JPH08262700A - 感光性有機・無機複合体組成物、その製造方法および該組成物からなるフォトレジスト - Google Patents

感光性有機・無機複合体組成物、その製造方法および該組成物からなるフォトレジスト

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JPH08262700A
JPH08262700A JP7093200A JP9320095A JPH08262700A JP H08262700 A JPH08262700 A JP H08262700A JP 7093200 A JP7093200 A JP 7093200A JP 9320095 A JP9320095 A JP 9320095A JP H08262700 A JPH08262700 A JP H08262700A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 極性基含有有機ポリマー、感光剤、光硬化
剤および加水分解重合性有機金属化合物を含有すること
を特徴とする感光性有機・無機複合体組成物。 【効果】 有機化合物と無機化合物双方の特徴を合わ
せ持っており、透明性、耐熱性、耐候性、取扱い容易
性、成形性などに優れ、特に感光性を有することから、
画像形成用などに使用される印刷版、複写材料、フォト
レジストなどの感光性材料、UVインキ、光硬化塗料、
光接着剤などに使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、感光性有機・無機複
合体組成物、その製造方法および該組成物からなるフォ
トレジストに関し、さらに詳細には、極性基含有有機ポ
リマー、感光剤、光硬化剤および加水分解重合性有機金
属化合物を含有することを特徴とする感光性有機・無機
複合体組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】有機高分子化合物の成型性、無機化合物
の耐溶剤性など両者の長所を組み合わせて新規な複合体
材料を開発しようとする試みは広く行われている。そし
て有機ポリマーに種々の無機化合物を分散混合させた有
機無機組成物が知られている。かかる有機・無機複合体
組成物としては、例えば、特開平3−212451号公
報には、アミド結合を有する非反応性ポリマーの存在
下、テトラアルコキシシランなどの加水分解重合性有機
化合物を加水分解重合してゲル化させ、生成した金属酸
化物ゲルの三次元微細ネットワーク構造体中にアミド結
合を有する非反応性ポリマーが均一に分散された有機・
無機複合透明均質体を得ることが開示されている。ま
た、特開平3−56535号公報には、加水分解重合性
シリル基を有するオキサゾリンポリマーと、テトラアル
コキシシランなどの加水分解重合性シランとを加水分解
重合させてゲル化し、賦形するオキサゾリン/シリカ複
合成形体の製造方法が開示されている。さらに、特開平
5−85860号公報には、テトラアルコキシシランな
どの加水分解性無機化合物を加水分解重合して得られた
無機酸化物のマトリックス中に、ウレタン結合を有する
非反応性ポリマーが均一に分散した有機・無機複合透明
均質体が開示されている。
【0003】これら有機無機複合体は、透明性、耐溶剤
性、耐熱性、耐候性等に優れており、既に多方面への応
用が検討されているが、その形成法としては、従来熱硬
化法が知られているのみであった。ところで従来、感光
性組成物は、画像形成用として印刷版、複写材料、フォ
トレジストなどの感光性材料や塗膜の光硬化を目的とし
て、UVインキ、光硬化塗料、光接着剤等に広く使用さ
れている。これらの感光性組成物の多くは有機化合物か
らなるものであり、乾式平版印刷用に使用されているシ
リコーン樹脂型のもの等の他に、無機化合物を含むもの
は、ほとんど使用されていない。従って、前記有機・無
機複合体に光重合性を付与できれば、その優れた透明
性、耐熱性、耐溶剤性等のため、さらに広い応用範囲が
期待される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、これ
ら有機・無機複合体に感光性を付与し、光重合後には従
来の感光性樹脂組成物と比べて硬度、機械強度、耐薬品
性等に優れた感光性組成物、その製造方法、および該感
光性有機・無機複合体組成物を含むレジストを提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、極性基含有有
機ポリマー、感光剤、光硬化剤および加水分解重合性有
機金属化合物を含有することを特徴とする感光性有機・
無機複合体組成物に関する。本発明における極性基含有
有機ポリマーにおける極性基としては、種々の官能基お
よび/または官能性結合基、例えば、ヒドロキシル基、
カルボキシル基、エステル基、エーテル基、カーボネー
ト基、アミド基をはじめとする −NHC(O)− または >NC(O)− で表される基(以下、「アミド基その他の基」とい
う。)、グリシジル基、ハロゲン基などが含まれる。該
ポリマーは、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよく、
単独でも2種以上を混合して使用してもよい。またこれ
らの置換基、結合基は、ポリマーの主鎖および側鎖のい
ずれかに存在すればよい。
【0006】ヒドロキシル基を含有するポリマーおよび
これらから誘導されるポリマーとしては、例えば、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルアセタール、エチレン−
ビニルアルコール共重合体、フェノール樹脂、メチロー
ルメラミンなどと、それらの誘導体(例えば、アセター
ル化物やヘキサメトキシメチルメラミン);カルボキシ
ル基を有するポリマーおよびその誘導体としては、例え
ば、ポリ(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、イタコ
ン酸などの不飽和有機酸を含む単独または共重合体およ
びこれらのエステル化物など;エステル基を有するポリ
マーとしては、例えば、酢酸ビニルなどのビニルエステ
ル、メタクリル酸メチルなどの(メタ)アクリル酸エス
テルなどのモノマーを含む単独または共重合体(例え
ば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
(メタ)アクリル系樹脂)、飽和ポリエステル、不飽和
ポリエステル、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレー
ト樹脂、セルロースエステルなどをあげることができ
る。エーテル基を有するポリマーとしては、ポリアルキ
レンオキシド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリ
ビニルエーテル、ケイ素樹脂などが含まれる。カーボネ
ート基を有するポリマーとしては、ビスフェノールA型
ポリカーボネートなどを挙げることができる。前記アミ
ド基その他の基を有するポリマーとしては、ポリオキサ
ゾリン、ポリアルキレンイミンのN−アシル化物;ポリ
ビニルピロリドンおよびその誘導体;ポリウレタン;ポ
リ尿素;ポリアミド;ビュレット結合を有するポリマ
ー;アロハネート結合を有するポリマー、ゼラチン等の
蛋白類などを挙げることができる。
【0007】ポリオキサゾリンの重合用単量体として
は、2ーオキサゾリン、2ーメチルー2ーオキサゾリ
ン、2ーエチルー2ーオキサゾリン、2ープロピルー2
ーオキサゾリン、2ーイソプロピルー2ーオキサゾリ
ン、2ーブチルー2ーオキサゾリン、2ージクロロメチ
ルー2ーオキサゾリン、2ートリクロロメチルー2ーオ
キサゾリン、2ーペンタフルオロエチルー2ーオキサゾ
リン、2ーフェニルー2ーオキサゾリン、2ーメトキシ
カルボニルエチルー2ーオキサゾリン、2ー(4ーメチ
ルフェニル)ー2ーオキサゾリン、2ー(4ークロロフ
ェニル)ー2ーオキサゾリンなどを挙げることができ
る。ポリオキサゾリンは単独重合体であっても共重合体
であってもよく、またポリオキサゾリンは1種でも2種
以上を混合して使用してもよい。ここにポリオキサゾリ
ンは、他のポリマーにオキサゾリンがグラフト重合した
共重合であってもよい。ポリアルキレンイミンのアシル
化物としては、前記ポリオキサゾリンに対応するポリマ
ー、例えば、N−アセチルアミノ,N−ポリピオニルア
ミノなどのN−アシルアミノ基を有するポリマーを挙げ
ることができる。
【0008】ポリウレタンとしては、例えば、ポリイソ
シアネート(例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート)と、ポリオール(例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、テト
ラメチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコー
ル;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールな
どのポリエーテルポリオール;ポリエステルポリオー
ル)との反応により生成するポリウレタンを挙げること
ができる。 ポリ尿素には、ポリイソシアネートとポリ
アミン(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリア
ミン)との反応により生成するポリマーなどが含まれ、
ポリアミドには、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリア
ミノ酸などが含まれる。なおポリアミドには、スターバ
ーストデンドリマー(D.A.Tomalia, et al., Polymer J
ournal, 17, 117(1985))も含まれる。
【0009】ビュレット結合を有するポリマーには、前
記ポリイソシアネートとウレタン結合を有する化合物と
の反応により生成するポリマー;アロハネート結合を有
するポリマーには、前記ポリイソシアネートと尿素結合
を有する化合物との反応により生成するポリマーが含ま
れる。グリシジル基を有するポリマーとしては、例え
ば、エポキシ樹脂、グリシジル(メタ)アクリレートの
単独または共重合体を挙げることができる。ハロゲン含
有ポリマーとしては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビ
ニルー酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデン系ポリマ
ー、塩素化ポリプロピレンなどを挙げることができる。
前記極性基含有有機ポリマーは、加水分解重合性有機金
属化合物と単独で混合可能であり、単独で使用できる。
しかし加水分解重合性有機金属化合物と単独で均一に混
合できないその他の有機ポリマーであっても、混合助剤
を添加することにより、加水分解重合性有機金属化合物
と均一混合可能であれば使用することができる。
【0010】これらのその他の有機ポリマーとしては、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、カルボキシル
変性ポリオレフィンなどのポリオレフィン;ポリスチレ
ン、スチレンーアクリロニトリル共重合体、アクリロニ
トリルーブタジエンースチレンブロック共重合体などの
スチレン系ポリマーなどを挙げることができる。これら
は単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。前記
混合助剤としては、例えば、前記極性基含有有機ポリマ
ーを使用することができ、好ましくはアミド基その他の
基を有するポリマーであり、さらに好ましくはポリオキ
サゾリン、ポリビニルピロリドンおよびこれらの誘導体
を使用することができる。
【0011】本発明における加水分解重合性有機金属化
合物中の金属としては、アルカリ土類金属、遷移金属、
希土類金属、周期律表III〜V族の金属を挙げること
ができる。これらの内好ましい金属は、周期律表III
b族、IVa族およびIVb族の金属、例えばアルミニ
ウム、チタン、ジルコン、シリカなどである。特に好ま
しくはアルミニウム、シリカであり、さらに好ましくは
シリカである。これらの金属は該化合物中に単独で含ま
れていても2種以上が併存してもよい。加水分解重合性
有機金属化合物中の加水分解重合性基としては、例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシなど、炭素数1から10のアルコキシ基を挙げ
ることができる。これらの内、炭素数1から4のアルコ
キシ基が好ましく、特にメトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基が好ましい。該有機金属化合物は、これら加水
分解重合性基の1種のみを含んでいても2種以上を含ん
でいてもよい。なお、加水分解重合性有機金属化合物の
重合性を確保するために、加水分解重合性有機金属化合
物中に少なくとも2つ以上含む必要がある。
【0012】該加水分解重合性有機金属化合物中、アル
ミニウムを含むものとしては、例えば、トリメトキシア
ルミネート、トリエトキシアルミネート、トリプロポキ
シアルミネートなどを挙げることができる。チタンを含
む化合物としては、例えば、トリメトキシチタネート、
テトラメトキシチタネート、トリエトキシチタネート、
テトラエトキシチタネート、テトラプロポキシチタネー
ト、クロロトリメトキシチタネート、クロロトリエトキ
シチタネート、エチルトリメトキシチタネート、メチル
トリエトキシチタネート、エチルトリエトキシチタネー
ト、ジエチルジエトキシチタネート、フェニルトリメト
キシチタネート、フェニルトリエトキシチタネートなど
を挙げることができる。ジルコンを含む化合物として
は、例えば、前記チタンを含む化合物に対応するジルコ
ネートを挙げることができる。
【0013】該加水分解重合性有機金属化合物中、ケイ
素を含むものとしては、下式で表される化合物を挙げる
ことができる。 (R1nSi(OR24-n (式中、R1は、置換基を有してもよい炭素数1〜4の
アルキル基またはアリール基、R2は、炭素数1〜4の
アルキル基を表し、R1およびR2は同一でも異なってい
てもよい。nは、0〜2の整数を表す。) 該ケイ素を含むものの例としては、トリメトキシシラ
ン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、テト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロ
ポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロ
ピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジエチルジエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γーアミノプロ
ピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポ
キシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル
ジエトキシシランなどを挙げることができる。これらの
内好ましいものとしては、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチ
ルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキ
シシランなどを挙げることができる。
【0014】該加水分解重合性有機金属化合物は、1種
のみを使用しても2種以上を併用してもよい。また部分
的に加水分解後、脱水縮合していてもよい。なお、生成
物の物性を調整するために、必要に応じて、トリアルキ
ルモノアルコキシシランを添加することができる。加水
分解重合性有機金属化合物は、本発明における無機相を
構成する化合物であるが、該無機相溶液の保存安定性を
高めるために、該加水分解重合性有機金属化合物が部分
加水分解重合した無機重合体の活性金属水酸基、例えば
シラノール基(Si−OH)を保護することが有効であ
る。シラノール基の保護は、t−ブタノール,i−プロ
ピルアルコールなどの高級アルコールでシラノール基を
エステル化(Si−OR)することにより達成すること
ができる。具体的には無機相に前記高級アルコールを添
加することにより実施することができる。このとき無機
相の性質により、例えば無機相を加熱して脱離した水を
留去するなどの手段により無機相を脱水することにより
保存安定性をさらに向上させることができる。該加水分
解重合の触媒となりうる酸または塩基、例えば塩酸、ア
ンモニアなどが無機相中に存在する場合には、これらの
濃度を下げることも一般に有効である。これらは無機相
を酸または塩基により中和することにより容易に実施す
ることができる。
【0015】本発明における感光剤とは、光重合性基を
有するモノマーであって、単官能性でも多官能性でもよ
い。ここに光重合性基としては、例えば、アクリロイル
基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、アリル基、
ビニルエーテル基、ビニルチオエ−テル基、ビニルアミ
ノ基、グリシジル基、アセチレン性不飽和基などを挙げ
ることができる。単官能性モノマーとしては、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、ベンジルアクリレート、カルビトールアクリレー
ト、2ーエチルヘキシルアクリレート、2ーエチルヘキ
シルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、2ーヒ
ドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエチルメ
タクリレート、2ーヒドロキシプロピルアクリレート、
2ーヒドロキシプロピルメタクリレート、グリシジルメ
タクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、N−ジアセトンアクリル
アミド、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、スチ
レン、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N−ビニ
ルピロリドンなどを挙げることができる。また感光剤と
してマレイン酸ジエステルを使用することもできる。
【0016】多官能性(メタ)アクリル酸エステルモノ
マーとしては、例えば、エチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ポ
リプロピレングリコールジメタクリレート、ブチレング
リコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート、1、4ーブタ
ンジオールジアクリレート、1、6ーヘキサンジオール
ジアクリレート、1、6ーヘキサンジオールジメタクリ
レート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレートなどを挙げることができる。さらに、テト
ラメチロールメタンテトラアクリレート、2、2、5、
5ーテトラヒドロキシメチルシクロペンタノンのアクリ
ル酸エステル、ジグリシジルフタレートのメタクリル酸
エステル、N,N,N’,N’−テトラキス(βーヒド
ロキシエチル)エチレンジアミンのアクリル酸エステ
ル、トリグリセリンとメチルアクリレートとのエステル
交換反応生成物、ウレタン型アクリレート、多価カルボ
ン酸の不飽和エステル、不飽和酸アミド、無機酸とのエ
ステルおよび金属塩、アセチレン性不飽和基を有するモ
ノマー、グリシジル基を有するモノマーなどを使用する
こともできる。
【0017】ここにウレタン型アクリレートとしては、
例えば、2、4ートリレンジイソシアネートと2ーヒド
ロキシエチルメタクリレートの反応生成物、2、4ート
リレンジイソシアネートの一方のイソシアネート基を2
ーヒドロキシエチルメタクリレートと反応させた後、さ
らに残余のイソシアネート基をトリエタノールアミンと
反応させた反応生成物、ベンゾインに2、4ートリレン
ジイソシアネートと2ーヒドロキシエチルメタクリレー
トとを反応させた反応生成物などを挙げることができ
る。多価カルボン酸の不飽和エステルとしては、例え
ば、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等をア
リルアルコール、2ーヒドロキシエチルメタクリレート
等でエステル化した多官能性モノマーがあり、その例と
しては、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレー
ト、ジアリルマレエート、ジアリルクロレンダート、ジ
アリルアジペート、ジアリルジグリコレート、トリアリ
ルシアヌレート、ジエチレングリコールビスアリルカー
ボネート、2ーヒドロキシエチルメタクリレートのフタ
ル酸エステル、アリルアルコールのトリメリット酸エス
テルおよびp−ヒドロキシ安息香酸をメタクロイルクロ
ライドでエステル化し、さらにグリシジルメタクリレー
トを付加させたものなどを挙げることができる。
【0018】不飽和酸アミドとしては、例えば、N,
N’−メチレンビルアクリルアミド、ヘキサメチレンビ
スアクリルアミドなどがあり、さらに多価アミン化合物
と不飽和酸とを縮合するか、水酸基を有する不飽和アミ
ド、例えば、Nーメチロールアクリルアミドと多価カル
ボン酸、多価エポキシなどと反応させて得られる。その
例としては、N−メチロールアクリルアミドの酸性化合
物の存在下での反応生成物、1、3、3ートリメチルー
1ーアクリロイルアミノメチルー5ーアクリロイルアミ
ノシクロヘキサン、ヘキサヒドロー1、3、5ートリア
クリルーS−トリアジン、N−アクリロイルヒドロキシ
エチルマレイミド、εーカプロラクタムとテトラメチレ
ンジアミンの反応で得られたオリゴマーにアクリル酸ク
ロライドを反応させたビスアクリルアミド、N,N’−
ビス(βーアクリロイルヒドロキシエチル)アニリン、
N−メチロールアクリルアミドとジエチレングリコール
ジグリシジルエーテルとの反応生成物などを挙げること
ができる。
【0019】無機酸とのエステルおよび金属塩として
は、例えば、アクリル酸亜鉛とアルコール溶性ポリアミ
ド樹脂、リン酸のビス(2ーヒドロキシエチルメタクリ
レート)エステルなどを挙げることができる。無機酸と
のエステルおよび金属塩は、無機成分との親和性が高く
好ましい。アセチレン性不飽和基を有するモノマーとし
ては、アントラキノンと1ーメトキシブテンー3ーイン
から合成される9ー(ωーメトキシブテニル)アントラ
キノール、2、4ーヘキサジインー1、6ージオールと
ヘキシルイソシアネートとの反応で得られるウレタンな
どを挙げることができる。グリシジル基を有するモノマ
ーとしては、例えば、ビスフェノール−A−ジグリシジ
ルエーテルを挙げることができる。これらのうち、不飽
和酸アミドが、無機成分と親和性が高く、容易に均一混
合可能である点で好ましい。
【0020】感光剤には、十分な感度と硬化皮膜を得る
ためにさらに各種のポリマーまたはプレポリマーを添加
することが好ましい。これらのポリマー、プレポリマー
を幹ポリマーに基いて例示すると、エポキシ樹脂型、不
飽和ポリエステル型、ポリウレタン型、例えば、ポリエ
チレングリコールと、2、4ートリレンジイソシアネー
トに、2ーヒドロキシエチルメタクリレートまたはNー
メチロールアクリルアミドを反応させたもの、ヒドロキ
シエチルフタリルメタクリレートをキシリレンイソシア
ネートでウレタン化したもの、トリメチロールプロパン
ジアリルエーテルをトリレンー2、4ージイソシアネー
トでウレタン化したものなど、ポリビニルアルコール
型、例えば、ポリビニルアルコールにN−メチロールア
クリルアミドを反応させたもの、ポリアミド型、例え
ば、ピロメリット酸二無水物をアリルアルコールでジア
リルエステルとし、次に残っているカルボキシ基を塩化
チオニルで塩素化した化合物、およびこれにp,p’−
ジアミノジフェニルエーテルを反応させたプレポリマ
ー、ポリアクリル酸またはマレイン酸の共重合体型、例
えば、エチレンー無水マレイン酸共重合体にアリルアミ
ンを反応させたもの、シリコーン樹脂型などを挙げるこ
とができる。これらのうち、ポリウレタン型のものが好
ましい。
【0021】感光剤は、前記極性基含有有機ポリマーに
対して、1〜30重量部、好ましくは5〜20重量部で
ある。1重量部未満では硬化速度が十分でない。また3
0重量部を越えると生成する有機・無機複合体がもろく
なり、好ましくない。本発明における光硬化剤とは、光
ラジカル発生剤、光酸発生剤および光塩基発生剤をい
う。ここに光ラジカル発生剤と光酸発生剤または光塩基
発生剤と双方の性質を有するものも光硬化剤に含まれ
る。光ラジカル発生剤としては、例えば、DBE[CAS N
o. 10287-53-3]、ベンゾインメチルエーテル、アニシ
ル、TAZ−110(商品名;みどり化学株式会社
製)、ベンゾフェノン、TAZ−111(商品名;みど
り化学株式会社製)などを挙げることができる。光酸発
生剤としては、例えば、ベンゾイントシレート、αーメ
チルベンゾイントシレート、ピロガロールトリメシレー
ト、DNB−101(商品名;みどり化学株式会社
製)、NB−101(商品名;みどり化学株式会社
製)、NB−201(商品名;みどり化学株式会社製)
などを挙げることができる。光塩基発生剤としては、例
えば、NBC−101(商品名;みどり化学株式会社
製)、α、αージメチルー3、5ージメトキシジベンジ
ルカルバメートなどを挙げることができる。光ラジカル
発生剤と光酸発生剤と双方の性質を有するものとして
は、例えば、TAZ−113(商品名;みどり化学株式
会社製)、TPS−105(商品名;みどり化学株式会
社製)、BBI−101(商品名;みどり化学株式会社
製)、BBI−105(商品名;みどり化学株式会社
製)、DPI−105(商品名;みどり化学株式会社
製)などを挙げることができる。これら光硬化剤の添加
量は、有機相、無機相の性質により適宜選択されるが、
通常極性基含有有機ポリマーに対して、0.1〜10重
量部、好ましくは0.2〜7重量部、さらに好ましくは
0.5〜3重量部である。
【0022】本発明の複合体組成物には必要に応じて、
有機相と無機相の相溶性を向上させるためにラジカル重
合性モノマーを添加することができる。ラジカル重合性
モノマーとは、ラジカル重合が可能なモノマーであれば
よく、特にシラン化合物が好ましい。ラジカル重合性モ
ノマーとしては、例えば、N−(3−アクリロキシー2
ーヒドロキシプロピル)3ーアミノプロピルトリエトキ
シシラン、3ーアクリロキシプロピルジメチルメトキシ
シラン、3−アクリロキシプロピルメチルビス(トリメ
チルシロキシ)シラン、3ーアクリロキシプロピルメチ
ルジクロロシラン、3ーアクリロキシプロピルトリクロ
ロシラン、3ーアクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、アリルトリクロロシラン、アリルトリエトキシシラ
ン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリス(トリメ
チルシロキシ)シラン、メタクリロキシプロペニルトリ
メトキシシラン、3ーメトクリロキシプロピルジメチル
クロロシラン、3ーメタクリロキシプロピルジメチルエ
トキシシラン、3ーメタクリロキシプロピルメチルジク
ロロシラン、3ーメタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、3ーメタクリロキシプロピルトリクロロシ
ラン、3ーメタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3ーメタクリロキシプロピルトリス(メトキシエト
キシ)シラン、3ーメタクリロキシプロピルトリス(ト
リメチルシロキシ)シラン、ビニルジメチルクロロシラ
ン、ビニルジメチルエトキシシラン、ビニルエチルジク
ロロシラン、ビニルメチルビス(メチルエチルケトキシ
ミン)シラン、ビニルメチルビス(トリメチルシロキ
シ)シラン、ビニルメチルジアセトキシシラン、ビニル
メチルジクロロシラン、ビニルメチルジエチルとシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリクロロシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロ
ポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
メチルシラン、ビニルトリフェノキシシラン、ビニルト
リスーt−ブトキシシラン、ビニルトリス(t−ブチル
パーオキシ)シラン、ビニルトリスイソプロペノキシシ
ラン、ビニルトリス(2ーメトキシエトキシ)シラン、
KBM1003(商品名;信越化学工業株式会社製)、
KBM1063(商品名;信越化学工業株式会社製)、
KBM1103(商品名;信越化学工業株式会社製)、
KBM1403(商品名;信越化学工業株式会社製)、
KBM503(商品名;信越化学工業株式会社製)、K
BM502(商品名;信越化学工業株式会社製)、KB
M5103(商品名;信越化学工業株式会社製)、KB
M5102(商品名;信越化学工業株式会社製)、KB
M5403(商品名;信越化学工業株式会社製)等を挙
げることができる。好ましくは、KBM1003、KB
M1403、KBM503、KBM502、KBM51
03、KBM5102、KBM5403である。
【0023】有機相と無機相の比は、特に限定されない
のが本発明の感光性有機・無機複合体組成物の、熱硬化
法に対する一つの特徴である。即ち、熱硬化法の場合は
有機相または無機相が一定の比を越えると、反応の過程
で相分離が生じ、生成する有機・無機複合体の透明性が
損なわれるが、本発明における光硬化法の場合には硬化
反応がより均一に進むため、極めて相分離が生じにく
い。このため有機相と無機相は、実質的に任意の比を採
用することができる。従って従来法より広い物性の採択
が可能となる。極性基含有有機ポリマーおよび光硬化剤
を有機溶剤に溶解した有機成分において、有機溶剤とし
ては、極性基含有有機ポリマーと光硬化剤を均一に溶解
することができ、かつこれらと反応しないものであれば
いかなるものでもよい。これらの有機溶剤の例として
は、例えば、アルコール類、芳香族炭化水素、エーテル
類、含窒素溶媒、スルホキシド類、およびこれらの混合
溶媒を挙げることができる。好ましい溶媒は、ポリマー
と有機金属化合物の双方に対する良溶媒である。
【0024】本発明の感光性有機・無機複合体組成物
は、極性基含有有機ポリマー、感光剤、光硬化剤、およ
び加水分解重合性有機金属化合物を均一に混合して形成
してもよいが、これらを前記溶剤に溶解して形成しても
よい。また極性基含有有機ポリマーおよび感光剤、さら
に必要により光硬化剤を溶剤存在下または不存在下に混
合し有機相とし、また加水分解重合性有機金属化合物
と、必要に応じラジカル重合性モノマーを溶剤存在下ま
たは不存在下に混合し無機相とし、これら有機相と無機
相を均一に混合して形成することもできる。ここに無機
相に光硬化剤を添加することもできる。また加水分解重
合性有機金属化合物とラジカル重合性モノマーを均一に
混合溶解し、所定重合度まで重合させ、さらに光硬化剤
を均一に溶解させて無機相を形成してもよい。
【0025】感光性有機・無機複合体組成物は、光、例
えば、ハロゲンランプ、高圧水銀灯などの水銀灯、UV
ランプ等により重合する。この重合反応は、有機金属化
合物の加水分解性に応じて、例えば、0〜150度、好
ましくは室温〜120度の温度で行うことができる。反
応時間は、反応温度、光照射量等により相違し、数秒〜
数日の範囲で制御することができるが、好ましくは5秒
〜15分である。5秒未満では硬化不十分となりがちで
ある。また15分で通常硬化は完了し、それ以上の照射
は効果を期待できない。重合反応は、不活性ガス雰囲気
でも空気下でも可能であるが、反応速度が速くなること
から、窒素などの不活性ガス下が好ましい。有機溶媒や
生成するアルコール等は、通常は反応と共に蒸散するが
必要に応じて反応終了後に加熱等により除去してもよ
い。本発明の複合体組成物は、例えば、皮膜、フィル
ム、シート、繊維、球、感光性、その他各種立体形状に
光重合成形が可能である。成形法としては、流延法、コ
ーティング法、遠心重合法、注型重合成形法などを適宜
選択できる。本発明の感光性有機・無機複合体組成物を
フォトレジストとして使用するには、亜鉛、銅などの金
属表面または樹脂表面に該感光性有機・無機複合体組成
物を一定厚さにコーティングまたは塗布し、ネガマスク
等を通じて露光する。また支持体に塗布し、溶剤を揮散
させて1μmから1.5mmの厚さに成型し、フォトレ
ジストとしてもよい。このフォトレジストの支持体とし
ては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィン
フィルム等を使用することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 1.分析機器測定条件 (1)FT−IR測定; 測定機器として、日本分光工
業株式会社製、FT/IR−7000を使用した。溶液
の試料はKBr法によりKBr板上に塗布して測定し
た。有機無機複合体は、粉末法により、KBrを使用し
て測定した。 (2)走査型電子顕微鏡(SEM); 有機・無機複合
体を金蒸着した後、明石ビームテクノロジー株式会社
製、ALPHA−25A型走査型電子顕微鏡で観察し
た。
【0027】2.試験条件 (1)光照射条件; セン特殊光源株式会社製、高圧水
銀ランプ電源HB−100−A用の高圧水銀ランプを使
用して、空気中、8cmの距離から照射した。 (2)成膜法; 有機成分と無機成分の混合溶液を基板
に流延し、溶媒を蒸発させて膜を形成した。 3.評価方法 (1)成膜性; 膜形成後、光学顕微鏡で100倍の倍
率で膜に亀裂の有無を観察した。亀裂のないものを良と
した。 (2)透明性; ガラススライド上に1μm程度に成膜
し、成膜前後を比較して、膜単独の可視光領域の吸収ス
ペクトルが90%以上のものを良とした。なお日本分光
(株)製、Ubest−50型を使用した。 (3)耐溶剤性; 成膜した基板を溶媒(メタノ−ル、
エタノール)の中に入れ、室温で5分間放置し、外に出
して膨潤の有無、白濁の有無を目視で観察評価した。 (4)密着性; 基板上の膜に碁盤目を入れ、セロファ
ンテープを用いて、剥離テストを実施した。
【0028】実施例1〜3 4.0gのテトラエトキシシランと、1.978gの3
ーアクリロキシプロピレントリメトキシシランを反応器
に入れた後、1.382gの0.05N塩酸を加え、3
0分間激しく攪拌し、部分加水分解重合させて均一溶液
の無機成分を得た。また1.835gの共重合ナイロン
(東レ株式会社製、CM8000)、0.367gのメ
チレンビスアクリルアミドおよび0.110gのベンゾ
インメチルエーテルを、5.5gのメタノールに溶解
し、有機成分とした。これら無機成分と有機成分を有機
成分/無機成分の重量比で、3/7、4/6、5/5に
なるようにそれぞれ混合して感光性有機・無機複合体組
成物を得、それぞれ実施例1〜3とした。混合後の複合
体組成物はいずれの比においても均一で透明であった。
次いで成膜したが、その成膜性はいずれの比においても
良好であった。そしてこの膜に光照射し重合反応を行っ
た。露光時間は15秒とした。その結果、実施例1〜3
のいずれの実施例においても光照射後の複合体硬化物の
透明性は良好であり、エタノールおよびメタノ−ルに対
する耐溶剤性についてはいずれも膨潤も白化もなく良好
であり、アルミニウム基板、ガラス基板、PET基板お
よびPMMA基板に対する密着性もいずれも良好であっ
た。
【0029】比較例1〜3 光照射を行わず、50℃で60秒間熱硬化した他は、実
施例1〜3と同様の操作を実施した。熱硬化後の有機・
無機複合体は、比較例1〜3のいずれも白濁した膜とな
り、エタノールおよびメタノ−ルの耐溶剤性試験により
膨潤し、耐溶剤性は不良であった。またさらに室温で放
置すると容易にメタノ−ルにもエタノールにも溶解し
た。
【0030】実施例4〜6 4.20gのテトラエトキシシランと、5.58gの3
ーメタクリロキシトリメトキシシランを反応器に入れた
後、2.55gの0.05N塩酸を添加し、30分間激
しく攪拌し、部分加水分解重合させ、均一な無機成分の
溶液を得た。また4gの共重合ナイロン(東レ株式会社
製、CM8000)、0.8gのメチレンビスアクリル
アミドおよび0.24gのベンゾインメチルエーテル
を、16gのメタノールに溶解し、有機成分とした。こ
れら無機成分と有機成分を有機成分/無機成分の重量比
で、2/1、1/1、1/2になるようにそれぞれ混合
して感光性有機・無機複合体組成物を得、実施例4〜6
とした。混合後の複合体組成物はいずれの比においても
均一で透明であった。次いで成膜したが、その成膜性は
いずれの比においても良好であった。そしてこの膜に光
照射し重合反応を行った。露光時間はいずれも15秒と
した。その結果いずれの比においても、光照射後の複合
体硬化物の透明性は良好であり、エタノールおよびメタ
ノ−ルに対する耐溶剤性についてはいずれも膨潤も白化
もなく良好であり、アルミニウム基板、ガラス基板、P
ET基板およびPMMA基板に対する密着性もいずれも
良好であった。
【0031】比較例4〜6 光照射を行わず、50℃で60秒間熱硬化した他は、実
施例4〜6と同様の操作を実施した。熱硬化後の有機・
無機複合体は、比較例4〜6のいずれも白濁した膜とな
り、エタノールおよびメタノ−ルの耐溶剤性試験により
膨潤し、耐溶剤性は不良であった。またさらに室温で放
置すると容易にメタノ−ルにもエタノールにも溶解し
た。そして実施例5の光硬化した均一透明な複合体につ
いて、FT−IRを測定した。その結果を図3に示す。
なお有機相を構成するナイロンの測定結果を図1に、無
機相の測定結果を図2に示す。有機・無機複合体組成物
の光硬化物では、1721cm-1、1649cm-1、1
560cm-1に強い吸収が観察され、有機相と無機相が
複合体を構成していることを示した。また、1649c
-1の吸収が2本に分離していることから有機相のカル
ボニル基と無機相のカルボニル基との間に強い相互作用
があることが分かった。 走査型電子顕微鏡(SEM)分析 実施例5の光硬化物および比較例5の熱硬化物について
SEMで観察した。図4に示す光硬化物では、有機相と
無機相が一体化して均一となり、特別な組織は観察され
なかった。一方図5に示す熱硬化物では、その表面に結
晶構造が無数に観察された。以上のように、光硬化のほ
うが有機・無機複合体の均一性がより良好であることが
分かる。
【0032】実施例7および8 4.20gのテトラエトキシシラン、1.02gのメチ
ルトリエトキシシランおよび5.58gの3ーメタクリ
ロキシトリメトキシシランを反応器に入れた後、3.0
0gの0.05N塩酸を入れ、30分間激しく攪拌し、
部分加水分解重合させ、均一な無機成分の溶液を得た。
また2gの共重合ポリウレタン(三洋化成工業(株)
製、LQ−390)、0.8gのメチレンビスアクリル
アミドおよび0.2gのベンゾインメチルエーテルを8
gのメタノ−ルと8gのイソプロピルアルコールの混合
溶液に溶解し、有機成分とした。これら無機成分と有機
成分を有機成分/無機成分の重量比で、1/1、2/3
になるようにそれぞれ混合して感光性有機・無機複合体
組成物を得、実施例7および8とした。混合後の複合体
組成物はいずれの比においても均一で透明であった。次
いで成膜したが、その成膜性はいずれの比においても良
好であった。そしてこの膜に光照射し重合反応を行っ
た。露光時間はいずれも15秒とした。その結果いずれ
の比においても、光照射後の複合体硬化物の透明性は良
好であり、エタノールおよびメタノ−ルに対する耐溶剤
性についてはいずれも膨潤も白化もなく良好であり、ア
ルミニウム基板、ガラス基板、PET基板およびPMM
A基板に対する密着性もいずれも良好であった。
【0033】実施例9〜12 メチレンビスアクリルアミドの代わりに、0.52gの
ヘキサメチレンビスアクリルアミドを使用し、有機成分
/無機成分の比、露光時間、実施例10および11につ
いてはさらに光硬化剤を変えた他は実施例4と同様の操
作を行った。なお実施例9では、有機成分/無機成分の
比を4/6とし、露光時間を15秒とし、実施例10で
は、有機成分/無機成分の比を4/6とし、露光時間を
5秒とし、光硬化剤を、0.01gのTPS−105
(みどり化学製)とし、実施例11では、有機成分/無
機成分の比を4/6とし、露光時間を5秒とし、光硬化
剤を0.02gのNBCー101(みどり化学製)と
し、実施例12では、有機成分/無機成分の比を5/5
とし、露光時間を15秒とした。混合後の複合体組成物
はいずれの比においても均一で透明であった。次いで成
膜したが、その成膜性はいずれの比においても良好であ
った。そしてこの膜に光照射し重合反応を行った。その
結果いずれの実施例においても、光照射後の複合体硬化
物の透明性は良好であり、エタノールおよびメタノ−ル
に対する耐溶剤性についてはいずれも膨潤も白化もなく
良好であり、アルミニウム基板、ガラス基板、PET基
板およびPMMA基板に対する密着性もいずれも良好で
あった。
【0034】
【発明の効果】本発明の感光性有機・無機複合体組成物
は、有機化合物と無機化合物双方の特徴を合わせ持って
おり、透明性、耐熱性、耐候性、取扱い容易性、成形性
などに優れ、有機成分および無機成分の特性を要求され
る分野に使用することができる。特に、感光性を有する
ことから、画像形成用などに使用される印刷版、複写材
料、フォトレジストなどの感光性材料、UVインキ、光
硬化塗料、光接着剤などとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感光性有機・無機複合体組成物の有
機相構成物のFT−IRチャートである。
【図2】 本発明の感光性有機・無機複合体組成物の無
機相構成物のFT−IRチャートである。
【図3】 本発明の感光性有機・無機複合体組成物の光
硬化物のFT−IRチャートである。
【図4】 有機・無機複合体の熱硬化物表面のSEM写
真である。
【図5】 本発明の複合体組成物の光硬化物表面のSE
M写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/075 501 G03F 7/075 501

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極性基含有有機ポリマー、感光剤、光硬
    化剤および加水分解重合性有機金属化合物を含有するこ
    とを特徴とする感光性有機・無機複合体組成物。
  2. 【請求項2】 さらにラジカル重合性モノマーを含有す
    る請求項1に記載の感光性有機・無機複合体組成物。
  3. 【請求項3】 極性基含有有機ポリマー中の極性基が、
    ヒドロキシル基、カルボキシル基、エステル基、エーテ
    ル基、カーボネート基、アミド基をはじめとする −NHC(O)− または >NC(O)− で表される基、グリシジル基、ハロゲン基からなる群か
    ら選択される官能性基である請求項1または2に記載の
    感光性有機・無機複合体組成物。
  4. 【請求項4】 極性基含有有機ポリマー中の極性基が、
    アミド基をはじめとする −NHC(O)− または >NC(O)− で表される基である請求項3に記載の感光性有機・無機
    複合体組成物。
  5. 【請求項5】 感光剤が、光重合性基を有するモノマー
    である請求項1から4までのいずれか1項に記載の感光
    性有機・無機複合体組成物。
  6. 【請求項6】 光硬化剤が、光ラジカル発生剤、光酸発
    生剤または光塩基発生剤である請求項1から5までのい
    ずれか1項に記載の感光性有機・無機複合体組成物。
  7. 【請求項7】 加水分解重合性有機金属化合物中の金属
    が、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属、周期律
    表III〜V族の金属からなる群から選択される金属で
    あることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1
    項に記載の感光性有機・無機複合体組成物。
  8. 【請求項8】 加水分解重合性有機金属化合物中の加水
    分解重合性基が、炭素数1から10のアルコキシ基であ
    ることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項
    に記載の感光性有機・無機複合体組成物。
  9. 【請求項9】 極性基含有有機ポリマーおよび/または
    感光剤を有機溶剤に溶解した有機相と、所定重合度まで
    重合していてもよい加水分解重合性有機金属化合物を含
    む無機相とを均一に混合溶解した、光硬化剤を均一に溶
    解または分散させた請求項1から8までのいずれか1項
    に記載の感光性有機・無機複合体組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から8までのいずれか1項に
    記載の感光性有機・無機複合体組成物からなるフォトレ
    ジスト。
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