JPH08266641A - 受動的薬剤放出用器具 - Google Patents

受動的薬剤放出用器具

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JPH08266641A
JPH08266641A JP7095848A JP9584895A JPH08266641A JP H08266641 A JPH08266641 A JP H08266641A JP 7095848 A JP7095848 A JP 7095848A JP 9584895 A JP9584895 A JP 9584895A JP H08266641 A JPH08266641 A JP H08266641A
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JP
Japan
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cannula
drug
medical liquid
container
medical
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Application number
JP7095848A
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English (en)
Inventor
Kouichirou Masuda
耕一良 増田
Kazumasa Maeda
和昌 前田
Haruki Kazama
春樹 風間
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Kanae Co Ltd
Baxter Ltd
Original Assignee
Kanae Co Ltd
Baxter Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】医療液を薬剤容器の中を通過させて薬剤を医療
液中に放出するもので、薬剤容器中にカニューレを挿入
し、該カニューレの外側の近い位置から医療液が薬剤容
器中に導入され、該カニューレの先端近くから薬剤を混
入した医療液が薬剤容器の外へ排出される方式の受動的
薬剤放出器において残液を生じさせない受動的薬剤放出
用器具を得る。 【構成】薬剤容器中にあるカニューレの下方位置にカニ
ューレの内外を連通する小孔を設けると共に、薬剤容器
中に送られる医療液の通過する上室と薬剤を溶解又は混
合した後の医療液が通過する下室とを隣接して設け、両
者を区分する分割板を設け、該分割板に上室と下室とを
連通する連通孔を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、患者に医療用液体等を
投与する際に使用する投与セットに用いる受動的薬剤放
出用器具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に輸液といわれ、ときにはデキスト
ロース溶液、食塩水、又は水を含む液(以下医療液とい
う)を非経口で患者に投与する投与セットは、広く使用
されている。この際特定の薬剤を医療液等に混ぜ合わせ
て投与することもよく行われている。これらの投与セッ
トは一般に、医療液の大量の液を収納した容器と、点滴
筒と流量調節器とからなり、液体の濾過器、空気の除去
手段、薬剤等を追加混入するための注入部材、ならびに
必要な連結管、出入口の結合手段を持っている。このよ
うな投与セットを用いて患者に特定の薬剤を混入した医
療液を供給する場合は、薬剤が液状でないときは稀釈剤
等を用いて予め稀釈流動化した後、薬剤が液状である場
合はそのままで、注射器に移した後、セットの中の注入
部材に差し込み注入して医療液と混入して供給してい
た。
【0003】しかしながら、この方法は、薬剤を医療液
に注入するという作業、また、その前の準備作業等があ
る関係から各種の汚染の危険を含んでいる。この危険を
避け、かつ、作業から医療従事者を開放するために各種
の工夫が行われている。これらの工夫の中に特公平5ー
81271号公報、特公平5ー60758号公報等に代
表されるものがある。両者は医療液の流路の中に薬剤の
封入されたバイアルの如き薬剤容器(以下薬剤容器とい
う)を位置させることにより、医療液を薬剤容器を通過
させ薬剤容器内の薬剤を液状にして持ち去らせる方式で
ある。以下この方式を受動的薬剤放出方式という。この
方式では、予め薬剤容器の内部をを医療液の液流路に組
み込むために、かつ、薬剤容器をセットし、必要により
交換するためにソケットならびにソケットと結合するカ
ートリッジを用意し、該カートリッジには薬剤容器が付
属しているものである。
【0004】この受動的薬剤放出方式によれば、カート
リッジに薬剤容器をセットすれば、薬剤容器の中の薬剤
が外気に触れる機会は無く、総ての混ぜ合わせ動作が医
療液によって行われ極めて高い安全性を確保することが
でき、現場の作業を省くことができるものである。しか
しながら、当然、薬剤の注入は厳密に管理された条件で
行われる。したがって、薬剤の注入量、注入時の濃度、
注入時間等は計画された通りの実行が好ましい。この場
合、受動的薬剤放出方式においては、これらの条件は薬
剤の医療液への放出状態によって決定されることが多
い。とくに薬剤容器中の薬剤は全量を使用することが条
件となる。仮に薬剤容器中の薬剤の一部が薬剤容器中に
残ったり、或いは著しく不均等に放出されることは好ま
しくない。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、受動的薬剤
放出方式の採用に当たり、ある形式の受動的薬剤放出方
式において一般的には問題ないが、ときとして条件によ
っては生じうる薬剤容器中に薬剤の一部が残留すること
を完全に除去する受動的薬剤放出用器具を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、 1.医療液を薬剤容器の中を通過させて薬剤を医療液中
に放出するものであり、薬剤容器中にカニューレを挿入
し、該カニューレの外側の近い位置から医療液が薬剤容
器中に導入され、該カニューレの先端近くから薬剤を溶
解又は混合した医療液が薬剤容器の外へ排出される方式
の受動的薬剤放出器において、薬剤容器中にあるカニュ
ーレの下方位置にカニューレ内外を連通する小孔を設け
ると共に、薬剤容器中に送られる医療液の通過する上室
と、薬剤を溶解又は混合した医療液の通過する下室とを
設け、両室を区分する分割板を設け、分割板に上室と下
室とを連通する連通孔を設けたことを特徴とする受動的
薬剤放出用器具。 2.カニューレの内外を連通する小孔が、カニユーレの
外側に沿ってカニューレと同芯的に配置された医療液の
薬剤容器への導入用の細い空隙の終点近くに位置するこ
とを特徴とする上記1記載の受動的薬剤放出用器具。 3.カニューレの内外を連通する小孔が、カニユーレの
薬剤容器への挿入にあたりカニューレを保護するために
カニューレの下方に設けられた保護部の上端に近く位置
することを特徴とする上記1記載の受動的薬剤放出用器
具。
【0007】4.上室と下室とを区分する分割板に、上
室と下室とを連通する連通孔が、分割板の略中央に設け
られていることを特徴とする上記1又は及び上記2又は
及び上記3記載の受動的薬剤放出用器具。 5.上室と下室とを区分する分割板に、上室と下室とを
連通する連通孔が、分割板に設けられた他の目的のため
の孔に沿って設けられていることを特徴とする上記1又
は及び上記2又は及び上記3記載の受動的薬剤放出用器
具。 6.医療液を薬剤容器の中を通過させて薬剤を医療液中
に放出するものであり、薬剤容器中にカニューレを挿入
し、該カニューレの外側の近い位置から医療液が薬剤容
器中に導入され、該カニューレの先端近くから薬剤を溶
解又は混合した医療液が薬剤容器の外へ排出される方式
が、医療液容器に連なる入口と薬剤混入した医療液の出
口と分割板とを持ち、分割板によって形成される上室に
カートリッジ取付部を備え、分割板にはカニューレで閉
鎖される貫通孔を持つソケットと、該カートリッジ取付
部に設けた弾性部にカニューレを刺し通して固定し、カ
ニューレの下方で分割板の貫通孔を閉鎖し、カニューレ
の他端に薬剤容器を取付け、カニューレを薬剤容器中に
挿入し、カニューレのカートリッジとの固定部にカニュ
ーレの外側に医療液通過のための細い空隙を設けたもの
であり、カニューレの分割板の貫通孔を貫いた先が分割
板により区分された下室に臨んでおり、カートリッジ
が、着脱可能であることを特徴とする、上記1又は、上
記2又は、上記3又は、上記4又は、上記5記載の受動
的薬剤放出用器具。 とすることによって目的を達成するものである。
【0008】以下図面を用いて詳細説明する。図1ない
し図4は本発明が使用される受動的薬剤放出方式の一例
を示すものであり、図5ならびに図6は本発明を加えた
要部の模式図である。図1は、本発明が使用される受動
的薬剤放出方式の一例の全体構成を示している。図1に
おいて、1は医療液が収容されている医療液容器であ
る。2はソケット、3は空気チャンバー、4は流量制御
器、5は上差込具、6は下差込具である。各部材は基本
的には連結管によって連通されている。図示したもの
は、上差込具5によって、医療液容器1と全体系が結合
され、下差込具6に静注針等9を接続して系を患者に結
合している。さらに、図示したものはソケット2と空気
チャンバー3とは直結されているが、両者が直結される
か連結管を用いて連結されるかは特に制限されない。
【0009】図示したものは直結されているので、液滴
出口7はソケット2の出口に位置し、従って、空気チャ
ンバー3の入り口に位置している。空気チャンバー3内
にはスクリーン8が設けられており、通過する液から不
適当な混入物を取り出し、体内への注入を阻止してい
る。スクリーン8も必ずしも空気チャンバー3内に設け
る必要はない。連結管を用いて独立した濾過具を系内に
設けたり、ソケット2の内部で液滴出口7の上部に設け
ても差し支えない。さらに、10は系の中に必要に応じ
て設けられた注射部位で、どうしても注射器や別の医療
液を連結した連結管をを用いて医療液内に特別の薬剤を
注入したいときに使用される。ソケット2には後述する
カートリッジが結合されて受動的薬剤放出方式を行うセ
ットが成立する。
【0010】図2はソケットの一例の内部を示す正面断
面図である。ソケット2は一端にソケット入口11、他
端にソケット出口12が形成されている。ソケット入口
11は連結管を用いて上差込具5に連結し、医療液容器
1に連結されている。ソケット出口12は空気チャンバ
ー3に結合されている。ソケット出口12には液滴出口
7が設けられている。ソケット出口12が直接空気チャ
ンバー3と結合していない場合は、液滴出口7は、ソケ
ット出口12に連結管を用いて連結された空気チャンバ
ーの入口に設けられる。ソケット2の内部には分割板1
4が設けられ、ソケットの中を上室17と下室18とに
区分している。さらに分割板14には貫通孔15が設け
られている。
【0011】分割板14の貫通孔15を含む部分は弾性
を持ち、貫通孔15に貫通孔の径よりも太い棒状物を差
し込んだとき、これを受け入れるようにしてある。当然
分割板14の全部が弾性を持つ、すなわち、ゴムのよう
な性質のもので構成されても差し支えない。さらにソケ
ット2にはカートリッジ取付部16が設けられている。
該取付部16は針状物が刺通でき、これを保持できる弾
性を有する材料で構成されている。それ自体としてはカ
ートリッジ取付部16は上室17を閉鎖するようになっ
ている。分割板の貫通孔15はカートリッジ取付部16
の直下に位置されている。
【0012】図3はカートリッジの一例の正面断面図で
ある。図3に示されたカートリッジ20はソケット2に
装着する前の状態を示している。カートリッジ20はア
ダプター21を持っている。アダプター21は下方にカ
ニューレ27を把持しており、上方に薬剤容器22を装
着している。アダプター21は内部下方に支持横板30
を持っており、支持横板30はその内側に保持管31を
備えている。保持管31の内側にカニューレ27が支持
されている。保持管31の内壁とカニューレ27の外側
との間には細隙がカニューレの伸びている方向すなわち
縦方向に設けられている。つまり、保持管31とカニュ
ーレ27とはカニューレ27が車の軸であるとすると車
の輪のような状態で保持管31が存在し、その間を断面
において細い板が上下の方向に放射状に伸びており、細
い板の間は上下に連なる細い空隙34となっている。
【0013】カニューレ27は保持管31によって固定
されており、細い中空管で構成され、上口28、下口2
9を開放している。33はカニューレ27に固定された
保護部で、カニューレ27の保持管31による保持部の
上方に位置している。保護部33はカニューレ27の外
側に位置し、カニューレに巻きついたように存在してお
り、保持管31の上端との間には距離があるようにされ
ている。つまり、保護部33が保持管31とカニューレ
27との間の細い空隙34を閉鎖することはないように
設けられている。32はカニューレ27の下口29付近
を保護する下カバーであり、使用時には取外すことがで
きる。なお、下カバー32の外側はカートリッジ全体を
ソケット2に取り付け易いように、ソケットの相対する
部署と互いにかみあうよう凹凸が設けられている。
【0014】図3において、24は薬剤容器22の気密
性を保つための柔らかい材質と引きちぎり易い材質とで
構成された栓例えばゴム栓であり、25はゴム栓24を
かしめておく薄い金属キャップ、例えば、アルミ製キャ
ップである。ゴム栓24は薬剤容器22に強く嵌合して
おり、薬剤容器22を下側に押したとき、ストッパー2
4はアダプター21の中を下に移動することができる。
26は上カバーで薬剤容器が不用意に押し下げられない
ようにアダプター21に取り付けられている。薬剤容器
22を押し下げるためには先ず、上カバー26をアダプ
ター21から外し、その後、薬剤容器22を押し下げる
ものである。カニューレ27の上口28はストッパー2
4の下側で近い位置に臨んでいる。
【0015】図4は図2ならびに図3のカートリッジ2
0をソケット2に組み込んだ状態すなわち、使用状態を
示している。組込のためには、先ずカートリッジ20の
上カバー26を外し、薬剤容器22を下に押し下げる。
このときカニューレの上口28はゴム栓、24薄い金属
バンド25を刺し通し薬剤容器22の中に入る。さらに
薬剤容器22を押し下げると、カニューレ27の保護部
33までもがゴム栓24、薄い金属バンド25を超えて
薬剤容器22の中に入る。カニューレの保持管31の上
端と保護部33との間には間隙があり、この部分も薬剤
容器22の中に位置するまで薬剤容器22は押し下げら
れる。すると、下カバー32も薬剤容器22に当たり押
し下げられることになり、アダプター21から容易に取
り外すことができる。
【0016】次いで、カートリッジ20の下カバー32
を外し、カニューレ27の下口29をソケット2のカー
トリッジ取付部16に臨ませ、カートリッジ取付部16
に刺し通す。さらにカートリッジを押し下げると、カニ
ューレの下口29は分割板14の貫通孔15に臨み、こ
れを押し拡げて下方に貫通する。このとき保持管31の
下端は上室17の中にあり、上室17と下室18とはカ
ニューレ27により貫通孔が閉鎖されて直接の連絡通路
はなくなっている。
【0017】図5ならびに図6は本発明の要部を模式的
に示したものである。図5を用いて先ず受動的薬剤放出
の状況を説明する。カートリッジ20をソケット2に取
付ける前において、医療液は医療液容器1からソケット
2のソケット入口11に至り、上室17に入る。すると
分割板14の貫通孔15を通り下室18に入る。さら
に、下室18のソケット出口12には、液滴出口7が設
けられているので、医療液は液滴出口7から滴出する。
次ぎに、カートリッジ20をソケット2に取付けると、
上室17は貫通孔15がカニューレ27によって閉ざさ
れるので、医療液はカニューレ27の外側と保持管31
の内側とで構成される細い空隙34を経て、保持管31
の上端から薬剤容器22の下部に進入する。そこで医療
液は薬剤と接触する。
【0018】ここで一般的には医療液が薬剤を溶解する
が、単に混合する場合もある。何れの場合も医療液と薬
剤とは撹拌されて十分な拡散状態となる。医療液は溶解
又は混合しながら次第に薬剤容器22の中を上昇し、つ
いにカニューレの上口28に至り、そこからカニューレ
27の中に入り、カニューレ27の中を下方に流れて下
室18に入る。従って、下室18には薬剤を持った状態
の医療液がある。図示の場合は、下室18のソケット出
口12には液滴出口7が設けられているので、薬剤を持
った医療液は液滴出口7から滴出する。
【0019】薬剤容器22の内部では、カニューレ27
の上口28よりカニューレ27の中を薬剤を持った医療
液が下方に流れるに伴い、薬剤容器22の内部が僅かな
負圧となるため、医療液が空隙34を通って吸い挙げら
れ薬剤容器22の中へ導入されカニューレの上口28で
液面を保つものである。医療液が次第に流出し、そのヘ
ッドの位置は医療容器1を通過しソケット2のソケット
入口11に至り、上室17に入る。さらに上室17に入
っている保持管31の下端に至ると、医療液は薬剤容器
22に流入しなくなる。もし、このまま放置すれば、若
干の薬剤を持ったまま、医療液が主として薬剤容器22
の中と、ソケットの上室17に残ることになる。
【0020】残留を避けるためには、カニューレ27を
貫通孔15から除去する必要がある。即ち、このために
は薬剤容器22とともにカニューレ27を引き上げてや
る必要がある。引揚げによって、まず貫通孔15が開く
と上室17の中の医療液が下室18に流出する。この間
に、保持管31とカニューレ27の間の細い空隙34を
今までとは逆に若干の薬成分を持った医療液が通過して
上室17を経て下室18に落下し、ソケット出口12か
ら出て行く。この結果、残留を避けようとする場合、最
後の状態は薬剤の存在が中断されたり、再び存在したり
して平滑な終結とはならない可能性がある。薬剤の種類
や医療液の質や量によってはあまり好ましくない可能性
がある。
【0021】上述の説明は、受動的薬剤放出方式の一例
の説明である。上述の説明は、ソケットとカートリッジ
が別体であり、さらにカートリッジはアダプターの中を
薬剤容器が移動できるものについて行われた。しかしな
がら、本発明を活用する方式は説明したものに限定され
るものではない。すなわち、ソケットとカートリッジが
別体であること、アダプターの中を薬剤容器が移動でき
ること等は、本発明の利用できる方式であるかどうかと
は関係がない。要は薬剤容器中にカニューレが挿入さ
れ、該カニューレの外側の近くを医療液が通過して薬剤
容器中に進入して薬剤と接触し撹拌溶解、ときに撹拌混
合を行い、カニューレの上部に設けた上口から排出され
るものであれば、受動的薬剤放出方式として利用でき
る。さらに、医療液が、平常の使用状態で、薬剤容器に
入る前と出た後とで接触しない流路を持っていれば完全
である。それ以外のことは本発明の利用のための条件で
はない。
【0022】そこで本発明は、先ず、薬剤容器22の中
において、カニューレ27の下方に小孔を設けるもので
ある。図5においては小孔35はカニューレ27の保護
部33の下で保持管31の上に設けられている。また小
孔36はカニューレの保護部33のすぐ上に設けられて
いる。小孔35と小孔36は一般的には択一的に設けれ
ばよい。図5は便宜のため一つの図面にまとめて示した
ものである。しかしながら一つのカニューレに2つの小
孔を設けることを拒否するものではない。カニューレに
小孔を設けることで、薬剤容器22中に医療液が薬剤を
もったまま残留する心配は実質的になくなるものであ
る。
【0023】小孔35または36が存在しても、医療液
が減少して上室17より薬剤容器22に入る医療液が無
くなるまで、従来と同じ液の移動を行うものである。医
療液が減少して、上室17を経て薬剤容器22に医療液
が入らなくなると、液の流れが従来とは変わったものと
なる。すなわち、医療液が上室17から薬剤容器22に
進む場合、小孔35又は36を持ったカニューレ27の
中側は、流入する医療液に押された薬剤容器内の空気が
通過しており小孔35又は36で気液界面を形成する状
態にある。従って、薬剤容器22の中に進入した医療液
は、小孔からカニューレの中には進入しない。やがてカ
ニューレの中を医療液が薬剤と共に下降する状態となる
と、小孔の両側に液流による吸引が行われるが、内外が
バランスして液は混合しない。
【0024】医療液が所定量流れると、医療液容器1か
らソケット2の連絡通路が空になり、次いで上室17の
液面も下がる。すると上室17内にある保持管31の液
入り口側から薬剤容器22への医療液流入も停止し、し
たがって、上口28を経た液の流れは無くなる。しか
し、小孔35または36の位置は、薬剤容器22の中に
おいてカニューレの下方にある。したがって、小孔を経
て液のカニューレ内部への進入が始まり、少なくとも、
薬剤容器22の中に存在した薬剤と医療液との混在物
は、小孔の水準まで今までと同様にカニューレの中を下
方へ移動する。小孔35または36の位置は薬剤容器2
2の中においてカニューレ27の下方にあるから、薬剤
容器中の残液は、実質的にないものと考えられる程度に
減少する。
【0025】小孔の位置はカニューレ27の下方であっ
て薬剤容器の中にあればよい。カニューレ27の上口2
8より下であればそれなりの効果を挙げることができ
る。具体的にはカニューレの保護部33の下で保持管3
1の上、またはカニューレの保護部33のすぐ上に設け
ることが効果を大きくする。実質的には保護部33の大
きさはさほど大きくは設けないので、どちらでも効果上
の相違は少ない。要は加工のし易さ、カニューレの丈夫
さ等の点を配慮して位置を決めればよい。
【0026】本発明との対比においてカニューレの上口
を低い位置におけば、残液の問題は生じないと考えるむ
きもあろうが、これは実質的ではない。即ち、カニュー
レの上口の位置を低くしたときは、医療液と薬剤との混
合は均一とならず、ときには薬剤が医療液にとけない状
態で存在し、カニューレの上口を閉鎖する恐れさえあ
る。したがって、カニューレの上口28はなるべく高い
方が撹拌の面で好ましいものである。
【0027】さらに本発明は、ソケット2に設けた分割
板14に連通孔を設けるものである。図5においては連
通孔37は分割板の略中央部に設けられている。また連
通孔38は分割板14に設けた貫通孔15に沿ってすぐ
近くに設けられている。連通孔37と連通孔38は一般
的には択一的に設ければよい。しかしながら一つの分割
板に2つの連通孔を設けることを拒否するものではな
い。分割板に連通孔を設けることで、薬剤容器22中に
医療液が薬剤をもったまま残留する心配は実質的になく
なるものである。
【0028】連通孔37または38が存在しても、医療
液が減少して上室17より薬剤容器22に入る医療液が
無くなるまで、従来と同じ液の移動を行うものである。
さらに、医療液が減少して、上室17を経て薬剤容器2
2に医療液が入らなくなると、液の流れが従来とは変わ
ったものとなる。すなわち、医療液が上室17から薬剤
容器22に進む場合、最初は流入する医療液に押された
薬剤容器内の空気がカニューレ27の中を経て下室18
に通じ、連通孔37又は38で気液界面を形成する。し
かしながら、連通孔37又は38の大きさを選ぶことに
より、上室17の中に進入した医療液は、連通孔から下
室18の中には進入しない。つまり連通孔37又は38
を通じて気液界面を形成し、気液界面の表面張力で医療
液は下室18には落下しない。この状態は、医療液が薬
剤容器中に進入し薬剤と共に下降する状態を継続してい
る間上室17の底面すなわち分割板14の上で連通孔3
7又は38の付近が医療液で濡れているかぎり継続す
る。
【0029】医療液が減少して医療液の残液が医療液容
器1からソケット2に入る段階になると、上室17内の
液面が下がり、上室17にある保持管31の下から薬剤
容器22への医療液の流入が停止する。小孔35又は3
6より薬剤を持った医療液は下室18へ流れるが、さら
に液面が小孔35又は36より下となれば、上口28を
経た液の流れは当然のこと、小孔35または36を通じ
ての流れは無くなり、上室17の中の医療液の流れは停
止する。
【0030】このとき、気液界面のバランスは崩れ、連
通孔37または38を経て医療液の下室18への進入が
始まり、まず、上室17の中に存在する医療液は下室1
8に移動する。この結果、上室から薬剤容器の中へ医療
液を送る力はなくなるので、薬剤容器中に残ったわずか
の医療液は溶解又は混合した薬剤と共に、今までの医療
液の送り込まれた経路を逆に上室17の中にもどり、そ
こにある医療液と混ざりあい、連通孔37または38を
経て下室18に送られる。従って、薬剤容器中の残液
は、完全に無くなる。この場合カートリッジには何ら手
を加えずに総ての残液が排出され、薬剤も排出される。
【0031】連通孔の位置は、未だ薬剤と接触していな
い医療液の存在し、通過する部分と、薬剤と接触し、薬
剤を溶解又は混合した医療液の通路とを区分する位置に
あればよい。図5においては分割板の略中央に設けてあ
り、図6においては、貫通孔15に沿って設けられてい
る。要は未だ薬剤と接触していない医療液の存在し、通
過する部分と、薬剤と接触し、薬剤を溶解又は混合した
医療液の通路とを区分する位置にあればよく、分割板が
水平にあっても、垂直にあっても差し支えなく、さらに
は、上室または下室の部分がチューブ状でこれらを接続
する形で小穴を設けてもよい。加工のし易さ、作動の正
確さ等を配慮して適宜選ぶことができる。
【0032】本発明において特筆すべきは、医療液で薬
剤を溶解又は混合して放出しようとした場合、平常の状
態の薬剤を溶解又は混合した医療液の放出が長期間にわ
たって確保されることである。すなわち、カニューレの
小穴35または36の水準まで同じ状態が確保される。
次いで、何らの操作を加えることなく、総ての医療液と
薬剤の残液を、正常な状態の液に続いて排出することが
出きるものであり、所定の薬量を継続した状態で、最後
まで送ることが出きるものである。
【0033】
【発明の効果】本発明は、受動的薬剤放出方式のうち実
質的にカニューレを薬剤容器中に挿入し、カニューレの
外側に沿って医療液を導入するものにおいて、カニュー
レの上口とは別に薬剤容器中のカニューレ下方に小孔を
設けると共に、医療液の通過する上室と、医療液が薬剤
を溶解又は混合してから通過する下室とを隣接させ、両
者を分離する分割板に連通孔を設けることにより、薬剤
容器に送られる前の医療液ならびに薬剤容器中の医療
液、さらに、ならびに薬剤が残留するのを完全に防止す
ることができ、かつ、連続して送りだすことができるも
のであり、極めて実質的な効果を挙げうるものであり、
何らの特別の操作を必要とせずに、受動的薬剤放出方式
のややもすれば欠陥となりやすい事項を防止し、受動的
薬剤放出方式の有利さをより確かに高めることを可能に
したものである。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が使用される受動的薬剤放出方式の一例
を示す全体構成図。
【図2】同じく本発明が使用される場合のソケットの一
例の正面断面図。
【図3】同じく本発明が使用される場合のカートリッジ
の一例の正面断面図。
【図4】同じく本発明が使用される場合の使用状態の一
例の正面断面図。
【図5】本発明の模式図。
【図6】図5とは別の実施態様における本発明の模式
図。
【0035】
【符号の説明】
1:医療液容器 2:ソケット 3:空気チャンバー 4:流量制御器 5:上差込具 6:下差込具 7:液滴出口 8:スクリーン 9:静注針 10:注射部位 11:ソケット入口 12:ソケット出口 14:分割板 15:貫通孔 16:カートリッジ取付部 17:上室 18:下室 20:カートリッジ 21:アダプター 22:薬剤容器 23:薬剤 24:ゴム栓 25:金属キャップ 26:上カバー 27:カニューレ 28:カニューレ上口 29:カニューレ下口 30:支持横板 31:保持管 32:下カバー 33:保護部 34:保持管とカニューレの空隙 35:小孔 36:小孔 37:連通孔 38:連通孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】医療液を薬剤容器の中を通過させて薬剤を
    医療液中に放出するものであり、薬剤容器中にカニュー
    レを挿入し、該カニューレの外側の近い位置から医療液
    が薬剤容器中に導入され、該カニューレの先端近くから
    薬剤を溶解又は混合した医療液が薬剤容器の外へ排出さ
    れる方式の受動的薬剤放出器において、薬剤容器中にあ
    るカニューレの下方位置にカニューレ内外を連通する小
    孔を設けると共に、薬剤容器中に送られる医療液の通過
    する上室と、薬剤を溶解又は混合した医療液の通過する
    下室とを設け、両室を区分する分割板を設け、分割板に
    上室と下室とを連通する連通孔を設けたことを特徴とす
    る受動的薬剤放出用器具。
  2. 【請求項2】カニューレの内外を連通する小孔が、カニ
    ユーレの外側に沿ってカニューレと同芯的に配置された
    医療液の薬剤容器への導入用の細い空隙の終点近くに位
    置することを特徴とする請求項1記載の受動的薬剤放出
    用器具。
  3. 【請求項3】カニューレの内外を連通する小孔が、カニ
    ユーレの薬剤容器への挿入にあたりカニューレを保護す
    るためにカニューレの下方に設けられた保護部の上端に
    近く位置することを特徴とする請求項1記載の受動的薬
    剤放出用器具。
  4. 【請求項4】上室と下室とを区分する分割板に、上室と
    下室とを連通する連通孔が、分割板の略中央に設けられ
    ていることを特徴とする請求項1又は及び請求項2又は
    及び請求項3記載の受動的薬剤放出用器具。
  5. 【請求項5】上室と下室とを区分する分割板に、上室と
    下室とを連通する連通孔が、分割板に設けられた他の目
    的のための孔に沿って設けられていることを特徴とする
    請求項1又は及び請求項2又は及び請求項3記載の受動
    的薬剤放出用器具。
  6. 【請求項6】医療液を薬剤容器の中を通過させて薬剤を
    医療液中に放出するものであり、薬剤容器中にカニュー
    レを挿入し、該カニューレの外側の近い位置から医療液
    が薬剤容器中に導入され、該カニューレの先端近くから
    薬剤を溶解又は混合した医療液が薬剤容器の外へ排出さ
    れる方式が、医療液容器に連なる入口と薬剤混入した医
    療液の出口と分割板とを持ち、分割板によって形成され
    る上室にカートリッジ取付部を備え、分割板にはカニュ
    ーレで閉鎖される貫通孔を持つソケットと、該カートリ
    ッジ取付部に設けた弾性部にカニューレを刺し通して固
    定し、カニューレの下方で分割板の貫通孔を閉鎖し、カ
    ニューレの他端に薬剤容器を取付け、カニューレを薬剤
    容器中に挿入し、カニューレのカートリッジとの固定部
    にカニューレの外側に医療液通過のための細い空隙を設
    けたものであり、カニューレの分割板の貫通孔を貫いた
    先が分割板により区分された下室に臨んでおり、カート
    リッジが、着脱可能であることを特徴とする、請求項1
    又は、請求項2又は、請求項3又は、請求項4又は、請
    求項5記載の受動的薬剤放出用器具。
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