JPH08245386A - 細胞分化誘導因子作用増強剤 - Google Patents

細胞分化誘導因子作用増強剤

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JPH08245386A
JPH08245386A JP4942395A JP4942395A JPH08245386A JP H08245386 A JPH08245386 A JP H08245386A JP 4942395 A JP4942395 A JP 4942395A JP 4942395 A JP4942395 A JP 4942395A JP H08245386 A JPH08245386 A JP H08245386A
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bone
action
bmp
cell differentiation
factor
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JP4942395A
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Yukio Fujisawa
幸夫 藤沢
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】細胞分化誘導因子の作用増強剤を提供する。 【構成】一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 は低級アルキル基を、R2 は水素または低
級アルキル基、R3 はエステル化またはアミド化されて
いてもよいカルボキシル基を示す〕で表される縮合チオ
フェン誘導体を含有してなる細胞分化誘導因子作用増強
剤。 【効果】上記細胞分化誘導因子作用増強剤は、例えば強
いBMP作用増強活性、骨形成促進活性および神経栄養因
子作用増強活性を有するため、種々の骨疾患もしくは神
経性疾患の治療および予防に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、骨粗鬆症または骨折な
どの骨疾患の治療および予防、骨再建、またはアルツハ
イマー病、脳血管性痴呆、筋萎縮性側索硬化症(ロウ・
ゲーリッヒ病)、糖尿病性の末梢神経障害(ニューロパ
シー)などの神経性疾患の治療および予防に有効な細胞
分化誘導因子作用増強剤に関する。 【0002】 【従来の技術】骨形成因子(bone morphogenetic prote
in, BMP)は、脱灰骨から単離された異所性の骨誘導能
を有することが知られている唯一の蛋白因子群である。
従って、骨折治癒や骨再建などにおける骨形成促進薬と
して有用である〔A. E. Wang、トレンズ・イン・バイオ
テクノロジー(Trends Biotechnol.), 11巻, 379-383
頁 (1993)〕。また、BMPは骨芽細胞の分化を直接促進す
ることから、骨リモデリングにおけるカップリング・フ
ァクターとしての役割が想定されており、骨代謝との密
接な関わりがあると考えられる。また、老齢動物におけ
る骨基質中のBMP含量は相当低下していることが報告さ
れており〔M. L. Urist、ボーン・アンド・ミネラル・リ
サーチ(Bone and Mineral Research), 6巻 (ed by W.
A. Peck), 57-112頁,Elsevier, 1989〕、骨量の維持に
BMPが深く関与していると考えられる。このことは、BMP
が骨粗鬆症などの様々な骨疾患に対する治療薬として有
望であることを示唆している。しかし、BMPは生体内に
は通常微量しか存在せず、その供給源が限られているこ
と、またBMPは蛋白質であることから投与する場合問題
があり、適用できる対象疾患はごく限られている。 【0003】さらに、BMPは神経栄養因子様の活性を有
することが報告されている〔V. M. Paralkarら、ジャー
ナル・オブ・セル・バイオロジー(J. Cell Biol.), 1
19巻,1721-1728頁 (1992)〕。また、脳組織には、BMP遺
伝子の強い発現が知られている〔E. Ozkaynakら、バイ
オケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コ
ミュニケーション(Biochem. Biophys. Res. Commu
n.), 179巻, 116-123頁 (1991)〕。また、BMPが胚発生
時の神経管形成に重要な役割を果たしていることが示唆
されている〔K. Baslerら、セル(Cell), 73巻, 687-7
02頁 (1993)〕。従って、BMPは神経細胞の分化あるいは
機能維持に深く関与していると考えられる。 【0004】神経栄養因子(neurotrophic factor)は
神経細胞の生存維持および機能発現において重要な役割
を担っている一群の蛋白性因子で、神経成長因子(nerv
e growth factor:NGF)、脳由来神経栄養因子(brain-
derived neurotrophic factor:BDNF)、ニューロトロ
フィン3(neurotrophin-3:NT-3)などがある。NGF
は、末梢神経系では神経冠の交感神経節細胞(sympathe
tic ganglion)および脊髄後根神経節細胞(dorsal roo
t ganglion)の分化・成熟を促進し〔A. M. Davies& R.
M. Lindsay, ディベロップメンタル・バイオロジー(D
ev. Biol.), 111巻, 62-72頁 (1985); R. Levi-Monta
lcini, エンボ・ジャーナル(EMBO J.),6巻, 1145-115
4頁 (1987)〕、中枢神経系では中隔野(前脳基底核)の
コリン作動性神経細胞(cholinergic neurons of sept
a)に作用する〔H. Gnahnら、ディベロップメンタル・
ブレイン・リサーチ(Dev. Brain. Res.), 9巻, 45-52
頁 (1983);H. Hatanaka & H. Tsukui, Dev. Brain Re
s., 30巻, 47-56頁 (1986);F. Hefti, ジャーナル・オ
ブ・ニューロサイエンス(J. Neurosci.),6巻, 2155-2
162頁 (1986)〕。NGFは神経細胞の分化が完了した後も
神経機能を維持するために必要である。BDNFは、末梢神
経系では脊髄後根神経節細胞や節状神経節細胞に対して
作用するが、交感神経節細胞には作用しない〔R. M. Li
ndsay & H. Rohrer, Dev. Biol., 112巻, 30-48頁 (198
5);R. M. Lindsayら、Dev. Biol., 112巻, 319-328頁
(1985);A. M. Daviesら、J. Neurosci., 6巻, 1897-
1904頁 (1986)〕。一方、中枢神経系では中隔野のコリ
ン作動性神経細胞やギャバ(GABA: γ-aminobutyric ac
id)作動性神経細胞、および中脳のドーパミン作動性神
経細胞(dopaminergic neurons of midbrain)に作用す
る〔R. F. Aldersonら、ニューロン(Neuron), 5巻,
297-306頁 (1990);C. Hymanら、ネイチャー(Natur
e), 350巻, 230-232頁 (1991);B. Knuselら、プロシ
ーディング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ
・オブ・アメリカ(Proc. Natl. Acad. Sci. USA), 88
巻, 961-965頁 (1991)〕。NT-3は、末梢神経系ではNGF
やBDNFと重なるが、神経板由来の知覚神経細胞に強い作
用を示すのが特徴である〔P. Ernforsら、Proc. Natl.
Acad. Sci. USA, 87巻, 5454-5458頁 (1990);A. Rosen
thalら、Neuron, 4巻, 767-773頁 (1990)〕。しかし、N
T-3に応答する中枢神経系の神経細胞はまだ知られてい
ない。 【0005】アルツハイマー型痴呆症は、中隔野を含む
前脳基底核のコリン作動性神経細胞の変性・脱落以外に
も、大脳皮質神経細胞の広範な障害・脱落が認められて
おり、NGFや新しい栄養因子もその治療薬の一つの候補
と考えられている〔F. Hefti& W. J. Weiner, アニュア
ル・ニューロロジー(Annu. Neurol.), 20巻, 275-281
頁 (1986)〕。また、脳の中脳ドーパミン作動性神経細
胞が変性脱落する疾患であるパーキンソン病には、その
神経細胞に対する栄養因子であるBDNFに治療薬としての
期待がある。しかし、これら神経栄養因子は蛋白質であ
るため、その適用には限界がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上述の点からみて、例
えば、BMPの作用を増強する化合物であれば、生体内に
存在するBMPまたは生体に投与されたBMPの作用を強める
ことができ、上記のような骨疾患治療薬として有用であ
る。そのようなBMP作用増強活性を有する物質は、現在
までに報告のあるものとして、レチノイン酸、ビタミン
D3、エストロゲン、およびグルココルチコイドがある
〔V. Rosen & R. S. Thies, トレンズ・イン・ジェネテ
ィックス(Trends Genet.), 8巻, 97-102頁 (1992);
Y. Takuwaら、バイオケミカル・アンド・バイオフィジ
カル・リサーチ・コミュニケーション(Biochem. Bioph
ys. Res. Commum.), 174巻, 96-101頁 (1991)〕。しか
し、これらの物質は体内に投与した場合、骨吸収を促進
したり、高カルシウム血症や卵巣ガンの発生などの副作
用が知られており、骨疾患治療薬として必ずしも適当で
はない。 【0007】一方、例えばNGFの作用を増強する化合物
であれば、生体内に存在するNGFまたは生体に投与され
たNGFの作用を強めることができ、前述のような抗痴呆
薬や抗末梢神経傷害薬として有用である。そのような作
用を有する物質としては、サベルゾール〔sabeluzole,
4-(2-Benzothiazolylmethl-amino)-α[(p-fluoropheno
xy)]methyl]-1-piperidineethanol〕が報告されている
〔ニュウ・カレント(New Current), 第4巻26号, 14頁
(1993年)〕が、その作用機構については未だに解明され
ておらず、臨床試験において、頭痛、めまい、疲労感な
どの副作用が認められており、神経性疾患治療薬として
必ずしも適当ではない。また、NGFの分泌誘導作用を有
する化合物として、ステロイド類、カテコール類および
サイトカイン類の報告があり〔エクスペリメンタル・ニ
ュウロロジー(Experimental Neurology), 124巻, 36-
42頁(1993)〕、特開平3-81218号公報にはイデベノンの
報告がある。しかし、これらの化合物は、神経毒性を有
するもの、あるいは免疫力の低下、高カルシウム血症、
骨吸収の促進など好ましくない作用を有するものがあ
り、NGF分泌誘導作用と神経系以外の組織への悪影響と
は必ずしも分離できないのが現実であり、実用には十分
満足できるものではない。さらに、BMPまたは神経栄養
因子に代表される細胞分化誘導因子は蛋白質であるた
め、生体への投与においては限界がある。そこで、生体
内に存在する細胞分化誘導因子または生体内に投与され
た細胞分化誘導因子の作用を増強する化合物として、低
分子のものが好ましい。上述のような状況に鑑みて、本
発明は、BMPまたは神経栄養因子に代表される細胞分化
誘導因子の作用を増強する低分子化合物を見いだし、種
々の骨疾患または神経性疾患の治療および予防に有用な
細胞分化誘導因子作用増強剤を提供しようとするもので
ある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる技
術背景のもとに、BMPや神経栄養因子による骨芽細胞や
神経細胞の分化を特異的に増強する薬物の開発を目的と
し、細胞分化誘導因子の作用を増強する低分子化合物を
探索すべく鋭意研究を進めた結果、下記の一般式(I)
で表される縮合チオフェン誘導体に、BMPや神経栄養因
子の作用を増強する優れた活性のあることを初めて見い
だし、本発明を完成するに至った。 【0009】すなわち、本発明は、(1)一般式(I) 【化2】 〔式中、R1 は低級アルキル基を、R2 は水素または低
級アルキル基、R3 はエステル化またはアミド化されて
いてもよいカルボキシル基を示す〕で表される縮合チオ
フェン誘導体を含有してなる細胞分化誘導因子作用増強
剤であり、さらに詳しくは、(2)R1がメチル基、R2
が水素およびR3 がカルバモイル基である上記(1)記載
の作用増強剤、(3)細胞分化誘導因子が、骨形成因子
である上記(1)記載の作用増強剤、(4)細胞分化誘導
因子が、神経栄養因子である上記(1)記載の作用増強
剤、(5)神経栄養因子が、NGFファミリーに属する
ものである上記(4)記載の作用増強剤、(6)上記(1)
記載の化合物またはその医薬として許容される塩を含有
してなる骨疾患用医薬、および、(7)上記(1)記載の
化合物またはその医薬として許容される塩を含有してな
る神経性疾患用医薬である。 【0010】本発明に用いられる一般式(I)で表され
る縮合チオフェン誘導体は、前述のBMPまたはNGFの作用
増強活性を有する物質とは構造的に全く異なるものであ
る。一般式(I)で表される縮合チオフェン誘導体とし
て、例えば、メイブリッジ(Maybridge)社(住所:Tre
villett, Tintagel, North Cornwall, PL34 0HW, 英
国)から頒布されている同社の製品カタログ(第241
巻、1991年10月出版)に記載され、同社から入手可能な
公知化合物(II)〔4,5-ジヒドロ-8-(メチルチオ)イ
ソキサゾロ(5,4-d)ベンゾ(c)チオフェン-6-カルボキ
サミド、4,5-dihydro-8-(methylthio)isoxazolo[5,4-d]
benzo[c]thiophene-6-carboxamide(構造式下記)〕が
挙げられる。 【化3】 【0011】上記式中、R1で表される「低級アルキル
基」としては、炭素数1〜6の、好ましくは炭素数1〜
4の飽和脂肪族炭化水素など(例、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチルなどのC1-4アルキル基
など)が例示され、とりわけ、メチル基がより好ましく
挙げられる。R2で表される「低級アルキル基」として
は、R1で表される低級アルキル基として例示したもの
と同様のものが挙げられる。R2としては、水素がより
好ましく挙げられる。R3で表される「エステル化また
はアミド化されていてもよいカルボキシル基」の「エス
テル化されていてもよいカルボキシル基」としては、例
えば、一般式−COOR4〔R4はC1-6アルキル、C2-6
アルケニルまたはC6-10アラルキルなどを示す〕で表さ
れる基が挙げられる。例えば、カルボキシル基と炭素数
1〜6のアルキル基の結合したものとしては、C1-6
ルコキシカルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシ
カルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボ
ニル、sec.-ブトキシカルボニル、tert.-ブトキシカル
ボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカ
ルボニルなど)などが、カルボキシル基と炭素数2〜6
のアルケニル基の結合したものとしては、C2-6アルケ
ニルオキシカルボニルなど(例、アリル(allyl)オキシ
カルボニル、クロチルオキシカルボニル、2-ペンテニル
オキシカルボニル、3-ヘキセニルオキシカルボニルな
ど)が、カルボキシル基と炭素数6〜10のアラルキル
基の結合したものとしては、C6-10アラルキルオキシカ
ルボニルなど(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネ
チルオキシカルボニルなど)が挙げられる。R3で表さ
れる「エステル化またはアミド化されていてもよいカル
ボキシル基」の「アミド化されていてもよいカルボキシ
ル基」としては、例えば、カルバモイル、メチルアミノ
カルボニル、エチルアミノカルボニル、ジメチルアミノ
カルボニル、N-メチル-エチルアミノカルボニル、ピル
ブアミノカルボニル、ピペリジノカルボニル、1−ピロ
ロリジニルカルボニル、ベンジルアミノカルボニルなど
が挙げられ、とりわけ、カルバモイルがより好ましく挙
げられる。本発明に用いられる式(I)で表される縮合
チオフェン化合物は、前述のメイブリッジ(Maybridg
e)社の製品カタログ記載の公知化合物、例えば、エチ
ル-4-メトキシイミノ-3-メチルチオ-4,5,6,7-テ
トラヒドロベンゾ〔C〕チオフェン-1-カルボキシレー
トなどを原料として、公知の化学反応、例えば加水分解
反応、エステル化反応、アミド化反応、オキシム化反
応、O−またはS−アルキル化反応、縮合反応などの反
応を必要に応じて適宜組み合わせて行うことにより、合
成することができる。 【0012】本発明で対象とする細胞分化誘導因子とし
ては、骨形成因子、神経栄養因子、腫瘍増殖因子(TGF)-
βまたはアクチビンなどのTGF-βスーパーファミリーに
属する因子、塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)または酸
性繊維芽細胞増殖因子(aFGF)などのFGFスーパーファミ
リーに属する因子、白血病抑制因子(leukemia inhibito
ry factor; LIF、またはcholinergic differentiation
factor; CDFと呼ぶこともある)またはシリアリー・ニ
ューロトロフィック・ファクター(cilialy neurotrophi
c factor; CNTF)などのニューロポイエテイック・サイ
トカイン・ファミリー(neuropoietic cytokine famil
y)に属する因子、インターロイキン-1(IL-1、以下同
様に略記する),IL-2,IL-3,IL-5,IL-6,IL-7,IL-9,IL-11,
腫瘍壊死因子-α(TNF-α),インターフェロン-γ(INF-
γ)など骨芽細胞や神経細胞のように特定の組織におい
て生体機能を維持する細胞が未分化な前駆体から分化す
る過程に特徴的な形質を誘導する因子が挙げられ、好ま
しくは骨形成因子または神経栄養因子が挙げられる。骨
形成因子としては、骨形成および軟骨形成を促進させる
蛋白質であるBMP-2,-4,-5,-6-,-7,-8,-9,-10,-11,-12な
どのBMPファミリー、とりわけBMP-2,-4,-6-,-7が挙げら
れる。BMPは上記に挙げた因子のそれぞれのホモ二量体
または可能なすべての組み合わせによるヘテロ二量体で
あってもよい。神経栄養因子としては、神経成長因子
(nerve growth factor:NGF)、脳由来神経栄養因子
(brain-derived neurotrophic factor:BDNF)および
ニューロトロフィン3(neurotrophin-3:NT-3)などが
挙げられ、好ましくはNGFファミリーが挙げられる。 【0013】本発明の一般式(I)で表される縮合チオ
フェン誘導体を含有してなる細胞分化誘導因子作用増強
剤は、単独でまたは細胞分化誘導因子作用を有する物
質、例えばBMPや神経栄養因子と併用して、骨折治癒促
進、骨再建促進、骨粗鬆症など種々の骨疾患の治療およ
び予防に、また、脳血管性痴呆、老年性痴呆症もしくは
アルツハイマー病などにおける神経退行性疾患、筋萎縮
性側索硬化症(ロウ・ゲーリッヒ病)または糖尿病性の
末梢神経障害(ニューロパシー)など種々の脳機能障害
もしくは神経性疾患の治療および予防に用いることがで
きる。さらに、BMPや神経栄養因子などが、前述の生体
内で果たす役割以外に、これらの作用を増強することに
よって病態が改善される疾患にも、本発明の細胞分化誘
導因子作用増強剤は、治療薬および予防薬として用いる
ことが期待できる。本発明の細胞分化誘導因子作用増強
剤は、ヒトはもちろん、その他の哺乳動物(例、マウ
ス、ラット、ウサギ、犬、猫、牛、豚など)の上記疾患
に適用することもできる。本発明の細胞分化誘導因子作
用増強剤をヒトに投与する場合、投与方法は、経口的、
非経口的いずれのルートによってもよい。経口投与する
場合の剤形としては、固体または液体の剤形、具体的に
は錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、顆
粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、
シロップ剤、乳剤または懸濁剤などが挙げられる。かか
る製剤は、自体公知の方法によって製造され、製剤分野
において通常用いられる担体もしくは賦形剤を含有せし
めることができる。かかる担体もしくは賦形剤として
は、例えば、錠剤用の担体、賦形剤としては乳糖、でん
ぷん、蔗糖およびステアリン酸マグネシウムなどが挙げ
られる。非経口投与のための組成物としては、例えば注
射剤、座剤などが挙げられ、注射剤は皮下注射剤、皮内
注射剤、筋肉注射剤などの剤形を包含する。かかる注射
剤は自体公知の方法、即ち、一般式(I)で表される縮
合チオフェン誘導体を通常注射剤に用いられる無菌の水
性液または油性液に溶解、懸濁または乳化することによ
って水溶液として調製される。注射用の水性液としては
生理食塩水、等張液などが挙げられ、必要により適当な
懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、非イオン性界面活性剤などと併用してもよい。油性
液としては、ゴマ油、大豆油などが挙げられ、溶解補助
剤としては安息香酸ベンジル、ベンジルアルコールなど
を併用してもよい。調製された注射液は通常適当なアン
プルに充填される。本発明の細胞分化誘導因子作用増強
剤を上記疾患の治療または予防に用いる場合、成人一日
あたりの投与量は、経口投与の場合0.1-500mg、好まし
くは1-50mgであると推定される。一般式(I)で表され
る縮合チオフェン誘導体は低毒性物質である。 【0014】本発明の細胞分化誘導因子作用増強剤は、
骨形成促進活性が強いため、骨修復や骨移植の際の骨形
成促進薬として骨再建用の担体に混合することもでき
る。例えば、一般式(I)の化合物を金属、セラミッ
ク、あるいは高分子を材料とする人工骨などに付着また
は含有させて用いることができる。人工骨は、それが骨
欠損部に移植された際に生体組織において本発明の細胞
分化誘導因子作用増強剤が放出されうるように表面を多
孔性にすることが好ましい。一般式(I)の化合物は、
適当な分散剤、結合剤、希釈剤など(例えば、コラーゲ
ン、生理食塩水、クエン酸溶液、酢酸溶液、ハイドロオ
キシアパタイト、フィブリンまたはこれらの混合液な
ど)に分散させ、これを人工骨に塗布または含浸し、乾
燥させることによって付着または含有させることができ
る。このような人工骨は骨欠損部に移植され、欠損部に
強固に固定される。人工骨の固定化剤は、有効成分であ
る一般式(I)で表される縮合チオフェン誘導体を、医
薬として使用する際生理的に許容される分散媒、結合
剤、希釈剤、骨再生に有効な他の成分(例えばカルシウ
ム)などと混合して調製することができる。人工骨固定
剤は、これを人工骨に付着または含有させることなく、
宿主の骨欠損部に移植される人工骨とその骨欠損部との
間隙に充填するように用いることもできる。なお、ここ
で述べた非経口の組成物は、BMPファミリーなど骨形成
を促進させる蛋白質を付着または含有させて用いること
もできる。 【0015】 【実施例】以下に実験例および実施例を示し、本発明の
細胞分化誘導因子作用増強剤の作用効果および実施態様
を具体的に説明するが、これらは単なる例であって、本
発明をなんら限定するものではない。 【0016】実験例1 マウス骨芽細胞株におけるアル
カリ性ホスファターゼ(ALP)産生誘導 マウス由来骨芽細胞株MC3T3-E1を10%ウシ胎仔血清(FC
S:fetal calf serum)含有α-最小必須培地(MEM:min
imun essential medium)中で96穴プレートに播種し(8
000/well)、2日後BMP-4/7ヘテロ二量体(特願平6-111
255号に記載)を3ng/ml含むまたは含まない培地で〔表
1〕に示す濃度に希釈した検体を一面に生育(コンフル
エント)した細胞に加えて72時間培養を続けた。プレー
トを生理食塩水で一回洗浄した後、基質溶液を加えて室
温で15分間インキュベートした。0.05Nの水酸化ナトリ
ウムを加えて反応を停止させ、405nmの吸光度を測定し
た。その結果、〔表1〕に示すとおり、化合物(II)
は、BMP活性即ちBMPによるALPの産生誘導を増強するこ
とが、またBMPの有無にかかわらず単独でも優れたALP産
生誘導活性を有していることが証明された。 【0017】 【表1】【0018】実験例2 ラット副腎髄質由来細胞株にお
ける神経突起の伸長能 10%FCSを添加したダルベッコ(Dulbecco)MEM中に懸濁
したPC12細胞(ラット副腎髄質褐色細胞種;2000/wel
l)を〔図1〕中に示す各種濃度のNGFおよび化合物(I
I)を含有する検体と混合し、96穴プレートに播種した
後、3日間培養した。培養液を除き、市販キット〔ディ
フクイックR、国際試薬(株)、神戸市〕を用いてヘマ
トキシリン/エオシン染色を行った。顕微鏡観察によっ
て神経突起の伸長を評価した結果を〔図1〕に示す。NG
F 10ng/ml存在下に化合物(II)を1μMまたは10μMを添
加することにより、試料細胞の神経突起の著しい伸長が
観察された。即ち、NGF 10ng/ml存在下での1μMまたは1
0μMの化合物(II)添加は、NGF単独での100ng/ml処理
による効果と同等以上の効果を示し、化合物(II)の神
経成長因子作用増強活性が認められた。 【0019】実施例1 下記に示す(1)〜(6)の成分を混合して剤型形成機で1錠
当たり化合物(II)を5mgを含有する直径6.5mmの素剤を
約1,000錠作製できる。これを下記に示す(7)〜(9)の成
分で被覆し、直径6.6mmフィルムコーティング錠が得ら
れる。 (1)化合物(II) 5g (2)乳糖 82.5g (3)ヒドロキシプロピルセルロース 2.8g (4)ステアリン酸マグネシウム 0.4g (5)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 2.994g (6)トウモロコシデンプン 19.3g (7)マクロゴール6000 0.6g (8)酸化チタン 0.4g (9)二三酸化鉄 0.006g 【0020】実施例2 下記に示す(1)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)および(8)の
成分を精製水に懸濁あるいは溶解し、下記の(2)の核粒
にコーティングし素細粒を作製できる。この素細粒上に
下記に示す(9)〜(11)の成分をコーティングしコーティ
ング細粒を作り、下記の(12)の成分と混合して化合物
(II)の細粒1%、約500gを作製し得る。これを500mgず
つ分包する。 (1)化合物(II) 5g (2)乳糖・結晶セルロース(粒) 330g (3)D-マンニトール 29g (4)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 20g (5)タルク 25g (6)ヒドロキシプロピルセルロース 50g (7)アスパルテーム 3g (8)グリチルリチン酸二カリウム 3g (9)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 30g (10)酸化チタン 3.5g (11)黄色三二酸化鉄 0.5g (12)軽質無水ケイ酸 1g 【0021】 【発明の効果】本発明の一般式(I)で表される縮合チ
オフェン誘導体を含有してなる細胞分化誘導因子作用増
強剤は、例えば、強いBMP作用増強活性および骨形成促
進活性を有し、骨組織に作用して骨量と骨強度を増加さ
せる。従って、本剤は骨粗鬆症、骨折治癒促進または骨
再建促進など種々の骨疾患の治療および予防に有用であ
る。また、本剤は神経栄養因子の作用増強活性を有し、
アルツハイマー型痴呆症および一般の老人性痴呆症、運
動ニューロン障害(筋萎縮性側索硬化症など)、糖尿病
性の末梢神経障害など種々の神経性疾患の治療および予
防に有用である。 【0022】
【図面の簡単な説明】 【図1】ラット副腎髄質由来細胞株における神経突起の
伸長能を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/42 ADS A61K 31/42 ADS C07D 498/04 101 C07D 498/04 101

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 は低級アルキル基を、R2 は水素または低
    級アルキル基、R3 はエステル化またはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基を示す〕で表される縮合チオ
    フェン誘導体を含有してなる細胞分化誘導因子作用増強
    剤。
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