JPH08253308A - 炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法 - Google Patents

炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法

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JPH08253308A
JPH08253308A JP7080673A JP8067395A JPH08253308A JP H08253308 A JPH08253308 A JP H08253308A JP 7080673 A JP7080673 A JP 7080673A JP 8067395 A JP8067395 A JP 8067395A JP H08253308 A JPH08253308 A JP H08253308A
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manganese
carbide
iron
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ore
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JP7080673A
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Takeshi Hiromoto
健 廣本
Takeshi Saeki
毅 佐伯
Yasunari Fuchi
保成 渕
Kazue Fujitani
和恵 藤谷
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Nippon Denko Co Ltd
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Nippon Denko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高炭素フエロマンガンは製鋼工程において不
可欠のMn添加物であるが、高単価の電力を使用する我
が国のフエロマンガンの製造は国際競争力を失いつつあ
るので、高炭素フエロマンガンに代るべき炭化マンガン
および炭化鉄混合物を極めて少ない電力原単位で製造す
るを目的とする。 【構成】 1mm以下の微粉マンガン鉱石を流動床炉内
に装入し、炉内温度を250〜520℃に保持しつつ炭
化水素と水素との混合ガスを吹込み、流動層中に炭化マ
ンガン、炭化鉄および脈石の混合物を生成せしめ、炉内
より取出した後脈石を重液選鉱法もしくは溶融分離法に
て分離して成品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化マンガンおよび炭
化鉄混合物の製造方法に係り、特に高炭素フエロマンガ
ンと同様に製鋼用マンガン添加剤および脱酸剤として利
用することのできる、炭化マンガンおよび炭化鉄混合物
の製造方法に関するものである。鉄においては既に、高
炉を使用せずに鋼を製造するための原料として、原料鉱
石中の酸化鉄を流動床炉内で炭化し、炭化鉄を製造する
方法が知られている(特公昭60−53084)。しか
しながら、マンガンにおいては反応条件が確立されてい
ないため、これまで直接炭化マンガンを製造することは
行われてなく、その製造技術も確立されていなかった。
一般に製鋼過程において、鋼の脱酸もしくは性質改善の
ため、鉄以外の成分元素添加を目的として用いられる各
種の鉄合金を合金鉄と呼んでいる。合金鉄は鋼だけでな
く、鋳鉄あるいは非鉄合金にも特殊な性質を付与するた
めに用いられる。鋼にマンガンを添加する目的で使用さ
れる合金鉄の一つとして高炭素フエロマンガンがある。
日本工業規格(JIS G2301)に規定されている
高炭素フエロマンガンの化学組成および、実際の高炭素
フエロマンガンの化学組成を表1に示す。
【表1】
【表2】 注)FMnH1の炭素理論化学当量は、表1のFMnH1のマンガンおよ び鉄の含有率の分析例を用い、それぞれが炭化マンガン(Mn3C)、 炭化鉄(Fe3C)として存在すると仮定して計算した数値である。 表1に示された化学成分から見ると、高炭素フエロマン
ガンの実態は、マンガン−鉄−炭素の合金であることが
わかる。また表2に示す如く炭化マンガン(Mn3C)
および炭化鉄(Fe3C)の炭素理論化学当量と、実際
の高炭素フエロマンガン中のマンガンおよび鉄の含有率
から求めた炭素の理論化学当量を比較して見ると、高炭
素フエロマンガンとは、炭化マンガンと炭化鉄の合金で
あるということができる。ここで、表1の炭素実測値が
表2の炭素の理論化学当量よりも多いのは、高炭素フエ
ロマンガン中の炭化マンガンおよび炭化鉄が、Mn3
とFe3Cを主成分とするも、炭素含有量のより大きな
炭化物のMn73、Fe73を一部含む混合物の合金に
なっているためである。
【0002】
【従来の技術】従来、混合物としての炭化マンガンおよ
び炭化鉄は、工業ベースでは製造されておらず、一般に
製造されているのは合金としてのマンガン−鉄−炭素合
金であり、通常高炭素フエロマンガンと呼ばれているも
のである。これは、原料マンガン鉱石中のマンガン酸化
物および鉄酸化物を炭素により還元したもので、炉内で
は次に挙げたいくつかの式に表わされる反応により、主
として炭化マンガンと炭化鉄を生成し、一部が金属マン
ガンと金属鉄にまで還元され、それらが合金を生成して
いるものと考えられている。 3MnO+4C→Mn3C+3CO…(1) MnO+C →Mn+CO …(2) 3FeO+4C→Fe3C+3CO…(3) FeO+CO →Fe+CO2 …(4) FeO+C →Fe+CO …(5) 現在、高炭素フエロマンガンの製造方法としては、電気
炉法、高炉法および回転炉+電気炉による方法の3つの
方法が広く知られている。
【0003】電気炉法は古くから広く行なわれている方
法であり、電気炉内に投入したマンガン鉱石、鉄鉱石、
鉱滓形成物および還元剤であるコークス等の原料を電気
によるジュール熱で加熱し溶融還元させ、生成した高炭
素フエロマンガンを液体の状態で鉱滓と分離し、炉から
出湯する方法である。この方法で高炭素フエロマンガン
は、その融点である1,245℃以上の温度で、一酸化
マンガンと炭素の直接還元により生成される。生成した
高炭素フエロマンガンの溶湯は、副生成物である鉱滓よ
り比重が大きいため炉の底部に集るので、ある程度高炭
素フエロマンガンメタルの溶湯が溜った時点で、炉の下
部に穴を開けて溶湯を出湯する。この方法では、上記の
如く炉から出湯した高炭素フエロマンガンは既に鉱滓と
溶融分離されているので、メタル回収のための更なる工
程を必要としないことが特徴である。しかしながら、還
元反応開始温度までの昇温、原料溶解のための熱源、及
び反応が吸熱であることから反応の進行に伴う熱不足に
対する熱量付加等のため、高炭素フエロマンガンを1t
製造するために2,000kWh以上の電力を必要とす
る。諸外国に比べ電力費の高い日本では、製造コストに
占める電力費が高くなるため、電力費の安価な外国製品
に対する競争力が弱まっている。また粉状の原料鉱石を
電気炉に使用した場合、溶解の不均一性、炉内発生ガス
の通気性の阻害、電力消費量およびダスト発生量の増大
を招き、生産性低下の原因となるので粉鉱のみによる高
炭素フエロマンガンの電気炉による生産は極めて困難で
ある。そのため原料鉱石には、高価な塊状鉱石を使用す
ることが多い。粉状鉱石は塊状鉱石より安価であるが、
電気炉で使用する場合にはペレット化または焼結鉱化等
の塊状化が必要になるため、塊状化の費用がかかり、安
価な粉状鉱石を使用するメリットを十分に生かすことが
できない。
【0004】高炉法は、高炉にマンガン鉱石、コーク
ス、鉱滓形成物を装入し、基本的には電気炉と同様、マ
ンガン鉱石を溶融還元するものである。すなわち、加熱
した空気を吹き込みながら原料を還元反応が進行する温
度領域まで加熱すると同時に、還元剤であるコークスも
発熱に寄与させる方法である。この方法では、加熱空気
中の酸素によってコークスが燃焼、発熱することによ
り、電気炉法と比較すると消費電力が遥かに少なくて済
むため、電力費が製品コストに占める割合はそれだけ少
ない。しかしながら、高炉および付帯設備の建設に要す
る設備投資額は、電気炉の設備投資額に比べてかなり高
額となり、小規模な生産では設備投資額の回収が難しい
ことから、日本では高炉法による高炭素フエロマンガン
の製造はわずかに一社のみである。また、高額な設備投
資は製造原価を引上げるため、高炉法で製造した高炭素
フエロマンガンの価格が電気炉法で製造したものに比
べ、格段に安くなることはない。
【0005】電気炉法の欠点を補うために、原料の予備
処理として回転炉で原料マンガン鉱石中のマンガンおよ
び鉄の大部分を還元した後、コークス等と一緒に電気炉
へ投入し、回転炉内で還元されなかった残りの一酸化マ
ンガンを還元すると同時に、生成した高炭素フエロマン
ガンを加熱溶融してメタルと鉱滓を分離する方法もあ
る。この方法では、回転炉での還元反応に余分の熱源が
必要であるが、一般には電力以外の熱源、例へば石炭、
重油、リサイクルガス等が使用されており、総合的に見
て電気炉のみで高炭素フエロマンガンを製造する方法に
比べて消費電力を低減することができる。しかしなが
ら、上記の如く残りの一酸化マンガンの還元(炭化)反
応のための熱量付加および電気炉内での高炭素フエロマ
ンガンルメタルの溶解潜熱は、電力により与えることに
なるため、電気炉法の問題点を基本的に解決したとは言
えない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上に、現在工業ベー
スで生産されている高炭素フエロマンガンの製造方法に
ついて説明したが、いずれの方法も反応時に生成系が高
温度の液体であるため相当量の潜熱および顕熱を与える
必要がある。これらの熱量を現在のように電力により供
給する場合、上記の如く諸外国に比べ電力コストの高い
我国において、将来的にも高炭素フエロマンガンの製造
が工業ベースで可能であるかどうかは、疑問視されてい
るのが実状である。本発明の目的は、高炭素フエロマン
ガンに代り製鋼用マンガン添加剤として使用するため
の、炭化マンガンおよび炭化鉄混合物を安価に提供でき
る効果的な製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、高炭素フエ
ロマンガンの製造方法の持つ欠点を除去するため、電気
炉および高炉を使用せず、具体的には、従来より遥かに
低温で直接炭化マンガンおよび炭化鉄混合物を製造する
第一工程と、その後重液選鉱または溶融分離法により鉱
石中の脈石等を分離する第二工程より成る製造方法であ
って、その要旨とするところは次の如くである。 (1)マンガン鉱石中のマンガンおよび鉄の炭化方法に
おいて、前記マンガン鉱石を微粉砕した後炭素質を含有
する還元性ガスを作用させることを特徴とする炭化マン
ガンおよび炭化鉄混合物の製造方法。 (2)マンガン鉱石中のマンガンおよび鉄の炭化方法に
おいて、前記マンガン鉱石を1mm以下に微粉砕した後
流動床炉に装入する段階と、前記流動床炉内を250〜
520℃に保持しつつ炭化水素と水素との混合ガスを吹
込む段階と、前記流動床炉内に生成された炭化マンガン
および炭化鉄混合物から脈石を分離する段階と、を有し
て成ることを特徴とする炭化マンガンおよび炭化鉄混合
物の製造方法。 (3)前記脈石の分離は比重4.0〜4.5の重液によ
る重液選鉱法によることを特徴とする上記(2)に記載
の炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法。 (4)前記脈石の分離は前記流動床炉内生成物全部を取
出した後溶融分離することを特徴とする上記(2)に記
載の炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法。
【0008】上記要旨の如く、本発明者らは研究の結
果、炭化マンガンおよび炭化鉄混合物を、比較的温度の
低い領域での固体−気体反応により製造する方法を見い
だした。すなわち、基本的には原料マンガン鉱石を微粉
砕した後炭素質を含有した還元性ガスにより直接炭化
し、炭化物を得る方法である。本発明によれば、溶融潜
熱は必要なく、また反応を開始させるための顕熱も従来
に比べて、遥かに低いレベルにすることができる。本発
明の詳細を実施例に基いて説明する。先ず、使用するマ
ンガン鉱石について説明する。マンガンは鉄の次に最も
多く存在している重金属である。鉱脈により二酸化マン
ガンを主として含有するものや、三酸化二マンガンを含
有するもの、炭酸マンガンを含有するものなどが知られ
ている。本発明においては、原料マンガン鉱石に、主と
して二酸化マンガンを含むものを使用することが望まし
い。これは以下の理由による。マンガン酸化物は、いく
つかの組成が知られているが、マンガンに対する酸素の
割合が少ない、つまり低級酸化物になるに従って、表3
に示したように炭化反応の開始温度が高くなることが知
られている。ただし、ここでの炭化反応開始温度とは、
マンガン酸化物がメタン+水素ガスにより炭化を始める
温度と定義する。そこで本発明による炭化マンガンおよ
び炭化鉄混合物の製造方法では、従来の高炭素フエロマ
ンガン製造温度よりはるかに低温で炭化反応を進行させ
るために、原料マンガン鉱石として、低温で炭化が進行
する二酸化マンガンを主成分とするものを使用すること
が好ましい。二酸化マンガンであれば、炭化反応温度が
表3より明らかなとおり、従来の電気炉法より1,00
0℃近く低くなるため、顕熱を従来より大幅に低減する
ことが可能である。
【表3】
【0009】上記の如く、二酸化マンガンより成るマン
ガン鉱石を1mm以下に微粉砕した後、流動床炉に装入
する。これは、本発明による炭化マンガンおよび炭化鉄
混合物の製造は、固体−気体反応であるから反応面積を
できるだけ大きくし、かつ炭化反応を促進する意味にお
いて、粉鉱石を使用するか、塊鉱石ならば微粉砕し、か
つ反応中は固体−気体が十分に接触することが必須要件
である。そのために、本発明では流動床炉を用いること
とし、かつ使用マンガン鉱石の粒度を1mm以下と限定
した。先ず、微粉砕したマンガン鉱石を流動床炉に装入
した後、炉内反応を促進させるために炉内を250〜5
20℃に保持しつつ炭化水素と水素との混合ガスを吹込
む。流動床炉の温度を250〜520℃の保持すること
に限定したのは次の理由による。すなわち、本発明にお
いては、原料マンガン鉱石中の二酸化マンガンは、次の
(6)、(7)式に示された反応により炭化マンガンと
なる。 7MnO2+3CH4+8H2→Mn73+14H2O…(6) 3MnO2+CH4+4H2→Mn3C+6H2O ………(7) (6)、(7)式の反応開始温度はそれぞれ127℃、
227℃である。従って流動床炉の温度の下限は(7)
式の反応開始温度227℃よりも高いことが必須要件で
あるので、少くとも250℃以上とした。また上限を5
20℃以上としたのは炉内温度を520℃を越して上昇
させると、表3より明らかなとおり、二酸化マンガンが
熱分解を起し三酸化二マンガンになる可能性が大きくな
り、527℃以上にすると二酸化マンガンのほぼ全量が
熱分解により三酸化二マンガンになる。三酸化二マンガ
ンは理論的には表3にあるように1,000℃を越えな
いと炭化物にならず、実際には940℃以上で四酸化三
マンガンへ熱分解を起してしまい炭化物にはならない。
従って、二酸化マンガンが熱分解を起さないようにし製
品中の炭化マンガンの歩留りを低下させないようにする
ため、炉内温度は250〜520℃、好ましくは250
〜500℃に制御する必要がある。
【0010】炉内で使用する炭素源としては、炭化水素
+水素ガスを用いる。これは天然ガスを改質したもので
あり、電力よりも安価なエネルギー源である。炭化水素
としては、メタンガスを用いることが反応上好ましい。
また反応中、炭化物の生成を促進するために、メタンガ
スと同時に水素ガスを用いる。この場合水素ガスはメタ
ンガスに対し3〜5倍のモル比になるように調整する。
次に本発明における反応と高炭素フエロマンガン製造時
の反応と比較すると次の如く大きな差異がある。すなわ
ち、本発明においては、原料マンガン鉱石中の二酸化マ
ンガンは、上記の如く(6)、(7)式に示された反応
により炭化マンガンとなり、しかも反応開始温度はそれ
ぞれ127℃、227℃の如き低温である。 7MnO2+3CH4+8H2→Mn73+14H2O…(6) 3MnO2+CH4+4H2→Mn3C+6H2O ………(7) 一方、高炭素フエロマンガンの場合は、反応温度が1,
245℃以上と高温であるため、原料鉱石中の高級酸化
物であったマンガンも(1)式に示した如く、還元され
て一酸化マンガンとなっており、最終的には一酸化マン
ガンと炭素との反応により炭化マンガンが生成される。 3MnO+4C→Mn3C+3CO…………………(1) 以上が従来の高炭素フエロマンガンと本発明の炭化マン
ガンの反応において基本的に異なる点である。また、高
炭素フエロマンガンにおいてはMn3Cが主成分となる
が、本発明によれば、Mn73を主成分とするMn3
との混合物となる。しかしながら、本発明による炭化マ
ンガンも、高炭素フエロマンガンと同様に製鋼用マンガ
ン添加剤および脱酸剤として利用することについては全
く問題のないものである。
【0011】本発明による炭化マンガンの収率は、鉱石
中の全マンガンに対して100%にはならないが、これ
は二酸化マンガン以外の低級酸化物となっているマンガ
ンが炭化されずに酸化物のまま残留するためである。ま
た、マンガン鉱石に含有されている鉄酸化物は、本発明
において実施される反応温度では、反応系の温度が低い
ため炭化反応を起すものと起さないものがある。鉄酸化
物のうち、四酸化三鉄(Fe34)は、メタンとの炭化
反応開始温度が低いので、下記の(8)式に示した反応
により完全に炭化し炭化鉄(Fe3C)を生成する。と
ころが三酸化二鉄(Fe23)は、炭化反応開始温度が
本発明において規定した温度範囲の上限に近いため、一
部は(9)式に示した炭化反応を起すものの、完全には
炭化されず酸化物のまま残るものもある。また、一酸化
鉄(FeO)は炭化反応開始温度が本発明で規定した温
度範囲より高いため、炭化されずに酸化物のまま残留す
る。 Fe34+CH4+2H2→Fe3C+4H2O………(8) 2Fe23+2CH4+5H2→Fe3C+9H2O…(9) また、一般に現存するマンガン鉱石中に含まれる脈石は
本発明で規定している温度では炭化反応を起し難いた
め、酸化物のままで炭化マンガンおよび炭化鉄混合物中
に混在する。そのため所定の反応終了後、炭化マンガン
および炭化鉄並びに脈石の混合物から、脈石や未反応の
低級マンガン酸化物および未反応の酸化鉄を除去する必
要がある。除去方法は重液選鉱法および従来の高炭素フ
エロマンガンの製造と同じ溶融分離法のどちらの方法で
も可能である。重液選鉱とは、生成炭化物と主として酸
化物である脈石類には比重差異があるので、両比重の中
間比重を有する重液を作り、比重の大きなものが沈み小
さなものが浮くようにして分離する方法で、低コストで
生成炭化物と脈石を分離することができる。
【0012】表4には炭化マンガン、炭化鉄およびマン
ガン酸化物、鉄酸化物、脈石等の比重を示したが、これ
より明らかな如く、本発明において生成する炭化マンガ
ンの比重は6.89、炭化鉄の比重は7.66であるの
に対し、多少残留する未反応のマンガン酸化物の比重は
4.8〜5.2、未反応鉄酸化物の比重は5.1〜5.
9、また二酸化珪素、酸化アルミニウム等脈石の比重は
4.0以下であるので、重液の比重を4.0〜4.5に
調整することで炭化マンガンおよび炭化鉄から二酸化珪
素、酸化アルミニウム等を主成分とする夾雑物を除去す
ることが可能である。従って電力コスト削減の観点から
見ると、炭化マンガンと炭化鉄の混合物からの脈石の除
去は溶融分離法によるより重液選鉱法で行うことが望ま
しい。
【表4】
【0013】
【実施例】本発明者らが行った図1に示す如き装置によ
る基礎実験について説明する。表5に示した化学成分を
有するマンガン鉱石を0.5mm以下に微粉砕した後、
その700gを反応筒2の下部に設けた目皿4上に装入し
た。目皿4には0.5mmφの多数の穴を設け下方より
吹込まれるメタンガス+水素ガスの混合ガス8が上昇し
て目皿上に装入した微粉マンガン鉱石10を順次浮遊流
動中に反応させるようにした。更に反応筒2の外側には
石綿等の耐火物を介して温度調整可能の加熱装置12を
設け、本実験中は一定温度350℃に保持した。
【表5】 反応筒2の内径は5cm、高さは約30cmであった
が、上部は図示の如く排気管14を介して水封装置16
に導き、流動マンガン鉱石10が外界に排出されない程
度のガス吹込量と圧力に調整したバッチ試験方法を採っ
た。なお、混合ガスの上昇吹込み流を均一とし、かつ、
微粉マンガン鉱石の逆流防止のため実験装置としては、
目皿4の下方に金網を介して4〜5mmφの浜砂もしく
は幾重にも屈曲させた細い金網等の整流用詰め物層6を
設けた方がよい。本試験において、マンガン鉱石10と
反応せしめる炭素源および還元剤としてのメタンガス+
水素ガスの混合ガスは、容量比にてメタンガス1に対
し、水素ガス4となるように調整し、適正な流動層18
を保持する吹込み流量は、それぞれCH4:1.4L,
N/min、H2:5.5L,N/minであった。
(L:リットル)
【0014】かくの如くして48時間をかけて反応筒2
内を流動反応させて取出した炭化マンガンおよび炭化鉄
並びに脈石混合物は重液選鉱を行い、脈石を分離した。
本バッチ試験によって得られた炭化マンガンおよび炭化
鉄混合物の純分品位はそれぞれ次の如くであった。 (Mn73+Mn3C):92.1% (Fe73+Fe3C): 6.4% 上記化学組成は、先に表1に示した高炭素フエロマンガ
ンのJIS規格と大きく異なっている。しかし、本実施
例により得られた炭化マンガンおよび炭化鉄混合物に
は、炭化マンガンが全体の92.1%を占めている。炭
化マンガン(Mn3C)の理論マンガン当量は、93.
2%であり、従って生成した炭化マンガンおよび炭化鉄
混合物のマンガン純分は86%となる。これは従来の高
炭素フエロマンガン中のマンガン純分75%前後に比べ
て多いので、代替品として製鋼原料に利用する場合、か
えって優れたものであるといえる。しかしながら、本発
明により得られる炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の品
位は、後記の如く、原料マンガン鉱石の品位に依存する
ので、上記純分成分値は参考値であり、本発明による炭
化マンガンおよび炭化鉄混合物の純分品位を規定するも
のではない。なお、本実施例は、基礎実験であるためバ
ッチ式としたが、本格生産の工業化装置は連続式である
べきは勿論である。
【0015】
【発明の効果】本発明による炭化マンガンおよび炭化鉄
混合物はマンガン鉱石を0.5mm以下に微粉砕する
か、もしくは特に0.5mm以下の粉鉱はそのまま流動
床炉に装入し、250〜520℃の比較的低温度に保持
しつつ炭化水素と水素との混合ガスを吹込む比較的簡単
な方法により製造できるので、次のような効果を挙げる
ことができた。 (イ)従来の高炭素フエロマンガンと同様に何らの遜色
なく製鋼に使用することができる。 (ロ)原料マンガン鉱石は従来の高炭素フエロマンガン
製造に不向きな0.5mm以下の粉鉱をそのまま使用でき
る。 (ハ)本発明は従来の高炭素フエロマンガンに比し、反
応顕熱が低く、更に潜熱が必要ないので、固体−気体反
応にて多少反応速度が遅いものの、極めて少い電力原単
位で製造が可能であり、コスト上は輸入高炭素フエロマ
ンガンに対し十分の競争力を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基礎実験に用いたバッチ方式による炭
化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法を示す装置の
模式断面図である。
【符号の説明】
2 反応筒 4 目皿もしくは金網 6 吹込みガス整流用詰め物層 7 金網 8 (メタンガス+水素ガス)の混合ガス 10 微粉マンガン鉱石 12 加熱装置 14 排気管 16 水封装置 18 流動層 20 流量計 22 温度計 24 マノメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤谷 和恵 東京都中央区銀座2丁目11番8号 日本電 工株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンガン鉱石中のマンガンおよび鉄の炭
    化方法において、前記マンガン鉱石を微粉砕した後炭素
    質を含有する還元性ガスを作用させることを特徴とする
    炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 マンガン鉱石中のマンガンおよび鉄の炭
    化方法において、前記マンガン鉱石を1mm以下に微粉
    砕した後流動床炉に装入する段階と、前記流動床炉内を
    250〜520℃に保持しつつ炭化水素と水素との混合
    ガスを吹込む段階と、前記流動床炉内に生成された炭化
    マンガンおよび炭化鉄混合物から脈石を分離する段階
    と、を有して成ることを特徴とする炭化マンガンおよび
    炭化鉄混合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記脈石の分離は比重4.0〜4.5の
    重液による重液選鉱法によることを特徴とする請求項2
    に記載の炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記脈石の分離は前記流動床炉内生成物
    全部を取出した後溶融分離することを特徴とする請求項
    2に記載の炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方
    法。
JP7080673A 1995-03-13 1995-03-13 炭化マンガンおよび炭化鉄混合物の製造方法 Pending JPH08253308A (ja)

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