JPH0825767B2 - ガラスファイバの製造方法 - Google Patents

ガラスファイバの製造方法

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JPH0825767B2
JPH0825767B2 JP2135776A JP13577690A JPH0825767B2 JP H0825767 B2 JPH0825767 B2 JP H0825767B2 JP 2135776 A JP2135776 A JP 2135776A JP 13577690 A JP13577690 A JP 13577690A JP H0825767 B2 JPH0825767 B2 JP H0825767B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガラスファイバの製造方法に係り、特に、
例えば、ファラデー効果ファイバとして利用できる多層
構造をなしたガラスファイバを製造する場合等に好適な
ガラスファイバの製造方法に関する。
[従来の技術] シングルモード光ファイバ内を伝搬する直線偏光の偏
光面がファラデー効果によって磁界に比例して回転する
現象を利用して磁界や電流の計測を行ういわゆるファラ
デー効果ファイバが知られている。
このファラデー効果ファイバの性能を良好なものとす
るためには、次のような条件を満たすことが必要であ
る。
ファイバを構成する素材 ヴェルデ定数が大きいこと。
光弾性定数が小さいこと。
光吸収係数が小さいこと。
ファイバの特性 伝送損失が小さいこと 迷光等の光学的ノイズが少ないこと。
ファイバ固有の内部歪が小さく、この歪に起因する複
屈折量が小さいこと。
ファイバ実装時における振動圧や温度変化等の外乱に
よる外部応力に起因する誘起複屈折が生じがたいこと。
本願出願人は、先に、上述の各条件のうち、ファイバ
素材に関する条件(,,)のほぼ全部を満し、か
つ、ファイバ特性に関する条件(,,,)の一
部を満たすファイバを提案した(特開昭62−2211号公報
参照)。この提案にかかるファイバは、所定の組成の高
鉛ガラスを用いて、コア、クラッド及びジャケットから
なる三層構造のファイバとしたものである。この組成の
高鉛ガラスは、ヴェルデ定数が大きく、光弾性定数が小
さいとともに光吸収係数が小さいので、上述の各条件の
うち、ファイバ素材に関する条件(,,)のほぼ
全部を満す。また、光弾性定数が小さいので、ファイバ
に歪が生じてもこれに起因する複屈折量が小さくてす
む。それゆえ、ファイバ特性に関する条件のうち条件
及びの一部を満たす。さらに、三層構造にしているこ
とから、コアからクラッドに洩れた光はジャケット内に
進行して吸収あるいは放出され、コアに戻って迷光にな
ることが防止されるから、条件もほぼ満す。
しかし、ファイバ特性に関する条件のうち、条件,
を満たすか否かは、ファイバ材料の組成やファイバの
基本構造(三層構造)を選定しただけでは決まらず、フ
ァイバの製造過程における処理状態によって大きく左右
される。
特に、伝送損失()の大部分は、ファイバの構造不
完全性によるものである。すなわち、コア外径の変動、
コアクラッド境界面の不整、コア軸の微少なうねり(マ
イクロベンディング)等によるものである。これらは、
主としてファイバ製造時に生ずるものである。また、製
造状態によっては、ファイバに大きな内部歪が生じてフ
ァイバ固有の複屈折が無視できない程度となるおそれも
ある。しかも、このような大きな内部歪があると、温度
変化やファイバ実装時におけるファイバの曲げ、振動、
捩じれ、圧力等の変動によってトータルの歪量が大きく
変化し、複屈折量が変動して測定のノイズとなるおそれ
もある。
ところで、従来から知られているファイバの製造方法
の中で、このような構造的精密性が要求されるガラスフ
ァイバを製造可能な方法としては、いわゆるロッドイン
チューブ法が知られている。このロッドインチューブ法
を用いて上述のような三層構造のガラスファイバを製造
するには、次のようにして行う。
まず、コアとなるガラスロッドをクラッドなるガラス
チューブに挿入し、これを加熱・融着・一体化して第1
段階のプリフォーム(線引きする前のガラス母材)を作
成する。次に、この第1段階のプリフォームをジャケッ
トとなるガラスチューブに挿入し、再度、加熱・融着・
一体化しながらファイバ線引きすることにより、コア、
クラッド、ジャケットからなる三層構造のガラスファイ
バを得るものである。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上述の従来のロッドインチューブ法を用い
て上述の三層構造のガラスファイバを製造したところ、
得られたガラスファイバは、必ずしも十分満足できるも
のではなかった。
すなわち、この従来の方法で製造したガラスファイバ
には、コア外径の変動、コアクラッド境界面の不整、コ
ア軸の微少なうねり(マイクロベンディング)等が見ら
れ、伝送損失を予想した程には小さくできなかった。ま
た、内部歪も予想以上に大きく、これに起因する複屈折
の影響でノイズを予想した程には低減できなかった。
この原因を究明したところ、主たる原因は、線引きす
る前の母材たるプリフォームの形成が不完全であるため
であることが判明した。
すなわち、まず、第1段階のプリフォームの形成過程
で、コア用ロッドに変形が生じたり、コア用ロッドの軸
に曲がりが生じたり、あるいは、コア用ロッドとクラッ
ド用チューブとが一体化された第1段階のプリフォーム
自体の外径が不均一となったり、さらには、この第1段
階のプリフォームのコアとなるガラスに偏心が生ずるこ
とが判明した。その上、このような欠陥のある第1段階
のプリフォームをジャケット用ガラス管に挿入した場
合、両者の間隙が不均一となり、それゆえ、これを加熱
・融着・一体化してファイバを作成する過程で気泡を巻
き込んでしまうことが判った。
このため、このプリフォームの形成条件を変えて欠陥
のないものを作成するべく種々試みたが良好な結果は得
られなかった。これは、上述の組成の高鉛ガラスは、軟
化温度が低く、かつ、急激に軟化するとともに、軟化後
の粘性が小さいという性質を有するため、加熱・融着・
一体化の処理過程で、所定の形状の維持ができないため
であることが判明した。
このような事情は、同様の性質を有する他の組成のガ
ラスでも同じであった。
本発明は、上述の背景のもとで、本発明者等が種々の
方法による製造実験を試行した結果、みいだされた事実
に基づいてなされたものであり、軟化温度が低く、か
つ、急激に軟化するとともに、軟化後の粘性が小さい性
質を有するガラスを用いても、高い構造精度及びすぐれ
た特性を有する多層構造のガラスファイバを得ることが
できるガラスファイバの製造方法を提供することを目的
としたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、以下の各構成とすることにより上述の課題
を解決している。
(1)ジャケット用母材となる第1のガラス管をその内
径が精密に所定の値になるように研磨・研削加工によっ
て加工する工程と、 クラッド用母材となる第2のガラス管の外径が前記第
1のガラス管中に精密に嵌合される値になるように、ま
た、その内径が精密に所定の値になるように、それぞれ
研磨・研削加工によって加工する工程と、 コア用母材となるガラスロッドをその外径が前記第2
のガラス管内に精密に嵌合される値になるように研磨・
研削加工によって加工する工程と、 前記加工した第1のガラス管内に第2のガラス管を嵌
合し、該第2のガラス管内にコア用母材となるガラスロ
ッドを嵌合することによってこれらが精密に嵌合されて
一体となったガラスファイバ母材構成体を形成する工程
と、 前記ガラスファイバ母材構成体を加熱しつつ線引きす
ることにより少なくともコア、クラッド及びジャケット
を有する多層構造のガラスファイバを得る工程とを有す
ると共に、 前記第1のガラス管の肉厚部分の体積と、該第1のガ
ラス管内に収納される前記第2のガラス管及びガラスロ
ッドの合計の体積とが略等しくなるように設定され、前
記ガラスファイバ母材構成体を線引きするために加熱す
る工程における前記第1のガラス管の熱的変化と該第1
のガラス管内に嵌合された第2のガラス管及びガラスロ
ッドの熱的変化とが略等しくなるように設定されている
ものであることを特徴とする構成。
(2)構成1において、 前記第1のガラス管、第2のガラス管及びガラスロッ
ドがPbOを50〜85wt%含む酸化物ガラスであることを特
徴とした構成。
[作用] 上述の構成(1)によれば、軟化温度が低く、かつ、
急激に軟化するとともに、軟化後の粘性が小さい性質を
有するガラスを用いても、高い構造精度及びすぐれた特
性を有する多層構造のガラスファイバを得ることができ
る。これは、このような性質のガラスでは、従来の常識
であった第1段階のプリフォーム形成段階を省いて、所
定の精度で所定の寸法に加工されたコア用ガラスロッ
ド、クラッド用ガラス管及びジャケット用ガラス管の三
層構造のガラスファイバ母材構成体を直接加熱しつつ線
引きするほうが、加熱・融着の際において形状異常を起
こしにくいためであると推定される。
また、構成(2)によれば、ファラデー効果ファイバ
として利用できる多層構造をなしたガラスファイバを得
ることができる。この場合、PbOが50wt%未満ではヴェ
ルデ定数が小さくなり、したがって、ファラデー効果が
小さくなるので好ましくない。一方、PbOが85wt%を越
えると、ガラスが失透し易くなるので好ましくない。
[実施例] 以下、本発明の一実施例にかかるガラスファイバの製
造方法を詳述する。なお、この実施例はコア、クラッド
及びジャケトの三層構造をなしたシングルモードのファ
ラデー効果ファイバを製造する場合の例である。
まず、コアを構成するガラス素材として、ヴェルデ定
数が大きく、光弾性定数を小さくできる材料を選定す
る。この実施例では、PbOを71wt%含むSiO2−PbO−R2O
系(R:アルカリ金属)を用いた。ここで、光弾性定数と
屈折率とはリニアな相関関係にある。このガラス素材で
光弾性例数をゼロにするには、屈折率が1.8047とすれば
良い。所望の屈折率は、周知の手法にしたがって組成を
微調整することによって得られる。コアの母材たるガラ
スは、光弾性定数ができるだけゼロに近くなるような屈
折率を有する組成に調整する。こうしてコアの屈折率及
び組成が決定されると、ファイバの仕様特性に応じてク
ラッドやジャケットの屈折率及び基本組成がほぼ一義的
に決定されてしまう。
したがって、次に、このコアの母材たるガラスの屈折
率を基準にして、コアガラスと基本組成が同じようなガ
ラス素材を用い、ファイバの所望の仕様を満すようにク
ラッドの母材たるガラス及びジャケットの母材たるガラ
スの屈折率を決定し、前記と同様にしてそれぞれの組成
を調整する。この場合、周知のように、クラッドの屈折
率は、コアの屈折率よりも小さく、また、ジャケットの
屈折率はクラッドの屈折率よりも大きく設定される。な
お、ここにおけるジャケットは、オーバークラッド層と
も呼ばれ、クラッドモードによるノイズを取り除くため
のモードストリッパーの作用をなすものである。
ファイバ仕様を、例えば、0.633μmの波長の光に対
する規格定数を2.3と設定し、ジャケット外径100〜125
μmのシングルモードファイバとする。そうした場合に
は、コア径を4.0〜4.5μmφとし、比屈折率差を0.16〜
0.2%とすれば良い。
次に、以上の前提のもとに、ガラスファイバ母材構成
体を作成する。このガラスファイバ母材構成体は、ジャ
ケット用母材ガラス管と、このジャケット用母材ガラス
管内に配置されたクラッド用母材ガラス管と、このクラ
ッド用母材ガラス管内に配置されたコア用母材ガラスロ
ッドとからなる三層構造をなしたものである。
このガラス母材構成体の各構成部材は、コア、クラッ
ド及びジャケットを構成する素材ガラスをそれぞれ研摩
研削加工して形成する。研摩研削加工によれば、これら
各構成部材を精密な寸法精度に仕上げることができる。
ここで、研摩研削加工によれば、加工可能なロッド部
材の最小外径が2.0mmφ内外であるから、コア用母材ガ
ラスロッドの外径を2.0mmφとする。この外径のコア用
母材ガラスロッドを含むガラスファイバ構成体を線引き
したとき、線引きを後のコアの外径が4.0μmφとなる
ように設定した場合、線引き後のファイバ全体の外径
(ジャケットの外径)が100μmφとなるためには、線
引き前のガラス母材構成体の外径(ジャケット用母材ガ
ラス管の外径)を50mmφとすれば良い。また、線引き後
のファイバ全体の外径を110μmφとするためには、線
引き前のガラス母材構成体の外径を55mmφとすれば良
い。このようにして、ガラス母材構成体の構成部材のう
ち、コア用母材ガラスロッドの外径及びジャケット用母
材ガラス管の外径が決定される。
次に、ジャケット用母材ガラス管の内径並びにクラッ
ド用母材ガラス管の外径及び内径を決定する。その際に
は、次の点に留意することが重要である。
まず、クラッド用母材ガラス管の内径は、コア用母材
ガラスロッドが挿入可能な限界までコア母材ガラスロッ
ドの外径に近い寸法とする。例えば、コア用母材ガラス
ロッドの外径が2.00mmφであれば、クラッド用母材ガラ
ス管の内径を寸法表示上においては2.00mmφとする。無
論、軸ずれやうねり等の形状異常のない加工を行う。こ
の加工は研摩研削加工の加工技術を駆使することにより
所望の精度が得られる。ちなみに、従来のプリフォーム
を形成する場合のような熱成形ではこのような精度の高
いプリフォームを得ることはできない。
また、ジャケット用母材ガラス管の内径の決定の際に
は、次の点を考慮する。
第1に、このジャケット用母材ガラス管の肉厚部分の
体積と、このジャケット用母材ガラス管内に収納される
部材(クラッド用母材ガラス管及びコア用母材ガラスロ
ッド)の体積と極端に違わないように設定する。これら
が極端に異なると、線引き時の加熱・融着の際に、いず
れか一方が先に熱変形を起こしてコアの軸ずれやうねり
が生じてしまう。それゆえ、例えば、ジャケット用母材
ガラス管の外径を55mmφにした場合には、内径を35mmφ
(体積比;1:0.9)ないし40mmφ(体積比;1:1.5)程度と
する。
第2に、ジャケット用母材ガラス管内面と、クラッド
用母材ガラス管外面との間隙を可能な限り小さくできる
ように設定する。無論、この場合も、軸ずれうねり等の
形状異常のない加工を行うようにする。この間隙が大き
すぎたり、軸ずれやうねり等の構造異常があると、線引
き時の加熱・融着の際に、コアの軸ずれやうねりを生ず
る原因となる。この場合も研摩研削加工の加工技術を駆
使すれば、所望の精度が得られる。いま、例えば、ジャ
ケット用母材ガラス管の内径を40.10mmφとした場合に
は、クラッド用母材ガラス管の外径を40.00mmφ程度と
する。
さて、以上のようにしてガラスファイバ母材構成体を
作成したら、次に、ファイバ線引き装置を用いて線引き
を行う。このファイバ線引き装置は、周知のように、ガ
ラスファイバ母材構成体を加熱する加熱炉、線引き後の
ファイバ外径を測定する外径測定装置、線引き後のファ
イバにプラスチック被覆を施したりコーティング剤を塗
布する被覆装置、線引き速度を制御するキャプスタン、
線引き加重を印加する加重印加装置及び巻取装置等から
なるものである。
この線引きは、ガラスファイバ母材構成体を加熱炉内
の加熱部に所定のロッド送り速度で送り、加熱・融着し
て、所定のファイバ線引き速度で線引きする。この実施
例では、線引き温度を640℃内外、ロッド送り速度を数
百μm/min内外、ファイバ線引き速度を数百mm/min内外
とし、ウレタンアクリレート等のコーティングを施し
た。また、この場合、加熱炉の加熱部の温度を正確に制
御し、加熱した際のガラスの粘性が正確に所定の範囲に
治まるようにすることが重要である。この実施例では、
粘性が1×104ポアズ〜1×105ポアズになるようにし
た。
この実施例の方法によって製造したガラスファイバに
は、コア外径の変動、コアクラッド境界面の不整、コア
軸の微少なうねり(マイクロベンディング)等がほとん
ど見られず、極めて形状精度の高いものであった。それ
ゆえ、光伝送損失が、3dB/m程度と小さく、また、固有
複屈折も0.03−0.2deg/cm程度と極めて小さいととも
に、ファイバに折り曲げ等による外部歪を加えてもこれ
に起因する複屈折がほとんど生じないものであった。例
えば、このガラスファイバを直径40mmφのサークル上に
多数回巻いても誘起複屈折はほとんど生じない。しか
も、ヴェルデ定数が、0.072×10-2分/Oe・cmと大きく、
光弾性定数が1.0×10-9cm2/kgと小さいため、多数回巻
いて光電流センサーを構成すると、極めて高い電流検出
感度が得られる。
さて、本発明者等は、上述の一実施例の方法によって
実際にファラデー効果ファイバを製造したので、以下に
その製造例を説明する。
(製造例1) ガラス素材 コア用母材ガラスロッドの組成 SiO2:27.10wt% PbO:71.10wt% Na2O:0.20wt% K2O:1.30wt% クラッド用母材ガラス管の組成 SiO2:27.25wt% PbO:70.95wt% Na2O:0.20wt% K2O:1.30wt% ジャケット用母材ガラス管の組成 SiO2:27.09wt% PbO:70.05wt% Na2O:1.30wt% CO2O3:0.01wt% Cr2O3:0.05wt% ガラスファイバ母材構成体 コア用母材ガラスロッド 外径…2.00mm クラッド用母材ガラス管 外径…40.00mm 内径…2.00mm ジャケット用母材ガラス管 外径…55.00mm 内径…40.10mm 線引き条件 線引き温度…640℃ ロッド送り速度…0.3mm/min ファイバ線引き速度…100m/min コーティング剤…ウレタンアクリレート 得られたガラスファイバの寸法・特性 コア径 4.0μm クラッド径 80.0μm ファイバ径(ジャケット径) 110.0μm コーティング層厚 80.0μm 比屈折率差 0.17% 開口数 0.11 規格化定数 2.3(0.633μm) 光弾性定数 1.0×10-9cm2/kg 固有複屈折 0.03〜0.2deg/cm 光伝送損失 3dB/m (製造例2) ガラス素材 製造例1と同じ。
ガラスファイバ母材構成体 コア用母材ガラスロッド 外径…2.40mm クラッド用母材ガラス管 外径…55.00mm 内径…2.40mm ジャケット用母材ガラス管 外径…66.00mm 内径…55.10mm 線引き条件 製造例1と同じ。
得られたガラスファイバの寸法・特性 コア径 4.0μm クラッド径 92.0μm ファイバ径(ジャケット径) 110.0μm コーティング層厚 80.0μm 比屈折率差 0.17% 開口数 0.11 規格化定数 2.3(0.633μm) 光弾性定数 1.0×10-9cm2/kg 固有複屈折 0.03〜0.2deg/cm 光伝送損失 3dB/m (製造例3) ガラス素材 製造例1と同じ。
ガラスファイバ母材構成体 コア用母材ガラスロッド 外径…2.00mm クラッド用母材ガラス管 外径…50.00mm 内径…2.00mm ジャケット用母材ガラス管 外径…55.00mm 内径…50.10mm 線引き条件 製造例1と同じ。
得られたガラスファイバの寸法・特性 コア径 4.0μm クラッド径 92.0μm ファイバ径(ジャケット径) 110.0μm コーティング層厚 80.0μm 比屈折率差 0.17% 開口数 0.11 規格化定数 2.3(0.633μm) 光弾性定数 1.0×10-9cm2/kg 固有複屈折 0.03〜0.2deg/cm 光伝送損失 3dB/m (比較例) 次に、比較のために、第1段階のプリフォームを形成
してから線引きする従来の製造方法によって同様のファ
ラデー効果ファイバを製造した例を説明する。
用いるガラス素材は上述の各製造例と同じとした。
まず、コアとクラッドのプリフォームを形成するため
の母材を加工準備する。この母材の寸法は以下の通りで
ある。
コア用母材ガラスロッド 外径…3.00mm クラッド用母材ガラス管 外径…16.50mm 内径…3.00mm 次に、クラッド用母材ガラス管内にコア用母材ガラス
ロッドを挿入し、480℃で熱成形して一体化してプリフ
ォームを形成する。一体化後のプリフォームの外径は3.
00mmである。
次いで、外径が13.00で内径が3.00mmジャケット用母
材ガラス管を作成する。
しかる後、このジャケット用母材ガラス管内に前記作
成したプリフォームを挿入して線引きし、ファイバ化す
る。
これによって得られたファイバは次のような寸法・特
性を有するものであった。
コア径 4.3μm クラッド径 23.0μm ファイバ径(ジャケット径) 110.0μm 光弾性定数 1.0×10-9cm2/kg 固有複屈折 0.4〜0.5deg/cm 光伝送損失 20dB/m 以上の結果から明らかなように、従来の製造方法によ
って製造したガラスファイバは、上述の一実施例の方法
によって製造したガラスファイバに比較して、固有複屈
折率及び光伝送損失が著しく劣る。換言すると、本発明
の一実施例の製造方法が著しく優れていることがわか
る。
なお、上述の一実施例では、本発明の方法をファラデ
ー効果ファイバを製造する場合に適用した例について述
べたが、本発明の方法は、これに限られることなく、軟
化温度が低く。かつ、急激に軟化するとともに、軟化後
の粘性が小さい性質を有するガラスを用いて、高い構造
精度及びすぐれた特性を有する多層構造のガラスファイ
バを得る他の場合にも適用できることは勿論である。
[発明の効果] 以上、詳述したように、本発明は、要するに、 少なくともコア用ガラスロッド、クラッド用ガラス管
及びジャケット用ガラス管を有する多層構造のガラスフ
ァイバ母材構成体を直接加熱しつつ線引きするようにし
たことにより、製造過程で形状異常が生ずるおそれをな
くし、これにより、軟化温度が低く、かつ、急激に軟化
するとともに、軟化後の粘性が小さい性質を有するガラ
スを用いても、高い構造精度及びすぐれた特性を有する
多層構造のガラスファイバを得ることを可能にしたもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒澤 潔 東京都調布市西つつじケ丘2丁目4番1号 東京電力株式会社技術研究所内 (72)発明者 渡辺 渡 東京都調布市西つつじケ丘2丁目4番1号 東京電力株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−217443(JP,A) 特開 昭62−2211(JP,A) 特開 昭60−209707(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジャケット用母材となる第1のガラス管を
    その内径が精密に所定の値になるように研磨・研削加工
    によって加工する工程と、 クラッド用母材となる第2のガラス管の外径が前記第1
    のガラス管中に精密に嵌合される値になるように、ま
    た、その内径が精密に所定の値になるように、それぞれ
    研磨・研削加工によって加工する工程と、 コア用母材となるガラスロッドをその外径が前記第2の
    ガラス管内に精密に嵌合される値になるように研磨・研
    削加工によって加工する工程と、 前記加工した第1のガラス管内に第2のガラス管を嵌合
    し、該第2のガラス管内にコア用母材となるガラスロッ
    ドを嵌合することによってこれらが精密に嵌合されて一
    体となったガラスファイバ母材構成体を形成する工程
    と、 前記ガラスファイバ母材構成体を加熱しつつ線引きする
    ことにより少なくともコア、クラッド及びジャケットを
    有する多層構造のガラスファイバを得る工程とを有する
    と共に、 前記第1のガラス管の肉厚部分の体積と、該第1のガラ
    ス管内に収納される前記第2のガラス管及びガラスロッ
    ドの合計の体積とが略等しくなるように設定され、前記
    ガラスファイバ母材構成体を線引きするために加熱する
    工程における前記第1のガラス管の熱的変化と該第1の
    ガラス管内に嵌合された第2のガラス管及びガラスロッ
    ドの熱的変化とが略等しくなるように設定されているも
    のであることを特徴とするガラスファイバの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のガラスファイバの製造方
    法において、 前記第1のガラス管、第2のガラス管及びガラスロッド
    がPbOを50〜85%含む酸化物ガラスであることを特徴と
    したガラスファイバの製造方法。
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