JPH08241848A - ステージ位置決め制御装置 - Google Patents

ステージ位置決め制御装置

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JPH08241848A
JPH08241848A JP7066682A JP6668295A JPH08241848A JP H08241848 A JPH08241848 A JP H08241848A JP 7066682 A JP7066682 A JP 7066682A JP 6668295 A JP6668295 A JP 6668295A JP H08241848 A JPH08241848 A JP H08241848A
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces
    • G03F7/70716Stages
    • G03F7/70725Stages control

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 水平面内の位置決めを行なう粗動ステージ上
に鉛直方向の位置および鉛直軸からの傾きを制御する微
動ステージを搭載してなるステージ位置決め制御装置の
位置決め性能を向上する。 【構成】 水平面内を位置決めするXYステージ19
と、アクチュエータ10M,10R,10Lが配置され
た微動ステージ9と、XYステージ制御装置21〜29
と、微動ステージ制御装置100とからなり、XYステ
ージ制御装置内のステップ駆動信号を検出しこの駆動信
号をステップ駆動期間だけ選択するためのスイッチ手段
30と、このスイッチ手段で選択された信号に対して適
切な周波数整形を施すためのフィードフォワード補償器
31とを設け、このフィードフォワード補償器の出力信
号をXYステージのステップ駆動の期間だけ微動ステー
ジ制御装置へ運動モードを考慮してフィードフォワード
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粗動用のXYステージ
上に微細な位置決めを行なわせる微動ステージを搭載し
てなるステージ位置決め制御装置に関し、特にその位置
決め特性を向上させたステージ位置決め制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ステッパなどに代表される半導体露光装
置では、受動的除振装置もしくは能動的除振装置上に、
粗動のためのXYステージを搭載し、さらにその上には
微細な位置決めを行なわせるための微動ステージを搭載
する機構となっている。例えば、図3のように、図示し
ない受動的除振装置もしくは能動的除振装置によって防
振支持される定盤8の上にXYステージおよび微動ステ
ージが搭載された装置構成を採る。図3において、1は
Xステージ、2はXステージ1の上に搭載されたシリコ
ンウエハ3を微細に位置決めするための微動ステージ、
4はYステージ、5Rと5LはそれぞれYステージ4を
駆動するリニアモータの可動子、6Rと6Lはリニアモ
ータの固定子であるコイル、7はステージ定盤、8は図
示しない除振装置によって支持される定盤を示す。
【0003】次に、微動ステージ2とそれを位置決めす
るための装置を具体的に説明する。図4は鉛直方向の並
進1自由度と水平面内の回転2自由度の合計3自由度を
位置決め制御するための微動ステージ制御装置のブロッ
ク図を示す。この微動ステージ制御装置の構成は、本出
願人による特願平6−132405号で提案されてお
り、並進と回転という運動モードに関して非干渉で制御
できることが特徴となっている。図4において、9は位
置決めする平板状の基板、10M,10R,10Lは鉛
直方向に変位を発生するアクチュエータである。例え
ば、これには圧電素子(ピエゾ素子)を駆動素子として
変位拡大機構も含まれるものとする。さらに、アクチュ
エータ10M,10R,10Lによる駆動点近傍には基
板9の鉛直方向(z軸)の変位を計測する位置センサ1
1M,11R,11Lがあり、これらをもって駆動ステ
ージと呼ぶことにする。
【0004】さて、位置センサ11M,11R,11L
によって計測される基板9の鉛直方向の変位は、変位増
幅器12M,12R,12Lによって電気信号zM ,z
R ,zL に変換される。この電気信号は、運動モード抽
出回路17に導かれて運動モード変位信号(zg ,zθ
x ,zθy )となり、それぞれが指令電圧入力端子13
M,13R,13Lに加えられる電圧と比較されて運動
モード偏差信号(eg,eθx ,eθy )となる。これ
らの運動モード偏差信号は所定の感度を得るべく偏差増
幅器14M,14R,14Lに入力され、制御ループの
調整を行なうゲイン補償器15M,15R,15Lへと
導かれる。これらの補償器の運動モード制御信号(c
g ,cθx ,cθy )をもって運動モード分配回路18
への入力となし各軸への駆動信号(dM ,dR ,dL
を生成する。最後に、各軸への駆動信号(dM ,dR
L )によって電力増幅器16M,16R,16Lを励
起し、アクチュエータ10M,10R,10Lの上下動
で基板9を上下方向に並進移動させたり、あるいはz軸
に対して傾かせる駆動が行なわれる。これらの閉ループ
はフィードバック装置と呼び、ここでは上述した微動ス
テージとフィードバック装置とを含めて微動ステージ制
御装置と呼ぶことにする。なお、上述の説明において、
電力増幅器16M,16R,16Lは電圧入力に対して
電流を出力するタイプのものとする。このとき、ゲイン
補償器15M,15R,15Lはゲイン調整のみ可能な
補償器で済む。なんとなれば、アクチュエータ10M,
10R,10Lを構成する圧電素子は電気的にみるとコ
ンデンサであり、電力増幅器16M,16R,16Lと
それらが駆動する各圧電素子とを含めた伝達関数は積分
特性になるからである。したがって、閉ループを構成し
たときには1型の制御系となり、制御理論の教えるとこ
ろによるとステップ入力に対して定常偏差ゼロが保証さ
れることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図3に示す
位置決め機構、すなわち図示しない受動的除振装置もし
くは能動的除振装置と、粗動の役割を担うXステージ1
とYステージ4とからなるXYステージと、微動ステー
ジ2とを含めた位置決め機構の最終目的は、微動ステー
ジ2の上のシリコンウエハ3を位置決めし、それに対し
て露光を掛けることである。そのために、上記3種類の
位置決め機構は運動的に連成して動かされることにな
る。
【0006】しかしながら、図3に示す位置決め機構に
おいては、微動ステージの位置決め性能を追求していく
と、XYステージとの力学的な干渉が顕著となり、もっ
てXYステージと微動ステージを含めた総合の位置決め
性能を向上できなくなるという問題があった。例えば、
微動ステージ制御装置内のゲインを安定範囲内で最大に
設定し、微動ステージ自身にとっては最高の位置決め性
能を発揮する状態にすることはできる。しかし、このよ
うな微動ステージを搭載したXYステージを加減速駆動
すると、x軸とy軸方向のステップ駆動によってそれぞ
れ微動ステージにはトルク外乱が作用し、XYステージ
と微動ステージとを含めた総合の位置決め整定性を著し
く阻害していた。
【0007】本発明は、上述の従来例における問題点に
鑑みてなされたもので、水平面内の位置決めを行なう粗
動ステージ上に鉛直方向の位置および鉛直軸からの傾き
を制御する微動ステージを搭載してなるステージ位置決
め制御装置において、その位置決め性能を向上すること
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明ではXYステージをステップ駆動させる
信号に対して適切な補償を施し、この補償信号を微動ス
テージ制御装置内へ微動ステージの運動モードを考慮し
てフィードフォワードするよう構成する。より具体的に
は、床面上に設置された除振装置である定盤に搭載され
た水平面内を位置決めするXYステージと、前記XYス
テージの上に搭載されて鉛直軸方向と鉛直軸からの傾き
を制御するようにアクチュエータが配置された微動ステ
ージとからなる位置決め装置であって、前記XYステー
ジを位置決めするためのXYステージ制御装置と、前記
微動ステージを位置決めするための微動ステージ制御装
置と、前記XYステージを位置決めするためのステップ
駆動信号に対し運動モードに応じて周波数整形を施した
補償信号を前記XYステージのステップ駆動期間だけ前
記微動ステージ制御装置へフィードフォワードする手段
を設けたことを特徴とする。本発明の好ましい実施例に
おいて、前記フィードフォワードする手段は、前記XY
ステージ制御装置内のステップ駆動信号を検出しこの駆
動信号をステップ駆動期間だけ選択するためのスイッチ
手段と、前記スイッチ手段で選択された信号に対して適
切な周波数整形を施すためのフィードフォワード補償器
とを備え、前記フィードフォワード補償器を出力信号を
前記XYステージのステップ駆動の期間だけ前記微動ス
テージ制御装置へ運動モードを考慮してフィードフォワ
ードするように構成される。
【0009】
【作用】図3および図4に示す従来の位置決め機構にお
いては、図示しない受動的もしくは能動的除振装置と、
粗動の役割を担うXYステージと、微動ステージ2の3
種類の位置決め機構は、微動ステージ2の上のシリコン
ウエハ3を位置決めするために、運動的に連成して動か
されることになる。しかし、従来の位置決め機構におい
ては、水平方向に運動の自由度を持つXYステージに対
する制御装置と、アクチュエータ10M,10R,10
Lを用いて鉛直軸方向に駆動の自由度を持たせられた微
動ステージに対する制御装置とが何等かの制御ループで
互いに結ばれている、という関係は無かった。むしろ、
そのような制御ループ間の関係は持たせられなかった、
と言った方がよいかもしれない。水平方向の粗い位置決
めを主眼とするXYステージと、シリコンウエハ3の表
面をベストフォーカスの状態にするための微動ステージ
とは、互いに位置決めする自由度の方向が異なるので、
両ステージに対する制御装置が独立に構成されることは
極く自然なことであった。
【0010】しかしながら、互いの制御装置が独立であ
っても、XYステージと微動ステージとが力学的な干渉
を持ち、それが両ステージを含めた総合の位置決め特性
向上を阻害する原因になっている事実は見逃してはなら
ない。すなわち、XYステージの位置決めにとって微動
ステージは振動負荷となることに注意せねばならない。
XYステージのステップ駆動によって微動ステージには
外乱が作用し、これを振動させてしまうのである。
【0011】本発明では、互いに制御する自由度の方向
が異なるXYステージ制御装置と微動ステージ制御装置
とを前者の制御装置から後者のそれへのフィードフォワ
ードパスによって互いに制御的に関連づける。そして、
微動ステージとXYステージとを含めた総合の位置決め
性能を向上させんとするものである。具体的には、XY
ステージのステップ駆動によって微動ステージには振動
が発生し、もって位置決め時間と位置決め精度を含めた
位置決め特性の劣化を招くわけであるから、XYステー
ジのステップ駆動に同期したフィードフォワード補償信
号を運動の自由度を考慮して微動ステージ制御装置へ入
力することを本発明では案出したのである。
【0012】なお、二つ以上の駆動物体を速度制御や位
置決め制御する装置に対してフィードフォワードが施さ
れることは、それらの駆動物体の駆動方向が同じであれ
ば、一般的なことである。例えば、特開平6−2160
3では、防振台の上にステージを搭載した機構構成にお
いて、ステージ制御部の信号を防振台制御部にフィード
フォワードし、ステージの駆動によって生じる防振台の
反力を抑圧する技術の開示がなされている。また、特開
平6−232021では、テーブルの駆動による揺れが
発生してもテーブルと基盤との間に位置ずれが起こらな
いように、基盤の加速度と同じ加速度をテーブルに作用
させるための第2の駆動手段を持たせている。さらに、
特開平6−280930では、デジタル制御方式の能動
的除振装置に係り、地動フィードフォワードと駆動物体
のフィードフォワードを併用する技術が開示されてい
る。これらの特許のみならず通常用いられているフィー
ドフォワードでも、例えば二つの駆動物体を考えた場
合、互いに動かされる運動方向が同一の対象に適用され
ている。すなわち、水平面内にxy軸を定めた場合、x
軸方向に駆動する第1の駆動物体の動きを検知し、これ
をフィードフォワードしてやはりx軸方向に第2の駆動
物体を駆動せしめる、といった技術である。
【0013】しかしながら、例えば、x軸方向の駆動物
体の動きを検知し、これとは駆動する自由度の方向が異
なるy軸方向の第2の駆動物体に対してフィードフォワ
ードするようなことは実現されていない。つまり、本発
明は互いに制御する自由度の方向が異なる駆動物体、す
なわちXYステージと微動ステージに対するフィードフ
ォワードの技術なのであり従来技術とは一線を画する。
【0014】XYステージと微動ステージとが力学的に
干渉し合い、これらを含めた位置決め機構全体の位置決
め特性向上を阻害する事実を示す。図5は、XYステー
ジをX方向にステップ駆動したときにおける、微動ステ
ージ制御装置内の運動モード偏差信号(eg ,eθx
eθy )の様子を示す実測結果である。同図上段から、
微動ステージの鉛直方向の並進運動偏差信号eg 、x軸
回りの回転運動偏差信号eθx 、y軸回りの回転運動偏
差信号eθy 、そしてXYステージ制御装置におけるP
ID補償信号X−PIDである。ここで、Pは比例、I
は積分、そしてDは微分動作を意味する。同図より、X
Yステージの加減速期間中、すなわちステップ駆動のP
ID補償信号X−PIDの振れに応じてy軸回りの回転
運動偏差信号eθy に揺動を惹起せしめていることがわ
かる。この原因は明白である。すなわち、XYステージ
のx軸方向への急激な加減速に原因して、XYステージ
上の微動ステージにy軸回りの回転モーメントがトルク
外乱として作用するからにほかならない。ここで、eθ
y の揺動の減衰性が良好な場合、すなわちXYステージ
のステップ駆動期間だけにeθy の揺動が発生してお
り、XYステージが目標位置に達する直前ではこれが消
滅しているようであれば、XYステージと微動ステージ
を含めた総合の位置決め性能を悪化させるものではな
い。しかし、微動ステージ自身の位置決め時間を短縮す
るために、微動ステージ制御装置のゲインを高くしてい
くと、ステップ駆動のときに生じるeθy の暴れの振幅
は次第に大きくなり、しかもそれが整定するまでに要す
る時間は長引く。この様子を数値計算によって図6に示
す。y軸回りのトルク外乱の印加によって生じる偏差信
号の揺動はeθy が支配的なので、この波形のみを示
す。ここで、トルク外乱の大きさは0.075[kg
m]であり、0.01から0.13[sec]にわたっ
て0.12[sec]間印加した。また、図6におい
て、太線のゲインを1として規格化すると、細線は2、
破線は2.5の場合の応答である。さて、図6を参照す
ると、ゲイン大に応じてeθy の振幅も大となり、しか
もそれが整定するまでの時間が著しく増大していること
がわかる。既に述べたように、XYステージは加減速さ
せて所望の位置に位置決めさせねばならないのである
が、加減速で生じた微動ステージ制御装置における運動
モード偏差信号の暴れが素早く減衰しない状態にある
と、所望の位置決め精度内への位置決めが完了しない。
つまり、位置決め完了を受けて、微動ステージの位置決
めを行なうという段階に移れないという問題が発生す
る。何故ならば、微動ステージ上には、XYステージの
位置決めに必要な位置計測値を得るレーザ干渉計の反射
ミラーが備えられており、微動ステージが揺らされる結
果としてXYステージに位置誤差が混入しXYステージ
が動かされてしまうからである。
【0015】本発明では、XYステージをステップ駆動
させる信号に対して適切な補償を施し、この補償信号を
微動ステージ制御装置内へ微動ステージの運動モードを
考慮してフィードフォワードするよう構成することによ
り、XYステージの位置決めによる微動ステージの揺れ
を補償し、微動ステージ、ひいてはステージ位置決め制
御装置全体の位置決め特性の向上を図っている。
【0016】いま、XYステージのx軸(y軸)方向へ
のステップ駆動によって、微動ステージにy軸回り(x
軸回り)のトルク外乱が作用し、このトルク外乱によっ
て微動ステージ制御装置内ではy軸回り(x軸回り)の
回転運動偏差信号eθy (eθx )が暴れるものとす
る。すなわち、XYステージと微動ステージとからなる
位置決め機構が、このような現象を生じるように構成さ
れているものとする。ここで、XYステージの駆動信号
に対して適切な周波数整形を施したフィードフォワード
補償信号を生成し、この補償信号を微動ステージ制御装
置内へ微動ステージの運動モードを考慮して加算する。
すると、XYステージのステップ駆動に同期して生じる
微動ステージ制御装置内の偏差信号の揺動を同期的に抑
圧するように作用する。
【0017】
【実施例】図1に本発明の一実施例に係るステージ位置
決め制御装置のブロック図を示す。簡単のために水平x
軸方向にステップ駆動される粗動ステージ19の上に図
5に示す微動ステージが搭載された場合を示す。従っ
て、粗動ステージ19が図3のXステージ1に対応す
る。
【0018】図1の装置は、基板9の上にバーミラー2
0を備え、レーザー干渉計21からの出射ビーム22を
バーミラー20に当て粗動ステージ19のx軸方向の位
置が計測される。この計測値は位置計測手段23によっ
て電気信号に変換され、制御指令端子24に加えられる
値と比較される。この比較出力信号は速度補償器25ま
たは位置補償器26を通り、電力アンプ27に入力され
る。すると、電力アンプ27は、粗動ステージ19を駆
動するアクチュエータ28に電流を通電する。ここで、
29は第1のスイッチ手段であり、粗動ステージ19を
所望の位置近傍まで高速移動せしめるステップ駆動の状
態にある場合には速度補償器25の出力を、目標位置へ
の漸近をはかるときには位置補償器26の出力をそれぞ
れ選択して電力アンプ27に入力する。
【0019】さて、図4の従来例について上述したよう
に、粗動ステージ19のステップ駆動によって基板9に
はおおむねy軸回りのトルク外乱が作用する。このため
微動ステージ制御装置におけるy軸回りの回転運動偏差
信号eθy が主に暴れ、もって微動ステージの基板9の
位置決め整定性を乱す。それに留まらず、基板9の上に
は粗動ステージ19の位置情報を取得するためのバーミ
ラー20があるので、基板9が振動していると粗動ステ
ージ19の位置決め整定性も劣化させてしまう。そこ
で、図1に示す装置では、粗動ステージ19をステップ
駆動するため指令端子24に印加される信号を、粗動ス
テージ19が急速に加減速される速度モードでのみ、す
なわちステップ駆動期間のみスイッチがオンとなる第2
のスイッチ手段30を介してy軸回りのフィードフォワ
ード補償器31へ入力する。そして、このy軸回りのフ
ィードフォワード補償器31の出力を微動ステージ制御
装置100内の運動モード分配回路18の前段で補償器
15Lの出力信号に加算する。したがって、ステップ駆
動に同期して微動ステージ制御装置の中で発生する運動
モード偏差信号の揺動を同期的に抑制することができ
る。
【0020】同様に、基板9を含む微動ステージが図示
しないY方向の粗動ステージで、すなわちYステージで
y軸方向にステップ駆動されるときには、基板9におお
むねx軸回りのトルク外乱が作用し微動ステージ制御装
置内のx軸回りの回転運動偏差信号eθx が揺動され
る。このときは、上記のYステージへの駆動信号をステ
ップ駆動時のみ信号線32に導き、続いてx軸回りのフ
ィードフォワード補償器33に入力して、この補償器3
3の出力信号を微動ステージ制御装置内の補償器15R
の出力信号と加算するように構成すればよい。なお、X
ステージをステップ駆動させ最終的に所望の位置に位置
決めするために備えられた位置計測手段21,23、速
度補償器25、位置補償器26および電力アンプ27か
ら構成される閉ループを、Yステージに対する同様の閉
ループと含めてXYステージ制御装置と呼ぶことにす
る。
【0021】次に、本発明の有効性を数値計算によって
示す。図4に示す従来の微動ステージ制御装置100に
おいて、微動ステージを構成する基板9にy軸回りのト
ルク外乱が作用したときの運動モード偏差信号(eg
eθx 、eθy )を制御モデルに基づいてシミュレーシ
ョンすると、図7に示す結果が得られる。計算条件は図
6の場合と同様である。図7の上段から、並進運動偏差
信号eg 、x軸回りの回転運動偏差信号eθx およびy
軸回りの回転運動偏差信号eθy を示す。図5に示した
実験結果と定性的にみて同様の応答波形が得られている
ことがわかる。次に、微動ステージを搭載しているXY
ステージへのステップ駆動信号は既知であるから、この
駆動信号に補償を施して微動ステージ制御装置にフィー
ドフォワードする。結果を図8に示す。図中の破線はフ
ィードフォワード無しの場合を、実線はフィードフォワ
ード有りの場合の応答である。明らかに、フィードフォ
ワードを施すと、eθy のバタツキがよく抑圧できてい
ることが確認できる。したがって、Xステージのステッ
プ駆動によって微動ステージに発生するy軸回りの外乱
応答を抑圧できたのである。同様に、Yステージのy軸
方向のステップ駆動によって、微動ステージにはx軸回
りの外乱応答が生じるが、この応答はYステージのステ
ップ駆動信号を受けたフィードフォワード補償信号を微
動ステージ制御装置における運動モード分配回路18の
前段でx軸回りの制御信号cθx に対して加算すること
によって抑圧できる。
【0022】次に、フィードフォワードを行なうための
具体的な補償器の一構成例を示す。ここでは簡単のため
に、1自由度の微動位置決め機構に対して位置制御系を
構成したときのブロック図に基づき、フィードフォワー
ドの施し方の一例を説明する。図9は微動ステージ制御
装置へのフィードフォワードを説明するための制御ブロ
ック図を示す。ここで、mは質量、dは粘性摩擦係数、
kはばね定数、ki は積分器ゲイン、kloopはループゲ
イン、ks は位置センサ変換定数、Vcom は指令値、V
s は位置センサ出力電圧、xは変位、FF はフィードフ
ォワード入力、dd は外乱入力を表わす。図9記載の記
号を使って、Vs ,Vcom ,FF ,ddの間の関係を求
めると簡単な計算によって(1)式を得る。
【0023】
【数1】 ここで、外乱dd の入力が位置センサ出力Vs に及ぼす
影響をフィードフォワードFF の入力のよって抑圧すれ
ばよいので、(2)式の関係を満たすフィードフォワー
ドFF を構成すればよいことがわかる。すなわち、疑似
微分特性の伝達関数を実現すればよいのである。
【0024】
【数2】 なお、(2)式の実現に当たっては、d,kの値を同定
する必要がある。しかし、結局のところdd とFF との
関係を示す伝達関数の形は
【0025】
【数3】 となり、ゲインkffと時定数Tffとが共に調整できるよ
うな実装設計を行なっておけばよいのである。すなわ
ち、k,dの正確な同定ができない場合でも、フィ−ド
フォワード補償器を実現しかつこれを調整して所望の性
能を確保する際の困難さは生じない。上述の考えに基づ
いて設計し、かつ図8の数値計算を得るに際して用いた
y軸回りのフィードフォワード補償器31の伝達関数は
次式のようになっている。
【0026】
【数4】
【0027】なお、疑似微分特性を有する(2)式の伝
達関数は、ステップ状の外乱が印加されることを想定し
たときに導かれる。しかし、本発明の主旨は、XYステ
ージの駆動信号に対して適切な周波数整形を施し、その
出力信号を運動モードを考慮して微動ステージ制御装置
へフィードフォワードすることにある。上述の場合、こ
の周波数整形が(3)式の如き疑似微分特性であったに
すぎない。したがって、フィードフォワード補償は疑似
微分特性に限定されるものではなく、XYステージ制御
装置内から取得するステップ駆動信号のパターンとその
信号品質によって適宜な周波数整形を施すものであれば
よい。
【0028】
【他の実施例】図1に示す実施例では微動ステージ制御
装置内へフィードフォワードする信号を指令端子24か
ら受け取った。しかし、本発明の主旨を逸脱しない限
り、フィードフォワードのための信号は指令端子24の
信号に限定されるものではない。フィードフォワードの
ための信号は、例えば(1)x軸方向へのステップ駆動
の状態を検出する振動センサ、例えば加速度センサを粗
動ステージ19あるいは微動ステージの基板9に装着
し、この出力信号を適切に周波数整形してから微動ステ
ージ制御装置内の制御信号cθy と加算するか、また
は、(2)電力アンプ27への入力信号あるいは出力信
号など粗動ステージ19を位置決め制御する閉ループ内
の任意の信号を検出し、やはり適切な周波数整形を行っ
てステップ駆動の期間のみ選択的に微動ステージ制御装
置内の制御信号cθyと加算するようにしてもよい。
【0029】また、上述の実施例においては、図10に
示す如く微動ステージの基板9の中心を原点にしたxy
座標系において、y軸上で正側にアクチュエータ10M
を、x軸正側でy軸負側にアクチュエータ10Rを、そ
してx軸負側でy軸負側にアクチュエータ10Lをそれ
ぞれ配置し、このようなアクチュエータ配置の微動ステ
ージを搭載するXYステージを、図10に示すxy座標
系のx軸あるいはy軸方向にステップ駆動した例を示し
た。したがって、x軸方向へのステップ駆動ではy軸回
りのトルク外乱が、y軸方向へのステップ駆動ではx軸
回りのトルク外乱がそれぞれ主に微動ステージに作用す
ることとなり、したがって微動ステージ制御装置内の運
動モード編差信号もx軸方向のステップ駆動ではeθy
が、y軸方向のステップ駆動ではeθx が主に揺動する
ことになった。しかし、本発明はこのようなアクチュエ
ータ配置の特殊性に依存するものではない。さらに、上
述においては微動ステージ制御装置は運動モードに基づ
く非干渉化の制御系構成を採っていたが、本発明はこの
ような制御系の特殊構造に依存するものでもない。図2
は、通常の独立な制御系構造を持つ微動ステージ制御装
置に本発明を適用した場合のブロック図を示す。図2に
おいて、図1の構成要素とほぼ同一の作用および機能を
有する構成要素は同一符号を付けて説明は省略する。図
2では、図1に示した微動ステージ制御装置から運動モ
ード抽出回路17と運動モード分配回路18が除去され
ており、アクチュエータ10M,10R,10Lの近傍
に在る位置センサ11M,11R,11Lの信号からの
フィードバックによって各軸独立の制御ループが構成さ
れている。従って、指令電圧入力端子13’M,13’
R,13’Lには各軸への位置目標値が印加され、偏差
信号(eM ,eR ,eL)と制御信号(cM ,cR ,cL
)も各軸のものである。ここでは、粗動ステージ19
がx軸方向にステップ駆動されたとき、微動ステージの
基板9にはy軸回りのトルク外乱が作用するわけである
が、指令端子24の信号をステップ駆動の期間だけy軸
回りのフィードフォワード補償器31に導き、さらにそ
の出力信号をフィードフォワード信号分配演算回路34
に通して各軸の電力増幅器16M,16R,16Lの前
段に加算している。フィードフォワード信号分配演算回
路34の働きは、y軸回りのフィードフォワード補償器
31の出力を受け、この信号を分配して最終的にはアク
チュエータ10R,10Lに変位を発生してトルク外乱
に抗することである。同様に、図示しないY方向粗動ス
テージがy軸方向へステップ駆動された場合には、x軸
回りのフィードフォワード補償器33の信号がフィード
フォワード信号分配演算回路34に導かれ、基板9のx
軸回りのトルク外乱に抗するように、アクチュエータ1
0M,10R,10Lに変位を発生させるべく電力増幅
器16M,16R,16Lの前段にフィードフォワード
信号分配演算回路34の出力信号が加算される。
【0030】さらに、図2によれば、微動ステージのア
クチュエータ10M,10R,10Lの配置が図10以
外の場合でも、フィードフォワード信号分配演算回路3
4の演算内容に設計変更を加えれば対処できることがわ
かる。すなわち、図10のxyz座標系において、z軸
回りに回転させた新たな座標系にアクチュエータ10
M,10R,10Lが再配置され、粗動ステージである
XYステージはそれぞれ旧座標系におけるx軸とy軸方
向にステップ駆動される場合においても、ステップ駆動
時のトルク外乱に抗するようにフィードフォワード信号
分配演算回路34の演算内容を構成することができる。
【0031】なお、図1と図2の実施例ではアナログ演
算回路で制御装置を実現しているが、この内の一部もし
くは全部を電子計算機のようなディジタル演算装置で置
き換えても構わない。
【0032】
【発明の効果】従来、XYステージ制御装置と微動ステ
ージ制御装置とは制御ループ間の関連は持たせられてい
なかった。このため、微動ステージの位置決め性能を追
求していくと、制御装置は互いに独立でもXYステージ
との力学的な干渉が顕著となり、もってXYステージと
微動ステージを含めた総合の位置決め性能を向上できな
くなっていた。本発明のステージ位置決め制御装置で
は、XYステージ制御装置と微動ステージ制御装置との
制御ループ間に関連を持たせたため、微動ステージ制御
装置内のゲインを安定範囲で最大に設定しておいた状態
にしておいても、XYステージのステップ駆動によって
生じる微動ステージ制御装置の整定性の乱れをステップ
駆動に同期して抑圧することができる。したがって、総
合の位置決め性能向上に質するところ大という効果があ
る。
【0033】また、従来、XYステージ制御装置と微動
ステージ制御装置に対する閉ループ系としてのパラメー
タ調整は、制御装置が独立であるにもかかわらず結果と
して独立にはならなかったのであるが、本発明によれば
いわゆる直交調整が可能という効果が生じる。すなわ
ち、それぞれの制御装置に対するパラメータ調整が独立
に成し得るのでパラメータ調整に要する作業時間の短縮
が図れ、もって装置の立ち上げ時間短縮に貢献するとこ
ろ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るステージ位置決め制
御装置のブロック図である。
【図2】 本発明の他の実施例に係るステージ位置決め
制御装置のブロック図である。
【図3】 定盤に搭載されたXYステージの概略図であ
る。
【図4】 微動ステージ制御装置のブロック図である。
【図5】 XYステージXステップ駆動時の微動ステー
ジ制御装置内の運動モード偏差信号である。
【図6】 微動ステージにy軸回りのトルク外乱が作用
した場合でループゲインを変化させたときの運動モード
偏差信号eθy である。
【図7】 微動ステージにy軸回りのトルク外乱が作用
したときの運動モード偏差信号である。
【図8】 微動ステージにy軸回りのトルク外乱が作用
した場合のフィードフォワード補償の有無による運動モ
ード偏差信号である。
【図9】 微動ステージ制御装置へのフィードフォワー
ド補償を説明するための制御ブロック図である。
【図10】 アクチュエータ10M,10R,10Lの
配置図である。
【符号の説明】
1:Xステージ、2:微動ステージ、3:シリコンウエ
ハ、4:Yステージ、5R、5L:リニアモータの可動
子、6R、6L:コイル、7:ステージ定盤、8:定
盤、9:基板,10M,10R,10L:アクチュエー
タ、11M,11R,11L:位置センサ、12M,1
2R,12L:変位増幅器、13M,13R,13L:
指令電圧入力端子、14M,14R,14L:偏差増幅
器、15M,15R,15L:ゲイン補償器、16M,
16R,16L:電力増幅器、17:運動モード抽出回
路、18:運動モード分配回路、19:粗動ステージ、
20:バーミラー、21:レーザー干渉計、22:出射
ビーム、23:位置計測手段、24:指令端子、25:
速度補償器、26:位置補償器、27:電力アンプ、2
8:アクチュエータ、29:第1のスイッチ手段、3
0:第2のスイッチ手段、31:y軸回りのフィードフ
ォワード補償器、32:信号線、33:x軸回りのフィ
ードフォワード補償器、34:フィードフォワード信号
分配演算回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床面上に設置された除振装置である定盤
    に搭載され水平面内を位置決めするXYステージと、 前記XYステージの上に搭載され鉛直軸方向の位置と鉛
    直軸からの傾きを制御するようにアクチュエータが配置
    された微動ステージと、 前記XYステージを位置決めするためのXYステージ制
    御装置と、 前記微動ステージを位置決めするための微動ステージ制
    御装置とからなるステージ位置決め制御装置において、 前記XYステージを位置決めするためのステップ駆動信
    号に対し運動モードに応じた周波数整形を施した補償信
    号を前記XYステージのステップ駆動期間だけ前記微動
    ステージ制御装置へフィードフォワードする手段を設け
    たことを特徴とするステージ位置決め制御装置。
  2. 【請求項2】 前記フィードフォワード手段は、前記X
    Yステージ制御装置内のステップ駆動信号を検出しこの
    駆動信号をステップ駆動期間だけ選択するためのスイッ
    チ手段と、このスイッチ手段で選択された信号に対して
    適切な周波数整形を施すためのフィードフォワード補償
    器と、このフィードフォワード補償器の出力信号を前記
    XYステージのステップ駆動の期間だけ前記微動ステー
    ジ制御装置へ運動モードを考慮してフィードフォワード
    するフィードフォワード回路とからなることを特徴とす
    る請求項1記載のステージ位置決め制御装置。
  3. 【請求項3】 前記微動ステージ制御装置は運動モード
    に基づく非干渉化の構造を持つ制御装置であり、前記X
    Yステージ制御装置内のステップ駆動信号は指令端子に
    印加される信号であり、前記フィードフォワード補償器
    は疑似微分特性を持つものであり、前記フィードフォワ
    ード回路は前記疑似微分特性を有するフィードフォワー
    ド補償器の出力を運動モードに基づく非干渉化の構造を
    持つ前記微動ステージ制御装置内の運動モード分配回路
    の前段に加算するものであることを特徴とする請求項2
    記載のステージ位置決め制御装置。
  4. 【請求項4】 前記微動ステージ制御装置は駆動軸が各
    軸独立の制御ループで構成された制御装置であり、前記
    XYステージ制御装置内のステップ駆動信号は指令端子
    に印加される信号であり、前記フィードフォワード補償
    器は疑似微分特性を持つものであり、前記フィードフォ
    ワード回路は前記疑似微分特性を有するフィードフォワ
    ード補償器の出力を各軸独立の制御ループで構成された
    前記微動ステージ制御装置内各軸の電力増幅器の前段に
    分配するためのフィードフォワード信号分配演算回路を
    備えるものであることを特徴とする請求項2記載のステ
    ージ位置決め制御装置。
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