JPH0825841B2 - 生花乾燥物の保存方法 - Google Patents

生花乾燥物の保存方法

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JPH0825841B2 JP60130733A JP13073385A JPH0825841B2 JP H0825841 B2 JPH0825841 B2 JP H0825841B2 JP 60130733 A JP60130733 A JP 60130733A JP 13073385 A JP13073385 A JP 13073385A JP H0825841 B2 JPH0825841 B2 JP H0825841B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、有機溶媒で置換脱水して得られる生花乾燥
物を長期間に亘つて、原形、原色を保持して保存できる
ようにした生花乾燥物の保存方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、生花乾燥物の保存に当つては、生花を有機溶媒
で置換脱水した後、デシケーター中に保存する方法が行
なわれてきたが、押し花のように、あらかじめ圧搾した
もの以外は、数週間程度で花色が白化したり、花型が狂
つたり、皺を生じる等の難点があつた。
(発明が解決しようとする問題点) 生花を有機溶媒で置換脱水する方法は、原形、原色の
乾燥生花を得る極めて有利な方法であるが、脱水作業が
完了した後、直ちに透明樹脂に包埋するか、または樹脂
によるコーテイングをしなければならない。すなわち、
最終工程まで一気に実行しなければ、生花は比較的速や
かに白化したり、皺を生じたりするものである。したが
つて、有機溶媒で置換脱水した生花乾燥物を、前記従来
法よりも長期間に亘つて、原形、原色を保持して保存で
きる方法の出現が望まれている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は、前記の問題点を解決するため鋭意検討を
進めた結果、有機溶媒で置換脱水した生花乾燥物を、予
備乾燥してから密閉容器に入れ、凍結状態になる温度で
保存したところ、数ケ月ないし一年以上も原形、原色を
保つて保存することができることを見出し、本発明を完
成するに到つたのである。
すなわち、本発明は、生花を有機溶媒で置換脱水した
後、予備乾燥し、これを密閉容器に入れて−4℃以下の
温度で保存することを特徴とする生花乾燥物の保存方法
である。
本発明において、生花を有機溶媒で置換脱水するに
は、常法にしたがい、エタノール、ブタノール、冷アセ
トン、イソプロパノール等の有機溶媒に生花を浸漬して
行えばよい。
有機溶媒で置換脱水した生花は、乾燥処理を施して、
有機溶媒をある程度除去する必要があるが、この乾燥処
理を本発明においては予備乾燥という。有機溶媒で置換
脱水した生花は、かたくなつていて折れる状態である
が、乾燥によつて有機溶媒が除去されて行くにしたが
い、生花がたわむ状態になり、さらに乾燥を進めると、
生花の形が崩れるようになる。本発明の予備乾燥は、生
花がたわむ状態になるまで乾燥することである。
生花がたわむ状態になるまで予備乾燥しないと、透明
樹脂に包埋するか、または透明樹脂でコーテイングした
後に、花が次第に透明化したり、花色が白化したりし
て、商品価値を失うことになる。また、生花がたわむ状
態よりも過度に乾燥すると、前記のように生花の形が崩
れたり、皺が生じたりすると共に、花色を悪くする原因
となるので好ましくない。
予備乾燥の温度および時間は、花の種類、状態、さら
には有機溶媒の種類等によつて異なり、一律ではなく、
例えば、スズランをエタノールで脱水したときは40℃で
15分、シヤコ葉サボテンの花をアセトンで脱水したとき
は、赤外線ランプ250W,50cmで数分でよく、シンビジユ
ームの場合は、55℃で2時間を必要とすることもある。
したがつて、40〜55℃で15分〜2時間の範囲において、
要は生花がたわむ状態になるまでの予備乾燥の温度およ
び時間を、花の種類、状態、および有機溶媒の種類など
により、適宜に決定すればよい。
柔らかい花においては、予備乾燥の時間が短かく、皺
が生じる前の適切な時期の判定がむつかしく、予備乾燥
に際して皺が現れ易いのであるが、これを防止するため
に、脱水用の溶媒中に高級アルコール、パラフイン、ス
テアリン酸、木蝋等のワツクス類を少量混和しておく
か、あるいは乾燥前に、その混和液に短時間浸漬すると
よい。このようにすると、花内部の溶媒の蒸発速度が適
当に制御できるだけでなく、その後の保存条件がやゝゆ
るやかで済む。
このワツクス類の効果は、花の種類によつて差があ
り、桜の花で言えば、彼岸桜のように柔らかいものに用
いると大きな効果があるが、台湾緋桜や大島桜などは特
に必要としない。そめいよしのや山桜などは、用いない
よりは用いた方がよい。また、蘭の花で言えば、ほとん
どのシンビジユームは必要としないが、多くのデントロ
ビユームは、用いた方が乾燥作業、条件がゆるやかとな
り都合がよい。
上記のような予備乾燥したものを−4℃以下の温度で
保存するのであるが、この保存温度は、花と溶媒により
多少異なり、また、例外的に、シンビジユームや百合の
中で機械的に丈夫なものにおいては、8〜0℃で2〜3
ケ月の保存に耐えるものもあるが、このようなものでも
−4℃以下の温度で保存すれば、1年以上なんの変化も
なく保存できる。その他の花は、例外なく−4℃以下を
必要とし、−4℃〜−15℃が望ましい保存温度範囲であ
る。
保存温度が−4℃よりも高いと、花は保存中に花自身
の重みでクリープを起こし、変形を生じたり、花色が白
化して、長期の保存に耐えない。−15℃より低くても保
存の目的は達せられるが、低くても−30℃程度で、それ
以下は特に必要としない。
前記ワツクス類の使用は、溶媒としてブタノールを使
用するときには保存期間に大差がないが、保存中の花の
出し入れなどのために、一時的に温度が上ることによる
花の劣化を防ぐ上では有効である。溶媒としてエタノー
ルなどを使用するときには、皺の発生を防止して極めて
有効である。例えば、スズランなどのブタノール脱水の
ときは、1年以上安全であるが、エタノール脱水のとき
は、−15℃で6ケ月位の保存期間しかなく、次第に皺が
生じてくる。この場合にはワツクス類が役に立つ。こと
にスズランのように、ブタノールでは脱水時に黒化を防
止できないものは、黒化防止のためにエタノール、メタ
ノールを使用しなければならないのであるが、この場合
には、ワツクス類の使用が必要となる。
(発明の効果) 有機溶媒で置換脱水した生花乾燥物は、透明樹脂に包
埋するか、樹脂によるコーテイングをして、標本などを
作成するのであるが、有機溶媒で置換脱水した生花乾燥
物は、比較的速やかに白化したり、皺を生じたりする
が、本発明によれば、該生花乾燥物を1年以上もの長期
間に亘つて保存でき、透明樹脂に包埋したり、樹脂をコ
ーテイングする操作を有利に行なうことができる。
(実施例) 本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明は、これ
らの実施例により限定されるものではない。
実施例1 そめいよしの桜の花をブタノールに投入して脱水を約
1時間行なつた後、セタノールの10%ブタノール溶液に
投入し、直ちに引き上げて50℃で30分間乾燥し、直ちに
−15℃に冷却してそのまゝ保存する。
実施例2 台湾緋桜の花をブタノールに投入して脱水し、脱水完
了後、45℃で15分間乾燥し、そのまゝ容器に入れ、−10
℃〜−15℃の温度下に保存する。
実施例3 スズランの花を純エタノールに投入して脱水を5分間
行なつた後、引き上げてブタノールに投入、約30分後に
パラフインの20%ブタノール溶液に浸し、これを40℃で
10〜15分間乾燥し、そのまゝ容器に入れ、−10℃〜−15
℃の温度下に保存する。
実施例4 ジヤスミンの花を冷アセトンに投入して脱水し、脱水
完了後、ブタノールに投入してアセトンをブタノールで
置換する。次に、これを40〜45℃に暖め、溶解状態の温
かいパラフインを次第に加え、パラフイン濃度が30%程
度になつたとき花を取り出し、赤外線ランプ下で10分な
いし15分乾燥し、そのまゝ容器に入れ、−10℃〜−15℃
の温度下に保存する。
実施例5 シンビジユームをブタノールに投入して脱水を約1時
間行なつた後、セタノール20%を溶解したブタノール溶
液に投入し、1時間後に取り出して50℃で1時間乾燥
し、そのまゝ容器に入れ、−10℃〜−15℃の温度下に保
存する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生花を有機溶媒で置換脱水した後、予備乾
    燥し、これを−4℃以下の温度で保存することを特徴と
    する生花乾燥物の保存方法。
JP60130733A 1985-06-18 1985-06-18 生花乾燥物の保存方法 Expired - Fee Related JPH0825841B2 (ja)

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JPS61289001A JPS61289001A (ja) 1986-12-19
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