JPH0826286B2 - 濡れ色防止用塗料組成物及び仕上げ方法 - Google Patents

濡れ色防止用塗料組成物及び仕上げ方法

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JPH0826286B2
JPH0826286B2 JP33420588A JP33420588A JPH0826286B2 JP H0826286 B2 JPH0826286 B2 JP H0826286B2 JP 33420588 A JP33420588 A JP 33420588A JP 33420588 A JP33420588 A JP 33420588A JP H0826286 B2 JPH0826286 B2 JP H0826286B2
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久志 鈴木
隆典 中庄谷
孝司 林
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エスケ−化研株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、多孔質基材に塗料を塗付した時に、基材表
面における屈折率の変化により、基材が濡れたような色
になることを防止する塗料組成物とその施工方法に関す
るものである。
(従来技術) 従来、多孔質基材、即ちコンクリート、モルタル、石
膏ボード、ケイ酸カルシウム板、セメント及びプラスタ
ー類等に各種の塗料を用いて塗装が行われている。
これらは、顔料を含み実質的に隠ぺい性を有する塗膜
による各種色彩仕上げと、顔料を極少量含むか全く含ま
ず、実質的に透明性を有する塗膜を形成し、基材の素材
感を生かす仕上げに大別される。
ここで後者の仕上げに用いられる方法としては、ア
クリル系、ウレタン系、ビニル系、フッ素系等々の溶剤
可溶型合成樹脂の透明性塗料を用いる方法。前述に
示した如き各種合成樹脂のエマルションタイプを用いる
方法。下塗にのエマルションタイプを用い、上塗に
の合成樹脂の透明性塗料を用いる方法。コロイド状
シリカまたはケイ酸塩水溶液単独またはエマルションを
ブレンドした処理液を下塗りとし、同系の塗料を上塗り
として、建材に塗装する方法等が知られている。
ここで、の場合、塗料を塗付すると基材の表面が濡
れた様に変色し、塗料自身の色彩を表すことができず鮮
やかさや基材の素材感が失われる。のエマルション
タイプを用いる場合、に比べ濡れ色の程度はやや優れ
るものの、耐候性、密着性等に問題がある。の場合、
素地を濡れ色にさせる程度は小さいが、上塗りに溶剤型
塗料を用いた場合は下塗りを濡れ色にするとともに耐水
性、付着性に劣る。
この様に、従来のものは種々問題点があるのが現状で
ある。
これらを解決するために特開昭62-277182号公報に
は、多孔性無機質建材の表面に、一般式〔D〕: で示される有機珪素化合物および(または)その低縮合
物と、一般式〔E〕: で示される有機珪素化合物および(または)その低縮合
物からなる混合物を酸触媒の存在下で加水分解した後、
アルカリ物質を用いてそのpHを7以上として縮合せしめ
てなる分子末端にシラノール基を有しない有機珪素高縮
合物をバインダー成分とする浸透型無機質系塗料を下塗
りにし、その上にフッ素樹脂系高重合物および(また
は)ポリウレタン樹脂をバインダー成分とする上塗り塗
料を塗付して発色せしめることを特徴とする多孔性無機
質建材の多層発色方法が示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、特開昭62-277182号公報の方法による
と下塗りの段階ではある程度の効果があるが上塗りで仕
上げた時は濡れ色になってしまう場合があった。これ
は、特開昭62-277182号公報の組成物の造膜性が不良の
ため、基材への浸透硬化は良好なるも、続く上塗り塗料
の浸透による濡れ色を防ぐ程には至っていないものと推
察される。
本発明は、これらの問題を解決し下塗りのみならず上
塗り材で仕上げても濡れ色にならない多孔質基材の下塗
り材と、その仕上げ方法に関するものである。
(問題点を解決するための方法) 本発明では、上記のような問題点を解決するために、
多孔質建材の表面に、一般式〔I〕: (ただし、Xは加水分解性基、R1、R2は水素または炭素
数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基、n
は1、2、3の整数である) で示される加水分解性シリル基を1分子中に少なくとも
1個有する重量平均分子量300〜60000のオリゴマーまた
はプレポリマー〔A〕と、 一般式〔B〕 Si(OR)4 ……〔B〕 (但し、Rは炭素数1〜8のアルキル基) および/または、一般式〔C〕 R′Si(OR)3 ……〔C〕 (但し、R′は炭素数1〜12のアルキル基、またはフェ
ニル基Rは炭素数1〜8のアルキル基、またはフェニル
基) で示される有機化合物の加水分解物とを混合して下塗り
として塗付し、その上にフッ素樹脂またはポリウレタン
樹脂または〔A〕をバインダー成分とする上塗り塗料を
塗付した。
とりわけ〔A〕/(〔B〕+〔C〕)が7/3〜2/8の場
合、それら塗料組成物を下塗りに用いた時、最も濡れ色
になりにくいことが判明した。
次に、本発明において用いられる加水分解性シリル基
を1分子中に少なくとも1個有するオリゴマーまたはプ
レポリマー〔A〕としては、ポリエステル、ビニル系重
合体、ジアリルフタレート化合物、ジアリルフタレート
系共重合体の1種または、2種以上の混合物、NCO末端
ウレタンプレポリマーが上げられる。これらは、特開昭
56-34704、特開昭60-231722の方法で重合可能である。
また、これらのうち最も好ましいものは、ビニル系重合
体である。
一方、〔B〕としては、オルトメチルシリケート、オ
ルトエチルシリケート、オルトn−プロピルシリケー
ト、オルトn−ブチルシリケート、オルト2−メトキシ
エチルシリケートおよびそれらの縮合体がある。これら
のうち最も好ましいものは、オルトエチルシリケートお
よびその縮合物である。
さらに、〔C〕としては、メチルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、フェニルトリエトキシシラン、イソブチルトリ
メトキシシラン、デシルトリメトキシシランがある。こ
のうち好ましいものは、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシランである。
ここで、本発明に用いる〔B〕および〔C〕の加水分
解物は、〔B〕および〔C〕にそれぞれ、1Nの塩酸を触
媒として0.5〜2%添加混合することで作製した。
(作用) 本発明組成物を多孔質基材に塗付した時、成分
〔B〕、〔C〕は多孔質基材中に浸透し、基材中の水分
と反応して硬化しつつも、その官能基の一部は、成分
〔A〕と架橋することになる。成分〔A〕は、主鎖が炭
素鎖であり、このとき形成される塗膜は、基材面におい
て平面的には、耐候性等に優れる合成樹脂塗膜と同様に
なっており、基材内部に向かってはシロキサン結合によ
り架橋した樹脂が硬化し、封孔されているものと思われ
る。本発明者らは、このような塗膜構造の時さらに上塗
り塗料を塗付しても濡れ色に成らないと予測し、さらに
鋭意研究の結果、〔A〕成分の重量平均分子量が300〜6
0000であり、〔A〕成分と〔B〕+〔C〕成分の比率が
7/3〜2/8のとき、このような効果が著しいことを発見し
た。本発明者らは、このように特定の成分比率において
濡れ色が防止できるのは、濡れ色の原因に塗膜と空気層
との屈折率の違いに起因し、本発明における組成物では
〔A〕、〔B〕、〔C〕成分よりなる高分子量の塗膜
と、一部基材中の水分により硬化する比較的低分子量の
〔B〕、〔C〕成分が存在するが故に濡れ色となる屈折
率の条件を外れている為ではないかと推察している。
(実施例1) ●試験体の作成方法 1)下塗 アクリルシリコーン樹脂(YC-3623,鐘淵化学(株)
製)66.7重量部に対し、エチルシリケート加水分解物
(エチルシリケート加水分解物100重量部に対して1Nの
塩酸を1重量部添加したもの)33.3重量部を撹拌しなが
ら混入したものを、スプレーまたは刷毛塗りにてフレキ
シブルボードに塗装した。
2)上塗り 下塗りを塗装した後、8時間、20℃にて乾燥しアクリ
ルシリコーン樹脂塗料をスプレーにて塗装した。
3)養生 上塗り塗装後1週間、20℃にて養生を行う。
実施例2〜12、比較例1〜6は表−1〜表−2の配合比
によって混合し、実施例1と同様に塗装した。
比較例7、9は浸透性撥水材(イ)、(ハ)を100重量
部刷毛塗りにてフレキシブルボードに塗付後、上塗りは
実施例1と同様に塗付した。
比較例8は浸透性撥水材(ロ)2液タイプ、99重量部に
たいして1重量部の硬化材を添加混合した後、実施例1
と同様に上塗りを塗付した。
●試験方法 上記のごとく作成した試験体を用いて以下のように試験
を行った。
標準密着…JIS K 5400 6.15碁盤目試験ののち塗膜にセ
ロテープを貼り、引き剥がした後残っている碁盤目数を
数え、次のように表した。
(残った碁盤目数)/(碁盤目総数) 温水浸漬後密着…50℃の温水に48H浸漬した後、標準密
着と同様の試験を行った。
温冷サイクル後…−20℃で3H、50℃で3H、20℃の水で18
Hを1サイクルとして10サイクル後標準密着と同様の試
験を行った。
水浸後…20℃の水に1週間浸漬後、標準密着と同様の試
験を行った。
耐溶剤性…塗膜にキシレンを滴下して浸透性を確認し
た。(下塗りのみで確認) 透水性…塗膜に水を滴下して浸透性を確認した。(下塗
りのみで確認) 上塗り適性…上塗りを塗付した時の上塗りの造膜性 グレースケール…JIS L 0804の変退色用グレースケール
にて上塗を塗付した面となにも塗付しない面で色調の変
化を色差で表した。
上の試験結果を表−3〜表−4に示す。
(効果) 実施例および比較例より明白なように、本発明組成物
を塗付した多孔質基材は、各種の塗膜性能試験において
優秀な結果を示すとともに、JIS L 0804の変退色用グレ
ースケールによって、上塗りまで塗付した面と、なにも
塗付しない面での色差も比較例に対して優れた値を示し
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 (ただし、Xは加水分解性基、R1、R2は水素または炭素
    数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基、n
    は1、2、3の整数である) で示される加水分解性シリル基を1分子中に少なくとも
    1個有する重量平均分子量300〜60000のオリゴマーまた
    はプレポリマー〔A〕と、 一般式〔B〕 Si(OR)4 ……〔B〕 (但し、Rは炭素数1〜8のアルキル基) および/または、一般式〔C〕 R′Si(OR)3 ……〔C〕 (但し、R′は炭素数1〜12のアルキル基、またはフェ
    ニル基Rは炭素数1〜8のアルキル基、またはフェニル
    基) で示される有機化合物の加水分解物とを混合してなる濡
    れ色防止用塗料組成物。
  2. 【請求項2】〔A〕/(〔B〕+〔C〕)が7/3〜2/8の
    混合比である請求項第1項記載の濡れ色防止用塗料組成
    物。
  3. 【請求項3】請求項第1項に記載の濡れ色防止用塗料組
    成物を下塗りにし、その上にフッ素樹脂またはポリウレ
    タン樹脂または〔A〕をバインダー成分とする上塗り塗
    料を塗付することを特徴とする多孔性無機質建材の仕上
    げ方法。
  4. 【請求項4】請求項第2項記載の濡れ色防止用塗料組成
    物を下塗りに用いた請求項第3項記載の多孔性無機質建
    材の仕上げ方法。
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