JPH08246105A - 耐食性および溶接性に優れるフェライト系ステンレス鋼 - Google Patents
耐食性および溶接性に優れるフェライト系ステンレス鋼Info
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Abstract
テンレス鋼を安価に得る技術を確立すること。 【構成】 C:0.05wt%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:
2.0 wt%以下、Cr:11〜30wt%、Ti:0.1 〜1.0 wt%、
Nb:0.2 超〜0.7 wt%、Al:0.005 〜0.5 wt%、N:0.
05wt%以下、P:0.05wt%以下、O:0.005 wt%以下お
よびS:0.001 超〜0.03wt%を含み、またはさらに0.00
03〜0.05wt%のMgを含み、残部Feおよび不可避的不純物
からなる耐食性および溶接性に優れるフェライト系ステ
ンレス鋼。
Description
優れるフェライト系ステンレス鋼に関するものである。
オーステナイト系ステンレス鋼に比べると耐食性や耐銹
性に劣るという欠点がある。この欠点を克服するため
に、従来、フェライト系ステンレス鋼中にTiやNbなどを
複合添加して固溶C, 固溶Nを低減させることにより、
耐銹性を向上させる方法(特公昭62−3224号公報) 、あ
るいは、フェライト系ステンレス鋼中のP, Sを特殊な
精錬法により低減させ耐銹性を向上させる方法( 特公平
4−65141 号公報) などが提案されているが、これらに
は以下に述べるような欠点があった。まず、Ti, Nbを複
合添加する特公昭62−3224号公報に開示の従来技術にお
いては、耐銹性を悪化させるAlを0.01wt%以下に制限し
ているため、脱酸不足となって清浄度が悪化する。そし
て、場合によっては耐孔食性に悪影響を及ぼす危険性も
あった。一方、不純物元素を制御する特公平4−65141
号公報に開示の技術は、CaC2+CaF2系フラックスを溶鋼
中へ吹き込むという特殊な精錬法を行わなければなら
ず、これはコストアップを招くだけでなく、有毒ガスで
あるホスフィンを発生し、作業者の人体への悪影響が懸
念される。
テンレス鋼は、上述したように種々の問題点を抱えてお
り、用途の一層の拡大を図るには、こうした問題点の解
決が必要であった。そこで、本発明の目的は、従来技術
の考え方をより一層発展させることで、耐食性および溶
接性に優れるフェライト系ステンレス鋼を安価に得る技
術を確立することにある。
決のために、まず、耐食性に及ぼす種々の元素の影響に
ついて調査し、以下に述べるような知見を得た。 Al脱酸されたフェライト系ステンレス鋼は、TiとNb
を複合添加すると耐食性が向上する。とくにこの傾向は
Nb:0.2 超wt%の条件のときに顕著である。 フェライト系ステンレス鋼は、Sが少ないほど耐食
性が向上する。しかし、S:0.001 wt%未満では溶接時
の溶け込み性が著しく悪化する。 フェライト系ステンレス鋼は、Mgを0.0003wt%以上
添加すると、このMgがSと結合して安定な化合物MgSを
形成してSを無害化し、耐食性を向上させる。
たものであって、このような考え方の下に構成されるフ
ェライト系ステンレス鋼では、耐食性と溶接性との両方
の特性を向上させることができる。すなわち、本発明
は、 C:0.05wt%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:2.0 wt
%以下、Cr:11〜30wt%、Ti:0.1 〜1.0 wt%、Nb:0.
2 超〜0.7 wt%、Mg:0.0003〜0.05wt%、Al:0.005 〜
0.5 wt%、N:0.05wt%以下、P:0.05wt%以下、O:
0.005 wt%以下およびS:0.001 超〜0.03wt%を含み、
残部Feおよび不可避的不純物からなる耐食性および溶接
性に優れるフェライト系ステンレス鋼、 C:0.05wt%以下、Si:1.5 wt%以下、Mn:2.0 wt
%以下、Cr:11〜30wt%、Ti:0.1 〜1.0 wt%、Nb:0.
2 超〜0.7 wt%、Mg:0.0003〜0.05wt%、Al:0.005 〜
0.5 wt%、N:0.05wt%以下、P:0.05wt%以下、O:
0.005 wt%以下およびS:0.001 超〜0.03wt%を含み、
さらに、Cu, NiおよびMoのうちの1種または2種以上を
それぞれ 3.0wt%を上限として含有し、残部Feおよび不
可避的不純物からなる耐食性および溶接性に優れるフェ
ライト系ステンレス鋼である。なお、上記またはに
記載の鋼は、酸化物系介在物と硫化物系介在物の和より
なる介在物に関しての清浄度が0.01〜0.04%であること
が好ましい。
鋼の成分組成が上記のように限定される理由につき具体
的に説明する。 C:0.05wt%以下、 Cは、フェライト系ステンレス鋼にあっては、固溶限が
小さく、主としてCr炭化物として析出し、粒界腐食を引
き起こすため、0.05wt%以下に制限する。好ましくは、
0.01wt%以下にするのがよい。
性を高めるため、好ましくは0.1 wt%以上含有させる。
ただし、このSiをあまり多量に添加すると、靱性を低下
させ加工性を阻害するため、1.5 wt%以下とした。好ま
しくは 0.5wt%以下にするのがよい。
1 wt%以上を添加するが、過度に添加すると耐酸化性を
損なうことから、上限を2.0 wt%とした。
成分であり、11wt%以上は必要である。しかし、30wt%
を超えるとその効果が飽和する上、加工性および靱性の
低下を招くので、11〜30wt%の範囲に限定する。好まし
くは13〜25wt%の範囲がよい。
(C,N)およびNb(C,N)の析出物をつくり、結晶
粒を微細化するとともに母相中の固溶CおよびNを低減
して靱性および強度を高めるという共通した作用を発揮
する成分である。しかしながら、Ti:0.1 wt%未満では
靱性および強度の改善効果が顕れず、一方 1.0wt%を超
えると、金属間化合物が多量に析出して靱性を損なうと
共に加工性を損なうことから、Tiは 0.1〜1.0 wt%とす
る。また、Nbについても、同様の理由から 0.2超〜0.7
wt%の範囲とするが、特に加工性を損なうことから、Nb
の上限は 0.7wt%とし、これらを複合添加する。なお、
Ti, Nbの好ましい範囲は、Ti:0.1 〜0.4 wt%、Nb:0.
2 超〜0.6 wt%である。
耐食性に悪影響を及ぼすSを無害化する。 Mg + S = MgS …(1) 特にこのような作用は、0.0003wt%以上の添加によって
生じ、一方、0.05wt%よりも多くなると靱性の低下を招
くので、Mgは0.0003〜0.05wt%の範囲、好ましくは0.00
04〜0.02wt%を添加する。
て靱性および強度を高めるだけでなく、脱酸剤としても
重要である。しかし、含有量が0.005 wt%未満では、効
果が得られず、一方0.5 wt%をこえると、製品のリジン
グ性を劣化させることから、0.005 〜0.5 wt%の範囲と
した。好ましい範囲は0.01〜0.2 wt%である。
向上させる成分である。特にN含有量が0.05wt%を超え
ると、靱性を著しく損なうことから、0.05wt%以下に抑
制する。好ましくは0.02wt%以下がよい。 P:0.05wt%以下 Pは、熱間加工性の点から少ないことが望ましく、0.05
wt%以下、好ましくは0.04wt%以下に抑制する。
度、靱性および溶接性を損なうことから、0.005 wt%を
上限とした。 S:0.001 超〜0.03wt% Sは、熱間加工性および耐食性の点から少ない方が望ま
しが、少なすぎると溶接時の溶け込み性を著しく損なう
ことから、0.001 超wt%以上は必要である。したがって
Sは、0.001 超〜0.03wt%の範囲、好ましくは 0.001超
〜0.02wt%、より好ましくは0.0015〜0.02wt%、さらに
好ましい範囲は 0.002〜0.02wt%である。
ほかに、耐食性や加工性の向上のために、Cu,Niおよび
Moのいずれか少なくとも1種以上を各特性の強化元素と
して、それぞれ 3.0wt%を上限として添加してもよい。
また、同様の目的で、WやSn, Co, Vなどを 3.0wt%を
上限として添加することも可能である。
レス鋼は、酸化物系介在物および硫化物系介在物の和よ
りなる介在物に関しての清浄度が0.01〜0.04%を示すも
のである。この理由は、上記の清浄度を0.01%よりも下
げるためには、特殊精錬法(CaC2+CaF2系フラックス吹
込みなど) を行わなければならず、これはコストアップ
を招くだけでなく、有毒ガスであるホスフィンを発生
し、作業者の人体への悪影響も懸念され、好ましい方法
とは言えない。一方、清浄度が0.04%以上では、耐食性
を損なうので好ましくない。従って、本発明鋼では、特
殊な精錬法を行う必要がなくかつ耐食性の向上を図るた
めに、上記介在物清浄度を0.01〜0.04%に維持する。
鋳造して鋼片としたのち、この鋼片を熱間圧延, 冷間圧
延ならびに必要な焼鈍を含む常法に従う処理によって、
厚さ 0.6mmの製品板とした。そして、得られた製品板に
ついて溶接性試験を行った。この試験において、耐食性
試験は、ディップアンドドライテストによった。この試
験による結果は、H2O 4200ml, NaCl≧ 210g、 NaCl2・
2 H2O 210g、 Na2SO4 2g、 Na2SO31g、Na2S2O3
0.4g、 pH9.3 の水溶液中に試料を2秒間浸漬後、100
秒間乾燥する操作を 100回繰返した後の試料全面積に
対する発銹面積百分率をxとしたときの3(2−log
x)をレイティングナンバーとして示したものである。
また、溶接性試験は、溶接速度 300 mm/min , 電流45
A,TIG溶接したものについてのX線試験結果から、
溶け込み不良発生率(20回のうちの不良発生回数の%)
で示したものである。
を複合添加することなく、しかもNbが0.2 wt%未満で
は、レイティングナンバーで表される耐食性が悪い。一
方、Mgを0.01wt%添加した例では耐食性が一層向上して
いるのがわかる。また、図1に示すとおり、Sが0.001
wt%以上で、溶接時の溶け込み不良欠陥発生率が著しく
減少することがわかる。
らびに溶接性に優れたフェライト系ステンレス鋼を提供
することができ、しかもそれを安価に製造することがで
きる。
すS%との関係を示すグラフ。
Claims (4)
- 【請求項1】C:0.05wt%以下、 Si:1.5 wt%以
下、 Mn:2.0 wt%以下、 Cr:11〜30wt%、 Ti:0.1 〜1.0 wt%、 Nb:0.2 超〜0.7 wt%、 Mg:0.0003〜0.05wt%、 Al:0.005 〜0.5 wt%、 N:0.05wt%以下、 P:0.05wt%以下、 O:0.005 wt%以下およびS:0.001 超〜0.03wt%を含
み、残部Feおよび不可避的不純物からなる耐食性および
溶接性に優れるフェライト系ステンレス鋼。 - 【請求項2】C:0.05wt%以下、 Si:1.5 wt%以
下、 Mn:2.0 wt%以下、 Cr:11〜30wt%、 Ti:0.1 〜1.0 wt%、 Nb:0.2 超〜0.7 wt%、 Mg:0.0003〜0.05wt%、 Al:0.005 〜0.5 wt%、 N:0.05wt%以下、 P:0.05wt%以下、 O:0.005 wt%以下およびS:0.001 超〜0.03wt%を含
み、さらにCu, NiおよびMoのうちの1種または2種以上
をそれぞれ 3.0wt%を上限として含有し、 残部Feおよび不可避的不純物からなる耐食性および溶接
性に優れるフェライト系ステンレス鋼。 - 【請求項3】請求項1に記載の鋼において、酸化物系介
在物と硫化物系介在物の和よりなる介在物に関しての清
浄度が0.01〜0.04%である耐食性および溶接性に優れる
フェライト系ステンレス鋼。 - 【請求項4】請求項2に記載の鋼において、酸化物系介
在物と硫化物系介在物の和よりなる介在物に関しての清
浄度が0.01〜0.04%である耐食性および溶接性に優れる
フェライト系ステンレス鋼。
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|---|---|---|---|
| JP04864095A JP3439866B2 (ja) | 1995-03-08 | 1995-03-08 | 耐食性および溶接性に優れるフェライト系ステンレス鋼 |
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