JPH0823597B2 - 高速増殖炉の燃料取扱設備 - Google Patents

高速増殖炉の燃料取扱設備

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JPH0823597B2
JPH0823597B2 JP63220077A JP22007788A JPH0823597B2 JP H0823597 B2 JPH0823597 B2 JP H0823597B2 JP 63220077 A JP63220077 A JP 63220077A JP 22007788 A JP22007788 A JP 22007788A JP H0823597 B2 JPH0823597 B2 JP H0823597B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高速増殖炉の燃料取扱設備に係り、特に原子
炉運転中にも原子炉容器内から燃料を取り出せ、フレキ
シブルな燃料の取扱いを可能とする燃料取扱設備に関す
る。
〔従来の技術〕
従来の高速増殖炉の燃料取扱設備は、第11図及び第12
図に示すように、原子炉容器1内において炉心2の周囲
に配置された同心円状の燃料貯蔵ラック3、回転プラグ
4に搭載された直動式の燃料交換機5、炉内中継ラック
10、燃料出入器6、炉外中継槽7、燃料洗浄槽8、新燃
料貯蔵槽9、インセルクレーン11等で構成されている。
回転プラグ4は大回転プラグ4Lと小回転プラグ4Sとの
組み合わせからなり、両プラグの回転により燃料交換機
5を炉心2、燃料貯蔵ラック3及び炉内中継ラック10間
を移動し、これらにある全ての燃料集合体の取扱を可能
としている。炉内中継ラック10が燃料貯蔵ラック3の最
外周位置にあるとすれば、大回転プラグ4Lの大きさはこ
の燃料貯蔵ラック3の大きさで決まる。
直動型の燃料交換機5は上下方向に伸縮可能な構成を
有し、その先端に燃料集合体を把持、解放する把持部を
有している。燃料出入機6は、炉内中継ラック10と炉外
中継槽7間で燃料集合体を移送する設備であり、燃料集
合体を収納した燃料バケット12を移送する斜道14を有し
ている。原子炉容器1内において斜道14の下部には比較
的大きなスペースがある。
なお第12図において、15は一次主ポンプ、16は中間熱
交換器、17はコールドトラップであり、一次主ポンプ1
5、中間熱交換器16が各々4基の場合の高速増殖炉を示
している。コールドトラップ17の位置する部分も比較的
スペースに余裕がある。
高速増殖炉の燃料取扱設備による燃料交換は原子炉停
止中に実施され、炉心2の使用済燃料集合体は新燃料集
合体と交換される。なお、炉心2には燃料集合体以外に
制御棒や遮蔽体等の炉心構成要素があるが、以下、これ
らをまとめて燃料集合体と呼ぶ。炉心2の使用済燃料集
合体は燃料交換機5により燃料貯蔵ラック3に移送さ
れ、その崩壊熱を除去するために所定の期間、例えば1
運転サイクル期間貯蔵される。崩壊熱が除去された使用
済燃料集合体は、その後の原子炉停止中に燃料交換機5
により燃料貯蔵ラック3より炉内中継ラック10の燃料バ
ケット12に移される。この燃料バケット12に移された使
用済燃料集合体は燃料出入機6により炉外中継槽7へ移
送され、さらにインセルクレーン11により燃料洗浄槽8
へ運ばれ洗浄される。洗浄された使用済燃料集合体はイ
ンセルクレーン11により燃料洗浄槽8から燃料貯蔵水プ
ールへ運ばれる。
一方、新燃料集合体は、新燃料貯蔵槽9から先述の逆
ルートで炉心2に移送される。すなわち新燃料集合体
は、インセルクレーン11により新燃料貯蔵槽9から炉外
中継槽7に移送され、さらに燃料出入機6を介して炉内
中継ラック10に運ばれる。その後、新燃料集合体は燃料
交換機5により炉内中継ラック10から炉心2に移送され
る。この新燃料集合体の炉外から炉心2への移送も原子
炉停止中に行われる。
以上の燃料取扱設備による燃料交換のスケジュール例
を第13図に示す。1年間原子炉運転後、原子炉を停止
し、約2か月のメンテナンス期間に約200体の燃料交換
を集中して実施する。即ち、炉心より取出した約200体
の使用済燃料集合体は一旦燃料貯蔵ラック3に収納さ
れ、その崩壊熱を除去するために次の原子炉運転1サイ
クル期間貯蔵される。一方、原子炉運転1サイクル期間
既に燃料貯蔵ラック3に貯蔵され、崩壊熱を除去された
約200体の使用済燃料集合体は、原子炉容器1から取出
し、1体毎に蒸気等で洗浄される。また約200体の新燃
料集合体を炉外より炉内中継ラック10を経由して炉心に
装荷する。従って、約2か月の期間に使用済燃料の洗浄
を含めて燃料を取扱う必要があり、工程的にはかなり厳
しいものになる。この対策として原子炉容器1外にナト
リウムを冷却材として炉外燃料貯蔵タンクを設け、燃料
交換中はこの燃料貯蔵タンクと原子炉容器間の燃料移送
を行えばよく、原子炉運転中には適宜ナトリウムを用い
た炉外燃料貯蔵タンクから使用済燃料集合体を取出し、
洗浄すれば良い。しかしながら、炉外貯蔵タンクは設備
として回転機構、燃料取扱装置、純化系設備等を設ける
必要があり、合理化の観点から設置するのは好ましくな
い。
なお、燃料交換機には直動式の外にアーム式がある
が、アーム式の燃料交換機は例えば特開昭59−5996号及
び特開昭53−74696号、並びに特開昭48−46792号及び特
開昭63−150693号に開示され、燃料交換機として関連す
るものに特開昭55−101005号がある。また燃料交換機の
軸封装置としては特開昭54−102496号があり、燃料バケ
ットの例としては特開昭60−100092号がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の燃料取扱設備は、合理化の観点から炉外の
ナトリウム燃料貯蔵槽が設置されておらず、したがって
回転プラグが停止したままとなる原子炉運転中には燃料
交換不可となるので、原子炉停止中の短期間に炉心の使
用済燃料を新燃料に交換する必要があり、使用済燃料の
取出し、移送、洗浄等連続的に実施されるので工程的に
極めて厳しいものとなっていた。従って、特にナトリウ
ム滴下、付着によるトラブルが発生した場合には、その
ための処理に時間を必要とし、このための充分な時間的
余裕を確保することができなかった。
また原子炉容器の大きさは回転プラグの大きさによっ
て左右され、この回転プラグの大きさは、それに搭載さ
れる燃料交換機の移動範囲によって左右される。従来の
燃料取扱設備では、燃料貯蔵ラックは炉心の周囲に同心
円状に設けられていたので、燃料交換機の移動範囲が広
くなり、従って回転プラグ及び原子炉容器もそれに対応
した大きさとなっていた。
本発明の目的は、原子炉運転中にも原子炉容器内から
原子炉容器外への燃料の取出しを可能とすることにより
フレキシブルな燃料の取扱を可能とする高速増殖炉の燃
料取扱設備を提供することである。
本発明の他の目的は、回転プラグの径を小さくするこ
とにより原子炉容器の寸法を小さくすることのできる高
速増殖炉の燃料取扱設備を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、原子炉容器内の燃料集合体の把持、解放
を行う把持部の中心と回転プラグを貫通する駆動軸の中
心間の距離を可変とする連結部を備え、かつ前記駆動軸
を軸心を中心として回転可能に構成され、回転プラグに
搭載された燃料交換機と、前記回転プラグが基準停止位
置にあるときの前記燃料交換機の駆動軸を中心として、
前記把持部の中心と駆動軸の中心間の最大距離を半径と
して円を描いたとき、炉心を除いてこの円内に配置され
た燃料集合体貯蔵用の第1の燃料貯蔵ラックと、前記円
内に配置された炉内中継ラックとを有し、かつ、前記原
子炉容器内を、前記炉心中心軸を含む鉛直平面によっ
て、前記回転プラグが基準停止位置にあるときの前記燃
料交換機側と反燃料交換機側とに2分割したとき、前記
第1の燃料貯蔵ラック及び炉内中継ラックのすべての部
分は前記燃料交換機側に配置されていることを特徴とす
る高速増殖炉の燃料取扱設備によって達成される。
好ましくは、前記第1の燃料貯蔵ラックに対して炉心
中心と対称位置に第2の燃料貯蔵ラックを配置する。
また好ましくは、前記連結部が規定する、前記把持部
の中心と駆動軸の中心間の距離の最大値を、を遮蔽体を
含む炉心構成要素の半径長さに等しくする。
上記目的はまた、回転プラグに搭載された直動型の燃
料交換機と、原子炉容器内の燃料集合体の把持、解放を
行う把持部の中心と固定プラグを貫通する駆動軸の中心
間の距離を可変とする連結部を備え、かつ前記駆動軸を
軸心を中心として回転可能に構成され、固定プラグに搭
載された燃料取扱機と、前記燃料取扱機の駆動軸を中心
として、前記把持部の中心と駆動軸の中心間の最大距離
を半径として円を描いたとき、炉心を除いてこの円内に
配置された燃料集合体貯蔵用の燃料貯蔵ラックと、前記
円内に配置された炉内中継ラックとを有し、かつ、前記
原子炉容器内を、前記炉心中心軸を含む鉛直平面によっ
て前記燃料取扱機側と反燃料取扱機側とに2分割したと
き、前記燃料貯蔵ラック及び炉内中継ラックのすべての
部分は前記燃料取扱機側に配置されていることを特徴と
する高速増殖炉の燃料取扱設備によって達成される。
〔作用〕
このように構成された本発明においては、燃料集合体
貯蔵用に設けられる第1の燃料貯蔵ラック及び炉内中継
ラックを、原子炉容器内のうち、回転プラグが基準停止
位置にあるときの燃料交換機側半分に配置する。すなわ
ち、これら第1の燃料貯蔵ラック及び炉内中継ラック
は、従来のように炉心まわりに炉心と同心のドーナツ状
に配置されるのでなく、炉心のどちらか一方側、すなわ
ち基準停止位置時の燃料交換機側に片寄った形で配置さ
れる。しかもこのとき、これら第1の燃料貯蔵ラック及
び炉内中継ラックは、中心が回転プラグが基準停止位置
にあるときの駆動軸位置、半径が把持部中心と駆動軸中
心間の最大距離に等しい円の中に配置されている。これ
により、回転プラグが基準停止位置に停止した状態で、
燃料交換機本体を駆動軸まわりに回転させるとともに連
結部で把持部中心と駆動軸中心間の距離を変化させつ
つ、把持部を上昇・下降させて燃料集合体を把持・解放
することで、炉心に支障されることなく第1の燃料貯蔵
ラックと炉内中継ラックのすべての部分にアクセスして
燃料を取扱うことができる。
また本発明においては、燃料集合体貯蔵用に設けられ
る燃料貯蔵ラック及び炉内中継ラックを、原子炉容器内
のうち燃料取扱機側半分に配置する。すなわち、これら
燃料貯蔵ラック及び炉内中継ラックは、従来のように炉
心まわりに炉心と同心のドーナツ状に配置されるのでな
く、炉心のどちらか一方側、すなわち燃料取扱機側に片
寄った形で配置される。しかもこのとき、これら燃料貯
蔵ラック及び炉内中継ラックは、中心が燃料取扱機の駆
動軸位置、半径が把持部中心と駆動軸中心間の最大距離
に等しい円の中に配置されている。これにより、回転プ
ラグが停止した状態で、燃料取扱機本体を駆動軸まわり
に回転させるとともに連結部で把持部中心と駆動軸中心
間の距離を変化させつつ、把持部を上昇・下降させて燃
料集合体を把持・解放することで、炉心に支障されるこ
となく燃料貯蔵ラックと炉内中継ラックのすべての部分
にアクセスして燃料を取扱うことができる。
よってすなわち、回転プラグが停止したままとなる原
子炉運転中には燃料交換作業が一切できなかった従来と
異なり、原子炉の運転中においても、第1の燃料貯蔵ラ
ック(又は燃料貯蔵ラック)に貯蔵されている使用済み
燃料集合体を、炉内中継ラックを介して炉外へ搬出し洗
浄を行うことができるので、その分、原子炉停止中にお
ける燃料交換作業時間を短縮することができる。
また原子炉停止中における燃料交換では、従来回転プ
ラグによる燃料交換機の位置決めの必要があった炉心外
周に同心円状に設けた燃料貯蔵ラックを廃止したので、
回転プラグによる燃料交換機の位置決めは炉心の最外周
の燃料集合体又はその近傍まででよく、回転プラグの径
を小さくできる。一方、本発明設備において燃料貯蔵ラ
ックは、従来比較的スペースに余裕のあった燃料出入機
の斜道下部又はコールドトラップ部に設置可能である。
従って原子炉容器の寸法を従来より小さくすることがで
きる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第6図により説明
する。
第1図〜第3図において、高速増殖炉は原子炉容器20
内に位置する炉心21を有し、炉心21の周囲には4基の一
次主ポンプ22及び中間熱交換器23、及び2基のコールド
トラップ24が配置されている。また炉心21の上方には、
炉心21の出力を制御する制御棒駆動機構等を含む炉上部
機構25が配置されている。
このような高速増殖炉に対する燃料取扱設備は、炉心
21に隣接して配置された原子炉運転及び停止期間用の取
扱燃料貯蔵ラック30a、原子炉停止期間用の取扱燃料貯
蔵ラック30b、及び炉内中継ラック31と、原子炉容器20
の頂部遮蔽体を構成する回転プラグ32と、回転プラグ32
に搭載された燃料交換機33と、燃料中継ラック31に至る
斜道34を有し、原子炉容器20内から燃料集合体35を出し
入れする燃料出入機36と、燃料出入機36で出し入れされ
る燃料集合体を一時保管する炉外中継槽37とを備え、燃
料出入機36の位置する室にはさらに、図示しない燃料洗
浄槽、新燃料貯蔵槽、インセルクレーン等が配置されて
いる。なお燃料出入機36においては使用済燃料集合体35
は燃料バケット38に入れて斜道34内を搬送される。
回転プラグ32は互いに偏心した大回転プラグ32Lと小
回転プラグ32Sとの組み合わせからなり、炉上部機構25
及び燃料交換機33は小回転プラグ32Sに搭載されてい
る。
燃料交換機33は、後述するように、小回転プラグ32S
を貫通する駆動軸40及びホールドダウン軸41と、燃料集
合体の把持、解放を行う把持部42と、把持部42を駆動軸
40に径方向に伸縮可能に接続するアーム43とを有し、駆
動軸40及びホールドダウン軸41はその軸心を中心として
回動可能に構成されている。即ち、燃料交換機33は従来
のアーム式燃料交換機の機能に燃料交換機本体回転機能
を付加したものである。そして燃料交換機33は第2図に
示すように、大小回転プラグ32L,32Sの一回転位置にお
いて駆動軸40の軸心が炉心21の最外周上に来るように位
置決めされている。大小回転プラグ32L,32Sは原子炉運
転中、この位置で停止状態に保持される。従って本明細
書では、この回転プラグ32L,32Sの位置を基準位置又は
基準停止位置と言う。
燃料貯蔵ラック30aは次のように配置されている。小
回転プラグ32Sが基準停止位置にあるときの燃料交換機3
3の駆動軸40を中心として、把持部42の径方向移動スト
ロークl(把持部42の中心と駆動軸40の中心間の最大距
離)を半径として円を描いたとき、燃料貯蔵ラック30a
は、炉心を除いてこの円内に位置するように配置されて
おり、特に本実施例では、その円にほぼ一致する形状に
されている。従って、燃料貯蔵ラック30a内に貯蔵され
た燃料集合体は把持部42の径方向移動ストロークlの範
囲内にある。炉内中継ラック31もその円の範囲内に位置
している。このため、燃料貯蔵ラック30aと炉内中継ラ
ック31間の燃料の移送は、燃料交換機5により原子炉運
転中及び停止中のいずれにも可能となっている。
もう1つの燃料貯蔵ラック30bは原子炉容器20内の熱
流動の不均一さをなくすために炉心21に対して燃料貯蔵
ラック30aに対称となるように配置されている。燃料貯
蔵ラック30b内の燃料集合体は回転プラグ32を回転でき
る原子炉停止中即ち燃料交換時に燃料交換機5により取
扱可能である。
また燃料貯蔵ラック30a,30bはいずれも従来と同様、
下部より少量の冷却材を流して貯蔵された燃料集合体を
冷却するように構成されている。貯蔵ラック30a,30bに
冷却材を流すことによる炉心流量配分への影響は小さ
く、無視することができる。
また炉心21には、炉心燃料集合体、ブランケット燃料
集合体、制御棒集合体、遮蔽体等、合計約1100体の炉心
構成要素があり、このうち1燃料交換時での交換本数は
炉心燃料集合体を含めておよそ180体である。燃料貯蔵
ラック30a及び30bは、共にそれぞれ全炉心構成要素数の
1/2即ち約550体の炉心構成要素の貯蔵が可能であり、原
子炉停止中の燃料交換時に、約180体の使用済燃料集合
体を燃料交換機33により燃料貯蔵ラック30aに移送し、
原子炉運転中にこれらの使用済燃料集合体を燃料貯蔵ラ
ック30aから炉心中継ラック31を経由して原子炉容器20
外に取出し、洗浄することになる。なお以下において、
炉心燃料集合体、ブランケット燃料集合体、制御棒集合
体、遮蔽体等の炉心構成要素を総称して燃料集合体と称
する。
以上の燃料取扱設備を用いた原子炉運転中における燃
料交換手順を以下に説明する。第1図において、回転プ
ラグ32は基準位置で停止状態にあり、炉心上部機構25の
制御棒駆動機構により原子炉出力が制御されているもの
とする。ここでは使用済燃料集合体はその崩壊熱除去の
ためすでに前回の原子炉停止中の燃料交換において燃料
交換機33により炉心21から燃料貯蔵ラック30aに移送さ
れているものとする。使用済燃料集合体は、崩壊熱除去
のため原子炉運転中の所定の期間燃料貯蔵ラック30aで
冷却された後、燃料交換機33の把持部42により燃料貯蔵
ラック30aから炉内中継ラック31の燃料バケット38に移
送される。この燃料バケット38は斜道34を経て燃料出入
機36により炉外中継槽37に移送されるが、炉外中継槽37
から燃料洗浄槽への移送、さらに燃料貯蔵水プールへの
移送手順については従来と同じであり省略する。
一方、新しい燃料集合体も従来と同じように新燃料貯
蔵槽から炉外中継槽37内の燃料バケット38に移送された
後、炉外中継槽37から炉内中継ラック31まで燃料バケッ
ト毎燃料出入機36により移送される。さらにこの新燃料
集合体は炉内中継ラック31内の燃料バケット38から燃料
交換機33により取出され、燃料貯蔵ラック30aに装荷さ
れる。炉内中継ラック31と燃料貯蔵ラック30a間の燃料
集合体の把持、移送、解放の動作は燃料交換機の駆動軸
40、ホールドダウン軸41及び把持部42の動作により行わ
れる。燃料交換機33の把持部42の燃料集合体上部への位
置決めは、燃料交換機33の径方向へのアーム42の傾き動
作及び駆動軸40の回転動作の組合わせにより行う。これ
ら燃料交換機33の動作については後に詳述する。
次に、原子炉停止中の燃料交換では、大小回転プラグ
32L,32Sの回転動作と、燃料交換機33の把持部42の把
持、解放、上下動作及び燃料交換機33の駆動軸40の回転
動作により燃料貯蔵ラック30a、燃料貯蔵ラック30b、炉
内中継ラック31、及び炉内21の4領域のうちの2領域間
で燃料集合体を移送する。ここで炉内中継ラック31と炉
心21間の燃料集合体の移送は従来の燃料交換と同じであ
る。炉内中継ラック31と燃料貯蔵ラック30a,30b間、燃
料貯蔵ラック30a,30bと炉心21間の燃料集合体の移送
は、大小回転プラグ32L,32S及び燃料交換機33による従
来の燃料交換機能の他に、燃料交換機33の駆動軸40の回
転動作により可能となる。
以上の燃料取扱設備による燃料交換のスケジュール例
を第4図に示す。1年間原子炉運転後、原子炉を停止
し、約2か月のメンテナンス期間に炉心21の燃料交換を
行う。即ち、炉心より取出した約180体の使用済燃料集
合体は一日燃料貯蔵ラック30aに収納され、その崩壊熱
を除去するために次の原子炉運転1サイクル期間貯蔵さ
れる。また約180体の新燃料集合体を炉外より炉内中継
ラック31を経由して炉心に装荷する。一方、次の原子炉
運転1サイクル期間においては、燃料貯蔵ラック30aに
貯蔵され、崩壊熱を除去された約180体の使用済燃料集
合体を原子炉容器20から取出し、1体毎に蒸気等で洗浄
する。従って、この洗浄を含めた使用済燃料集合体の取
扱いを期間の短いメインテナンス期間に行う必要がな
く、工程的に相当余裕ができる。このためたとえナトリ
ウム滴下、付着によるトラブルが発生したとしても、そ
の処理のための時間を十分確保することができる。
以上のように本実施例においては、原子炉運転中にお
いても燃料貯蔵ラック30a内の使用済燃料集合体の原子
炉容器20外への取出し、洗浄が可能となり、従来原子炉
停止中に限られていた燃料交換の自由度が増し、原子炉
停止中のメンテナンス期間中の燃料交換時には、従来時
間を必要とした燃料集合体の洗浄を省略でき、原子炉停
止中のメンテナンス期間中の燃料交換時間を短縮でき
る。
また本実施例においては、原子炉停止中における燃料
交換では従来、回転プラグ32による燃料交換機33の位置
決めの必要があった炉心外周に同心円状に設けた燃料貯
蔵ラックを廃止したので、回転プラグ32による燃料交換
機の位置決めは炉心の最外周の燃料集合体まででよく、
その分回転プラグ32(大小回転プラグ32L,32S)の径を
小さくできる。また燃料貯蔵ラック30a,30bは、従来比
較的スペースに余裕のあった燃料出入機36の斜道34下部
又はコールドトラップ24の位置する部分に設置可能であ
る。従って原子炉容器20の寸法を従来より小さくするこ
とができる。
次に、燃料交換機33の詳細構造を第5図及び第6図を
参照して説明する。燃料交換機33は前述したように駆動
軸40、ホールドダウン軸41、アーム42、把持部43を備え
ている。駆動軸40は2本のワイヤ44で吊られ、このワイ
ヤは交換機本体45の最上部にある駆動装置46により上下
動され、それに伴って駆動軸40従って把持部43も上下動
される。この駆動装置46はワイヤ巻取ドラム、減速機、
モータで構成され、汎用のものである。アーム42はアー
ム駆動軸47に接続され、アーム駆動軸47の動作によりア
ーム42の傾きθが変わり、把持部43と駆動軸40間の距離
l′を前述した移動ストロークlの範囲内で変える。把
持部43には爪があり、この爪の開閉は駆動軸40の上端に
設けられた駆動装置48内にある減速機、モータにより行
われる。またアーム駆動軸47の駆動も駆動装置48内にあ
る減速機、モータにより行われる。またホールドダウン
軸41も前述の駆動軸40の上下動に連動させて上端に設け
られた駆動装置49により上下動作させる。以上の燃料集
合体の把持、解放、上下動作を行うための構成はいずれ
も基本的には特開昭59−5996号、特開昭53−74696号等
に記載のように公知のものであり、詳述を省略する。
ホールドダウン軸41の上端には燃料交換機孔ドアバル
ブ50及び燃料交換機ドアバルブ51が設置され、燃料交換
機孔ドアバルブ51には軸封装置52が設けられている。燃
料交換機孔ドアバルブ50及び燃料交換機ドアバルブ51
は、メンテナンス期間にそれぞれ原子炉容器20のバウン
ダリ及び燃料交換機33のバウンダリを形成するもので、
それぞれ“0"リング付きのシャッタをボールネジ、減速
機を介してモータで駆動する構成となっている。これら
の構造も公知であり、ドアバルブ50,51のシャッタは燃
料交換機33の使用中には開状態にある。特に燃料交換機
ドアバルブ51の軸封装置52は燃料交換機33の使用中には
炉容器のカバーガス境界となる。この軸封装置52には
“0"リングやガスケット等がシール材として使用され、
かつフレッシュなアルゴンガスを軸封装置52から炉内に
向って吹出す構造としている。
燃料交換機33の特徴は前述したように上述したアーム
式燃料交換機に駆動軸40及びホールドダウン軸41の回転
機能を付加したことにあり、以下この点を説明する。交
換機本体45は燃料交換機ドアバルブ51上に設けた軸受53
で支持される。また交換機本体45には歯車54を設け、こ
の歯車54を燃料交換機ドアバルブ51上に設置したモータ
55に減速機56を介して連結された別の歯車57に噛み合わ
せ回転させる。これにより交換機本体45は回転する。こ
のときの交換機本体45の回転位置は、歯車57の中心軸に
設けた凡用のセルシン発信器58からの信号を受信器に受
けて検出する。これらの構成は回転プラグ32の駆動装置
及び回転位置検出装置と同じである。
一方、駆動軸40は交換機本体45の内周面に設けられた
上下方向の案内溝59内を移動する支持体60を有し、交換
機本体45が回転すると、案内溝59と支持体60の係合によ
りそれに伴って駆動軸40も回転する。またホールドダウ
ン軸41は下方部分41Aが上方部分41Bに対して軸受61によ
り回転可能に構成されている。従って、駆動軸40が回転
するとホールドダウン軸41Aも回転し、把持部43も駆動
軸40の軸心を中心として回転する。
原子炉定格運転中には、炉心出口ナトリウムは約500
℃に達するが、カバーガスの圧力は所定の値に制御さ
れ、特に大きく上昇することはない。原子炉定格運転中
における燃料交換機33の把持部43、駆動軸40等のナトリ
ウム浸漬部分の熱変形については、常温から燃料交換温
度(200℃)に達したときの駆動軸40の延びは10mm前後
であり、燃料交換温度(200℃)から原子炉運転温度
(約500℃)に達したときの駆動軸40はさらに20mm前後
伸びる。これらの伸びはいずれも現有装置て吸収し得
る。また、原子炉運転中において燃料交換機33による燃
料貯蔵ラック30a内の燃料集合体を取扱う場合には、燃
料集合体間の間隔があり、隣接する燃料集合体との干渉
がないので燃料集合体の引抜き、挿入は円滑に実施で
き、原子炉停止中の燃料交換と同等の取扱性能が得られ
る。
また燃料交換機ドアバルブ51の軸封装置52について
も、原子炉定格運転中にはナトリウムベーパが増える
が、軸封装置52から炉内へのフレッシュアルゴンガス量
を多くすることにより、ナトリウムベーパの上昇を防ぐ
ことができる。またカバーガスの圧力も所定の値に制御
できるので軸封装置52として公知の軸封装置の使用が可
能である。
原子炉定格運転中には燃料交換機33により燃料貯蔵ラ
ック30aのみの燃料集合体を取扱うので、炉心内の燃料
集合体への流量配分の影響は無視できる。
本発明の他の実施例を第7図〜第9図を参照して説明
する。図中第1図に示す部材と同等の部材には同じ符号
を付している。本実施例の燃料取扱設備は直動式の燃料
交換機70と、燃料取扱機71とを有し、燃料交換機70は従
来の直動式の燃料交換機と同じであり、把持部は上下方
向にのみ移動可能である。燃料取扱機71は、第1の実施
例で説明した燃料交換機33と同じ構造のものであり、従
来のアーム式の燃料交換機に回転機能を付与したもので
ある。
燃料交換機70は小回転プラグ32Sに搭載され、燃料取
扱機71は大回転プラグ32Lの周囲に位置する回転プラグ7
2に搭載されている。また燃料交換機70は、大小回転プ
ラグ32L,32Sの基準停止位置において軸心が炉心21の最
外周位置に近接して燃料貯蔵ラック73内に来るように位
置決めされている。
炉心21に隣接して燃料貯蔵ラック73が設置されてお
り、これは第1の実施例の燃料貯蔵ラック30aに相当す
る。従って本実施例では第1の実施例の燃料貯蔵ラック
30bに相当するものは設置されていない。燃料貯蔵ラッ
ク73は、第1の実施例と同様、燃料取扱機71の駆動軸を
中心とし把持部の径方向移動ストロークlを半径とした
円を描いたときに、炉心を除いてこの円内に位置するよ
うに配置されている。従って、燃料貯蔵ラック73内に貯
蔵された燃料集合体は燃料取扱機71の操作範囲内にあ
る。また燃料貯蔵ラック73の外側のその円内に炉内中継
ラック74が配置されている。このため燃料貯蔵ラック73
と炉内中継ラック74間の燃料の移送は、燃料取扱機71に
より原子炉運転中及び停止中のいずれにも可能となって
いる。
このような燃料取扱設備においては、原子炉停止中は
回転プラグ32の回転による燃料交換機70の操作及び燃料
取扱機71により、回転プラグが基準停止位置にあるとき
の燃料交換機70直下にある燃料貯蔵ラック73の炉心隣接
部分を炉内中継ラックとして利用して炉心21の燃料交換
を行い、使用済燃料集合体を崩壊熱除去のため燃料貯蔵
ラック73内に貯蔵する。原子炉運転中には、回転プラグ
32及び燃料交換機70は停止状態にあり、燃料取扱機71に
より燃料貯蔵ラック73の燃料集合体を取扱い、炉内中継
ラック74を経由して、燃料集合体を原子炉容器外に取出
し、洗浄を実施する。
本実施例においても第1の実施例と同様、原子炉運転
中の燃料集合体の原子炉容器内から原子炉容器外への取
出が可能であり、また従来に比べ回転プラグの径を小さ
くできるので、原子炉容器の寸法を小さくすることがで
きる。
次に、燃料バケットの好適実施例を第10図を参照して
説明する。第10図において、燃料バケット80は一度に4
体の燃料集合体81を収納できるように4つの室82に区分
され、その中央に燃料出入機の把持部83が係合するハン
ドリングヘッド部84を設けている。
本実施例によれば、燃料出入機の把持部83が容易に4
体の使用済燃料集合体を収納した燃料バケット80を取扱
うことができるので、燃料バケット80毎に燃料洗浄槽に
収納できるようにし、かつ大容量のブロワを製作し4体
の使用済燃料集合体の洗浄を一度に行えるようにするこ
とにより、燃料交換作業の大幅な時間短縮が可能とな
る。
〔発明の効果〕 本発明によれば、燃料交換機又は燃料取扱機を回転可
能とし、その回転による操作範囲内に燃料貯蔵ラック及
び炉内中継ラックを設けたので、原子炉運転中において
も燃料貯蔵ラック内の使用済燃料集合体の原子炉容器外
への取出し、洗浄が可能となり、従来原子炉停止中に限
られていた燃料取扱いの自由度が増し、原子炉停止中の
メンテナンス期間中の燃料交換時には、従来時間を必要
とした燃料集合体の洗浄を省略でき、原子炉停止中のメ
ンテナンス期間中の燃料交換時間を短縮できる。
また、回転プラグの径を小さくでき、かつ従来スペー
スに余裕のあった斜道下部に燃料貯蔵ラックを集中して
設けるので、原子炉容器の径を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による燃料取扱設備を示す縦
断面図であり、第2図は第1図のII−II線に沿った水平
断面図であり、第3図はその都心と燃料貯蔵ラック部分
の拡大図であり、第4図は本実施例による燃料交換スケ
ジュールの一例を示す図であり、第5図は同燃料取扱設
備における燃料交換機の縦断面図であり、第6図はその
一部の拡大図であり、第7図は本発明の他の実施例によ
る燃料取扱設備の縦断面図であり、第8図は第7図と断
面位置を変えた同燃料取扱設備の縦断面図であり、第9
図は同燃料集合体における炉心と燃料貯蔵ラックの位置
関係を示す平面図であり、第10図は本発明の一実施例に
よる燃料バケットの斜視図であり、第11図は従来の燃料
取扱設備の縦断面図であり、第12図は同燃料取扱設備の
原子炉容器上方から見た平面図であり、第13図は同燃料
取扱設備による燃料交換スケジュールの一例を示す図で
ある。 符号の説明 20……原子炉容器、21……炉心 30a,30b……燃料貯蔵ラック 31……中継ラック、32……回転プラグ 33……燃料交換機、40……駆動軸 42……把持部、43……アーム(連結部) 70……燃料交換機、71……燃料取扱機 73……燃料貯蔵ラック、74……中継ラック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−46792(JP,A) 特開 昭63−150693(JP,A) 特開 昭57−54896(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉容器内の燃料集合体の把持、解放を
    行う把持部の中心と回転プラグを貫通する駆動軸の中心
    間の距離を可変とする連結部を備え、かつ前記駆動軸を
    軸心を中心として回転可能に構成され、回転プラグに搭
    載された燃料交換機と、前記回転プラグが基準停止位置
    にあるときの前記燃料交換機の駆動軸を中心として、前
    記把持部の中心と駆動軸の中心間の最大距離を半径とし
    て円を描いたとき、炉心を除いてこの円内に配置された
    燃料集合体貯蔵用の第1の燃料貯蔵ラックと、前記円内
    に配置された炉内中継ラックとを有し、かつ、前記原子
    炉容器内を、前記炉心中心軸を含む鉛直平面によって、
    前記回転プラグが基準停止位置にあるときの前記燃料交
    換機側と反燃料交換機側とに2分割したとき、前記第1
    の燃料貯蔵ラック及び炉内中継ラックのすべての部分は
    前記燃料交換機側に配置されていることを特徴とする高
    速増殖炉の燃料取扱設備。
  2. 【請求項2】前記第1の燃料貯蔵ラックに対して炉心中
    心と対称位置に第2の燃料貯蔵ラックを配置したことを
    特徴とする請求項1記載の高速増殖炉の燃料取扱設備。
  3. 【請求項3】前記連結部が規定する、前記把持部の中心
    と駆動軸の中心間の距離の最大値を、遮蔽体を含む炉心
    構成要素の半径長さに等しくしたことを特徴とする請求
    項1記載の高速増殖炉の燃料取扱設備。
  4. 【請求項4】回転プラグに搭載された直動型の燃料交換
    機と、原子炉容器内の燃料集合体の把持、解放を行う把
    持部の中心と固定プラグを貫通する駆動軸の中心間の距
    離を可変とする連結部を備え、かつ前記駆動軸を軸心を
    中心として回転可能に構成され、固定プラグに搭載され
    た燃料取扱機と、前記燃料取扱機の駆動軸を中心とし
    て、前記把持部の中心と駆動軸の中心間の最大距離を半
    径として円を描いたとき、炉心を除いてこの円内に配置
    された燃料集合体貯蔵用の燃料貯蔵ラックと、前記円内
    に配置された炉内中継ラックとを有し、かつ、前記原子
    炉容器内を、前記炉心中心軸を含む鉛直平面によって前
    記燃料取扱機側と反燃料取扱機側とに2分割したとき、
    前記燃料貯蔵ラック及び炉内中継ラックのすべての部分
    は前記燃料取扱機側に配置されていることを特徴とする
    高速増殖炉の燃料取扱設備。
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