JPH08258102A - 射出成形機の型締力バランス調整方法 - Google Patents

射出成形機の型締力バランス調整方法

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JPH08258102A
JPH08258102A JP9040295A JP9040295A JPH08258102A JP H08258102 A JPH08258102 A JP H08258102A JP 9040295 A JP9040295 A JP 9040295A JP 9040295 A JP9040295 A JP 9040295A JP H08258102 A JPH08258102 A JP H08258102A
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直明 津田
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一誠 伊島
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1747Tie-rod connections
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 型締力のバランス保持に必要とされるタイバ
ーの有効長の調整作業を容易に行うことのできる型締力
バランス調整方法を提供すること。 【構成】 4個のダイハイト調整ナット2′を各々独立
して回転させる構成とすることにより、型厚調整機構を
分解しなくても4本のタイバー3の有効長を個別に調整
できるようにする。また、型締機構を型締状態として各
タイバー3に張力を作用させ、各タイバー3の張力セン
サSE1〜SE4で検出される張力が設定値ΔF2と一
致するように各ダイハイト調整ナット2′の回転駆動を
フィードバック制御することにより、自動的に型締力の
バランス調整を行う。これにより、作業者による測定作
業やナット回し作業を不要として作業の信頼性を高め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の型締力バ
ランス調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リアプラテンの四隅に取り付けられたダ
イハイト調整ナットにタイバーの端部を螺合させ、この
ダイハイト調整ナットを回転させることでタイバーの有
効長を変化させてステーショナリープラテンとリアプラ
テンとの間の離間距離を調整するようにした型厚調整機
構を備えた射出成形機が既に公知である。図6に示すの
がその一例で、図6(a)ではこの種の型厚調整機構を
リアプラテン1の裏面から見たときの状態を、また、図
6(b)では1本のタイバー3を取出し、ダイハイト調
整ナット2等を含む型厚調整機構の主要部を該タイバー
3の中心軸を含む平断面で割って示している。
【0003】リアプラテン1は、図6(a)において紙
面厚み方向の向こう側に位置する図示しないステーショ
ナリープラテンに対して接離可能なように射出成形機の
メインフレーム4上に載置されている。また、ステーシ
ョナリープラテンの四隅には各々のタイバー3の一端が
回転および軸方向移動不能に固着され、各タイバー3の
もう一方の端部、即ち、リアプラテン1側の端部に、図
6(b)に示されるような雄ネジ5が刻設されている。
リアプラテン1の四隅には各タイバー3の端部を貫通さ
せるための孔6が設けられ、該孔6の裏面側の開口部に
は座ぐり状の逃ガシ7が形成されている。なお、この逃
ガシ7は、ダイハイト調整ナット2がリアプラテン1の
裏面から必要以上に突出するのを回避することで機構の
小型化を実現すると共に、型締反力に耐え得るだけのダ
イハイト調整ナット2の軸方向長さ、即ち、ダイハイト
調整ナット2における有効ネジ部の長さを確保するため
のものである。
【0004】ダイハイト調整ナット2は雄ネジ5と螺合
する雌ネジ8を内周面に刻設した円筒体であって、その
外周部に一体に設けられた環状フランジ部9を段付きカ
ラー10によりサポートされてリアプラテン1に対し回
転自在かつ軸方向移動不能に取り付けられている。ボル
ト11は段付きカラー10をリアプラテン1に固定する
ためのものである。ダイハイト調整ナット2の端面には
小径歯車12が複数のボルト13により一体的に取り付
けられ、各ダイハイト調整ナット2の小径歯車12の各
々がリアプラテン1の裏面中央部に回転自在に軸支され
た大径歯車14に噛合している。この大径歯車14には
プーリ等の動力伝達要素15が一体的に固設され、リア
プラテン1の外周部の一側に固設されたモータ等の駆動
源16でタイミングベルト等の動力伝達手段17を介し
て大径歯車14を回転駆動することにより、4つのダイ
ハイト調整ナット2を同期回転させてリアプラテン1と
ステーショナリープラテンとの平行状態を保ったまま、
リアプラテン1とステーショナリープラテンとの離間距
離を調整するようになっている。
【0005】また、他の例として、駆動源16の回転出
力軸と4つの小径歯車12との間にタイミングベルトや
チェーン等の動力伝達手段を直に巻回して4つのダイハ
イト調整ナット2を回転させようにしたものもあるが、
4つのダイハイト調整ナット2を同期回転させるという
作用に関しては全く同一である。このようにしてリアプ
ラテン1とステーショナリープラテンとの平行状態を保
ったままリアプラテン1とステーショナリープラテンと
の離間距離を調整して射出成形金型の厚みの違いに対処
するといった機能は、クランク式もしくはトグル式の型
締機構のように型締機構それ自体が型厚調整機能を備え
ていない射出成形機においては必須の要件である。
【0006】そして、射出成形機の型締機構はリアプラ
テン1に取り付けられており、この型締機構がリアプラ
テン1とステーショナリプラテンとの間でタイバー3に
摺動自在に装着されたムービングプラテンをリアプラテ
ン1との平行を保ったままリアプラテン1に接離させる
ことによって型開きや型締動作を行わせるのであるか
ら、型締機構を取り付けたリアプラテン1とステーショ
ナリープラテンとの平行が保たれる限り、ステーショナ
リープラテンとムービングプラテンとの平行度が維持さ
れ、正常な型開きおよび型締動作と正常な型締力が得ら
れる筈である。
【0007】しかし、実際には、適正な型厚調整を行っ
て射出成形作業を行っていたとしても、時として、4本
のタイバー3の伸びにばらつきが生じたり、または、ム
ービングプラテンとステーショナリープラテンとの平行
度が保たれなくなったりして製品にバリが生じる場合が
ある。このばらつきやムービングプラテンの傾きによっ
て射出成形金型の四隅で型締力に差が生じるからであ
る。
【0008】そして、ばらつきや傾きの発生原因の多く
は、例えば、金型の加工ミス等である。射出成形金型を
合わせた状態で可動側金型の取付盤と固定側金型の取付
盤との平行度が正しくでない不良金型を用いて長期間の
射出成形作業を行うと、4本のタイバー3のうち特定の
タイバー3に対してのみ強力な交番荷重が加わるように
なり、場合によっては、そのタイバー3のダイハイト調
整ナット2における環状フランジ部9とリアプラテン1
の裏面との間に磨耗が生じ、実質的に、該タイバー3の
有効長が前記磨耗の分だけ他のタイバー3のそれと比較
して長くなることがある。この場合、これを知らずに、
正常に加工された射出成形金型を換装して射出成形作業
を行えば、射出成形金型上において、有効長が伸びたタ
イバー3に対応する位置に配備されたキャビティの製品
にバリが生じる可能性がある。
【0009】更に、ダブルトグル式の型締機構を適用し
た射出成形機においては、ムービングプラテンを支える
2組のリンク機構のうち一方のものにだけ強力な荷重が
作用することになるので、片側のリンク機構の枢着ピン
やステープル等に磨耗が生じ、型締機構をロックアップ
させた時のリンクの長さに実質的な差が生じてムービン
グプラテンとリアプラテン1との間の平行度が損なわれ
るといった危険もある。この場合も結果は前記と同じ
で、枢着ピンやステープル等に磨耗が生じた側のリンク
で支えられる側の位置でバリ等の成形不良が発生する可
能性が高い。
【0010】以上、一例として射出成形金型の加工不良
の場合について述べたが、射出成形金型の装着時にその
取付盤と前記各プラテンとの間にゴミや埃りを挟んでし
まったような場合や、射出成形金型のキャビティ−コア
間のパーティングラインのテーパ加工にバラツキがあっ
たりしたような場合にも同じような問題が起き、その原
因は様々である。しかし、タイバー3自体は強靭であっ
て、一般に、この程度の異常で塑性変形を生じたり機械
的特性に変化を生じたりするといったことはまずない。
【0011】従って、いずれの場合においても、磨耗等
が生じたタイバーナット2を回転させ、有効長に伸びが
生じているタイバー3の有効長を正常な状態に戻した
り、または、型締機構のリンクのピンやステープルに磨
耗が生じてしまっている側に対応するタイバー3の実質
的な有効長それ自体を短縮させてリアプラテン1をムー
ビングプラテンと逆方向に傾けることによりムービング
プラテンとステーショナリープラテンとの間の平行度を
回復することで対処し得る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の射出成
形機の型厚調整機構は、4つのダイハイト調整ナット2
を同期回転させて4本のタイバー3の有効長を一様に変
化させるものであるため、4本のタイバー3の有効長を
個別に調整することはできず、タイバーナット2や型締
機構におけるリンクのピンおよびステープル等の磨耗に
よって生じる型締力のばらつきに容易に対処することは
できない。結果的に、型厚調整機構の一部を分解して大
径歯車14等を取り外し、4個のダイハイト調整ナット
2を手動で回転させてタイバー3の長さを個別に調整す
ることになるが、その際には面倒な分解作業が要求され
る。更に、タイバー3の長さ調整は各種の寸法測定器等
を駆使してこれを行うといった極めて複雑なもので、未
熟な作業者が容易に実施できるといった類いのものでは
ない。
【0013】本発明の目的は、これら従来技術の欠点を
解消し、型厚調整機構を分解しなくてもタイバーの有効
長の変更を行うことができ、更に、型締力のバランス保
持に必要とされるタイバーの有効長の調整作業を容易に
行うことのできる射出成形機の型締力バランス調整方法
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、雄ネジを螺刻
したタイバーの端部をリアプラテンの四隅に回転自在か
つ軸方向移動不能に取り付けられたダイハイト調整ナッ
トに螺合させ、前記ダイハイト調整ナットを回転させる
ことでタイバーの有効長を変化させてステーショナリー
プラテンとリアプラテンとの離間距離を調整するように
した型厚調整機構を備えた射出成形機において、前記ダ
イハイト調整ナットが各々独立して回転できるように構
成すると共に、前記各タイバーに作用する張力または各
タイバーの伸びを検出する検出手段を設け、型締状態に
おいて前記各タイバーに作用する張力または各タイバー
の伸びが等しくなるように各ダイハイト調整ナットを回
転させ、各タイバーに作用する型締反力のバランスを維
持する構成により前記目的を達成した。
【0015】更に、型締完了時において前記各検出手段
により検出された張力と設定型締力の1/4倍量との
差、もしくは、検出した伸びと設定型締力に対応するタ
イバーの伸びとの差を各タイバー毎に求め、各ダイハイ
ト調整ナットを回転させ、前記差に対応する伸びの分だ
け各タイバーの有効長を短縮させることにより、各タイ
バーに作用する型締反力のバランスを容易に調整できる
ようにした。
【0016】また、前記各検出手段の各々もしくはいず
れか1つの検出値が第1の設定値と一致するまでリアプ
ラテンをステーショナリープラテンに接近させる方向に
前記各ダイハイト調整ナットを同期回転させる第1の工
程と、その後、前記各検出手段からの検出値が第2の設
定値と一致するように各タイバーのダイハイト調整ナッ
トの回転駆動をフィードバック制御する第2の工程とを
実施することにより、手動操作を不要とし、各タイバー
に作用する型締反力のバランスを一層容易に調整できる
ようにした。
【0017】クランク式もしくはトグル式の型締機構を
備えた射出成形機においては、型締機構をロックアップ
させた状態で前記第1の工程を実施するようする。
【0018】また、前記各々のダイハイト調整ナットを
独立して駆動するための手段としてはダイハイト調整ナ
ット毎のモータを適用する。
【0019】更に、リアプラテンの四隅に取り付けられ
たモータのロータと前記各々のダイハイト調整ナットと
を一体的に構成することにより、型厚調整機構の大型化
を防止するようにした。
【0020】
【作用】ダイハイト調整ナットが各々独立して回転でき
るように構成しているので、タイバーの有効長の調整に
際して型厚調整機構を分解する必要がない。
【0021】各タイバーに対応して設けられた検出手段
により型締状態において各タイバーに作用する張力また
は各タイバーの伸びを検出し、前記各タイバーに作用す
る張力または各タイバーの伸びが等しくなるように各ダ
イハイト調整ナットを回転させてタイバーの有効長を調
整するようにしているので、4本の各タイバーに作用す
る型締反力が等しくなり、型締力のバランスが保たれ
る。
【0022】タイバーの有効長の調整に際し、型締完了
時において前記各検出手段により検出された張力と設定
型締力の1/4倍量との差、もしくは、検出した伸びと
設定型締力に対応するタイバーの伸びとの差を各タイバ
ー毎に求め、各ダイハイト調整ナットを回転させて前記
差に対応する伸びの分だけダイハイト調整ナットを逆方
向に移動させて各タイバーの有効長を短縮するようにす
れば、型締力のバランスの調整と同時に型厚調整機構に
対して型締力の設定が行れる。なお、型締完了状態でダ
イハイト調整ナットを回転させてタイバーの有効長を短
縮するとダイハイト調整ナットに相当の負荷が作用する
ので、ダイハイト調整ナットの回転は型開き状態で行う
ことが望ましい。
【0023】また、タイバーの有効長の調整に際し、前
記各検出手段の各々もしくはいずれか1つの検出値が第
1の設定値と一致するまでリアプラテンをステーショナ
リープラテンに接近させる方向にダイハイト調整ナット
を同期回転させ(第1の工程)、その後、前記各検出手
段からの検出値が第2の設定値と一致するように各タイ
バーのダイハイト調整ナットの回転駆動をフィードバッ
ク制御すれば(第2の工程)、必ずしも設定型締力とは
関わりなく型締力のバランス調整を行うことができる。
なお、ダイハイト調整ナットに作用する負荷を承知で第
2の設定値を設定型締力の1/4倍量とするなら、前記
と同様、型締力のバランス調整と同時に型締力の設定が
行れることになる。一般には、第1の設定値および第2
の設定値の値は設定型締力の1/4倍量に比べて相当に
低い値にすべきである。
【0024】クランク式もしくはトグル式の型締機構を
備えた射出成形機においては、型締機構における枢着ピ
ンやステープル等の磨耗による要素が型締力のばらつき
に影響を与え、しかも、リンク等の姿勢によって枢着ピ
ンやステープル等のがたつきがムービングプラテンに与
える傾きの影響が相違するので、実際に型締が行われる
時のリンク等の姿勢を考慮し、型締機構をロックアップ
させた状態で前記第1の工程を実施する。
【0025】各々のダイハイト調整ナットを独立して駆
動するための手段としてダイハイト調整ナット毎のモー
タを適用すればフィードバック制御等が容易であり、更
に、リアプラテンの四隅に取り付けられたモータのロー
タと各々のダイハイト調整ナットとを一体的に構成する
ことにより、型厚調整機構の大型化が防止される。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の型締力バランス調整方法を適用し
た一実施例の型厚調整機構におけるダイハイト調整ナッ
ト2′の周辺を概略で示す断面図である。リアプラテン
1およびタイバー3の構成や、リアプラテン1とステー
ショナリープラテンおよびリアプラテン1とムービング
プラテンとの係合関係については従来技術の項で述べた
ものと全く同様であるので、ここでは説明を省略する
(図6参照)。
【0027】図1では1本のタイバー3に関するダイハ
イト調整ナット2′と該ナットト2′を回転駆動するモ
ータM1およびタイバー3の伸びによりそこに働く張力
を検出する張力センサSE1(ストレインゲージ等)に
ついて示しているが、他の3組のものについてもその構
成は全く同一である。つまり、ダイハイト調整ナット
2′を回転駆動するためのモータにはM1〜M4、ま
た、タイバー3に作用する張力を検出するための張力セ
ンサにはSE1〜SE4の4つのものがあり、その各々
が、図2に示されるように、モータ駆動回路D1〜D4
およびA/D変換器A1〜A4を介して射出成形機の制
御装置Cに接続されている。
【0028】図1に示す通り、タイバー3の雄ネジ5と
螺合するダイハイト調整ナット2′は摩擦締結要素19
を介してモータM1におけるロータ18の内周面に回転
および軸方向移動不能に固定され、ステータを構成する
モータハウジング20側に固設されたコイル21の励磁
作用によりロータ18と一体的に回転するようになって
いる。また、モータハウジング20の外周部には環状フ
ランジ部22が形成され、この環状フランジ部22に通
された複数のボルト23によってモータM1がリアプラ
テン1の裏面に固定されている。
【0029】従って、モータM1を駆動してロータ18
を正転させればロータ18と共にダイハイト調整ナット
2′が正転し、ダイハイト調整ナット2′がステーショ
ナリープラテンに接近する方向(図中左から右)に移動
してタイバー3の有効長が短縮される。また、ロータ1
8を逆転させればダイハイト調整ナット2′が逆転し、
ダイハイト調整ナット2′がステーショナリープラテン
から離間する方向(図中右から左)に移動してタイバー
3の有効長が増長されることになる。この実施例におい
ては、ダイハイト調整ナット2′がステーショナリープ
ラテンから離間する方向に移動する際にロータ18の左
端面がモータハウジング20のボトム部に摺接すること
になるので、モータハウジング20のボトム部とロータ
18の左端面との間にアンギュラベアリング24を介装
してロータ18の損傷を防止するようにしている。ダイ
ハイト調整ナット2′がステーショナリープラテンに接
近する方向に移動する場合や、ステーショナリープラテ
ンとリアプラテン1との間に作用する型締反力をダイハ
イト調整ナット2′が受ける場合には、図6に示される
ような従来例と同様、ダイハイト調整ナット2′の右端
面がリアプラテン1の裏側と直に接触するかたちとな
る。この際、ロータ18の右端面とリアプラテン1の裏
側との間にはある程度のクリアランスが生じるのでロー
タ18に強力な力が作用して損傷を被るといった問題は
生じない。
【0030】リアプラテン1の四隅でダイハイト調整ナ
ット2′がリアプラテン1を支えているため、タイバー
3の有効長を個別に変化させる場合にこれを極端に行う
と、リアプラテン1がタイバー3に対して傾き、孔6の
内周面とタイバー3との間でカジリが生じる場合があ
る。従って、タイバー3の有効長の個別調整には自ずと
限界があるが、この限界は、型締機構の磨耗等によって
ムービングプラテンに生じる傾きを補正するには十分な
ものである。なお、ダイハイト調整ナット2′やリアプ
ラテン1の裏面に磨耗が生じてタイバー3の有効長が増
大したときに行う個別調整は、それ自体がタイバー3に
対するリアプラテン1の姿勢を正すためのものであるか
ら、その調整量は前記限界の限りにはない。
【0031】ダイハイト調整ナット2′やリアプラテン
1の裏面および型締機構等に磨耗が生じていなければ、
4つのモータM1〜M4を正逆に同期回転させてステー
ショナリープラテンとリアプラテン1との平行を保った
ままリアプラテン1を移動させることにより、従来と同
様の方法で型厚調整や型締力の調整を行うことができ
る。
【0032】しかし、長期間に亘って射出成形機を酷使
すると4本のタイバー3の伸びにばらつきが生じたり、
ムービングプラテンとステーショナリープラテンとの平
行度が保たれなくなったりして製品にバリが生じる場合
があるので、このような場合には、タイバー3の有効長
を個別に変化させて調整作業を行う必要がある。
【0033】つまり、いずれかのタイバー3のダイハイ
ト調整ナット2′とリアプラテン1の裏面との間に磨耗
が生じた場合では、磨耗によって生じる遊びのためにそ
のタイバー3の有効長が伸びるので、このダイハイト調
整ナット2′を正転させて該タイバー3の有効長を元に
戻してやる必要がある。この補正は、タイバー3の有効
長を変化させるためのものではなく、元に戻すためのも
のである。
【0034】また、型締機構に磨耗が生じてムービング
プラテンがリアプラテン1に対して傾くと、ステーショ
ナリープラテンに対するムービングプラテンの平行度に
も異常が生じるので、型締機構に磨耗が生じた側、即
ち、ムービングプラテンがリアプラテン1に対して接近
した側の位置に対応するタイバー3のダイハイト調整ナ
ット2′を前述した限界の範囲で正転させてこのタイバ
ー3の有効長を縮め、積極的にリアプラテン1を傾ける
ことによってステーショナリープラテンに対するムービ
ングプラテンの平行度を回復してやる必要がある。この
補正によれば、そのタイバー3の有効長自体が変化し、
他のタイバー3との間である程度の長さの不揃いが生じ
る。
【0035】更に、ダイハイト調整ナット2′の磨耗と
型締機構の磨耗とが同時に進行する場合もあり、様々な
状況に応じた調整作業が必要である。
【0036】しかし、型締機構の磨耗によって生じるム
ービングプラテンの傾きを補正するために必要とされる
タイバー3の有効長の変化はタイバー3の全長に比べて
極めて僅かであり、フックの法則における定数(以下、
単に定数という)に影響を与えるほどのものではない。
また、ダイハイト調整ナット2′とリアプラテン1の裏
面との間の磨耗によって生じたタイバー3の伸びを解消
するためのダイハイト調整ナット2′の移動は、言い替
えれば、自然長自体の変化によって生じた定数の変化を
元に戻すものであって、当然のことながら、タイバー3
に関する定数には全く影響を与えない。
【0037】従って、型締時に可動側の射出成形金型と
固定側射出成形金型との接触が開始される時点で射出成
形金型の全面が等しく圧着されるように各々のダイハイ
ト調整ナット2′の位置を調整し、かつ、接触開始の時
点を伸び零の状態として4本のタイバー3を等しく引き
伸ばしてやるようにすれば、射出成形金型の四隅に生じ
る型締力のばらつきは全て解消されることになる。ま
た、4本のタイバー3を等しく引き伸ばすといった作業
は単なる型締動作の実行に過ぎないので、結果的に、射
出成形金型の全面が等しく圧着されるように各々のダイ
ハイト調整ナット2′の位置を調整するといった作業を
行うだけで、射出成形金型の四隅に生じる型締力のばら
つきは全て解消されることになる。
【0038】そして、射出成形金型の全面を等しく圧着
させるためには、4本のタイバー3の各々に張力センサ
SE1〜SE4を設け、その各々によって検出される張
力の全てが等しくなるように各々のダイハイト調整ナッ
ト2′の位置を調整すればよい。この際、4本のタイバ
ー3にどの程度の張力を与えるかだが、設定型締力に匹
敵するだけの強力な張力を与えてタイバー3を引き伸ば
した状態で射出成形金型の四隅の圧着状態を確認したと
しても、また、設定型締力よりも遥かに弱い張力を与え
て射出成形金型の四隅の圧着状態を確認するにとどめた
としても、前述した通り、タイバー3に関する定数は安
定的に保持されるので、射出成形金型の密着状態の確認
に関する限り格別の差は生じない。前者によれば、型締
力のバランス調整と型締力の設定作業を同時に行うこと
ができる。
【0039】以下、これら2つの場合に対応して各々の
実施例を説明する。まず、型締力のバランス調整と型締
力の設定作業を同時に行う場合の処理操作の概略を図3
および図4に示す。この処理は射出成形機の制御装置C
によって行われるものである。無論、この処理に必要と
される射出成形機側の型締機構のロックアップ動作や型
開き動作をオペレータが射出成形機に手動で指令しても
よいが、この実施例では自動的に行わせるようにしてい
る。
【0040】オペレータは、制御装置Cによる処理動作
を開始させた後、射出成形機のドライサイクル運転を開
始させる。処理動作を開始した制御装置Cは、設定型締
力達成フラグF1〜F4の全てを一旦リセットし(ステ
ップa1)、射出成形機の制御装置からの型締完了信号
の入力を待機する(ステップa2)。そして、ドライサ
イクルによる型締動作が行われて型締完了信号の入力が
検出されると、制御装置Cは、張力センサSE1〜SE
4によって検出されている各タイバー3の張力を直ちに
読み込み(ステップa3)、タイバー検索指標iの値を
一旦初期化した後(ステップa4)、その値を1インク
リメントして第1番目のタイバー3に対応する値1に初
期設定する(ステップa5)。
【0041】次いで、制御装置Cは、タイバー検索指標
iによって示される第i番目のタイバー3に作用してい
る張力SEiと設定型締力FSの1/4倍量との差を求
め、その差をタイバー3に関する定数kで除して第i番
目のタイバー3に不足している伸び量Xiを求める(ス
テップa6)。第i番目のタイバー3に作用している張
力が正常な型締に必要とされる張力FS/4であれば第
i番目のタイバー3には(FS/4)/kの伸びが生じ
る筈であり、また、第i番目のタイバー3に実際に作用
している張力がSEiであるならその時第i番目のタイ
バー3にはSEi/kの伸びが生じている筈であるか
ら、型締力の不足に対応する第i番目のタイバー3の伸
びの不足量Xiは〔(FS/4)−SEi〕/kであ
る。そして、制御装置Cはこの伸びの不足量Xiが許容
範囲内にあるか否かを判別し(ステップa7)、許容範
囲内にあれば設定型締力達成フラグFiに1をセットす
る一方(ステップa8)、許容範囲を越えていれば設定
型締力達成フラグFiに0をセットする(ステップa
9)。
【0042】以下、制御装置Cは、指標iの値がタイバ
ー3の総数4に達するまでの間(ステップa10)、前
記と同様にしてステップa5〜ステップa8もしくはス
テップa9までの処理を繰り返し実行し、i=2からi
=4の各タイバー3に関する伸びの不足量Xiを求め、
その各々に対応する設定型締力達成フラグFiをセット
もしくはリセットする。
【0043】そして、以上の処理が完了すると、制御装
置Cは型開き完了後(ステップa11)、設定型締力達
成フラグF1からF4までの積が1になるか否か、即
ち、4本のタイバー3の伸びの全てが設定型締力の1/
4倍量に匹敵する伸びと略一致しているか否かを判定す
る(ステップa12)。4本のタイバー3の伸びの全て
が設定型締力の1/4倍量に匹敵する伸びと略一致して
ステップa12の判別結果が真となれば、型締力のバラ
ンス調整および型締力の設定とも正常に行われているこ
とを意味するので、この処理動作は終了する。
【0044】また、4本のタイバー3の伸びのうちその
1つでも設定型締力の1/4倍量に匹敵する伸びと一致
していないものがあれば、ステップa12の判別結果は
偽となる。この場合、型締力のバランス調整や型締力の
設定が正常に行われていないことを意味するので、制御
装置Cはタイバー検索指標iの値を一旦初期化した後
(ステップa13)、以下、指標iの値が4に達するま
での間(ステップa16)、指標iの値を順次インクリ
メントし(ステップa14)、その都度、指標iに対応
するモータMiに前記伸びの不足量Xiに対応する回転
指令を出力し、第i番目のタイバー3のダイハイト調整
ナット2′を正逆に移動させて、第i番目のタイバー3
の有効長を調整する(ステップa15)。なお、Xi>
0であればモータMiの回転は正方向(タイバー3の有
効長を縮める方向)、また、Xi<0であればモータM
iの回転は逆方向(タイバー3の有効長を伸ばす方向)
である。
【0045】そして、このような調整作業を行った後、
制御装置Cは再びステップa2の判別処理に移行して型
締完了まで待機し、ステップa3〜ステップa11まで
の処理を少なくとも1回は前記と同様にして繰り返し実
行し、実際に4本のタイバー3の伸びの全てが設定型締
力の1/4倍量に匹敵する伸びと略一致しているか否か
を確認する(ステップa12)。最初に行われたステッ
プa15の処理によって4本のタイバー3の伸びの全て
が設定型締力の1/4倍量に匹敵する伸びと略一致する
ような調整が行われている筈であるが、特定のタイバー
3の有効長を短縮したために、これと対角線上に位置す
る他のタイバー3の伸びが増大して、その伸びが許容範
囲を越えるといった可能性があるため、このような確認
作業が必要となるのである。もし、この段階においても
4本のタイバー3の伸びの全てが設定型締力の1/4倍
量に匹敵する伸びと略一致していなければ、再びステッ
プa13以降の調整処理が行われ、最終的に、伸びの不
足量(または超過量)Xiの全てが許容範囲に収まって
フラグF1からF4の全てがセットされた時点で、ステ
ップa12の判別結果が真となって、この処理が終了す
るのである。
【0046】なお、この実施例においては射出成形機の
型締機構を完全にロックアップ(型締)させて張力セン
サSE1〜SE4の検出値を読むようにしているが、段
取りの不手際等によりロックアップ完了時に可動側金型
と固定側金型との間に隙間が生じるようなことがあった
としても必ずしも問題はない。この場合、張力センサS
E1〜SE4による検出値はいずれも零となるから、結
果的に、前述の処理動作が1回行われる毎にダイハイト
調整ナット2′の全てに(FS/4)/k、つまり、設
定型締力に対応する分の伸びに匹敵するだけの送りが型
開き完了時において掛けられ、ドライサイクルが1回実
行される毎にリアプラテン1がステーショナリープラテ
ンに向けて徐々に接近して行くことになる。それ以降の
動作に関しては既に述べた通りである。
【0047】また、張力センサSE1〜SE4の比較対
象となる値をFS/4として設定しているのは型締力の
バランス調整と共に型締力の設定作業を同時に行うため
である。従って、型締力のバランス調整とは別に改めて
型締力の設定作業を行うのであれば、比較対象となる値
をFS/4よりも小さな値として設定し、型締力のバラ
ンス調整のみを行わせるようにすることも可能である。
この場合も、前記と同様、型締機構のロックアップ完了
時に可動側金型と固定側金型との間に隙間が生じていた
としても格別の問題はない。なお、比較対象となる値を
小さく設定した分、1回のドライサイクルで進められる
リアプラテン1の移動量は減少する。
【0048】いずれにせよ、これらの処理操作を行うこ
との目的は、射出成形金型の全面が等しく圧着されるよ
うに各々のダイハイト調整ナット2′の位置を調整する
ことにあり、既に述べた通り、ダイハイト調整ナット
2′等の磨耗によるタイバー3の自然長の変化によって
生じる型締力のばらつきにも、また、型締機構の磨耗を
原因とするムービングプラテンの傾きによって生じる型
締力のばらつきにも、更には、これらの原因を複合して
生じる型締力のばらつきに対しても適確に対処すること
ができる。
【0049】無論、射出成形金型の加工は可動側の取付
盤と固定側の取付盤との平行度が確実に出るように行う
ことが望ましいが、本実施例の型締力バランス調整方法
を実施してから射出成形作業を開始するのであれば、平
行度にある程度問題のある射出成形金型をそのまま使用
して射出成形作業を行ったとしても、射出成形金型各部
に作用する型締力のバランスを保持することが可能であ
る。なお、平行度の不十分な射出成形金型を装着して前
記操作を行えば、型締機構に磨耗が生じてムービングプ
ラテンに傾きが生じている場合と同様、結果的に、金型
の平行度の異常に応じてリアプラテン1が強制的に傾け
られることになる。必ずしも望ましい現象とはいえない
が、少なくとも、射出成形金型の平行度の異常による型
締機構の磨耗やダイハイト調整ナット2′の磨耗を未然
に防止することが可能である。
【0050】図5に示すのは、比較的弱い力で射出成形
金型を圧着させて型締力のバランス調整を行う場合の処
理の概略を示すフローチャートである。
【0051】この場合、制御装置Cは、まず、モータM
1〜M4の各々を同期して逆転させ、ダイハイト調整ナ
ット2′を駆動してリアプラテン1および型締機構を一
旦後退限度にまで退避させ、射出成形機の型締機構にロ
ックアップ動作を行わせても可動側金型が固定側金型に
干渉しないようにさせる(ステップb1)。次いで、オ
ペレータは、制御装置Cに型締指令を入力し、型締機構
のクランクやトグル等を前進させて型締動作を行わせ
(実際には可動側金型と固定側金型とは接触しない)、
型締機構の姿勢を射出成形作業時における型締完了時と
同じ状態にする(ステップb2)。型締機構における枢
着ピンやステープル等の磨耗による要素が型締力のばら
つきに与える影響がリンク等の姿勢によって異なるた
め、型締機構の姿勢を射出成形作業時における型締完了
時と同じにしてバランス調整を行う必要があるからであ
る。
【0052】型締機構のロックアップ動作が完了する
と、バランス調整用の制御装置CはモータM1〜M4の
各々を同期して正転させ、リアプラテン1をステーショ
ナリープラテンに向けて移動させ(ステップb3)、張
力センサSE1〜SE4のいずれか1つが第1の設定値
ΔF1以上の張力を検出するまでモータM1〜M4を駆
動し(ステップb4)、可動側金型と固定側金型との接
触を確認してモータM1〜M4を停止させる(ステップ
b5)。
【0053】可動側金型と固定側金型との接触を確認し
た制御装置Cは、設定型締力達成フラグF1からF4の
全てを一旦リセットし(ステップb6)、設定型締力達
成フラグF1からF4までの積が1になるか否か、即
ち、4本のタイバー3の伸びの全てが略一致しているか
否かを判定する(ステップb7)。
【0054】この段階では設定型締力達成フラグF1か
らF4の全てがリセット状態にあるのでステップb6の
判別結果は偽となる。そこで、制御装置Cはタイバー検
索指標iの値を一旦初期化した後(ステップb8)、そ
の値を1インクリメントして第1番目のタイバー3に対
応する値1に初期設定する(ステップb9)。
【0055】次いで、制御装置Cは、タイバー検索指標
iによって示される第i番目のタイバー3に作用してい
る張力SEiを読み(ステップb10)、該張力SEi
と第2の設定値ΔF2とを比較し、張力SEiが許容範
囲を越えて設定値ΔF2よりも小さいか(ΔF2−SE
i>ε)、または、張力SEiが許容範囲を越えて設定
値ΔF2よりも大きいか(ΔF2−SEi<−ε)、或
いは、張力SEiが設定値ΔF2の許容範囲ΔF2±ε
内にあるかを判別する(ステップb11)。なお、第2
の設定値ΔF2は必ずしも第1の設定値ΔF1と異なる
必要はない。
【0056】そして、張力SEiが許容範囲を越えて設
定値ΔF2よりも小さければ、この第i番目のタイバー
3のダイハイト調整ナット2′を更に正転させてその張
力を増大させる必要があるので、制御装置CはモータM
iを正転駆動し(ステップb12)、また、張力SEi
が許容範囲を越えて設定値ΔF2よりも大きければ、こ
の第i番目のタイバー3のダイハイト調整ナット2′を
逆転させてその張力を減少させる必要があるので、モー
タMiを逆転駆動させる(ステップb13)。いずれの
場合も、この段階では未だ第i番目のタイバー3に関す
る適切な調整作業が完了していないので、設定型締力達
成フラグFiには零をセットする(ステップb15)。
また、張力SEiが設定値ΔF2の許容範囲ΔF2±ε
内にあれば、少なくとも他のタイバー3に対する調整作
業が行われない限りはこのタイバー3に対して適切な張
力が維持されるので、制御装置CはモータMiの駆動を
停止し(ステップb14)、設定型締力達成フラグFi
に1をセットする(ステップb16)。なお、実際には
該第i番目のタイバー3以外のタイバー3に対して張力
調整が行われた際に相対的なバランスが崩れて第i番目
のタイバー3の張力が許容範囲外となる場合があるの
で、設定型締力達成フラグFiに一旦1がセットされた
からといって第i番目のタイバー3に関するバランス調
整が完了しているということはできない。
【0057】以下、制御装置Cは、タイバー検索指標i
の値がタイバー3の総本数4に達するまでの間(ステッ
プb17)、指標iの値を順次インクリメントして前記
と同様の処理を繰り返し実行し、各タイバー3のダイハ
イト調整ナット2′を駆動するモータM1〜M4の各々
を正転または逆転もしくは停止させて、4本のタイバー
3に作用する張力SE1〜SE4の各々が設定値ΔF2
に向かう方向に各々のダイハイト調整ナット2′を移動
させると共に、その段階において4本のタイバー3の各
々に対して作用している張力SE1〜SE4の値に応じ
て、設定型締力達成フラグF1〜F4をセットまたはリ
セットする(ステップb9〜ステップb16)。
【0058】そして、タイバー検索指標iの値がタイバ
ー3の総本数4に達し、4本のタイバー3の全てに対し
て設定型締力達成フラグのセットまたはリセット作業が
終了すると、制御装置Cは、設定型締力達成フラグF1
からF4までの積が1になるか否か、即ち、4本のタイ
バー3の伸びの全てが第2の設定値ΔF2に匹敵する伸
びと略一致しているか否かを判定する(ステップb
7)。4本のタイバー3の伸びの全てが設定値ΔF2に
対応する伸びと略一致してステップb6の判別結果が真
となれば、型締力のバランス調整が正常に行われている
ことを意味するので、制御装置Cの処理動作はここで終
了する。
【0059】また、4本のタイバー3の伸びのうちその
1つでも第2の設定値ΔF2に匹敵する伸びと一致して
いないものがあればステップb7の判別結果が再び偽と
なり、張力が過大または不足ぎみのタイバー3に対応す
るダイハイト調整ナット2′が続けて回転駆動されるこ
とになる(ステップb9〜ステップb16)。そして、
最終的に、4本のタイバー3の伸びの全てが第2の設定
値ΔF2に匹敵する伸びと略一致し、型締力のバランス
調整が適確に行われたことがステップb7の判別処理で
確認されると、制御装置Cの処理動作が終了する。この
実施例では、設定値ΔF2として型締力の1/4倍量よ
りも小さな値を設定しているので、更に、射出成形機の
型締機構を縮退させてロックアップを解除したのち、第
2の設定値ΔF2に対応するタイバー3の伸びと設定型
締力に対応するタイバー3の伸びとの差分だけタイバー
3の全てのダイハイト調整ナット2′を正転させ、全て
のタイバー3の有効長を均等に短縮してやる必要があ
る。
【0060】既に述べた通り、タイバー3に関するフッ
クの法則における定数は安定的に保持されるので、第2
の設定値ΔF2を小さな値に設定して処理を行っても、
また、大きな値に設定して処理を行っても、タイバー3
のバランス調整には格別の影響はない。いずれの場合
も、そのバランス調整によって、型締開始時から射出成
形金型の四隅が均等に圧着されるようになる。
【0061】但し、最初の実施例とは異なり、実際にタ
イバー3に張力を作用させた状態でダイハイト調整ナッ
ト2′を回転させる関係上、第1の設定値ΔF1および
第2の設定値ΔF2とも、余りに大きな値を設定するの
は好ましくない。ダイハイト調整ナット2′とリアプラ
テン1の裏面との間およびダイハイト調整ナット2′の
雌ネジとタイバー3の雄ネジ5との間で磨耗が生じる可
能性があるからである。また、ΔF1<ΔF2の場合で
はダイハイト調整ナット2′を前進させながら個々のタ
イバー3に作用する張力を徐々に増大させて型締力のバ
ランス調整を行うことになり、また、ΔF1>ΔF2の
場合ではダイハイト調整ナット2′を後退させながら個
々のタイバー3に作用する張力を徐々に弱めて型締力の
バランス調整を行うことになるので、ΔF1>ΔF2と
設定して調整作業を行った方がダイハイト調整ナット
2′にかかる負担が少なくてよいが、ΔF1<ΔF2と
して調整作業を行うことも可能である。
【0062】この実施例の場合も、最初の実施例の場合
と同じように、ステップb3およびステップb4の処理
を省略することが可能である。張力センサSE1〜SE
4がΔF2よりも小さな値を検出し続ける限りモータM
1〜M4の全てが常に正方向に向けて回転され続けるか
らであり、これにより、ステップb3およびステップb
4の処理を省略したとしても、リアプラテン1は自動的
に前進させられ、結果的に可動側金型と固定側金型とが
接触することになる。なお、この現象は、最初の実施例
においてロックアップ完了時に可動側金型と固定側金型
との間に隙間が生じている場合と同じである。
【0063】以上、張力センサSE1〜SE4を利用し
てタイバー3に作用する張力を検出し、これを設定型締
力の1/4倍量や第1,第2の設定値ΔF1,ΔF2と
比較して処理を行う場合について説明したが、タイバー
3に作用する張力とタイバー3に生じる伸びとは比例す
るので、張力の代わりにタイバー3の伸びを検出して同
様の処理を行うことができる(なお、前述の各実施例に
おいても実質的には張力ではなく伸びを検出してい
る)。また、タイバー3に作用する張力を測定する場合
にはタイバー3に直接ストレインゲージ等を貼着する代
わりにダイハイト調整ナット2′とリアプラテン1との
間にロードセルを介装するといったことが可能である。
【0064】また、モータM1〜M4の全てがサーボモ
ータ等であれば、設定値と検出値との誤差Xiまたは
(ΔF2−SEi)に応じた移動量を求めた後、該移動
量だけ各サーボモータM1〜M4を駆動するようにして
最終的にこの誤差が許容範囲に入るようにすればよい。
【0065】なお、ダイハイト調整ナット2′の回転運
動と直線運動との関係がウォーム&ホイールの場合のよ
うに不可逆的であればよいが、軸方向の力によってダイ
ハイト調整ナット2′の逆転が可能なような場合には、
各モータM1〜M4毎に独立して機能するブレーキ手段
を設ける必要がある。
【0066】モータM1〜M4のロータ18をダイハイ
ト調整ナット2′と一体的に構成しているのは型厚調整
機構全体の小形化のためであるから、このことを問題に
しない限り、モータM1〜M4のロータ18をダイハイ
ト調整ナット2′と別構成としたり、また、モータM1
〜M4を通常のモータとし、ダイハイト調整ナット2′
との間を適当な動力伝達手段で接続したりするのは設計
者の自由である。
【0067】
【発明の効果】本発明の型締力バランス調整方法は、タ
イバーの有効長を変化させるダイハイト調整ナットを各
々独立して回転できるようにしたので、タイバーの有効
長の調整に際して型厚調整機構を分解する必要がない。
また、各タイバーに作用する張力または各タイバーの伸
びを検出し、これらが等しくなるように各ダイハイト調
整ナットを回転させてタイバーの有効長を調整するよう
にしているので、型締力のバランスを確実に保つことが
できる。
【0068】更に、型締力のバランス調整に際し、型締
完了時において検出される張力と設定型締力の1/4倍
量との差、もしくは、検出した伸びと設定型締力に対応
するタイバーの伸びとの差を各タイバー毎に求め、前記
差に対応する伸びの分だけダイハイト調整ナットを逆方
向に移動させることにより、型締力のバランス調整と同
時に型締力の設定を行うことができる。この際、ダイハ
イト調整ナットの移動を型開き状態で行うことにより、
ダイハイト調整ナットに過大な負荷が作用するのを防止
することができる。
【0069】また、型締機構を型締状態として各タイバ
ーに張力を作用させ、各タイバーの検出手段からの検出
値が設定値と一致するようにダイハイト調整ナットの回
転駆動をフィードバック制御して型締力のバランスをと
るようにしているので、手動操作でダイハイト調整ナッ
トを回転させる必要がなく、また、作業者が測定作業を
行う必要もなくなるので、調整ミスもなくなる。
【0070】クランク式もしくはトグル式の型締機構を
備えた射出成形機においては、実際に型締が行われる時
のように型締機構をロックアップさせた状態でバランス
調整を行うようにしているので、型締機構における枢着
ピンやステープル等に磨耗が生じてムービングプラテン
が傾いている場合であっても、その傾きを矯正して適確
なバランス調整を行うことができる。
【0071】更に、各々のダイハイト調整ナットを独立
して駆動するための手段としてダイハイト調整ナット毎
のモータを利用しているので、バランス調整のためのフ
ィードバック制御が容易であり、しかも、モータのロー
タと各々のダイハイト調整ナットとを一体的に構成して
いるので、型厚調整機構の大型化も免れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の型締力バランス調整方法を適用した一
実施例の型厚調整機構におけるダイハイト調整ナットの
周辺を概略で示す断面図である。
【図2】ダイハイト調整ナットを回転駆動する制御系の
概略を示すブロック図である。
【図3】型締力のバランス調整と型締力の設定作業を同
時に行う場合の処理操作の概略を示すフローチャートで
ある。
【図4】型締力のバランス調整と型締力の設定作業を同
時に行う場合の処理の概略を示すフローチャートの続き
である。
【図5】型締力のバランス調整を行う別の実施例の処理
の概略を示すフローチャートである。
【図6】従来の射出成形機における型厚調整機構を示す
図である。
【符号の説明】
1 リアプラテン 2 ダイハイト調整ナット 2′ ダイハイト調整ナット 3 タイバー 4 メインフレーム 5 雄ネジ 6 孔 7 逃ガシ 8 雌ネジ 9 環状フランジ部 10 段付きカラー 11 ボルト 12 小径歯車 13 ボルト 14 大径歯車 15 動力伝達要素 16 駆動源 17 動力伝達手段 18 ロータ 19 摩擦締結要素 20 モータハウジング 21 コイル 22 環状フランジ部 23 ボルト 24 アンギュラベアリング M1〜M4 モータ SE1〜SE4 張力センサ C 制御装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄ネジを螺刻したタイバーの端部をリア
    プラテンの四隅に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付
    けられたダイハイト調整ナットに螺合させ、前記ダイハ
    イト調整ナットを回転させることでタイバーの有効長を
    変化させてステーショナリープラテンとリアプラテンと
    の離間距離を調整するようにした型厚調整機構を備えた
    射出成形機において、 前記ダイハイト調整ナットが各々独立して回転できるよ
    うに構成すると共に、前記各タイバーに作用する張力ま
    たは各タイバーの伸びを検出する検出手段を設け、 型締状態において前記各タイバーに作用する張力または
    各タイバーの伸びが等しくなるように各ダイハイト調整
    ナットを回転させ、 各タイバーに作用する型締反力のバランスを維持するよ
    うにした射出成形機の型締力バランス調整方法。
  2. 【請求項2】 雄ネジを螺刻したタイバーの端部をリア
    プラテンの四隅に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付
    けられたダイハイト調整ナットに螺合させ、前記ダイハ
    イト調整ナットを回転させることでタイバーの有効長を
    変化させてステーショナリープラテンとリアプラテンと
    の離間距離を調整するようにした型厚調整機構を備えた
    射出成形機において、 前記ダイハイト調整ナットが各々独立して回転できるよ
    うに構成すると共に、前記各タイバーに作用する張力も
    しくは各タイバーに生じる伸びを検出する検出手段を各
    タイバー毎に対応して設け、 前記各検出手段により型締完了時において前記各タイバ
    ーに作用する張力もしくは各タイバーに生じる伸びを検
    出し、検出した張力と設定型締力の1/4倍量との差も
    しくは検出した伸びと設定型締力に対応するタイバーの
    伸びとの差を各タイバー毎に求め、 各ダイハイト調整ナットを回転させ、前記差に対応する
    伸びの分だけ各タイバーの有効長を短縮させて各タイバ
    ーに作用する型締反力のバランスを維持するようにした
    射出成形機の型締力バランス調整方法。
  3. 【請求項3】 雄ネジを螺刻したタイバーの端部をリア
    プラテンの四隅に回転自在かつ軸方向移動不能に取り付
    けられたダイハイト調整ナットに螺合させ、前記ダイハ
    イト調整ナットを回転させることでタイバーの有効長を
    変化させてステーショナリープラテンとリアプラテンと
    の離間距離を調整するようにした型厚調整機構を備えた
    射出成形機において、 前記ダイハイト調整ナットが各々独立して回転できるよ
    うに構成すると共に、前記各タイバーに作用する張力も
    しくは各タイバーに生じる伸びを検出する検出手段を各
    タイバー毎に対応して設けておき、 前記各検出手段の各々もしくはいずれか1つの検出値が
    第1の設定値と一致するまで、リアプラテンをステーシ
    ョナリープラテンに接近させる方向に前記ダイハイト調
    整ナットを同期回転させる第1の工程と、 その後、前記各検出手段からの検出値が第2の設定値と
    一致するように各タイバーのダイハイト調整ナットの回
    転駆動をフィードバック制御する第2の工程とを実施す
    ることにより、 各タイバーに作用する型締反力のバランスを維持するよ
    うにした射出成形機の型締力バランス調整方法。
  4. 【請求項4】 クランク式もしくはトグル式の型締機構
    をロックアップさせた状態で前記第1の工程を実施する
    ようにした請求項3記載の射出成形機の型締力バランス
    調整方法。
  5. 【請求項5】 前記各々のダイハイト調整ナットを各々
    のダイハイト調整ナットに固有のモータにより各々独立
    して駆動するようにした請求項1ないし請求項5のいず
    れか1項に記載の射出成形機の型締力バランス調整方
    法。
  6. 【請求項6】 前記各々のダイハイト調整ナットをリア
    プラテンの四隅に取り付けられたモータのロータと一体
    的に構成した請求項5記載の射出成形機の型締力バラン
    ス調整方法。
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