JPH0823093B2 - マット用ポリアミドパイル糸 - Google Patents
マット用ポリアミドパイル糸Info
- Publication number
- JPH0823093B2 JPH0823093B2 JP3070300A JP7030091A JPH0823093B2 JP H0823093 B2 JPH0823093 B2 JP H0823093B2 JP 3070300 A JP3070300 A JP 3070300A JP 7030091 A JP7030091 A JP 7030091A JP H0823093 B2 JPH0823093 B2 JP H0823093B2
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- Japan
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- yarn
- mat
- heat
- pile yarn
- polyamide
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- Carpets (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐カーリング性が著しく
改善されたマット用パイル糸に関する。
改善されたマット用パイル糸に関する。
【0002】
【従来の技術】マットのひとつに、合成繊維、就中ポリ
アミドのバルキーコンティニュアスフィラメント糸(以
下、BCFと称する)を用いたものが知られている。こ
のマットは、ポリアミド繊維固有の柔軟な感触に加えて
BCFによる耐久性のある嵩高性とが相俟って好ましい
風合・外観と共に卓越した洗濯耐久性を呈する、という
利点を備えている。反面この種のマットの唯一の欠点と
して、マットを水にぬらしたときのカーリングの問題が
あった。これは、マット側面から見て、湿潤下において
マットが凹状に反りかえる現象(図1)であり、マット
使用に当って、その外観が著しく悪化するばかりでな
く、更に使用者が反り返った部分に足をとられ転倒する
といった不測の事態が生じ、敷物としての機能性が著し
く損われる。尚、図1において、1はパイル糸、2は基
布、3はバッキング剤である。
アミドのバルキーコンティニュアスフィラメント糸(以
下、BCFと称する)を用いたものが知られている。こ
のマットは、ポリアミド繊維固有の柔軟な感触に加えて
BCFによる耐久性のある嵩高性とが相俟って好ましい
風合・外観と共に卓越した洗濯耐久性を呈する、という
利点を備えている。反面この種のマットの唯一の欠点と
して、マットを水にぬらしたときのカーリングの問題が
あった。これは、マット側面から見て、湿潤下において
マットが凹状に反りかえる現象(図1)であり、マット
使用に当って、その外観が著しく悪化するばかりでな
く、更に使用者が反り返った部分に足をとられ転倒する
といった不測の事態が生じ、敷物としての機能性が著し
く損われる。尚、図1において、1はパイル糸、2は基
布、3はバッキング剤である。
【0003】所で、従来、マットのカーリングを防止す
る試みは、僅かにバッキング剤の改良の面からなされて
いるにすぎない。例えば、特開昭59-15465号公報には、
スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックスにエポキ
シ化合物とアジリジン環を有する化合物を配合してなる
水性分散体が記載されている。更に、特開昭63-12764号
公報には、高分子重合体の水性分散液中にブロック化イ
ソシアネートを含有させることが記載されている。
る試みは、僅かにバッキング剤の改良の面からなされて
いるにすぎない。例えば、特開昭59-15465号公報には、
スチレン−ブタジエン共重合体ゴムラテックスにエポキ
シ化合物とアジリジン環を有する化合物を配合してなる
水性分散体が記載されている。更に、特開昭63-12764号
公報には、高分子重合体の水性分散液中にブロック化イ
ソシアネートを含有させることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バッキ
ング剤自体、分散液であることからその安定性を確保す
ることが必要で、そのために多大の労力を要する。しか
も、本発明者等の検討によると、このバッキンク剤で
は、十分なカーリング防止効果は得られないこと及びバ
ッキング剤の改良は単なる対処療法であり、カーリング
発生の根本原理に基づいた本質的改善にいたっていない
ことも分った。もし、かかる分散液の種類の如何に拘ら
ず、カーリング防止機能を有するパイルヤーンが実現さ
れれば、その商業的意義は極めて大きなものとなる。
ング剤自体、分散液であることからその安定性を確保す
ることが必要で、そのために多大の労力を要する。しか
も、本発明者等の検討によると、このバッキンク剤で
は、十分なカーリング防止効果は得られないこと及びバ
ッキング剤の改良は単なる対処療法であり、カーリング
発生の根本原理に基づいた本質的改善にいたっていない
ことも分った。もし、かかる分散液の種類の如何に拘ら
ず、カーリング防止機能を有するパイルヤーンが実現さ
れれば、その商業的意義は極めて大きなものとなる。
【0005】従って、本発明の目的は、バッキング剤の
みに頼ることなく、マットのカーリング現象を可及的に
防止し得るポリアミドのパイル糸を提供することによ
り、諸性能においてバランスのとれたマットの製造を可
能にすることにある。
みに頼ることなく、マットのカーリング現象を可及的に
防止し得るポリアミドのパイル糸を提供することによ
り、諸性能においてバランスのとれたマットの製造を可
能にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成せんとして鋭意研究した結果、上述のカーリン
グ現象は図2に示すように基布とパイル糸とがバッキン
グ剤によって接着された2層構造体(一種のバイメタル
構造体)の吸水による収縮差に起因しているという事実
を究明し、本発明に到達したのである。
的を達成せんとして鋭意研究した結果、上述のカーリン
グ現象は図2に示すように基布とパイル糸とがバッキン
グ剤によって接着された2層構造体(一種のバイメタル
構造体)の吸水による収縮差に起因しているという事実
を究明し、本発明に到達したのである。
【0007】かくして、本発明によれば、ポリアミドの
コンティニュアスフィラメント糸を加工予熱温度100
℃〜170℃として5%〜15%の熱収縮下に加熱流体
加工して得た、バルキーコンティニュアスフィラメント
糸を撚糸した状態で100℃〜110℃の湿熱下、また
は120℃〜180℃の乾熱下で熱セットしてなる撚セ
ットヤーンであって、水付与による糸伸び率が6%以下
であることを特徴とするマット用ポリアミドパイル糸、
但し、該伸び率(L)は以下の定義に従う。ポリアミド
パイル糸を一定長(1m)とり、0.01g/deの荷
重をかけた際の試料長をL0 とする。この試料を20℃
の水中に1分間浸漬後濾紙にて表面の余分の水分を除去
し、0.01g/deの荷重をかけて1分後の試料長を
L1 とし、下記式により求めた値である。
コンティニュアスフィラメント糸を加工予熱温度100
℃〜170℃として5%〜15%の熱収縮下に加熱流体
加工して得た、バルキーコンティニュアスフィラメント
糸を撚糸した状態で100℃〜110℃の湿熱下、また
は120℃〜180℃の乾熱下で熱セットしてなる撚セ
ットヤーンであって、水付与による糸伸び率が6%以下
であることを特徴とするマット用ポリアミドパイル糸、
但し、該伸び率(L)は以下の定義に従う。ポリアミド
パイル糸を一定長(1m)とり、0.01g/deの荷
重をかけた際の試料長をL0 とする。この試料を20℃
の水中に1分間浸漬後濾紙にて表面の余分の水分を除去
し、0.01g/deの荷重をかけて1分後の試料長を
L1 とし、下記式により求めた値である。
【0008】L=(L1 −L0 )/L0 ×100 % 本発明において、パイル糸とは一次基布にタフト(植
設)される糸であり、ポリアミド、就中ナイロン−6,
ナイロン66から構成される。勿論、ナイロン−6ない
し66自体ホモポリマーのみならず、ナイロン−6ない
し66の物理的性質が損われない限り、共重合体,ブレ
ンド体であってもよく、更にはこれら単独重合体、共重
合体、ブレンド体には斯界で慣用されている添加剤,顔
料等が含まれていてもよい。ポリアミドのコンティニュ
アスフィラメント糸を加熱流体加工により、BCFと
し、更にこれを撚,撚止めセットして(撚セット)、マ
ット用のパイル糸とすることは既に知られている。
設)される糸であり、ポリアミド、就中ナイロン−6,
ナイロン66から構成される。勿論、ナイロン−6ない
し66自体ホモポリマーのみならず、ナイロン−6ない
し66の物理的性質が損われない限り、共重合体,ブレ
ンド体であってもよく、更にはこれら単独重合体、共重
合体、ブレンド体には斯界で慣用されている添加剤,顔
料等が含まれていてもよい。ポリアミドのコンティニュ
アスフィラメント糸を加熱流体加工により、BCFと
し、更にこれを撚,撚止めセットして(撚セット)、マ
ット用のパイル糸とすることは既に知られている。
【0009】これらの流体加工の例としては(A)ノズ
ル内で、加熱流体により可塑化された糸条をパッド(p
ad)またはワッド(wad)状に堆積しつつ捲縮を付
与する方式(米国特許第4,188,691 号明細書,同第4,26
8,940 号明細書)、(B)ノズル内で加熱流体により可
塑化された糸条をループヤーンとして取出しこれを冷却
した後ドラフトして開繊する方式(米国特許第3,185,15
5 号明細書,同第3,543,353 号明細書)、(C)ノズル
内で加熱流体により可塑化された糸条を、空気透過性の
衝突面に座屈堆積せしめ、この状態で冷却してから取り
出す方式(米国特許第3,255,508 号明細書,英国特許第
1,273,797 号明細書)が採用される。
ル内で、加熱流体により可塑化された糸条をパッド(p
ad)またはワッド(wad)状に堆積しつつ捲縮を付
与する方式(米国特許第4,188,691 号明細書,同第4,26
8,940 号明細書)、(B)ノズル内で加熱流体により可
塑化された糸条をループヤーンとして取出しこれを冷却
した後ドラフトして開繊する方式(米国特許第3,185,15
5 号明細書,同第3,543,353 号明細書)、(C)ノズル
内で加熱流体により可塑化された糸条を、空気透過性の
衝突面に座屈堆積せしめ、この状態で冷却してから取り
出す方式(米国特許第3,255,508 号明細書,英国特許第
1,273,797 号明細書)が採用される。
【0010】所で、上述の如くして得られたポリアミド
からなる撚セットヤーンをパイル糸に用いたマットにお
いては、図1に示すような顕著な反り返り現象が発生す
る。モデル的に言えば、マットをタフト方向に10cm(巾
は一列のタフト巾)採取した試験片を水に浸漬した後放
置しておくと、40分前後で半弧状(凹状)に反り返るよ
うになり、かかる現象が商品の品位は勿論、もともと滑
り易い水回りの場所で供される製品としては、転倒とい
う深刻な問題も招来することは容易に理解されよう。
からなる撚セットヤーンをパイル糸に用いたマットにお
いては、図1に示すような顕著な反り返り現象が発生す
る。モデル的に言えば、マットをタフト方向に10cm(巾
は一列のタフト巾)採取した試験片を水に浸漬した後放
置しておくと、40分前後で半弧状(凹状)に反り返るよ
うになり、かかる現象が商品の品位は勿論、もともと滑
り易い水回りの場所で供される製品としては、転倒とい
う深刻な問題も招来することは容易に理解されよう。
【0011】しかるに、本発明によれば、かかる致命的
問題は、パイル糸として供する撚セットヤーンの水付与
による伸び率を先の原理に基づき、6%以下、好ましく
は4%以下に調節することにより、一挙に解決されるの
である。
問題は、パイル糸として供する撚セットヤーンの水付与
による伸び率を先の原理に基づき、6%以下、好ましく
は4%以下に調節することにより、一挙に解決されるの
である。
【0012】本発明者らの検討結果によると、従来の撚
セットヤーンの上記伸び率は6.5 〜14.0にあり、このよ
うな高い水準の伸び率を示すものでは本発明の目的は何
等達成されないのである。
セットヤーンの上記伸び率は6.5 〜14.0にあり、このよ
うな高い水準の伸び率を示すものでは本発明の目的は何
等達成されないのである。
【0013】叙上のことから、本発明のパイル糸を得る
には特殊な撚セット条件が採用される。つまりBCFを
撚止後、撚止めセットするに当り、湿熱の場合は通常11
5 〜135 ℃前後が使われるのに対し、本発明では100 〜
110 ℃の低温が使われる。あるいは、通常採用されない
乾熱セットが利用される場合は120 〜180 ℃という温度
条件が使われる。なお、セット時間については、BCF
の太さにもよるが通常マット用のパイル糸として使用さ
れる1,000 〜10,000deの範囲では、湿熱の場合10秒〜30
分、乾熱の場合30秒〜60分程度が適当である。
には特殊な撚セット条件が採用される。つまりBCFを
撚止後、撚止めセットするに当り、湿熱の場合は通常11
5 〜135 ℃前後が使われるのに対し、本発明では100 〜
110 ℃の低温が使われる。あるいは、通常採用されない
乾熱セットが利用される場合は120 〜180 ℃という温度
条件が使われる。なお、セット時間については、BCF
の太さにもよるが通常マット用のパイル糸として使用さ
れる1,000 〜10,000deの範囲では、湿熱の場合10秒〜30
分、乾熱の場合30秒〜60分程度が適当である。
【0014】ポリアミドからなるバルキーコンティニュ
アスフィラメント糸は、一般には加熱流体加工によって
得られる。すなわち、延伸されたコンティニュアスフィ
ラメント糸は、170 〜200 ℃の温度で十分に予熱された
後、加熱流体ジェットノズルで15〜30%程度熱収縮させ
て捲縮が熱固定される。
アスフィラメント糸は、一般には加熱流体加工によって
得られる。すなわち、延伸されたコンティニュアスフィ
ラメント糸は、170 〜200 ℃の温度で十分に予熱された
後、加熱流体ジェットノズルで15〜30%程度熱収縮させ
て捲縮が熱固定される。
【0015】すなわち、加熱流体加工による通常のBC
Fは、予熱温度を170 ℃以上で行い、同時に加工時の熱
収縮を15%以上として、捲縮の熱固定を十分に行うのが
常識であるが、かかるBCFを前述した限定された撚止
めセット条件でセットすると十分に撚止め効果が得られ
ない場合がある。本発明者らはこれについて種々検討し
た結果、事後の撚止めセットがし易く、かつカーリング
も生じにくい加熱流体加工の特殊な条件があることを見
い出した。
Fは、予熱温度を170 ℃以上で行い、同時に加工時の熱
収縮を15%以上として、捲縮の熱固定を十分に行うのが
常識であるが、かかるBCFを前述した限定された撚止
めセット条件でセットすると十分に撚止め効果が得られ
ない場合がある。本発明者らはこれについて種々検討し
た結果、事後の撚止めセットがし易く、かつカーリング
も生じにくい加熱流体加工の特殊な条件があることを見
い出した。
【0016】すなわち、前述の加熱流体加工において、
捲縮付与前のフィラメント糸の予熱ローラー温度を100
℃〜170 ℃、好ましくは110 ℃〜160 ℃として、フィラ
メント糸の熱収縮を5%〜15%の範囲に調節するとき、
前述の撚セット条件に最も合致したBCFが得られる。
すなわち、加熱流体加工時の結晶化及び熱収縮をおさえ
ることにより、低温撚止めセットを可能にし、かつ非晶
部をルーズな構造にしないようにして、カーリングを制
御するのである。
捲縮付与前のフィラメント糸の予熱ローラー温度を100
℃〜170 ℃、好ましくは110 ℃〜160 ℃として、フィラ
メント糸の熱収縮を5%〜15%の範囲に調節するとき、
前述の撚セット条件に最も合致したBCFが得られる。
すなわち、加熱流体加工時の結晶化及び熱収縮をおさえ
ることにより、低温撚止めセットを可能にし、かつ非晶
部をルーズな構造にしないようにして、カーリングを制
御するのである。
【0017】本発明において、BCFとして中空糸を用
いるとき、さらに低温熱セット効果は一段と促進され、
カールの少いより好ましい撚セットヤーンが得られるこ
とも判明した。この場合、中空率としては5%〜30%、
好ましくは10%〜25%が適当である。単繊維断面として
は、丸断面の他Y字形,三角形,四角形,十字形等の何
れであってもよい。更に、中空の形状も前記の範囲の中
空率が満足される限り、特に制限はない。このセット効
果が向上する理由は、現在の所、明確にされていない
が、多分中空部が若干つぶれて塑性変形した状態になる
ことにより低温でもセット効果が促進されるものと推察
される。
いるとき、さらに低温熱セット効果は一段と促進され、
カールの少いより好ましい撚セットヤーンが得られるこ
とも判明した。この場合、中空率としては5%〜30%、
好ましくは10%〜25%が適当である。単繊維断面として
は、丸断面の他Y字形,三角形,四角形,十字形等の何
れであってもよい。更に、中空の形状も前記の範囲の中
空率が満足される限り、特に制限はない。このセット効
果が向上する理由は、現在の所、明確にされていない
が、多分中空部が若干つぶれて塑性変形した状態になる
ことにより低温でもセット効果が促進されるものと推察
される。
【0018】かくして、得られた本発明の撚セットヤー
ンは、一次基布に植設される。この植設自体は公知のタ
フト機を利用すればよく、その際のタフト密度も最終製
品の用途、使用目的に応じて任意に設定すればよい。一
次基布としては、例えば、ポリエステルフィラメント糸
からなる織布(糸デニール;100 〜1000de、目付;100
〜400 g/m2 )、ナイロン織布(糸デニール;100 〜
1000de、目付;100 〜400 g/m2 )あるいはポリエス
テル短繊維からなる不織布(短繊維デニール;1de〜10
de、目付;50〜300 g/m2 )が挙げられる。この基布
の伸び挙動もカーリング現象に間接的に影響する。この
意味では、基布の構成素材(繊維)をパイル糸と同じも
の、つまりパイル糸がナイロン−6であれば前記素材も
ナイロン−6として、且つ熱セット条件等も同じにして
両者の伸び率を実質的に同じものとすることが好まし
い。ここで、実質的とは、伸び率の差が±1.0 %の範囲
にあることを意味する。
ンは、一次基布に植設される。この植設自体は公知のタ
フト機を利用すればよく、その際のタフト密度も最終製
品の用途、使用目的に応じて任意に設定すればよい。一
次基布としては、例えば、ポリエステルフィラメント糸
からなる織布(糸デニール;100 〜1000de、目付;100
〜400 g/m2 )、ナイロン織布(糸デニール;100 〜
1000de、目付;100 〜400 g/m2 )あるいはポリエス
テル短繊維からなる不織布(短繊維デニール;1de〜10
de、目付;50〜300 g/m2 )が挙げられる。この基布
の伸び挙動もカーリング現象に間接的に影響する。この
意味では、基布の構成素材(繊維)をパイル糸と同じも
の、つまりパイル糸がナイロン−6であれば前記素材も
ナイロン−6として、且つ熱セット条件等も同じにして
両者の伸び率を実質的に同じものとすることが好まし
い。ここで、実質的とは、伸び率の差が±1.0 %の範囲
にあることを意味する。
【0019】次に、タフト生機の裏面にはバッキング剤
が塗布される。この場合、マットの洗濯の容易性を考慮
して塗布膜の厚さは0.1 〜2.0mm、望ましくは0.2 〜1.0
mmにするのが適当である。バッキング剤としては前出の
特開昭にも記載されているような架橋性の剤が有用であ
る。そして、本発明によれば、このバッキング剤のキュ
ア後の硬度を特に0.9 〜2に収めるとき、パイル糸と基
布との間でカーリングが生じても、曲げ抵抗性が増し耐
カーリング性が更に改善されることも判明した。
が塗布される。この場合、マットの洗濯の容易性を考慮
して塗布膜の厚さは0.1 〜2.0mm、望ましくは0.2 〜1.0
mmにするのが適当である。バッキング剤としては前出の
特開昭にも記載されているような架橋性の剤が有用であ
る。そして、本発明によれば、このバッキング剤のキュ
ア後の硬度を特に0.9 〜2に収めるとき、パイル糸と基
布との間でカーリングが生じても、曲げ抵抗性が増し耐
カーリング性が更に改善されることも判明した。
【0020】尚上記の硬度は、以下の方法により測定す
るものとする。
るものとする。
【0021】ガーレー式柔軟度試験機(東洋テスター工
業(株)製)を用いて、サンプルとして長さ3cm,巾1.
5 m/m,厚さ0.7 m/mの試験片を、また、振子には
1inchの位置に25gの分銅を取り付けて、試験片がロー
ルから外れた最大荷重目盛をいう。
業(株)製)を用いて、サンプルとして長さ3cm,巾1.
5 m/m,厚さ0.7 m/mの試験片を、また、振子には
1inchの位置に25gの分銅を取り付けて、試験片がロー
ルから外れた最大荷重目盛をいう。
【0022】
【作用】本発明者等の研究によれば、カーリング現象は
次の〜のケースでは生じないことが確認された。 バッキングがなし(タフト生機)の場合 パイル糸がない場合 基布裏面のパイル糸を切断した場合 しかるに、基布とパイル糸をラテックスで接着したマッ
ト構造物を水にぬらすと、図1に示すようなカーリング
が発生する。そして、カール量は図1に示すようにカー
ル高さH(mm)で表示できる。このカーリングの発生は
上記の知見より基布(通常寸法安定性の面からポ
リエステル繊維が使われる)とパイル糸(通常耐久性の
面からポリアミドよりなる撚セット糸が使われる)が、
図2に示すように、バッキング剤により接着された2層
構造体を形成し(換言すればこれが一種のバイメタル構
造体となり)、吸水によりパイル糸が伸び基布との間に
伸縮差が生じ、それがカールを発生させたものと推定し
た。そして、この点から種々の解析の結果、ポリエステ
ル繊維からなる基布は水によってあまり伸縮が生じない
のに対し、ポリアミドの撚セット糸からなるパイル糸
は、驚くべきことに水にぬらすことによりパイル糸がか
なり大きく伸びることが判明した。そして、従来パイル
糸の寸法安定性(糸の伸びをおさえる)を良くする為に
行う対策、すなわち撚止めセット温度を上げるという慣
用手段は、カーリングに対して全く逆に働くことが発見
されたのである。つまり、このような構造において、パ
イル糸である撚セットされたポリアミドヤーンが吸水に
より伸長する結果がカーリング現象をもたらしていると
いう、これまで全く認識されていなかった事実が究明さ
れたのである。
次の〜のケースでは生じないことが確認された。 バッキングがなし(タフト生機)の場合 パイル糸がない場合 基布裏面のパイル糸を切断した場合 しかるに、基布とパイル糸をラテックスで接着したマッ
ト構造物を水にぬらすと、図1に示すようなカーリング
が発生する。そして、カール量は図1に示すようにカー
ル高さH(mm)で表示できる。このカーリングの発生は
上記の知見より基布(通常寸法安定性の面からポ
リエステル繊維が使われる)とパイル糸(通常耐久性の
面からポリアミドよりなる撚セット糸が使われる)が、
図2に示すように、バッキング剤により接着された2層
構造体を形成し(換言すればこれが一種のバイメタル構
造体となり)、吸水によりパイル糸が伸び基布との間に
伸縮差が生じ、それがカールを発生させたものと推定し
た。そして、この点から種々の解析の結果、ポリエステ
ル繊維からなる基布は水によってあまり伸縮が生じない
のに対し、ポリアミドの撚セット糸からなるパイル糸
は、驚くべきことに水にぬらすことによりパイル糸がか
なり大きく伸びることが判明した。そして、従来パイル
糸の寸法安定性(糸の伸びをおさえる)を良くする為に
行う対策、すなわち撚止めセット温度を上げるという慣
用手段は、カーリングに対して全く逆に働くことが発見
されたのである。つまり、このような構造において、パ
イル糸である撚セットされたポリアミドヤーンが吸水に
より伸長する結果がカーリング現象をもたらしていると
いう、これまで全く認識されていなかった事実が究明さ
れたのである。
【0023】従来の撚セットは湿熱で125 ℃を越える範
囲で行われていた。このことは“撚止”ということに対
して、より苛酷な熱処理を施せば、繊維構造が安定し水
などによる寸法変化も少くなり、従って撚止効果もそれ
だけ向上するという、認識に立脚するものである。しか
し、このことが、マットにおいて、逆効果をもたらし、
マットという繊維集合体の異方性に基づく寸法安定性を
惹起せしめていたのである。
囲で行われていた。このことは“撚止”ということに対
して、より苛酷な熱処理を施せば、繊維構造が安定し水
などによる寸法変化も少くなり、従って撚止効果もそれ
だけ向上するという、認識に立脚するものである。しか
し、このことが、マットにおいて、逆効果をもたらし、
マットという繊維集合体の異方性に基づく寸法安定性を
惹起せしめていたのである。
【0024】さらに詳細な検討によって、撚止め時の飽
和スチーム温度を変えるとポリアミドからなる糸の水付
着による伸びは、下表のごとく飽和スチーム温度に依存
することが明らかとなった。
和スチーム温度を変えるとポリアミドからなる糸の水付
着による伸びは、下表のごとく飽和スチーム温度に依存
することが明らかとなった。
【0025】
【表1】 (パイル糸は、ナイロン−6の1300de/68fil.原糸を上
撚230 T/m、下撚230T/mで撚糸したものをスペル
バ社の連続飽和湿熱セット機でセットした)この理由
は、未だ明確ではないが、次のように推定される。すな
わちポリアミドヤーンの場合は、湿熱セットの温度をあ
げることにより結晶化が進み、結晶サイズが大きくなる
ことによりtie分子の歪みが促進されて非晶部がより
ルーズな構造となっている。この湿熱セットヤーンを水
にぬらすと、水がルーズな非晶部に入り込み、分子運動
を活発にし、結晶部をつきあげ、これが糸の繊維軸方向
の伸びとなって発現するものと推定される。従って、湿
熱セット温度を上げるに従って水に対する寸法安定性が
悪くなるのである。
撚230 T/m、下撚230T/mで撚糸したものをスペル
バ社の連続飽和湿熱セット機でセットした)この理由
は、未だ明確ではないが、次のように推定される。すな
わちポリアミドヤーンの場合は、湿熱セットの温度をあ
げることにより結晶化が進み、結晶サイズが大きくなる
ことによりtie分子の歪みが促進されて非晶部がより
ルーズな構造となっている。この湿熱セットヤーンを水
にぬらすと、水がルーズな非晶部に入り込み、分子運動
を活発にし、結晶部をつきあげ、これが糸の繊維軸方向
の伸びとなって発現するものと推定される。従って、湿
熱セット温度を上げるに従って水に対する寸法安定性が
悪くなるのである。
【0026】本発明者らはこの考察に基づき、結晶の大
きさを湿熱セットほど促進させず、非晶部をルーズな構
造にしないような撚止め方法として乾熱セットによる方
法を初めてマット用の熱セット手段として適用した。乾
熱セットは湿熱セットに比べセット効率が悪く、かつナ
イロン糸が黄変し易いこともあり、マット用のセット手
段として従来使用されていない。検討によると下表に示
す様にセット温度が高いのにもかかわらず、パイル糸を
水にぬらしたときの伸びが湿熱セットに比べ著しく少い
ことが分った。
きさを湿熱セットほど促進させず、非晶部をルーズな構
造にしないような撚止め方法として乾熱セットによる方
法を初めてマット用の熱セット手段として適用した。乾
熱セットは湿熱セットに比べセット効率が悪く、かつナ
イロン糸が黄変し易いこともあり、マット用のセット手
段として従来使用されていない。検討によると下表に示
す様にセット温度が高いのにもかかわらず、パイル糸を
水にぬらしたときの伸びが湿熱セットに比べ著しく少い
ことが分った。
【0027】 従って、乾熱セットをダストコントロールマット用に組
合せると、熱セット時間は幾分長く要するがカーリング
対策として非常に効果があることが判明したのである。
合せると、熱セット時間は幾分長く要するがカーリング
対策として非常に効果があることが判明したのである。
【0028】以上の知見により、上記種々の熱セット糸
でマットを作成し、カーリングのテストを行った結果、
カーリングが実用上許容れさるパイル糸の物性として
は、水付与時の伸びが6%以下、望ましくは4%以下が
必要であることが判明したのである。
でマットを作成し、カーリングのテストを行った結果、
カーリングが実用上許容れさるパイル糸の物性として
は、水付与時の伸びが6%以下、望ましくは4%以下が
必要であることが判明したのである。
【0029】また同時に、バイメタルの原理を応用する
と、基布もパイル糸と同じ伸び率を示す材質のもの、例
えばポリアミド繊維をセットしたものを使えばさらに良
いことも明らかである。
と、基布もパイル糸と同じ伸び率を示す材質のもの、例
えばポリアミド繊維をセットしたものを使えばさらに良
いことも明らかである。
【0030】また、バッキング剤は補助的な役割ではあ
るが、ラテックスの架橋度を高くしたり、付着量を多く
して硬くすることにより、例えカーリングが生じても硬
いバッキング層を曲げるためには力を要すると言う理由
で、バッキングの硬さをコントロールすればさらにカー
リングを少くできる。
るが、ラテックスの架橋度を高くしたり、付着量を多く
して硬くすることにより、例えカーリングが生じても硬
いバッキング層を曲げるためには力を要すると言う理由
で、バッキングの硬さをコントロールすればさらにカー
リングを少くできる。
【0031】以下、実施例を挙げて本発明を説明する
が、勿論本発明はこれに限定されるものではない。
が、勿論本発明はこれに限定されるものではない。
【0032】
【実施例1及び比較例1,2】特公昭56-37339号公報実
施例に記載の糸条の捲縮加工方法及び装置を用いて予熱
温度190 ℃,加工時の熱収縮率25%で捲縮加工を行い、
ポリカプロラミドのBCF(従来のBCF)を得、2プ
ライにて230 T/mの撚糸を行い、さらに飽和スチーム
による130 ℃セット(従来例)、110 ℃セット(本発
明)を実施した。これら2種のセットヤーン、更にはセ
ットを施していないパイルヤーンをポリエステル繊維基
布に5/32ゲージ、8.5 ステッチ本/inch、パイル高さ10
m/m、目付850 g/m2 にてタフトした。バッキング
剤としては、特開昭63-12764号公報実施例1に記載の組
成物(A)を用い、予熱(120 ℃×10分)、本乾燥(13
0 ℃×15分)を実施して、基布バッキング厚さ約0.7 m
/mのマットを得た。各々のマットのカール量、バッキ
ング剤曲げ硬さ、パイル糸の糸伸び率、熱セット性、ペ
ンシルポイント性、バルキー性について表3に示す。
施例に記載の糸条の捲縮加工方法及び装置を用いて予熱
温度190 ℃,加工時の熱収縮率25%で捲縮加工を行い、
ポリカプロラミドのBCF(従来のBCF)を得、2プ
ライにて230 T/mの撚糸を行い、さらに飽和スチーム
による130 ℃セット(従来例)、110 ℃セット(本発
明)を実施した。これら2種のセットヤーン、更にはセ
ットを施していないパイルヤーンをポリエステル繊維基
布に5/32ゲージ、8.5 ステッチ本/inch、パイル高さ10
m/m、目付850 g/m2 にてタフトした。バッキング
剤としては、特開昭63-12764号公報実施例1に記載の組
成物(A)を用い、予熱(120 ℃×10分)、本乾燥(13
0 ℃×15分)を実施して、基布バッキング厚さ約0.7 m
/mのマットを得た。各々のマットのカール量、バッキ
ング剤曲げ硬さ、パイル糸の糸伸び率、熱セット性、ペ
ンシルポイント性、バルキー性について表3に示す。
【0033】マットのカール量(m/m)の測定方法は
以下の通りである。
以下の通りである。
【0034】マットよりタフト方向に長さ10cm、タフト
糸を1条含む(3.5 m/mの巾でサンプルとして切り出
し、そのサンプルを水に1分間浸漬した後濾紙にて表面
の水を除去したあと、水平板上に放置し、図面に示す寸
法H(m/m)の経時変化を測定し、その最大値をカー
ル量とする。
糸を1条含む(3.5 m/mの巾でサンプルとして切り出
し、そのサンプルを水に1分間浸漬した後濾紙にて表面
の水を除去したあと、水平板上に放置し、図面に示す寸
法H(m/m)の経時変化を測定し、その最大値をカー
ル量とする。
【0035】ペンシルポイント性は新品のパイル・カッ
ト面のパイル先端の集束性を目視判定し、良好(5級)
〜普通(3級)〜不良(1級)にて級付を行った。
ト面のパイル先端の集束性を目視判定し、良好(5級)
〜普通(3級)〜不良(1級)にて級付を行った。
【0036】また、撚の熱セット性は上記マットを沸水
中で30分撹拌したのち同様に、ペンシルポイントの形態
保持性を良好(5級)〜普通(3級)〜不良(1級)に
て級付を行った。
中で30分撹拌したのち同様に、ペンシルポイントの形態
保持性を良好(5級)〜普通(3級)〜不良(1級)に
て級付を行った。
【0037】湿潤時の糸伸び率のほとんどない未セット
ヤーン(比較例1)はカール量は小さいが、パイルの撚
セットがされていないためペンシルポイント性がなく、
サキソニーやフリーズといった高付加価値が得られな
い。130 ℃にて湿熱セットした場合(比較例2)は糸伸
び率が大きく、カール量も大きく、ダストコントロール
マットとしての機能に欠ける。一方110 ℃にて湿熱セッ
トした場合(実施例1)は、糸伸び率が130 ℃に比べて
半減し、それに対応してマットのカール量も相当改善さ
れ商品価値が出てくる。パイルの撚セット性もまずまず
のレベルにある。
ヤーン(比較例1)はカール量は小さいが、パイルの撚
セットがされていないためペンシルポイント性がなく、
サキソニーやフリーズといった高付加価値が得られな
い。130 ℃にて湿熱セットした場合(比較例2)は糸伸
び率が大きく、カール量も大きく、ダストコントロール
マットとしての機能に欠ける。一方110 ℃にて湿熱セッ
トした場合(実施例1)は、糸伸び率が130 ℃に比べて
半減し、それに対応してマットのカール量も相当改善さ
れ商品価値が出てくる。パイルの撚セット性もまずまず
のレベルにある。
【0038】総合的にみてダストコントロールマットと
しては十分商品価値をもつものとなる。
しては十分商品価値をもつものとなる。
【0039】なお、加圧スチームによる130 ℃セットヤ
ーンを用いた場合、バッキング剤塗布量を変化させ、乾
燥後の基布バッキング厚さを変えてもカール量の大巾な
改善は出来なかった。
ーンを用いた場合、バッキング剤塗布量を変化させ、乾
燥後の基布バッキング厚さを変えてもカール量の大巾な
改善は出来なかった。
【0040】
【表3】
【0041】
【実施例2〜5,比較例3,4】実施例1と同様にて、
糸条の捲縮加工条件(予熱ホットローラー温度及び加工
収縮率)を変更したBCFを2プライにて230 T/mの
撚糸、加圧スチームによる110 ℃セット、タフト、バッ
キングを行いマットを得た。
糸条の捲縮加工条件(予熱ホットローラー温度及び加工
収縮率)を変更したBCFを2プライにて230 T/mの
撚糸、加圧スチームによる110 ℃セット、タフト、バッ
キングを行いマットを得た。
【0042】各々のマットのカール量、バッキング剤の
曲げ硬さ、パイル糸の糸伸び率、撚の熱セット性、ペン
シルポイント性、バルキー性を表4に示す。
曲げ硬さ、パイル糸の糸伸び率、撚の熱セット性、ペン
シルポイント性、バルキー性を表4に示す。
【0043】予熱ホットローラー温度が特に、100 〜16
0 ℃、加工収縮率が5〜15%の両方を満足するBCFは
湿潤時の糸伸び率およびカール量とも小であり、パイル
の熱セット性、ペンシルポイント性も110 ℃という低温
セットにも拘わらず向上している(実施例2,3)。
0 ℃、加工収縮率が5〜15%の両方を満足するBCFは
湿潤時の糸伸び率およびカール量とも小であり、パイル
の熱セット性、ペンシルポイント性も110 ℃という低温
セットにも拘わらず向上している(実施例2,3)。
【0044】予熱ホットローラー温度が高いか、又は加
工収縮率が高くて両方の条件を満足しない場合はパイル
の撚の熱セット性はまずまずのレベルにとどまる(実施
例4,5)。一方、予熱ホットローラー温度が100 ℃以
下や加工収縮率が5%以下の場合はパイルのバルキー性
が低下して品位がなくなり商品機能に欠ける(比較例
3,4)。
工収縮率が高くて両方の条件を満足しない場合はパイル
の撚の熱セット性はまずまずのレベルにとどまる(実施
例4,5)。一方、予熱ホットローラー温度が100 ℃以
下や加工収縮率が5%以下の場合はパイルのバルキー性
が低下して品位がなくなり商品機能に欠ける(比較例
3,4)。
【0045】
【表4】
【0046】
【実施例6〜8】実施例1と同様にて、ただし被処理糸
条の断面形状を中空糸にした場合について、捲縮加工、
撚糸、加圧スチームによる110 ℃セット、タフト、バッ
キングを行いマットを得た。各々のマットのカール量、
バッキング剤の曲げ硬さ、パイル糸の糸伸び率、熱セッ
ト性,ペンシルポイント性、バルキー性を表5に示す。
トライローバル糸ではカール量を減少させるためのセッ
ト温度低下により、パイル糸の撚の熱セット性、ペンシ
ルポイント性がまずまずのレベルであったのに対し、中
空糸にすると撚の熱セット性、ペンシルポイント性が向
上し、より低い温度での熱セットでも十分なペンシルポ
イント性が得られ、しかも中空異形の為、バルキーでペ
ンシルポイント性にすぐれたカール量のより小さいマッ
トが得られた。中空率4%の場合は、ペンシルポイント
性の向上効果はみられなかった。中空率31%では口開き
(接着不良)が多発し操業性が非常に悪かった。実施例
6,7に三角中空糸、実施例8にトライローバル中空糸
についての結果を示すが、中空トライローバルの方がよ
りバルキー性の向上がみられた。
条の断面形状を中空糸にした場合について、捲縮加工、
撚糸、加圧スチームによる110 ℃セット、タフト、バッ
キングを行いマットを得た。各々のマットのカール量、
バッキング剤の曲げ硬さ、パイル糸の糸伸び率、熱セッ
ト性,ペンシルポイント性、バルキー性を表5に示す。
トライローバル糸ではカール量を減少させるためのセッ
ト温度低下により、パイル糸の撚の熱セット性、ペンシ
ルポイント性がまずまずのレベルであったのに対し、中
空糸にすると撚の熱セット性、ペンシルポイント性が向
上し、より低い温度での熱セットでも十分なペンシルポ
イント性が得られ、しかも中空異形の為、バルキーでペ
ンシルポイント性にすぐれたカール量のより小さいマッ
トが得られた。中空率4%の場合は、ペンシルポイント
性の向上効果はみられなかった。中空率31%では口開き
(接着不良)が多発し操業性が非常に悪かった。実施例
6,7に三角中空糸、実施例8にトライローバル中空糸
についての結果を示すが、中空トライローバルの方がよ
りバルキー性の向上がみられた。
【0047】
【表5】
【0048】
【実施例9〜11,比較例5】実施例1に示す条件と同
じ条件にて、BCFを撚糸後、飽和スチームにより、11
0 ℃でセットを行った後ナイロン−6よりなり、予め飽
和スチーム110 ℃で熱セットした糸でつくられた基布に
タフトし、バッキングを行いマットを得た。この場合の
マットのカール量、バッキング剤の曲げ硬さ、パイル糸
の糸伸び率、撚のセット性、ペンシルポイント性を表6
(実施例9)に示す。湿潤時糸伸び率6%の撚セットヤ
ーンを用いてもナイロン−6熱セット糸で作られた基布
の場合はカール量が1.0mm とほとんどカールしないマッ
トが得られた。
じ条件にて、BCFを撚糸後、飽和スチームにより、11
0 ℃でセットを行った後ナイロン−6よりなり、予め飽
和スチーム110 ℃で熱セットした糸でつくられた基布に
タフトし、バッキングを行いマットを得た。この場合の
マットのカール量、バッキング剤の曲げ硬さ、パイル糸
の糸伸び率、撚のセット性、ペンシルポイント性を表6
(実施例9)に示す。湿潤時糸伸び率6%の撚セットヤ
ーンを用いてもナイロン−6熱セット糸で作られた基布
の場合はカール量が1.0mm とほとんどカールしないマッ
トが得られた。
【0049】実施例1又は実施例8に示す条件にて得た
BCFを撚糸加圧スチームによる110 ℃又は105 ℃セッ
トした後ポリエステル基布にタフトし、特開昭63-12764
号公報実施例2に記載の組成物(B)を用いて予熱(12
0 ℃×10分)、本乾燥(140℃×15分)を実施してバッ
キングの厚みを変えることによりバッキングの曲げ硬さ
を変えたマットを得た(実施例10,11)。このマッ
トのカール量等の評価結果を表6に併記するがカールが
一段と改良されている。
BCFを撚糸加圧スチームによる110 ℃又は105 ℃セッ
トした後ポリエステル基布にタフトし、特開昭63-12764
号公報実施例2に記載の組成物(B)を用いて予熱(12
0 ℃×10分)、本乾燥(140℃×15分)を実施してバッ
キングの厚みを変えることによりバッキングの曲げ硬さ
を変えたマットを得た(実施例10,11)。このマッ
トのカール量等の評価結果を表6に併記するがカールが
一段と改良されている。
【0050】しかし、バッキング剤を厚目にぬり予熱
(120 ℃×10分)、本乾燥(160 ℃×30分)を実施して
バッキング剤の架橋をより促進した場合、(ガーレー目
盛22)硬くなりすぎて、洗濯取扱性に劣り実用性に欠け
る。
(120 ℃×10分)、本乾燥(160 ℃×30分)を実施して
バッキング剤の架橋をより促進した場合、(ガーレー目
盛22)硬くなりすぎて、洗濯取扱性に劣り実用性に欠け
る。
【0051】
【表6】
【0052】
【発明の効果】表3,4,5および6に示すように、本
発明によれば、パイル糸の湿潤時の糸伸び率を6%以下
にした場合、カール量が小さくなり、さらに特殊な捲縮
加工条件及び中空断面糸の採用により撚セット性及びペ
ンシルポイント性、バルキー性にすぐれ、耐カーリング
性が大巾に改善された、商品価値の高いダストコントロ
ールマットが得られる。
発明によれば、パイル糸の湿潤時の糸伸び率を6%以下
にした場合、カール量が小さくなり、さらに特殊な捲縮
加工条件及び中空断面糸の採用により撚セット性及びペ
ンシルポイント性、バルキー性にすぐれ、耐カーリング
性が大巾に改善された、商品価値の高いダストコントロ
ールマットが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マットのカーリング状態を示す側面図。
【図2】マットのカーリング発生機構を説明する側面
図。
図。
1 パイル糸 2 基布 3 バッキング剤 H カーリング量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02J 13/00 N // D05C 17/02
Claims (3)
- 【請求項1】ポリアミドのコンティニュアスフィラメン
ト糸を加工予熱温度100℃〜170℃として5%〜1
5%の熱収縮下に加熱流体加工して得た、バルキーコン
ティニュアスフィラメント糸を撚糸した状態で100℃
〜110℃の湿熱下、または120℃〜180℃の乾熱
下で熱セットしてなる撚セットヤーンであって、水付与
による糸伸び率が6%以下であることを特徴とするマッ
ト用ポリアミドパイル糸。但し、該伸び率(L)は以下
の定義に従う。ポリアミドパイル糸を一定長(1m)と
り、0.01g/deの荷重をかけた際の試料長をL0
とする。この試料を20℃の水中に1分間浸漬後濾紙に
て表面の余分の水分を除去し、0.01g/deの荷重
をかけて1分後の試料長をL1 とし、下記式により求め
た値である。 L=(L1 −L0 )/L0 ×100% - 【請求項2】該糸伸び率が0〜4%である請求項1記載
のマット用ポリアミドパイル糸。 - 【請求項3】該パイル糸の構成単繊維が中空糸である請
求項1記載のマット用ポリアミドパイル糸。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3070300A JPH0823093B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | マット用ポリアミドパイル糸 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3070300A JPH0823093B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | マット用ポリアミドパイル糸 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04289233A JPH04289233A (ja) | 1992-10-14 |
| JPH0823093B2 true JPH0823093B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=13427474
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3070300A Expired - Lifetime JPH0823093B2 (ja) | 1991-03-12 | 1991-03-12 | マット用ポリアミドパイル糸 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0823093B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2667097B2 (ja) * | 1992-12-14 | 1997-10-22 | 株式会社ダスキン | 芝様マットの製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56148932A (en) * | 1980-03-28 | 1981-11-18 | Du Pont | Yarn doubling synthetic yarn and method |
| JPS58180623A (ja) * | 1982-04-16 | 1983-10-22 | 帝人株式会社 | ベロア調カ−ペツト用低捲縮糸 |
-
1991
- 1991-03-12 JP JP3070300A patent/JPH0823093B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04289233A (ja) | 1992-10-14 |
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