JPH08255337A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその製造方法

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JPH08255337A
JPH08255337A JP8472895A JP8472895A JPH08255337A JP H08255337 A JPH08255337 A JP H08255337A JP 8472895 A JP8472895 A JP 8472895A JP 8472895 A JP8472895 A JP 8472895A JP H08255337 A JPH08255337 A JP H08255337A
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JP8472895A
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Shigeto Goto
成人 後藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、1)高温から低温にいたる幅
広い環境条件下においても長時間にわたり耐久性に優
れ、2)広範囲の温度条件において、エラーの発生しな
い、3)再生出力が高く、4)オーバーライト特性の良
好な、磁気記録媒体およびその製造方法を提供すること
にある。 【構成】本発明は、支持体上に非磁性層および磁性層が
この順に形成されてなり、非磁性層に結晶子サイズが1
0〜100nmのモース硬度5以上の非磁性粉末Aと数
平均粒径が5nm以上異なる2種類以上の導電性粉末が
含有されていることを特徴とする磁気記録媒体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体及びその製
造方法に関し、さらに詳しくは、例えばフロッピーディ
スクやスチルビデオフロッピー用磁気記録ディスクとし
て好適に用いられる磁気記録媒体及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来技術】近年W−VHSやハイビジョン用テープと
して薄層メタル重層媒体を用いた磁気記録媒体の開発が
さかんになってきた。
【0003】特開平6−267059号においては、テ
ープの走光性、電磁変換特性向上のために下層の非磁性
層に2種類以上の非磁性粉末を含有させる技術が開示さ
れている。しかしながらフロッピーディスクやスチルビ
デオフロッピーディスクの高容量化に対応するために
は、従来より格段の高密度化とともに耐久性(特にサイ
クルサーモ時)やエラーレートの向上が必要となってき
ており、その問題の解決のためには前記の技術では不十
分であった。また特開平2−35625号には平均粒径
の異なる2種以上のカーボンブラックを用いる技術が開
示されている。しかしながらこの場合の実施例は単層構
成であり、下層を表面比抵抗を下げるために機能分離す
ることができなかった。そのため良好な表面比抵抗を満
足させるためには磁性層に比較的多量のカーボンブラッ
クを用いる必要があるが、そうすると磁性層を高密度化
することができず高いレベルの電磁変換特性を達成する
ことはできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は 1)高温から低温にいたる幅広い環境条件下においても
長時間にわたり耐久性に優れ、 2)広範囲の温度条件において、エラーの発生しない、 3)再生出力が高く、 4)オーバーライト特性の良好な、磁気記録媒体および
その製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
発明1:支持体上に非磁性層および磁性層がこの順に形
成されてなり、非磁性層に結晶子サイズが10〜100
nmのモース硬度5以上の非磁性粉末Aと数平均粒径が
5nm以上異なる2種類以上の導電性粉末が含有されて
いることを特徴とする磁気記録媒体。
【0006】発明2:支持体上に非磁性層および磁性層
がこの順に形成されてなり、非磁性層にDBP値で表さ
れた吸油量が10ml/100g以上異なる2種類以上
の導電性微粉末が含有されていることを特徴とする磁気
記録媒体。
【0007】発明3:非磁性層が湿潤状態にあるうちに
磁性層が形成されてなることを特徴とする磁気記録媒体
の製造方法。
【0008】発明4:前記非磁性層に数平均粒径が10
〜35nmおよび40〜500nmである少なくとも2
種類の導電性微粉末を含むことを特徴とする請求項1に
記載の磁気記録媒体。
【0009】発明5:前記非磁性層にDBP(ジブチル
フタレート)値で表された吸油量が20〜100ml/
100gおよび110〜500ml/100gである少
なくとも2種類以上の導電性微粉末を含むことを特徴と
する請求項1記載の磁気記録媒体。
【0010】発明6:前記非磁性層中および/または磁
性層中にα−アルミナおよび/または酸化クロムが含有
されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の
磁気記録媒体。
【0011】発明7:前記磁性層中に数平均粒径40〜
500nmである導電性微粉末を含むことを特徴とする
請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
【0012】発明8:前記磁性層中にDBP値で表され
た吸油量が110〜500ml/100gである導電性
微粉末を含むことを特徴とする請求項1または2に記載
の磁気記録媒体。
【0013】
【発明の作用及び具体的構成】従来の重層媒体において
は媒体の表面比抵抗を下げるため、あるいは下層の塗料
のチキソトロピーを調整して重層塗布に適した良好なレ
オロジー特性を得るため下層にカーボンブラックを始め
とする導電性粉末が用いられてきた。本発明の課題であ
る高い再生出力と良好なオーバーライト特性を得るため
には薄膜重層塗布を行う必要があるが、上層の表面性は
実質的に下層の表面性が強く反映されるため、下層の設
計が重要となる。下層の非磁性粉末の分散性をあげて表
面性を良好にするには下層に用いられる導電性微粉末を
微粒子化したり吸油量の小さいものを用いることが考え
られる。一方、本発明の別の課題であるサイクルサーモ
時の耐久性やエラーレートを向上させるためには下層の
非磁性層の塗膜物性や潤滑特性にも併せて配慮が必要で
あった。本発明者は上記の考えのもとに下層の非磁性層
に使用されるフィラーの結晶子サイズや数平均粒径、モ
ース硬度、吸油量、複数のフィラーの組み合わせ等を種
々検討した結果、以下の点が明らかになった。 1.下層に含ませるカーボンブラック等の導電性粉末が
一種類だけでは下層の分散性や導電性等の要求を高いレ
ベルで両立させることは困難で複数の数平均粒径または
吸油量の異なる導電性粉末を併用する必要があること。 2.下層に含有されるフィラーがカーボンブラック等の
導電性粉末だけでは、上、下層の塗料のレオロジー特性
のマッチングが悪く、重層塗布時に表面粗れが発生する
こと。また塗膜物性も弱いため耐久性が悪いこと。従っ
て下層に導電性粉末に加えてさらに非磁性粉末Aを添加
して塗料のレオロジー特性や塗膜物性を改良する必要の
あること。 3.上記した非磁性粉末Aの結晶子サイズおよびモース
硬度は特定の条件をみたす必要があること。
【0014】そして具体的には以下の構成により本発明
の課題が解決することを見いだした。以下、本発明を詳
述する。 (層構成)本発明の磁気記録媒体は、基本的に、非磁性
支持体上に、非磁性層と磁性層とを形成してなる。な
お、非磁性支持体上の上記磁性層が設けられていない面
(裏面)には、磁気記録媒体の走行性、耐久性の向上、
帯電防止および転写防止などを目的として、バックコー
ト層を設けたり、筆記層や印字記録層を設けたり、偽造
防止層を設けることが好ましく、また非磁性層と非磁性
支持体との間には、下引き層を設けることもできる。ま
た、最上層の磁性層上に、必要に応じて、オーバーコー
ト層を設けることもできる。
【0015】(非磁性支持体)前記非磁性支持体を形成
する材料としては、たとえばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン−2、6−ナフタレート等のポリエス
テル類、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セルロ
ーストリアセテート、セルロースダイアセテート等のセ
ルロース誘導体、ポリアミド、ポリカーボネート等のプ
ラスチックなどを挙げることができる。
【0016】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0017】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜1
00μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクや
カード状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の
場合はレコーダー等に応じて適宜に選択される。
【0018】尚、この非磁性支持体は単独構造のもので
あっても多層構造のものであってもよい。また、この非
磁性支持体は、たとえばコロナ放電処理等の表面処理を
施されたものであってもよい。なお又、非磁性支持体上
の上記磁性層が設けられていない面(表面)には、磁気
記録媒体の走行性の向上、帯電防止および転写防止など
を目的として、バックコート層を設けたり、筆記用層や
印字記録層を設けるのが好ましい。
【0019】(磁性層)この発明においては、磁性層
は、基本的には磁性粉をバインダー樹脂中に分散せしめ
てなる。この磁性層には、公知の磁性粉末を用いること
ができるが、特に強磁性金属粉末や六方晶系磁性粉を含
有することが好ましい。また、磁性層の膜厚は通常0.
05〜1.0μmであり、好ましくは0.05〜0.5
μmであり、さらに好ましくは0.1〜0.4μmであ
る。
【0020】六方晶系の磁性粉としては、たとえば、六
方晶系フェライトを挙げることができる。このような六
方晶系フェライトは、バリウムフェライト、ストロンチ
ウムフェライト等からなり、鉄元素の一部が他の元素
(たとえば、Ti、Co、Zn、In、Mn、Ge、H
b等)で置換されていても良い。このフェライト磁性体
については、IEEE Trans,on MAG−1
8 16(1982)に詳しく述べられている。
【0021】この発明において、特に好ましい六方晶系
の磁性粉としては、バリウムフェライト(以下Ba−フ
ェライトと記す)磁性粉を挙げることができる。この発
明で用いることのできる好ましいBa−フェライト磁性
粉は、Ba−フェライト粉の、Feの一部が少なくとも
CoおよびZnで置換された平均粒径(六方晶系フェラ
イトの板面の対角線の高さ)400〜900Å、板状比
(六方晶系フェライトの板面の対角線の長さを板厚で除
した値)2.0〜10.0、より好ましくは2.0〜
6.0、保磁力(Hc)450〜1500 OeのBa
−フェライトである。
【0022】Ba−フェライト粉は、FeをCoで一部
置換することにより、保磁力が適正な値に制御されてお
り、さらにZnで一部置換することにより、Co置換の
みでは得られない高い飽和磁化を実現し、高い再生出力
を有する電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を得ること
ができる。また、さらにFeの一部をNbで置換するこ
とにより、より高い再生出力を有する電磁変換特性に優
れた磁気記録媒体を得ることができる。また、この発明
に用いられるBa−フェライトは、さらにFeの一部が
Ti、In、Mn、Cu、Ge、Sn等の遷移金属で置
換されていても差支えない。
【0023】なお、この発明に使用するBa−フェライ
トは次の一般式で表される。 BaOn((Fe1−m) [ただし、m>0.36(ただし、Co+Zn=0.0
8〜0.3、Co/Zn=0.5〜10)であり、nは
5.4〜11.0であり、好ましくは5.4〜6.0で
あり、Mは置換金属を表し、平均価数が3となる2種以
上の元素の組合せになる磁性粒子が好ましい。] この発明において、Ba−フェライトの平均粒径、板状
比、保磁力が前記好ましい範囲内にあると好ましい理由
は、次の通りである。すなわち、平均粒径0.04μm
未満の場合は、磁気記録媒体としたときの再生出力が不
十分となり、逆に0.1μmを超えると、磁気記録媒体
としたときの表面平滑性が著しく悪化し、ノイズレベル
が高くなりすぎることがあり、また、板状比が2.0未
満では、磁気記録媒体としたときに高密度記録に適した
垂直配向率が得られず、逆に板状比が6.0を越えると
磁気記録媒体としたときの表面平滑性が著しく悪化し、
ノイズレベルが高くなりすぎ、さらに、保磁力が350
Oe未満の場合には、記録信号の保持が困難になり、
2000 Oeを越えると、ヘッド限界が飽和減少を起
こし記録が困難になることがあるからである。
【0024】この発明に用いられる六方晶系の磁性粉
は、磁気特性である飽和磁化量(σs)が通常、50e
mu/g以上であることが望ましい。この飽和磁化量が
50emu/g未満であると、電磁変換特性が劣化する
ことがある。
【0025】この発明に用いられるBa−フェライトの
好ましい一具体例としては、Co−置換Baフェライト
を挙げることができる。
【0026】さらに本発明においては、記録の高密度化
に応じて、BET法による比表面積が30m/g以上
のBa−フェライト磁性粉を用いることが望ましい。
【0027】この発明に用いられる六方晶系の磁性粉を
製造する方法としては、たとえば目的とするBa−フェ
ライトを形成するのに必要な各元素の酸化物、炭酸化物
を、たとえばホウ酸のようなガラス形成物質とともに溶
融し、得られた融液を急冷してガラスを形成し、次いで
このガラスを所定温度で熱処理して目的とするBa−フ
ェライトの結晶粉を析出させ、最後にガラス成分を熱処
理によって除去するという方法のガラス結晶化法の他、
共沈−焼成法、水熱合成法、フラックス法、アルコキシ
ド法、プラズマジェット法等が適用可能である。
【0028】なお、この発明においては、強磁性金属粉
末と六方晶系の磁性粉とを混合して使用することもでき
る。この磁性層中の強磁性金属粉末および/または六方
晶系の磁性粉の含有量は通常、50〜99重量%であ
り、好ましくは60〜99重量%である。
【0029】磁気記録媒体としたときの再生出力を十分
とするには前記Ba−フェライトの平均粒径が300Å
以上であるのが好ましく、表面平滑性を向上させ、ノイ
ズレベルを低くするには900Å以下であるのが好まし
い。また板状比を2.0以上とすることで、磁気記録媒
体としたときの高密度記録に適した垂直配向率が得ら
れ、表面平滑性を向上させ、ノイズレベルを低くするた
めには、板状比が10.0以下であるのが好ましい。さ
らに記録信号の保持のためには保磁力が450Oe以上
が好ましく、ヘッドが飽和してしまうのを防ぐには15
00 Oe以下が好ましい。
【0030】磁性層に用いられる強磁性金属粉末として
は、Fe、Coをはじめ、Fe−Al系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Al−Ca系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al
系、Fe−Ni−Co系、Fe−Ni−Si−Al−M
n系、Fe−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Al−
Si系、Fe−Ni−Zn系、Fe−Ni−Mn系、F
e−Ni−Si系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−
Ni−P系、Ni−Co系、Fe、Ni、Co等を主成
分とするメタル磁性粉等の強磁性粉が挙げられる。中で
も、Fe系金属粉が電気的特性に優れる。
【0031】他方、耐蝕性および分散性の点から見る
と、Fe−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Ni−Si−Al−Zn系、Fe−Ni−Si−A
l−Mn系などのFe−Al系金属粉が好ましい。
【0032】特に、この発明の目的に好ましい強磁性金
属粉は、鉄を主成分とする金属磁性粉であり、Alまた
は、AlおよびCaを、Alについては重量比でFe:
Al=100:0.5〜100:20、Caについては
重量比でFe:Ca=100:0.1〜100:10の
範囲で含有するのが望ましい。
【0033】Fe:Alの比率をこのような範囲にする
ことで耐蝕性が著しく改良され、またFe:Caの比率
をこのような範囲にすることで電磁変換特性を向上さ
せ、ドロップアウトを減少させることができる。電磁変
換特性の向上やドロップアウトの減少がもたらされる理
由は明らかでないが、分散性が向上することによる保磁
力のアップや凝集物の減少等が理由として考えられる。
【0034】この発明に用いられる好適な強磁性金属粉
末は、透過型電子顕微鏡により観察されるその平均長軸
長が0.25μm未満、特に0.03〜0.22μm、
より好ましくは0.05〜0.17μmでかつX線粒径
(結晶子サイズ)が200Å未満、特に50〜180Å
であることが好ましい。又軸比(平均長軸長/平均短軸
長)が12以下、好ましくは10以下、さらに好ましく
は4〜9であるのが良い。強磁性金属粉末の平均長軸長
および結晶サイズ、軸比が前記範囲内にあるとさらに高
域特性、特に垂直記録成分の出力を高めることができ
る。
【0035】なお本発明で用いられる磁性粉、非磁性粉
の平均長軸長(針状粒子の場合)や数平均粒径(球状粒
子の場合)は、透過型電子顕微鏡写真により強磁性粉末
または非磁性粉末の500個の長軸長または直径(球状
粒子の場合)を測定した平均値である。また結晶子サイ
ズは、X線回折装置によりFeの(110)回折線の積
分幅を用いて、Si粉末を基準としたシェラー法で測定
した。求め方については、X線回折の手引き(理学電気
株式会社)に記載の方法により、二重線による拡がりの
補正については、77ページに記載のA:Jonesに
よる補正(積分幅)により求めた。また軸比は電子顕微
鏡写真で500個の粒子の平均長軸長と平均短軸長を計
測し、(平均長軸長/平均短軸長)として求めた。
【0036】また、この発明に用いられる強磁性金属粉
末は、その保磁力(Hc)が通常600〜5,000
Oeの範囲にあることが好ましい。この保磁力が600
Oe未満であると、電磁変換特性が劣化することがあ
り、また保磁力が5,000 Oeを超えると、通常の
ヘッドでは記録不能になることがあるので好ましくな
い。
【0037】また、上記強磁性粉末は、磁気特性である
飽和磁化量(σs)が通常、120emu/g以上であ
ることが好ましく、特に130〜170emu/gであ
ることが好ましい。さらにこの発明においては、記録の
高密度化に応じて、BET法による比表面積で30m
/g以上、特に45m/g以上の強磁性金属粉末が好
ましく用いられる。
【0038】比表面積ならびにその測定方法について
は、「粉体の測定」(J.M.Dallavelle,
Clyeorr Jr.共著、牟田その他訳:産業図書
社刊)に詳述されており、また「化学便覧」応用編P1
170〜1171(日本化学会編:丸善(株)昭和41
年4月30日発行)にも記載されている。比表面積の測
定は、たとえば粉末を105℃前後で13分間加熱処理
しながら脱気して粉末に吸着されているもの除去し、そ
の後、この粉末を測定装置に導入して窒素の初期圧力を
0.5kg/mに設定し、窒素により液体窒素温度
(−105℃)で10分間測定を行なう。測定装置は例
えばカウンターソープ(湯浅アイオニクス(株)製)を
使用する。
【0039】前記強磁性金属粉末は、その構成元素とし
てFe、Al、および希土類元素を含有することが好ま
しい。希土類元素としてはSmとNdとYとPrとLa
からなる群より選択される1種以上の希土類元素を含有
することが好ましい。
【0040】この発明における強磁性金属粉末は、その
全体組成におけるFe、Al及び、SmとNdとYとP
rとLaからなる群より選択される1種以上の希土類元
素の存在比率が、Fe原子100重量部に対して、Al
原子は1〜20重量部であり、(好ましくはSmとNd
とYとPrとLaとからなる群より選択される1種以上
の)希土類元素は1〜16重量部である。また、その表
面におけるFe、Al(好ましくはSmとNdとYとP
rとLaからなる群より選択される1種以上の)希土類
元素の存在比率が、Fe原子数100に対して、Al原
子数は70〜300であり、希土類元素の原子数は0.
5〜100であるのが好ましい。
【0041】また、より好ましくは、強磁性金属粉末
が、その構成元素として更にNa及びCaを含有し、該
強磁性金属粉末全体における元素の重量比が、Fe原子
100重量部に対して、Na原子は0.1重量部未満で
あり、Ca原子は0.1〜2重量部であり、Al原子は
2〜10重量部であり、希土類元素は1〜8重量部であ
り、かつ、該強磁性金属粉末の表面を形成する元素の平
均存在比率は、Fe原子数100に対して、Na原子数
は2〜30であり、Ca原子数は5〜30であり、Al
原子数は70〜200であり、希土類元素の原子数は
0.5〜30である。
【0042】更に好ましくは、強磁性金属粉末が、その
構成元素として更にCo、NiおよびSiの中の少なく
とも一種を含有し、強磁性金属粉末全体における元素の
重量比が、Fe原子100重量部に対して、Co原子が
2〜40重量部であり、Ni原子が2〜20重量部であ
り、Si原子が0.3〜5重量部であり、Na原子が
0.1重量部未満であり、Ca原子が0.1〜2重量部
であり、Al原子が1〜20重量部であり、希土類元素
の原子が1〜16重量部であり、かつ該強磁性金属粉末
の表面を形成する元素の平均存在比率が、Fe原子数1
00に対して、Co原子数が0.1未満であり、Ni原
子数が0.1未満であり、Si原子数が20〜130で
あり、Na原子数が2〜30であり、Ca原子数が5〜
30であり、Al原子数が70〜300であり、希土類
元素の原子数は0.5〜100である。
【0043】(非磁性層)この発明における下層の非磁
性層には結晶子サイズが10〜100nmでかつモース
硬度が5以上の非磁性粉末Aを使用する。非磁性粉末A
としては、この種磁気記録媒体に使用される公知の各種
の非磁性粉末から、適宜に選択して使用することが好ま
しい。非磁性粉末Aの結晶子サイズは好ましくは15〜
80nmであり、より好ましくは20〜60nmであ
る。この非磁性粉末Aとしては、例えば、酸化チタン、
窒化ホウ素、SnO2 、SiO2 、Cr23 、α−A
23 、α−Fe、α−FeOOH、SiC、
酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモンド、ザクロ
石、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化ホウ素、炭
化ケイ素等を挙げることができる。
【0044】これらの中でも好ましいのは、酸化チタ
ン、硫酸バリウム、α−Al23 、α−Fe
α−FeOOH、Cr等の無機粉末等であり、、
その中でもα−Fe、α−FeOOHが好まし
く、特に好ましいのはα−Feである。この発明
においては、粉末の形状が針状である非磁性粉末を好適
に使用することができる。前記針状の非磁性粉末を用い
ると、非磁性層の表面の平滑性を向上させることがで
き、その上に積層される磁性層からなる最上層における
表面の平滑性も向上させることができる。
【0045】なお、ここでいう非磁性層とは、完全に非
磁性である層(飽和磁束密度Bmが0)のほかに実質的
に非磁性である層(わずかに磁性をおびた層のことで、
Bmが0.01〜100ガウス)も含まれるものとす
る。特に下層のフィラーとして針状のα−Fe
用いる場合は、層のBmが通常0.01〜29ガウス程
度となるが、この場合も、本発明でいうところの非磁性
層とよぶこととする。
【0046】非磁性層の厚みとしては、通常0.2〜
2.5μmであり、好ましくは0.5〜2.0μmであ
る。前記厚みが2.5μm以下であると、重層後の上層
表面の表面粗さが上昇する、いわゆる重層面粗れが発生
しにくく、好ましい電磁変換特性が得られ、一方、0.
2μm以上であると、カレンダ時に高い平滑性を得るこ
とができ、電磁変換特性が良好となる。
【0047】非磁性粉末の形状、軸比をコントロールす
るには、出発物質となる原体の選択や、酸化還元条件の
選択、焼結防止剤の選択等、公知の方法を組み合わせる
ことで行うことができる。
【0048】本発明の下層に用いる前記針状の非磁性粉
末の長軸径、又は針状でない非磁性粉末の数平均粒径は
10nm以上、250nm以下であるのが好ましく、特
に好ましくは200nm以下である。
【0049】前記針状の非磁性粉末の短軸径としては、
通常10nm以上、100nm以下であり、好ましくは
80nm以下であり、特に好ましくは60nm以下であ
る。
【0050】前記針状の非磁性粉の軸比としては、通常
2〜20であり、好ましくは5〜15であり、特に好ま
しくは5〜10である。ここでいう軸比とは、短軸径に
対する長軸径の比(長軸径/短軸径)のことをいう。
【0051】前記非磁性粉末の比表面積としては、通常
10〜250m/gであり、好ましくは20〜150
/gであり、特に好ましくは30〜100m/g
である。
【0052】前記範囲の長軸径、短軸径、軸比及び比表
面積を有する非磁性粉末を使用すると、非磁性層の表面
性を良好にすることができると共に、磁性層である最上
層の表面性も良好な状態にすることができる点で好まし
い。
【0053】本発明において、前記非性粉末が、Si化
合物及び/又はAl化合物により表面処理されているこ
とが好ましい。かかる表面処理のなされた非磁性粉末を
用いると磁性層である最上層の表面状態を良好にするこ
とができる。前記Si及び/又はAlの含有量として
は、前記非磁性粉末に対して、Siが0.1〜10重量
%、Alが0.1〜10重量%であるのが好ましく、よ
り好ましくはSiが0.1〜5重量%、Alが0.1〜
5重量%であり、特にSiが0.1〜2重量%、Alが
0.1〜2重量%であるのがよい。又、非磁性粉末の場
合は、Si、Alの重量比がSi<Alであるのがよ
い。表面処理に関しては特開平2−83219号に記載
された方法により行うことができる。
【0054】前記非磁性粉末の下層中における含有量と
しては、下層を構成する全成分の合計に対して、通常5
0〜99重量%であり、好ましくは60〜95重量%で
あり、特に好ましくは70〜95重量%である。非磁性
粉末の含有量が前記範囲内にあると、磁性層である最上
層及び下層の表面状態を良好にすることができる。
【0055】導電性微粉末 本発明に用いられる導電性微粉末としては、カーボンブ
ラック、Sb被着導電性酸化錫(SnO )、Sbお
よびSnを被着させた導電性二酸化チタン(TiO
)等があるがカーボンブラックが特に好ましく用い
られる。
【0056】磁性層に含有させる導電性微粉末としては
数平均粒径が40〜500nm、またはDBP値で表さ
れた吸油量が110〜500ml/100gの導電性微
粉末が好ましい。さらに好ましくは数平均粒径が50〜
350nm、またはDBP値で表された吸油量が140
〜400ml/100gである導電性微粉末を用いるの
がよい。磁性層に含まれる導電性微粉末の重量は磁性粉
に対して0.1〜5.0重量%であるのが好ましく、
0.2〜2.0重量%であるのがより好ましい。
【0057】非磁性層には数平均粒径が5nm以上異な
る2種類以上の導電性微粉末またはDBP値で表された
吸油量が10ml/100g以上異なる2種類以上の導
電性微粉末が含有される。ここで数平均粒径が10nm
以上、より好ましくは20nm以上異なる2種類以上の
導電性微粉末またはDBP値で表された吸油量が20m
l/100g以上、より好ましくは30ml/100g
以上異なる2種類以上の導電性微粉末が含有される。よ
り具体的には非磁性層に数平均粒径が10〜35nm及
び40〜500nm、より好ましくは10〜30nm及
び50〜400nmの導電性微粉末を含有する、または
非磁性層にDBP値で表された吸油量が20〜100m
l/100gおよび110〜500ml/100g、よ
り好ましくは30〜90ml/100gおよび140〜
400ml/100gの導電性微粉末を含有するのがよ
い。非磁性層に含まれる導電性微粉末の重量は合計で非
磁性粉全重量に対して5.0〜30重量%であるのが好
ましく、7.0〜20重量%であるのがより好ましい。
非磁性層に導電性微粉末B、C(数平均粒径の大きい粉
末をCとする)の2種類が含有される場合、B、Cの重
量比は99:1〜50:50、より好ましくは95:5
〜70:30である。
【0058】カーボンブラックの添加法は種々変更でき
る。例えば、カーボンブラックの微粒子、粗粒子を同時
に分散機に投入して混合してもよく、その一部のみを先
に投入し、分散がある程度進んだ時点で残量を投入する
方法をとってもよい。カーボンブラックの分散を特に重
視する場合には、カーボンブラックを磁性体或はフィラ
ーとバインダと共に三本ロールミル、バンバリミキサ等
によって混練し、この後に分散機で分散して塗料とする
こともできる。磁性層以外の層のように、導電性をより
重視するときは、できるだけ分散工程、調液工程の後半
でカーボンブラックを加えるようにすると、カーボンブ
ラックのストラクチャー構造が切断されにくい。
【0059】カーボンブラックを予めバインダと共に混
練しておいたいわゆる“カーボンマスターパッチ”を利
用してもよい。
【0060】ここで、上記のカーボンブラックの粒径は
電子顕微鏡により目視で直接測定する。すなわち、磁気
記録媒体、例えばテープを長手方向に厚さ約700Åに
切断し、得られた断面を透過型電子顕微鏡で観察する
(印加電圧200KV、倍率=60,000)。この場
合、カーボンブラックを1個ずつ粒子の直径を測定し、
N=100個の数平均粒径を「数平均粒径」とする。
【0061】また上記の「吸油量(DBP法)」につい
ては、顔料粉末100gにDBP(Dibutylph
thalate)を少しずつ加え、練り合わせながら顔
料の状態を観察し、ばらばらに分散した状態から一つの
塊をなす点を見出したときのDBPのml数をDBP吸
油量とする。
【0062】(バインダー)磁性層及び非磁性層を形成
するのに使用されるバインダーとしては、例えば、ポリ
ウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体等の塩
化ビニル系樹脂、フェノキシ系樹脂、繊維素系樹脂等が
代表的なものであり、これらの樹脂は−SO3 M、−O
SO3 M、−COOM、及び−PO(OM から
選ばれた少なくとも一種の極性基を有する繰り返し単位
を含むことが好ましい。ただし、上記極性基において、
Mは水素原子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属
を表わし、またM1 は水素原子、Na、K、Li等のア
ルカリ原子あるいはアルキル基を表す。
【0063】上記極性基は強磁性粉末の分散性を向上さ
せる作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モ
ル%、好ましくは0.5〜6.0モル%である。この含
有率が0.1モル%未満であると、強磁性粉末の分散性
が低下し、また含有率が8.0モル%を超えると、磁性
塗料がゲル化し易くなる。なお、前記各樹脂の重量平均
分子量は、15,000〜50,000の範囲が好まし
い。
【0064】結合剤(バインダー)の磁性層における含
有率は、強磁性粉末100重量部に対して通常、10〜
40重量部、好ましくは15〜30重量部である。結合
剤(バインダー)は一種単独に限らず、二種以上を組み
合わせて用いることができるが、この場合、ポリウレタ
ンおよび/またはポリエステルと塩化ビニル系樹脂との
比は、重量比で通常、90:10〜10:90であり、
好ましくは70:30〜30:70の範囲である。
【0065】この発明に結合剤として用いられる極性基
含有塩化ビニル系共重合体は、たとえば塩化ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体など、水酸基を有する共重合体
と下記の極性基および塩素原子を有する化合物との付加
反応により合成することができる。
【0066】Cl−CH2 CH2 SO3 M、Cl−CH
2 CH2 OSO3 M、Cl−CH2COOM、Cl−C
2 −P(=0)(OM12 これらの化合物からCl−CH2 CH2 SO3 Naを例
にとり、上記反応を説明すると、次のようになる。 −CH2 C(OH)H−+ClCH2 CH2 SO3 Na
→−CH2 C(OCH2 CH2 SO3 Na)H−。
【0067】また、極性基含有塩化ビニル系共重合体
は、極性基を含む繰り返し単位が導入される不飽和結合
を有する反応性モノマーを所定量オートクレーブ等の反
応容器に仕込み、一般的な重合開始剤、たとえばBPO
(ベンゾイルパーオキシド)、AIBN(アゾビスイソ
ブチロニトリル)等のラジカル重合開始剤、レドックス
重合開始剤、カチオン重合開始剤などを用いて重合反応
を行なうことにより、得ることができる。
【0068】スルホン酸又はその塩を導入するための反
応性モノマーの具体例としては、ビニルスルホン酸、ア
リルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、p−スチレン
スルホン酸等の不飽和炭化水素スルホン酸及びこれらの
塩を挙げることができる。
【0069】カルボン酸もしくはその塩を導入するとき
は、例えば(メタ)アクリル酸やマレイン酸等を用い、
リン酸もしくはその塩を導入するときは、例えば(メ
タ)アクリル酸−2−リン酸エステルを用いればよい。
【0070】塩化ビニル系共重合体にはエポキシ基が導
入されていることが好ましい。このようにすると、重合
体の熱安定性が向上するからである。
【0071】エポキシ基を導入する場合、エボキシ基を
有する繰り返し単位の共重合体中における含有率は、1
〜30モル%が好ましく、1〜20モル%がより好まし
い。エポキシ基を導入するためのモノマーとしては、た
とえばクリシジルアクリレートが好ましい。
【0072】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、特開昭57−44227号、同5
8−108052号、同59−8127号、同60−1
01161号、同60−235814号、同60−23
8306号、同60−238371号、同62−121
923号、同62−146432号、同62−1464
33号等の公報に記載があり、この発明においてもこれ
らを利用することができる。
【0073】次に、この発明に用いるポリエステルとポ
リウレタンの合成について述べる。一般に、ポリエステ
ルはポリオールと多塩基酸との反応により得られる。こ
の公知の方法を用いて、ポリオールと一部に極性基を有
する多塩基酸から、極性基を有するポリエステル(ポリ
オール)を合成することができる。
【0074】極性基を有する多塩基酸の例としては、5
−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル酸、4−
スルホイソフタル酸、3−スルホフタル酸、5−スルホ
イソフタル酸ジアルキル、2−スルホイソフタル酸ジア
ルキル、4−スルホイソフタル酸ジアルキル、3−スル
ホイソフタル酸ジアルキルおよびこれらのナトリウム
塩、カリウム塩を挙げることができる。
【0075】ポリオールの例としては、トリメチロール
プロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリス
リトール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1.3−ブタンジオール、1.4−ブタンジオー
ル、1.6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等を挙げることができ
る。なお、他の極性基を導入したポリエステルも公知の
方法で合成することができる。
【0076】次に、ポリウレタンに付いて述べる。これ
は、ポリオールとポリイソシアネートとの反応から得ら
れる。ポリオールとしては、一般にポリオールと多塩基
酸との反応によって得られるポリエステルポリオールが
使用されている。したがって、極性基を有するポリエス
テルポリオールを原料として用いれば、極性基を有する
ポリウレタンを合成することができる。
【0077】本発明においては芳香環を有するポリエス
テルポリオール及び/又は環状炭化水素残基含有ポリエ
ステルポリオールを用いて作られた芳香族ポリエステル
ポリウレタン又は環状炭化水素残基を含有するポリエス
テルポリウレタンを用いることが本発明の目的を達成す
る上で好ましい。
【0078】ポリイソシアネートの例としては、ジフェ
ニルメタン−4−4′−ジイソシアネート(MDI)、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)、1.5−ナフタレンジ
イソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート
(TODI)、リジンイソシアネートメチルエステル
(LDI)等が挙げられる。
【0079】また、極性基を有するポリウレタンの他の
合成方法として、水酸基を有するポリウレタンと極性基
および塩素原子を有する下記の化合物との付加反応も有
効である。 Cl−CH2 CH2 SO3 M、Cl−CH2 CH2 OS
2 M、Cl−CH2 COOM、Cl−CH2 −P(=
0)(OM12 なお、ポリウレタンへの極性基導入に関する技術として
は、特公昭58−41565号、特開昭57−9242
2号、同57−92423号、同59−8127号、同
59−5423号、同59−5424号、同62−12
1923号等の公報に記載があり、この発明においても
これらを利用することができる。
【0080】この発明においては、結合剤として下記の
樹脂を全結合剤の20重量%以下の使用量で併用するこ
とができる。その樹脂としては、重量平均分子量が1
0,000〜200,000である、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリ
ビニルブチラール、セルロース誘導体(ニトロセルロー
ス等)、スチレン−ブタジエン共重合体、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルム
アミド樹脂、各種の合成ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0081】(その他の成分)この発明では、磁性層お
よびその他の各層の耐久性を向上させるために、ポリイ
ソシアネートを含有させることが望ましい。
【0082】ポリイソシアネートとしては、たとえばト
リレンジイソシアネート(TDI)等と活性水素化合物
との付加体などの芳香族ポリイソシアネートと、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HMDI)等と活性水素化
合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネートがあ
る。ポリイソシアネートの重量平均分子量は、100〜
3,000の範囲にあることが望ましい。
【0083】本発明では、磁性層及びその他の各層に必
要に応じて分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤および
充填剤などの添加剤を含有させることができる。まず、
分散剤としては、例えば特開平4−214218号の段
落番号0093に記載のものなどを挙げることができ
る。これらの分散剤は、通常、強磁性粉に対して0.5
〜5重量%の範囲で用いられる。
【0084】次に、潤滑剤としては、脂肪酸および/ま
たは脂肪酸エステルを使用することができる。この場
合、脂肪酸の添加量は主として用いられる強磁性粉や非
磁性粉に対し0.2〜10重量%が好ましく、0.5〜
5重量%がより好ましい。添加量が0.2重量%未満で
あると、走行性が低下し易く、また10重量%を超える
と、脂肪酸が磁性層の表面にしみ出したり、出力低下が
生じ易くなる。
【0085】また、脂肪酸エステルの添加量も主として
用いられる強磁性粉や非磁性粉に対して0.2〜10重
量%が好ましく、0.5〜5重量%がより好ましい。そ
の添加量が0.2重量%未満であると、スチル耐久性が
劣化し易く、また10重量%を超えると、脂肪酸エステ
ルが磁性層の表面にしみ出したり、出力低下が生じ易く
なる。
【0086】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。脂肪酸
としては一塩基酸であっても二塩基酸であってもよく、
炭素数は6〜30が好ましく、12〜22の範囲がより
好ましい。
【0087】脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、リノレ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、ベヘン酸、マロン
酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1.12−ド
デカンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸などが挙げ
られる。
【0088】脂肪酸エステルの具体例としては、オレイ
ルオレート、イソセチルステアレート、ジオレイルマレ
ート、ブチルステアレート、ブチルパルミテート、ブチ
ルミリステート、オクチルミリステート、オクチルパル
ミテート、ペンチルステアレート、ペンチルパルミテー
ト、イソブチルオレエート、ステアリルステアレート、
ラウリルオレエート、オクチルオレエート、イソブチル
オレエート、エチルオレエート、イソトリデシルオレエ
ート、2−エチルヘキシルステアレート、2−エチルヘ
キシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソ
プロピルミリステート、ブチルラウレート、セチル−2
−エチルヘキサレート、ジオレイルアジペート、ジエチ
ルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソデシル
アジペート、オレイルステアレート、2−エチルヘキシ
ルミリステート、イソペンチルパルミテート、イソペン
チルステアレート、ジエチレングリコール−モノ−ブチ
ルエーテルパルミテート、ジエチレングリコール−モノ
−ブチルエーテルパルミテートなどが挙げられる。
【0089】本発明では非磁性層に不飽和脂肪酸と不飽
和アルコールからなる脂肪酸エステルまたはグリセリン
エステルが含有されることが好ましい。前記脂肪酸エス
テルとして特に好ましいものとしてはオレイルオレート
があり、グリセリンエステルとして特に好ましいものと
してはグリセリントリオレートがある。
【0090】このような不飽和脂肪酸と不飽和アルコー
ルとのエステルにおける不飽和脂肪酸成分としては、オ
レイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸など
が好適なものとして挙げられ、中でもオレイン酸が最も
好ましいものとして挙げられる。また、不飽和アルコー
ル成分としては、オレイルアルコールなどが挙げられ
る。これらの不飽和脂肪酸成分と不飽和アルコール成分
とのエステルの具体例としては、例えば、オレイン酸オ
レイル、エライジン酸オレイル、リノール酸オレいる、
リノレン酸オレイル等が挙げられる。
【0091】グリセリンエステルは次の一般式で表され
るのが好ましい。
【0092】
【化1】 (但し、R、R、Rのうち少なくとも1つは炭素
原子数6〜30の一塩基性脂肪酸残基であり、それ以外
は水素原子であってよく、またR、R、Rは互い
に同一であっても異なっていてもよい。より好ましく
は、R、R、Rの少なくとも1つの一塩基脂肪酸
残基の炭素原子数が10〜22である。)
【0093】このグリセリンエステルは具体的には次の
ものであってもよい。 (1)グリセリンとパルミチン酸(炭素原子数16)と
のエステル(ただし、エステルはモノエステル、ジエス
テル、トリエステルのいずれであってもよい(以下同
様)) (2)グリセリンとステアリン酸(炭素原子数18)と
のエステル (3)グリセリンとオレイン酸(炭素原子数18で1つ
の不飽和炭素−炭素2重結合を含む)とのエステル (4)グリセリンとリノール酸(炭素原子数18で2つ
の不飽和炭素−炭素2重結合を含む)とのエステル (5)オリーブ油(天然物であり、各種グリセリンエス
テルの混合物) (6)グリセリンとラウリン酸(炭素原子数10)との
エステル (7)グリセリンとミリスチン酸(炭素原子数14)と
のエステル (8)グリセリンとパルミチン酸(炭素原子数16)と
のエステル (9)グリセリンとイソステアリン酸(炭素原子数1
8)とのエステル (10)グリセリンとベヘン酸(炭素原子数22)との
エステル (11)2−エチルヘキサン酸トリグリセライド (12)ベヘニン酸モノグリセライド (13)オレイン酸ステアリン酸モノジグリセライド (14)ジアセチルカプリン酸グリセライド (15)ジアセチルヤシ脂肪酸グリセライド (16)アセチルステアリン酸グリセライド (17)ジアセチルカプリン酸グリセライド (18)ジアセチルヤシ脂肪酸グリセライド (19)カプリル酸モノジグリセライド (20)アセチルステアリン酸グリセライド (21)カプリル酸トリグリセライド (22)脂肪酸(C、C10)トリグリセライド 以上において、2種以上のグリセリンエステルを併用し
てもよい。
【0094】本発明においては、グリセリンエステルに
加えて、ソルビタン等の他の多価アルコールのエステル
も併用してもよい。
【0095】本発明では非磁性層にさらに潤滑剤として
C=OO(CHRCHRO)nR(Rは炭
素数が11〜22の直鎖または分岐の炭化水素基、
、RはHまたはCH 、1≦n≦10、Rは炭
素数が1〜22の飽和または不飽和の炭化水素基)が含
有されていることが好ましい。さらに脂肪酸エステルと
してROC=OR(Rは炭素数が1〜18の直鎖
または分岐炭化水素基、Rは炭素数が11〜22の直
鎖または分岐の炭化水素基)が含有されていることが好
ましい。このように数種類の異なる脂肪酸エステルおよ
びグリセリンエステルを非磁性層に含有させていること
で上層の磁性層へこれらの潤滑剤が適宜補給されてい
き、高温から低温に至る幅広い環境下で安定な潤滑作用
が発揮され、耐久性が格段に向上する。前記の非磁性層
には脂肪酸エステルおよびグリセリンエステルに加えさ
らに融点の異なる複数の脂肪酸が含有されていることが
耐久性を向上させる点でさらに好ましい。このような多
数の異なる潤滑剤を組み合わせたハイブリッドな潤滑剤
システムを用いることは従来に比べ格段の高密度化と高
耐久性、エラーレートの向上した高密度磁気ディスク媒
体の実現には重要な技術である。
【0096】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤として、例えばシリコーンオイル、グラファイ
ト、フッ化カーボン、二硫化モリブデン、二硫化タング
ステン、脂肪酸アミド、α−オレフィンオキサイドなど
も使用することができる。
【0097】次に、研磨剤の具体例としては、α−アル
ミナ、溶融アルミナ、酸化クロム、酸化チタン、α−酸
化鉄、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭
化モリブデン、炭化ホウ素、コランダム、酸化亜鉛、酸
化セリウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素などが挙げ
られる。研磨剤の数平均粒子径は0.05〜0.6μm
が好ましく、0.05〜0.3μmがより好ましい。本
発明においては非磁性層中および/または磁性層中にα
−アルミナおよび/または酸化クロムが含有されている
ことが好ましい。
【0098】次に、帯電防止剤としては、カーボンブラ
ック、グラファイト等の導電性粉末;第四級アミン等の
カチオン界面活性剤;スルホン酸、硫酸、リン酸、リン
酸エステル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活
性剤;アミノスルホン酸等の両性界面活性剤;サポニン
等の天然界面活性剤等を挙げることができる。上述した
帯電防止剤は、通常、結合剤に対して0.01〜40重
量%の範囲で添加される。
【0099】(磁気記録媒体の製造)この発明の磁気記
録媒体は上層の積層を、下層が湿潤状態にあるときに行
う所謂ウエット−オン−ウエット方式で塗設するのが好
ましい。このウエット−オン−ウエット方式は、公知の
重層構造型の磁気記録媒体の製造に使用される方法を適
宜に採用することができる。
【0100】本発明においては、Wet−on−wet
塗布法を用いることが好ましい以外は、その製造方法に
特に制限はなく、公知の重層構造型の磁気記録媒体の製
造に使用される方法に準じて製造することができる。た
とえば、一般的には強磁性粉、結合剤、分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤等を溶媒中で混練及び分散して
磁性塗料を調整した後、この磁性塗料を非磁性支持体の
表面に塗布する。
【0101】上記溶媒としては、たとえば特開4−21
4218号の段落番号0119に記載のもの等を用いる
ことができる。
【0102】磁性層やその他の層の形成成分の混練分散
にあたっては、各種の混練分散機を使用することができ
る。この混練分散機としては、たとえ特開4−2142
18号の段落番号0112に記載のものなどが挙げられ
る。上記混練分散機のうち、0.05〜0.5KW(磁
性粉1Kg当たり)の消費電力負荷を提供することので
きる混練分散機は、加圧ニーダー、オープンニーダー、
連続ニーダー、二本ロールミル、三本ロールミルであ
る。
【0103】非磁性支持体上に磁性層やその他の各層を
塗布するには、この発明の磁気記録媒体の製造に当たっ
ては、特に効果の点からウェット−オン−ウェット重層
塗布方式による同時重層塗布を行なうことが好ましい。
【0104】具体的には、図1に示すように、まず供給
ロール32から繰出したフィルム状支持体1に、エクス
トルージョン方式の押し出しコーター10、11によ
り、磁性層及びその他の層用の各塗料をウェット−オン
−ウェット方式で重層塗布した後、配向用磁石または垂
直配向用磁石33に通過し、乾燥器34に導入し、ここ
で上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。
次に、乾燥した各塗布層付きの支持体1をカレンダーロ
ール38の組合せからなるスーパーカレンダー装置37
に導き、ここでカレンダー処理した後に、巻き取りロー
ル39に巻き取る。このようにして得られた磁性フィル
ムを所望幅のテープ状に裁断して例えば8mmビデオカ
メラ用磁気記録テープを製造することができる。
【0105】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサーを通して押し出しコーター10、
11へと供給してもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性
ベースフィルムの搬送方向を示す。押し出しコーター1
0、11には夫々、液溜まり部13、14が設けられ、
各コーターからの塗料をウェット−オン−ウェット方式
で重ねる。即ち、下層磁性層用塗料の塗布直後(未乾燥
状態のとき)に上層塗料を重層塗布する。前記コーター
ヘッドは、図2に示した(ウ)のヘッドが本願発明にお
いては好ましい。
【0106】ウェット−オン−ウェット重層塗布方法
は、リバースロールと押し出しコーターとの組み合わ
せ、グラビアロールと押し出しコーターとの組み合わせ
なども使用することができる。さらにはエアドクターコ
ーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、スク
ィズコーター、含浸コーター、トランスファロールコー
ター、キスコーター、キャストコーター、スプレイコー
ター等を組み合わせることもできる。
【0107】このウェット−オン−ウェット方式による
重層塗布においては、下層が湿潤状態になったままで上
層を塗布するので、下層の表面(即ち、上層と境界面)
が滑らかになるとともに上層の表面性が良好になり、か
つ、上下層間の接触性も向上する。この結果、特に高密
度記録のために高出力、低ノイズの要求されるたとえば
磁気ディスクとしての要求性能を満たしたものとなりか
つ、高耐久性の性能が要求されることに対しても膜剥離
をなくし、膜強度が向上し、耐久性が十分となる。ま
た、ウェット−オン−ウェット重層塗布方式により、ド
ロップアウトも低減することができ、信頼性も向上す
る。
【0108】上記塗料に配合される溶媒あるいはこの塗
料の塗布時の希釈溶媒としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類:メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類:酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールセ
ノアセテート等のエステル類:グリコールジメチルエー
テル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類:ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素:メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のものが使
用できる。これらの各種の溶媒は単独で使用することも
できるし、またそれらの二種以上を併用することもでき
る。前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石における磁場
は、20〜10,000ガウス程度であり、乾燥器によ
る乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約
0.1〜10分間程度である。
【0109】表面の平滑化 次にカレンダリングにより表面平滑化処理が行なわれ
る。その後は、必要に応じてバーニッシュ処理またはブ
レード処理を行なってスリッティングされる。この際、
上記表面平滑化処理は、この発明の目的を達成するのに
効果的である。
【0110】表面平滑化処理においては、カレンダー条
件として温度、線圧力、C/S(コーティングスピー
ド)等を挙げることができる。この発明の目的達成のた
めには、通常、上記温度を50〜140℃、上記線圧力
を50〜400kg/cm、上記C/Sを20〜100
0m/分に保持することが好ましい。
【0111】
【発明の効果】本発明によれば、いかなる環境条件下に
おいても長時間にわたり耐久性に優れ、広範囲の温度条
件において、エラーの発生しない、再生出力が高く、オ
ーバーライト特性の良好な磁気記録媒体を得ることがで
きる。
【0112】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。以下に示
す成分、割合、操作順序は本発明の範囲から逸脱しない
範囲において種々変更し得る。なお、下記の実施例にお
いて「部」はすべて重量部である。 (実施例1〜15、比較例1〜5)まず以下に示す組成
処方の磁性層塗料、非磁性層塗料をそれぞれニーダ、サ
ンドミルを用いて混練・分散し、得られた各塗料にそれ
ぞれポリイソシアネート(コロネートL、日本ポリウレ
タン工業(株)製)5部を添加した後、ウェット・オン
・ウェット方式により、厚み75μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム上に表1に示す組合せで実施例1
〜15および比較例1〜5の試料を塗布した後、塗膜が
未乾燥であるうちに無配向処理を行い、続いて乾燥を施
してから、カレンダで表面平滑処理を行い、厚み1.0
μmの非磁性粉末を含む層と厚み0.2μmの磁性層と
からなる原反を作成した。このようにして得られた磁性
フィルムを直径86mmの円盤状に打ち抜き、カセット
内に収容して3.5インチのフロッピーディスクを得
た。
【0113】 :磁性層塗料処方: (塗料A1) Fe−Al系強磁性金属粉末(Fe:Co:Al:Y=100:10:8:5 (重量比)、平均長軸長:100nm、軸比:6、Hc:1800 Oe、σs :140emu/g、結晶子サイズ:150Å) 100部 スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂〔日本ゼオン(株)製、MR−110 〕 10部 スルホン酸金属塩含有芳香族ポリエステルポリウレタン樹脂(東洋紡(株)製 、UR−8200、シクロへキサン環を含有) 10部 アルミナ(α−Al、数平均粒径:0.2μm) 5部 カーボンブラック(数平均粒径、吸油量は表1記載) 0.8部 ステアリン酸 1部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 2部 ブトキシエチルステアレート 2部 オレイルオレート 5部 グリセリントリオレート 2部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部
【0114】(塗料B)塗料AにおけるFe−Al系強
磁性金属粉末にかえてCo置換バリウムフェライト(H
c:1100 Oe、BET:45m/g、σs:6
4emu/g、板状比:4)を用いた他は塗料Aと同
じ。
【0115】(塗料A2)塗料A1においてFe−Al
系強磁性金属粉末として、Fe:Co:Al:Ni:S
i:Nd=100:10:8:5:3:5(重量比)を
用いた以外はA1と同じ。
【0116】 :非磁性層塗料処方: (塗料a:非磁性層) α−Fe(平均長軸長:160nm、平均短軸長:20nm、針状比: 8、結晶子サイズ:18nm、Siをα−Feに対し重量比で0.2%A lをα−Feに対し重量比で1.0%含有) 100部 導電性微粉末B(導電性微粉末の種類、数平均粒径、吸油量については表1に 記載のように変更したものを用いた。) 18部 導電性微粉末C 2部 スルホン酸金属塩含有塩化ビニル系樹脂〔日本ゼオン(株)製、MR−110 〕 6部 スルホン酸金属塩含有芳香族ポリエステルポリウレタン樹脂〔東洋紡(株)製 、UR−8300、シクロへキサン環を含有〕 3部 アルミナ(α−Al、数平均粒径:0.3μm) 6部 ミリスチン酸 1部 ブチルステアレート 2部 ブトキシエチルステアレート 2部 オレイルオレート 5部 グリセリントリオレート 2部 シクロヘキサノン 100部 メチルエチルケトン 100部 トルエン 100部
【0117】(塗料b)試料aにおいてα−Fe
のかわりに酸化チタン100部(数平均粒径30nm、
結晶子サイズ28nm、SiをTiOに対し重量比で
0.2%、AlをTiOに対し重量比で1.0%含
有)を用いたことのみ異なる。
【0118】このフロッピーディスクの特性を下記の項
目に従い測定した。測定結果を表1、2、3に示す。
【0119】(1)再生出力 市販の下記ドライブを用いて、25信号(500KH
z)の正弦波信号で記録し、再生出力を測定した。
【0120】ドライブ:TOSHIBA(株)製、PD
−211
【0121】(実施例13)実施例1におけるα−Fe
として平均長軸長:300nm、平均短軸長:5
0nm、針状比:6、結晶子サイズ45nm、Siをα
−Feに対し重量比で0.2%、Alをα−Fe
に対し重量比で1.0%含有するもの100部を
用いた以外は実施例1と同様にして試料を作成した。
【0122】(実施例14)実施例1におけるα−Fe
として平均長軸長:400nm、平均短軸長:8
0nm、針状比:5、結晶子サイズ75nm、Siをα
−Feに対し重量比で0.2%、Alをα−Fe
に対し重量比で1.0%含有するもの100部を
用いた以外は実施例1と同様にして試料を作成した。
【0123】(実施例15)実施例1におけるα−Fe
として平均長軸長:60nm、平均短軸長:12
nm、針状比:5、結晶子サイズ10nm、Siをα−
Feに対し重量比で0.2%、Alをα−Fe
に対し重量比で1.0%含有するもの100部を用
いた以外は実施例1と同様にして試料を作成した。 測定トラック:79トラック 測定した再生出力を、実施例1で製造したフロッピーデ
ィスクを100%としたときの相対値として示す。再生
出力が大きいほど、良好な磁気ディスクである。
【0124】(2)耐久性 記録再生装置に装填して、磁気ヘッドを(株)東芝製4
MB用ドライブPD−211にて挟圧50g/cm
摺接させ、ディスク回転速度1000rpmで回転させ
ながら、再生出力が初期出力の70%になるまでの走行
時間を耐久性時間として温湿度を変えて測定した。(0
℃〜60℃の間を24時間でサイクルする)
【0125】<ドロップアウト>3.5インチフロッピ
ーディスク試料の100枚を用いて1時間の振動を加え
た後のドロップアウトの発生したディスクの枚数を求
め、信頼性とした。
【0126】<オーバーライト特性>消磁済のサンプル
に315KHzの信号を記録し再生出力を測定(Ad
B)後、1MHzの信号をオーバーライトし、そのとき
の315KHzの出力(BdB)からオーバーライト特
性B−A(dB)を求めた。
【0127】<全体組成>:強磁性金属粉末における全
体組成中のFe、Co、Ni、Nd、Si、Al、Y、
Pr、Sm、Laの各元素の存在比率については、波長
分散型蛍光X線分析装置(WDX)を用いて試料中の各
元素の蛍光X線強度を測定した後、ファンダメンタルパ
ラメーター法(以下、FP法と称する。)に従い算出し
て求めた。
【0128】以下にFP法について説明する。蛍光X線
の測定には、理学電気(株)製のWDXシステム308
0を、以下の条件にて使用した。 X線管球 :ロジウム管球 出力 :50KV、50mA 分光結晶 :LiF(Fe、Co、Ni、Nd、Y、P
r、Sm、Laに対して)、PET(Alに対して)、
RX−4(Siに対して) アプソーバ:1/1(Feのみ1/10) スリット :COARSE フィルター:OUT PHA :15〜30(Al、Siに対して)、10
〜30(Fe、Co、Ni、Nd、Y、Pr、Sm、L
aに対して) 計数時間 :ピーク=40秒、バックグラウンド=40
秒(ピーク前後の2点を測定) なお、蛍光X線の測定を行うには、上記装置に限定され
るものではなく、種々の装置を使用することができる。
【0129】標準試料には、以下の8種類の金属化合物
を使用した。標準試料1は、Analytical R
eference Materials Intern
ational社製の合金SRM1219(Cを0.1
5重量%、Mnを0.42重量%、Pを0.03重量
%、Siを0.55重量%、Cuを0.16重量%、N
iを2.16重量%、Crを15.64重量%、Moを
0.16重量%、Vを0.06重量%をそれぞれ含有す
る。)である。
【0130】標準試料2は、Analytical R
eference Materials Intern
ational社製の合金SRM1250(Niを3
7.78重量%、Crを0.08重量%、Moを0.0
1重量%、Coを16.10重量%、Alを0.99重
量%をそれぞれ含有する。)である。
【0131】標準試料3は、磁性酸化鉄粉末(Mnを
0.14重量%、Pを0.15重量%、Sを0.19重
量%、Siを0.36重量%、Coを3.19重量%、
Znを1.26重量%、Caを0.07重量%、Naを
0.02重量%をそれぞれ含有する。)である。
【0132】標準試料4は、強磁性金属粉末(Ndを
2.73重量%含有する。)である。
【0133】標準試料5は、強磁性金属粉末(Srを
0.97重量%含有する。)である。
【0134】標準試料6は、強磁性金属粉末(Baを
1.40重量%、Caを0.40重量%含有する。)で
ある。
【0135】標準試料7は、強磁性金属粉末(Laを
2.69重量%含有する。)である。
【0136】標準試料8は、強磁性金属粉末(Yを1.
98重量%含有する。)である。
【0137】前記標準試料1および2における元素の重
量%は、メーカー供与のデータシートの値であり、前記
標準試料3〜8における元素の重量%は、ICP発光分
析装置による分析値である。この値を以下のFP法の計
算における標準試料の元素組成値として入力した。
【0138】FP法の計算には、テクノス製のファンダ
メンタルパラメータソフトウェアVersion2.1
を用い、次の条件にて計算した。 試料モデル :バルク試料 バランス成分試料:Fe 入力成分 :測定X線強度(KCPS) 分析単位 :重量% 算出された各元素の存在比率(重量%)は、Fe原子1
00重量%に対するその他の元素の重量%として換算
し、定量値としたものである。
【0139】
【表1】
【0140】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】ウエット−オン−ウエット塗布方式による磁性
層の同時重層塗布を説明するための図
【図2】磁性層塗料を塗布するためのコーターヘッドの

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に非磁性層および磁性層がこの順
    に形成されてなり、非磁性層に結晶子サイズが10〜1
    00nmのモース硬度5以上の非磁性粉末Aと数平均粒
    径が5nm以上異なる2種類以上の導電性粉末が含有さ
    れていることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】支持体上に非磁性層および磁性層がこの順
    に形成されてなり、非磁性層にDBP値で表された吸油
    量が10ml/100g以上異なる2種類以上の導電性
    微粉末が含有されていることを特徴とする磁気記録媒
    体。
  3. 【請求項3】非磁性層が湿潤状態にあるうちに磁性層が
    形成されてなることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記非磁性層に数平均粒径が10〜35n
    mおよび40〜500nmである少なくとも2種類の導
    電性微粉末を含むことを特徴とする請求項1に記載の磁
    気記録媒体。
  5. 【請求項5】前記非磁性層にDBP値で表された吸油量
    が20〜100ml/100gおよび110〜500m
    l/100gである少なくとも2種類以上の導電性微粉
    末を含むことを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒
    体。
  6. 【請求項6】前記非磁性層中および/または磁性層中に
    α−アルミナおよび/または酸化クロムが含有されてな
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記録
    媒体。
  7. 【請求項7】前記磁性層中に数平均粒径40〜500n
    mである導電性微粉末を含むことを特徴とする請求項1
    または2に記載の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】前記磁性層中にDBP値で表された吸油量
    が110〜500ml/100gである導電性微粉末を
    含むことを特徴とする請求項1または2に記載の磁気記
    録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013211085A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toda Kogyo Corp 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末、並びに磁気記録媒体

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