、当該時点で算出されている目標w/c圧
値の演算結果を本ステップの処理のつどを取り込む。
【0046】しかして、ステップ109では、読み込ん
だ目標w/c圧値p* と推定w/c圧今回値pWCn の偏
差Δpe を、
【数3】Δpe =p* −pWCn ・・・3 により求める。そして、上記式により算出される値Δp
e を用い、次のステップ110,111で、偏差Δpe
の正負によって増圧、保持または減圧のどの演算を行う
か判断する。
【0047】ここでは、具体的には、Δpe <−1か否
かの判別(ステップ110)と、Δpe >1か否かの判
別(ステップ111)とを行うようにしており、上式3
で得られる値Δpe が、Δpe <−1の範囲(ステップ
110の答がYes)なら減圧、Δpe >1の範囲(ス
テップ110の答がNoで、かつステップ111の答が
Yes)なら増圧、−1≦Δpe ≦1の範囲(ステップ
110の答がNoで、かつステップ111の答がNo)
なら保持をするものとする。
【0048】ここで、保持をすると判断した場合は、ス
テップ201(図5)によりw/c圧増減圧量の推定値
Δpwc(推定増減圧量)は、これを値0と設定する。そ
して、ステップ209へ処理を進め、後述のステップ2
09,210を実行して、今回ループでの本プログラム
を終了する。この場合は、偏差Δpe が零近傍の値をと
り、w/c圧は、ほぼ目標w/c圧p* 近傍に制御され
ていることを意味していることから、電磁弁2に対する
指令は周期Tの全期間にわたり保持指令であり(図1
3,14参照)、結果、電磁弁2は、増減圧をしない保
持位置を保つ。
【0049】これに対して、ステップ111の判別結果
がYesで、増圧すると判断した場合は、本プログラム
例では、ステップ111からステップ202(図5)以
下の処理を経るループで、必要な増圧指令時間の算出を
する一方、増圧後のw/c圧の推定を行い、今回ループ
での本プログラム処理を終了する。また、本プログラム
例では、以下のw/c圧増圧処理の場合に使用すること
となる増圧時間と増圧量の関係もこれを予め得ておき、
そのデータが後述の増圧特性マップとしてメモリに格納
されており、この予め求めた関係に基づき必要な演算が
行われる。
【0050】まず、ステップ202の処理は、基本的に
は、当該制御に際しての、元圧であるACC圧とw/c
圧との圧力差を求めることを内容とするものである。本
実施例制御では、前述したとおり、ACC7の圧力を推
定して得ることができるので、ステップ202では、前
記ステップ107で得られたその推定ACC圧P
ACCn(今回値)を用い、該PACCn値と推定w/c圧p
WCn (今回値)との差圧ΔpAWを、次式、
【数4】ΔpAW=PACCn−pWCn ・・・4 により求めることができるものである。ここに、値Δp
AWは、ACC圧に対するw/c圧の圧力の差(両者間の
圧力差)を表すことを意味する(後記「(ステップ20
3での)増圧時間Δtを求める関数の説明」の項参
照)。そして、ACC圧は、この場合、正確な推定値と
して得られていることも既に述べたとおりであり(ステ
ップ101〜107)、従って、その推定値を上記式に
適用して得られる差圧値ΔpAWも、それだけ両者の圧力
差を正確に反映したものとして求められることとなる。
しかして、次に、ステップ203において、前記ステッ
プ109で求めた偏差Δpe と上記の差圧ΔpAWから増
圧時間を求める(Δt=f2 (Δpe ,ΔpAW))。即
ち、推定ACC圧と推定w/c圧(増圧前推定w/c
圧)との差圧値ΔpAWと、目標w/c圧と推定w/c圧
(増圧前推定w/c圧)の偏差値Δpe から、増圧時間
Δtを求める。以下、これについて、説明する。
【0051】〔増圧特性の特徴〕この場合は、ACC圧
を基準として考える。図6は、増圧特性曲線を示すもの
であるが、同図において、今、ACC圧よりp1低いw
/c圧から、ACC圧よりp2低いw/c圧まで増圧す
る時間をt12とする。また、ACC圧よりp2低いw
/c圧から、ACC圧よりp3低いw/c圧まで増圧す
る時間をt23とする。また、ACC圧よりp1低いw
/c圧から、ACC圧よりp3低いw/c圧まで増圧す
る時間をt13とする。
【0052】このとき、t12,t23,t13の関係
は、t13=t12+t23となり、増圧時間の合計が
同じであれば、ACC圧を基準とした場合、同じw/c
圧になる。これに対し、例えば、w/c圧=0を基準に
して考えると、図7のように、同じ増圧時間でも、AC
C圧の違い(ACC圧の大小)によって、同じ増圧量と
はならないので、本例では、ACC圧を基準として考え
る。
【0053】「(ステップ203での)増圧時間Δtを
求める関数の説明」このような、増圧特性の特徴から、
ACC圧を基準として、図8に示す如くに、ACC圧よ
り例えばpA低いw/c圧から、ACC圧よりpB低い
w/c圧まで増圧(Δp増圧)するのに必要な増圧時間
Δtを求めることができる。即ち、図8に示すようなA
CC圧を基準にしたw/c圧の増圧特性マップ(これ
は、予めメモリに記憶させておく)により求めるもので
ある。
【0054】その手法は、以下のようである。 〔手順1〕 図8に示すような−pA,−pBに対応す
る時間tA,tBをマップよりそれぞれ求める。 〔手順2〕 そして、それらtA,tBが求まれば、増
圧時間Δt=tB−tAより、Δp増圧するのに必要な
増圧時間Δt値を算出できる。
【0055】ここで、図3〜5に示したプログラム例の
場合と対比させれば、本実施例では、pA=圧力差Δp
AW(ステップ202の算出値)、pB=圧力差ΔpAW
Δpe (Δpe はステップ109の算出値)となり、従
って、前記ステップ203では、上記のような特性のマ
ップを用い、かかる〔手順1〕,〔手順2〕の演算手法
に従い、値ΔpAWと値Δpe から増圧時間Δt値を算出
できる。
【0056】以上の如くに、目標w/c圧にw/c圧を
調圧するために必要な増圧指令時間は、こうして、推定
ACC圧と増圧前推定w/c圧との差に基づき、算出す
ることができる。必要なw/c圧の増圧量に対する増圧
時間の関係が元圧となるACC圧とw/c圧との差圧で
異なる場合であっても、こうしてACC圧とw/c圧を
推定し、その両者の差を算出し、増圧量に対する増圧時
間を求めるようにして必要な増圧量だけ増圧するための
時間は正確に算出できる。
【0057】図5に戻り、斯く値Δtを算出したら、本
プログラム例では、ステップ204において、その増圧
時間Δt のあいだ増圧指令を出力する。図13は、かか
る増圧指令出力時の出力の様子の例を示す。増圧時間Δ
tが算出されたとき、出力は、同図のように、Δt間は
増圧指令を出力し、残りT−Δt間は保持指令を出す。
電磁弁2は、こうした指令に応じてその増圧位置、保持
位置への切り換えが制御されることとなり、この場合、
ホイールシリンダ1の液圧は、電磁弁2の増圧、保持の
切換え制御でACC圧を元圧として目標に向け増圧制御
される。
【0058】ステップ204に続くステップ205は、
増圧時間Δt と差圧ΔpAWから増圧量ΔpWCを求めるス
テップである(ΔpWC=f3 (Δt,ΔpAW))。増圧
指令の分解能や制動液圧の応答性の影響で必ずしもΔt
の増圧によりΔp e 増圧されるとは限らないので、再度
増圧量を演算する。
【0059】「(ステップ205での)増圧量を求める
関数の説明」この場合、基本的な考え方は、前記図6〜
8を参照して述べたものに準じており、同様にして、図
9に示す如くに、ACC圧よりpA低いw/c圧から、
時間Δt増圧したときの増圧量を求めることができる。
ここでは、その増圧量Δpは、図8と同じ増圧特性マッ
プを用いて、図9のようにして次の手順で求める(図9
中、矢印参照)。
【0060】〔手順11〕 −pAに対応する時間tA
をマップより求める。 〔手順12〕 tAに増圧時間Δtを加えて、tB=t
A+Δtより時間tBを求める。 〔手順13〕 tBに対応するw/c圧−pBをマップ
より求める。 〔手順14〕 Δp=(−pB)−(−pA)より増圧
時間Δtから増圧量を算出することができる。 この場合も図3〜5に示したプログラム例の場合と対比
させていえば、本実施例では、pA=圧力差ΔpAW、p
B=圧力差ΔpAW−Δpe となり、前記ステップ205
では、こうした〔手順11〕〜〔手順14〕による演算
手法で、ステップ202の算出値である差圧値ΔpAW
増圧時間Δtから増圧量Δp(ΔpWC)が算出される。
そして、ステップ205実行ごと上記算出処理を行い、
ステップ209,210を実行する。
【0061】ステップ209は、次回ループで適用する
ための推定w/c圧値を算出する処理である。ここで
は、推定w/c圧今回値pwcn に、前述した保持の場合
のステップ201、または上述の増圧の場合のステップ
205もしくは後述する減圧の場合のステップ208の
処理のいずれかで得られるw/c圧増減圧量の推定値Δ
wcを加えて、
【数5】pWCn+1 =pwcn +Δpwc ・・・5 により、増減圧後の推定w/c圧pWCn+1 を求める。な
お、前述した保持の場合は、上式右辺第2項に値0が適
用され、結果、pWC n+1 =pwcn となり、その状態でス
テップ210が実行されることになる。
【0062】今の場合、増圧(Δpwc>0)であり、従
って、このときは、上式5により、ステップ205で求
められた値Δpwcをw/c圧の推定増圧量として値p
wcn に加算したものが、増圧後のw/c圧の推定値とし
て得られる。所定時間増圧後のw/c圧は、こうして推
定ACC圧と増圧前推定w/c圧との差に基づき、適切
にその推定が行われる。即ち、w/c圧の推定は、AC
C圧を推定しつつ行われ、かつ、その得られる推定AC
C圧今回値pACCnと推定w/c圧今回値pWCn よりその
差圧値ΔpAWを算出し、予め求めた関係から所定の増圧
時間に対する増圧量Δpwc値を求めて(ステップ202
〜205)、増圧後のw/c圧を推定することができる
(ステップ209)。そして、これが、次のステップ2
10の更新処理の実行により、次回ループにおいては、
当該ループで適用すべき推定w/c圧今回値として読み
出され、使用されていくこととなる。
【0063】ステップ210では、推定w/c圧前回値
WCn-1 を推定w/c圧今回値pWC n に、推定w/C圧
今回値pwcn を推定w/c圧次回値pWCn+1 (ステップ
209算出値)に、推定ACC圧前回値pACCn-1を推定
ACC圧今回値pACCnに、それぞれ更新し、この処理の
後、スタートに戻る。即ち、本ステップ210実行のつ
ど、次回ループでの処理に備えて、推定ACC圧、推定
w/c圧の値の書替え処理を実行して、今回ループでの
本プログラムの処理を終了する。
【0064】ホイールシリンダ1の増圧の場合、こうし
てステップ101→102→104→105または10
6→107→108→109→110→111→202
→203→204→205→209→210を経るルー
プで、w/c圧の制御が実行される。演算に適用するw
/c圧値は逐次書き替えられ、増圧後推定w/c圧は新
たな値として更新され、それを基礎として次回の推定A
CC圧値が算出できる。更に、次回推定ACC圧を今回
値に更新し、次回推定w/c圧値が算出されるのであ
り、このようにして、順次、推定ACC圧値、推定w/
c圧値が算出される。
【0065】この場合、元圧のACC圧は、w/c圧の
増圧により減圧されても、本プログラム例では既述のよ
うに、w/c圧の増圧量に対するACC圧の減圧量の関
係を予め得ておくことでACC圧を正確に推定できる
し、かつまた、ポンプ駆動時間に対するACC圧の増圧
量の関係を予め得ておくことでACC圧を正確に推定で
き、正確なACC圧の推定が実現される。そして、その
推定されたACC圧は、増圧指令後のw/c圧の推定処
理にも、w/c目標圧に調圧するため必要な増圧指令時
間の算出処理にも、基礎データとして適用され、それぞ
れを正確なものにすることができる。w/c圧の増圧時
間に対する増圧量の関係は、元圧となるACC圧とw/
c圧との差圧で異なるため、ACC圧とw/c圧を推定
してその差圧を算出し、増圧時間に対する増圧量を求め
ることで正確に増圧後のw/c圧を推定できる。必要な
w/c圧の増圧量に対する増圧時間の関係は、元圧とな
るACC圧とw/c圧との差圧で異なるため、ACC圧
とw/c圧を推定してその差圧を算出し、増圧量に対す
る増圧時間を求めることで必要な増圧量だけ増圧するた
めの時間を正確に算出できる。このような方法で、増圧
の場合でも、w/c圧の推定、指令時間の算出を行うこ
とで、高価な圧力センサを用いずに、w/c圧を目標値
通りに制御できる。
【0066】w/c圧制御にあたり、w/c圧の増圧量
がたとえ同じ増圧時間であっても、アキュムレータ6の
ACC圧の大小や、そのACC圧と増圧前のホイールシ
リンダ1の圧との差圧如何で異なるといった場合にでさ
えも対応し得て、より推定を正確なものとし、容易に推
定精度を高めることができ、正確なw/c圧制御が達成
される。本プログラム例では、容易に正確な推定をする
ために、ACC圧とw/c圧との差圧を得る方法を導入
しており、しかも、そのために、ACC圧についての圧
力センサも設けず、かつw/c圧についての圧力センサ
も設けずに元圧のACC圧についても推定をし、ACC
圧とw/c圧の両者を推定しながら、w/c圧制御を達
成していく方法が実現される。また、この場合に、前記
のようなACC圧を基準にした増圧特性マップを使用し
た演算手法とすれば、より制御精度を高め正確なものと
することができる。
【0067】ホイールシリンダ1の減圧制御が行われる
場合は、図4のステップ108での読み込み目標w/c
圧p* 値に基づき、ステップ109→ステップ110と
処理が進められる過程において、偏差Δpe が所定値を
下回る負の値をとるときである。即ち、そのステップ1
10の判別結果がYesで減圧すると判断した場合、ス
テップ206(図5)が選択され、処理はステップ11
0からステップ206以下へと進み、まず、ステップ2
06で、偏差Δpe 値と推定w/c圧今回値p wcn から
減圧時間Δtを求める(Δt=f4 (Δpe ,Δ
AW))。以下、これについて、説明する。
【0068】〔減圧特性の特徴〕減圧特性も、増圧特性
と同様である。図10において、w/c圧p1からw/
c圧p2に減圧するのに必要な減圧時間をt12、w/
c圧p2からw/c圧p3に減圧するのに必要な減圧時
間をt23とする。また、w/c圧p1からw/c圧p
3に減圧するのに必要な減圧時間をt13とする。この
とき、t13=t12+t23となり、減圧時間の合計
が同じであれば、同じw/c圧になる。
【0069】「(ステップ206での)減圧時間を求め
る関数の説明」上記のような、減圧特性の特徴から、図
11に示す如く、w/c圧をpAからpBまでΔp減圧
するのに必要な減圧時間Δtを求めることができる。即
ち、図11に示すようなw/c圧の減圧特性マップを用
いて算出する。その場合の手順は、以下のようになる。 〔手順21〕 図11に示すようなpA,pBに対応す
る時間tA,tBをマップからそれぞれ求める。 〔手順22〕 そして、それらtA,tBを基に、Δt
=tB−tAにより、Δp減圧するのに必要な減圧時間
Δt値を算出できる。ここで、この場合も、図3〜5の
プログラム例の場合と対比させれば、本実施例では、p
A=推定w/c圧今回値pWCn 、pB=w/c圧pWCn
+Δpe (ただし、Δpe は負値)となり、従って、前
記ステップ206では、かかる演算手法に従い、値p
WCn と値Δpe とから減圧時間Δt値を算出できる。
【0070】次に、図5において、そうして減圧時間Δ
t値を算出したら、ステップ207では、その減圧時間
Δt のあいだ減圧指令を出力する。図14は、かかる減
圧指令出力時の出力の様子の例を示す。減圧時間Δtが
算出されたとき、出力は、同図のように、Δt間は減圧
指令を出力し、残りT−Δt間は保持指令を出す。電磁
弁2は、かかる指令に応じた減圧、保持の切り換え制御
でホイールシリンダ1内のその制動液をリザーバタンク
3へ抜いて減圧を行うこととなる。そして、続くステッ
プ208において、減圧時間Δtと推定w/c圧今回値
WCn から推定減圧量ΔpWCを求める(ΔpWC=f
5 (Δt,pWCn ))。ここで、推定減圧量Δpwcは負
に算出されるようにする。
【0071】「(ステップ208での)減圧量を求める
関数の説明」同様にして、減圧特性マップを使用し、図
12に示す如く、w/c圧pAから、時間Δt減圧した
場合の減圧量Δpを求めることができる。即ち、図11
と同じ減圧特性マップを用いて、図12のようにして次
の手順で求める(図12中、矢印参照)。 〔手順31〕 pAに対応する時間tAをマップより求
める。 〔手順32〕 tAに減圧時間Δtを加えて、tB=t
A+Δtより時間tBを求める。 〔手順33〕 tBに対応するw/c圧pBをマップよ
り求める。 〔手順34〕 Δp=pB−pAより、減圧量Δp(<
0)が算出される。
【0072】この場合も図3〜5のプログラム例の場合
と対比させていえば、本実施例では、pA=推定w/c
圧今回値pWCn 、pB=w/c圧pWCn +Δpe とな
り、前記ステップ208では、値pWCn と減圧時間Δt
から減圧量Δp(ΔpWC)が算出される。
【0073】かくして、ステップ208の後は、前記ス
テップ209及びステップ210の各処理を実行して、
今回ループでの本プログラムの処理を終了する。この場
合においては、前記式5の右辺第2項には負の値ΔpWC
がw/c圧の推定減圧量として適用され、これをw/c
圧今回値pwcn から減算したものが減圧後のw/c圧の
推定値として得られるとともに、これを基に、前述した
と同様にして次回ループに備えた推定w/c圧の書替え
更新処理が実行され、かつまた、推定ACC圧値につい
ての書替え更新処理も行われ、次回ループでは、ステッ
プ101以下の前述した処理が実行されてくことにな
る。
【0074】こうして減圧の場合は、ステップ101→
103→104→105または106→107→108
→109→110→206→207→208→209→
210を経るループで、w/c圧の制御が実行される。
こうした過程で周期ごと推定されていくw/c圧値は、
w/c圧の保持や増圧への制御の切り換わりの場合には
その際のホイールシリンダ1の液圧を示すものとして引
き継がれていくとともに、ACC圧についても、同様
に、正確な推定値として引き継がれていくことになる。
【0075】即ち、ホイールシリンダ1の制動液を抜く
場合には、その減圧制御によってはアキュムレータ6内
の圧力の低下方向の変動分はないものの、前記した圧力
スイッチ7に基づきACC圧を所定範囲内の圧とするよ
う調圧するポンプ4のON作動によっては、次にw/c
圧増圧制御が行われる場合のその元圧となることとなる
ACC圧の増加方向への変化はある。本プログラム例で
は、減圧制御ときでも、上記ステップ101〜ステップ
107の処理は実行されており、従って、該当するとき
はポンプ駆動時間に対応し、逐次その時点での推定アキ
ュムレータ圧値に値ΔpACC + 分は加算されていく。よ
って、アキュムレータポンプ6の駆動/停止をも考慮し
た、正確なACC圧の推定は引き続き継続して行うこと
ができ、そして、w/c圧制御が増圧制御に転じたとき
なら、その際の推定ACC圧今回値がそのときのアキュ
ムレータ6内の圧力を示すものとして、前述の増圧制御
の演算(ステップ202〜205)に適用すべきことと
なる推定ACC圧値として適切に引き継がれていくこと
となるのであり、よって、高い推定精度、制御精度を保
ちつつ必要なw/c圧の増減圧制御がされる。
【0076】以上のように、ACC圧を推定し、w/c
圧を推定して制御することで、高価な圧力センサを用い
ずに正確にw/c圧を制御できる。w/c圧を目標値通
りに制御することにより、例えば、トラクションコン
トロール装置においては、駆動輪がスリップした際に、
w/c圧の不足や過多が発生せず、確実にスリップを抑
えることができ、また、加速性の低下もしない。また、
例えば、左右w/c圧を独立に制御し、旋回、直進中
の車両の挙動を制御する場合も、意図しないモーメント
が発生せず、狙い通りの車両の挙動の制御ができる。ま
た、例えば、前述したような追従走行制御装置におい
ては、目標車速通りに実車速を制御することができる。
【0077】なお、本発明は、上記のようなTCS等に
限らず、外部液圧源(マスターシリンダ圧以外)により
ホイールシリンダを増圧する装置(例えば、その他のア
クティブブレーキ、自動ブレーキ等)にも適用可能であ
ることは、いうまでもない。
【0078】
【発明の効果】本発明によれば、外部液圧源により車両
の制御対象車輪のホイールシリンダ圧の増圧が可能な制
動液圧制御において、ホイールシリンダ圧が増圧制御さ
れる場合においても、そのホイールシリンダ圧の元圧と
なる外部液圧源の圧も推定し、ホイールシリンダ圧の推
定、指令時間の算出を行うことができ、増圧制御時の外
部液圧源の圧の変化をも制御に適切に反映し得て、元圧
とホイールシリンダ圧との圧力差をも考慮した推定、制
御を行うことが可能で、元圧をみない場合のものに比し
推定精度の低下はこれを少なからしめ、しかも、これを
高価な圧力センサも付加せず容易に実現でき、制御対象
車輪のホイールシリンダ圧をよりきめ細かく目標値通り
に制御し、制御精度の向上を実現できる。
【0079】元圧を推定し、ホイールシリンダ圧を推定
して制御することで、正確にホイールシリンダを制御で
き、制御精度を高められることにより、トラクションコ
ントロール装置においては、駆動輪がスリップした際
に、ホイールシリンダ圧の不足や過多が発生せず、確実
にスリップを抑えることができ、また、加速性の低下も
しない。また、追従走行制御装置においては、目標車速
通りに実車速を制御することができる。また、左右のホ
イールシリンダ圧を独立に制御し、旋回、直進中の車両
の挙動を制御する場合に適用して、意図しないモーメン
トが発生せず、狙い通りの車両の挙動の制御が実現でき
る。
【0080】また、外部液圧源はホイールシリンダ圧の
元圧を得るためのアキュムレータを含み、かつ、当該ア
キュムレータ圧を所要の圧力となるよう調圧するポンプ
機構を有するとともに、そのポンプの駆動停止を検出す
る検出手段を備え、元圧の推定手段は、推定ホイールシ
リンダ圧の変化もしくは推定ホイールシリンダ圧の前回
値及び今回値と、当該検出手段により検出されるポンプ
の駆動停止情報に基づき、そのアキュムレータ圧を推定
する手段として構成して、本発明は実施でき、同様に上
記を実現することができる。この場合は、元圧となるア
キュムレータ圧の推定は、アキュムレータにおけるアキ
ュムレータ圧はホイールシリンダ圧の増圧で減少し、一
方また、ポンプの駆動によってアキュムレータ圧は増加
することをも考慮して、元圧のアキュムレータ圧の正確
な推定を可能とすることができる。
【0081】また、元圧の推定手段によりアキュムレー
タ圧を推定し、ホイールシリンダ推定手段は、その推定
アキュムレータ圧と増圧前推定ホイールシリンダ圧との
差圧に基づき、所定時間増圧指令後のホイールシリンダ
圧を推定し、増圧指令時間を算出する手段は、その推定
アキュムレータ圧と増圧前推定ホイールシリンダ圧との
差圧に基づき、目標ホイールシリンダ圧にホイールシリ
ンダ圧を調圧するために必要な増圧時間を算出するよう
にして、本発明は実施でき、同様に上記を実現すること
ができる。この場合は、上記推定で得られる推定アキュ
ムレータ圧を基にして、そのホイールシリンダ推定、増
圧指令時間算出をなすことができる。従って、その推定
アキュムレータ圧と増圧前推定ホイールシリンダ圧との
差圧に応じた所定時間増圧指令後のホイールシリンダ圧
の推定もより正確なものにすることができ、また、必要
なホイールシリンダ圧の増圧量に対する増圧時間の関係
が元圧となるアキュムレータ圧とホイールシリンダ圧と
の差圧で異なる場合でも適切に対応でき、アキュムレー
タ圧とホイールシリンダを推定してその差圧を算出し、
増圧量に対する増圧時間を求めることで必要な増圧量だ
け増圧するための時間を正確に算出できるとともに、そ
の場合も、上記の正確なものとして得られる推定アキュ
ムレータ圧値を使用してその増圧指令時間の算出をより
正確なものとすることができる。
【0082】また、予め求めたホイールシリンダ圧の増
圧量に対するアキュムレータ圧の減圧量の関係と、予め
求めた前記ポンプの駆動時間に対するアキュムレータ圧
の増圧量の関係と、及び予め求めたアキュムレータ圧と
ホイールシリンダ圧の差圧で異なる増圧時間とホイール
シリンダ圧の増圧量の関係とを記憶させた記憶手段を有
し、斯く記憶手段に記憶させた関係により、推定ホイー
ルシリンダ圧前回値と推定ホイールシリンダ圧今回値か
らアキュムレータ圧の減圧量を求め、ポンプ駆動時間に
対するアキュムレータ圧の増圧量を求めて、アキュムレ
ータ圧の今回値を推定し、該推定アキュムレータ圧今回
値と推定ホイールシリンダ圧今回値より、その差圧を算
出し、前記記憶手段に記憶させた関係から所定の増圧時
間に対するホイールシリンダ圧増圧量を求め、増圧後の
ホイールシリンダ圧を推定するよう、アキュムレータ圧
推定とホイールシリンダ圧推定を行う構成として、本発
明は実施でき、同様に上記を実現することができる。こ
の場合、好ましくは、適用するシステムにより、その使
用アキュムレータ、ポンプ等に応じ、それらの関係デー
タを予め得てコントローラのメモリに格納しておき、こ
れに基づいてそれぞれの推定を容易に的確に行うことが
できる。これにより、アキュムレータ圧の推定では、ホ
イールシリンダ圧の増圧量に対するアキュムレータ圧の
減圧量の関係を予め得ておくことでアキュムレータを正
確に推定でき、また、ポンプ駆動時間に対するアキュム
レータ圧の増圧量の関係を予め得ておくことでアキュム
レータ圧を正確に推定できる。ホイールシリンダ圧の増
圧時間に対する増圧量の関係は、元圧となるアキュムレ
ータ圧とホイールシリンダ圧との差圧で異なるため、ア
キュムレータ圧とホイールシリンダ圧を推定してその差
圧を算出し、増圧時間に対する増圧量を求めることで正
確に増圧後のホイールシリンダを推定できるものとな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明制動液圧制御装置の一実施例を示すシス
テム図で、制御対象車輪の一輪分に係わる構成を示す図
である。
【図2】同例での制御内容を表す機能ブロック図であ
る。
【図3】コントローラにより実行される制御プログラム
の一例で、その一部を示すフローチャートである。
【図4】同じく、他の一部を示すフローチャートであ
る。
【図5】同じく、他の一部を示すフローチャートであ
る。
【図6】制御内容の説明に供するもので、ACC圧を基
準とした場合の増圧時間とw/c圧との関係の説明に供
する、増圧特性曲線の一例を示す図である。
【図7】比較例として示す特性図である。
【図8】増圧特性マップによる、増圧制御での増圧時間
の算出手法の一例を示す図である。
【図9】同じく、増圧量の算出手順の一例を含めて示
す、説明図である。
【図10】減圧時間とw/c圧との関係の説明に供す
る、減圧特性曲線の一例を示す図である。
【図11】減圧特性マップによる、減圧制御での減圧時
間の算出手法の一例を示す図である。
【図12】同じく、減圧量の算出手順の一例を含めて示
す、説明図である。
【図13】増圧指令の出力の説明に供するもので、増圧
指令出力時の出力波形の図である。
【図14】減圧指令の出力の説明に供するもので、減圧
指令出力時の出力波形の図である。
【符号の説明】
1 w/c 2 電磁弁 3 リザーバタンク 4 ポンプ 5 ポンプ駆動用モータ 6 アキュムレータ 7 圧力スイッチ 8 コントローラ 10 車輪

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部液圧源により車両の制御対象車輪の
    ホイールシリンダの増圧が可能な制動液圧制御装置であ
    って、 前記外部液圧源からの供給圧を元圧とする前記ホイール
    シリンダの目標ホイールシリンダ圧を算出する目標液圧
    算出手段と、 該外部液圧源からの供給圧を推定する推定手段と、 所定時間増圧指令または減圧指令することでホイールシ
    リンダ圧を前記目標ホイールシリンダ圧に調圧するよ
    う、制御される電磁弁と、 前記推定手段による元圧の推定値と推定ホイールシリン
    ダ圧値を基に所定時間増圧後のホイールシリンダ圧を推
    定する手段を含む、ホイールシリンダ圧推定手段と、 前記元圧の推定値と推定ホイールシリンダ圧値と目標ホ
    イールシリンダ圧値を基にホイールシリンダ圧を目標ホ
    イールシリンダ圧に調圧するのに必要な前記電磁弁に対
    する増圧指令時間を算出する手段を含む、制御指令演算
    手段とを備えることを特徴とする制動液圧制御装置。
  2. 【請求項2】 前記外部液圧源はホイールシリンダ圧の
    元圧を得るためのアキュムレータを含み、 かつ、当該アキュムレータ圧を所要の圧力となるよう調
    圧するポンプ機構を有するとともに、 そのポンプの駆動停止を検出する検出手段を備え、 前記元圧の推定手段は、推定ホイールシリンダ圧の変化
    もしくは推定ホイールシリンダ圧の前回値及び今回値
    と、当該検出手段により検出されるポンプの駆動停止情
    報に基づき、そのアキュムレータ圧を推定する手段であ
    る、 ことを特徴とする請求項1記載の制動液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 前記元圧の推定手段によりアキュムレー
    タ圧を推定し、 前記ホイールシリンダ推定手段は、その推定アキュムレ
    ータ圧と増圧前推定ホイールシリンダ圧との差圧に基づ
    き、所定時間増圧指令後のホイールシリンダ圧を推定
    し、 前記増圧指令時間を算出する手段は、その推定アキュム
    レータ圧と増圧前推定ホイールシリンダ圧との差圧に基
    づき、目標ホイールシリンダ圧にホイールシリンダ圧を
    調圧するために必要な増圧時間を算出する、 ことを特徴とする請求項2記載の制動液圧制御装置。
  4. 【請求項4】 予め求めたホイールシリンダ圧の増圧量
    に対するアキュムレータ圧の減圧量の関係と、予め求め
    た前記ポンプの駆動時間に対するアキュムレータ圧の増
    圧量の関係と、予め求めたアキュムレータ圧とホイール
    シリンダ圧の差圧で異なる増圧時間とホイールシリンダ
    圧の増圧量の関係とを記憶させた記憶手段を有し、 斯く記憶手段に記憶させた関係により、推定ホイールシ
    リンダ圧前回値と推定ホイールシリンダ圧今回値からア
    キュムレータ圧の減圧量を求め、ポンプ駆動時間に対す
    るアキュムレータ圧の増圧量を求めて、アキュムレータ
    圧の今回値を推定し、 該推定アキュムレータ圧今回値と推定ホイールシリンダ
    圧今回値より、その差圧を算出し、前記記憶手段に記憶
    させた関係から所定の増圧時間に対するホイールシリン
    ダ圧増圧量を求め、増圧後のホイールシリンダ圧を推定
    するよう、アキュムレータ圧推定とホイールシリンダ圧
    推定を行う、 ことを特徴とする請求項2、または請求項3記載の制動
    液圧制御装置。
  5. 【請求項5】 前記目標ホイールシリンダ圧は、 トラクションコントロールにおける駆動スリップ制御時
    の駆動輪の目標ホイールシリンダ圧であるか、 追従走行制御における減速制御時の制動力の制御のため
    の制御対象車輪の目標ホイールシリンダ圧であるか、 車両挙動制御において左右輪のホイールシリンダ圧を独
    立に制御する場合の制御対象車輪の目標ホイールシリン
    ダ圧であるかの、 いずれかを対象とするか、またはそれら二以上を対象と
    する、 ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、また
    は請求項4記載の制動液圧制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0911235A2 (en) 1997-10-24 1999-04-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Device for presuming accumulator pressure operative with pressure switches
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