JPH0826195B2 - 重合体組成物 - Google Patents

重合体組成物

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JPH0826195B2
JPH0826195B2 JP1-502351A JP50235189A JPH0826195B2 JP H0826195 B2 JPH0826195 B2 JP H0826195B2 JP 50235189 A JP50235189 A JP 50235189A JP H0826195 B2 JPH0826195 B2 JP H0826195B2
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thermoplastic elastomer
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学 川本
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Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、耐スクラッチ性、金属に対する接着性、耐
熱変形性、柔軟性に優れ、しかも鉱油系軟化剤の耐ブリ
ード性に優れるとともに低光沢性のアイオノマー組成物
に関する。
背景技術 アイオノマー樹脂は、軽量かつ剛直であり、金属への
接着性や光沢が優れ、しかも耐スクラッチ性が良好であ
るところから、たとえば、自動車外装品などの用途に供
される樹脂として注目されている。ところが使用分野に
よっては、金属への接着性あるいは耐スクラッチ性に優
れているという特長を生かしつつ、柔軟でしかも艶消し
がなされたアイオノマー樹脂が求められている。
ところで耐スクラッチ性がとくに要求される用途で
は、金属イオンが多量に含まれたアイオノマー樹脂を用
いる必要があるが、アイオノマー樹脂中の金属イオン量
が増加するにしたがい、剛性が高く、しかも高光沢にな
る傾向がある。このように金属イオンが多量に含まれて
剛性が高く、しかも高光沢となったアイオノマー樹脂を
柔軟化し、かつ低光沢化することが求められているが、
このようなアイオノマー樹脂を柔軟化し、かつ低光沢化
することは必ずしも容易ではなかった。
たとえば、特開昭57−190034号公報には、アイオノマ
ー約40〜80%に対し、エチレン・プロピレン共重合ゴム
20〜60%を配合した低光沢性のアイオノマー組成物が開
示されている。しかしながらこの公報に開示されたアイ
オノマー組成物では、耐スクラッチ性を重視すれば、光
沢の少ない組成物を得ることは難しく、一方光沢性のな
い組成物を得ようとすると、耐スクラッチ性あるいは耐
熱変形性などが犠牲になり、耐スクラッチ性と低光沢性
の両者を備えたアイオノマー組成物を得ることは難しか
った。
一方、本発明者らの出願に係る特開昭61−36347号公
報には、アイオノマーとオレフィン系熱可塑性エラスト
マーとからなる耐スクラッチ性、耐熱変形性に優れた重
合体組成物が開示されている。しかしながらこの公報に
開示されたアイオノマー組成物であっても、耐スクラッ
チ性と低光沢性との両者を備えたアイオノマー組成物を
得ることは難しかった。
また上記の特開昭61−36347号公報に開示されたアイ
オノマー重合体組成物では、オレフィン系熱可塑性エラ
ストマーが用いられているが、このオレフィン系熱可塑
性エラストマーに鉱油系軟化剤が含まれている場合に
は、鉱油系軟化剤が成形品の表面にブリードして、成形
品の表面がべたついたり外観が悪くなるという問題点が
生じている。
本発明者らはこのような現状に鑑み、耐スクラッチ性
および耐熱変形性に優れ、しかも低光沢性であって柔軟
であり、その上鉱油系軟化剤が成形品の表面にブリード
してこないようなアイオノマー組成物を得るべく検討し
た結果、これらの特性をバランスよく有する組成物を見
出すに至った。
発明の開示 本発明によれば、エチレン系アイオノマー樹脂
(A):50〜85重量部、部分架橋オレフィン系熱可塑性
エラストマー(B):10〜39重量部、およびエチレン単
位/α−オレフィン単位(モル比)が50/50〜90/10であ
って、結晶化度が20%以下であるエチレン・α−オレフ
ィン系共重合体ゴム(C):1〜15重量部(ただし、
(A)、(B)、(C)の合計重量を100重量部とす
る)を混合してなるアイオノマー組成物が提供される。
発明を実施するための最良の形態 以下本発明に係るアイオノマー組成物について具体的
に説明する。
本発明で用いられるエチレン系アイオノマー樹脂と
は、エチレン・α,β−不飽和カルボン酸共重合体
(I)あるいはエチレン・α,β−不飽和カルボン酸・
α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体(II)のカ
ルボン酸基の一部、通常5〜90%のカルボン酸基が金属
イオンにより中和されたものである。
上記のようなエチレン・α,β−不飽和カルボン酸共
重合体(I)またはエチレン・α,β−不飽和カルボン
酸・α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体(II)
では、エチレン単位は通常75〜99.5モル%好ましくは88
〜98モル%の量で存在し、α,β−不飽和カルボン酸単
位は通常0.5〜15モル%好ましくは1〜6モル%の量で
存在していることが望ましい。またα,β−不飽和カル
ボン酸エステル単位は、通常の0〜10モル%好ましくは
0〜6モル%の量で存在していることが望ましい。上記
のような量でエチレン単位、α,β−不飽和カルボン酸
単位およびα,β−不飽和カルボン酸エステル単位を含
んでいると、金属に対する接着性あるいは耐熱性に優れ
たアイオノマー組成物が得られる。
また本発明で用いられるアイオノマーでは、上記
(I)または(II)の共重合体中のカルボン酸基のう
ち、金属イオンにより中和されるカルボン酸基の割合
(中和度)は、通常5〜90%であるが、とくに耐スクラ
ッチ性の優れた組成物を得るためには、中和度は15〜90
%、とくに40〜90%であることが好ましい。
上記のような共重合体を構成するα,β−不飽和カル
ボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、フマール酸、無水マレイン酸など炭素数3〜8の
α,β−不飽和カルボン酸が用いられ、またα,β−不
飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、
メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸
エチル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸ブチル、
フマル酸ジメチルなどの炭素数4〜12のα,β−不飽和
カルボン酸エステルが用いられる。この中でα,β−不
飽和カルボン酸としては、アクリル酸あるいはメタクリ
ル酸が特に好ましく、またα,β−不飽和カルボン酸エ
ステルとしては、アクリル酸のエステルあるいはメタク
リル酸のエステルが好ましい。
また、上記エチレン共重合体のカルボン酸基を中和す
る金属イオンとしては、1〜3価の原子価を有する金属
イオン、とくに元素周期律表におけるI、II、III、IV
AおよびVIII族の1〜3価の原子価を有する金属イオン
が用いられ、具体的には、Na+、K+、Li+、Cs+、Ag+、Hg
+、Cu+、Be++、Mg++、Ca++、Sr++、Ba++、Cu++、Cd++
Hg++、Sn++、Pb++、Fe++、Co++、Ni++、Zn++、Sc++、Al
+++、Fe+++、Y+++などが用いられる。これらの金属イオ
ンは2種以上混合されて用いられていてもよく、また金
属イオンとアンモニウムイオンとが混合されて用いられ
ていてもよい。これらの金属イオンの中では、特にZ
n++、Na++が好ましい。
本発明で使用するエチレン系アイオノマー樹脂のASTM
D 1238に準じて測定したメルトフローレート(190℃)
は、通常0.1〜1000g/10分、好ましくは0.1〜30g/10分、
とくに好ましくは0.1〜10g/10分の範囲にあることが望
ましい。
本発明で用いられる部分架橋オレフィン系熱可塑性エ
ラストマー(B)は、部分架橋したエチレン・α−オレ
フィン系共重合ゴムとポリオレフィン樹脂を必須成分と
して含んでおり、好ましくはエチレン・α−オレフィン
系共重合ゴムとポリオレフィン樹脂とを必須成分として
含有するゴム組成物を部分架橋してなる部分架橋オレフ
ィン系熱可塑性エラストマーまたはこの部分架橋オレフ
ィン系熱可塑性エラストマーとポリオレフィン樹脂の混
合物である。
上記のような熱可塑性エラストマー(B)中に含有さ
れるポリオレフィン樹脂成分とエチレン・α−オレフィ
ン系共重合ゴム成分とは、両成分の合計を100重量部と
した場合、ポリオレフィン樹脂成分は5〜80重量部好ま
しくは20〜70重量部の量で用いられることが望ましく、
エチレン・α−オレフィン系共重合ゴム成分は20〜95重
量部好ましくは30〜80重量部の量で用いられることが望
ましい。
また上記のようなゴム組成物を部分架橋するに際し、
ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴムおよび/または鉱
油系軟化剤を共存させてもよい。これらの成分は、熱可
塑性エラストマー(B)中に50重量%以下、好ましくは
5〜40重量%の量で含有されるように使用することが望
ましい。
本発明では、部分架橋オレフィン系熱可塑性エラスト
マーとしては、より具体的には、 (a)エチレン・α−オレフィン系共重合ゴム20〜95重
量部 (b)ポリオレフィン樹脂 5〜80重量部 (ここで(a)+(b)は、100重量部になるように選
ぶ)および(c)ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム
状物質と (d)鉱油系軟化剤から選ばれた少なくとも一種の成分
0〜100重量部、好ましくは5〜80重量部からなる混合
物を、架橋剤の存在下に動的に熱処理して得られる部分
架橋ゴム組成物(I)100〜30重量部と、ポリオレフィ
ン樹脂(II)0〜70重量部とからなる混合物(ただし、
最終混合物中の(b)と(II)の合計量が最終混合物10
0重量部当り、5〜80重量部になるように選ぶ)が好ま
しく用いられる。
ここで動的に熱処理することは、溶融状態で混練する
ことをいう。
混練は非開放型の装置中で行なうことが好ましく、窒
素または炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で行なうこと
が好ましい。混練温度は、通常、150〜280℃、好ましく
は170〜240℃であり、混練時間は、通常1〜20分間、好
ましくは1〜10分間であることが望ましい。
本発明において、熱可塑性エラストマーの原料である
エチレン・α−オレフィン系共重合ゴム(a)として
は、たとえばエチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレ
ン−プロピレン−非共役ジエン三元あるいは多元重合ゴ
ム、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合ゴム、エ
チレン−1−ブテン共重合ゴム、エチレン−1−ブテン
−非共役ジエン多元重合体ゴム等のエチレンと炭素数3
〜14のα−オレフィンを主成分とする結晶化度20%以
下、好ましくは10%以下の低結晶性または非晶質のエラ
ストマーまたはそれらの混合物である。中でも好ましい
ものはエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−
プロピレン−非共役ジエン三元共重合体ゴムが用いられ
る。
ここで、非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジエ
ン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレ
ンノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン等
が用いられ、これらのうち、ジシクロペンタジエンおよ
び5−エチリデン−2−ノルボルネンを第三成分とする
共重合体が好ましい。
これらのエチレン・α−オレフィン系共重合ゴムのム
ーニー粘度[ML1+4(100℃)]は、通常、10〜180、好
ましくは40〜140であり、またその沃素価不飽和度は好
ましくは16以下であることが望ましい。
これらのエチレン・α−オレフィン系共重合ゴムで
は、1−オレフィン部分において、エチレン単位/α−
オレフィン単位は50/50〜90/10、好ましくは60/40〜84/
16(モル比)の割合であり、1−オレフィン(エチレン
+α−オレフィン)単位/非共役ジエン単位(三元ある
いは多元共重合体の場合)は通常98/2〜90/10、好まし
くは97/3〜94/6(モル比)であることが望ましい。
また本発明においてエチレン・α−オレフィン系共重
合体ゴムと動的熱処理の際に混合するポリオレフィン樹
脂(b)としては、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテンなどの1
−オレフィンの単独重合体、その2種以上の共重合体、
あるいはα−オレフィンと15モル%以下の他の重合性単
量体との共重合体、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アク
リル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−
メタクリル酸メチル共重合体等であって、樹脂状高分子
物質が用いられる。本発明では、この中でメルトフロー
レート(ASTM−D−1238−65T)が0.1〜50g/10分、特に
5〜20g/10分であり、かつX線回析測定法により求めら
れる結晶化度が40%以上であるポリオレフィン樹脂が好
ましく用いられる。
本発明において、特に好ましいポリオレフィン樹脂
(b)としては、メルトフローレートが0.1〜50g/10分
であり、結晶化度が40%以上であるペルオキシド分解型
ポリオレフィン樹脂(ペルオキシドと混合し、加熱して
混練することにより熱分解して分子量が減じ、樹脂の流
動性が増加するポリオレフィン樹脂、具体的には、アイ
ソタクチックポリプロピレン、あるいはプロピレンと15
モル%以下の他のα−オレフィンとの共重合体、たとえ
ばプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1−ブ
テン共重合体、プロピレン−1−ヘキサン共重合体、プ
ロピレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体が用いら
れる。
また本発明においては、上記ペルオキシド分解型ポリ
オレフィン樹脂とペルオキシド架橋型ポリオレフィン樹
脂(ペルオキシドと混合し、加熱下混練することにより
架橋して樹脂の流動性が低下するポリオレフィン樹
脂)、たとえば、密度0.910〜0.940g/cm3の低、中密度
ポリエチレンとの混合物もポリオレフィン樹脂(b)と
して好ましく使用される。
熱可塑性エラストマーの調製に際し、必要に応じて配
合される(c)ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム状
物質とは、たとえば、ポリイソブチレン、ブチルゴム、
プロピレン70モル%以上のプロピレン−エチレン共重合
体ゴム、プロピレン−1−ブテン共重合体ゴム、アタク
チックポリプロピレン等のペルオキシドと混合し、加熱
下に混練しても架橋せず、流動性が低下しない炭化水素
系のゴム状物質をいう。これらの中では、ポリイソブチ
レンおよびプロピレン−1−ブテン共重合ゴムが最も好
ましい。
また(d)鉱物油系軟化剤とは、通常ゴムをロール加
工する際ゴムの分子間作用力を弱め、加工を容易にする
とともに、カーボンブラック、ホワイトカーボン等の分
散を助けるか、あるいは加硫ゴムの硬さを低下せしめて
柔軟性あるいは弾性を増す目的で使用されている高沸点
の石油留分であり、この石油留分は、パラフィン系オイ
ル、ナフテン系オイル、あるいは芳香族系オイルに区別
されている。
本発明においては、熱可塑性エラストマーの調製に際
し、これらのペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム状物
質(c)および/または鉱物油系軟化剤(d)を必ずし
も配合する必要はないが、得られる重合体組成物の流れ
特性、ひいては成形加工性を一層向上させるためには、
エチレン・α−オレフィン共重合ゴム(a)とポリオレ
フィン樹脂(b)合計量100重量部に対し、(c)およ
び/または(d)を100重量部まで、好ましくは5〜100
重量部の量で加えることが望ましい。
さらに本発明において動的熱処理後に、必要に応じ、
混合されるポリオレフィン樹脂(II)は、動的熱処理の
際に加えられるポリオレフィン樹脂(b)と同様の樹
脂、すなわち、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘ
キセン−1、4−メチル−1−ペンテンなどの1−オレ
フィンの単独重合体、その2種以上の共重合体、あるい
はα−オレフィンと15モル%以下の他の重合性単量体と
の共重合体、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重
合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−
メタクリル酸メチル共重合体等であって、樹脂状高分子
物質が用いられる。これらのポリオレフィン樹脂(II)
のメルトフローレート(ASTM−D−1238−65T、190℃、
ただし、プロピレン系重合体は230℃)は、5〜100g/10
分、とくに10〜50g/10分であることが好ましい。動的熱
処理時と熱処理後の両方にポリオレフィン樹脂を加える
場合は、ポリオレフィン樹脂(b)とポリオレフィン樹
脂(II)は同種のものでも、異種のものでもよい。
本発明において熱可塑性エラストマーを調製するに
は、エチレン・α−オレフィン共重合ゴム(a)95〜20
重量部と、ポリオレフィン樹脂(b)5〜80重量部、必
要によりさらにペルオキシド非架橋型ゴム(c)および
/または鉱油系軟化剤(d)0〜100重量部を混合して
なるブレンド物(以下被処理物という)100重量部に対
し、約0.05〜2重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%の架
橋剤を配合し、動的に熱処理し、部分架橋を行なえばよ
い。
本発明において、オレフィン系熱可塑性エラストマー
を部分架橋のために使用される架橋剤としては、有機ペ
ルオキシド、硫黄、フェノール系加硫剤、オキシム類、
ポリアミンなどが挙げられるが、これらの中では得られ
る熱可塑性エラストマーの物性の面から、有機ペルオキ
シドおよびフェノール系加硫剤が好ましい。
上記のようなフェノール系加硫剤としては、アルキル
フェノールホルムアルデヒド樹脂、トリアジン−ホルム
アルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂等が
用いられる。
また上記のような有機ペルオキシドとしては、ジクミ
ルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5
−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ヘ
キサン、2,3−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルペル
オキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルペル
オキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブ
チルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ
パレラート)、ジベンゾイルペルオキシド、tert−ブチ
ルペルオキシベンゾエート等が用いられる。これらのう
ち、臭気の少なく、しかもスコーチ安定性の高いため、
ビスペルオキシド系化合物が好ましく用いられ、具体的
には、1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼンが最も好ましく用いられる。
また部分架橋熱処理に際し、p−キノンジオキシム、
p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシムなどの架橋助剤
あるいはジビニルベンゼン(DVB)、ジエチレングリコ
ールメタクリレート、ポリエチレンジグリコールメタク
リレートなどの多官能性ビニルモノマーを配合すると、
より均一でしかも緩やかな架橋反応が実現できるので、
これら架橋助剤や多官能性ビニルモノマーを配合するこ
とが好ましい。特にジビニルベンゼン(DVB)は、熱処
理による架橋効果が均質で、流動性と物性のバランスの
とれた熱可塑性エラストマーが得られるので最も好まし
い。
本発明においては、熱可塑性エラストマーにさらにカ
ーボンブラック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、重
質炭酸カルシウム、カオリン、けいそう土、シリカ、ア
ルミナ、アスベスト、グラファイト、ガラス繊維等の充
填剤あるいはフェニル−α−ナフチルアミン、2,6−ジ
−tert−ブチルフェノール、テトラキス[メチレン(3,
5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]などの酸化防止剤、その他の添加成分を配
合することができる。
これらの充填剤や添加剤は熱可塑性エラストマーの調
製段階で加えてもよく、調製後に加えてもよい。
なお本発明において部分的に架橋されたとは、架橋後
の組成物が熱可塑性エラストマーとしての性質を失わな
い程度に架橋されていることを意味している。
本発明において使用されるエチレン単位/α−オレフ
ィン単位(モル比)が50/50〜90/10であって、結晶化度
が20%以下であるエチレン・α−オレフィン系共重合体
ゴム(C)は、熱可塑性エラストマー(B)を調製する
際に用いられる前述のエチレン・α−オレフィン系共重
合ゴム(a)と同様のものを用いることができる。もち
ろんゴム(C)とゴム(a)とは、同一であっても異な
っていてもよい。
本発明においてエチレン系アイオノマー樹脂(A)、
部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマー(B)およ
びエチレン単位/α−オレフィン単位(モル比)が50/5
0〜90/10であって、結晶化度が20%以下であるエチレン
・α−オレフィン系共重合ゴム(C)の配合割合は、
(A)、(B)、(C)の合計重量を100重量部とした
場合、(A)が50〜85重量部、(B)が10〜39重量部、
(C)が1〜15重量部であり、好ましくは(A)が50〜
75重量部、(B)が20〜35重量部、(C)が5〜15重量
部である。(A)成分が前記範囲より多くなると、光沢
を充分減少させることが難しく、また柔軟性が劣るよう
になる傾向が生じる。また(A)成分の割合が前記範囲
より少なくなると、耐スクラッチ性、金属への接着性が
低下する傾向が生じる。(B)成分が上記範囲を超える
と、光沢低下の効果が少なく耐スクラッチ性が低下する
傾向が生じ、また(C)成分が上記範囲を超えると耐熱
変形性および耐スクラッチ性が低下する傾向が生じ、
(B)成分が上記範囲を下廻ると、柔軟性、光沢低下の
改善が充分でなく、さらに(C)成分が上記範囲より少
ないと、鉱油系軟化剤の耐ブリード性の改良効果が充分
には得られず、また光沢低下を充分に行なうことができ
ない傾向が生じる。
上記のような各成分を含む本発明に係る組成物は、メ
ルトフローレート(190℃、荷重2160gの値、以下MFRと
略す。)が0.1〜50g/10分、とくに0.1〜10g/10分である
ことが好ましい。
本発明に係る重合体組成物は、エチレン系アイオノマ
ー樹脂(A)、オレフィン系熱可塑性エラストマー
(B)およびエチレン単位/α−オレフィン単位(モル
比)が50/50〜90/10であって、結晶化度が20%以下であ
るエチレン・α−オレフィン系共重合ゴム(C)を、同
時または逐次的にドライブレンドまたはメルトブレンド
することによって調製される。ドライブレンドは、ヘン
シェルミキサー、タンブラーミキサー、リボンブレンダ
ーなど各種ブレンダーを用いて上記のような各成分を混
合することにより行なわれ、またメルトブレンドの混合
は単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサーなどの
各種ミキサー、ロール、各種ニーダーなどを用いて上記
のような各成分を溶融混合することにより行なわれ、そ
の混合順序には特に制限はない。
また本発明に係る重合体組成物には、組成物の性能を
損なわない程度の量で、充填剤、たとえばカーボンブラ
ック、クレー、タルク、炭酸カルシウム、重質炭酸カル
シウム、カオリン、けいそう土、シリカ、アルミナ、ア
スベスト、グラファイト、ウィスカー、金属粉、ガラス
球、ガラス繊維、カーボン繊維等、あるいは着色剤たと
えば、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、群青、紺青、ア
ゾ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料等、さらには
その他の添加剤、たとえば、公知の酸化防止剤、可塑
剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、金属セッケ
ン、ワックス等の滑材、難燃材などを添加することもで
きる。
これらの充填剤、着色剤、添加剤は、前記したように
オレフィン系熱可塑性エラストマーの調製段階で加えて
もよく、また本発明の重合体組成物を調製する段階で加
えてもよい。また本発明の組成物に発泡剤を加え、発泡
体とすることもできる。
発明の効果 本発明によれば、加工性、耐スクラッチ性、金属との
接着性、耐熱変形性、柔軟性が優れており、オレフィン
系熱可塑性エラストマーが鉱油系軟化剤を含んでいて
も、この鉱油系軟化剤が成形品の表面にブリードアウト
してくることがなく、しかも表面光沢が小さく艶消しの
成形品を得ることができるので、自動車部品、たとえば
バンパーモール、天井材、ドア内張り材、インストルメ
ントパネルなど、自動車部品、スポーツ用品、建築用
品、電気製品、ハウジング、カバン類のような日用品、
装飾品など各種成形品用途に広く用いることができる。
これらの成形品は、射出成形、押出成形、中空成形、圧
縮成形などの各種成形法を適用して製造することができ
る。
[実施例] 次に、実施例によって本発明を説明する。
なお、後述する表中の略語は次の意味を有する。
アイオノマー(1)[エチレン含量96モル%、メタク
リル酸含量1モル%、メタクリル酸亜鉛含量3モル%、
MFR1g/10分、(190℃、荷重2160g以下同じ)]。
アイオノマー(2)[エチレン含量95モル%、メタク
リル酸含量3モル%、メタクリル酸亜鉛含量2モル%、
MFR1.5g/10分]。
アイオノマー(3)[エチレン含量96モル%、メタク
リル酸含量3モル%、メタクリル酸亜鉛含量1モル%、
MFR5g/10分]。
アイオノマー(4)[エチレン含量96モル%、メタク
リル酸含量2モル%、メタクリル酸亜鉛含量2モル%、
MFR1.0g/10分]。
部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマー(5)
[ミラストマー8030B、MFR10g/10分(230℃、荷重10k
g)、ショア硬度(A)85、三井石油化学工業
(株)]。
部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマー(6)
[ミラストマー8032B、MFR15g/10分(230℃、荷重10k
g)、ショア硬度(A)80、三井石油化学工業
(株)]。
エチレン・α−オレフィン系共重合ゴム(7)[エチ
レン、プロピレン、エチリデンノルボルネン3元共重合
体EPT 3092P、三井石油化学工業(株)]。
エチレン・α−オレフィン系共重合ゴム(8)[エチ
レン、1−ブテン共重合体、エチレン85モル%、MFR 4g
/10分(190℃、2160g)結晶化度17%]。
実施例1〜4、比較例1〜4 アイオノマー(1)および部分架橋オレフィン系熱可
塑性エラストマー(5)、エチレン・α−オレフィン系
共重合ゴム(7)を、表1に示すような量で、40m/m径
の単軸押出機に供給し、ダイ温度200℃、スクリュー回
転数40rpmの条件下で、溶融混合して、ペレット化した
後、その物性などを下記のようにして評価した。
結果を表1に示す。
[光沢] 40m/m径の単軸押出機を用いて得られたペレットにつ
き、30m/m径の単軸押出機を用いて、幅15m/m、厚み0.55
m/mのリボン状に、押出し、肉眼で光沢を観察した。低
光沢のものを○とし、高光沢のものを×とし、中間のも
のを△とした。
[テーバー摩耗量] 40m/m径の単軸押出機を用いて得られたペレットにつ
き、160℃の熱プレスにより3m/m厚のプレスシート化
し、このプレスシートについて、ASTM D 1175に規定さ
れるテーバー摩耗機による摩耗量を測定した。(摩耗論
CS−17、1000回転後の摩耗量mg) [曲げ剛性率] 40m/m径の単軸押出機を用いて得られたペレットにつ
き、160℃の熱プレスにより、3m/m厚のプレスシート化
した後、ASTM D−747に規定される、曲げ剛性率を測定
した。
[自重変形量] 40m/m径の単軸押出機を用いて得られたペレットにつ
き、160℃の熱プレスにより、20mm×100mm×3mmの試片
を作成し、この試片の片端末を保持して、試料を水平に
保ったまま、所定温度の加熱オーブン中に3時間静置し
た。加熱中の試料の垂れ下り量(mm)を測定し、耐熱性
の評価とした。
[耐ブリード性] 40m/m径の単軸押出機を用いて得られたペレットにつ
き、160℃の熱プレスにより3m/m厚のプレスシート化
し、このプレスシートを50℃の熱オーブン中に、2週間
放置した。このプレスシートにつき、表面状態を観察
し、鉱油系軟化剤がブリードしていないものを○、して
いるものを×、その中間を△とした。
実施例5 実施例1において、アイオノマー(1)の代わりに、
アイオノマー(2)を用いた以外は、実施例1と同様に
した。
結果を表1に示す。
実施例6 実施例1において、アイオノマー(1)の代わりに、
アイオノマー(3)を用いた以外は、実施例1と同様に
した。
結果を表1に示す。
実施例7 実施例1において、アイオノマー(1)の代わりに、
アイオノマー(4)を用いた以外は、実施例1と同様に
した。
結果を表1に示す。
実施例8 実施例1において、部分架橋オレフィン系熱可塑性エ
ラストマー(4)の代わりに、部分架橋オレフィン系熱
可塑性エラストマー(5)を用いた以外は、実施例1と
同様にした。
結果を表1に示す。
実施例9 実施例1において、エチレン・α−オレフィン系共重
合ゴム(6)の代わりに、エチレン・α−オレフィン系
共重合ゴム(7)を用いた以外は、実施例1と同様にし
た。
結果を表1に示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン系アイオノマー樹脂(A)50〜85
    重量部、部分架橋オレフィン系熱可塑性エラスマー
    (B)10〜39重量部、およびエチレン単位/α−オレフ
    ィン単位(モル比)が50/50〜90/10あって、結晶化度が
    20%以下であるエチレン・α−オレフィン系共重合ゴム
    (C)1〜15重量部(ただし、(A)、(B)、(C)
    の合計重量を100重量部とする)を混合してなる重合体
    組成物。
  2. 【請求項2】エチレン系アイオノマー樹脂(A)が75〜
    99.5モル%のエチレン単位、0.5〜15モル%のα,β−
    不飽和カルボン酸単位および0〜10モル%のα,β−不
    飽和カルボン酸エステル単位からなるエチレン系共重合
    体のカルボン酸基の5〜90%を1〜3価の原子価を有す
    る金属イオンで中和してなるものであることを特徴とす
    る請求項第1項に記載の重合体組成物。
  3. 【請求項3】部分架橋オレフィン系熱可塑性エスラトマ
    ー(B)が、部分架橋エチレン・α−オレフィン系共重
    合ゴムとポリオレフィン樹脂を必須部分として含有する
    ものである請求項第1項に記載の重合体組成物。
  4. 【請求項4】部分架橋オレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー(B)が、 (a)エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム20〜95
    重量部 (b)ポリオレフィン樹脂 5〜80重量部 (ここで(a)+(b)は、100重量部になるように選
    ぶ)および(c)ペルオキシド非架橋型炭化水素系ゴム
    状物質と(d)鉱油系軟化剤から選ばれた少なくとも一
    種の成分5〜80重量部からなる混合物を、架橋剤の存在
    下に動的に熱処理して得られる部分架橋ゴム組成物
    (I)100〜30重量部と、ポリオレフィン樹脂(II)0
    〜70重量部とからなる混合物(ただし、最終混合物中の
    (b)と(II)の合計量が最終混合物100重量部当り、
    5〜80重量部になるように選ぶ)である請求項第1項に
    記載の重合体組成物。
  5. 【請求項5】エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
    (C)のα−オレフィン成分が、プロピレンまたは1−
    ブテンである請求項第1項に記載の重合体組成物。
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