JPH0826893A - c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基体 - Google Patents
c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基体Info
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- JPH0826893A JPH0826893A JP6157582A JP15758294A JPH0826893A JP H0826893 A JPH0826893 A JP H0826893A JP 6157582 A JP6157582 A JP 6157582A JP 15758294 A JP15758294 A JP 15758294A JP H0826893 A JPH0826893 A JP H0826893A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 結晶性、表面平坦性に優れたc軸面内配向a
軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基板を提
供すること。 【構成】c軸が面内配向したa軸配向酸化物超伝導体薄
膜を形成する方法において、酸化物単結晶基体上に、表
面格子が長方形の酸化物単結晶薄膜から構成されたバッ
ファー層を形成した後、酸化物超伝導体薄膜を形成する
ことを特徴とする。また、酸化物単結晶基体上に、表面
格子が長方形の酸化物単結晶薄膜から構成されたバッフ
ァー層を有することを特徴とする。
軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基板を提
供すること。 【構成】c軸が面内配向したa軸配向酸化物超伝導体薄
膜を形成する方法において、酸化物単結晶基体上に、表
面格子が長方形の酸化物単結晶薄膜から構成されたバッ
ファー層を形成した後、酸化物超伝導体薄膜を形成する
ことを特徴とする。また、酸化物単結晶基体上に、表面
格子が長方形の酸化物単結晶薄膜から構成されたバッフ
ァー層を有することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、c軸面内配向a軸配向
酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基体に係り、よ
り詳細には、c軸が面内で一方向に配向したa軸配向酸
化物超伝導体薄膜を得るために、表面格子が長方形の酸
化物単結晶からなるバッファー層を酸化物単結晶基体上
に形成したc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の
形成法及び形成用基体に関するものである。
酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基体に係り、よ
り詳細には、c軸が面内で一方向に配向したa軸配向酸
化物超伝導体薄膜を得るために、表面格子が長方形の酸
化物単結晶からなるバッファー層を酸化物単結晶基体上
に形成したc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の
形成法及び形成用基体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化物高温超伝導体の電子デバイスへの
応用を目指した研究は、現在様々な研究機関で進められ
ている。中でも、酸化物高温超伝導体SISトンネル接
合は、電子デバイス応用に向けた最重要項目であり、積
層構造を持つSISトンネル接合形成の研究が盛んに行
われている。
応用を目指した研究は、現在様々な研究機関で進められ
ている。中でも、酸化物高温超伝導体SISトンネル接
合は、電子デバイス応用に向けた最重要項目であり、積
層構造を持つSISトンネル接合形成の研究が盛んに行
われている。
【0003】酸化物高温超伝導体SISトンネル接合の
実現には、結晶性に優れ(格子欠陥のない)、表面平坦
性に優れた酸化物超伝導体薄膜を形成することが必須と
なる。
実現には、結晶性に優れ(格子欠陥のない)、表面平坦
性に優れた酸化物超伝導体薄膜を形成することが必須と
なる。
【0004】また、コヒーレンス長の異方性を持つ、例
えば、YBCO超伝導体薄膜を用いて接合を形成する際
には、コヒーレンス長の長いa軸方位が接合面に対して
垂直方向を向いていることが好ましい。これは、積層型
構造を持つ酸化物超伝導体SIS接合の電極にはa軸配
向YBCO薄膜が適当であることを意味しており、結晶
性、表面平坦性に優れたa軸配向酸化物超伝導体薄膜形
成の研究が進められている。
えば、YBCO超伝導体薄膜を用いて接合を形成する際
には、コヒーレンス長の長いa軸方位が接合面に対して
垂直方向を向いていることが好ましい。これは、積層型
構造を持つ酸化物超伝導体SIS接合の電極にはa軸配
向YBCO薄膜が適当であることを意味しており、結晶
性、表面平坦性に優れたa軸配向酸化物超伝導体薄膜形
成の研究が進められている。
【0005】従来、a軸配向酸化物超伝導体薄膜形成を
目的として、バルク単結晶基板上へ酸化物超伝導体薄膜
の形成が行われてきた。
目的として、バルク単結晶基板上へ酸化物超伝導体薄膜
の形成が行われてきた。
【0006】しかしながら、ほとんどのa軸配向膜はc
軸が基板面内で90°ランダムに配向しており、かつ低
い基板温度で形成されるために結晶性に劣り、SIS接
合の電極としては不適当なものである。
軸が基板面内で90°ランダムに配向しており、かつ低
い基板温度で形成されるために結晶性に劣り、SIS接
合の電極としては不適当なものである。
【0007】一般に、a軸配向酸化物超伝導体薄膜にお
けるc軸方位は基板表面の格子の形により決定され、基
板の表面格子が正方形のときは90°ランダム、また、
長方形のときは一方向に配向する傾向がある。例えば、
(100)LaSrGaO4(LSGO)基板の面内格
子は〔010〕軸(格子定数d=3.84オングストロ
ーム)、〔001〕軸(d=4.23オングストロー
ム)からなる長方形であり、この基板上にc軸面内配向
a軸配向YBCO薄膜が成長する(〔001〕YBCO
/〔001〕LSGO)(M.Mukaida, and S.Miyazawa,
Physica B, 194-196 (1994) 2311. )。
けるc軸方位は基板表面の格子の形により決定され、基
板の表面格子が正方形のときは90°ランダム、また、
長方形のときは一方向に配向する傾向がある。例えば、
(100)LaSrGaO4(LSGO)基板の面内格
子は〔010〕軸(格子定数d=3.84オングストロ
ーム)、〔001〕軸(d=4.23オングストロー
ム)からなる長方形であり、この基板上にc軸面内配向
a軸配向YBCO薄膜が成長する(〔001〕YBCO
/〔001〕LSGO)(M.Mukaida, and S.Miyazawa,
Physica B, 194-196 (1994) 2311. )。
【0008】しかしながら、LSGO基板表面の結晶性
が悪い(水酸化物が形成し易い)ために、その上に形成
されるc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜の結晶性は劣
っている。従って、SISトンネル接合の電極としては
不適当である。
が悪い(水酸化物が形成し易い)ために、その上に形成
されるc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜の結晶性は劣
っている。従って、SISトンネル接合の電極としては
不適当である。
【0009】そこで、結晶性、表面平坦性に優れたc軸
面内配向a軸配向YBCO薄膜を成長させるための基板
材料の研究が行われている。その一つとして、NdGa
O3が単結晶基板として現在得られている。しかしなが
ら、この単結晶基板上においては、c軸面内配向a軸配
向グレインとc軸配向グレインが混在したYBCO薄膜
しか形成できない(M.Mukaida, and S.Miyazawa, Jpn.
J. Appl. Phys., 31(1992)3317)。
面内配向a軸配向YBCO薄膜を成長させるための基板
材料の研究が行われている。その一つとして、NdGa
O3が単結晶基板として現在得られている。しかしなが
ら、この単結晶基板上においては、c軸面内配向a軸配
向グレインとc軸配向グレインが混在したYBCO薄膜
しか形成できない(M.Mukaida, and S.Miyazawa, Jpn.
J. Appl. Phys., 31(1992)3317)。
【0010】これは、NdGaO3基板表面の面内格子
の軸長の異方性が小さいためと考えられる。
の軸長の異方性が小さいためと考えられる。
【0011】また、PrGaO3もGdFeO3構造を持
つ材料であり、YBCO薄膜形成用基板として用いるた
めにバルク単結晶の育成が行われれている。しかしなが
ら、融点直下で起こる相転移に起因し、育成結晶中には
ツイン、クラック、サブグレインが形成されるため、Y
BCO薄膜を形成する基板としては不適当なものであ
り、c軸面内配向a軸配向YBCO薄膜を形成すること
はできない。
つ材料であり、YBCO薄膜形成用基板として用いるた
めにバルク単結晶の育成が行われれている。しかしなが
ら、融点直下で起こる相転移に起因し、育成結晶中には
ツイン、クラック、サブグレインが形成されるため、Y
BCO薄膜を形成する基板としては不適当なものであ
り、c軸面内配向a軸配向YBCO薄膜を形成すること
はできない。
【0012】以上のように、結晶性、表面平坦性に優れ
たc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜が成長する面内格
子が長方形の基板は現在存在しない。
たc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜が成長する面内格
子が長方形の基板は現在存在しない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バッ
ファー層が形成されている基板を用いて、結晶性、表面
平坦性に優れたc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄
膜の形成法及び形成用基体を提供することにある。
ファー層が形成されている基板を用いて、結晶性、表面
平坦性に優れたc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄
膜の形成法及び形成用基体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の、c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法
は、c軸が面内配向したa軸配向酸化物超伝導体薄膜を
形成する方法において、酸化物単結晶基体上に、表面格
子が長方形の酸化物単結晶薄膜から構成されたバッファ
ー層を形成した後、酸化物超伝導体薄膜を形成すること
を特徴とする。
の、c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法
は、c軸が面内配向したa軸配向酸化物超伝導体薄膜を
形成する方法において、酸化物単結晶基体上に、表面格
子が長方形の酸化物単結晶薄膜から構成されたバッファ
ー層を形成した後、酸化物超伝導体薄膜を形成すること
を特徴とする。
【0015】また、上記課題を解決するための、c軸面
内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板は、酸
化物単結晶基体上に、表面格子が長方形の酸化物単結晶
薄膜から構成されたバッファー層を有することを特徴と
する。
内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板は、酸
化物単結晶基体上に、表面格子が長方形の酸化物単結晶
薄膜から構成されたバッファー層を有することを特徴と
する。
【0016】なお、ここにおけるc軸面内配向a軸配向
酸化物超伝導体薄膜としては、c軸とa軸との軸長比が
1を超える酸化物超伝導体は全て含まれ、例えば、ラン
タノイド系酸化物、イットリウム系酸化物等があげられ
るが、特に、YBCOが効果の達成度合いが高い。
酸化物超伝導体薄膜としては、c軸とa軸との軸長比が
1を超える酸化物超伝導体は全て含まれ、例えば、ラン
タノイド系酸化物、イットリウム系酸化物等があげられ
るが、特に、YBCOが効果の達成度合いが高い。
【0017】
【作用】以下に本発明の作用を本発明をなすに際して得
た知見等に基づき説明する。
た知見等に基づき説明する。
【0018】本発明者は、PrGaO3単結晶から微小
のツインフリー領域を取り出して、その上にYBCO薄
膜を形成してみたところ、c軸が面内配向したa軸配向
薄膜であることを見いだした。そこで、ツインフリーの
PrGaO3基板上では、c軸面内配向a軸配向YBC
O薄膜が成長するのではないかとの着想を得た。
のツインフリー領域を取り出して、その上にYBCO薄
膜を形成してみたところ、c軸が面内配向したa軸配向
薄膜であることを見いだした。そこで、ツインフリーの
PrGaO3基板上では、c軸面内配向a軸配向YBC
O薄膜が成長するのではないかとの着想を得た。
【0019】そこで、ツインフリーの表面を形成する技
術を探究したところ、バッファー層を設け、かつ、その
バッファー層の面内格子を長方形とすればよいのではな
いかと考え、実験を行った。その結果、バルク酸化物単
結晶上に面内格子が長方形のバッファー層薄膜を形成し
ておけば、a軸配向酸化物超伝導体薄膜のc軸を一方向
に配向させることができることが確認され、また、結晶
性、表面平坦性に優れた酸化物超伝導薄膜が得られるこ
とも確認され本発明をなすにいたった。
術を探究したところ、バッファー層を設け、かつ、その
バッファー層の面内格子を長方形とすればよいのではな
いかと考え、実験を行った。その結果、バルク酸化物単
結晶上に面内格子が長方形のバッファー層薄膜を形成し
ておけば、a軸配向酸化物超伝導体薄膜のc軸を一方向
に配向させることができることが確認され、また、結晶
性、表面平坦性に優れた酸化物超伝導薄膜が得られるこ
とも確認され本発明をなすにいたった。
【0020】
(実施例1)図1は本発明によって形成されたc軸面内
配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の基本構成を示す概念
図である。1は酸化物単結晶基板、2はバッファー層で
ある。本例では、酸化物単結晶基板1として面内格子の
軸長比が〜1と正方形に近いものを用いている。このた
め、もし酸化物単結晶基板1上に直接a軸配向酸化物超
伝導体薄膜を形成した場合、基板面内のc軸方位は90
°ランダムになる。この問題を解決するために、この酸
化物単結晶基板1上へ薄膜結晶成長によりバッファー層
2を形成する。
配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の基本構成を示す概念
図である。1は酸化物単結晶基板、2はバッファー層で
ある。本例では、酸化物単結晶基板1として面内格子の
軸長比が〜1と正方形に近いものを用いている。このた
め、もし酸化物単結晶基板1上に直接a軸配向酸化物超
伝導体薄膜を形成した場合、基板面内のc軸方位は90
°ランダムになる。この問題を解決するために、この酸
化物単結晶基板1上へ薄膜結晶成長によりバッファー層
2を形成する。
【0021】一般的に、面内格子が長方形の基板では、
a軸配向酸化物超伝導体薄膜のc軸は面内で一方向に配
向する。例えば、長方形の表面格子を持つ(100)L
SGO基板上、及び(110)PrGaO3基板のツイ
ンフリーの部分へ成長させたa軸配向YBCO薄膜のc
軸は基板面内で一方向に配向する。そこで、本発明にお
いては、バッファー層2は表面格子が長方形である酸化
物単結晶薄膜とする。
a軸配向酸化物超伝導体薄膜のc軸は面内で一方向に配
向する。例えば、長方形の表面格子を持つ(100)L
SGO基板上、及び(110)PrGaO3基板のツイ
ンフリーの部分へ成長させたa軸配向YBCO薄膜のc
軸は基板面内で一方向に配向する。そこで、本発明にお
いては、バッファー層2は表面格子が長方形である酸化
物単結晶薄膜とする。
【0022】従って、酸化物単結晶基板1と、長方形の
表面格子を持つバッファー層2とによって、c軸面内配
向a軸配向酸化物超伝導体薄膜形成用基板3の表面格子
は長方形であるため、この基板上にc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜4が形成される。
表面格子を持つバッファー層2とによって、c軸面内配
向a軸配向酸化物超伝導体薄膜形成用基板3の表面格子
は長方形であるため、この基板上にc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜4が形成される。
【0023】(実施例2)実施例1で示したように、酸
化物単結晶基板1上に形成されるバッファー層2は、基
本的には長方形の表面格子をもつ材料であればよい。し
かしながら、c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜
の形成用基板3上に形成したc軸面内配向a軸配向酸化
物超伝導体薄膜4をSISトンネル接合の下部電極とし
て用いる場合は、結晶性、表面平坦性により優れた薄膜
である必要がある。そのためには、バッファー層2はc
軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜4の結晶構造と
類似した材料であることが好ましい。
化物単結晶基板1上に形成されるバッファー層2は、基
本的には長方形の表面格子をもつ材料であればよい。し
かしながら、c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜
の形成用基板3上に形成したc軸面内配向a軸配向酸化
物超伝導体薄膜4をSISトンネル接合の下部電極とし
て用いる場合は、結晶性、表面平坦性により優れた薄膜
である必要がある。そのためには、バッファー層2はc
軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜4の結晶構造と
類似した材料であることが好ましい。
【0024】そこで、実施例2ではバッファー層2をc
軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜4の結晶構造に
類似しており、表面格子が長方形でGdFeO3構造を
持つ複酸化物とする。複酸化物は、熱的、化学的に安定
であるため、酸化物超伝導体薄膜との反応を防ぐ効果も
ある。すなわち、反応による結晶構造の乱れ(例えばア
モルファス化)の防止も可能となる。従って、バッファ
ー層2は長方形の表面格子を持ったGdFeO3の複酸
化物薄膜となる。
軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜4の結晶構造に
類似しており、表面格子が長方形でGdFeO3構造を
持つ複酸化物とする。複酸化物は、熱的、化学的に安定
であるため、酸化物超伝導体薄膜との反応を防ぐ効果も
ある。すなわち、反応による結晶構造の乱れ(例えばア
モルファス化)の防止も可能となる。従って、バッファ
ー層2は長方形の表面格子を持ったGdFeO3の複酸
化物薄膜となる。
【0025】このバッファー層2と酸化物単結晶基板1
とによって、c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜
の形成用基板3が構成される。このc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板3は、酸化物超伝導
体薄膜の形成面が長方形の表面格子を持ち、薄膜と結晶
構造も類似しているため、高品質のc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜4を形成することができる。
とによって、c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜
の形成用基板3が構成される。このc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板3は、酸化物超伝導
体薄膜の形成面が長方形の表面格子を持ち、薄膜と結晶
構造も類似しているため、高品質のc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜4を形成することができる。
【0026】すなわち、SISトンネル接合にも十分適
用可能な結晶性、表面平坦性を有するc軸面内配向a軸
配向酸化物超伝導体薄膜の形成が可能となる。
用可能な結晶性、表面平坦性を有するc軸面内配向a軸
配向酸化物超伝導体薄膜の形成が可能となる。
【0027】(実施例3)実施例2では酸化物単結晶基
板1上に形成されるバッファー層2は長方形の表面格子
を持ったGdFeO3構造の複酸化物薄膜である。この
材料系を用いて、結晶性、表面平坦性がさらに優れたバ
ッファー層2を形成するためには、酸化物単結晶基板1
はバッファー層2と同じ結晶構造を持つ材料であること
がより好ましい。バッファー層2の結晶性、表面平坦性
が良好であればその上に形成される薄膜の結晶性、表面
平坦性も良好となる。
板1上に形成されるバッファー層2は長方形の表面格子
を持ったGdFeO3構造の複酸化物薄膜である。この
材料系を用いて、結晶性、表面平坦性がさらに優れたバ
ッファー層2を形成するためには、酸化物単結晶基板1
はバッファー層2と同じ結晶構造を持つ材料であること
がより好ましい。バッファー層2の結晶性、表面平坦性
が良好であればその上に形成される薄膜の結晶性、表面
平坦性も良好となる。
【0028】そこで、本実施例では、酸化物単結晶基板
1の材料系をバッファー層2と同じGdFeO3構造を
持つ複酸化物に限定する。
1の材料系をバッファー層2と同じGdFeO3構造を
持つ複酸化物に限定する。
【0029】(実施例4)実施例4ではバッファー層2
の材料系をより具体的に限定する。すなわち、実施例2
におけるGdFeO3構造を持つ複酸化物としてPrG
aO3を用いるものである。
の材料系をより具体的に限定する。すなわち、実施例2
におけるGdFeO3構造を持つ複酸化物としてPrG
aO3を用いるものである。
【0030】結晶性、表面平坦性に優れたc軸面内配向
a軸配向酸化物超伝導体薄膜4を実現するためには、酸
化物超伝導体薄膜4を形成する際における形成温度で
の、バッファー層2と酸化物超伝導体薄膜4との格子整
合性が重要になる。つまり、酸化物超伝導体薄膜4の形
成温度において格子整合率に優れたものがバッファー層
2としてより好ましいことになる。
a軸配向酸化物超伝導体薄膜4を実現するためには、酸
化物超伝導体薄膜4を形成する際における形成温度で
の、バッファー層2と酸化物超伝導体薄膜4との格子整
合性が重要になる。つまり、酸化物超伝導体薄膜4の形
成温度において格子整合率に優れたものがバッファー層
2としてより好ましいことになる。
【0031】格子整合率に優れるという条件を満たす材
料としては、薄膜形成温度において、酸化物超伝導体薄
膜との格子不整合率が0.27%であるNdGaO3、
0.02%であるPrGaO3がある。しかしながら、
高品質の薄膜形成を目的とし、バルクNdGaO3基板
上に高い基板温度でYBCO薄膜を形成したとき、c軸
配向YBCO薄膜とc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜
が混在したものが得られている(M.Mukaida, and S.Miy
azawa, Jpn. J. Appl. Phys., 31 (1992) 3317)。この
原因はNdGaO3基板表面の面内格子の軸長比が〜1
と、ほとんど正方形に近いためと考えられる。この理由
により、バッファー層2にNdGaO3を用いても、そ
の上に形成したYBCO薄膜は、バルクNdGaO3基
板上に成長させたときと同様に、c軸配向YBCO薄膜
とc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜とが混在したもの
になる。
料としては、薄膜形成温度において、酸化物超伝導体薄
膜との格子不整合率が0.27%であるNdGaO3、
0.02%であるPrGaO3がある。しかしながら、
高品質の薄膜形成を目的とし、バルクNdGaO3基板
上に高い基板温度でYBCO薄膜を形成したとき、c軸
配向YBCO薄膜とc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜
が混在したものが得られている(M.Mukaida, and S.Miy
azawa, Jpn. J. Appl. Phys., 31 (1992) 3317)。この
原因はNdGaO3基板表面の面内格子の軸長比が〜1
と、ほとんど正方形に近いためと考えられる。この理由
により、バッファー層2にNdGaO3を用いても、そ
の上に形成したYBCO薄膜は、バルクNdGaO3基
板上に成長させたときと同様に、c軸配向YBCO薄膜
とc軸面内配向a軸配向YBCO薄膜とが混在したもの
になる。
【0032】一方、PrGaO3基板のツインフリー部
の上には、c軸が面内で配向したa軸配向YBCO薄膜
が成長する。PrGaO3は、バルク結晶成長において
は、一旦溶融させ、その後凝固させるため相転移の存在
によりツインフリーの単結晶形成が困難であるが、薄膜
結晶成長では成長温度が低いためにツインフリーの単結
晶薄膜が形成できる。これらのことから、PrGaO3
はバッファー層として非常に適した材料であると言え
る。
の上には、c軸が面内で配向したa軸配向YBCO薄膜
が成長する。PrGaO3は、バルク結晶成長において
は、一旦溶融させ、その後凝固させるため相転移の存在
によりツインフリーの単結晶形成が困難であるが、薄膜
結晶成長では成長温度が低いためにツインフリーの単結
晶薄膜が形成できる。これらのことから、PrGaO3
はバッファー層として非常に適した材料であると言え
る。
【0033】そこで、第4の実施例ではバッファー層2
を、PrGaO3に限定する。PrGaO3は、基板表面
の面内格子の軸長比が>1と大きいため、この薄膜上
に、c軸が面内配向したa軸配向YBCO薄膜が成長す
る。また、このPrGaO3バッファー層2の上では、
a軸配向YBCOは高い成長温度で成長させることがで
きるため、結晶性、表面平坦性に優れたc軸面内配向Y
BCO薄膜が形成できる。
を、PrGaO3に限定する。PrGaO3は、基板表面
の面内格子の軸長比が>1と大きいため、この薄膜上
に、c軸が面内配向したa軸配向YBCO薄膜が成長す
る。また、このPrGaO3バッファー層2の上では、
a軸配向YBCOは高い成長温度で成長させることがで
きるため、結晶性、表面平坦性に優れたc軸面内配向Y
BCO薄膜が形成できる。
【0034】このように、酸化物単結晶基板1上へ、バ
ッファー層2としてPrGaO3が形成されているc軸
面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板3が
構成される。このc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体
薄膜形成用基板3によって、この上に結晶性、表面平坦
性に優れた、高品質のc軸面内配向a軸配向酸化物超伝
導体薄膜4を得ることができる。
ッファー層2としてPrGaO3が形成されているc軸
面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板3が
構成される。このc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体
薄膜形成用基板3によって、この上に結晶性、表面平坦
性に優れた、高品質のc軸面内配向a軸配向酸化物超伝
導体薄膜4を得ることができる。
【0035】(実施例5)実施例5では、酸化物単結晶
基板1の材料系を限定する。すなわち、実施例4ではバ
ッファー層2をPrGaO3に限定したが、実施例5で
は、酸化物単結晶基板1を、薄膜形成温度においてGd
FeO3構造を持つ複酸化物(より具体的にはPrGa
O3)との格子整合性に優れた、GdFeO3構造の複酸
化物とする。この条件を満たし、かつ、その単結晶が存
在する材料には、NdGaO3単結晶基板がある。この
NdGaO3基板上に成長したPrGaO3薄膜(バッフ
ァー層2)は、RBS(ラザフォード後方散乱)により
得られるχminの値が4%以下、さらに表面の凹凸が1
0オングストローム程度(AFM(原子間力顕微鏡))
という結果を示し、結晶性、表面平坦性に優れているこ
とがわかる。そのため、YBCO薄膜形成用の下地とし
て非常に優れたものである(J.Kobayashi, Y.Tazoh, M.
Mukaida, M.Sasaura, and S.Miyazawa, Proc. 5th Inte
rn. Symp. onSuperconductivity (ISS '92), Kobe 1992
(Advances in Superconductivity V,Springer-Verlag
Tokyo, 1993) p.865-867 )。
基板1の材料系を限定する。すなわち、実施例4ではバ
ッファー層2をPrGaO3に限定したが、実施例5で
は、酸化物単結晶基板1を、薄膜形成温度においてGd
FeO3構造を持つ複酸化物(より具体的にはPrGa
O3)との格子整合性に優れた、GdFeO3構造の複酸
化物とする。この条件を満たし、かつ、その単結晶が存
在する材料には、NdGaO3単結晶基板がある。この
NdGaO3基板上に成長したPrGaO3薄膜(バッフ
ァー層2)は、RBS(ラザフォード後方散乱)により
得られるχminの値が4%以下、さらに表面の凹凸が1
0オングストローム程度(AFM(原子間力顕微鏡))
という結果を示し、結晶性、表面平坦性に優れているこ
とがわかる。そのため、YBCO薄膜形成用の下地とし
て非常に優れたものである(J.Kobayashi, Y.Tazoh, M.
Mukaida, M.Sasaura, and S.Miyazawa, Proc. 5th Inte
rn. Symp. onSuperconductivity (ISS '92), Kobe 1992
(Advances in Superconductivity V,Springer-Verlag
Tokyo, 1993) p.865-867 )。
【0036】このように、NdGaO3からなる酸化物
単結晶基板1上へ、バッファー層2としてPrGaO3
薄膜が形成されたc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体
薄膜の形成用基板3が構成される。このc軸面内配向a
軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板3上に結晶性、
表面平坦性に優れた高品質のc軸面内配向a軸配向酸化
物超伝導体薄膜4が得られる。
単結晶基板1上へ、バッファー層2としてPrGaO3
薄膜が形成されたc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体
薄膜の形成用基板3が構成される。このc軸面内配向a
軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成用基板3上に結晶性、
表面平坦性に優れた高品質のc軸面内配向a軸配向酸化
物超伝導体薄膜4が得られる。
【0037】
(請求項1、請求項6)このように、本発明により、結
晶性、表面平坦性に優れたc軸面内配向a軸配向酸化物
超伝導体薄膜の形成が可能となる。そのため、例えば、
SISトンネル接合も可能となる。
晶性、表面平坦性に優れたc軸面内配向a軸配向酸化物
超伝導体薄膜の形成が可能となる。そのため、例えば、
SISトンネル接合も可能となる。
【0038】(請求項2)本発明では、バッファー層に
GdFeO3構造を持つ複酸化物を使用しており、Gd
FeO3は形成しようとする酸化物超伝導体薄膜の結晶
構造に類似しているため、結晶性、表面平坦性がより優
れた酸化物超伝導体薄膜の形成が可能となる。
GdFeO3構造を持つ複酸化物を使用しており、Gd
FeO3は形成しようとする酸化物超伝導体薄膜の結晶
構造に類似しているため、結晶性、表面平坦性がより優
れた酸化物超伝導体薄膜の形成が可能となる。
【0039】また、GdFeO3構造を持つ複酸化物
は、熱的、化学的に安定であるため、酸化物超伝導体薄
膜との反応を防ぎ、反応生成物の発生による結晶性の劣
化のない良好な酸化物超伝導体薄膜の形成が可能であ
る。
は、熱的、化学的に安定であるため、酸化物超伝導体薄
膜との反応を防ぎ、反応生成物の発生による結晶性の劣
化のない良好な酸化物超伝導体薄膜の形成が可能であ
る。
【0040】(請求項3)酸化物単結晶基板がバッファ
ー層の材料と同じ結晶構造を持つ材料であるため、結晶
性、表面平坦性がさらに優れた酸化物超伝導体薄膜の形
成が可能となる。
ー層の材料と同じ結晶構造を持つ材料であるため、結晶
性、表面平坦性がさらに優れた酸化物超伝導体薄膜の形
成が可能となる。
【0041】(請求項4)PrGaO3は、基板表面の
面内格子の軸長比が>1と大きく、かつ、薄膜形成温度
において、酸化物超伝導体薄膜との格子不整合率が0.
02%であり、成膜によればツインフリーの単結晶薄膜
の形成が可能であるため、結晶性、表面平坦性に非常に
優れたc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜を実現
することができる。
面内格子の軸長比が>1と大きく、かつ、薄膜形成温度
において、酸化物超伝導体薄膜との格子不整合率が0.
02%であり、成膜によればツインフリーの単結晶薄膜
の形成が可能であるため、結晶性、表面平坦性に非常に
優れたc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜を実現
することができる。
【0042】(請求項5)NdGaO3を基体として用
いており、NdGaO3は、酸化物超伝導体薄膜の形成
温度においてGdFeO3構造を持つ複酸化物(より具
体的にはPrGaO3)との格子整合性に優れているた
め、結晶性、表面平坦性に極めて優れたc軸面内配向a
軸配向酸化物超伝導体薄膜を実現することができる。
いており、NdGaO3は、酸化物超伝導体薄膜の形成
温度においてGdFeO3構造を持つ複酸化物(より具
体的にはPrGaO3)との格子整合性に優れているた
め、結晶性、表面平坦性に極めて優れたc軸面内配向a
軸配向酸化物超伝導体薄膜を実現することができる。
【図1】本発明のc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体
薄膜の形成用基板の基本構造を示した概念図である。
薄膜の形成用基板の基本構造を示した概念図である。
1 酸化物単結晶基板、 2 バッファー層、 3 c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成用
基板、 4 c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜。
基板、 4 c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮澤 信太郎 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号日本 電信電話株式会社内
Claims (8)
- 【請求項1】 c軸が面内配向したa軸配向酸化物超伝
導体薄膜を形成する方法において、酸化物単結晶基体上
に、表面格子が長方形の酸化物単結晶薄膜から構成され
たバッファー層を形成した後、酸化物超伝導体薄膜を形
成することを特徴とするc軸面内配向a軸配向酸化物超
伝導体薄膜の形成法。 - 【請求項2】 上記バッファー層がGdFeO3構造を
持つ複酸化物であることを特徴とする請求項1記載のc
軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法。 - 【請求項3】 上記酸化物単結晶基体が、GdFeO3
構造を持つ複酸化物であることを特徴とする請求項2記
載のc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成
法。 - 【請求項4】 上記バッファー層がPrGaO3である
ことを特徴とする請求項2記載のc軸面内配向a軸配向
酸化物超伝導体薄膜の形成法。 - 【請求項5】 上記酸化物単結晶基体がNdGaOであ
ることを特徴とする請求項4記載のc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜の形成法。 - 【請求項6】 前記酸化物超伝導体薄膜はランタノイド
系酸化物、イットリウム系酸化物のいずれか一種からな
る薄膜であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
か1項記載のc軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜
の形成法。 - 【請求項7】 前記酸化物超伝導体薄膜はYBCOであ
ることを特徴とする請求項6記載のc軸面内配向a軸配
向酸化物超伝導体薄膜の形成法。 - 【請求項8】 酸化物単結晶基体上に、表面格子が長方
形の酸化物単結晶薄膜から構成されたバッファー層を有
することを特徴とするc軸面内配向a軸配向酸化物超伝
導体薄膜の形成用基体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6157582A JPH0826893A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6157582A JPH0826893A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0826893A true JPH0826893A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15652855
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6157582A Pending JPH0826893A (ja) | 1994-07-08 | 1994-07-08 | c軸面内配向a軸配向酸化物超伝導体薄膜の形成法及び形成用基体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0826893A (ja) |
-
1994
- 1994-07-08 JP JP6157582A patent/JPH0826893A/ja active Pending
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