JPH0825813B2 - 繊維強化セラミックスの製造方法 - Google Patents

繊維強化セラミックスの製造方法

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JPH0825813B2
JPH0825813B2 JP62123947A JP12394787A JPH0825813B2 JP H0825813 B2 JPH0825813 B2 JP H0825813B2 JP 62123947 A JP62123947 A JP 62123947A JP 12394787 A JP12394787 A JP 12394787A JP H0825813 B2 JPH0825813 B2 JP H0825813B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガスタービン部品、ディーゼル部品など、
高温または腐食・摩耗性環境で使用されるセラミックス
に係り、特に強度と靭性を与えるべくセラミックスにセ
ラミック短繊維を加えた繊維強化セラミックスの製造方
法に関するものである。
[従来の技術] エネルギ、素材、輸送などの分野で、ガスタービン部
品、ディーゼルエンジン部品、過給機部品、熱交換器部
品など高温または腐食・摩耗性環境で、強度と靭性を必
要とされる機械構造部品にはセラミックスの使用が期待
されている。
一般にセラミックス材料は、靭性が低いことが欠点と
され、このセラミックスの靭性強化の最も有望な方法と
して繊維強化、特に短繊維による強化が研究されてい
る。
従来この強化方法は、セラミックスの粉と短繊維とを
そのまま混合した後、加圧焼結を行って繊維強化セラミ
ックスとしているが、このセラミックス中の短繊維の方
向はランダムである。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、例えば回転機械部品など遠心力のかか
る方向に強度を要求されたりなど、特定の方向の荷重に
対して強化を要求される場合、分散繊維の方向がランダ
ムであると、すべての方向にある程度強度を向上できる
が、特定の方向の強度が思うように向上できない問題が
ある。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、特定の
方向に対して強度を有する繊維強化セラミックスの製造
方法を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記の目的を達成するために、セラミック
短繊維とマトリックスを形成するセラミック原料粉とを
分散液中に分散させて泥しょうとなし、この泥しょうを
多孔質体で形成された型枠内に充填した後、その型枠の
多孔質体に向って、上記泥しょうを数十気圧の圧力ある
いは遠心力で加圧して上記分散液を多孔質体を通して排
出させながら上記セラミック短繊維を多孔質体の面と平
行に配向させて、セラミック短繊維とセラミック原料粉
とからなる成形体を形成し、しかる後にマトリックスの
セラミック原料粉を焼結させて緻密化するようにしたも
のである。
[作用] 上記構成によれば、セラミック短繊維とセラミック原
料粉を分散液に分散させて泥しょう化させ(泥しょう化
工程)、この泥しょうを型枠内に充填したのち、その型
枠の面に形成した多孔質体に向けて静水圧或いは遠心力
で泥しょうを数十気圧に加圧することで分散液が多孔質
体の面を通って排出され、同時にその排出によりセラミ
ック短繊維が多孔質体の面と平行に配向される(加圧成
形工程)。従ってこの位は移行されたセラミック短繊維
とセラミック原料粉化らなる成形体を緻密化させること
で(緻密化工程)、特定の方向の強度が優れた繊維強化
セラミックスを得ることができる。
以下本発明における泥しょう化工程、加圧成形工程及
び緻密化工程を各工程ごとに説明する。
(1) 泥しょう工程 セラミック粉は、本発明の繊維強化セラミックスのマ
トリックスを主として構成するものであり、本発明の最
終的な目的である機械構造材料としての強度、靭性等の
特性を満足するためには、炭化けい素、窒化けい素、ア
ルミナ,ムライト,ジルコニア、またはそのいずれかを
70%以上含むものであることが必要である。これらのセ
ラミック粉に対しては、例えば炭化けい素に対してほう
素、アルミニウム、炭素等、窒化けい素に対してアルミ
ナ,イットリア,セリア,窒化アルミニウム等の添加に
より、焼結が促進させることが知られており、これらの
焼結促進剤を上記セラミック粉に添加することも差しつ
かえない。また、炭化けい素は、例えば窒化アルミニウ
ムとの間に(SiC)1−x(AlN)x,(x=0〜1)なる
組成の固溶体を、窒化けい素は、例えばアルミナ及び窒
化アルミニウムとの間に(Si3N4)1−x(Al2O3・Al
N)x,(x=0〜0.67)なる組成の固溶体を、ジルコニ
アは、イットリア、マグネシア、セリアなどとの間に固
溶体をそれぞれつくり、それによって機械的性質、熱的
性質、耐蝕性などを変化させられることが知られてい
る。本発明の方法で用いるセラミック粉としては、この
ように炭化けい素、窒化けい素、ジルコニアなどを主成
分とする固溶体組成のセラミック粉であってもよい。ま
た、炭化けい素に対して炭化チタン、窒化けい素または
アルミナに対してジルコニア、炭化けい素など他のセラ
ミック粉を分散するとやはり機械的性質が向上する場合
があることが知られており、このように、炭化けい素、
窒化けい素,アルミナ等を主成分として、他の分散強化
用セラミック粉を添加したセラミック粉を用いてもよ
い。
セラミック短繊維は、マトリックスと類似のセラミッ
クスの単結晶からなるウィスカーを用いることが、強度
の点から、まだ熱的、化学的安定性の点から望ましい。
またセラミック短繊維は、マトリックスと同等またはそ
れ以上の高い弾性率を有し、応力が負荷された時にでき
るだけマトリックスへの負荷を低減させることが望まし
い。またセラミック短繊維は、本発明の製造方法の後段
の焼結などの緻密化工程での加熱に対して充分安定であ
る必要がある。このような条件を満足するセラミック短
繊維としては、炭化けい素を主成分とするマトリックス
に対しては、炭化けい素ウイスカーのみ、窒化けい素を
主成分とするマトリックスに対しては、炭化けい素また
は窒化けい素のウイスカー,アルミナ,ムライト、また
はジルコニアを主成分とするマトリックスに対しては、
炭化けい素、窒化けい素またはアルミナのウィスカーを
使用することができる。
セラミック短繊維とセラミック原料粉とを分散させる
液体としては、水の他、炭化水素、アルコール,ケトン
等の非水溶剤を主とする液体であってもよいし、室温で
は固体であっても加熱すれば液体となるワツクスのよう
なものであってもよい。また、セラミック短繊維および
セラミック原料粉の分散をよくするために、液体に酸や
アルカリを溶解させて、pHを調整したり、無機や有機の
電解質などの分散剤を添加してもよく、また成形後の結
合力を増すためにポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラール、未硬化フェノール樹脂、ワックス・エマルジ
ョン等の有機結合剤などを添加することも、差しつかえ
ない。
以上のセラミック短繊維、セラミック原料粉と分散液
を充分混合し、分散させた後、多孔質の型内に導入す
る。この型の材質としては、分散液との物理的、化学的
両立性および加圧の際の耐圧性から選定する必要があ
り、更に孔径は少くとも型表面においては、セラミック
短繊維とセラミック原料粉とを濾過しうるものである必
要がある。型材料としては、加圧力が10気宇圧ないし10
0気圧内外と高めるため、セラミック粉充填剤を含む多
孔質樹脂、多孔質セラミック(いわゆる素焼き)、焼結
多孔質金属等を用いる。
(2) 加圧成形工程 型内に上記泥しょうを導入した後、空気圧、油圧等に
より、泥しょうに圧力を負荷することにより、泥しょう
内のセラミック短繊維を型面に平行に二次元的に配向さ
せつつ分散液を濾過し、成形を行うことができる。この
際、後にマトリックスを形成するセラミック原料粉はセ
ラミック短繊維の間に混在しつつ成形体を形成する。
この泥しょうへの加圧は、型全体を回転させ、遠心力
を利用することによって行ってもよい。この場合の型の
回転の方式は、型を製品形状内のある中心軸(例えば円
筒形製品の中心軸)のまわりに自転させる形で行っても
よいし、また製品形状外のある中心軸のまわりに大きな
回転半径をとって公転させる形であってもよい。
加圧力については、先にも述べたような型材質の耐久
限度を考慮しつつできるだけ高い配向性と充填密度の得
られる条件を選定する必要がある。
また、例えばワックスのように液体化するのに加熱が
必要な分散液の場合には、型の表面温度を必要な温度に
加熱し、制御する必要がある。
(3) 緻密化工程 成形体を型から取り出した後、乾燥による液体の除去
や更に予備焼成による有機結合剤、分散剤の除去、等を
十分に行う。
この後、セラミック原料粉により構成されるマトリッ
クス部分を緻密化される。この緻密化は、常圧ないし雰
囲気加圧の下での焼結によってもよく、粉体の充填され
た型内でのホットプレ焼結(一軸加圧焼結)によっても
よく、また熱間等方圧プレスによる加圧焼結によっても
よい。また成形体内のセラミック短繊維およびセラミッ
ク原料粉の空隙に対してポリカーボシラン、ポリシラザ
ン等のセラミック前駆体、高分子、または、コロイダル
シリカ,アルミナゾル等のセラミック前駆体コロイド分
散液、またはハロゲン化けい素、ハロゲン化アルミニウ
ムに炭化水素ガス,アンモニア,水素等を適宜加えたセ
ラミック前駆体ガスを用いて含浸を行ってセラミックス
を形成させ、その後、上に述べたような焼結法により緻
密化を行ってもよい。
[実施例] 以下本発明の好適実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1〜3図は本発明における繊維強化セラミックスの
製造方法の各工程を示す。
先ず第2図に示すように型枠1内に、セラミック短繊
維2とセラミック原料粉3とを分散液4に分散した泥し
ょう5を充填する。
型枠1は成形する部品形状に応じて形成され、その型
のキャビティ全面に多孔質体6を有する。この多孔質体
6は多数の孔を有し、その孔径は、少なくとも型表面に
おいてはセラミック原料粉3やセラミック短繊維2が透
過しない孔径に形成されている。泥しょう5内のセラミ
ック短繊維2は、第2図に示すように型枠1内に充填時
はランダムに分散した状態となる。
この状態で、第1図に示すように多孔質体6と反対側
から図示の矢印に示した加圧方向7に静水圧や遠心力を
与えると泥しょう5中の分散液2は型枠1の一面に形成
された多孔質体6の孔を通って型枠1外に排出される。
この排出に伴って今までランダムに分散していたセラミ
ック短繊維2は一番抵抗のない状態となるよう挙動し、
結果として多孔質体6の面と並行になるよう配向する。
この配向されたセラミック短繊維2とセラミック原料
粉3とからなる成形体8を型枠1から取り出し、第3図
に示すように緻密化されて繊維強化セラミックス9とす
る。
以下具体的な実施例1,2について詳細に説明する。
実施例1 窒化けい素80重量%−窒化アルミニウム6重量%−ア
ルミナ14重量%の組成を有し、窒化アルミニウムとアル
ミナの一部は窒化けい素との間にSi−Al−O−N化合物
を形成しているセラミック原料粉65重量部、及び表面処
理を施した炭化けい素ウィスカー35重量部とを、エタノ
ール溶液80重量部を分散液として充分分散させて泥しょ
うを得た。ガスタービン静翼の雌型をセラミック粉充填
剤入りの樹脂から成る多孔質材料にて製作した。この型
内に、上記泥しょうを0.2気圧の空気圧加圧により導入
し、充填した後、油圧シリンダにより泥しょうに静水圧
を負荷し、圧力を30気圧まで高めた。泥しょう中のエタ
ノール溶液が型の孔を通して充分濾過された後、型内よ
り成形体を取り出し、充分乾燥させた。その後、窒素雰
囲気中で温度と圧力を2,000℃,100気圧まで上昇させて
焼結を行い、緻密化を行った。得られた成形焼結体は、
炭化けい素ウィスカーが、静翼形状の翼面とほぼ並行に
2次元的に配向し、特に翼の前縁部および後縁部では、
縁に並行に1次元的な配向すら見られた。このような配
向性のため、焼結による収縮は、翼の厚さ方向に大き
く、翼の高さ方向及び巾方向に小さく、理論密度の98%
以上の緻密化が達成されていることが確認された。
実施例2 ほう素を0.5%含む炭化けい素からなるセラミック原
料粉60重量部、表面処理を施した炭化けい素ウィスカー
40重量部とを100重量部の水溶液中に分散させて泥しょ
うを得た。多孔質なシリカ・アルミナ系セラミックスを
用いて、円筒形雌型を製作し、この中に空気圧により泥
しょうを導入した後、円筒の中心軸を回転軸として、型
を1,000RPMで回転させた。回転停止後、型内の余剰の泥
しょうを排出し、円筒形の成形体を取り出した後、充分
乾燥させた。
この成形体を高圧炉内に入れ、一旦真空とした後、溶
融したポリカーボラシランを100気圧の不活性ガスの圧
力により含浸させ、加圧雰囲気のまま1,200℃まで昇温
して成形体空隙中のポリカーボラシランを炭化けい素系
セラミックスに転化させた。この処理を5度繰り返した
後、熱間等方圧プレス中にて1,900℃,2,000気圧での緻
密化を行った。得られた円筒形の成形焼結体は炭化けい
素ウィスカーが円筒面とほぼ平行に2次元的に配向した
緻密な組成を有し、ガスタービン燃焼器、高温熱交換器
等の部品として充分適用可能なものであることが判っ
た。
[発明の効果] 以上説明してきたことから明らかなように本発明によ
れば次の如き優れた効果を発揮する。
(1) セラミック短繊維とセラミック原料粉とを分散
液に分散させて泥しょう化し、その泥しょうを多孔質体
を有する型枠内に充填すると共にその泥しょう中の分散
液を加圧力により多孔質体から透過させることでセラミ
ック短繊維をその多孔質体の面と平行に二次元的に配向
させることができ、その方向の強度と靭性を高めること
ができる。
(2) セラミック短繊維が特定の面方向に配向してい
るため、その面と直角方向にはマトリックスの焼結収縮
が容易となり、ほとんど残留気孔や欠陥を含まないマト
リックスが得られ、より強度と靭性の高い繊維強化セラ
ミックスとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の製造方法の各工程を示す図で
ある。 図中、1は型枠、2はセラミック短繊維、3はセラミッ
ク原料粉、4は分散液、5は泥しょう、6は多孔質体、
7は加圧方向である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 英雄 東京都江東区豊洲3丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−105502(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミック短繊維とマトリックスを形成す
    るセラミック原料粉とを分散液中に分散させて泥しょう
    となし、この泥しょうを多孔質体で形成された型枠内に
    充填した後、その型枠の多孔質体に向って、上記泥しょ
    うを数十気圧の圧力あるいは遠心力で加圧して上記分散
    液を多孔質体を通して排出しながら上記セラミック短繊
    維を多孔質体の面と平行に配向させて、セラミック短繊
    維とセラミック原料粉とからなる成形体を形成し、しか
    る後にマトリックスのセラミック原料粉を焼結させて緻
    密化することを特徴とする繊維強化セラミックの製造方
    法。
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